2025年03月06日 その他
令和7年3月6日地域公共交通に関する特別委員会
地域公共交通に関する特別委員会会議録
開催年月日 令和7年3月6日(木)
開催場所 特別委員会室
出席委員 12名
田 中 敦 朗 委員長 平 江 透 副委員長
木 庭 功 二 委員 村 上 誠 也 委員
古 川 智 子 委員 中 川 栄一郎 委員
島 津 哲 也 委員 齊 藤 博 委員
井 本 正 広 委員 藤 山 英 美 委員
上 野 美恵子 委員 上 田 芳 裕 委員
議題・協議事項
(1)持続可能な地域公共交通の実現に向けた諸問題に関する調査
午前 9時58分 開会
○田中敦朗 委員長 ただいまから地域公共交通に関する特別委員会を開会いたします。
本日は、持続可能な地域公共交通の実現に向けた諸問題に関する調査を行うため、お集まりいただきました。
それでは、調査の方法についてお諮りいたします。
調査の方法といたしましては、まず、次期地域公共交通計画の策定に向けた取組について執行部の説明を聴取した後、質疑を行い、次に報告の説明を聴取いたします。
午後からは、参考人を招致し、タクシー業界に係る現状と課題、今後の展望等について意見を聴取した後、参考人に対する質疑を行い、次に、執行部より、目指す地域公共交通の将来像の具体化について説明を聴取し、質疑を行いたいと思いますが、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 委員長 御異議なしと認め、そのように執り行います。
それでは、次期地域公共交通計画の策定に向けた取組について、執行部の説明を求めます。
◎大川望 交通企画課長 まず、私からは、附帯決議の対応状況について御報告を差し上げたいと思います。
資料は都-1をお願いいたします。
まず、資料の左肩上段でございます。決済手段変更に関する周知というところでございます。
これまでいわゆる全国交通系ICカードの利用が停止いたしまして、そしてタッチ決済の移行時期、それから、昨日2月24日にバス事業にあってはタッチ決済が導入されたところですが、それぞれの時期に広報すべき情報を、様々な媒体を活用しながら、周知、広報を行ってまいったところでございます。
左下でございますが、移行期間に行った利用促進策といたしまして、まずは「渋滞なくそう!半額パス」、こちらの取組も事業者と共にやってきたところでございます。販売枚数といたしましては、期間中、8,000枚を超える販売があったところでございます。さらには、最下段、市電における1日最大300円のタッチ決済の上限割引でございますが、こちらも利用者数は伸びているという状況でございました。
さらに、右側、国庫補助に関する要望でございます。こちらは少し前回までの御報告に比べて、動きがありましたところでございます。破線囲みの中を御覧いただきますと、来年度の国の支援制度におきまして、これまで、機能向上を伴わない単純更新は補助の支援にはならないというところでございましたが、今回、対象となる旨の方針が示されたところでございます。
ただ一方で、支援に当たっては、新規導入また機能向上を伴う更新、それに加えて単純更新の種類がございますので、これを優先順位をつけて補助を行うこととなるだろうという情報があったところでございます。
次に、中段、市電の決済手段の検討につきましては、今後も引き続き、この特別委員会や地域公共交通の活性化協議会、こういったところで様々な御意見を賜りながら、方針を決めていくというようなところでございます。
あと、一番右下は御紹介でございますが、先ほど申し上げた2月24日にバス事業にあっては機器更新が完了したところでございます。その中で、サービスの向上に資するものといって、2点、バス事業におかれては取組されてございます。
まず、乗継割引でございます。これはタッチ決済の利用に限りというところでございますが、これまでバス、電鉄電車、それぞれの乗り継ぎに対しては割引があったところでございますが、タッチ決済に限り、市電もそのモードの中に仲間入りするというようなところで、利便の向上が図られるものでございます。
さらに、バス事業にあっては、運賃割引キャンペーンということで、タッチ決済御利用の方のみではございますが、期間中、3月25日~31日までの1週間程度、10%の割引をするという旨、御紹介いたします。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料都-2をお願いいたします。
私からは、JR新水前寺駅バス停設置に関する社会実験結果について御報告いたします。
まず初めに、おさらいになりますが、1.計画概要を御覧ください。
今回の計画は、高森線上り方面に左折レーン長を短縮して、2台分のバスベイを整備する計画でございます。これに伴いまして、計画図案の真ん中近くになりますが、上屋とベンチを設置予定でございまして、この付近では待合場が3メーター、歩道が4メーター、合わせて7メーター程度を確保する計画としております。
一方で、計画図案の右側になりますが、高架橋の橋脚の移設が困難であることから、延長約3メーター区間におきましては、歩道幅員が4メーター未満になる部分がございます。
さらに、バスベイの中ほどに側道3が位置することから、安全性を考慮しまして、側道3を通行止めにしたいと考えております。
次に、バスベイ設置による周辺交通への影響を把握するため、2.実験概要にお示ししますように、計画案を可能な限り、現地に再現する形で社会実験を行いました。
社会実験を開始する前に、3.実験確認項目と評価項目に示しますように、3つの観点それぞれに評価項目を設定いたしました。具体的な評価項目についてですが、①歩道幅員の一部減少については、歩道が狭くなることで車道に人があふれないか、また歩道内で混雑しないか、②左折レーン長短縮については、左折レーン長を短縮しても、左折レーンと第一通行帯を通行する車の通過速度等に大きな変化はないか、また、通過車両が青信号1サイクル内でさばけるか、③側道3通行止めについては、通行止めにしても迂回路となる側道1と2が混雑しないか、また、側道1と2と高森線を通行する歩行者との交差回数が増加しても、歩行者は安全に通行可能かについて、評価項目として設定しました。
2ページ目、4.実験結果を御覧ください。
社会実験中は全ての時間、ビデオカメラを回しており、それも確認した上で評価をしております。
初めに、①歩道幅員の一部減少については、人が車道にあふれる、また歩行者同士の接触等は確認されませんでした。
②左折レーン長短縮については、表1にございますように、実験前と実験中の値に大きな変化はございませんでした。また、赤信号時に停車していた車両は、全て次の青信号で交差点を通過していたことを確認しております。
③側道3通行止めについては、表2にお示ししますように、実験前に側道3から流入していた車両は側道1と2に利用が転換しましたが、高森線が混雑、また側道に複数の車が連なるような状況は確認されませんでした。
さらに、表3にお示ししますように、側道1、2において、側道を出入りする車と高森線を通行する歩行者との交差回数は増加しましたが、接触等危険な状況は起こりませんでした。
このように、実験前と比べまして大きな変化は確認されず、混乱もございませんでした。
次に、3ページ目を御覧ください。
社会実験に併せてアンケートも実施しました。
5.アンケート概要にございますように、市電に乗換えをしている方、周辺にお住まいの方等を対象に約320名から回答をいただきました。
結果を抜粋して御紹介しますと、問1にございますように、新設バス停を利用するかお聞きしたところ、5割強の方から「利用したい」という回答をいただきました。一方で、問2にあるように、新設バス停を利用しないと回答した理由で最も多かったのが、「市電の方が時間を予想しやすいから」でした。実際に朝ピーク時における中心市街地までのバスと市電の所要時間に大きな差はございませんので、今後、これを周知していくことで、バスの利用につなげることが必要と考えております。
次に、2月5日と3月2日に地元説明会を行い、計13名の参加をいただきました。その中で、歩道が狭くなることで歩行者の通行や側道の通行止めを心配する声、また、高速バス等を停車させてほしい、下りバス停も整備してほしいといった御意見をいただきました。
今後についてですが、アンケートや地元説明会等でいただいた御意見を含め、来年度実施予定の詳細設計におきまして検討を深めてまいりたいと考えております。
説明は以上でございます。
○田中敦朗 委員長 以上で説明は終わりました。
それでは、ただいまの説明に関して、質疑及び御意見等をお願いいたします。
◆齊藤博 委員 おはようございます。よろしくお願いいたします。
附帯決議の対応状況について、改めてちょっと確認で教えていただきたいと思います。
まず、時間はたっておりませんけれども、バスのタッチ決済が2月24日から始まっているということであります。今のところ、何か大きなトラブルがあったとかというのは耳に入ってきておりませんが、今の稼働状況というか、まずそこを教えていただきたいと思います。分かる範囲で結構です。
◎大川望 交通企画課長 まず、バス事業者へのヒアリング等も行っておりまして、私どもにもそうですけれども、御利用者の方々からのそういった大きい混乱の御意見であったりとかは聞き及んでございません。
また、機器の状況もそうですけれども、システム的に大きなトラブルが発生しているとか、そういった情報もあってございません。比較的スムーズに移行ができているのではないかと考えてございます。
◆齊藤博 委員 ありがとうございました。
何もないのが一番ということでありますが、その利用状況とか、一旦市民の、あるいは利用者の方々からのヒアリングとか、今後アンケートとかいうようなことを行っていかれるだろうと思います。ちょっとそこのスケジューリングのようなものを教えていただきたいと思います。前提として、来年度以降から考えなければいけない電車の影響というもので、今のタッチ決済の状況をどの程度、今後のスケジュールの中で、市民の方からのアンケート等々に反映させていくのかちょっと教えてください。
◎大川望 交通企画課長 まず、委員おっしゃるとおり、市民の方々へのアンケート調査は実施をするというところで考えてございます。時期につきましては、2月24日から始まりましたので、一定程度皆さん方がお使いできる期間というものを見定めたところでかなと思ってございまして、春先、4月、5月あたりぐらいがちょうどいい時期なのかなと考えてございまして、今、どういったアンケート内容にしようかというものを一生懸命考えているというところでございます。
◆齊藤博 委員 ありがとうございました。
遅くとも5月ぐらいまでには、一応、今のタッチ決済の状況を利用者の方々にアンケートしながらということになるんだろうと思います。あわせて、国庫補助に関する要望、これに対する国の支援制度ということで、来年度から機能向上を伴わない単純更新も支援対象となる可能性がありますよというようなことだそうでありますが、お尋ねしたいのは、電車、市電ですね、これ間に合う可能性があるのかどうか、そこを確認させてください。
◎大川望 交通企画課長 国から示された方針の中には、バス事業、自動車運送事業、これのみならず、鉄軌道の事業者というものも対象として示されているところでございます。ただ、今、財務省との予算取りとか、いろいろそういったところもありまして、まだ確定的なところはお示しがないという状況でございまして、補助要綱などを待っている状況でございます。
◆齊藤博 委員 ありがとうございました。
できれば、いわゆる10カードというか、交通系全国カード、全国で使える交通系のカードを導入するのかしないのかという議論も併せて、電車独自でやるのかやらんのかという議論もやっていかないといけないと。今のタッチ決済の状況も踏まえながら、6月以降にスムーズに検証ができるような形に、できればやっていきたいなと。
もう一つお尋ねしたいのは、例えば電車、市電にこのタッチ決済プラス今までの機能を持たせる、いわゆる10カードが使えるような状態にするとなったときに、議論のエンド、来年の4月以降に機器の導入を当然図っていかないといけないという中で、来年度のいつぐらいまでには結論を出さないといけないのか、改めて説明していただければと思います。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 かねてより御説明していましたとおり、保守期限については令和8年3月末までとなっています。それまでに方針を決定した上で、必要に応じて機器の入替え等が生じてくる形になりますが、現在、どのパターンにするのかというのもまだ決定しておりませんし、そのパターンごとに応じてかかる期間も異なってくるかと思いますので、現時点ではっきりここまでと申し上げるのは難しい状況でありますが、ただ、時間にそれほど余裕がないという状況は変わらないというところでございます。
◆齊藤博 委員 秋口ぐらいまでで間に合うんでしょうか。10月ぐらいとか。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 繰り返しになりますけれども、そのパターンごとに期間も異なってまいりますし、その時点で機器の更新にどれぐらい期間がかかるのかというのもまた異なりますので、秋口で大丈夫かどうかというのは、現時点では明言できないというところでございます。
◆齊藤博 委員 幾つかのパターンで検討していかないといけないだろうと思います。タッチ決済のまま、バスと同じような形で進めていくのか、あるいは従前のサービスを残した上でタッチ決済というか、従前のサービスを残した上でいくのかというようなことについても、時間軸がある程度見込みがつくような形で、しっかり来年度に入ってからできるだけ速やかに教えていただければと思いますし、その時間軸の中で検証していかなければいけないことがいろいろ出てくるだろうと思いますので、丁寧に御説明いただければなと思います。よろしくお願いします。
◆上野美恵子 委員 今のに関連してお尋ねします。
齊藤委員からいろいろお尋ねがありましたが、その追加みたいなことなんですけれども、大川課長から、国の要綱が示されてからという御説明がありましたが、国の要綱というのは大体いつ頃に示されるという、何か一般的にあるんですか、全く不透明なのか。それを待っているってさっきおっしゃったんですけれども。
◎大川望 交通企画課長 時期につきましては、正直申し上げますと、ちょっと不透明だというところではございます。ただ、令和7年度の当初での予算措置が通常で考えるとなされるということを考えますと、当然、補助の性質からすると、事業者であったり自治体であったりに募集をかける、そこから夏前ぐらいまでにかけて、恐らく春先ぐらいに募集をかけて、夏前ぐらいに内示を出すとかいうようなスケジューリングがおおむね国交省の場合は多ございますので、早ければ、年度末まではちょっと極端かもしれませんけれども、年度明けの割と早い時期にはお示しがなされるのかなと思っておるところでございます。
◆上野美恵子 委員 そうなると、さっき秋口までに検討していけばいいのかなというお話もあっておりましたけれども、交通の10カードも含めた今後のシステムの更新について十分検討する余地がありますよね。いかがでしょうか。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 先ほど御報告ありましたとおり、機能向上を伴わない単純更新も支援の対象になり得るということでございますので、明確に方針が示された場合はこれを踏まえて、検討していく必要があるかなと考えてはおります。
◆上野美恵子 委員 今の、スケジュール的なもので可能かということの質問だったんですけれども。それは可能ですよね。要綱が夏頃までに出るんではないかって、今、交通の方がおっしゃったので。
◎大川望 交通企画課長 すみません、先ほどの少し訂正になります。国庫補助の要綱については、令和7年度当初の予算にひもづくものですので、恐らく4月1日付、令和7年4月1日付でのものが近しいタイミングで要綱としてお知らせがあるものと思っております。
○田中敦朗 委員長 吉岡総務課長、検討ができるかどうかということについて。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 補助のスケジュール等も含めて詳細なところが出てきた時点で、内部でも検討させていただきたいと思います。
◆上野美恵子 委員 だから、今、大川課長にいつになるかって聞いたんですよ。大川課長からは、多分令和7年度予算に関わることだから、4月1日付での要綱が出るだろうと今、答弁があったので、それならば、交通局として検討が可能になってくるんではないでしょうかとお尋ねしているんですが。あくまでも大川課長の答弁を踏まえて、1日付のものが出れば検討が可能ではないかという質問です。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 検討すること自体は可能になるかと思います。
◆上野美恵子 委員 もちろん検討はその先のことなのでね。ただ、スケジュールとか、条件的にそれが可能かどうかというのがないと、検討自体ができないことなので、物理的な検討そのものは可能だというお答えがありましたので、ぜひそれを踏まえた検討をお願いしておきます。
それともう一つは、一番最初の説明の中で、機能向上を伴わない単純更新が国からの支援対象となるという方向はあるけれども、その支援に当たって、いろいろ優先順位等々もあるのではないかという補足的な説明があっておりました。
確かにそれも国としては当然考えて示されるのかなと思うんですけれども、熊本市が今後検討していく上で、バスのことも振り返って考えるならば、住民の利便性というのを大事にしながら検討していくということを考えていただきたいなと思うんですよね。
だから、住民の立場に立って、最大限市としてもいい検討ができるように、この問題に向き合っていくという点でのお考えを教えてください。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 今、委員からありましたとおり、当然、市民の方々の利便性というのは第一に考えるべきだと思います。また、一方で3つのパターンをお示しさせていただいていますけれども、各パターンごとに費用も出させていただいております。そういったものも含めて総合的に勘案した上で検討させていただきたいと考えております。
◆上野美恵子 委員 バスで10カードが使えなくなったときに、この委員会でもいろいろ御意見が出ていましたけれども、実際バスの中でお金払うときに列ができたり、随分長くバス停に止まって、みんなが支払いをやっていく時期というのがあって、今度またキャッシュレスになったので少し解消されていくと思うんですけれども、全国共通カードが使えなくなったということに関して、随分と御不便をお感じになった方たちもたくさんおられたと思うんですよね。
ですから、もちろん財源等といろいろありますけれども、そういうバスの見直しを先にやった中で見えてきたいろいろなことを踏まえ、利用者の立場に立った見直しの検討というのがとても大事かなと思いますので、そういう点はきちんと検証していただいて、改めて検討材料としてテーブルに載せていただけるのかどうかお尋ねしておきます。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 先ほどからあっておりますとおり、バス、電鉄電車でタッチ決済が2月24日から始まっているということでございますので、こういった状況も見させていただきながら、今後、熊本市で実施を予定しておりますアンケート調査結果を踏まえて、方針は決定させていただきたいと考えています。
◆上野美恵子 委員 バス事業のいろいろな問題については、都市建設局で把握されているかなと思いますので、お持ちの材料を交通局と共有しながら、利用者、市民にとってよりよい更新になっていくように努めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
◆井本正広 委員 すみません、国庫補助に関して関連で。
今回、今までと大きく国の支援制度が変わったと思います。単純更新については今までなかったわけですから、これが大きく変わったということは、大変喜ばしいことだと思いますけれども、今回、この方針は国のどこから、どういう、ペーパーか何かでちゃんと表示されたんですかね。
◎大川望 交通企画課長 形状といたしましては、ペーパーというよりもデータで情報共有という形で、通知ではなく、情報共有という形で自治体に情報が提供されたというところでございます。
◆井本正広 委員 ありがとうございます。
多分、予算も絡むものだと思いますんで、国の予算が成立しないとはっきりしないとか、そういうものでしょうか。
◎大川望 交通企画課長 おっしゃるとおりで、予算が伴いますので、予算が成立しないと駄目だというところでございます。
◆井本正広 委員 分かりました。
なかなか優先順位とか注文をつけていることなんで、多分、これが通った後、全国が手を挙げるんではないかなと思いますんで、結構厳しいかなとは思うんですが、しっかり対応できればなと思いますので、よろしくお願いします。
◆古川智子 委員 附帯決議の対応状況の報告を超えて、ちょっと幅広な質問で恐縮なんですけれども、移行期間に「渋滞なくそう!半額パス」を実施し、販売枚数8,000枚を超えたこの5か月間、効果としては公共交通の利用促進、新規外出の促進効果が確認できたということですが、ちょっと具体的に、例えば1人の乗られる乗車回数が増えたとか、新規がどのぐらい増えたとか、何かそういったデータがあれば教えていただきたいです。
◎大川望 交通企画課長 こちらの乗降者数等の変化につきましては、バス事業者におかれて、共同経営推進室で今まさに分析されているという状況ではございます。ただ、速報で聞き及んでございますのは、数値等についてはすみません、まだ精緻なところはございませんけれども、ICカードですのでODデータも当然取れますので、動きといたしましては9時以降からお昼の時間帯にかけてであるとか、中間帯の時間といいますか、そこの乗降者数というのが非常に伸びたというお話は聞いているところでございます。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。
この5か月間のデータは、今後、もし仮に10カードがもう導入できないというようなことも見据え、それから渋滞を減らしていくんだという全体的な公共交通の在り方として、結局、半額にしたことでどれだけ乗車人数が増えたといったところってとても貴重なデータだと思うんです。なので、データが出てからではあるんですけれども、検証にぜひ活用していただきたいなということが1つです。
先ほど、タッチ決済のアンケートを今後実施するということでしたけれども、「くまモン!Pay」だったり、乗車券のQRコード化の導入の時期なども分かれば教えてください。
◎大川望 交通企画課長 まず、「くまモン!Pay」の状況について、肥後銀行さんからのプレスリリースでの情報限りというところでございますけれども、聞くところによると、今度の5月、令和7年5月には「くまモン!Pay」をリリースするというような報道がなされたと思ってございます。
それと、QRコードの分につきましては、いつの時点でこういった券種で導入するというようなところは、まだ聞き及んでいないというところでございます。例えば、考えられますのは今紙媒体であります1日乗車券であるとか、こういったものをデジタル化して、QR化をしてやっていくというような方法は考えられるかと思いますけれども、今、バス事業者さんにおかれて、どういったやり方をしようかというのを考えていらっしゃるものと認識してございます。
◆古川智子 委員 分かりました。ありがとうございました。
質問した意図としては、そういった新しい情報があるのであれば、そのアンケートと同時にこういった新しい決済の方法もありますという情報も併せて周知すると、より効果的であるかなと思っての質問でした。まだ詳細は分からない部分があるということで承知しました。ありがとうございました。
◆上野美恵子 委員 資料都-1の一番右側の下のところに、機器更新完了後の利用促進策ということで、交通事業者が実施される2つの事業が掲載されています。乗継割引と運賃割引キャンペーンということで、乗継割引は期間が書いていないので続いていくのかなと思ったんですけれども、下段の運賃割引キャンペーンの対象期間が今年の3月25日~3月31日ということは、1週間ぐらいですよね。すごく短いなと思って。例えば、上段の「渋滞なくそう!半額パス」は5か月ぐらい、そして300円とか360円の上限をつけた割引というのが7か月ぐらいされてこられたわけなんですよね。
こういうシステムが変わっていく、制度が新しくなっていくということをきっかけにして、公共交通の利用促進につながっていくといいなと思ったんですけれども、1週間だったら、そんなのあったのという感じで、知らない間に終わっちゃうんではないかという印象を受けたんですよね。
交通事業者さんの事業と書いてありますので、多分、事業者さんの独自のサービスであって、熊本市は何もしていないんではないかと思うんですけれども、熊本市がこういう事業に対して、熊本市も応援していますよということで、僅かでも協力することによって、せめて期間を3か月、半年とか設けてやってみると、新年度にもなりますことですし、4月の通勤通学、フレッシュな気持ちでみんながスタートする時期に、公共交通を大いに利用しようというフレッシュな気分になっていくかなと思うので、そういうふうにはお考えができないものかなと思ったんですけれども、いかがでしょうか。
◎大川望 交通企画課長 委員おっしゃるとおり、新しく決済手段が変わったというもので、変わったことによって新しい環境にしっかりと慣れていただくという意味からも、様々な手段でサービス、キャンペーンなり何なり、そういったものでしっかり浸透させていくといいますか、そういった取組というのは非常に必要だと認識してございます。
おっしゃるとおり、これは交通事業者さんの独自の取組というところでございまして、市は何もやっていないのかというようなところでございますけれども、認識としては当然、我々も浸透させていくのに、一生懸命様々な、どんな手法があるかというのも含めてやっていくつもりではございますので、今すぐにこれをやりますというようなものはちょっと持ち合わせてございませんけれども、しっかりとこれを広げていくために事業者と共に考えながら取り組んでまいりたいと思ってございます。
◆上野美恵子 委員 10%の割引ということで、全額を応援とかではなくても、その一部でも市が負担するので、ちょっと期間を長くしませんかとか、さっきの1日最大300円という利用促進策についても、資料に書いてあるように、最初のうちは400件程度だったものが、ずっとやっているうちに終わり方になったら、その3倍ぐらいの1,200件近くに増えていますよね。ということは、やっていることの中身のいい面が伝わって、利用促進につながっていくためには、1週間なんかでは絶対できないんですよね。
一定期間やらないと効果はほとんどないに等しいんではないかと思うので、自らそう書いてあるわけだから、長くやっていれば効果が出てきますよと書いているわけだから、今おっしゃったように、確かにこれからの検討になるかもしれないけれども、いろいろなことにいつもアンテナを張って、何かするときには利用促進を後押しするという市の姿勢というのをいつも頭に置いておかないと、こういう事業について何を知らせたらいいかなという発想に、私はならないんではないかなと思うんですよね。
事業者さんがやってくださっているからいいわとか、そんな感じだったら効果が薄くなってしまう面があるので、市の積極的な姿勢が非常に重要だと私は思いますけれども、局長はいかが思われますか。
◎秋山義典 都市建設局長 委員御指摘のとおり、スムーズな移行を促すためにも、市として積極的に、大川課長が申しましたとおり、切替えを促していくというのは非常に重要かと思っております。
一方で、割引キャンペーンに関しまして、「渋滞なくそう!半額パス」の場合は移行期間中の不便を少しでも解消するためという意味合いもございましたので、多少、タッチ決済に替えていただければ利便性というのは実感していただけるかと思いますので、促す行政側の関わり方というのは少し違ってくるのかなとは思いますけれども、事業者とも相談して、どういったスムーズな切替えの取組ができるかというのは検討してまいりたいと考えております。
◆上野美恵子 委員 今回のこのテーマは、次期地域公共交通計画の策定に向けての取組の一つとして議論しているわけなんですけれども、私たちが一番考えていかなきゃいけないのは、公共交通の利用促進だと思うんですよね。そういう点での考えというのをきちんと持っていただいて、今後いろいろな施策に反映させていただきたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
◆上田芳裕 委員 すみません、市電のタッチ決済の関係で、1日最大300円のサービスを行うことによって、この資料では実施前と比べてタッチ決済利用件数(日平均)が増加したということで記載がされております。たしか、以前からいくと、交通系ICが約5割と、くまモンICカードや現金払いが2割、タッチ決済が全体の利用からいくと1%ぐらいだったかなと思っていますけれども、去年8月、夏から360円上限から始まって、3月末までは300円でいきますよというタッチ決済の利用促進策が図られているんですけれども、現在、市電を利用されている方の10カードとか現金払いとかタッチ決済、その割合の変化というのは捉えられていますでしょうか。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 現状の利用者ごとの割合で、直近の1月で申し上げますと、まず現金の利用者が全体の23.6%、全国交通系ICカードが22.2%、くまモンのICカードが9.4%、おでかけICが8.4%、タッチ決済が4.8%、QRコード決済が5.5%、1日乗車券・24時間乗車券が4.9%と、定期券になりますけれども、全国交通系ICが12.1%、モバイル定期が8.0%、残りがその他ということになります。
◆上田芳裕 委員 現金払いからくまモンIC、QRコード等、数字を聞かせていただきました。交通系ICカードが最初は22.2%、定期の分だけで12%ということは、交通系ICカードが全体の34%、35%という考え方でいいんでしょうか。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 委員おっしゃられましたとおり、昨年度約半数を占めていた全国交通系ICカードの割合が、現状では合わせて34.3%になっているという状況でございます。
◆上田芳裕 委員 バスのタッチ決済含めて、利用される市民の皆さん方の利用ツールがだんだん変化していっていると思っています。そういった意味では、今後、市電の決済方法の見直しの関係、いろいろな期限を設けてしなければならないですけれども、それまでの間は、こういった利用状況についてもしっかりと把握していただくのと、もう一方で、バス事業者のタッチ決済の利用の状況、現金払い含めて、くまモンICカードもあると思いますけれども、そこのところも十分精査していただいて、数をしっかり出していただいて、今後の市電の決済方法の検討の際には、私たちも十分情報提供いただくということと併せて、バスは交通系ICカードがもう廃止されて、くまモンICカードと現金だけになったという、環境がもう変わってしまったということで、大変迷惑をかけたと思うんですけれども、今後、タッチ決済が進んでいく中で、市電は選択肢が幾つかあるということで、10カードも当然残ることも検討の一つであると思っています。
そういった意味では、市電利用者に対する決済方法のニーズ調査、アンケート調査についてもぎりぎりまで行っていただいて、そういった市民の声というのをしっかり反映した決済方法となるように努めていただきたいと思いますが、お考えがあればお示しください。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 今後の方針を見極める際の市民ニーズの把握の仕方ですけれども、現時点で明確に決まっているものはございませんが、そういった市民の方々の声を拾い上げられるように努めてまいりたいと考えております。
◆上田芳裕 委員 乗ってきた方に一人一人アンケート取るというわけにもいかないので、今、LINEとか、いろいろと熊本市が使っているSNSのツールがあると思っていますので、そういったところも、広報も含めて、市電の中にそこにつながるQRコードをつなげて、アンケートに簡単に答えていただく、そういった対応についても今後行っていただきたいと思っていますし、そういった取組は今回、決済方法の変更だけでなくて、公共交通を利用されている市民の皆さん方のニーズをしっかり捉えた上での市電とバス、電鉄との割引とか、相互利用に対する割引制度のニーズ把握にもつながっていくと思っていますので、そういった仕組みづくりにもしっかり取り組んでいただきたいと思います。
◆木庭功二 委員 すみません、資料都-2のJR新水前寺駅バス停設置に関しましてちょっとお聞きしたいと思うんですけれども、資料3枚目のアンケートを行われたということで、社会実験が終了しまして、対象の方にアンケートを取られたということで、まず、新設されたバス停を「利用したい」と答えられた方が約半数おられたということと、「利用しない」と答えられた方が4分の1ぐらいおられたということで、意外に多いんだなということでちょっと驚いたんですけれども、問2の、ではなぜバス停を利用しないのかということに対しての回答で、まず一番多かったのが「市電の方が時間を予想しやすいから」ということでした。
それに対して、バスと市電は所要時間に大きな差はないということを今後周知していくということでありましたけれども、2番目に多かった「市電の方が慣れているから」という回答も、これちょっと看過できないのではないかなと思います。
私自身もなんですけれども、毎日の習慣であったりとか、やっていることを変えるということは、なかなか簡単ではないかなと思いまして、今まで新水前寺駅を降りられて、市電に乗られていた方がバスに乗るというふうな行動変容を起こしていくためには、バスを利用することによって得られるメリットであったりとか、何か大きな利点というものを発信していくことが必要なのではないかなと思うんですけれども、バスと市電の所要時間に大きな差はないということは、今後発信されていくということでありますけれども、それと併せまして、何かこの部分に関してのお考えはあられるのかどうかというのをお聞きしたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今回の取組につきましては、市電利用の方全てをバスに乗換えというのを目指しているものではなくて、一定程度の方には新たな選択肢を提供することで、混雑であったり、安全面を高めたいという取組でございます。
今回、所要時間だけではなくて、実際、アンケートの回答の中には、料金が市電が安いからというような回答がございました。ただ、実際にはバスと市電、現状は同じでございますので、そのあたりも含めまして今後周知を図っていきたいなと思っております。
◆木庭功二 委員 ありがとうございました。
アンケートの中で「その他」が23名おられたということで、内容に関してはここに記載はありませんけれども、このほかにも様々、先ほど料金のこともおっしゃられましたけれども、あったかと思います。新年度からこの詳細設計のことを検討を深められるということでありますので、アンケートの結果で出たお声であるとか、地元の説明会ということで出た意見をしっかり一つ一つ丁寧に取り入れていただきながら、今後の詳細設計に生かしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
◆島津哲也 委員 すみません、今の質問の関連で、一応、実証実験の中身は理解できたんですけれども、地元説明会を2回開催されています。参加者が13名ということで、ちょっと少ないのかなと思っていますけれども、この説明会以外に何か自治会への説明とかをされているのかどうか、教えていただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今回、2月5日と3月2日に開催したところなんですが、2月5日は白山校区と出水校区の近くにお住まいの方を対象に、自治会等にビラをお持ちして配っていただいたところなんですが、3月2日につきましては、より広い範囲まで対象にして、自治会長さんたちに直接お電話をして、一番来られる日が多い日を選択して開催したところでございます。
今後も説明会を開催する機会はあると思いますので、なるべく多くの方に来ていただけるように工夫をしていきたいと思っております。
◆島津哲也 委員 今、いろいろな庁舎の建て替えの件とかもそうですけれども、なかなか市民の方に声が届いていないということもありますので、例えば、説明会を自治会の会議に合わせるとか、そういうのであれば、そこの自治会の役員からまた周知がいったり、また回覧板で回していただいたりとか、そういうふうなことで、皆さんにできるだけ多く周知ができるように工夫をいただければと思います。
私からは以上です。
◆上野美恵子 委員 同じく新水前寺駅のバス停の設置の件なんですけれども、2回あった説明会のうち、私は関心があったので、本当は両方行きたかったんですけれども、日程が合わずに1回だけしか行くことができませんでした。
そこで参加の方の御意見も聞いてきたんですけれども、今日、実証実験の結果ということで御報告もプリントが出ていますけれども、1つは、プリントの実証実験結果というところで、3つの項目の結果があって、特に3番目の側道3が通行止めになってということで、その前、「側道1・2に利用が転換したが」というふうなくだりがあるんですけれども、参加者の中の方で、私ちらっと聞いたのは、実証実験そのものがバスを実際そこに止めてやったものではなくて、仮定をしての実験だったって、条件的に難しいというのもあったのでそういう方法を取られたということもあって、実際バスを止めてという状況になったときは、実験のようにはならないんではないかな、本当の場合はもっと違うんではないかという御意見があったんですよね。
私も確かにそうかなと思って聞いたんですけれども、特に3を止めたときに1と2に行ったりというのが、ちょうどバス停の先から左に曲がっていくようなことになって、そこの先からバスが本線に戻るというふうになっていくので、実際バスがバス停に人を乗せるために止まって本線に戻るときに、側道の1はともかく、2なんていうのはすぐそこにあるわけだから、しかも道の幅がとても狭いんですよね。車1台ぎりぎりしか通らないような道で、そこに流れる車もあるんではないかという想定そのものがちょっと危ないんではないかなって、私は近隣の状況がよく分かるのでとても心配しているんですよね。
それと、地元説明会での意見に、側道が通行止めになると不便という声が書いてありますけれども、確かに不便ということもあるかもしれないけれども、私は不便ということよりも、安全性の方をとても心配をするんですよね。
あそこは車線がたしか4つか5つかあるので、そしてバスレーンのすぐ横は左折レーンなので左折の車が走っている、本線はそのまた隣のレーンまで戻らなきゃいけないとか、少なくとも左折レーンより先に行かなきゃいけないので、そういう安全面でのことをもう少し丁寧にされた方がいいなと思ったんですよね。
私が説明会の会場でお聞きした、実験と実際の状況は違うんではないかなという御懸念というのは、どこか別のところでもそんなお声があったと聞いていますので、少なくない方が側道の狭さとか、そこの距離感とか、それともう一つは通行量ですよね。歩道のところで用地買収とかもありますけれども、特に通学時間帯などは自転車と通勤の方、通学の方の歩行者も物すごい量の人と自転車が歩道を歩いていく中で、そして通勤通学の時間帯は、3はもともと時間帯進入禁止なので、そのときの3の通行止めは関係ないんですけれども、でも、とにかくそこにバスが止まって乗り降りをして、そこのところがこの実験では見えていない部分があるのではないかなということを、とても心配をしています。
だから、詳細設計に入っていくというお話になっていますけれども、安全ということから、もう少し地域の住民やあるいはそこのバス停周辺を御利用なさる方たち、通行なさる方たちの不安に応える説明とかが必要かなと思っています。そして、説明会は近隣住民の方が中心で参加されていたんですけれども、実際あそこを通っていく人たちというのはそういう方ではなくて、遠くからJRで来て、新水前寺駅で降りて、そして学校に行ったり会社に行ったりとか、そういう方たちがあそこ辺を歩くわけですよね、特に自転車や歩行者の多い時間帯というのは。
そういう方たちに対する不安材料の払拭というのは要るなと思ったときに、周辺の自治会長さんたちだけでは、実際やるときに心配だなと思ったので、御意見の聞き方ももう少し角度を変えて、丁寧にやってみた方がいいかなと。
私はバス停がそこにあったら、確かに今はバス停が離れているので、私もそのバス停から乗るときがあるんですけれども、離れていないより近くにあった方が便利だろうなというのには納得するんですけれども、どうしても安全面がまだ納得できていないんですよね。そこの検証も説明も不十分かなというのがちょっと拭えないので、それについてのお考えと、今後どうにかしていただけるのかお聞かせいただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 たくさん質問いただきましたので、一つ一つ説明しますが、まず1つ目、社会実験につきましては、今回実際に大きな投資をする前に、その効果を少ない額で検証するという目的でやっております。今回、社会実験につきましては500万円程度かかりますけれども、実際にそこのバス停に止めて、切り込み入れとなると、数千万円かつ借地も必要、そしてバス会社のシステムを変えないといけないと。料金の表示であったりとか、音声案内も変えないといけないというコストもかかってきますので、今回可能な限り現地に計画を再現するという形で行ったところでございます。
そういった中で、安全性について御懸念があるということ、これは住民説明会の意見でもありましたので認識しているところでございます。今後、詳細設計の中で道路交通の円滑化であったり、安全性をつかさどる交通管理者としっかりと協議をしてまいりたいと考えております。
また、歩道の安全性についても、歩行者、自転車が多いという御懸念は当然でございます。これにつきましても、安全対策であったり、動線についても検討を深めてまいりたいと思っております。
さらに、御意見の聞き方ということで御指摘いただきました。今回、アンケート調査を行っております。これはQRコードも含めて行っていますけれども、市電の利用者の方は、中央区の方が3割回答をいただいているんですが、市外の方も25%程度回答いただいています。ほかの区も幅広く御回答いただいておりますので、一定程度は声を捉え切れているかなと思っているところですが、またいろいろ工夫をしながら広く意見を拾えるように取り組んでまいります。
また、今後も詳細設計の過程の中で、地元にも丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。
◆上野美恵子 委員 アンケートもちょっと簡単なアンケートだったので、安全性について踏み込んで聞くような感じではなかったので、そういう点も聞いた方がよかったんではないかなと思ったのと、そして、渋滞について説明会で意見があっていたんですよね。渋滞のこともちょっと御心配の声があったんですけれども、そういうのについても具体的なものが見えていない、大丈夫だと言われるんだけれども、いや、こうなんですよという説明が漠然としているので、その不安もあって、実際どうかなという感じがするんですけれども、そういうことをもう少し市民の皆さん、利用者の皆さん、地域の皆さんにお示しをすることは難しいんですかね。さっきの実験にもお金がかかるという話ではないけれども。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今後、詳細設計を進める中で具体的な絵がさらに見えてまいりますので、アンケート等でそういった安全面、渋滞のことについてお聞きする、なかなか理解が進まず、回答がしづらい面もあると思いますので、説明会は地元の白山コミセンであったり、近隣の施設を借りてしておりますけれども、全市的な、例えばこの辺の中央区で説明会を新たにやるとか、そういったことも今後検討したいなと思っております。
◆上野美恵子 委員 確かに利便性が向上するという面もありますので、利用者の方にとって決してマイナスではないとは思うんですけれども、そういういいことをするときにも必ず安全ということについて慎重に対応しておかないと、実際やったときに事故の心配が残っていれば、せっかくやっていくいいことが、残念なことになるので、慎重にやるべきところはやってほしいなというのが私の気持ちなので、今聞いてもなかなか今以上の話はできないと思うんですけれども、詳細設計の段階にいったらもう少し違うという答弁がありましたので、その段階になったときには、まず私たちに丁寧に御説明いただくことをお願いしておきます。
◆村上誠也 委員 私も今ちょうど上野委員の意見をちょっと話をしようかなと思っていたんですけれども、1ページ目にあります結果で、側道の1と2というのが白山交差点に物すごい近い位置になってしまう、そして左折しかできない、直進の高森線になれば第一通行帯はもう左折レーンになっている、真っすぐ市役所方面に行くという交流がうまくいくのかなというのが一番心配になってくる部分で思っております。
そして、実験結果でも、側道1・2の転換でも混雑は大したことなかったというような結果が出ているようなんですけれども、あまりにもここは近づき過ぎるんではないかなという気がするものですから、側道3をなくすことによって1・2に迂回していかれる方々が来られる部分についての何らかの対処方法というのを取っていかないと、ちょっと危険ではないかなという感じがしているところなんですけれども、それについてどういうふうにお考えかなと思います。よろしくお願いします。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 実験中の実際のデータを少し御紹介しますと、朝夕のピーク時に高森線から側道に流入するのが大体9割、出るのが1割程度と、結構出る方は少ないんですけれども、委員おっしゃるとおり、そういったなかなか直進しづらいという状況もあるかと思います。
また、説明会の中でも、今、JR新水前寺駅の高架下に6メーターの歩行者通路がございます。それはボラードで仕切っているだけで、開ければ車が通れる幅になりますので、そういったところを開けてほしいという地元の声もありますので、今後、交通管理者等と協議をしながら具体的に検討を進めてまいりたいと考えております。
◆村上誠也 委員 ありがとうございます。
今言われたように、高森線に出られる車がかなり少ないということであれば、側道1を迂回路として出す必要があるのかというふうなことも検討の課題として挙げていただければと思いますし、地域の皆さんたちの利便性というのもありますので、そこもしっかり対応を考えていただければと思います。
◆上野美恵子 委員 1点忘れていました。
側道3が通行止めになるという点について、通勤通学の時間帯は今でも進入禁止になっているので、今と同じだろうと思うんですけれども、終日入られなくなる、側道3の先がJR駅の高架下の駐車場の入り口なんですよ。だから、普通は、早朝の通勤通学時間帯は通られないから側道2とか1を利用して入っていく車が多くて、私は危険だといつも思っているんですけれども、それはやむを得ないとして、変化する部分として、通常、1日中あそこが通行止めになっちゃったら、その状態がずっと続くと、側道2という狭いところをどうしても利用するようなケースが増えてくると思うので、それが危ないのと、高架下駐車場は結構車が止まっているので、駐車場の利便性とかいろいろあると思うので、このことは利用者とJRさんとよく協議をしておかないと。
そして、私の考えとしては、あそこは住宅街の中にあるので、そこに駐車場があるからといって、生活道路を車があっちからもこっちからもうろうろすると、周辺の地域の車の通行の安全リスクが高まっていく面があると思うので、側道を通ればその入り口までぱっと行ける、住宅街をうろうろしないと行けなくなってしまった場合の周辺住民の皆さんに対する車のリスクというか、この間、説明会で自治会の会長さんだろうと思われる方が、地域には高齢者も多いんですよねという御発言があっていたんですけれども、そこの白山とかに限らず、どこも高齢者は多いと思うので、そういうことを考えると、さっと行けるところをわざわざ遠回りをするということになると、周辺住民の方が危なくなっていく可能性も出てくると思うので、それについての皆さんの安心というか、払拭できるものを示していかないといけないのかなと思いますが、いかがでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今回の計画で、この側道3を通行止めすることにしております。
ただ、やむを得ず通行止めすることになるんですが、駐車場の利用者の方々には、かなり早いうちから周知をしたりとか、あとは委員おっしゃるとおり、この辺りにお住まいの方の安全性についても懸念があると思いますので、路面標示であったり看板だったり、可能な限りの安全対策は今後、具体的に検討していきたいと考えております。
◆上野美恵子 委員 でも、車が周辺住宅街を通るようになるということ自体は避けられないかなと思いますので、その点もちょっと考えた方がいいなと思いますので、よろしくお願いします。
◆齊藤博 委員 ちょっと端的にお答えいただければと思います。
地元説明会での意見として、3つぐらい意見が出ております。歩行者とバス停利用者の交錯が心配とか。この3つの点について、改めて、今お答えいただける範囲で結構ですから、この御意見に対してどんなふうに考えているのか、そこを教えてください。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 まず1つ目の歩道の幅員減少に関することでございます。
交錯が心配という御意見をいただいたんですが、今回の社会実験において、そういった状況は確認されなかったんですが、詳細設計の中で、例えば路面標示であったり、何かできることがあれば、そのあたりは検討していくとお答えをしております。
次に、側道の通行止めについてですが、先ほど申し上げました高架下の6メーターの側道ありますので、それについても検討していくとお答えしております。
さらに、その他、下りのバス停、リムジンバスについてですが、下りのバス停についても今後検討していくと。さらに、高速バスやリムジンバスの停車についても、バス事業者に申し伝えて調整したいとお答えしております。
◆齊藤博 委員 その他のところでの高速バスやリムジンバスも前向きに検討するという方向で考えるということですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 停車につきましては、バス事業者が決定することでございますので、一応そのあたりはバス事業者に申し伝えたいと考えております。
◆齊藤博 委員 それともう一つ、ページで言うと2ページに写真がありますね、JRの列車到着時の混雑状況。歩行者とバス停利用者の交錯が心配ということについて、この写真を見る限りかなり交錯しているようなふうに見えるんですが、実態としては、かなり余裕はあるという認識でよろしいんでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 実際私も現地確認しましたが、肩が触れ合うような状況等は確認されませんでした。
ただ、今後、歩道の安全対策であったり動線の検討だったり、そのあたりはしていきたいと考えております。
◆齊藤博 委員 ここでこの高森線、電車通りといいますのは、時間帯によっては高校生とか自転車利用者というのがすごく多いと思うんですよね。この御意見の中では、歩行者とバス停利用者ということでありますけれども、ここに自転車の通行というのが大きく関わってくるし、交錯で何かあったら大きな事故につながりかねないというようなこともありますので、ぜひ歩行者とバス停利用者、そして自転車対策といったようなものについても注力していただければなと思います。よろしくお願いします。
◆上田芳裕 委員 今、齊藤委員からの御意見を聞いて思ったのは、今回の実験を通して歩道幅員一部減少とか、左折レーンを短くするとか、側道3を止めてということで実験されました。最後の答弁の中でも、肩が触れ合うようなことはなく、全てにおいて特段の問題がないというような結果が出ていますけれども、上野委員も村上委員も齊藤委員も言われました、実際バス停がそこにあって、バスを待つ人の滞留者がいる、そして自転車も通って行く、そういったことも想定する中で、今後の実施設計について懸念される事項について一つ一つ検証し、詳細設計の中にその懸念されることも盛り込んだ上で、また警察等にも十分共有した上で、今後の取組を進めていただきたいと思っていますし、特に、自分は最初に一番思ったのが、自転車との交錯というか、安全性確保に大変問題があるのかなと最初から思っておりましたので、ぜひ懸念されることを一つ一つ取り上げていただく中で、詳細設計の中に生かしていただきたいと思います。
お答えがあればお願いします。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 委員おっしゃるとおり、あらゆる状況を想定して、詳細設計の際にはしっかりと検討してまいりたいと考えております。
◆上田芳裕 委員 よろしくお願いします。
◆藤山英美 委員 アンケートについてお尋ねしたいと思います。
このアンケートの結果というのが、326名の中でバスを利用したいということで、172名の52.7%、そして利用しないというのが25.5%ということですけれども、利用しないというのは電車を利用するということですか、そのほかですか。ちょっと分かりにくいものですから。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 利用しないという方は、バスを利用しないという方でございます。この25.5%、83名の方は、今回バス停ができてもバスを利用しないという方です。
◆藤山英美 委員 ちょっと分析の方法を分かりやすくしていただいた方がよかったと思いますけれども、この対象者も市電に乗り換えている人、また近くの方ということで、おのおの利用の仕方が違うところもあると思いますので、これは分析を分けてもらった方が分かりやすいかなという思いがありますし、乗換えも、そのまま市電に乗り換えるのか、バスに乗り換えてもいいよというようなことか、せっかく326名も回答いただいているわけですから、そこのところをちょっと明確にした方が資料になるのではないかなという思いがあるんですけれども、いかがですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今回、紙面の都合上、すみません、委員のおっしゃるとおり分けて示すことも考えたんですが、このようになってしまいました。
少し御紹介させていただきますと、市電の利用者のバス停ができたら利用したいと思いますかという中で、利用したいという方は約53%いらっしゃいました。一方で、もう一つの近隣の住民の方であったりその周辺の方にお聞きしたところ、利用したいという方が53%、両方とも大体同数でございました。
◆藤山英美 委員 せっかくこれだけの努力があっておるわけですから、バスも市電もどちらも明確にいろいろな分析を出してもらえれば、もっと分かりやすいという思いがしましたものですから、質問しました。
○田中敦朗 委員長 ほかありませんか。
(発言する者なし)
○田中敦朗 委員長 次に、報告2件の説明を求めます。
◎荒木敏雄 運行管理課長 資料交-1をお願いいたします。
安全の再構築について御説明させていただきます。
初めに、考え方でございますけれども、現在熊本市電に最も求められているものは安全でありまして、その再構築は交通局が目下取り組むべき最優先課題だと認識しております。上下分離や延伸というのは、その安全の再構築ができた後の次のステップだと考えております。
また、交通局の最上位計画に交通局経営計画を掲げておりますが、来年度、中間見直しを実施する予定となっております。
そこで、この安全の再構築を交通局の主眼に据えまして、その理念・内容を経営計画に反映させていくことといたします。
2つ目に、安全の再構築の定義でございます。
交通局が一丸となって安全の再構築に取り組むためには、職員全員の共通認識が重要であると考えておりますので、次のことについて整理いたします。
1点目、まず、そもそもなぜ安全が重要なのかという根幹となるもの。2点目、次に、熊本市電ではどのような点がどうして不十分なのかという課題整理。3点目、その課題を解決し、安全を確保するために何をするべきかという行動指針。それらを整理した上で、組織の目指す姿や目標を定めまして、職員全員で共有いたします。
次に、それを実現するために今後取り組むべき具体的事業について、外部検証委員会の最終報告や九州運輸局の改善指示等も踏まえ、整理いたします。
以上につきまして、計画として明文化いたしまして、進捗管理してまいります。
これらの作業を安全の再構築としまして、局の全職員が同じ目標に向かって業務に真摯に取り組んでまいります。次の新たな100年に向けて、交通局一丸となって生まれ変わろうとする姿を市民・利用者の皆様に見ていただきまして、信頼され、愛される熊本市電を取り戻してまいります。
右上3番が安全の再構築の進め方でございます。
先ほど申しました外部検証委員会や九州運輸局からの御指摘、また、外部検証委員会で局内のコミュニケーションが不足しているとの指摘を受けておりますことから、乗務員等職員の声、また、議会や利用者の方からの意見などを踏まえまして、安全の再構築を進めてまいります。
その安全の再構築を行った上で、左下の軌道運送高度化実施計画を国に提出いたしました後に、上下分離の導入、また、右下の市電延伸事業の再開を検討いたします。また、下段真ん中の交通局経営計画にも反映してまいります。
最後に、具体的な取組のイメージでございます。3つの区分、組織、ソフト、ハードに分けて整理しております。
具体的な例といたしまして、組織面でいきますと、組織全体として安全最優先の意識を強化していくための意識醸成、先ほどの組織内コミュニケーションを促進するための個人面談等の対話強化などを行ってまいります。
ソフト面でいきますと、1月1日に発足しました安全対策チームによる効果的な指導、教育や規程、マニュアルの必要な見直し、整備を行ってまいります。
ハード面でいきますと、車両、施設の老朽化対策を行ってまいります。車両面では新型車両への計画的な車両更新を継続いたします。また、施設面では、全面更新の軌条交換の前倒しやレール整正の軌道整正などを早急に行ってまいります。
続きまして、資料交-2をお願いいたします。
令和7年4月のダイヤ改正についてでございます。
前回の昨年6月からの減便ダイヤ後に、利用者の皆様から最終電車をもっと遅くまで出してほしいなどの要望が多くございました。そこで、それらの声を踏まえまして、最終電車の繰下げを伴う増便を、来月4月5日の土曜日から実施したいと考えております。
しかしながら、前回の減便時の運転士不足、車両不足というのは完全に回復しておりませんものですから、今後も強化に取り組みまして、安定的な確保ができた時点でさらなる増便に取り組んでまいりたいと考えております。
1番の最終便の繰下げについてでございます。
先ほど述べました最終便につきましては、昨年6月のダイヤ改正で最終便の繰上げを30分程度行ったところですが、今回、各電停において20分~30分程度の繰下げを行いまして、前回の減便以前の水準に戻すこととしております。
左下2番の朝ラッシュ時間の増便でございます。
平日の朝ラッシュ時には、豊肥本線からの市電への乗換えのお客様が多いことから、新水前寺駅前電停におきましてJRの到着時間に合わせました始発の電車を1本増便し、電停の混雑緩和を図るものです。
最後に、3番の今回のダイヤ改正による便数の変化でございます。
以上のダイヤ改正によりまして、増便数といたしましては、平日11便、土曜4便、日祝で5便の増便を図るものでございます。
○田中敦朗 委員長 ただいまの報告に対し、何かお尋ねはございますか。
◆齊藤博 委員 交-1の安全の再構築についてお尋ねしたいと思いますが、改めて上下分離導入でありますとか市電の延伸事業は、今のところエンドを設けずに、安全対策をしっかりとやってから再開を検討するという旨の説明が市長からあっているかと思います。
改めてお尋ねしたいんですが、この安全の再構築がある程度見込みが立った、そして上下分離導入について、しっかりと実施計画を出していきます、あるいは市電延伸事業を再開しますなど、どのようなタイミングで再開をするのか。要は、逆に言えば、安全の再構築がある程度めどがついたというのはどういったタイミングになるのかというのがまず1つ。
それと、交通局経営計画というのは、これは同時並行で恐らく進めていかれるんだろうと思います。具体的取組として組織、ソフト、ハードというような、こういう取組の中身がこの経営計画に反映されてくるんだろうと思いますが、この経営計画のいわゆる出来上がるタイミングというか、時期というか、これも併せて教えていただきたいと思います。
◎荒木敏雄 運行管理課長 1点目のタイミングでございますけれども、今、外部検証委員会と九州運輸局の指摘等に関しましては、九州運輸局からの指摘というのを今月中ぐらいに最終報告書としてお返しする予定にしておりまして、職員の声と利用者の皆様の声というのを踏まえまして、安全の再構築という計画をつくっていきたいと。そこの進捗管理というところで、一応めどとしては、年内のところでできないかと考えております。
その上で、先ほどの軌道運送高度化実施計画を出しまして、上下分離と延伸というところになろうかと思っております。
また、交通局の経営計画の中間見直しのタイミングでございますけれども、そちらは、来年度中に中間見直しをするという予定としております。
◆齊藤博 委員 もう一回確認させてください。
安全の再構築の計画を令和7年、今年の12月をめどにつくる。
それからということは、令和8年以降で実際に高度化実施計画を提出する、走り出す、あるいは市電延伸事業の再開を検討していくという、そんなスケジュールを今の段階では見通しているという理解でいいんですか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 安全の再構築について、遅くとも今年中にはつくり上げたいと思っておりますので、その後に軌道運送高度化実施計画という手続になろうかと考えております。
◆齊藤博 委員 遅くとも令和7年12月に再構築の計画をつくる。高度化実施計画を提出する時期は少なくとも令和8年以降、それから市電延伸事業の再開も令和8年以降と捉えていいですか、今の段階では。
◎荒木敏雄 運行管理課長 軌道運送高度化実施計画について、安全の再構築と並行してできる部分は並行してやっていくということで、全く後になるかというところは、今からの調整になろうかとは思っております。
◆齊藤博 委員 この安全の再構築の計画と交通局経営計画というのは何が違うんですか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 交通局の経営計画には、安全安心というところも入ってはおりますけれども、それ以外の経営に関することだとかも含まれている、交通局全体の経営の方針を定めたものでございます。
◆齊藤博 委員 交通局の経営計画の中に安全の再構築があるわけではなく別物ということですね。
◎荒木敏雄 運行管理課長 今回、安全の再構築は別物として定めまして、ただ、交通局の経営計画の中に反映させていくという位置づけになろうかと思っております。
◆齊藤博 委員 すみません、ちょっとしつこいですけれども、交通局の経営計画というのは何年計画なんですか。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 交通局の経営計画につきましては、令和3年~令和10年までの計画となっております。
◆齊藤博 委員 それは今、令和7年ですから、途中で見直しを図っているという理解でいいんですね。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 当初から中間見直しを予定していますので、その中間見直しの中で安全の再構築も含めていくというような形で考えています。
◆齊藤博 委員 もう一回聞かせてください。
交通局経営計画が上位にあって、安全再構築がその下位にあるという理解でいいんですか。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 体系としてはそのような形になると考えています。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆上田芳裕 委員 今、齊藤委員から交通局経営計画、2021年~2028年までということで、今回、令和7年度中間見直しを行うということで、自分の方でもホームページに載っていましたので、経営計画、令和3年に策定されて、令和10年までの計画を見せていただきました。
これを見ると、8年計画を着実に推進していく、そして見直すために毎年度決算に合わせて進捗を確認し、翌年度以降の取組に反映しながら適宜見直しを行うということで、本来であると今年度から中間見直しということだったと思っていますけれども、毎年決算の中で検証を行って、進捗の確認を行って、次年度に生かすという計画がされています。自分が本当に不勉強で申し訳ないんですけれども、この計画自体を見たのが初めてで、中身を見せていただくと、戦略プログラムの中でも、今、課題になっています施設設備等の老朽対策、軌道の交換であったり電柱の切替え、車両の延命化の取組だったりというのが計画的に進められているということで記載されていますけれども、まず1点が、毎年決算期に検証を行って、次年度の取組に生かしている取組は、毎年、これまでも取り組まれていたのか、都市整備委員会等での御報告があっておったのかということと、もう一点が、戦略プログラムの中で、軌条交換であったり電柱の建て替えとか車両の延命化対策、これは旧型車両とか新型車両の延命化対策とかそれぞれ分けて年次ごとに、例えば車両で言ったら1205系の車両をこの年は何台しますよという計画は立ててあるんですけれども、これが実際この計画に合わせた中で、実行されてきたのかお尋ねしたいと思います。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 まず、毎年の御報告について、委員会等での御報告はさせていただいておりませんが、熊本市交通事業運営審議会を設けておりまして、その中で御報告をさせていただいている状況でございます。
◎荒木敏雄 運行管理課長 もう一点、計画どおり進めているのかというお尋ねであったかと思います。
こちらは、おおむねこの計画どおりに進められている状況と考えております。
◆上田芳裕 委員 取組の進捗状況の確認を含めて、交通事業運営審議会の中で報告されているということでございますけれども、ぜひともこの特別委員会なり、都市整備委員会等でも御報告いただく中で、次年度の取組をどう計画立てているのかについても、今後、御報告なり審議をする時間をつくっていただきたいということと併せて、進捗状況がおおむね進んでいるにもかかわらず、車両の老朽化、50年以上たつのがあるとか、軌条のレールの交換がなかなか進んでいないという状況があることからすると、計画そのものが本当に安全面に対応した計画になっているのか含めて、非常に疑問を持ちます。
今回の事故インシデントの関係では、そういった面も含めてこの特別委員会の中でも議論になっていると思っていますので、ぜひ今後、安全の再構築という項目で、組織、ソフト、ハード面、いろいろなことが再検証されると思っています。そのことを盛り込んだ交通局の経営計画の中間見直しが行われると思っていますので、ぜひ実態に即した計画とその着実な実践に向けては、その進捗管理をしっかりやっていただき、安全の再構築を目指していただきたいと思いますけれども、事業管理者、何か御意見ございますでしょうか。
◎井芹和哉 交通事業管理者 ただいまの御意見でありますけれども、そもそも安全の再構築ということ自体、先ほどの資料の中でも説明させていただきましたように、きちんと議会の皆様の議論も踏まえてつくっていくというところでございますし、そもそも今の計画の中間見直しという位置づけもありますので、まずは今の計画の進捗がどうであったとか、そういった課題であったりとかも踏まえて、安全の再構築ということになろうかと思いますので、まずはこの議会でもきちんと資料提供して、御議論いただくようにしておりますので、引き続き御指導いただければと思っております。
◆上田芳裕 委員 現計画というのが土台にあると思っていますので、この計画についても、私たちもしっかり中身を見ながら、そして今後の見直しのところでも意見交換をやっていく中で、交通局としての安全の再構築の取組が本当に今の事故とかインシデントとかに対応したものとなっていくように、私たちも意見列挙していきたいと思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。
◆上野美恵子 委員 今の安全の再構築の点なんですけれども、さっきの説明で、安全の再構築を図った後に軌道運送の高度化実施計画をつくったりしていくというお話がありまして、さっき御質問もあったので、来年度中に安全の再構築の計画ができるということが分かりました。
その具体的な取組のところに運転士等の処遇改善がありまして、2025年から人に対する処遇の改善がかなり進んでいくような予算になっております。その点は前進していく面かなと思っていますけれども、もう一つは、意識を醸成していくという点が、この間、ずっと指摘されておりまして、その点については、処遇改善と併せて、非正規でしか雇っていないというこの現状を改善していくことが必要ではないかという指摘がずっとあっていたと思うんですよね。交通局としては、上下分離をするのだからその中で検討していくと、ずっと繰り返し言われてきました。
そうなってくると、今回の安全の再構築の説明でいけば、正職員化というのがかなり先の話になるのではないかなというのをちょっと心配しているんですよね。具体的に賃金とか休暇とかいろいろな面で、職員さんたちの処遇面が改善されていくことは大いに歓迎すべきだし、いいことかなと思うんですけれども、その一方で、正職員化を進めることによって、より一層意識的にも責任感を持ってやっていってもらいましょうよというふうに言ってきたことからちょっと遠のいていっている今の現状について、このままでいいと思っておられるのか、その見通しも含めて御説明いただきたいと思います。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 委員からお話ありましたとおり、運転士につきましては、現在非正規職員、会計年度任用職員という形での雇用となっています。ただ、処遇の改善につきましては、上下分離導入に先行して行っていくということで、今議会に関係条例案を上程させていただいておりまして、議決いただきましたならば、4月から処遇の改善を図れるというところでございます。
一方で、その身分につきましては、現状の会計年度任用職員のままということになってまいりますので、正規職員として雇用するためには上下分離の導入が必要となってまいります。ですので、今回、上下分離の導入が遅れたということになってまいりますので、その身分につきましては、若干後ろ倒しになったところでございます。
◆上野美恵子 委員 でも、処遇がよくなっていくのと併せて、身分もきちんと改善していかないと、意識の醸成という点ではどうしても難しい面もあるのではないか、でなかったら、正社員化を進めていきましょうよということを言わないと思うんですよね。そのことが必要だからずっと言ってきたのであって、それが先送りになっていくという現状について、吉岡課長から答弁があったのは、現状としてはそうかもしれないんですけれども、ずっとそれも含めてやっていきましょうよと説明してこられた、それが遠のいていっているということについて、このままでいいのか。
要するに、運転士さんというのは、安全の最前線でお客さんを乗せて、その命を預かって運ぶ方ですよね。そういう方たちが非正規の身分でお仕事されているということがよくないから、上下分離という手法の中で、とにかく身分も含めてきちんとやっていくんだという方針があったと思うんですよね。
それが遠のいているということについて、処遇は確かによくなるかもしれないけれども、今たくさん起こっているインシデントの状況を見ても、もっと意識をしっかり持ってほしい、自覚や責任を持ってほしいというものが多いですよね。意識や自覚の欠落というのが見えるようなインシデント、私は幾つも報告を受ける中で、すごく多いなと思ってきました。
だから、もちろん待遇がよくなるということはすごく大事でいいことなんだけれども、併せての身分が変わっていかなければ、両面から本当に安全の担保という面で十分なのかなということには疑問があります。
その点について交通事業管理者はいかがお考えですか。
◎井芹和哉 交通事業管理者 まず、今回この安全の再構築といいますのは、先ほどからいつまでにという御質問等があっておりまして、しっかりと反省し、何をすべきかというのに十分に時間をかけてやっていくというのを、今、私は考えているところでございます。
なので、これでもう令和8年になるとか令和9年になるとかではなくて、まず何をしっかりと見直すべきなのか、どこに課題があったのか、どこが足らないのかということをまずは議論し、まとめていきたいと思ってございます。それがないことには、上下分離も延伸もないという覚悟の下でやりたいと。
ですので、そういう意味で、まず今日、いつまでにつくるという具体的なスケジュールは示していないものですから、すみません、皆様の中でも、そこについては分からないなという御意見があるということは十分承知しておりますけれども、そこについてはきちんとやっていきたいというのがまず覚悟でございます。
その上で、今、上野委員から御質問がありました運転士の身分ですけれども、本来であればこの4月からでありましたが、1年程度身分はそのままになるということで、もう既に若干期限というか、延びているところではありますが、それで、早くに上下分離をする、身分をきちんとさせるということは大事だということは分かっておりますし、そこについてもやっていきたいと思っています。
ただ、先延ばしはいけないのではないかということでございますけれども、今までうちの組織としてそういったことがきちんと職員の皆様に説明できていなかった、職員の疑問に答えられていなかったというところが、まずは原因だと思ってございますので、いつからその待遇は変わるのか、どういう待遇が変わるのか、いつから上下分離になるのか、正職員になるのか、そういったことも含めて、きちんと現場の乗務員でありますとか、工場の職員等々が認識することがまずは大事だと思っております。そこの理解が今まで足らなかったというところでございますので、そこについては、身をもって努めていきたいと思ってございます。よろしくお願いいたします。
◆上野美恵子 委員 一応身分についても変えていかなくてはいけないという御認識はあるという答弁だったのかなと解釈いたしました。
ですけれども、100%運転士さんが非正規という現状の中で事故が多発していることを踏まえるならば、簡単にちょっと1年ぐらいいいとか言ってしまえる問題ではないなと思っています。そのこと自体が、もうちょっと振り返らないといけない点ではないかなと思いますよ。そういうことがあったからの事故やインシデントではなかったのかなと思います。
1年程度延びているとあったんですけれども、では、令和8年からは正職員になられるんですか。
◎井芹和哉 交通事業管理者 まだ今そこについては、具体的に決まっていないところでございます。
◆上野美恵子 委員 だったら1年ではないかもですよね。
◎井芹和哉 交通事業管理者 ですので、きちんとそういった情報とかが交通局の中で共有化されていなかったというのも今までの課題であったと私は認識しております。いつ、誰が、どうなるか分からないとか、外部委員会の報告の中でも、上下分離の説明についてよく分からないとか、説明不足だったという現場職員の声がありましたけれども、いつするかというのも非常に大事なんですが、今どういうことが起こっていてどうなっているんだということも、きちんと情報共有することが大事だと思ってございますので、適宜そこについては情報共有を図っていきたいと思ってございます。
◆上野美恵子 委員 やり方はいろいろあるのかもしれませんけれども、運転士さんの非正規の状況というのは一刻も早く改善しないと、運転して命を預かっている方そのものが本当に交通事業に対しての愛着が湧くのかなと、そして責任感を持って日々の運転業務に取り組んでいっていただけるのかなと疑問が残ると思います。
だから、1年かかって安全の再構築をやっていく中で、一刻も早く身分についても変えていかなくてはいけないんだという方向性と見通しを持って実行していただかないと、なかなか厳しいのではないかな。処遇だけ変えても、そんなに簡単に人の意識が変わっていくのか、ちょっと疑問がありますので、この1年間の検討をしっかりしていただいて、一刻も早く改善していただくようにお願いしたいと思います。
◆井本正広 委員 今の関連で、事業管理者としては、身分についても早くしたいという思いは多分持っていらっしゃると思います。その前提として、安全の再構築ということなんだと思うんですけれども、この上下分離の導入の方法の仕方について、1点確認したいんですが、1年単位というか、4月でないと導入に踏み切れないのか、年度途中でも変えられるのか、そこだけをちょっとお聞きしたいんですが。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 導入の時期につきましては、4月という決まりはございませんので、年度途中でも可能となっております。
◆井本正広 委員 ありがとうございます。結構です。
◆上野美恵子 委員 ダイヤ改正についてお尋ねします。
さっき報告で、ダイヤ改正について若干の改善の方向が示されました。繰上げとか繰下げとかで運行時間帯が広がっていく、あるいは朝のラッシュ時の増便とかも図られて利便が向上する点については、一定の前進だということで、よかったなと思って方針を聞いておりました。
ただ、3番目のダイヤ改正による便数の変化というところで、今回の増便が平日で11便、土曜で4便、日祝日で5便と示されています。だけれども、去年6月の特別委員会でも説明がありましたよね。そのときに、当時、平日で433便あったものが369便に減って、それに対して今度平日で11便増える、土曜で437便だったものが376便に減って、今回4便回復する、日祝日が432便だったのが374便に減っていて、それが5便回復するということで、この回復は物すごく少ないんですよね。
ただ、この回復には車両の面があったり、人的な面があったりして、交通局としても大変御苦労のあるところなのかなとは理解しております。
ただ、去年の6月の特別委員会のときに、私たちが市電のダイヤ改正について御説明いただきましたときに、車両面での不足の状況と従業員の不足という2面から、こういう状況なので減便せざるを得ないんですという報告とともに、現状と見通しというのがあったんですけれども、車両については、今走っております3両編成を導入することですとか、あるいは人についても、採用を増やして頑張っているんだという報告がありまして、そのくだりの最後に、今年度乗り切れば状況の改善を見込んでいるということで、2024年度がとても厳しいんだという説明があったんですよね。
だから、私は去年の6月の特別委員会でその報告を受けたときに、本当よねと、運転士さんを雇っても一定の研修期間がないと現場で働くことはできないから、では来年は早くに回復していただくことを期待して待っていますと、説明を受けたときに言ったので、この春からはほとんど戻っていくようなイメージをちょっと持っていたんですよ。
回復率で言うと平日、土日それぞれにどれぐらいになっているんでしょうか。残りの便数と併せて教えてください。
◎荒木敏雄 運行管理課長 先ほどの資料の、ダイヤ改正による便数の変化というところの、今回の枠に青字で書いているところが前々回からの減少幅でございます。平日でいくと12.2%減、土曜日で13%減、日祝で12.3%減という状況になってございます。
○田中敦朗 委員長 答弁が違います。
上野委員、もう一回聞いてあげてください。
◆上野美恵子 委員 だから、回復率と残り。元に戻るためにはあとどれぐらいの便数が要るのか聞いたんです。
◎荒木敏雄 運行管理課長 前回が平日で64本減らして11本戻していますので、53本になろうかと思います。土曜日が61本減らして4本戻しておりますので、57本になろうかと思います。日祝は58本減らして5本戻しておりますので、53本になろうかと思います。
◆上野美恵子 委員 ということは、回復はほとんど1桁台のちょぼちょぼという感じで、なかなか元に戻るという状況には至っていない現状だと思うんですよね。
去年の説明のときには、確かに減便するけれども、運転士にしても車両にしても今こうやって改善をやっているので、今年度乗り切れば来年はということだったんですけれども、どこら辺で見通しが狂ったんでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 運転士自体の自己都合の退職というのはほとんどなかった状況ではございますけれども、免許試験を受ける上で、どうしても国家試験になりますので、そちらの合格率が低かったというのが理由でございます。
◆上野美恵子 委員 分かりました。
確かに多両編成の車も入っているので、車両的には頑張って前進してきたのかなと思って期待していたんですけれども、試験に合格しないというのであれば乗ることは難しいから、それはしようがなかったのかなと思いますけれども、では、さっき答えがあった、残った平日で53便、土曜で57便、日曜祝日で53便というこれについて、今後の回復見通しは今どうなっているのでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 今、委員おっしゃいましたように、乗務員の募集はうまくいっておりまして、数的には結構入局していただいているような状況でございます。そういったのの育成が1年近くかかりますものですから、基本的に半期に1回運転士がデビューしているような状況でございまして、今度の4月に4名と、10月に9名程度になろうかと思います、受験して、うまくいけばその人数は入るというような状況でございまして、秋か、もしくは来年、1年後かというところで、随時ダイヤを戻してまいりたいと思っております。
◆上野美恵子 委員 分かりました。
いろいろ人の募集もすごく大変だと思うんですけれども、募集の面では、処遇が若干よくなりますので、手を挙げる人が多くなるのかなと思いますけれども、試験については、御本人さんの御努力というのがあるでしょうから、私たちがいろいろ言っても合格しなければ乗ることができないので、何とも言えませんけれども、できる限り利便が高まっていくように、そしてまた利用率が増えていくように、この点についても、今おっしゃった見通しに確実に到達していけるように頑張っていただくことを期待しております。よろしくお願いいたします。
◆上田芳裕 委員 今の答弁で、4月に4名と今年の10月には9名程度が運転士として、働くことができるというような話があったんですけれども、今回、平日が11便、土曜が4便、日祝が5便ということで増便したのは、4名の運転士さんの育成が終わって、実際運転ができるようになったということで、4名の増に対してこれだけ増えたという考え方でいいんでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 今回の4月からのダイヤ改正におきまして、1日に必要な運転士数というのは、今の3月の状況と変わらない状況でダイヤ改正ができております。プラス今回デビューする4名もおりますので、若干ゆとりは出る形にはなろうかと考えております。
◆上田芳裕 委員 最後に、ゆとりはあるということを聞いて安心しました。
実は、社員を育成しても少人数であって、増便によって稼働が逼迫するような状況であれば、安全運行にはマイナスになるのかなと少し心配もしておったんですけれども、今の状態でも回せるけれども、4名増えてさらにゆとりがあるということで安心しました。
上野委員からもありました、去年の6月以前の状態、平日が433便、土曜が437便とか、今後、ここまで戻すことが目標になっているのかについて確認したいと思います。
◎荒木敏雄 運行管理課長 局内としての目標は、2回前のダイヤに戻すことを目標としております。
◆上田芳裕 委員 ということは、まだまだ戻さなければいかん、それに伴って車両の不具合、車両の故障等の状況によっても減便の要因があったと思いますけれども、その車両の故障等の関係はそんなに変わらないとすると、乗務員の採用、育成というのが大きな役割になってくると思いますけれども、去年の6月以前の状態に戻すために、どれぐらいの運転士さんの雇用が新規で必要になってくるのか、現時点で分かっておれば教えていただきたいと思います。
◎荒木敏雄 運行管理課長 目標としましては、人数が4月になった時点で80名になると考えておりまして、あと十数名確保していきたいと考えております。
◆上田芳裕 委員 去年の6月以前の状態に戻すために十数名増やしたいということでよろしいんでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 2つ前のダイヤに戻すためには、十数名実動で確保できれば戻せると考えております。
◆上田芳裕 委員 減便した数が平日、土日祝日含めて60便弱ぐらいあったので、相当数新規で雇用して育成しなければならないと心配しておったんですけれども、十数名、20名弱ということで、今後、募集の状況もいいと聞いておりますけれども、なかなか人手不足の状況の中で、育成もしなければならない、なおかつ国家試験で1年間待つ人、国家試験落ちた時点でもう諦める人とかいるようにも聞いておりますので、今後とも新規運転士さんの募集に向けては、積極的に行っていただく中で、一日も早く以前の状態のダイヤに数を戻して、市民の市電利用の促進につながっていくように努力いただきますようよろしくお願いいたします。
◆古川智子 委員 上田委員の今のやり取りを聞いて、ちょっと驚いた部分もあったんですけれども、昨年の6月の委員会の資料を見てみると、運転士が見込みで令和7年度91名であった。ただ、今回新規の運転士さんの確保を目指していましたけれども、国家試験に通らなかった方も含めて、運転士さんの数が現状が80人とおっしゃったと思います。
これはもう現実仕方ないことですが、今後の交通局経営計画の見直しに当たって、思った予測と現状の数値が乖離するという、この見込みの甘さも正直あるのかなと指摘させていただきますと、そういった人材確保の面は、厳しい視点を持ってこの計画をつくっていただかなければいけないなと今やり取りをして思ったところです。
もう一つですが、昨年の6月、ダイヤ改正のときに御説明があった車両の出庫可能車両数の推移という点でお伺いします。
最近やむなく廃車となったドイツ製の2両編成と5014号ですね。ラストランのときには沿道に本当に多くのカメラマンがいて、とても多くの方々が電車を愛してくださったんだなというのを、私も実感を持ちながら、何か悲しい気持ちで見送ったところがあるんですが、ただ、実際その稼働する上において、そういった廃車になっていった2台、それからまた新型車両を導入している状態で、プラス・マイナスあるものの、前回の特別委員会の説明では、平均故障・事故台数は大体1日2台、しかし1台~4台の幅で故障が発生しているので、実際もう毎日送り出したいんだけれども送り出せない状況があるよということも報告していただきました。
現在の車両保有数、それから最大出庫台数について、新しいダイヤになってからのものが欲しいです。そして、事故や故障によって出したいけれども出せないという台数は、今どのぐらいあるのか、この3つの数字を教えていただければと思います。
◎荒木敏雄 運行管理課長 まず、全体で持っている車両の編成数ということで、2両編成を1編成というところ、3両編成も1編成ということでカウントしますと、45編成ございます。
それと、長期で修理とか故障している台数というのが、今の時点で6台ぐらいはございます。それと、通常車検とかも2台とかあったりしますので、そういったものを引くと10~11編成ぐらいが出せない状況となりますので、実動で34編成程度かなと考えております。
◆古川智子 委員 45編成を保有しているけれども、実動で毎日出せるのが34編成で、1日の平均の故障事故台数というのは、車検とか長期修理も含むので、実際出せないのが、10~11編成毎日出せない車両があるよということでいいんですか。
(「はい」と呼ぶ者あり)
◆古川智子 委員 そうすると、実動34編成持っているんだけれども、ここは来年度4月増便して、例えば1編成事故か故障などがあっても、33台になっても回せるような、ぎりぎりの状況なのかどうか教えていただきたいです。細かい数字ではなくて、余裕があるかどうかを教えていただきたいです。
◎荒木敏雄 運行管理課長 先ほどの34編成というので、突発的な事故等があると、それからまた減ってくるということになりまして、今、必要出庫台数が31編成になりますので、若干の余裕はあるというところでございます。
ただ、今後ダイヤ改正すると出庫台数を増やさないといけないため、来年度の新型車両2台というのが大きな役割になるかなと思っていますので、そのタイミングを見てダイヤ改正なのかなと考えております。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。なかなかぎりぎりの状況だということが分かりました。
車両もそうですけれども、先ほども委員の中からいろいろ御意見もありましたけれども、本当に逼迫した状況の中で、運転士さんたちも一生懸命頑張ってくださっていることは、私自身はねぎらいというか、感謝の気持ちを述べたいと思います。
故障をしないようなメンテナンス、それから安全運行、そして乗務員の意識の醸成、この3つで大変な中だと思うんですけれども、精いっぱい御尽力いただきますようにお願いいたします。ありがとうございました。
◆上野美恵子 委員 すみません、1点確認させてください。
今回の、平日11便、土曜4便、日祝日が5便の増便のために必要な出庫台数は何台ですか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 出庫台数を増やさずともこのダイヤ改正はできるということで考えております。
◆上野美恵子 委員 私もそう思ったんです。だって、去年説明受けたときに、最大出庫台数31台ということで減便されたんですよね。今回の増便は多くないので、あまり出庫台数は変わらなくてもできるのかなと思ったんですよね。
そうなると、さっき答弁された、実動が今34編成ぐらいなので、人がいればもうちょっと頑張っていける可能性もあるのかなと私は解釈したんですけれども、それでいいですか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 出庫台数ぎりぎりで回すというのを考えていませんで、今、予備車というのを大江に1台置いて、上熊本に1台置くというのが通常の運行で、もしトラブルがあったときにすぐ1台出せるよう2台をできるだけ残したいと思っておりますので、あまりそこまで余裕がある状態というのはないかなと思っています。
◆上野美恵子 委員 分かりました。
さっき余裕があるという答弁だったので、そうかなと思ったんですけれども、分かりました。頑張ってください。
○田中敦朗 委員長 ほかありませんか。
(発言する者なし)
○田中敦朗 委員長 それでは、この際、議事の都合により休憩いたします。
午後1時30分より再開いたしますので、よろしくお願いします。
午後 0時 9分 休憩
───────────
午後 1時29分 再開
○田中敦朗 委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
これより、参考人として一般社団法人熊本市タクシー協会、小山剛司会長より意見聴取を行います。
参考人におかれましては、大変御多忙中の中、本委員会に御出席いただき誠にありがとうございます。委員会を代表いたしましてお礼を申し上げますとともに、忌憚のない御意見をお述べいただきますようにお願いいたします。
それでは、参考人は意見の開陳をお願いいたします。
◎小山剛司 参考人 ただいま御紹介いただきました一般社団法人熊本市タクシー協会の会長の小山でございます。
本日は、日頃より先生方も含めて熊本市民の方々には大変お世話になっておりますこのタクシー協会の現状と申しますか、そういったところについてしっかりお話させていただければと思いますし、今回このような機会をいただきまして大変感謝を申し上げております。まず、冒頭に御礼を申し上げたいと思います。
資料に自己紹介というふうなところでありますけれども、ここにあります令和3年の4月に熊本県内の10社の会社を合併させまして、設立した会社がTaKuRooでございます。私はミハナタクシーグループの人間で、実はミハナタクシーの前の社長が私の兄、その前の社長が父、私は次男でございまして、ここの会社に入社し、そして取締役を務めてきたところでございます。
平成16年に産業再生機構の流れから、九州産業交通子会社の産交タクシーが売却というふうなところで買収いたしまして、ここの代表取締役に就任し、その後電気鉄道のタクシー会社、電鉄タクシーをミハナタクシーグループで買収し、その取締役というふうなところで来ておりました。
先ほど申し上げましたとおり、県内10社のタクシー会社を合併し、大きく言いますと肥後タクシーグループとミハナタクシーグループが合併してつくったというところでございます。熊本市内においては、6社が合併しております。あとは阿蘇、それから天草、そして人吉、あと閉鎖いたしましたけれども、以前菊池にも営業所を持っておりましたし、山鹿にも営業所がございます。そういうふうなところで覚えているところでございます。
昨年の6月に前会長が御逝去なられまして、その流れで私が熊本県のタクシー協会、それから熊本市のタクシー協会の会長に就任したところでございます。そのほかにも九州自動車協会の副会長でありますとか、全国のハイヤータクシー連合会の常任理事、そして熊本地域公共交通活性化協議会の委員としても参加させていただいているところでございます。
そういうことで、前の会長からしますと20歳ほど若くなっておりますので、フットワークを軽く今頑張っているところでございますので、後ほどこれから説明いたしますが、そういったところも含めたところでお聞きになられて、しっかり指名していただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、タクシー業界に関わる現状と課題、それから今後の展望についてということで、6項目に分けて説明したいと思います。
まず、第1項目といたしましては、運転手不足と高齢化、それから2番目が配車アプリの普及と日本版ライドシェア、それから3番目がタクシーの安全管理、続きまして新たなサービス、そして行政との連携、燃料の高騰・環境にやさしい車への変換というふうなところで進めさせていただきたいと思います。
まず、運転手不足と高齢化でございますけれども、こちらの下にあります棒グラフを見ていただくと分かりますが、令和元年の状況からしますと、非常に乗務員の数といいますか、そういったところが非常に少なくなってきましたし、御存じのとおり、コロナ禍で非常に輸送人員が減ったところでございます。
この表の稼働率を見ていただくと、これがいわゆる乗務員も含めたところでの動きがよくなくなってきたと、悪くなってきたというところでございます。令和元年当時は、これでも100%ではなく63.4%ということで、おおむね平成3年のバブルの絶頂期の頃であっても全体の動きとしても8割は超えておりましたけれども、9割は切っているような状況でもございました。それ以前までは100%の動きなんていうのも見られたんですけれども、そういったところからどんどん減り続けていき、こういう状況になっていた。なおかつ令和2年のコロナというふうなところから、非常に厳しい動きになってきたところでございます。
1番上の表を見ていただくと、法人50者と車両台数が1,596台ということで、個人タクシーも含めたところでこういう動きをしとったわけなんですけれども、私がこの業界に入りました昭和60年頃は法人の会社数でいいますと、62社ございました。その後、皆さんたちも御存じの小泉内閣のときに、規制緩和の動きで、増車も含めて、そして会社数も結局72社まで増えました。それが先ほど私どもも実際熊本市内においては、6社を1社にしてしまった合併、それから廃業等が進んで50社ということです。
新年度に当たっては、また1社が合併の形を取るように動きがありますので、49社になるようです。そういうふうなことで、以前のピーク時からしますと、非常にここの部分が減ってきたところにはなります。
ただ、この現状の流れの中で、今非常にある意味いいところをちょっと申し上げますと、新運賃という動きがあって、これだけの数が少なくなっているということで、1台当たりの営業収入というのは非常に増えておりますので、乗務員さんたちの給与は非常に増えている状況下ではあります。よって、人員も少しずつ増えてきている状況もございます。
そこの話の流れの中で、こういった乗務員を希望される方に対するハローワークと連携した説明会であるとか、そういったところを非常に活用して、そしてなおかつ先ほど言いましたとおり1人当たりの賃金が非常によくなっているために、このグラフを見ていただきますと、実際令和元年のところは4,103人おった人間が令和6年になってまだ少ないものの、少しずつ回復している状況です。
こういうふうなところで来ておりますけれども、この下の状況のところに若年層、女性の応募も増えているんですけれども、実際今タクシー乗務員の平均年齢は65.5歳で、決して若くはありません。ただ、ここにありますとおり、その後の乗務員の今希望しているといいますか、ある程度見込めるようになってきたものですから、そういったところでの希望者が非常に増えておりまして、熊本市で47.3歳と書いておりますけれども、乗務員になるための運転者登録センターの受講者の平均年齢なんですけれども、非常に若くなっている状況下ではあります。
今現在昨年の4月から今年度までは、途中ですけれども、タクシー乗務員のその受講者数というのは356名、これは県内の数字なんですけれども、熊本市内でいっても250名ほどの新しい人材がこういう形で入ってきております。そういうふうなところで、今、50歳を切るような平均年齢ということですので、非常に若い人たちが今現在入ってきている状況であります。
ただ、この乗務員不足というのがこれからもまだ深刻化していくという危機感も実際感じてはおりますが、少しでも光が見えてきている部分ではあるかなと思います。ただ、現在では、その12か月の状況で実際どのくらい増えているのということなんですけれども、今県内で356名、市内で250名と申し上げましたけれども、実際は結局県内で81名が前の年よりも多くなっている状況で、その差が変な話、退職につながっているということです。
これも実際上、自分は入ってきたけれども、この仕事が合わないという人たちもおられますけれども、ほとんどが70歳を超えた人たちが引退されている。ですから、ある意味代謝しているという状況下にはあります。
弊社なんかも年配の乗務員がいますけれども、早く若いドライバーを連れてきてと、そうせんと我々が引退ができんと言っているところもあるようです。とにかく30年、40年を支えてきた彼らがコロナ禍のときも一生懸命頑張ってこの業界を支えてきてくれた状況下にあるようです。
続きまして、この配車アプリの普及と日本版ライドシェアというふうなことでお話させていただきます。
昨今、タクシーのことに関しましては、国会議員の先生方の流れの中で、いわゆるマッチング系のアメリカ、中国ではやりよりますこのライドシェアというものに対しての推進というところで、非常に我々も厳しい状況を突きつけられておるというところがあります。そもそも言いますと、結局、稼働が非常に悪くなっているところで、手軽につかまえられるようにというところなんでしょうけれども、実際皆さんたちも繁華街に出られて思われたと思います。以前は本当に足の踏み場がないような状況のようにタクシーが夜間繁華街のまちの中を違法駐車をしとったかと思います。
それに関して、ちょうど東北の震災があった頃ぐらいのときに乗り場の整理、ちょうど私が担当委員長でございましたので、職員も含めて、それから運輸支局、それと熊本県警なんかの協力もいただきながら整理をし、アーケードを背骨に例えますと、その横の道を肋骨道路というふうに表現しますと、ここにいっぱい止まっておったのが全くといっていいほどいなくなったと思います。そういう整理もしながらやってはきたわけなんですけれども、その後の動きで、非常に車が足りないというふうなところの流れで、そのライドシェアの話が出ておったところです。
ただ、こういったところの部分は国会議員の先生方はどこを見ていらっしゃるかというと、地方は見ていらっしゃいません。東京都の部分です。東京都というのは日本の人口の大体10%ぐらいはおられるところですけれども、流動の人口からしますと相当な数です。今現在、非常に厳しくなった中でも東京のタクシー乗務員さんの平均賃金は50万円~60万円です。売上げにしますと100万円~120万円ぐらいは平均で上がるということです。
ですので、最近は大学を卒業した新卒の方も大体200名ほどぐらいは毎年入られているみたいですけれども、東京のタクシー業界で、そういうふうな状況で、今非常に東京も人数は伸びている。東京の話題でこういうところが出ているということです。地方においても、実際、熊本市内とまた熊本県内の別の場所ではまた違うところがありますので、どういうふうな形であれ、何らかの動きといいますか、お客様に対する足の部分というのはしっかり確保しなければいけないというところで、国土交通省も含めてこの日本版ライドシェアという形で安心・安全を置き去りにしない、タクシー会社がきちっと管理をしてお客様をお迎えするというシステムをつくり上げたところでございます。
これが日本版ライドシェアについての部分で、これも実際、今現在はやっておりますアプリケーション、電話をかけても非常につながらんというところで、それはなぜかというと、オペレーターがずっと采配しよりますから、それをもうダイレクトにドライバーに伝えることができるというシステムが増えてきたおかげで、非常にその点の便利さというのは出てきたかなと思います。これを使った動きで、この日本版ライドシェアというものを熊本の交通圏、ここにありますように熊本市、合志市、菊陽町、益城町、嘉島町、これが熊本交通圏というんですけれども、ここにおいて昨年の11月15日より金曜日、土曜日の16時から翌朝の5時台までの運行ということで動かしているところであります。
ここの表にありますとおり、11月、12月、1月というふうなところで出しておりますけれども、事業者としては3社、それから12月に入ってからは4社、その後も4社で少しずつ増えておりますし、今度も3社ほどまた新しく入ってくるというところもあるようです。運行日数はここに書いてありますとおり、金、土だけですので日数的には少なく、輸送人員ももうどんどん話題も含めて増えてきておりますので、この1月に限っては12月よりも利用者の数が若干増えているところもありますし、動きとしては非常によくなっているところであります。
ただ、1日当たりの実車回数はさすがに非常に利用者の分母が大きくなる12月がかなり大きい状況ではありますけれども、こういうふうなところで非常に喜んでおられるというところです。
弊社ももちろん、私のおりますTaKuRooもこのライドシェアについてはしっかり対応させていただいておりますけれども、極端な話、夜の8時ぐらいから翌2時ぐらいまでの動きの中で、12月は休憩が取れないぐらいオーダーがどんどん入っていたところで、このタクシー不足の流れを非常に補完するいい動きになったのかなと思っているところです。
それから、次は安全面のことについてちょっとお話させていただきます。
タクシーの安全運転管理の中で、私自身も持っておりますが、我々は第二種免許というものを取得しないと実際タクシーには乗れない。先ほどのライドシェアに関しては、一種免許でもできると。しかしながら、安全を担保するために10時間の座学といろいろな訓練等もしっかりやって、そして動かすというところもやっていますし、改めてその違いをもう一つ発言させていただくと、ライドシェアの場合は乗せるところと降ろすところが事前にきちんと確定をしていて、あそこに途中で寄ってくれというのが全くできない動きでやっていますので、地理の部分も含めて、そういったところの知識というものがなくてもナビゲーションどおりで動いていくというやり方。
タクシーの場合は、よく、あそこに寄ってくれとか、変更してこうというふうなところもするためにいろいろな部分の知識といいますか、そういったスキルもしっかり上げとかないかんという違いがあります。そこのところで、今の私の話をさせていただくと、第二種免許、それからもちろん営業車でございますので、緑ナンバーということで普通の車とは違いをし、そしてなおかつ点検をきちっと行って、途中車が止まってしまってはいかんのですから、それなりの点検というものをやっておりますので、まず途中で止まるなんていうことはもちろんありませんし、正直申し上げて、タクシーの専用車は100万キロ走ることを目標として設計をしてあります。旧会社のミハナタクシーのとき、実際100万キロを超えた車が2台出ました。というふうに、安全の部分とかそういったところをきちんとやるというふうなところになるかと思います。これ、普通の自家用車ですとおおむね20万キロ走るのが精いっぱいだろうと思います。ですので、そういうところの部分というのもしっかりやっているというところです。
安全管理の2番目として、ドライバーの研修と健康管理というところで、特に最近は御存じのとおり高齢の運転士も非常に多いですので、健康管理についてはしっかりやっているところでもございます。熊本では起きておりませんけれども、東京で個人タクシーさんだったと思いますけれども、まだそう年齢が高齢でもなかったんですけれども、不健康を起因とする流れでの事故というものがあっとったかなと思います。
法人タクシーにおいても、他県でそういったところも見られますので、非常に健康管理については気を使っているといいますか、ある意味高齢でも仕事ができるという部分もございますけれども、それゆえにその裏づけとして人の命を預からないかん仕事ですので、健康管理には気をつけているところがあります。
うちのTaKuRooのことでお話させていただきますと、創業当時、やはり非常に運転士の年齢が高いですので、MRAという脳の血管を調べました。これは毎年やるような健康診断とは違って、5年ぐらいおきぐらいにやるのが一番理想なんです。何が分かるかというと、脳の血管の状況というのが分かりますので、脳梗塞につながったりとかいうような部分が早く発見できるということです。
実は、2名ほどそれによって事なきを得たドライバーが出ました。ドライバーにしてみても大変喜んでおられました。何かの自覚症状があるんであれば病院に行くでしょうけれども、そういう事情でうちがやったこと、会社が合併創業当時にやったことが非常にいい結果が出たなというところもございました。ということで、そういった健康管理をしっかりやっていくということです。
運行管理もそういう体に合わせたシフトの流れ、特に高齢になってきますと、私ももう最近ちょっと感じますけれども、夜の運転とか雨が多くなると非常に視界が厳しくなっているということで、ドライバーなんかももうコロナ禍前までは夜専門で頑張りよったのが、コロナ禍のときに夜の仕事がなくなり昼間に変えていたので、もう夜も多くなったのでどうねと言うと、もうすみません、見えんですというふうなこともあって、ですから体の状況、生活の状況なんかにも合わせたところでのシフトとかなんかも考えながら、ドライバーの運行管理もやっているところであります。
あと、ドライブレコーダーを設置することによって、そのドライバーの状況なんかもしっかり見ているところであります。特に今現在の保険会社さんなんかも提供されているドライブレコーダーですけれども、その人の運転の評価といいますか、点数をつけるような感じで、あなたは一旦停止を変な話、しませんねと。何回しませんでした。もしくは、あなたは真っすぐ見ていない。脇見をしたのが何回ありましたというところまで評価が出るようになっています。
ということで、その辺を徹底的に一旦停止、要するにぴゅっと行くことではなくて、スピードは限りなく止まるぐらいまで落としているんですけれども、いわゆるかっくんというような状態での止まるまでには至っていないということで、それをしっかりやることによって安全意識も非常に高くなったということで、こういったものもどんどん出てきておりますので、こういったところも利用しながら安全運転、安全管理の部分につなげていきたいと思っておりますし、これは目がついておりますので、まちの中の防犯とかそういったところにもつながっていきますので、しっかりこの辺もやっていきたいところであります。
それから、4番目の新たなサービスでございます。
人口の減少とかいう社会現象の流れの中で、増加するインバウンドの対応であるとか、いろいろなところの中で、我々は新しいニーズへの対応も含めたところでやる中で、先ほど言いましたドライバーが少しずつはこうやって戻ってきている。年齢的にも若くなっているので、いずれからすると夜の部分なんかも多くなっているもののまだまだ元に戻るといいますか、今の状況からすると非常に厳しいところはあるかと思います。ゆえに、我々は何らかの工夫をしなければならないと思います。これはもう陸海空ともに移動のプロの人たちの一つの課題であるといいますか、非常に大切な課題かと思います。
その中で、特に今タクシーが非常に期待されているという部分はしっかり感じております。だんだん状況としてはよくなっていくでしょうから、元に戻るその間までは我々が何とかというふうなところで、昨年の12月に城下まちナイトラインの市電とバスが終了した後の移動を補完するところで、ジャンボタクシーを利用して水道町のバス停から健軍の電停の終点をちょうど左に曲がったところのバス停までジャンボタクシーの乗り合いのサービスを12月の週末、8日間だけ24時~午前2時までの間、10分間隔で運賃は1,500円一律でやりました。水前寺の駅通りのバス停と神水のところのバス停を2か所止まって終点までというふうなところで行きました。
こういったことをすることによって、おおむね1台のタクシーに大体1人か2人ぐらい乗られるパターンが多くて、そう考えますと321名の方を実際、この期間中に運びましたので、321台もしくはその半分ぐらい、150台以上はもう間違いなく補完できたと感じたところでもありました。
12月も御存じのとおり、忘年会シーズンでもありますし、安心して飲めない。もう最近は本当、大先輩たちからタクシーがおらんけんもようと飲みには行かれんぞうていうようなこともおっしゃっていただく中で、我々も手をこまねいているわけにはいきませんので、こういったところの動きをやったところでもあります。
期間中は、平均して1日40名ほどの方に御利用いただいたものの実際本当に採算が合ったなというふうなのは1日だけでございました。あとはもう本当、厳しい状況でありました。ただ、利用していただいた方にも非常に喜んでいただいて、あとは周知の問題だけだなと思いました。ちょっとこれについては慌ててやった節もありまして、そういったところの周知は非常に厳しかった部分はあるんですけれども、だから本当に喜んでいただきましたし、それで帰れるんですねというふうなところの部分なんかも、私この8日間の運行のうち1日だけどうしても現場に行けませんでしたけれども、それ以外毎晩ずっとその現場におりましたところ、しっかりその辺を感じましたので、この運行については非常に手応えがあるなと感じました。
これは市電においても、各バス会社においても非常に歓迎していただきまして、できれば今年も12月に行いたいと思いますし、できればこれも東西南北、今健軍方面だけしとりましたけれども、利用者からほかの地域はないんですかというようなところも聞きましたし、手応えも感じておりますので、今後は東西南北でまた考えた方がいいなと思っているところです。
それについては、できれば支援をいただくとまちの活性化の動きにもつながりますし、あと1軒、あと1杯よけい飲んで帰れるというふうなところもありますし、もちろん毎月、毎週と言うつもりはありませんので、そういった繁忙のときにこういった動きもできればと思っております。
それから、空港の相乗りタクシーの検討中でございますけれども、これについても空港を降りてこられて、特に最終便となりますと、バスももちろん動いておりますけれども、完全に御利用いただけないというふうな部分、タクシーそのものも非常に集まりが悪くて非常に厳しい部分もありますので、タクシーを使った相乗りをまたやりながら、1台の車に何人かそういうふうなことで乗っていただくシステムも考えないかんなと思っております。
あと、個人的にですけれども、今鹿児島市内で繁華街から相乗りの実証実験が今月まであっております。この情報なんかもしっかり得ながら、こういった相乗り、それから日本版ライドシェアとかこの繁華街の流れでの繁忙期に関するこのライン的なものというふうなところで、我々もしっかり新しいサービスを進めていきながら、御利用者の方の安心した暮らしができるように考えているところでございます。
新たなサービスの2ということで、私どもの本社が上熊本駅の前でございますので、この上熊本の駅、もしくはその近隣のショッピングセンターといいますか、そういったところを池田、上熊本地区のこの狭い道路であったり、高低差が激しい昔からのところですので、ゴルフ場なんかで走りよります電動カートを一般道が走れるようにナンバーをつけてやっております。グリーンスローモビリティという概念の車がございます。これは、広島の福山市にアサヒタクシーがございますけれども、ここの山田社長がこれにナンバーをつけてこういった運行を始めるということをされて、熊本の地でも観光にこういったところの高齢者がおられる丘陵地なんかで使えればというところで進めたところであります。
自社がちょうど上熊本駅の真ん前ということで、非常に結節点としてはこの上熊本というのはJRもございます。電鉄さんもありますし、バスも都市バスから産交バスもございますし、いろいろな意味でこの結節点としては非常に場所的にいいところでございますのでさせていただきました。ましてや環境問題に非常に優しい電気自動車ですので、非常に喜んでいただいているところであります。
これも実際、採算ベースとしては非常に厳しいんですけれども、ただ、毎日のように使っていただく高齢者がおられます。崇城大学を上がったところのあの辺は非常に急な坂で、90代のお客様がおられて、実証実験のときに本当よかったと。ただ、実証実験でしたので、一旦閉めて次の計画のためにいろいろ分析しなきゃいけないところがあってやめましたけれども、最後の運行のときにちょっとぐっと来ました。ドライバーに握手されて、本当に助かりましたと。絶対またやってくださいねと言われて、今回またやりましたところ、また喜んで毎日使っていただいている状況であります。
そういうふうなことで、非常に意義のあることをやれたからよかったなと思っておりますが、こういった公共交通の流れというのがなかなか東京都の山手線のように利用者が多ければいいですけれども、そうではない場合には非常に厳しいですので、いろいろなところの御支援も含めていただきながら、こういったものが観光に、そしてこういう昔からあるような年配者が多いところなんかの運行につながっていければというところで、未来を見てやっているところでもあります。
あと、行政との連携ということで、現在植木、それから天明地区を中心としたコミュニティ交通の運行ということでやっているところでもあります。このAIデマンドタクシーという考え方の中で、非常に年齢が高い方が表に出る機会は非常によくて、これについては今後もしっかり地域貢献という流れの中で取り組んでいかなきゃいかんというところはございます。
ただ、熊本の場合は実際、今植木とこの西南地区の流れの中で、非常に運行便数も多くなっているのが1日300円という数字で、他県とかなんかは1回幾らと。ちなみに、先ほどの私どもがやりよりますグリーンスローモビリティについても1回250円で、安いということは非常にいいことなんですけれども、便利過ぎて実際普通のタクシーが動けないというか、御用命がもう減って仮に御用命があったとしてもそれに対応できない状況になっているというのも事実でございます。毎回というわけではありませんけれども、時間帯によってはそういうことが起きて非常に御迷惑をおかけしているところです。
こういったデマンドの動きというのは、基本的にバスの運行がどうしても厳しいところで、我々タクシーの出番ということでやっているわけなんですけれども、大体そういった地域というのはタクシー会社そのものもあっても保有台数が非常に少ないと。以前からの流れからすると、皆さんが自家用車で動かずにこういったタクシーも含めた公共交通機関で動いていらっしゃるというのであればいいですけれども、どうしても自家用車も多かったりもするものですから、対応するにしても非常に保有台数も少ない、人員も少ないところの流れの中でやらにゃいかんというところで、ここは我々も提供はするが、利用するお客様たちももうちょっと不便さを逆に感じてくださいと。例えば、10分待っていたのが15分待っていただくとというレベルの話です。なので、そういうふうな感じでやっていただくと、少しは動きがよくなるのかなというところでもあります。
あとは運賃形態の問題もありますが、人件費等も先ほど言いましたとおり、熊本においても平均賃金を考えますと、まだまだ他産業よりも少ないところはありますけれども、それでも若い人たちが入ってきているように、非常に数字としてはよくなっている。
しかしながら、ここにこの問題というか、この運行にばかり特化していますと、また収入の面というのは非常に厳しいところもあって、継続的に今後やっていくというところが非常に困難になっているというふうなところもあるところです。
ですので、こういった金額的な問題の御支援についてもちょっと見直していただいて、そしてみんなでしっかり考えながらやっていかないかんと思います。
場合によっては、これも別の地域の話ですけれども、具体的に申し上げますと、高森町が公共ライドシェアで、夜の運行を地元の人たちの流れでやっています。あそこも夜の9時以降は、正直言ってタクシー会社が運行しないんですよ。なぜしないのかというと、昼間とかなんかは非常に運行が多いと。夜少なくても変な話、昼間の売上げ等の中で数十億円の賃金をつくるための数字、いわゆる最低賃金を割ることがない状況だと。
いろいろな部分で、夜の動きも含めて人口減少とともに利用者が非常に少なくなっていく。そうなっていくと、では、実際昼間も動きが少ない。では、夜そうやっておいたとしても今度は会社の持ち出しが多くなって、結局経営的に非常に厳しいというふうなところから、そういう時間帯はもう運行しないというふうになったみたいです。
ですので、いたずらにもう夜はせんということではなくて、そういう事情が背景であるようです。今度も小国地区の会社でも18時までしかしませんということを言っていらっしゃるところが出てきました。ですので、熊本市内においてはそういった部分はないにせよ、いずれにしても人間の手当がつかんとかいろいろなところでこういう問題が起きたりもしますので、そこはしっかり考えながら、見ながらというふうなところが非常に必要になってくるのかなと思っております。
いずれにしても、年齢の高い方々がどんどん表に出られるということは非常にいいことですので、私どもタクシー業界はこのシステムについては全く反対もしておりませんし、歓迎もしております。いわゆる安易に自家用有償運送といいますか、そっちにいっている話ではないので、非常にそこはありがたいんですけれども、実情としてはそういうところがありますので、また御支援もしっかりいただきながら、こういったものをしっかりつくっていきたいと思っているところであります。
続きまして、行政との連携の2番目ということで、先ほどドライブレコーダーの話をさせていただきましたけれども、ここに市長と私と県警宮内本部長と3人で写っておるのがありますけれども、これはいわゆるドライブレコーダーを活用したまちの防犯であるとか地域見守りパトロール中ということで、車両の後ろにステッカーを貼りましてやっておるところであります。
実際、防犯カメラも含めてそういった情報提供によって事件の解決につながっていったところもありますので、こういったところをしっかりアピールしてやっていくことによって、安心・安全なまちを官民一体となってつくり上げていくというふうなところは非常に大切ですので、そういう意味でこの協定を結ばせていただいたところであります。
続きまして、燃料高騰と環境に優しい車への転換について、昨今非常に厳しい状況があっているのが、皆さんたちも御存じのとおり、タクシーの燃料はLPGですよね。オートガスといいますけれども、ガスで動いております。ところが、先日からガススタンドが閉鎖というふうなところで、今もう熊本市内は2か所しかございません。1か所が田井島の交差点のところと、もう1か所が清水バイパス、ここにしかございません。昔は上熊本だとかいろいろなところにもちょっとありましたけれども、LPGが非常に少なくなっていく中で、今環境に優しい、いわゆるハイブリッド系、もしくは電気自動車の導入がどんどん増えているところであります。
ただ、非常に厳しいのはLPGそのものも値段は上がっておりますが、ガソリンの価格が高騰して、なおかつ下がっても本当気持ちだけ的な下がり方ですので、非常にそこが厳しいなというところでもあります。ただ、これはありがたいことですけれども、熊本市においても我々業界のガソリン車に対する補助がしっかりしていて、コロナ禍でも非常に助かったところでもあります。感謝を申し上げているところです。
大きく見ますと国の動きにもなるんでしょうけれども、そういったところの部分もしっかり考えていかないかんなと思っておるところです。
ただ、先ほど言いましたとおり、LPGのスタンドが非常に厳しくなっている状況があるものですから、特に熊本市外のところにおいて、私どもの人吉営業所なんていうのはもう100%ガソリン車だけでございます。ガソリン車が増えてくる中で、環境に優しい車をしっかり入れながらというふうなところでおります。
CO2の排出量についてまとめたものをちょっと読ませていただいたところがありますけれども、実はLPGよりもガソリンのハイブリッドの方がCO2の排出量というのは非常に少ないという結果が出とったようです。もちろん、その場の環境だけでいうと、電気自動車も全く出しませんから、そういった部分では多いと思いますが、いずれにしても環境に優しいものにどんどん切り替えていくことによって地域の環境もよくなってくるんではないかと思っているところであります。ただ、これについても購入費用も非常に厳しいですので、国も含めて何らかやっていただくと非常にありがたいなと思っているところでもあります。
最後に持続可能なタクシー業界の実現に向けてということで、タクシーは「いつでも・だれでも・どこででも」利用できる安心・安全な公共交通機関として多様化するニーズに対して、生活に欠かせない重要な役割を果たしているというところで、私どももしっかりエッセンシャルなカーであると自負しております。我々がなければ非常に厳しいというところもあるわけで、ニーズがある以上は我々もどうにかして頑張ってやらないかんというところがあります。
特に、災害等が起きたときに道路幅とかの関係上、バスであるとか市電もそうですけれども、地震のときなんかも市電のあの石がめくり上がってなんていうのもあっておりましたけれども、ああいうときには我々タクシーが小まめに動くというふうなところでは、しっかり公共的な部分の中で非常に大事であるかなと思っておりますので、しっかり日々努力をしながらやっていきたいと思います。
いろいろな事故防止も含めたところでの環境についても、啓発活動等もしっかりやっていって、今後我々の活躍の場というものをしっかりまた理解していただければと思っておるところです。
ということで、私の説明とさせていただきたいと思いますが、こういうふうなところでしっかり頑張っておりますので、御支援等もよろしくお願いしたいと思います。本日は本当に貴重な時間をありがとうございました。
○田中敦朗 委員長 ありがとうございました。
以上で、参考人からの意見の開陳は終わりました。
それでは、参考人に対する質疑をお願いいたします。
なお、念のために申し上げておきますが、参考人は委員長の許可を得て発言し、委員に対する質疑はできないことになっておりますので、御了承お願いいたします。
それでは、お願いいたします。
◆中川栄一郎 委員 小山会長、今日はお忙しい中ありがとうございます。
AIデマンドタクシーのところ、5番の行政との連帯について、もう少し詳しく教えていただきたいと思います。せんだってコミュニティ交通部会の意見交換の中でもあまり便利過ぎてもいけないということをおっしゃっておられましたし、これもAIデマンドタクシー、熊本の需要でいけば1回幾らではなくて1日幾らとなっておりましたので、金額的な部分での便利過ぎてもいけないという意味なのか、もう少し詳しく教えていただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
◎小山剛司 参考人 ありがとうございます。
その辺は確かにございます。便利過ぎてという部分ですけれども、まず金額の面から具体的に申し上げさせていただきますと、安いということは非常にいいことなんですけれども、車両そのものがタクシー仕様車を使っておりますので、全く違うものではなく安かタクシーが走りよるというふうな感じで思っていただくと、普通のタクシーに乗られたときには逆に高いという反応をされてしまう。
ただ、AB間輸送でしますので、戸口から戸口までという我々のドアツードアを考えますと、確かに乗り合いですので、そこは停留所までというところで、それから先の動きというのはあるものの、実際、相当な数の停留所ができておりますので、もうドアツードアに近いような動きになっているところです。
ですので、金額的な面からしても、安いということは当然、みんなで、何人かで乗るということで割り勘ですので、今タクシーは1人か2人ぐらいで乗られます。700円という数字が出ても、1人だと700円だけれども、2人だと350円。では、4人乗ったらと考えると、そう大した金額ではないんですけれども、でも実際そういうところの動きというか、一般的にドアツードアの場合は複数で乗られるよりは少ないですので、そういうところの部分というのがあるのかなというふうに感じていますし、実際現場でもそういうふうな感覚は持っているようです。簡単に言いますと、あそこからかかりよったやつがもう全部これに変わってしまったなというふうなところがやはりあったりはするようです。
それから、お迎えに行く時間の流れもある程度ゆっくりした部分、特に先ほどライドシェアの話でもしましたけれども、休憩が取れないぐらいの動きもあったりしますので、時間の制約とかそういうのも必要かと思います。
熊本市以外のところで言いますと、時間の制約的な部分からすると、この時間帯はどうしても普通のAB間輸送が多くなるので、もっと時間を縮めてくださいという話もありよりました。ですので、そういった意味ではもうちょっと時間をとかいうところもあるのかもしれません。
ですので、そういうところも含めたところでの議論なり構築をもうちょっと考えんといかんかなと思います。バスがなくなったところをしますので、朝の7時台ぐらいから動かないと、通勤、通学にお使いになられる方には非常に不便であるというたところもありますので、安易にただ時間だけ短めるということだけの問題ではなくて、その辺を相互的に考える必要性がまたありますねというふうなところでございます。
◆中川栄一郎 委員 ありがとうございました。
実際には、タクシーの売上げ自体もかなりこの部分では落ちているということで理解しとったがいいんでしょうね。
◎小山剛司 参考人 時間帯にもよりけりなんですけれども、もうおっしゃるとおりで、そういう部分というのは大きいかというふうに思います。1回当たりの運行時間が非常に長くなりますので、そういった意味では回転があまりいいようでよくないところが特にあるようです。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆上野美恵子 委員 ありがとうございました。とても普段聞けない話が聞けたので、勉強になりました。
今日、ライドシェアの話があったんですけれども、金曜、土曜日に運行されているという話がありまして、夕方から翌朝の5時までの夜の時間帯に限っての運行みたいなお話でした。
そして、さっき最後の補足のところで、行くところが決まっているので寄り道ができなくてここからここまでということだったんですけれども、前もって、ライドシェアをお願いしますというふうに予約するんですか。たまたま乗ったらライドシェアというようなことになるんですか。
◎小山剛司 参考人 ありがとうございます。
私たち、これをつくる流れから知っておりますので、そうですよね。その辺が分からんですよね。
実は、この日本版ライドシェアというのは、まず頼み方が2つありまして、各タクシー会社に電話をするか、もしくはアプリケーションですね。配車アプリケーションを使ってという動きになります。熊本の場合はGOというシステムがございます。アプリケーションでいいますと、この時間帯、金曜日、土曜日の16時以降に、運行が開始している場合にそのアプリケーションを立ち上げますと、タクシーにしますか、ライドシェアにしますかと聞いてきます。
ですので、ライドシェアにしますとなりますと、今度はどちらまで行かれますかと聞いてきます。ですので、どこまでと入力していただきますと、何分ぐらいで来ますというところが分かって、なおかつ地図上でどの辺を来ているというのがしっかり明確に見られるようになります。
これはこのシステムをタクシーで使った場合も、おおむね同じだと思われてください。そのときにライドシェアの場合は、事前確定運賃を使いますので、どこからどこまでと距離感が分かりますと、その距離を計算いたします。そして、あなたの運賃は幾らですよというところまでその表示をしてくるというところです。タクシーをそのまま呼んだ場合にはメーターで動きますので、着いてから幾らという支払いの仕方にするという違いです。
では、電話の場合はどうかというと、今私が話しましたアプリケーションがやっていることを全部電話でそのお客様から聞かにゃいかんということになります。そして聞いてみて、なおかつ、あ、何キロねと。そしたら、そこで計算機をたたいて幾らということですので、相当時間がかかります。
ですので、そういった意味ではアプリケーションを使ってというところで、電話だけの対応の会社ですので、運行回数が非常に少ないです。オーダーそのものも非常に厳しいところです。
それから、金曜日と土曜日となっておりますけれども、今国土交通省から認可を受けている熊本の場合は、金曜日と土曜日のこの時間帯しか運行はしてはいけませんとなっております。相当足りないという考え方です。
ただ、東京都内においては、この限りではありません。ですので、熊本の場合もちゃんとした裏づけがあればこの曜日以外でもできますし、逆に時間帯も朝のラッシュとこの時間、そうすると曜日によって、場所によってはイベント等があるのでとかいうことも可能ではあります。ただ、まずはどういうものかというものを導入の流れの中でやってみて、その後というふうには思っております。
大西市長が規制改革会議に出られたときに出されたグラフが、朝のラッシュであるとか、夕方のラッシュ時に足りないねと出されました。ですので、我々もそこのところは考えないかんですけれども、実際この地域においてライドシェアがどういうものかというものをやっていかないかんですので、私もこれを出発するに当たっては、まずはそこからと。それからニーズ、その他に合わせてまた広げていきましょうというふうな考え方でやっているところです。
◆上野美恵子 委員 ありがとうございました。
では、行く先は寄り道はできないけれども、どこまで行くのでも予約はできるんですね。
それと、もう1点は、例えば決められたコースだったら途中で降りるのはできるんですか。それも駄目なんですか。
◎小山剛司 参考人 まず、決められたところはライドシェアの場合は、確実に途中で寄るということができませんし、例えば私が乗って、行く途中にコンビニエンスストアがあったとします。どこかに寄り道ではなくて、道路上に、それだったら変な話、寄ることは可能かもしれませんが、タクシーの場合は時間併用メーターということで、止まっている時間も料金のカウントをしています。ただ、ライドシェアの場合は距離だけですので、そういった意味からすると、厳密にいうと寄れませんという答えしかできないところです。
では、途中で降りるというふうなところになりますと、結局そこまでの運賃の計算はできませんので、先まで行くお金をもらいますけれども、それでもいいですかという、ただ乗客はそれでええということであれば、途中で降りることは可能です。もしくは、複数で乗られとって、では自分はここで降りる、ではあなたそこから先まで行くねというところであれば、複数の方で途中で降りられる。どこか寄り道ではなくて道路沿いは可能かと思います。
◆上野美恵子 委員 分かりました。ありがとうございました。
◆古川智子 委員 小山会長、今日はありがとうございました。たくさんの情報といろいろな気づきだったり、課題だったり教えていただいて、本当に貴重な機会をいただきました。
質問に入る前に、先ほど中川委員からもありましたけれども、私自身も西区の大分農村地域に住む者なので、地域、西南、チョイソコ西南ですね、たくさんの住民の方々が本当に使いやすくなって、時間帯もエリアも拡大されて、本当に助かっているという状況はたくさん声を聞いていたところです。ただ、おっしゃるようにその不便さを理解していただくということが利便性と、あと収益性を度外視してどこまで突き進んでいくのか、それから民業圧迫といったバランス、これからも本当に持続可能な全体的な双方の持続可能性という折り合いをつけていかなきゃいけないなということで、何か突きつけられた感じがしました。ありがとうございました。
今、のるーと上熊本でグリーンスローモビリティ、このAIデマンド交通ですね。ここで勾配がある地域の特性としてありまして、雨が降ったときですとか、これは普通の乗用車と違って結構オープンではないですか。屋外と、車内と車外が。こういった構想での危険性だったり、ちょっと課題となることがあれば教えていただきたいなと思っています。
◎小山剛司 参考人 このグリーンスローモビリティというのは、以前ちょっと町なかでもちょっとやりましたけれども、大雨が降ったりというようなこともなかったんで、ただ、始めたときが1月だったんで、あの日は相当寒かったとは思いますけれども、もちろんおっしゃるとおり、これは横に何もございません。雨の場合はビニールの幕というのがありまして、それを下ろすことによってある程度は避けられると。ただ、暑い寒いは正直言って難しい状況です。ただ、日和のいいときは本当に走っていますと、心地よい風が入ってきて、爽やかな気持ちで乗れるんですけれども、この車は実際床板いっぱいまでアクセル踏んでも20キロ出ません。そういう設計になっております。勾配がいいところが、そういうところに強いのは、これモーターですのでトルクといいますか、そういったところの低速においての馬力といいますか、その力は非常に強いですので、そういったところの部分を何かある意味得意とするところはあるようです。
確かに危険性の部分としては、これを最初導入するときに中央警察署とも打合せさせていただいたときに、時速20キロ出ない車ですので基本的にシートベルトをする必要性はありません。載せる必要がないです。ただ、勾配が大きい、もちろん利用される方は非常に年齢が高い人が多いですので、シートベルトをできればつけてくれんですかという話がありましたので簡易でつけております。それをつけることによって、安全性を高めるというふうなところです。あとは、正直申し上げて、スピードが速い車との衝突を非常に懸念するわけですけれども、基本的に狭い道路を走りますので、ちょっと道路に見合わない速度で走ってこられる方もいらっしゃいますけれども、こっちが逆に速度を落としてゆっくり行っていますので、発見するのも早いですし、そういったところはまだ今のところはないようです。
ただ、私この車を崇城大学までお見せするために乗りました。駅前のあの県道を私が運転していったんですけれども、相当怖かったです。ですので、ああいった幹線道路を走るものではありません。本当に命の危険を感じるような場面がございました。ちゃんと気づいて、大型トラックが道を譲ってくれたのでよかったですけれども、方向指示器も出しておりましたけれども、あえて手信号までして曲がった、運行したようなところがございました。ですので、きちんと道を選んでゆっくり走れば、安全性はしっかり担保できるのかなと感じたところでございます。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。勾配という地域の特性を持つところは、西区にも例えば花岡山の麓だったり、池上ら辺も幾つかあるんですよね。今、乗合タクシーが入っている松尾もあって、だから、今後その乗合タクシーが今の自動車なのか、こういったグリーンスローモビリティがもしかしたら合うのかといったところで、ちょっと課題とかメリットだったり、強みだったりとかをお伺いしたかったんですけれども。寒さ、暑さにはちょっと課題がある。
あと、道が狭い場合は、車の離合はちょっと難しかったりするというのも一つの課題にはなりますか。そういうことですね。分かりました。すみません、情報いろいろいただきたかったので助かりました。ありがとうございました。
◎小山剛司 参考人 すみません、では、補足してちょっとお話しさせていただくと、あまり長い時間乗っていなければ何とか着込んでおれば、普通外を歩く程度であれば、そう問題はないかと思います。それと、本当に車が小さいですので、離合は容易にできます。それと、みんな道を譲ったりも含めて、案外周りの交通は優しくなったよねという感じ。ちょっと恐怖を感じるのは速度を出すような道路であって、それ以外のときは、地域の人も逆に見守ってくれる的なところもあったりもするので、よかったかなと思います。
これ、正直日本全国でいうと、熊本市がこういってやっておりますけれども、先ほど言いましたとおり、広島市でも走っておりますし、それ以外にも営業車ではなくて動いている地域もございます。たしか輪島市が一番最初にこの車を地域の町内会的な部分の流れの中でたしか運行されたのが初めてだったかと思います。ですので、松尾地区もあそこは乗り合いの動きというと、非常にあるところですので、喜ばれる動きになるのかもしれません。
◆齊藤博 委員 今日は会長、ありがとうございました。
1番冒頭の運転手不足について、ちょっと御見解をお尋ねしたいと思います。よく運転手不足と、不足という言葉をよく使いますが、会長の御見解でも結構なんですけれども、今、熊本都市圏に車両台数が1,854台、それから運転手さんが3,606名ということで、これは3,606名は熊本県なんですけれども、例えば都市圏とか熊本県内にタクシーの乗務員さんがどれぐらいいらっしゃれば不足ではないのかと。あるいはその台数的なものが、この熊本都市圏、マーケットが違うんですけれども、熊本都市圏で車両台数を何台ぐらい確保できれば、一定の量的な部分を担保できるのか。あるいは、その運転手さんの数が何人ぐらいになれば、いわゆる不足を解消できるのか。ちょっとここの御見解を教えていただければと思います。
◎小山剛司 参考人 ありがとうございます。
台数とか人数については、まず、各社の勤務体系がございまして、1日乗ったら非番公休もあったり、12時間ごとの2交代であったり、この時間帯だけチョイスしますよというのがあったりするので、何とも難しいところなんですけれども、いわゆる令和元年が63.4%ぐらいですので、保有台数の6割~7割ぐらいまで増えてくれれば、私は非常にその辺は利用者の方には御満足いただけるのかなと思っております。
ですので、今現在の動きですと、まだ50%程度の動きですので、あと1割~1割5分ぐらいは増えてくれるといいのかなと。単純にですので、人数をそれ掛けていただくと、そんなふうな数字になるのかなと思っております。
ただ、ここに運賃との兼ね合いがありまして、先ほど言いましたとおり、東京はもともとコロナ禍で非常に多いときに、平均賃金が60万円と言いよりました。それが最近になって50万円という話になってきました。それはなぜかというのは、間違いなく乗務員の数が増えたからです。
ちょっと表現としては適切ではございませんけれども、分かりやすくいうと、我々は丼の中の食い合いなんですよね。ですので、10人で食いよったものを5人で食えば、当然倍食えるわけですよね。ですので、そういった意味を考えると、また100に戻してしまえば厳しい。では、100に戻して成り立つようにすればどうするのかというと、運賃を上げるしかありません。以前、計算して他産業並みに、今の運賃ではなくてもう一つ前の運賃の頃に、他産業並みにするためには基本運賃を幾らにするといいかななんていうのをちょっとシミュレーションしたことがありますけれども、2,000円にすると他産業並みになるよねと。同じ回数乗せてというふうなところです。
ですので、それが運行台数が減れば、逆にそこまでは要らんとなってきますので、そこの折り合いをどうつけるのかというところがありますので、何とも難しいですけれども、1割~1割5分ぐらいは増しても、まだ問題はないんではないかということと、ある程度先ほど1人10人で食べていたのを5人といいますけれども、年齢が高いと、変な話2人前食えませんので、ある程度若くなると、その辺はというところです。いわゆる夜の稼動が少し増えてきたのは、年齢が若い人たちが入ってき始めたからです。ですので、そういったところも考えながらということで思っているところです。
ちょっと具体的な数字はお示しできませんでしたけれども、大体1割5分から精いっぱい2割ぐらいまでこれから増えてくれれば、非常に御満足といいますか、今までよりは全然いいのかなという感じはしております。
◆古川智子 委員 すみません、もうあと一点。増加するインバウンドへの対応などと、新たなサービスの中で表現だけがあるんですけれども、何か具体的にインバウンドの対応で取り組まれていることがあれば教えてください。
◎小山剛司 参考人 最近は町なかも含めて移動される方というのが非常に多くなっています。一番利用される方の希望が多いのは、キャッシュレスです。ですので、カードなりキャッシュレスの対応というのを非常に各社進めていく必要がまずあるかと思います。言葉については、携帯電話なんかに入れます翻訳のアプリが非常に優秀ですので、それを持っていれば十分対応できるかなと思います。
最近は、この前ラグビーの世界大会がありましたよね。ああいうときも、日本人は基本的に英語も含めて分からんと。なので、示した方が早いというのを分かっていらっしゃるので、ここに行きたいということで彼らが示しますので。今度は目を細めながら、こうやって、小さいですので、みんな。ドライバーがそういったところでは苦しんでいましたけれども、ちゃんと示してやれば、何とかというふうなところで行けるようです。
ですので、まず、キャッシュレスの対応と言葉の部分としてはそういった翻訳をしっかり携帯してやっていくというふうなところです。それが、実際進んでおりますし、うちも全社キャッシュレスの対応にしておりますので、そういった流れでの動きというのは非常に上がってきていますので、非常に喜んでもらえているのかなと思います。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。
言語の翻訳は、ドライバー御自身の携帯を活用しているということ。特に会社で何かこういったツールを導入しているというわけではないということですか。
◎小山剛司 参考人 以前指差しシートというのは、熊本市から御提供いただいたのがありましたけれども、それ以降、そういうアプリケーションが非常に多くなっていますし、優秀にもなっています。そして、ドライバーも携帯電話を持っている、ほとんどの人間がもっておりますので、ドライバー自身にそうやって入れてもらっています。というのも、お金が基本的に通信のお金だけであってというのが、最近パケ放題とかいうようなものに入っていらっしゃる方がほとんどですので、余分にお金がかかるというわけではないですので、もうドライバー自身にお願いをしているというところです。
○田中敦朗 委員長 ほかにございませんか。
(発言する者なし)
○田中敦朗 委員長 ほかに質疑がなければ、以上で参考人に対する質疑を終了いたします。
本日は大変お忙しい中、本委員会に御出席いただきまして、また、貴重な御意見を述べていただきまして本当にありがとうございます。心から感謝申し上げます。今後の調査に十分生かしてまいりたいと考えておりますので、本日は大変ありがとうございました。(拍手)
御退席の準備されている間、50分まで休憩いたしますので、お手洗い等行かれる方はその間にお願いします。
午後 2時45分 休憩
───────────
午後 2時50分 再開
○田中敦朗 委員長 それでは、委員会を再開いたします。
次に、目指す地域公共交通の将来像の具体化について執行部の説明を求めます。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料1、1ページ目を御覧ください。
第7回特別委員会におきまして、持続可能なコミュニティ交通を実現するため、資料右側に示すサービス水準等について今後検討していくことを御報告いたしました。左側に示す検討の流れになりますが、上段に記載の2月5日に開催しました熊本地域公共交通活性化協議会において、サービス水準等の素案について御議論をいただきましたので、本日はこれを踏まえた素案をお示ししたいと考えております。その後、段階的な検討を経まして、令和7年度中にサービス水準等策定をしたいと考えております。
2ページ目を御覧ください。
具体的なサービス水準等の議論に入る前に、まずはコミュニティ交通の目的や役割、現在導入しているモードの特徴について整理をしたいと思っています。
まず、目的と役割については、公共交通空白地域等における通院等の日常生活に必要な移動を支えるセーフティーネットとしての公共交通機関と位置づけております。その性質上、いつでも乗れる、どこまでも行ける乗り物ではなく、ミニマムな地域内の移動を支えるものと考えております。また、その役割を担う移動手段として、本市では現在AIデマンドタクシーと乗合タクシーを展開しております。AIデマンドタクシーは、面的な運行で、移動の自由度が高い一方、乗合タクシーは線的な運行で、比較的自由度が低い性質がございます。一方、運行経費の面では、AIデマンドタクシーは運行回数にかかわらず固定費が発生するため、コストとしては比較的割高になっております。
次に、具体的な検討に入る前に他都市事例も調査いたしました。詳細は5ページ以降にそれぞれの項目ごとに整理しておりますが、導入基準につきましては、公共交通空白地域等での運行を前提とするなど、いずれの都市も本市と同様の考え方でした。また、運賃等のサービス水準は地域主体で運行する都市が多いことから、関係者で協議し個別に定めている事例が多く見られました。
続きまして、資料右下になりますが、サービス水準等について活性化協議会においていただいた意見を抜粋して御紹介いたします。
各地域の事情を加味してほしいであるとか、先ほど小山会長からもありましたように、タクシー等との共存の観点から便利過ぎ、安過ぎてはいけないなどの御意見をいただいたところです。
3ページ目をお開きください。
ここからは具体的な導入水準とサービス水準について御説明いたします。
これらの検討に当たりましては、運行体制やコスト面において持続可能性があるか、また、セーフティーネットとして適切な水準にあるかを考慮し整理をしております。
まず、導入基準についてですが、上段の表を御覧ください。
まず、①コミュニティ交通の位置づけですが、これについては現行と同様、公共交通空白地域と不便地域における移動手段の確保としたいと考えております。
②導入モードについてですが、空白地域ではAIデマンドタクシーの導入を基本としたいと考えておりますが、山間部や市域外など導入が難しい地域には乗合タクシーを導入したいと考えております。また、現状AIデマンドタクシーと乗合タクシーが重複している地域もございますので、統廃合の検討が必要と考えております。また、比較的公共交通へのアクセスが容易な不便地域においては、乗合タクシーを基本としたいと考えております。
次に、③対象地域は、どの地域にお住いの方にサービスを提供するのかでございますが、公共交通空白地域または不便地域を含むエリアと考えております。空白地域や不便地域はバスの停留所等からの距離で設定をしておりますが、利用者がこのエリアに入っているかどうかを特定することが困難なため、例えば校区や町単位で設定することを考えております。
次に、④運行区間は、先ほどの対象地域とどこをつなぐかについてです。セーフティーネットという観点から、どこまでも行ける乗り物ではないので、何らかの線引きが必要と考えております。AIデマンドタクシーについては4ページの左側上段、中段にイメージを示しており、対象地域と最寄りの地域拠点間を接続することを考えております。乗合タクシーについては4ページ左の最下段にイメージを示しておりますが、現行と同様、主に対象地域と最寄りのバス停間を接続し経路上の病院等を経由することを考えております。現状、運行本数の多い少ないにかかわらず、最寄りのバス停に接続している例が多くございます。セーフティーネットとしての役割を考えますと、最寄りの生活拠点や運行本数の多いバス停までの接続についても検討が必要と考えております。
次に、サービス水準についてです。3ページの下段の表を御覧ください。
⑤運行内容についてですが、これには運行日時、1日何本程度の運行を前提とするのか、何台で運行するのか、運賃を幾らにするのかが含まれます。これらについては、来年度将来のバス路線網を踏まえたシミュレーションを踏まえて検討を行いたいと思います。これは、将来バス路線網が縮小しますと、コミュニティ交通の運行範囲は拡大しコストも増大することから、一体的な検討が必要と考えているからです。
次に、⑥停留所についてです。まず、住宅地停留所、具体的には利用者の自宅付近に設置する停留所ですが、乗合タクシー並びにAIデマンドタクシーともに地域の要望を踏まえ設置したいと考えております。しかしながら、AIデマンドタクシーについては対象地域内に300メーター程度の間隔を空けて設置をしたいと考えております。これは、停留所が多過ぎる、または距離が近過ぎると、迎車場所の間違いなど運行効率が下がることが懸念されるためです。続いて、目的地停留所、具体的にはバス停やスーパー、病院等に設置する停留所ですが、こちらも地域からの要望を踏まえ設置したいと考えております。
最後に、⑦運行事業者についてですが、現行と同様に運行地域のタクシー事業者を基本としたいと考えておりますが、タクシー事業者による運行が困難な場合は、地域住民の皆様が運行を担う公共ライドシェアの導入も検討したいと考えております。この検討に当たりましては、第7回特別委員会でも御指摘いただきましたとおり、安全性の確保を踏まえ検討を進めてまいります。
以上、コミュニティ交通の導入基準とサービス水準の素案について御説明をしました。御議論のほどよろしくお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 以上で説明は終わりました。
それでは、ただいまの説明に関して質疑及び御意見等をお願いいたします。
◆村上誠也 委員 説明ありがとうございました。
今、お話があったコミュニティ交通の話の中で、対象地域をその地域拠点にするというお話なんですけれども、この地域拠点というのはお住いのところからの前後左右いろいろあるかと思いますけれども、一番近いという意味なのか、それとも区またぎで近くにある地域拠点でもいいというお話になるのか、そこのところをちょっと教えてもらえますか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 例を基にお話をしますと、西南地区につきましては、地域拠点が西熊本駅、川尻、あとは富合を結んでおります。ですので、西南地区については運行エリアが広いもんですから、それぞれの利用者1つというわけではなくて、その実情を踏まえて決めていく必要があるかなと思っております。ちなみに植木の方では、旧植木町内全てが対象エリアになっていますけれども、その地域拠点で真ん中ほどにある区役所周辺を地域拠点として、そこへの接続を主に担っているところでございます。
◆村上誠也 委員 ありがとうございます。
今言われたように、西南部でいうと今、言われた西熊本周辺、川尻、富合と、我々の地域からすれば例えば城山とかいうところもあったりするわけですよね。行かれる地域でどっちが優位なのかとおっしゃる方も多分いらっしゃると思うんですよね。そういうときは、そういう個人の方で選びようというのがあるんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 すみません、城山の方も含んでおりました。説明が漏れておりました。
先ほども申し上げましたが、地域の実情を踏まえて設定をしていきたいと思いますが、そのセーフティーネットという観点ですね。どこまでも行ける乗り物ではないので、そのあたりも踏まえて具体的には検討していきたいなと思っております。
◆村上誠也 委員 ありがとうございます。そういった形で、地域の実情に合った形で考えていただかないと、なかなかこの辺はここですよというふうな話にはちょっとならないかなと思いますので、今後そういったところを踏まえて検討していただければと思います。よろしくお願いします。
それともう一ついいですか。
対象地域の中で今後検討ということで、エリアの設定の単位が校区、町内と書いてありますけれども、一つの校区の中に町内は15町内あったりするところもありますし、半分は若干その公共交通が通っているところもあるとか、半分以上がないとかいった形になると、その校区であればどこの町内、どこ町内、どこ町内という指定の形でやっていくことを考えていくということでよろしいんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 これも地域の実情にはよるんですけれども、現在の設定の仕方からしますと、AIデマンドタクシーの場合は校区単位、面的な運行になりますので、校区の中で例えばその町内で、こっちの町内は使っていいよとかなるとなかなか運用上難しい部分もあるのかなと思いますので、そのあたりは地域の実情にも応じた形になるのかなと思っています。主に現状も乗合タクシーは町内単位で設定をして運行しているような状況でございます。
◆村上誠也 委員 すみません。今、ただ今後の検討の中でそういう分け方が括弧で書いてあったもんですから、地域の実情を優先していただけるとは思いますけれども、そういう中での考え方をしっかり持って、我々も説明するときはそういうのが必要になってきますので、今後ともきちんとした検討をしていただく上で判断をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。
◆古川智子 委員 村上委員に関連してなんですけれども、AIデマンドタクシーについて、対象地域を校区、町内で設定していくというのが基本的に示されました。確認なんですけれども、例えば乗合タクシーの対象地域の方が目的地まで来られて、そこからAIデマンドタクシーを利用するということは可能なのかというのを確認させてください。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 乗合タクシーからAIデマンドタクシーへの乗り継ぎについてですが、これについてもつなぐという観点は非常に重要と考えています。ですので、そのような利用の仕方もしやすいように停留所であったり、そういったものは検討していく必要があると考えております。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。
例を挙げていうと、すみません、地域のこと申し上げますが、松尾東の方が今ふれあいタクシーだけですと。その方が山からちょっと平地のところに下りてきて、そこがAIデマンド対象地域になっている。だけど、松尾はAIデマンド対象地域にはなっていないから、乗ってはいけないのかなというような感覚を持たれる方がいらっしゃるのかなと思って、念のための確認ですが、今後それは乗合タクシーから結節をしてAIデマンドタクシーを利用可能という方向性で考えているということでしょうか。すみません、改めてもう一回確認させてください。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 ふれあいタクシーの運行エリアと西南地区のAIデマンドタクシーのエリアは現状かぶっていない状況です。基本的にはAIデマンドタクシーの対象エリアは決めているものの、どなたも利用できる環境にはなっております。ただ、現状、接続という観点を考えますと、ふれあいタクシーが山の中から小島産交を結んでいる状況になります。ただ、その経路上に病院であったりスーパーが全くないというような状況の中で、この乗合タクシーの設定自体が、本当にセーフティーネットとして適切なのかという観点からいきますと、もう少し先の生活拠点ですね、パディーとかゆめマートがあるような、そういった場所までつなぐことも考えないといけないのかなと思っております。ですので、どちらかというと、AIデマンドタクシーのエリアを広げて接続するというよりも、乗合タクシーの運行経路を少し先まで延ばしてあげるとか、そういったことを考えることによって、接続させてあげるということは必要かと考えています。
◆古川智子 委員 接続をと、最後の言葉がどこに接続をというのが、結局AIデマンドタクシーというふうに捉えていいということですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 はい。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。
冒頭でおっしゃってくださった、今のふれあいタクシー含めて乗合タクシーの利便性、あまりにもミニマムな結節地、目的地になっているという現状が幾つかまだ路線によってはあるので、そういったところは利便性を高めるために柔軟にお願いしたいと思っています。
もう一つなんですけれども、市内にある15の地域拠点を考えるに当たって、すみません、これも地域のことなんですけれども、西区でいうと城山が地域拠点にはなっています。前も伝えましたけれども、西部車庫というバスの駐機にもなっているところがある。そして、そこはパークアンドライドという設定もされているので、車に関しては、そこから車から乗り換えて、公共交通に移動する方がいらっしゃる。城山西部車庫、そしてもう一つ田崎はもちろんスーパーもあるし病院もあるしというところで、そこを無視するわけにはいけないのかなと考えています。これも今からの議論の中で、地域拠点だけではなく、そういった施設やエリアをどういうふうに考えていかなくてはならないかといったところも、ちょっと方向性を示すものがあれば教えていただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料の3ページ目を御覧いただきたいんですが、その中で運行区間、先ほど御説明したとおり、最寄りの地域拠点を結ぶということで御説明しましたが、この趣旨としましては、あまりにも運行エリアが広がり過ぎると、要は現状1日35本ぐらい運行しているところですけれども、その迎車時間であったり送迎時間が長くなることから、1日に運行できる本数が減ってしまう。減ってしまうと、その空白地域の方々がなかなか乗りづらくなってしまう。そういったこともあるかと考えております。今後そういったことも考えながら、具体的には検討してまいりたいと考えております。
◆古川智子 委員 すみません、1日に運行が三十何便とおっしゃったのがどこのことですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 AIデマンドタクシーを1日に35本ぐらい運行しているというような状況です。ただ、運行エリアが広くなりますと、それだけ時間がかかりますので、その本数が例えば30本になったり25本になったりと減る可能性があるという懸念は持っております。
◆古川智子 委員 ありがとうございます。もちろんエリアを広げると非効率になる、そしてまた台数を増やすと、今度は収益の部分でまた大きな課題となるといったところも見込んでいかなければいけないんですけれども、セーフティーネットであるという考え方、それから、いかに公共交通、既存のバス、電車、そこに乗り換えていただくかという観点から考えると、地域拠点だけではなくて、どこが本当に乗り換えが便利かという部分も考えなくてはいけないんだろうなというところで、田崎と、あとは車からの乗り換えだったら西部車庫はあるんでしょうけれども、城山だけではなくて、そういった田崎の利活用ですね。そういったところをもっと考えていかなければいけないんだなと考えております。
ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆井本正広 委員 まず、2ページに導入基準が公共交通空白地域で、いずれの都市においても本市と同様というふうに書いてあるんですけれども、空白地域の捉え方が都市によって違います。熊本市の場合はバス停から1,000メートル、不便地域は500メートルですよね。これ、都市によっては500メートルを300メートル以上で空白地域というところもあるかと思います。ですから、基準が同じという感じには私は見えないんですけれども。
なぜ言うかといいますと、今回3ページのところ、導入モードに空白地域はAIデマンドタクシーの導入を基本とするが、不便地域は乗合タクシーの導入を基本とするというふうに明確に分けられています。1,000メートルのところ500メートルのところ、500メートルのところでも大変な思いをされていると思いますので、もっと増やしてもらいたいという気持ちがあるんですが、これを決めるのに様々シミュレーションした上で策定したと書いてありますけれども、この内容を検討する上でも示していただきたいと思います。どういうシミュレーションをして、こういう考え方になったのかというのを、すぐではなくてもいいんですけれども、ぜひ教えていただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 3ページ目の下の表の⑤に記載の運行内容について、今後シミュレーションしながら決めていきたいという趣旨でございます。委員がおっしゃった導入基準のところ、導入モード、空白地域はAIデマンドタクシー、不便地域は乗合タクシーという考えなんですが、これらについては、このコミュニティ交通を検討するに当たって、持続可能性への観点が必要かなと思っております。サービスとしての継続性ですね。人手不足、またコスト面、さらには業界との共存、そういった観点から、一番困っている公共交通の空白地域、まずはそこの手当てが必要かなと考えておりますので、現状このような素案をお示ししておりますが、今後またシミュレーションを行う中で、そのあたりも含めて検討していければと思っております。
◆井本正広 委員 どういう形であれば持続可能かというのでも大変重要であるかと思いますので、例えば空白地域の対象人数とか年齢ですとか、不便地域とはどう違うのかというのを、そこがなかなか見えないところなんで、感覚的に持続可能だからこっちはこんだけとかではないと思うんですよね。できるだけ利便性がいいようにしていただきたいという思いがありますので、その辺のどうして空白だけAIデマンドで不便地域、乗合タクシーというのがちょっと納得がいきませんので、何かデータがあれば教えていただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 また、これも具体的には今後検討してお示しをしたいと思っておりますが、まずはそういった不便地域は、空白地域に比べて公共交通へのアクセスがまだ身近であるという観点から今こういった仕分けをしているところでございます。
◆井本正広 委員 ありがとうございました。
では、ちょっと確認なんですが、札幌市は全部AIデマンドタクシーで間違いないでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 すみません、ちょっと確認いたします。後ほどお答えさせていただきます。
◆井本正広 委員 よろしくお願いします。
見させていただいた形では、福岡市ですとか、かなり市街地で運行とかいろいろあります。これも費用面を検討しないといけないんですけれども。かなり広くされているところもあるんではないかなと思いました。空白地域の捉え方についても、最初言いましたように、もっと狭い、近いところでも空白地域という形になりますので、できるだけ多くの方がAIデマンドタクシーを利用できるような形でしていただきたいという思いで質問させていただきましたので、よろしくお願いします。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 先ほどの札幌市の答えになりますが、現状はAIデマンドタクシーのみの運行のようです。
◆齊藤博 委員 今の井本委員にちょっと関連してお話し申し上げたいと思います。
空白地域と不便地域と分かれておりまして、特に空白地域のAIデマンドタクシーの導入を基本とするということで、これはぜひ将来のバス路線網を踏まえたコミュニティ交通のコストと比較検証を今から行うということでありましたので、ぜひお願いを申し上げたいと思います。そもそも需要と供給のバランスがあったり、あるいは民業圧迫のような考え方があったり、あるいは人手不足があったりといったようなことで、AIデマンドタクシーが効果的に運用できるような制度ではないかというようなところで、こういった議論がそもそも始まっているんだろうと思います。運行経費はどちらかというと乗合タクシーに対して、車の確保であったり人材の確保で合ったりと、一定かかるんだろうと思います。あくまでも需要と供給のバランスでありますけれども、普通のタクシーをこの地域で使ったらどうなるのかと。お客様にはAIデマンドタクシーの費用負担をしていただいて、タクシー料金のその差額を例えば熊本市の方が負担するというようなシンプルなサービスに切り替えたときに、実際どうなるのかというようなシミュレーションが可能なのであれば、ぜひ示していただいて、普通のタクシーのいわゆる料金差額をお支払いするような制度のような形で可能性としてできないのかと。
そうすると、結局民間の企業さんにとっては、タクシーを出したことと変わらなくなると。1,500円かかりました。制度そのものはAIデマンドタクシーの制度を使う。目的地はある程度どこかの停留所的な考え方を使ったとして、料金が1,500円かかれば、例えば御負担は500円で済みますというと、残り1,000円を市で払うと。ただ、それは民間事業者さんも1,500円を取れるわけですから、タクシーと全然変わらないと。民業圧迫にもならないし、いわゆるこの制度を維持するために、車の確保であるとか人の確保とかも要らなくなる。タクシー会社で普通にタクシーを運行しておけばいいというような発想でもし捉えたときに、今からのシミュレーションの中でこの地域であればAIデマンドタクシーと。では、一般のタクシーを利用していただいた場合に、実際コスト的なものがどうなのかとか、利便性がどうなのかといったような検証ができれば、また一つこの検証項目に加えていただければなと思いますが、いかがでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 委員御提案の料金体系は例えばメーター料金1,000円だとすれば、そこからAIデマンドであれば300円なので、700円を市が補助する方法かと思います。これについては、現状乗合タクシーで採用しているところでございます。乗合タクシーの場合は、このような料金体系であっても、比較的利用者が少ないので、コスト的には低く抑えられているような状況になります。一方で、AIデマンドタクシーは、比較的乗合に比べて利用者が多いですので、コスト面で割高になる可能性もございます。ただ、そのAIデマンドタクシーの運行の方法、要は乗合を前提にするのかしないのか、乗合を前提にするのであればそこにシステム経費がかかってきます。ただ、その乗合を前提にする場合と比べて輸送人員が減ってきます。それなので、今後それら含めて総合的に判断をしていく必要があるのかなとも思っております。
また、地域によっては運行台数がそもそも少ないエリアもございますので、そのあたりも加味して考える必要があるのかなと思っております。
いずれにしましても、今後具体的に検討する中で一つの選択肢として検討してまいりたいと考えております。
○田中敦朗 委員長 ほかにありませんか。
◆上野美恵子 委員 交通不便地域と空白地域について、空白地域は分かるんですけれども、井本委員もおっしゃった他都市でもっと熊本市よりも細かい基準というか、狭い地域でも運行できるような一番割と緩い条件にしているところはどこですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 すみません、一番緩いところまで把握がし切れておりませんので、今後具体的な検討する中で、今おっしゃった一番緩いところの基準がどうなっているか含めて、比較検討していきたいと思っております。申し訳ございません。
◆上野美恵子 委員 では、また、後日お調べになったときに教えてください。
それと、4ページのところにこのイメージ図があって、市内の地図がついているんですけれども、この黄色に赤い点線の区域の中が空白地域と不便地域だと思ってみたんですけれども、これだけが空白地域と不便地域なんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 こちらの絵は、第2次の都市マスタープランから抜き出してきた絵でございます。あくまでイメージでございますので、ここに限らず範囲としてはもう少し広い範囲に点在していると考えております。
◆上野美恵子 委員 その地図とかあるんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 地図といいますか、現状の空白地域がどの辺りにあるかを示すものはございますので、その資料につきましては、以前、第7回のときにお示しした乗合タクシーがどこを運行しているか、そこの絵に含まれておりますので、また御紹介させていただきます。
◆上野美恵子 委員 不便地域の地図もあるんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 不便地域も、すみません、たしかその絵に入っていたと思いますので、またそのあたり御説明したいと思います。
◆上野美恵子 委員 よく分からなかったんですよね。空白地域はデマンドタクシー、そして不便地域は乗合と決めたような提案になっているもんですから、どこら辺をどんなイメージで走るのかが、ちょっと言われても難しいなと思ったので、そういうデータがないと、ちょっとこの審議が難しいなと思いました。
それと、さっき緩いところを聞いたのは、高齢化が今すごく進んでいて、実際にはバスがあっても、バス停がそんな500メートルとかではなくても、ちょっと歩けばあったりするところもあるかもしれないけれども、そこまでも行くこともなかなか難しいというような方が今後増えていく可能性もあると思うんですよね。そういうときに、こういう面的なところをフォローしていくような、コミュニティ交通の将来的な話ではあるかもしれないけれども、今も現実問題としては、あればすごくみんな助かったりするのかなと思うんですけれども、熊本市ではなくて周辺の自治体なんかでは、意外とバスが通りそうなところでも乗合タクシー的なものとかしているところもあるんですよ。だから、それは多分高齢化とか、今の社会情勢を踏まえてそういう対応というのがされているのかなと思ったんですけれども。
なかなか何メートルだからということだけでは決められない条件があるんではないかなと思って、これから多分そのバス事業とか、ほかの機関は、鉄軌道は線路決まっているんですけれども、バスなんかは運転手さんの確保とか、将来的に事業がどうなっていくかとか、そのときの社会情勢によって随分変わっていく面もあるかと思うので、それを踏まえたときに、このコミュニティ交通とそういう自動車交通がお互いにフォローし合いながら地域の公共交通を守っていくために、お互いに相乗的に効果を発揮していくということを考えていっていただけるといいなとちょっと思ったので、今の時点での提案ということにはなっているけれども、それだけではどうなのかなと思いましたので、今後のことも含めて少し柔軟性のある検討をお願いしたいなと思っています。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 現状、私たちの施策については、公共交通の空白地域への対応がまだ十分できていないということもありまして、そこを中心に取組を進めているところでございます。一方で委員がおっしゃるように、超高齢社会の進展によって、その空白地域以外でも移動困難者が増加することを見据えますと、そこの移動支援策も考えていく必要があると思います。
ただ、我々交通部門だけでそこが本当にカバーできるのかというとなかなか難しいのかなと思っています。福祉部門、関係部局とも連携した検討は必要かと思っています。
最後に一つだけ補足させていただきますと、先ほどの対象地域を空白地域以外の校区単位で設定するというような御提案をしましたけれども、そういったことによって、結果的になんですが、要は500メーター~1,000メーターの人が対象になっている場合もございますので、そういったことも現状としては設定の仕方によってはそういったこともあり得るということを一応御説明させていただきます。
◆上野美恵子 委員 ありがとうございます。
それからもう一点、公共のライドシェアも今後考えていかないと難しい面があると書いてあります。一応この資料の中には、公共ライドシェアの導入に当たっては、安全・安心の確保を図りながら進めるんだと書いてありますけれども、今の時点でどういうことが検討されているか教えてもらっていいですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 先ほどタクシー協会の小山会長からも安全面でのしっかりとした取組をされているというお話がございました。我々も実際公共ライドシェアを検討する際には、先行事例としてタクシー協会で日本版ライドシェアの取組をされていますので、そのあたり、タクシー協会の協力も得ながら検討を進めてまいりたいと考えております。
◆上野美恵子 委員 タクシーさんも始められたばかりということもありますので、なかなかタクシー業界さんのやり方だけで十分に安全確保ができるかというと、それも難しい面もあろうかと思いますので、慎重かつ慎重を重ねて安全最優先ということを考えると、この公共のライドシェアの在り方というのは、やります一辺倒では難しい面もあるのかなと思いますので、その点は指摘をしておきます。
◆井本正広 委員 すみません、運賃の件について、さっき会長からもありましたけれども、この表では福岡市のAIデマンドタクシーは1回300円、札幌市は1回350円とあります。他都市の事例を調べてもらいたいんですけれども、1日でやっているところがあるのか。それと、1日300円と1回300円の場合のシミュレーションについて、どのくらい違うのかというのをぜひお話しいただければと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料の7ページ目をお開きください。
そこの中段ぐらいに運賃(大人)と書いているんですが、AIデマンドタクシーと乗合タクシーの各市の他都市事例を載せております。まず、委員がおっしゃるような料金体系になっております。これで少しシミュレーションをしたものが、下の一番下の括弧にあります、AIデマンドタクシーが本市で1エリア当たり大体1,800万円かかっております。これを1年間1万件の利用があったと仮定して計算をしますと、収支率10%だと大体1件当たり180円をもらわないといけないと。20%であれば360円、30%であれば540円、こういった形になっております。このあたりは、またシミュレーションの中で具体的には料金設定も考えていきたいと考えております。
◆井本正広 委員 すみません、ちょっと見方を教えてください。今、1件当たり180円とかというのは、1回当たりとはまた違うんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 そうですね、1件当たり、1乗車して、その人が降りるときに支払う料金が180円ということになります。1回当たりですね。
◆井本正広 委員 であれば、1日300円であれば、もっと収益悪くなるということですかね。これよりも悪くなると。であっても、その数字は出ていないですよね。何回乗るか分からないんですから、出ていないんですけれども。これよりも相当悪くなるということですね、1日300円ということであれば。はい、分かりました。
○田中敦朗 委員長 ほかにございませんか。
(発言する者なし)
○田中敦朗 委員長 ほかにないようであれば、本日の調査はこの程度にとどめたいと思います。
それでは、これをもちまして地域公共交通に関する特別委員会を閉会いたします。
お疲れさまでした。
午後 3時29分 閉会
出席説明員
〔政 策 局〕
局長 三 島 健 一 総括審議員 村 上 英 丈
総合政策部長 黒 木 善 一 政策企画課長 松 永 直 樹
〔財 政 局〕
局長 原 口 誠 二 財務部長 濱 田 真 和
財政課長 津 川 正 樹
〔都市建設局〕
局長 秋 山 義 典 技監 上 野 幸 威
都市政策部長 高 倉 伸 一 都市政策課長 飯 田 考 祐
交通政策部長 迫 本 昭 交通政策部首席審議員
濱 口 佳 久
交通企画課長 大 川 望 移動円滑推進課長 徳 田 隆 宏
移動円滑推進課審議員兼市電延伸室長 自転車利用推進課長酒 井 伸 二
太江田 真 宏
〔交 通 局〕
交通事業管理者 井 芹 和 哉 次長 松 本 光 裕
総務課長 吉 岡 秀 一 運行管理課長 荒 木 敏 雄
運行管理課副課長 北 添 友 子
地域公共交通に関する特別委員会会議録
開催年月日 令和7年3月6日(木)
開催場所 特別委員会室
出席委員 12名
田 中 敦 朗 委員長 平 江 透 副委員長
木 庭 功 二 委員 村 上 誠 也 委員
古 川 智 子 委員 中 川 栄一郎 委員
島 津 哲 也 委員 齊 藤 博 委員
井 本 正 広 委員 藤 山 英 美 委員
上 野 美恵子 委員 上 田 芳 裕 委員
議題・協議事項
(1)持続可能な地域公共交通の実現に向けた諸問題に関する調査
午前 9時58分 開会
○田中敦朗 委員長 ただいまから地域公共交通に関する特別委員会を開会いたします。
本日は、持続可能な地域公共交通の実現に向けた諸問題に関する調査を行うため、お集まりいただきました。
それでは、調査の方法についてお諮りいたします。
調査の方法といたしましては、まず、次期地域公共交通計画の策定に向けた取組について執行部の説明を聴取した後、質疑を行い、次に報告の説明を聴取いたします。
午後からは、参考人を招致し、タクシー業界に係る現状と課題、今後の展望等について意見を聴取した後、参考人に対する質疑を行い、次に、執行部より、目指す地域公共交通の将来像の具体化について説明を聴取し、質疑を行いたいと思いますが、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 委員長 御異議なしと認め、そのように執り行います。
それでは、次期地域公共交通計画の策定に向けた取組について、執行部の説明を求めます。
◎大川望 交通企画課長 まず、私からは、附帯決議の対応状況について御報告を差し上げたいと思います。
資料は都-1をお願いいたします。
まず、資料の左肩上段でございます。決済手段変更に関する周知というところでございます。
これまでいわゆる全国交通系ICカードの利用が停止いたしまして、そしてタッチ決済の移行時期、それから、昨日2月24日にバス事業にあってはタッチ決済が導入されたところですが、それぞれの時期に広報すべき情報を、様々な媒体を活用しながら、周知、広報を行ってまいったところでございます。
左下でございますが、移行期間に行った利用促進策といたしまして、まずは「渋滞なくそう!半額パス」、こちらの取組も事業者と共にやってきたところでございます。販売枚数といたしましては、期間中、8,000枚を超える販売があったところでございます。さらには、最下段、市電における1日最大300円のタッチ決済の上限割引でございますが、こちらも利用者数は伸びているという状況でございました。
さらに、右側、国庫補助に関する要望でございます。こちらは少し前回までの御報告に比べて、動きがありましたところでございます。破線囲みの中を御覧いただきますと、来年度の国の支援制度におきまして、これまで、機能向上を伴わない単純更新は補助の支援にはならないというところでございましたが、今回、対象となる旨の方針が示されたところでございます。
ただ一方で、支援に当たっては、新規導入また機能向上を伴う更新、それに加えて単純更新の種類がございますので、これを優先順位をつけて補助を行うこととなるだろうという情報があったところでございます。
次に、中段、市電の決済手段の検討につきましては、今後も引き続き、この特別委員会や地域公共交通の活性化協議会、こういったところで様々な御意見を賜りながら、方針を決めていくというようなところでございます。
あと、一番右下は御紹介でございますが、先ほど申し上げた2月24日にバス事業にあっては機器更新が完了したところでございます。その中で、サービスの向上に資するものといって、2点、バス事業におかれては取組されてございます。
まず、乗継割引でございます。これはタッチ決済の利用に限りというところでございますが、これまでバス、電鉄電車、それぞれの乗り継ぎに対しては割引があったところでございますが、タッチ決済に限り、市電もそのモードの中に仲間入りするというようなところで、利便の向上が図られるものでございます。
さらに、バス事業にあっては、運賃割引キャンペーンということで、タッチ決済御利用の方のみではございますが、期間中、3月25日~31日までの1週間程度、10%の割引をするという旨、御紹介いたします。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料都-2をお願いいたします。
私からは、JR新水前寺駅バス停設置に関する社会実験結果について御報告いたします。
まず初めに、おさらいになりますが、1.計画概要を御覧ください。
今回の計画は、高森線上り方面に左折レーン長を短縮して、2台分のバスベイを整備する計画でございます。これに伴いまして、計画図案の真ん中近くになりますが、上屋とベンチを設置予定でございまして、この付近では待合場が3メーター、歩道が4メーター、合わせて7メーター程度を確保する計画としております。
一方で、計画図案の右側になりますが、高架橋の橋脚の移設が困難であることから、延長約3メーター区間におきましては、歩道幅員が4メーター未満になる部分がございます。
さらに、バスベイの中ほどに側道3が位置することから、安全性を考慮しまして、側道3を通行止めにしたいと考えております。
次に、バスベイ設置による周辺交通への影響を把握するため、2.実験概要にお示ししますように、計画案を可能な限り、現地に再現する形で社会実験を行いました。
社会実験を開始する前に、3.実験確認項目と評価項目に示しますように、3つの観点それぞれに評価項目を設定いたしました。具体的な評価項目についてですが、①歩道幅員の一部減少については、歩道が狭くなることで車道に人があふれないか、また歩道内で混雑しないか、②左折レーン長短縮については、左折レーン長を短縮しても、左折レーンと第一通行帯を通行する車の通過速度等に大きな変化はないか、また、通過車両が青信号1サイクル内でさばけるか、③側道3通行止めについては、通行止めにしても迂回路となる側道1と2が混雑しないか、また、側道1と2と高森線を通行する歩行者との交差回数が増加しても、歩行者は安全に通行可能かについて、評価項目として設定しました。
2ページ目、4.実験結果を御覧ください。
社会実験中は全ての時間、ビデオカメラを回しており、それも確認した上で評価をしております。
初めに、①歩道幅員の一部減少については、人が車道にあふれる、また歩行者同士の接触等は確認されませんでした。
②左折レーン長短縮については、表1にございますように、実験前と実験中の値に大きな変化はございませんでした。また、赤信号時に停車していた車両は、全て次の青信号で交差点を通過していたことを確認しております。
③側道3通行止めについては、表2にお示ししますように、実験前に側道3から流入していた車両は側道1と2に利用が転換しましたが、高森線が混雑、また側道に複数の車が連なるような状況は確認されませんでした。
さらに、表3にお示ししますように、側道1、2において、側道を出入りする車と高森線を通行する歩行者との交差回数は増加しましたが、接触等危険な状況は起こりませんでした。
このように、実験前と比べまして大きな変化は確認されず、混乱もございませんでした。
次に、3ページ目を御覧ください。
社会実験に併せてアンケートも実施しました。
5.アンケート概要にございますように、市電に乗換えをしている方、周辺にお住まいの方等を対象に約320名から回答をいただきました。
結果を抜粋して御紹介しますと、問1にございますように、新設バス停を利用するかお聞きしたところ、5割強の方から「利用したい」という回答をいただきました。一方で、問2にあるように、新設バス停を利用しないと回答した理由で最も多かったのが、「市電の方が時間を予想しやすいから」でした。実際に朝ピーク時における中心市街地までのバスと市電の所要時間に大きな差はございませんので、今後、これを周知していくことで、バスの利用につなげることが必要と考えております。
次に、2月5日と3月2日に地元説明会を行い、計13名の参加をいただきました。その中で、歩道が狭くなることで歩行者の通行や側道の通行止めを心配する声、また、高速バス等を停車させてほしい、下りバス停も整備してほしいといった御意見をいただきました。
今後についてですが、アンケートや地元説明会等でいただいた御意見を含め、来年度実施予定の詳細設計におきまして検討を深めてまいりたいと考えております。
説明は以上でございます。
○田中敦朗 委員長 以上で説明は終わりました。
それでは、ただいまの説明に関して、質疑及び御意見等をお願いいたします。
◆齊藤博 委員 おはようございます。よろしくお願いいたします。
附帯決議の対応状況について、改めてちょっと確認で教えていただきたいと思います。
まず、時間はたっておりませんけれども、バスのタッチ決済が2月24日から始まっているということであります。今のところ、何か大きなトラブルがあったとかというのは耳に入ってきておりませんが、今の稼働状況というか、まずそこを教えていただきたいと思います。分かる範囲で結構です。
◎大川望 交通企画課長 まず、バス事業者へのヒアリング等も行っておりまして、私どもにもそうですけれども、御利用者の方々からのそういった大きい混乱の御意見であったりとかは聞き及んでございません。
また、機器の状況もそうですけれども、システム的に大きなトラブルが発生しているとか、そういった情報もあってございません。比較的スムーズに移行ができているのではないかと考えてございます。
◆齊藤博 委員 ありがとうございました。
何もないのが一番ということでありますが、その利用状況とか、一旦市民の、あるいは利用者の方々からのヒアリングとか、今後アンケートとかいうようなことを行っていかれるだろうと思います。ちょっとそこのスケジューリングのようなものを教えていただきたいと思います。前提として、来年度以降から考えなければいけない電車の影響というもので、今のタッチ決済の状況をどの程度、今後のスケジュールの中で、市民の方からのアンケート等々に反映させていくのかちょっと教えてください。
◎大川望 交通企画課長 まず、委員おっしゃるとおり、市民の方々へのアンケート調査は実施をするというところで考えてございます。時期につきましては、2月24日から始まりましたので、一定程度皆さん方がお使いできる期間というものを見定めたところでかなと思ってございまして、春先、4月、5月あたりぐらいがちょうどいい時期なのかなと考えてございまして、今、どういったアンケート内容にしようかというものを一生懸命考えているというところでございます。
◆齊藤博 委員 ありがとうございました。
遅くとも5月ぐらいまでには、一応、今のタッチ決済の状況を利用者の方々にアンケートしながらということになるんだろうと思います。あわせて、国庫補助に関する要望、これに対する国の支援制度ということで、来年度から機能向上を伴わない単純更新も支援対象となる可能性がありますよというようなことだそうでありますが、お尋ねしたいのは、電車、市電ですね、これ間に合う可能性があるのかどうか、そこを確認させてください。
◎大川望 交通企画課長 国から示された方針の中には、バス事業、自動車運送事業、これのみならず、鉄軌道の事業者というものも対象として示されているところでございます。ただ、今、財務省との予算取りとか、いろいろそういったところもありまして、まだ確定的なところはお示しがないという状況でございまして、補助要綱などを待っている状況でございます。
◆齊藤博 委員 ありがとうございました。
できれば、いわゆる10カードというか、交通系全国カード、全国で使える交通系のカードを導入するのかしないのかという議論も併せて、電車独自でやるのかやらんのかという議論もやっていかないといけないと。今のタッチ決済の状況も踏まえながら、6月以降にスムーズに検証ができるような形に、できればやっていきたいなと。
もう一つお尋ねしたいのは、例えば電車、市電にこのタッチ決済プラス今までの機能を持たせる、いわゆる10カードが使えるような状態にするとなったときに、議論のエンド、来年の4月以降に機器の導入を当然図っていかないといけないという中で、来年度のいつぐらいまでには結論を出さないといけないのか、改めて説明していただければと思います。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 かねてより御説明していましたとおり、保守期限については令和8年3月末までとなっています。それまでに方針を決定した上で、必要に応じて機器の入替え等が生じてくる形になりますが、現在、どのパターンにするのかというのもまだ決定しておりませんし、そのパターンごとに応じてかかる期間も異なってくるかと思いますので、現時点ではっきりここまでと申し上げるのは難しい状況でありますが、ただ、時間にそれほど余裕がないという状況は変わらないというところでございます。
◆齊藤博 委員 秋口ぐらいまでで間に合うんでしょうか。10月ぐらいとか。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 繰り返しになりますけれども、そのパターンごとに期間も異なってまいりますし、その時点で機器の更新にどれぐらい期間がかかるのかというのもまた異なりますので、秋口で大丈夫かどうかというのは、現時点では明言できないというところでございます。
◆齊藤博 委員 幾つかのパターンで検討していかないといけないだろうと思います。タッチ決済のまま、バスと同じような形で進めていくのか、あるいは従前のサービスを残した上でタッチ決済というか、従前のサービスを残した上でいくのかというようなことについても、時間軸がある程度見込みがつくような形で、しっかり来年度に入ってからできるだけ速やかに教えていただければと思いますし、その時間軸の中で検証していかなければいけないことがいろいろ出てくるだろうと思いますので、丁寧に御説明いただければなと思います。よろしくお願いします。
◆上野美恵子 委員 今のに関連してお尋ねします。
齊藤委員からいろいろお尋ねがありましたが、その追加みたいなことなんですけれども、大川課長から、国の要綱が示されてからという御説明がありましたが、国の要綱というのは大体いつ頃に示されるという、何か一般的にあるんですか、全く不透明なのか。それを待っているってさっきおっしゃったんですけれども。
◎大川望 交通企画課長 時期につきましては、正直申し上げますと、ちょっと不透明だというところではございます。ただ、令和7年度の当初での予算措置が通常で考えるとなされるということを考えますと、当然、補助の性質からすると、事業者であったり自治体であったりに募集をかける、そこから夏前ぐらいまでにかけて、恐らく春先ぐらいに募集をかけて、夏前ぐらいに内示を出すとかいうようなスケジューリングがおおむね国交省の場合は多ございますので、早ければ、年度末まではちょっと極端かもしれませんけれども、年度明けの割と早い時期にはお示しがなされるのかなと思っておるところでございます。
◆上野美恵子 委員 そうなると、さっき秋口までに検討していけばいいのかなというお話もあっておりましたけれども、交通の10カードも含めた今後のシステムの更新について十分検討する余地がありますよね。いかがでしょうか。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 先ほど御報告ありましたとおり、機能向上を伴わない単純更新も支援の対象になり得るということでございますので、明確に方針が示された場合はこれを踏まえて、検討していく必要があるかなと考えてはおります。
◆上野美恵子 委員 今の、スケジュール的なもので可能かということの質問だったんですけれども。それは可能ですよね。要綱が夏頃までに出るんではないかって、今、交通の方がおっしゃったので。
◎大川望 交通企画課長 すみません、先ほどの少し訂正になります。国庫補助の要綱については、令和7年度当初の予算にひもづくものですので、恐らく4月1日付、令和7年4月1日付でのものが近しいタイミングで要綱としてお知らせがあるものと思っております。
○田中敦朗 委員長 吉岡総務課長、検討ができるかどうかということについて。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 補助のスケジュール等も含めて詳細なところが出てきた時点で、内部でも検討させていただきたいと思います。
◆上野美恵子 委員 だから、今、大川課長にいつになるかって聞いたんですよ。大川課長からは、多分令和7年度予算に関わることだから、4月1日付での要綱が出るだろうと今、答弁があったので、それならば、交通局として検討が可能になってくるんではないでしょうかとお尋ねしているんですが。あくまでも大川課長の答弁を踏まえて、1日付のものが出れば検討が可能ではないかという質問です。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 検討すること自体は可能になるかと思います。
◆上野美恵子 委員 もちろん検討はその先のことなのでね。ただ、スケジュールとか、条件的にそれが可能かどうかというのがないと、検討自体ができないことなので、物理的な検討そのものは可能だというお答えがありましたので、ぜひそれを踏まえた検討をお願いしておきます。
それともう一つは、一番最初の説明の中で、機能向上を伴わない単純更新が国からの支援対象となるという方向はあるけれども、その支援に当たって、いろいろ優先順位等々もあるのではないかという補足的な説明があっておりました。
確かにそれも国としては当然考えて示されるのかなと思うんですけれども、熊本市が今後検討していく上で、バスのことも振り返って考えるならば、住民の利便性というのを大事にしながら検討していくということを考えていただきたいなと思うんですよね。
だから、住民の立場に立って、最大限市としてもいい検討ができるように、この問題に向き合っていくという点でのお考えを教えてください。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 今、委員からありましたとおり、当然、市民の方々の利便性というのは第一に考えるべきだと思います。また、一方で3つのパターンをお示しさせていただいていますけれども、各パターンごとに費用も出させていただいております。そういったものも含めて総合的に勘案した上で検討させていただきたいと考えております。
◆上野美恵子 委員 バスで10カードが使えなくなったときに、この委員会でもいろいろ御意見が出ていましたけれども、実際バスの中でお金払うときに列ができたり、随分長くバス停に止まって、みんなが支払いをやっていく時期というのがあって、今度またキャッシュレスになったので少し解消されていくと思うんですけれども、全国共通カードが使えなくなったということに関して、随分と御不便をお感じになった方たちもたくさんおられたと思うんですよね。
ですから、もちろん財源等といろいろありますけれども、そういうバスの見直しを先にやった中で見えてきたいろいろなことを踏まえ、利用者の立場に立った見直しの検討というのがとても大事かなと思いますので、そういう点はきちんと検証していただいて、改めて検討材料としてテーブルに載せていただけるのかどうかお尋ねしておきます。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 先ほどからあっておりますとおり、バス、電鉄電車でタッチ決済が2月24日から始まっているということでございますので、こういった状況も見させていただきながら、今後、熊本市で実施を予定しておりますアンケート調査結果を踏まえて、方針は決定させていただきたいと考えています。
◆上野美恵子 委員 バス事業のいろいろな問題については、都市建設局で把握されているかなと思いますので、お持ちの材料を交通局と共有しながら、利用者、市民にとってよりよい更新になっていくように努めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
◆井本正広 委員 すみません、国庫補助に関して関連で。
今回、今までと大きく国の支援制度が変わったと思います。単純更新については今までなかったわけですから、これが大きく変わったということは、大変喜ばしいことだと思いますけれども、今回、この方針は国のどこから、どういう、ペーパーか何かでちゃんと表示されたんですかね。
◎大川望 交通企画課長 形状といたしましては、ペーパーというよりもデータで情報共有という形で、通知ではなく、情報共有という形で自治体に情報が提供されたというところでございます。
◆井本正広 委員 ありがとうございます。
多分、予算も絡むものだと思いますんで、国の予算が成立しないとはっきりしないとか、そういうものでしょうか。
◎大川望 交通企画課長 おっしゃるとおりで、予算が伴いますので、予算が成立しないと駄目だというところでございます。
◆井本正広 委員 分かりました。
なかなか優先順位とか注文をつけていることなんで、多分、これが通った後、全国が手を挙げるんではないかなと思いますんで、結構厳しいかなとは思うんですが、しっかり対応できればなと思いますので、よろしくお願いします。
◆古川智子 委員 附帯決議の対応状況の報告を超えて、ちょっと幅広な質問で恐縮なんですけれども、移行期間に「渋滞なくそう!半額パス」を実施し、販売枚数8,000枚を超えたこの5か月間、効果としては公共交通の利用促進、新規外出の促進効果が確認できたということですが、ちょっと具体的に、例えば1人の乗られる乗車回数が増えたとか、新規がどのぐらい増えたとか、何かそういったデータがあれば教えていただきたいです。
◎大川望 交通企画課長 こちらの乗降者数等の変化につきましては、バス事業者におかれて、共同経営推進室で今まさに分析されているという状況ではございます。ただ、速報で聞き及んでございますのは、数値等についてはすみません、まだ精緻なところはございませんけれども、ICカードですのでODデータも当然取れますので、動きといたしましては9時以降からお昼の時間帯にかけてであるとか、中間帯の時間といいますか、そこの乗降者数というのが非常に伸びたというお話は聞いているところでございます。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。
この5か月間のデータは、今後、もし仮に10カードがもう導入できないというようなことも見据え、それから渋滞を減らしていくんだという全体的な公共交通の在り方として、結局、半額にしたことでどれだけ乗車人数が増えたといったところってとても貴重なデータだと思うんです。なので、データが出てからではあるんですけれども、検証にぜひ活用していただきたいなということが1つです。
先ほど、タッチ決済のアンケートを今後実施するということでしたけれども、「くまモン!Pay」だったり、乗車券のQRコード化の導入の時期なども分かれば教えてください。
◎大川望 交通企画課長 まず、「くまモン!Pay」の状況について、肥後銀行さんからのプレスリリースでの情報限りというところでございますけれども、聞くところによると、今度の5月、令和7年5月には「くまモン!Pay」をリリースするというような報道がなされたと思ってございます。
それと、QRコードの分につきましては、いつの時点でこういった券種で導入するというようなところは、まだ聞き及んでいないというところでございます。例えば、考えられますのは今紙媒体であります1日乗車券であるとか、こういったものをデジタル化して、QR化をしてやっていくというような方法は考えられるかと思いますけれども、今、バス事業者さんにおかれて、どういったやり方をしようかというのを考えていらっしゃるものと認識してございます。
◆古川智子 委員 分かりました。ありがとうございました。
質問した意図としては、そういった新しい情報があるのであれば、そのアンケートと同時にこういった新しい決済の方法もありますという情報も併せて周知すると、より効果的であるかなと思っての質問でした。まだ詳細は分からない部分があるということで承知しました。ありがとうございました。
◆上野美恵子 委員 資料都-1の一番右側の下のところに、機器更新完了後の利用促進策ということで、交通事業者が実施される2つの事業が掲載されています。乗継割引と運賃割引キャンペーンということで、乗継割引は期間が書いていないので続いていくのかなと思ったんですけれども、下段の運賃割引キャンペーンの対象期間が今年の3月25日~3月31日ということは、1週間ぐらいですよね。すごく短いなと思って。例えば、上段の「渋滞なくそう!半額パス」は5か月ぐらい、そして300円とか360円の上限をつけた割引というのが7か月ぐらいされてこられたわけなんですよね。
こういうシステムが変わっていく、制度が新しくなっていくということをきっかけにして、公共交通の利用促進につながっていくといいなと思ったんですけれども、1週間だったら、そんなのあったのという感じで、知らない間に終わっちゃうんではないかという印象を受けたんですよね。
交通事業者さんの事業と書いてありますので、多分、事業者さんの独自のサービスであって、熊本市は何もしていないんではないかと思うんですけれども、熊本市がこういう事業に対して、熊本市も応援していますよということで、僅かでも協力することによって、せめて期間を3か月、半年とか設けてやってみると、新年度にもなりますことですし、4月の通勤通学、フレッシュな気持ちでみんながスタートする時期に、公共交通を大いに利用しようというフレッシュな気分になっていくかなと思うので、そういうふうにはお考えができないものかなと思ったんですけれども、いかがでしょうか。
◎大川望 交通企画課長 委員おっしゃるとおり、新しく決済手段が変わったというもので、変わったことによって新しい環境にしっかりと慣れていただくという意味からも、様々な手段でサービス、キャンペーンなり何なり、そういったものでしっかり浸透させていくといいますか、そういった取組というのは非常に必要だと認識してございます。
おっしゃるとおり、これは交通事業者さんの独自の取組というところでございまして、市は何もやっていないのかというようなところでございますけれども、認識としては当然、我々も浸透させていくのに、一生懸命様々な、どんな手法があるかというのも含めてやっていくつもりではございますので、今すぐにこれをやりますというようなものはちょっと持ち合わせてございませんけれども、しっかりとこれを広げていくために事業者と共に考えながら取り組んでまいりたいと思ってございます。
◆上野美恵子 委員 10%の割引ということで、全額を応援とかではなくても、その一部でも市が負担するので、ちょっと期間を長くしませんかとか、さっきの1日最大300円という利用促進策についても、資料に書いてあるように、最初のうちは400件程度だったものが、ずっとやっているうちに終わり方になったら、その3倍ぐらいの1,200件近くに増えていますよね。ということは、やっていることの中身のいい面が伝わって、利用促進につながっていくためには、1週間なんかでは絶対できないんですよね。
一定期間やらないと効果はほとんどないに等しいんではないかと思うので、自らそう書いてあるわけだから、長くやっていれば効果が出てきますよと書いているわけだから、今おっしゃったように、確かにこれからの検討になるかもしれないけれども、いろいろなことにいつもアンテナを張って、何かするときには利用促進を後押しするという市の姿勢というのをいつも頭に置いておかないと、こういう事業について何を知らせたらいいかなという発想に、私はならないんではないかなと思うんですよね。
事業者さんがやってくださっているからいいわとか、そんな感じだったら効果が薄くなってしまう面があるので、市の積極的な姿勢が非常に重要だと私は思いますけれども、局長はいかが思われますか。
◎秋山義典 都市建設局長 委員御指摘のとおり、スムーズな移行を促すためにも、市として積極的に、大川課長が申しましたとおり、切替えを促していくというのは非常に重要かと思っております。
一方で、割引キャンペーンに関しまして、「渋滞なくそう!半額パス」の場合は移行期間中の不便を少しでも解消するためという意味合いもございましたので、多少、タッチ決済に替えていただければ利便性というのは実感していただけるかと思いますので、促す行政側の関わり方というのは少し違ってくるのかなとは思いますけれども、事業者とも相談して、どういったスムーズな切替えの取組ができるかというのは検討してまいりたいと考えております。
◆上野美恵子 委員 今回のこのテーマは、次期地域公共交通計画の策定に向けての取組の一つとして議論しているわけなんですけれども、私たちが一番考えていかなきゃいけないのは、公共交通の利用促進だと思うんですよね。そういう点での考えというのをきちんと持っていただいて、今後いろいろな施策に反映させていただきたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
◆上田芳裕 委員 すみません、市電のタッチ決済の関係で、1日最大300円のサービスを行うことによって、この資料では実施前と比べてタッチ決済利用件数(日平均)が増加したということで記載がされております。たしか、以前からいくと、交通系ICが約5割と、くまモンICカードや現金払いが2割、タッチ決済が全体の利用からいくと1%ぐらいだったかなと思っていますけれども、去年8月、夏から360円上限から始まって、3月末までは300円でいきますよというタッチ決済の利用促進策が図られているんですけれども、現在、市電を利用されている方の10カードとか現金払いとかタッチ決済、その割合の変化というのは捉えられていますでしょうか。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 現状の利用者ごとの割合で、直近の1月で申し上げますと、まず現金の利用者が全体の23.6%、全国交通系ICカードが22.2%、くまモンのICカードが9.4%、おでかけICが8.4%、タッチ決済が4.8%、QRコード決済が5.5%、1日乗車券・24時間乗車券が4.9%と、定期券になりますけれども、全国交通系ICが12.1%、モバイル定期が8.0%、残りがその他ということになります。
◆上田芳裕 委員 現金払いからくまモンIC、QRコード等、数字を聞かせていただきました。交通系ICカードが最初は22.2%、定期の分だけで12%ということは、交通系ICカードが全体の34%、35%という考え方でいいんでしょうか。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 委員おっしゃられましたとおり、昨年度約半数を占めていた全国交通系ICカードの割合が、現状では合わせて34.3%になっているという状況でございます。
◆上田芳裕 委員 バスのタッチ決済含めて、利用される市民の皆さん方の利用ツールがだんだん変化していっていると思っています。そういった意味では、今後、市電の決済方法の見直しの関係、いろいろな期限を設けてしなければならないですけれども、それまでの間は、こういった利用状況についてもしっかりと把握していただくのと、もう一方で、バス事業者のタッチ決済の利用の状況、現金払い含めて、くまモンICカードもあると思いますけれども、そこのところも十分精査していただいて、数をしっかり出していただいて、今後の市電の決済方法の検討の際には、私たちも十分情報提供いただくということと併せて、バスは交通系ICカードがもう廃止されて、くまモンICカードと現金だけになったという、環境がもう変わってしまったということで、大変迷惑をかけたと思うんですけれども、今後、タッチ決済が進んでいく中で、市電は選択肢が幾つかあるということで、10カードも当然残ることも検討の一つであると思っています。
そういった意味では、市電利用者に対する決済方法のニーズ調査、アンケート調査についてもぎりぎりまで行っていただいて、そういった市民の声というのをしっかり反映した決済方法となるように努めていただきたいと思いますが、お考えがあればお示しください。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 今後の方針を見極める際の市民ニーズの把握の仕方ですけれども、現時点で明確に決まっているものはございませんが、そういった市民の方々の声を拾い上げられるように努めてまいりたいと考えております。
◆上田芳裕 委員 乗ってきた方に一人一人アンケート取るというわけにもいかないので、今、LINEとか、いろいろと熊本市が使っているSNSのツールがあると思っていますので、そういったところも、広報も含めて、市電の中にそこにつながるQRコードをつなげて、アンケートに簡単に答えていただく、そういった対応についても今後行っていただきたいと思っていますし、そういった取組は今回、決済方法の変更だけでなくて、公共交通を利用されている市民の皆さん方のニーズをしっかり捉えた上での市電とバス、電鉄との割引とか、相互利用に対する割引制度のニーズ把握にもつながっていくと思っていますので、そういった仕組みづくりにもしっかり取り組んでいただきたいと思います。
◆木庭功二 委員 すみません、資料都-2のJR新水前寺駅バス停設置に関しましてちょっとお聞きしたいと思うんですけれども、資料3枚目のアンケートを行われたということで、社会実験が終了しまして、対象の方にアンケートを取られたということで、まず、新設されたバス停を「利用したい」と答えられた方が約半数おられたということと、「利用しない」と答えられた方が4分の1ぐらいおられたということで、意外に多いんだなということでちょっと驚いたんですけれども、問2の、ではなぜバス停を利用しないのかということに対しての回答で、まず一番多かったのが「市電の方が時間を予想しやすいから」ということでした。
それに対して、バスと市電は所要時間に大きな差はないということを今後周知していくということでありましたけれども、2番目に多かった「市電の方が慣れているから」という回答も、これちょっと看過できないのではないかなと思います。
私自身もなんですけれども、毎日の習慣であったりとか、やっていることを変えるということは、なかなか簡単ではないかなと思いまして、今まで新水前寺駅を降りられて、市電に乗られていた方がバスに乗るというふうな行動変容を起こしていくためには、バスを利用することによって得られるメリットであったりとか、何か大きな利点というものを発信していくことが必要なのではないかなと思うんですけれども、バスと市電の所要時間に大きな差はないということは、今後発信されていくということでありますけれども、それと併せまして、何かこの部分に関してのお考えはあられるのかどうかというのをお聞きしたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今回の取組につきましては、市電利用の方全てをバスに乗換えというのを目指しているものではなくて、一定程度の方には新たな選択肢を提供することで、混雑であったり、安全面を高めたいという取組でございます。
今回、所要時間だけではなくて、実際、アンケートの回答の中には、料金が市電が安いからというような回答がございました。ただ、実際にはバスと市電、現状は同じでございますので、そのあたりも含めまして今後周知を図っていきたいなと思っております。
◆木庭功二 委員 ありがとうございました。
アンケートの中で「その他」が23名おられたということで、内容に関してはここに記載はありませんけれども、このほかにも様々、先ほど料金のこともおっしゃられましたけれども、あったかと思います。新年度からこの詳細設計のことを検討を深められるということでありますので、アンケートの結果で出たお声であるとか、地元の説明会ということで出た意見をしっかり一つ一つ丁寧に取り入れていただきながら、今後の詳細設計に生かしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
◆島津哲也 委員 すみません、今の質問の関連で、一応、実証実験の中身は理解できたんですけれども、地元説明会を2回開催されています。参加者が13名ということで、ちょっと少ないのかなと思っていますけれども、この説明会以外に何か自治会への説明とかをされているのかどうか、教えていただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今回、2月5日と3月2日に開催したところなんですが、2月5日は白山校区と出水校区の近くにお住まいの方を対象に、自治会等にビラをお持ちして配っていただいたところなんですが、3月2日につきましては、より広い範囲まで対象にして、自治会長さんたちに直接お電話をして、一番来られる日が多い日を選択して開催したところでございます。
今後も説明会を開催する機会はあると思いますので、なるべく多くの方に来ていただけるように工夫をしていきたいと思っております。
◆島津哲也 委員 今、いろいろな庁舎の建て替えの件とかもそうですけれども、なかなか市民の方に声が届いていないということもありますので、例えば、説明会を自治会の会議に合わせるとか、そういうのであれば、そこの自治会の役員からまた周知がいったり、また回覧板で回していただいたりとか、そういうふうなことで、皆さんにできるだけ多く周知ができるように工夫をいただければと思います。
私からは以上です。
◆上野美恵子 委員 同じく新水前寺駅のバス停の設置の件なんですけれども、2回あった説明会のうち、私は関心があったので、本当は両方行きたかったんですけれども、日程が合わずに1回だけしか行くことができませんでした。
そこで参加の方の御意見も聞いてきたんですけれども、今日、実証実験の結果ということで御報告もプリントが出ていますけれども、1つは、プリントの実証実験結果というところで、3つの項目の結果があって、特に3番目の側道3が通行止めになってということで、その前、「側道1・2に利用が転換したが」というふうなくだりがあるんですけれども、参加者の中の方で、私ちらっと聞いたのは、実証実験そのものがバスを実際そこに止めてやったものではなくて、仮定をしての実験だったって、条件的に難しいというのもあったのでそういう方法を取られたということもあって、実際バスを止めてという状況になったときは、実験のようにはならないんではないかな、本当の場合はもっと違うんではないかという御意見があったんですよね。
私も確かにそうかなと思って聞いたんですけれども、特に3を止めたときに1と2に行ったりというのが、ちょうどバス停の先から左に曲がっていくようなことになって、そこの先からバスが本線に戻るというふうになっていくので、実際バスがバス停に人を乗せるために止まって本線に戻るときに、側道の1はともかく、2なんていうのはすぐそこにあるわけだから、しかも道の幅がとても狭いんですよね。車1台ぎりぎりしか通らないような道で、そこに流れる車もあるんではないかという想定そのものがちょっと危ないんではないかなって、私は近隣の状況がよく分かるのでとても心配しているんですよね。
それと、地元説明会での意見に、側道が通行止めになると不便という声が書いてありますけれども、確かに不便ということもあるかもしれないけれども、私は不便ということよりも、安全性の方をとても心配をするんですよね。
あそこは車線がたしか4つか5つかあるので、そしてバスレーンのすぐ横は左折レーンなので左折の車が走っている、本線はそのまた隣のレーンまで戻らなきゃいけないとか、少なくとも左折レーンより先に行かなきゃいけないので、そういう安全面でのことをもう少し丁寧にされた方がいいなと思ったんですよね。
私が説明会の会場でお聞きした、実験と実際の状況は違うんではないかなという御懸念というのは、どこか別のところでもそんなお声があったと聞いていますので、少なくない方が側道の狭さとか、そこの距離感とか、それともう一つは通行量ですよね。歩道のところで用地買収とかもありますけれども、特に通学時間帯などは自転車と通勤の方、通学の方の歩行者も物すごい量の人と自転車が歩道を歩いていく中で、そして通勤通学の時間帯は、3はもともと時間帯進入禁止なので、そのときの3の通行止めは関係ないんですけれども、でも、とにかくそこにバスが止まって乗り降りをして、そこのところがこの実験では見えていない部分があるのではないかなということを、とても心配をしています。
だから、詳細設計に入っていくというお話になっていますけれども、安全ということから、もう少し地域の住民やあるいはそこのバス停周辺を御利用なさる方たち、通行なさる方たちの不安に応える説明とかが必要かなと思っています。そして、説明会は近隣住民の方が中心で参加されていたんですけれども、実際あそこを通っていく人たちというのはそういう方ではなくて、遠くからJRで来て、新水前寺駅で降りて、そして学校に行ったり会社に行ったりとか、そういう方たちがあそこ辺を歩くわけですよね、特に自転車や歩行者の多い時間帯というのは。
そういう方たちに対する不安材料の払拭というのは要るなと思ったときに、周辺の自治会長さんたちだけでは、実際やるときに心配だなと思ったので、御意見の聞き方ももう少し角度を変えて、丁寧にやってみた方がいいかなと。
私はバス停がそこにあったら、確かに今はバス停が離れているので、私もそのバス停から乗るときがあるんですけれども、離れていないより近くにあった方が便利だろうなというのには納得するんですけれども、どうしても安全面がまだ納得できていないんですよね。そこの検証も説明も不十分かなというのがちょっと拭えないので、それについてのお考えと、今後どうにかしていただけるのかお聞かせいただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 たくさん質問いただきましたので、一つ一つ説明しますが、まず1つ目、社会実験につきましては、今回実際に大きな投資をする前に、その効果を少ない額で検証するという目的でやっております。今回、社会実験につきましては500万円程度かかりますけれども、実際にそこのバス停に止めて、切り込み入れとなると、数千万円かつ借地も必要、そしてバス会社のシステムを変えないといけないと。料金の表示であったりとか、音声案内も変えないといけないというコストもかかってきますので、今回可能な限り現地に計画を再現するという形で行ったところでございます。
そういった中で、安全性について御懸念があるということ、これは住民説明会の意見でもありましたので認識しているところでございます。今後、詳細設計の中で道路交通の円滑化であったり、安全性をつかさどる交通管理者としっかりと協議をしてまいりたいと考えております。
また、歩道の安全性についても、歩行者、自転車が多いという御懸念は当然でございます。これにつきましても、安全対策であったり、動線についても検討を深めてまいりたいと思っております。
さらに、御意見の聞き方ということで御指摘いただきました。今回、アンケート調査を行っております。これはQRコードも含めて行っていますけれども、市電の利用者の方は、中央区の方が3割回答をいただいているんですが、市外の方も25%程度回答いただいています。ほかの区も幅広く御回答いただいておりますので、一定程度は声を捉え切れているかなと思っているところですが、またいろいろ工夫をしながら広く意見を拾えるように取り組んでまいります。
また、今後も詳細設計の過程の中で、地元にも丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。
◆上野美恵子 委員 アンケートもちょっと簡単なアンケートだったので、安全性について踏み込んで聞くような感じではなかったので、そういう点も聞いた方がよかったんではないかなと思ったのと、そして、渋滞について説明会で意見があっていたんですよね。渋滞のこともちょっと御心配の声があったんですけれども、そういうのについても具体的なものが見えていない、大丈夫だと言われるんだけれども、いや、こうなんですよという説明が漠然としているので、その不安もあって、実際どうかなという感じがするんですけれども、そういうことをもう少し市民の皆さん、利用者の皆さん、地域の皆さんにお示しをすることは難しいんですかね。さっきの実験にもお金がかかるという話ではないけれども。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今後、詳細設計を進める中で具体的な絵がさらに見えてまいりますので、アンケート等でそういった安全面、渋滞のことについてお聞きする、なかなか理解が進まず、回答がしづらい面もあると思いますので、説明会は地元の白山コミセンであったり、近隣の施設を借りてしておりますけれども、全市的な、例えばこの辺の中央区で説明会を新たにやるとか、そういったことも今後検討したいなと思っております。
◆上野美恵子 委員 確かに利便性が向上するという面もありますので、利用者の方にとって決してマイナスではないとは思うんですけれども、そういういいことをするときにも必ず安全ということについて慎重に対応しておかないと、実際やったときに事故の心配が残っていれば、せっかくやっていくいいことが、残念なことになるので、慎重にやるべきところはやってほしいなというのが私の気持ちなので、今聞いてもなかなか今以上の話はできないと思うんですけれども、詳細設計の段階にいったらもう少し違うという答弁がありましたので、その段階になったときには、まず私たちに丁寧に御説明いただくことをお願いしておきます。
◆村上誠也 委員 私も今ちょうど上野委員の意見をちょっと話をしようかなと思っていたんですけれども、1ページ目にあります結果で、側道の1と2というのが白山交差点に物すごい近い位置になってしまう、そして左折しかできない、直進の高森線になれば第一通行帯はもう左折レーンになっている、真っすぐ市役所方面に行くという交流がうまくいくのかなというのが一番心配になってくる部分で思っております。
そして、実験結果でも、側道1・2の転換でも混雑は大したことなかったというような結果が出ているようなんですけれども、あまりにもここは近づき過ぎるんではないかなという気がするものですから、側道3をなくすことによって1・2に迂回していかれる方々が来られる部分についての何らかの対処方法というのを取っていかないと、ちょっと危険ではないかなという感じがしているところなんですけれども、それについてどういうふうにお考えかなと思います。よろしくお願いします。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 実験中の実際のデータを少し御紹介しますと、朝夕のピーク時に高森線から側道に流入するのが大体9割、出るのが1割程度と、結構出る方は少ないんですけれども、委員おっしゃるとおり、そういったなかなか直進しづらいという状況もあるかと思います。
また、説明会の中でも、今、JR新水前寺駅の高架下に6メーターの歩行者通路がございます。それはボラードで仕切っているだけで、開ければ車が通れる幅になりますので、そういったところを開けてほしいという地元の声もありますので、今後、交通管理者等と協議をしながら具体的に検討を進めてまいりたいと考えております。
◆村上誠也 委員 ありがとうございます。
今言われたように、高森線に出られる車がかなり少ないということであれば、側道1を迂回路として出す必要があるのかというふうなことも検討の課題として挙げていただければと思いますし、地域の皆さんたちの利便性というのもありますので、そこもしっかり対応を考えていただければと思います。
◆上野美恵子 委員 1点忘れていました。
側道3が通行止めになるという点について、通勤通学の時間帯は今でも進入禁止になっているので、今と同じだろうと思うんですけれども、終日入られなくなる、側道3の先がJR駅の高架下の駐車場の入り口なんですよ。だから、普通は、早朝の通勤通学時間帯は通られないから側道2とか1を利用して入っていく車が多くて、私は危険だといつも思っているんですけれども、それはやむを得ないとして、変化する部分として、通常、1日中あそこが通行止めになっちゃったら、その状態がずっと続くと、側道2という狭いところをどうしても利用するようなケースが増えてくると思うので、それが危ないのと、高架下駐車場は結構車が止まっているので、駐車場の利便性とかいろいろあると思うので、このことは利用者とJRさんとよく協議をしておかないと。
そして、私の考えとしては、あそこは住宅街の中にあるので、そこに駐車場があるからといって、生活道路を車があっちからもこっちからもうろうろすると、周辺の地域の車の通行の安全リスクが高まっていく面があると思うので、側道を通ればその入り口までぱっと行ける、住宅街をうろうろしないと行けなくなってしまった場合の周辺住民の皆さんに対する車のリスクというか、この間、説明会で自治会の会長さんだろうと思われる方が、地域には高齢者も多いんですよねという御発言があっていたんですけれども、そこの白山とかに限らず、どこも高齢者は多いと思うので、そういうことを考えると、さっと行けるところをわざわざ遠回りをするということになると、周辺住民の方が危なくなっていく可能性も出てくると思うので、それについての皆さんの安心というか、払拭できるものを示していかないといけないのかなと思いますが、いかがでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今回の計画で、この側道3を通行止めすることにしております。
ただ、やむを得ず通行止めすることになるんですが、駐車場の利用者の方々には、かなり早いうちから周知をしたりとか、あとは委員おっしゃるとおり、この辺りにお住まいの方の安全性についても懸念があると思いますので、路面標示であったり看板だったり、可能な限りの安全対策は今後、具体的に検討していきたいと考えております。
◆上野美恵子 委員 でも、車が周辺住宅街を通るようになるということ自体は避けられないかなと思いますので、その点もちょっと考えた方がいいなと思いますので、よろしくお願いします。
◆齊藤博 委員 ちょっと端的にお答えいただければと思います。
地元説明会での意見として、3つぐらい意見が出ております。歩行者とバス停利用者の交錯が心配とか。この3つの点について、改めて、今お答えいただける範囲で結構ですから、この御意見に対してどんなふうに考えているのか、そこを教えてください。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 まず1つ目の歩道の幅員減少に関することでございます。
交錯が心配という御意見をいただいたんですが、今回の社会実験において、そういった状況は確認されなかったんですが、詳細設計の中で、例えば路面標示であったり、何かできることがあれば、そのあたりは検討していくとお答えをしております。
次に、側道の通行止めについてですが、先ほど申し上げました高架下の6メーターの側道ありますので、それについても検討していくとお答えしております。
さらに、その他、下りのバス停、リムジンバスについてですが、下りのバス停についても今後検討していくと。さらに、高速バスやリムジンバスの停車についても、バス事業者に申し伝えて調整したいとお答えしております。
◆齊藤博 委員 その他のところでの高速バスやリムジンバスも前向きに検討するという方向で考えるということですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 停車につきましては、バス事業者が決定することでございますので、一応そのあたりはバス事業者に申し伝えたいと考えております。
◆齊藤博 委員 それともう一つ、ページで言うと2ページに写真がありますね、JRの列車到着時の混雑状況。歩行者とバス停利用者の交錯が心配ということについて、この写真を見る限りかなり交錯しているようなふうに見えるんですが、実態としては、かなり余裕はあるという認識でよろしいんでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 実際私も現地確認しましたが、肩が触れ合うような状況等は確認されませんでした。
ただ、今後、歩道の安全対策であったり動線の検討だったり、そのあたりはしていきたいと考えております。
◆齊藤博 委員 ここでこの高森線、電車通りといいますのは、時間帯によっては高校生とか自転車利用者というのがすごく多いと思うんですよね。この御意見の中では、歩行者とバス停利用者ということでありますけれども、ここに自転車の通行というのが大きく関わってくるし、交錯で何かあったら大きな事故につながりかねないというようなこともありますので、ぜひ歩行者とバス停利用者、そして自転車対策といったようなものについても注力していただければなと思います。よろしくお願いします。
◆上田芳裕 委員 今、齊藤委員からの御意見を聞いて思ったのは、今回の実験を通して歩道幅員一部減少とか、左折レーンを短くするとか、側道3を止めてということで実験されました。最後の答弁の中でも、肩が触れ合うようなことはなく、全てにおいて特段の問題がないというような結果が出ていますけれども、上野委員も村上委員も齊藤委員も言われました、実際バス停がそこにあって、バスを待つ人の滞留者がいる、そして自転車も通って行く、そういったことも想定する中で、今後の実施設計について懸念される事項について一つ一つ検証し、詳細設計の中にその懸念されることも盛り込んだ上で、また警察等にも十分共有した上で、今後の取組を進めていただきたいと思っていますし、特に、自分は最初に一番思ったのが、自転車との交錯というか、安全性確保に大変問題があるのかなと最初から思っておりましたので、ぜひ懸念されることを一つ一つ取り上げていただく中で、詳細設計の中に生かしていただきたいと思います。
お答えがあればお願いします。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 委員おっしゃるとおり、あらゆる状況を想定して、詳細設計の際にはしっかりと検討してまいりたいと考えております。
◆上田芳裕 委員 よろしくお願いします。
◆藤山英美 委員 アンケートについてお尋ねしたいと思います。
このアンケートの結果というのが、326名の中でバスを利用したいということで、172名の52.7%、そして利用しないというのが25.5%ということですけれども、利用しないというのは電車を利用するということですか、そのほかですか。ちょっと分かりにくいものですから。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 利用しないという方は、バスを利用しないという方でございます。この25.5%、83名の方は、今回バス停ができてもバスを利用しないという方です。
◆藤山英美 委員 ちょっと分析の方法を分かりやすくしていただいた方がよかったと思いますけれども、この対象者も市電に乗り換えている人、また近くの方ということで、おのおの利用の仕方が違うところもあると思いますので、これは分析を分けてもらった方が分かりやすいかなという思いがありますし、乗換えも、そのまま市電に乗り換えるのか、バスに乗り換えてもいいよというようなことか、せっかく326名も回答いただいているわけですから、そこのところをちょっと明確にした方が資料になるのではないかなという思いがあるんですけれども、いかがですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今回、紙面の都合上、すみません、委員のおっしゃるとおり分けて示すことも考えたんですが、このようになってしまいました。
少し御紹介させていただきますと、市電の利用者のバス停ができたら利用したいと思いますかという中で、利用したいという方は約53%いらっしゃいました。一方で、もう一つの近隣の住民の方であったりその周辺の方にお聞きしたところ、利用したいという方が53%、両方とも大体同数でございました。
◆藤山英美 委員 せっかくこれだけの努力があっておるわけですから、バスも市電もどちらも明確にいろいろな分析を出してもらえれば、もっと分かりやすいという思いがしましたものですから、質問しました。
○田中敦朗 委員長 ほかありませんか。
(発言する者なし)
○田中敦朗 委員長 次に、報告2件の説明を求めます。
◎荒木敏雄 運行管理課長 資料交-1をお願いいたします。
安全の再構築について御説明させていただきます。
初めに、考え方でございますけれども、現在熊本市電に最も求められているものは安全でありまして、その再構築は交通局が目下取り組むべき最優先課題だと認識しております。上下分離や延伸というのは、その安全の再構築ができた後の次のステップだと考えております。
また、交通局の最上位計画に交通局経営計画を掲げておりますが、来年度、中間見直しを実施する予定となっております。
そこで、この安全の再構築を交通局の主眼に据えまして、その理念・内容を経営計画に反映させていくことといたします。
2つ目に、安全の再構築の定義でございます。
交通局が一丸となって安全の再構築に取り組むためには、職員全員の共通認識が重要であると考えておりますので、次のことについて整理いたします。
1点目、まず、そもそもなぜ安全が重要なのかという根幹となるもの。2点目、次に、熊本市電ではどのような点がどうして不十分なのかという課題整理。3点目、その課題を解決し、安全を確保するために何をするべきかという行動指針。それらを整理した上で、組織の目指す姿や目標を定めまして、職員全員で共有いたします。
次に、それを実現するために今後取り組むべき具体的事業について、外部検証委員会の最終報告や九州運輸局の改善指示等も踏まえ、整理いたします。
以上につきまして、計画として明文化いたしまして、進捗管理してまいります。
これらの作業を安全の再構築としまして、局の全職員が同じ目標に向かって業務に真摯に取り組んでまいります。次の新たな100年に向けて、交通局一丸となって生まれ変わろうとする姿を市民・利用者の皆様に見ていただきまして、信頼され、愛される熊本市電を取り戻してまいります。
右上3番が安全の再構築の進め方でございます。
先ほど申しました外部検証委員会や九州運輸局からの御指摘、また、外部検証委員会で局内のコミュニケーションが不足しているとの指摘を受けておりますことから、乗務員等職員の声、また、議会や利用者の方からの意見などを踏まえまして、安全の再構築を進めてまいります。
その安全の再構築を行った上で、左下の軌道運送高度化実施計画を国に提出いたしました後に、上下分離の導入、また、右下の市電延伸事業の再開を検討いたします。また、下段真ん中の交通局経営計画にも反映してまいります。
最後に、具体的な取組のイメージでございます。3つの区分、組織、ソフト、ハードに分けて整理しております。
具体的な例といたしまして、組織面でいきますと、組織全体として安全最優先の意識を強化していくための意識醸成、先ほどの組織内コミュニケーションを促進するための個人面談等の対話強化などを行ってまいります。
ソフト面でいきますと、1月1日に発足しました安全対策チームによる効果的な指導、教育や規程、マニュアルの必要な見直し、整備を行ってまいります。
ハード面でいきますと、車両、施設の老朽化対策を行ってまいります。車両面では新型車両への計画的な車両更新を継続いたします。また、施設面では、全面更新の軌条交換の前倒しやレール整正の軌道整正などを早急に行ってまいります。
続きまして、資料交-2をお願いいたします。
令和7年4月のダイヤ改正についてでございます。
前回の昨年6月からの減便ダイヤ後に、利用者の皆様から最終電車をもっと遅くまで出してほしいなどの要望が多くございました。そこで、それらの声を踏まえまして、最終電車の繰下げを伴う増便を、来月4月5日の土曜日から実施したいと考えております。
しかしながら、前回の減便時の運転士不足、車両不足というのは完全に回復しておりませんものですから、今後も強化に取り組みまして、安定的な確保ができた時点でさらなる増便に取り組んでまいりたいと考えております。
1番の最終便の繰下げについてでございます。
先ほど述べました最終便につきましては、昨年6月のダイヤ改正で最終便の繰上げを30分程度行ったところですが、今回、各電停において20分~30分程度の繰下げを行いまして、前回の減便以前の水準に戻すこととしております。
左下2番の朝ラッシュ時間の増便でございます。
平日の朝ラッシュ時には、豊肥本線からの市電への乗換えのお客様が多いことから、新水前寺駅前電停におきましてJRの到着時間に合わせました始発の電車を1本増便し、電停の混雑緩和を図るものです。
最後に、3番の今回のダイヤ改正による便数の変化でございます。
以上のダイヤ改正によりまして、増便数といたしましては、平日11便、土曜4便、日祝で5便の増便を図るものでございます。
○田中敦朗 委員長 ただいまの報告に対し、何かお尋ねはございますか。
◆齊藤博 委員 交-1の安全の再構築についてお尋ねしたいと思いますが、改めて上下分離導入でありますとか市電の延伸事業は、今のところエンドを設けずに、安全対策をしっかりとやってから再開を検討するという旨の説明が市長からあっているかと思います。
改めてお尋ねしたいんですが、この安全の再構築がある程度見込みが立った、そして上下分離導入について、しっかりと実施計画を出していきます、あるいは市電延伸事業を再開しますなど、どのようなタイミングで再開をするのか。要は、逆に言えば、安全の再構築がある程度めどがついたというのはどういったタイミングになるのかというのがまず1つ。
それと、交通局経営計画というのは、これは同時並行で恐らく進めていかれるんだろうと思います。具体的取組として組織、ソフト、ハードというような、こういう取組の中身がこの経営計画に反映されてくるんだろうと思いますが、この経営計画のいわゆる出来上がるタイミングというか、時期というか、これも併せて教えていただきたいと思います。
◎荒木敏雄 運行管理課長 1点目のタイミングでございますけれども、今、外部検証委員会と九州運輸局の指摘等に関しましては、九州運輸局からの指摘というのを今月中ぐらいに最終報告書としてお返しする予定にしておりまして、職員の声と利用者の皆様の声というのを踏まえまして、安全の再構築という計画をつくっていきたいと。そこの進捗管理というところで、一応めどとしては、年内のところでできないかと考えております。
その上で、先ほどの軌道運送高度化実施計画を出しまして、上下分離と延伸というところになろうかと思っております。
また、交通局の経営計画の中間見直しのタイミングでございますけれども、そちらは、来年度中に中間見直しをするという予定としております。
◆齊藤博 委員 もう一回確認させてください。
安全の再構築の計画を令和7年、今年の12月をめどにつくる。
それからということは、令和8年以降で実際に高度化実施計画を提出する、走り出す、あるいは市電延伸事業の再開を検討していくという、そんなスケジュールを今の段階では見通しているという理解でいいんですか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 安全の再構築について、遅くとも今年中にはつくり上げたいと思っておりますので、その後に軌道運送高度化実施計画という手続になろうかと考えております。
◆齊藤博 委員 遅くとも令和7年12月に再構築の計画をつくる。高度化実施計画を提出する時期は少なくとも令和8年以降、それから市電延伸事業の再開も令和8年以降と捉えていいですか、今の段階では。
◎荒木敏雄 運行管理課長 軌道運送高度化実施計画について、安全の再構築と並行してできる部分は並行してやっていくということで、全く後になるかというところは、今からの調整になろうかとは思っております。
◆齊藤博 委員 この安全の再構築の計画と交通局経営計画というのは何が違うんですか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 交通局の経営計画には、安全安心というところも入ってはおりますけれども、それ以外の経営に関することだとかも含まれている、交通局全体の経営の方針を定めたものでございます。
◆齊藤博 委員 交通局の経営計画の中に安全の再構築があるわけではなく別物ということですね。
◎荒木敏雄 運行管理課長 今回、安全の再構築は別物として定めまして、ただ、交通局の経営計画の中に反映させていくという位置づけになろうかと思っております。
◆齊藤博 委員 すみません、ちょっとしつこいですけれども、交通局の経営計画というのは何年計画なんですか。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 交通局の経営計画につきましては、令和3年~令和10年までの計画となっております。
◆齊藤博 委員 それは今、令和7年ですから、途中で見直しを図っているという理解でいいんですね。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 当初から中間見直しを予定していますので、その中間見直しの中で安全の再構築も含めていくというような形で考えています。
◆齊藤博 委員 もう一回聞かせてください。
交通局経営計画が上位にあって、安全再構築がその下位にあるという理解でいいんですか。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 体系としてはそのような形になると考えています。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆上田芳裕 委員 今、齊藤委員から交通局経営計画、2021年~2028年までということで、今回、令和7年度中間見直しを行うということで、自分の方でもホームページに載っていましたので、経営計画、令和3年に策定されて、令和10年までの計画を見せていただきました。
これを見ると、8年計画を着実に推進していく、そして見直すために毎年度決算に合わせて進捗を確認し、翌年度以降の取組に反映しながら適宜見直しを行うということで、本来であると今年度から中間見直しということだったと思っていますけれども、毎年決算の中で検証を行って、進捗の確認を行って、次年度に生かすという計画がされています。自分が本当に不勉強で申し訳ないんですけれども、この計画自体を見たのが初めてで、中身を見せていただくと、戦略プログラムの中でも、今、課題になっています施設設備等の老朽対策、軌道の交換であったり電柱の切替え、車両の延命化の取組だったりというのが計画的に進められているということで記載されていますけれども、まず1点が、毎年決算期に検証を行って、次年度の取組に生かしている取組は、毎年、これまでも取り組まれていたのか、都市整備委員会等での御報告があっておったのかということと、もう一点が、戦略プログラムの中で、軌条交換であったり電柱の建て替えとか車両の延命化対策、これは旧型車両とか新型車両の延命化対策とかそれぞれ分けて年次ごとに、例えば車両で言ったら1205系の車両をこの年は何台しますよという計画は立ててあるんですけれども、これが実際この計画に合わせた中で、実行されてきたのかお尋ねしたいと思います。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 まず、毎年の御報告について、委員会等での御報告はさせていただいておりませんが、熊本市交通事業運営審議会を設けておりまして、その中で御報告をさせていただいている状況でございます。
◎荒木敏雄 運行管理課長 もう一点、計画どおり進めているのかというお尋ねであったかと思います。
こちらは、おおむねこの計画どおりに進められている状況と考えております。
◆上田芳裕 委員 取組の進捗状況の確認を含めて、交通事業運営審議会の中で報告されているということでございますけれども、ぜひともこの特別委員会なり、都市整備委員会等でも御報告いただく中で、次年度の取組をどう計画立てているのかについても、今後、御報告なり審議をする時間をつくっていただきたいということと併せて、進捗状況がおおむね進んでいるにもかかわらず、車両の老朽化、50年以上たつのがあるとか、軌条のレールの交換がなかなか進んでいないという状況があることからすると、計画そのものが本当に安全面に対応した計画になっているのか含めて、非常に疑問を持ちます。
今回の事故インシデントの関係では、そういった面も含めてこの特別委員会の中でも議論になっていると思っていますので、ぜひ今後、安全の再構築という項目で、組織、ソフト、ハード面、いろいろなことが再検証されると思っています。そのことを盛り込んだ交通局の経営計画の中間見直しが行われると思っていますので、ぜひ実態に即した計画とその着実な実践に向けては、その進捗管理をしっかりやっていただき、安全の再構築を目指していただきたいと思いますけれども、事業管理者、何か御意見ございますでしょうか。
◎井芹和哉 交通事業管理者 ただいまの御意見でありますけれども、そもそも安全の再構築ということ自体、先ほどの資料の中でも説明させていただきましたように、きちんと議会の皆様の議論も踏まえてつくっていくというところでございますし、そもそも今の計画の中間見直しという位置づけもありますので、まずは今の計画の進捗がどうであったとか、そういった課題であったりとかも踏まえて、安全の再構築ということになろうかと思いますので、まずはこの議会でもきちんと資料提供して、御議論いただくようにしておりますので、引き続き御指導いただければと思っております。
◆上田芳裕 委員 現計画というのが土台にあると思っていますので、この計画についても、私たちもしっかり中身を見ながら、そして今後の見直しのところでも意見交換をやっていく中で、交通局としての安全の再構築の取組が本当に今の事故とかインシデントとかに対応したものとなっていくように、私たちも意見列挙していきたいと思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。
◆上野美恵子 委員 今の安全の再構築の点なんですけれども、さっきの説明で、安全の再構築を図った後に軌道運送の高度化実施計画をつくったりしていくというお話がありまして、さっき御質問もあったので、来年度中に安全の再構築の計画ができるということが分かりました。
その具体的な取組のところに運転士等の処遇改善がありまして、2025年から人に対する処遇の改善がかなり進んでいくような予算になっております。その点は前進していく面かなと思っていますけれども、もう一つは、意識を醸成していくという点が、この間、ずっと指摘されておりまして、その点については、処遇改善と併せて、非正規でしか雇っていないというこの現状を改善していくことが必要ではないかという指摘がずっとあっていたと思うんですよね。交通局としては、上下分離をするのだからその中で検討していくと、ずっと繰り返し言われてきました。
そうなってくると、今回の安全の再構築の説明でいけば、正職員化というのがかなり先の話になるのではないかなというのをちょっと心配しているんですよね。具体的に賃金とか休暇とかいろいろな面で、職員さんたちの処遇面が改善されていくことは大いに歓迎すべきだし、いいことかなと思うんですけれども、その一方で、正職員化を進めることによって、より一層意識的にも責任感を持ってやっていってもらいましょうよというふうに言ってきたことからちょっと遠のいていっている今の現状について、このままでいいと思っておられるのか、その見通しも含めて御説明いただきたいと思います。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 委員からお話ありましたとおり、運転士につきましては、現在非正規職員、会計年度任用職員という形での雇用となっています。ただ、処遇の改善につきましては、上下分離導入に先行して行っていくということで、今議会に関係条例案を上程させていただいておりまして、議決いただきましたならば、4月から処遇の改善を図れるというところでございます。
一方で、その身分につきましては、現状の会計年度任用職員のままということになってまいりますので、正規職員として雇用するためには上下分離の導入が必要となってまいります。ですので、今回、上下分離の導入が遅れたということになってまいりますので、その身分につきましては、若干後ろ倒しになったところでございます。
◆上野美恵子 委員 でも、処遇がよくなっていくのと併せて、身分もきちんと改善していかないと、意識の醸成という点ではどうしても難しい面もあるのではないか、でなかったら、正社員化を進めていきましょうよということを言わないと思うんですよね。そのことが必要だからずっと言ってきたのであって、それが先送りになっていくという現状について、吉岡課長から答弁があったのは、現状としてはそうかもしれないんですけれども、ずっとそれも含めてやっていきましょうよと説明してこられた、それが遠のいていっているということについて、このままでいいのか。
要するに、運転士さんというのは、安全の最前線でお客さんを乗せて、その命を預かって運ぶ方ですよね。そういう方たちが非正規の身分でお仕事されているということがよくないから、上下分離という手法の中で、とにかく身分も含めてきちんとやっていくんだという方針があったと思うんですよね。
それが遠のいているということについて、処遇は確かによくなるかもしれないけれども、今たくさん起こっているインシデントの状況を見ても、もっと意識をしっかり持ってほしい、自覚や責任を持ってほしいというものが多いですよね。意識や自覚の欠落というのが見えるようなインシデント、私は幾つも報告を受ける中で、すごく多いなと思ってきました。
だから、もちろん待遇がよくなるということはすごく大事でいいことなんだけれども、併せての身分が変わっていかなければ、両面から本当に安全の担保という面で十分なのかなということには疑問があります。
その点について交通事業管理者はいかがお考えですか。
◎井芹和哉 交通事業管理者 まず、今回この安全の再構築といいますのは、先ほどからいつまでにという御質問等があっておりまして、しっかりと反省し、何をすべきかというのに十分に時間をかけてやっていくというのを、今、私は考えているところでございます。
なので、これでもう令和8年になるとか令和9年になるとかではなくて、まず何をしっかりと見直すべきなのか、どこに課題があったのか、どこが足らないのかということをまずは議論し、まとめていきたいと思ってございます。それがないことには、上下分離も延伸もないという覚悟の下でやりたいと。
ですので、そういう意味で、まず今日、いつまでにつくるという具体的なスケジュールは示していないものですから、すみません、皆様の中でも、そこについては分からないなという御意見があるということは十分承知しておりますけれども、そこについてはきちんとやっていきたいというのがまず覚悟でございます。
その上で、今、上野委員から御質問がありました運転士の身分ですけれども、本来であればこの4月からでありましたが、1年程度身分はそのままになるということで、もう既に若干期限というか、延びているところではありますが、それで、早くに上下分離をする、身分をきちんとさせるということは大事だということは分かっておりますし、そこについてもやっていきたいと思っています。
ただ、先延ばしはいけないのではないかということでございますけれども、今までうちの組織としてそういったことがきちんと職員の皆様に説明できていなかった、職員の疑問に答えられていなかったというところが、まずは原因だと思ってございますので、いつからその待遇は変わるのか、どういう待遇が変わるのか、いつから上下分離になるのか、正職員になるのか、そういったことも含めて、きちんと現場の乗務員でありますとか、工場の職員等々が認識することがまずは大事だと思っております。そこの理解が今まで足らなかったというところでございますので、そこについては、身をもって努めていきたいと思ってございます。よろしくお願いいたします。
◆上野美恵子 委員 一応身分についても変えていかなくてはいけないという御認識はあるという答弁だったのかなと解釈いたしました。
ですけれども、100%運転士さんが非正規という現状の中で事故が多発していることを踏まえるならば、簡単にちょっと1年ぐらいいいとか言ってしまえる問題ではないなと思っています。そのこと自体が、もうちょっと振り返らないといけない点ではないかなと思いますよ。そういうことがあったからの事故やインシデントではなかったのかなと思います。
1年程度延びているとあったんですけれども、では、令和8年からは正職員になられるんですか。
◎井芹和哉 交通事業管理者 まだ今そこについては、具体的に決まっていないところでございます。
◆上野美恵子 委員 だったら1年ではないかもですよね。
◎井芹和哉 交通事業管理者 ですので、きちんとそういった情報とかが交通局の中で共有化されていなかったというのも今までの課題であったと私は認識しております。いつ、誰が、どうなるか分からないとか、外部委員会の報告の中でも、上下分離の説明についてよく分からないとか、説明不足だったという現場職員の声がありましたけれども、いつするかというのも非常に大事なんですが、今どういうことが起こっていてどうなっているんだということも、きちんと情報共有することが大事だと思ってございますので、適宜そこについては情報共有を図っていきたいと思ってございます。
◆上野美恵子 委員 やり方はいろいろあるのかもしれませんけれども、運転士さんの非正規の状況というのは一刻も早く改善しないと、運転して命を預かっている方そのものが本当に交通事業に対しての愛着が湧くのかなと、そして責任感を持って日々の運転業務に取り組んでいっていただけるのかなと疑問が残ると思います。
だから、1年かかって安全の再構築をやっていく中で、一刻も早く身分についても変えていかなくてはいけないんだという方向性と見通しを持って実行していただかないと、なかなか厳しいのではないかな。処遇だけ変えても、そんなに簡単に人の意識が変わっていくのか、ちょっと疑問がありますので、この1年間の検討をしっかりしていただいて、一刻も早く改善していただくようにお願いしたいと思います。
◆井本正広 委員 今の関連で、事業管理者としては、身分についても早くしたいという思いは多分持っていらっしゃると思います。その前提として、安全の再構築ということなんだと思うんですけれども、この上下分離の導入の方法の仕方について、1点確認したいんですが、1年単位というか、4月でないと導入に踏み切れないのか、年度途中でも変えられるのか、そこだけをちょっとお聞きしたいんですが。
◎吉岡秀一 交通局総務課長 導入の時期につきましては、4月という決まりはございませんので、年度途中でも可能となっております。
◆井本正広 委員 ありがとうございます。結構です。
◆上野美恵子 委員 ダイヤ改正についてお尋ねします。
さっき報告で、ダイヤ改正について若干の改善の方向が示されました。繰上げとか繰下げとかで運行時間帯が広がっていく、あるいは朝のラッシュ時の増便とかも図られて利便が向上する点については、一定の前進だということで、よかったなと思って方針を聞いておりました。
ただ、3番目のダイヤ改正による便数の変化というところで、今回の増便が平日で11便、土曜で4便、日祝日で5便と示されています。だけれども、去年6月の特別委員会でも説明がありましたよね。そのときに、当時、平日で433便あったものが369便に減って、それに対して今度平日で11便増える、土曜で437便だったものが376便に減って、今回4便回復する、日祝日が432便だったのが374便に減っていて、それが5便回復するということで、この回復は物すごく少ないんですよね。
ただ、この回復には車両の面があったり、人的な面があったりして、交通局としても大変御苦労のあるところなのかなとは理解しております。
ただ、去年の6月の特別委員会のときに、私たちが市電のダイヤ改正について御説明いただきましたときに、車両面での不足の状況と従業員の不足という2面から、こういう状況なので減便せざるを得ないんですという報告とともに、現状と見通しというのがあったんですけれども、車両については、今走っております3両編成を導入することですとか、あるいは人についても、採用を増やして頑張っているんだという報告がありまして、そのくだりの最後に、今年度乗り切れば状況の改善を見込んでいるということで、2024年度がとても厳しいんだという説明があったんですよね。
だから、私は去年の6月の特別委員会でその報告を受けたときに、本当よねと、運転士さんを雇っても一定の研修期間がないと現場で働くことはできないから、では来年は早くに回復していただくことを期待して待っていますと、説明を受けたときに言ったので、この春からはほとんど戻っていくようなイメージをちょっと持っていたんですよ。
回復率で言うと平日、土日それぞれにどれぐらいになっているんでしょうか。残りの便数と併せて教えてください。
◎荒木敏雄 運行管理課長 先ほどの資料の、ダイヤ改正による便数の変化というところの、今回の枠に青字で書いているところが前々回からの減少幅でございます。平日でいくと12.2%減、土曜日で13%減、日祝で12.3%減という状況になってございます。
○田中敦朗 委員長 答弁が違います。
上野委員、もう一回聞いてあげてください。
◆上野美恵子 委員 だから、回復率と残り。元に戻るためにはあとどれぐらいの便数が要るのか聞いたんです。
◎荒木敏雄 運行管理課長 前回が平日で64本減らして11本戻していますので、53本になろうかと思います。土曜日が61本減らして4本戻しておりますので、57本になろうかと思います。日祝は58本減らして5本戻しておりますので、53本になろうかと思います。
◆上野美恵子 委員 ということは、回復はほとんど1桁台のちょぼちょぼという感じで、なかなか元に戻るという状況には至っていない現状だと思うんですよね。
去年の説明のときには、確かに減便するけれども、運転士にしても車両にしても今こうやって改善をやっているので、今年度乗り切れば来年はということだったんですけれども、どこら辺で見通しが狂ったんでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 運転士自体の自己都合の退職というのはほとんどなかった状況ではございますけれども、免許試験を受ける上で、どうしても国家試験になりますので、そちらの合格率が低かったというのが理由でございます。
◆上野美恵子 委員 分かりました。
確かに多両編成の車も入っているので、車両的には頑張って前進してきたのかなと思って期待していたんですけれども、試験に合格しないというのであれば乗ることは難しいから、それはしようがなかったのかなと思いますけれども、では、さっき答えがあった、残った平日で53便、土曜で57便、日曜祝日で53便というこれについて、今後の回復見通しは今どうなっているのでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 今、委員おっしゃいましたように、乗務員の募集はうまくいっておりまして、数的には結構入局していただいているような状況でございます。そういったのの育成が1年近くかかりますものですから、基本的に半期に1回運転士がデビューしているような状況でございまして、今度の4月に4名と、10月に9名程度になろうかと思います、受験して、うまくいけばその人数は入るというような状況でございまして、秋か、もしくは来年、1年後かというところで、随時ダイヤを戻してまいりたいと思っております。
◆上野美恵子 委員 分かりました。
いろいろ人の募集もすごく大変だと思うんですけれども、募集の面では、処遇が若干よくなりますので、手を挙げる人が多くなるのかなと思いますけれども、試験については、御本人さんの御努力というのがあるでしょうから、私たちがいろいろ言っても合格しなければ乗ることができないので、何とも言えませんけれども、できる限り利便が高まっていくように、そしてまた利用率が増えていくように、この点についても、今おっしゃった見通しに確実に到達していけるように頑張っていただくことを期待しております。よろしくお願いいたします。
◆上田芳裕 委員 今の答弁で、4月に4名と今年の10月には9名程度が運転士として、働くことができるというような話があったんですけれども、今回、平日が11便、土曜が4便、日祝が5便ということで増便したのは、4名の運転士さんの育成が終わって、実際運転ができるようになったということで、4名の増に対してこれだけ増えたという考え方でいいんでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 今回の4月からのダイヤ改正におきまして、1日に必要な運転士数というのは、今の3月の状況と変わらない状況でダイヤ改正ができております。プラス今回デビューする4名もおりますので、若干ゆとりは出る形にはなろうかと考えております。
◆上田芳裕 委員 最後に、ゆとりはあるということを聞いて安心しました。
実は、社員を育成しても少人数であって、増便によって稼働が逼迫するような状況であれば、安全運行にはマイナスになるのかなと少し心配もしておったんですけれども、今の状態でも回せるけれども、4名増えてさらにゆとりがあるということで安心しました。
上野委員からもありました、去年の6月以前の状態、平日が433便、土曜が437便とか、今後、ここまで戻すことが目標になっているのかについて確認したいと思います。
◎荒木敏雄 運行管理課長 局内としての目標は、2回前のダイヤに戻すことを目標としております。
◆上田芳裕 委員 ということは、まだまだ戻さなければいかん、それに伴って車両の不具合、車両の故障等の状況によっても減便の要因があったと思いますけれども、その車両の故障等の関係はそんなに変わらないとすると、乗務員の採用、育成というのが大きな役割になってくると思いますけれども、去年の6月以前の状態に戻すために、どれぐらいの運転士さんの雇用が新規で必要になってくるのか、現時点で分かっておれば教えていただきたいと思います。
◎荒木敏雄 運行管理課長 目標としましては、人数が4月になった時点で80名になると考えておりまして、あと十数名確保していきたいと考えております。
◆上田芳裕 委員 去年の6月以前の状態に戻すために十数名増やしたいということでよろしいんでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 2つ前のダイヤに戻すためには、十数名実動で確保できれば戻せると考えております。
◆上田芳裕 委員 減便した数が平日、土日祝日含めて60便弱ぐらいあったので、相当数新規で雇用して育成しなければならないと心配しておったんですけれども、十数名、20名弱ということで、今後、募集の状況もいいと聞いておりますけれども、なかなか人手不足の状況の中で、育成もしなければならない、なおかつ国家試験で1年間待つ人、国家試験落ちた時点でもう諦める人とかいるようにも聞いておりますので、今後とも新規運転士さんの募集に向けては、積極的に行っていただく中で、一日も早く以前の状態のダイヤに数を戻して、市民の市電利用の促進につながっていくように努力いただきますようよろしくお願いいたします。
◆古川智子 委員 上田委員の今のやり取りを聞いて、ちょっと驚いた部分もあったんですけれども、昨年の6月の委員会の資料を見てみると、運転士が見込みで令和7年度91名であった。ただ、今回新規の運転士さんの確保を目指していましたけれども、国家試験に通らなかった方も含めて、運転士さんの数が現状が80人とおっしゃったと思います。
これはもう現実仕方ないことですが、今後の交通局経営計画の見直しに当たって、思った予測と現状の数値が乖離するという、この見込みの甘さも正直あるのかなと指摘させていただきますと、そういった人材確保の面は、厳しい視点を持ってこの計画をつくっていただかなければいけないなと今やり取りをして思ったところです。
もう一つですが、昨年の6月、ダイヤ改正のときに御説明があった車両の出庫可能車両数の推移という点でお伺いします。
最近やむなく廃車となったドイツ製の2両編成と5014号ですね。ラストランのときには沿道に本当に多くのカメラマンがいて、とても多くの方々が電車を愛してくださったんだなというのを、私も実感を持ちながら、何か悲しい気持ちで見送ったところがあるんですが、ただ、実際その稼働する上において、そういった廃車になっていった2台、それからまた新型車両を導入している状態で、プラス・マイナスあるものの、前回の特別委員会の説明では、平均故障・事故台数は大体1日2台、しかし1台~4台の幅で故障が発生しているので、実際もう毎日送り出したいんだけれども送り出せない状況があるよということも報告していただきました。
現在の車両保有数、それから最大出庫台数について、新しいダイヤになってからのものが欲しいです。そして、事故や故障によって出したいけれども出せないという台数は、今どのぐらいあるのか、この3つの数字を教えていただければと思います。
◎荒木敏雄 運行管理課長 まず、全体で持っている車両の編成数ということで、2両編成を1編成というところ、3両編成も1編成ということでカウントしますと、45編成ございます。
それと、長期で修理とか故障している台数というのが、今の時点で6台ぐらいはございます。それと、通常車検とかも2台とかあったりしますので、そういったものを引くと10~11編成ぐらいが出せない状況となりますので、実動で34編成程度かなと考えております。
◆古川智子 委員 45編成を保有しているけれども、実動で毎日出せるのが34編成で、1日の平均の故障事故台数というのは、車検とか長期修理も含むので、実際出せないのが、10~11編成毎日出せない車両があるよということでいいんですか。
(「はい」と呼ぶ者あり)
◆古川智子 委員 そうすると、実動34編成持っているんだけれども、ここは来年度4月増便して、例えば1編成事故か故障などがあっても、33台になっても回せるような、ぎりぎりの状況なのかどうか教えていただきたいです。細かい数字ではなくて、余裕があるかどうかを教えていただきたいです。
◎荒木敏雄 運行管理課長 先ほどの34編成というので、突発的な事故等があると、それからまた減ってくるということになりまして、今、必要出庫台数が31編成になりますので、若干の余裕はあるというところでございます。
ただ、今後ダイヤ改正すると出庫台数を増やさないといけないため、来年度の新型車両2台というのが大きな役割になるかなと思っていますので、そのタイミングを見てダイヤ改正なのかなと考えております。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。なかなかぎりぎりの状況だということが分かりました。
車両もそうですけれども、先ほども委員の中からいろいろ御意見もありましたけれども、本当に逼迫した状況の中で、運転士さんたちも一生懸命頑張ってくださっていることは、私自身はねぎらいというか、感謝の気持ちを述べたいと思います。
故障をしないようなメンテナンス、それから安全運行、そして乗務員の意識の醸成、この3つで大変な中だと思うんですけれども、精いっぱい御尽力いただきますようにお願いいたします。ありがとうございました。
◆上野美恵子 委員 すみません、1点確認させてください。
今回の、平日11便、土曜4便、日祝日が5便の増便のために必要な出庫台数は何台ですか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 出庫台数を増やさずともこのダイヤ改正はできるということで考えております。
◆上野美恵子 委員 私もそう思ったんです。だって、去年説明受けたときに、最大出庫台数31台ということで減便されたんですよね。今回の増便は多くないので、あまり出庫台数は変わらなくてもできるのかなと思ったんですよね。
そうなると、さっき答弁された、実動が今34編成ぐらいなので、人がいればもうちょっと頑張っていける可能性もあるのかなと私は解釈したんですけれども、それでいいですか。
◎荒木敏雄 運行管理課長 出庫台数ぎりぎりで回すというのを考えていませんで、今、予備車というのを大江に1台置いて、上熊本に1台置くというのが通常の運行で、もしトラブルがあったときにすぐ1台出せるよう2台をできるだけ残したいと思っておりますので、あまりそこまで余裕がある状態というのはないかなと思っています。
◆上野美恵子 委員 分かりました。
さっき余裕があるという答弁だったので、そうかなと思ったんですけれども、分かりました。頑張ってください。
○田中敦朗 委員長 ほかありませんか。
(発言する者なし)
○田中敦朗 委員長 それでは、この際、議事の都合により休憩いたします。
午後1時30分より再開いたしますので、よろしくお願いします。
午後 0時 9分 休憩
───────────
午後 1時29分 再開
○田中敦朗 委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
これより、参考人として一般社団法人熊本市タクシー協会、小山剛司会長より意見聴取を行います。
参考人におかれましては、大変御多忙中の中、本委員会に御出席いただき誠にありがとうございます。委員会を代表いたしましてお礼を申し上げますとともに、忌憚のない御意見をお述べいただきますようにお願いいたします。
それでは、参考人は意見の開陳をお願いいたします。
◎小山剛司 参考人 ただいま御紹介いただきました一般社団法人熊本市タクシー協会の会長の小山でございます。
本日は、日頃より先生方も含めて熊本市民の方々には大変お世話になっておりますこのタクシー協会の現状と申しますか、そういったところについてしっかりお話させていただければと思いますし、今回このような機会をいただきまして大変感謝を申し上げております。まず、冒頭に御礼を申し上げたいと思います。
資料に自己紹介というふうなところでありますけれども、ここにあります令和3年の4月に熊本県内の10社の会社を合併させまして、設立した会社がTaKuRooでございます。私はミハナタクシーグループの人間で、実はミハナタクシーの前の社長が私の兄、その前の社長が父、私は次男でございまして、ここの会社に入社し、そして取締役を務めてきたところでございます。
平成16年に産業再生機構の流れから、九州産業交通子会社の産交タクシーが売却というふうなところで買収いたしまして、ここの代表取締役に就任し、その後電気鉄道のタクシー会社、電鉄タクシーをミハナタクシーグループで買収し、その取締役というふうなところで来ておりました。
先ほど申し上げましたとおり、県内10社のタクシー会社を合併し、大きく言いますと肥後タクシーグループとミハナタクシーグループが合併してつくったというところでございます。熊本市内においては、6社が合併しております。あとは阿蘇、それから天草、そして人吉、あと閉鎖いたしましたけれども、以前菊池にも営業所を持っておりましたし、山鹿にも営業所がございます。そういうふうなところで覚えているところでございます。
昨年の6月に前会長が御逝去なられまして、その流れで私が熊本県のタクシー協会、それから熊本市のタクシー協会の会長に就任したところでございます。そのほかにも九州自動車協会の副会長でありますとか、全国のハイヤータクシー連合会の常任理事、そして熊本地域公共交通活性化協議会の委員としても参加させていただいているところでございます。
そういうことで、前の会長からしますと20歳ほど若くなっておりますので、フットワークを軽く今頑張っているところでございますので、後ほどこれから説明いたしますが、そういったところも含めたところでお聞きになられて、しっかり指名していただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、タクシー業界に関わる現状と課題、それから今後の展望についてということで、6項目に分けて説明したいと思います。
まず、第1項目といたしましては、運転手不足と高齢化、それから2番目が配車アプリの普及と日本版ライドシェア、それから3番目がタクシーの安全管理、続きまして新たなサービス、そして行政との連携、燃料の高騰・環境にやさしい車への変換というふうなところで進めさせていただきたいと思います。
まず、運転手不足と高齢化でございますけれども、こちらの下にあります棒グラフを見ていただくと分かりますが、令和元年の状況からしますと、非常に乗務員の数といいますか、そういったところが非常に少なくなってきましたし、御存じのとおり、コロナ禍で非常に輸送人員が減ったところでございます。
この表の稼働率を見ていただくと、これがいわゆる乗務員も含めたところでの動きがよくなくなってきたと、悪くなってきたというところでございます。令和元年当時は、これでも100%ではなく63.4%ということで、おおむね平成3年のバブルの絶頂期の頃であっても全体の動きとしても8割は超えておりましたけれども、9割は切っているような状況でもございました。それ以前までは100%の動きなんていうのも見られたんですけれども、そういったところからどんどん減り続けていき、こういう状況になっていた。なおかつ令和2年のコロナというふうなところから、非常に厳しい動きになってきたところでございます。
1番上の表を見ていただくと、法人50者と車両台数が1,596台ということで、個人タクシーも含めたところでこういう動きをしとったわけなんですけれども、私がこの業界に入りました昭和60年頃は法人の会社数でいいますと、62社ございました。その後、皆さんたちも御存じの小泉内閣のときに、規制緩和の動きで、増車も含めて、そして会社数も結局72社まで増えました。それが先ほど私どもも実際熊本市内においては、6社を1社にしてしまった合併、それから廃業等が進んで50社ということです。
新年度に当たっては、また1社が合併の形を取るように動きがありますので、49社になるようです。そういうふうなことで、以前のピーク時からしますと、非常にここの部分が減ってきたところにはなります。
ただ、この現状の流れの中で、今非常にある意味いいところをちょっと申し上げますと、新運賃という動きがあって、これだけの数が少なくなっているということで、1台当たりの営業収入というのは非常に増えておりますので、乗務員さんたちの給与は非常に増えている状況下ではあります。よって、人員も少しずつ増えてきている状況もございます。
そこの話の流れの中で、こういった乗務員を希望される方に対するハローワークと連携した説明会であるとか、そういったところを非常に活用して、そしてなおかつ先ほど言いましたとおり1人当たりの賃金が非常によくなっているために、このグラフを見ていただきますと、実際令和元年のところは4,103人おった人間が令和6年になってまだ少ないものの、少しずつ回復している状況です。
こういうふうなところで来ておりますけれども、この下の状況のところに若年層、女性の応募も増えているんですけれども、実際今タクシー乗務員の平均年齢は65.5歳で、決して若くはありません。ただ、ここにありますとおり、その後の乗務員の今希望しているといいますか、ある程度見込めるようになってきたものですから、そういったところでの希望者が非常に増えておりまして、熊本市で47.3歳と書いておりますけれども、乗務員になるための運転者登録センターの受講者の平均年齢なんですけれども、非常に若くなっている状況下ではあります。
今現在昨年の4月から今年度までは、途中ですけれども、タクシー乗務員のその受講者数というのは356名、これは県内の数字なんですけれども、熊本市内でいっても250名ほどの新しい人材がこういう形で入ってきております。そういうふうなところで、今、50歳を切るような平均年齢ということですので、非常に若い人たちが今現在入ってきている状況であります。
ただ、この乗務員不足というのがこれからもまだ深刻化していくという危機感も実際感じてはおりますが、少しでも光が見えてきている部分ではあるかなと思います。ただ、現在では、その12か月の状況で実際どのくらい増えているのということなんですけれども、今県内で356名、市内で250名と申し上げましたけれども、実際は結局県内で81名が前の年よりも多くなっている状況で、その差が変な話、退職につながっているということです。
これも実際上、自分は入ってきたけれども、この仕事が合わないという人たちもおられますけれども、ほとんどが70歳を超えた人たちが引退されている。ですから、ある意味代謝しているという状況下にはあります。
弊社なんかも年配の乗務員がいますけれども、早く若いドライバーを連れてきてと、そうせんと我々が引退ができんと言っているところもあるようです。とにかく30年、40年を支えてきた彼らがコロナ禍のときも一生懸命頑張ってこの業界を支えてきてくれた状況下にあるようです。
続きまして、この配車アプリの普及と日本版ライドシェアというふうなことでお話させていただきます。
昨今、タクシーのことに関しましては、国会議員の先生方の流れの中で、いわゆるマッチング系のアメリカ、中国ではやりよりますこのライドシェアというものに対しての推進というところで、非常に我々も厳しい状況を突きつけられておるというところがあります。そもそも言いますと、結局、稼働が非常に悪くなっているところで、手軽につかまえられるようにというところなんでしょうけれども、実際皆さんたちも繁華街に出られて思われたと思います。以前は本当に足の踏み場がないような状況のようにタクシーが夜間繁華街のまちの中を違法駐車をしとったかと思います。
それに関して、ちょうど東北の震災があった頃ぐらいのときに乗り場の整理、ちょうど私が担当委員長でございましたので、職員も含めて、それから運輸支局、それと熊本県警なんかの協力もいただきながら整理をし、アーケードを背骨に例えますと、その横の道を肋骨道路というふうに表現しますと、ここにいっぱい止まっておったのが全くといっていいほどいなくなったと思います。そういう整理もしながらやってはきたわけなんですけれども、その後の動きで、非常に車が足りないというふうなところの流れで、そのライドシェアの話が出ておったところです。
ただ、こういったところの部分は国会議員の先生方はどこを見ていらっしゃるかというと、地方は見ていらっしゃいません。東京都の部分です。東京都というのは日本の人口の大体10%ぐらいはおられるところですけれども、流動の人口からしますと相当な数です。今現在、非常に厳しくなった中でも東京のタクシー乗務員さんの平均賃金は50万円~60万円です。売上げにしますと100万円~120万円ぐらいは平均で上がるということです。
ですので、最近は大学を卒業した新卒の方も大体200名ほどぐらいは毎年入られているみたいですけれども、東京のタクシー業界で、そういうふうな状況で、今非常に東京も人数は伸びている。東京の話題でこういうところが出ているということです。地方においても、実際、熊本市内とまた熊本県内の別の場所ではまた違うところがありますので、どういうふうな形であれ、何らかの動きといいますか、お客様に対する足の部分というのはしっかり確保しなければいけないというところで、国土交通省も含めてこの日本版ライドシェアという形で安心・安全を置き去りにしない、タクシー会社がきちっと管理をしてお客様をお迎えするというシステムをつくり上げたところでございます。
これが日本版ライドシェアについての部分で、これも実際、今現在はやっておりますアプリケーション、電話をかけても非常につながらんというところで、それはなぜかというと、オペレーターがずっと采配しよりますから、それをもうダイレクトにドライバーに伝えることができるというシステムが増えてきたおかげで、非常にその点の便利さというのは出てきたかなと思います。これを使った動きで、この日本版ライドシェアというものを熊本の交通圏、ここにありますように熊本市、合志市、菊陽町、益城町、嘉島町、これが熊本交通圏というんですけれども、ここにおいて昨年の11月15日より金曜日、土曜日の16時から翌朝の5時台までの運行ということで動かしているところであります。
ここの表にありますとおり、11月、12月、1月というふうなところで出しておりますけれども、事業者としては3社、それから12月に入ってからは4社、その後も4社で少しずつ増えておりますし、今度も3社ほどまた新しく入ってくるというところもあるようです。運行日数はここに書いてありますとおり、金、土だけですので日数的には少なく、輸送人員ももうどんどん話題も含めて増えてきておりますので、この1月に限っては12月よりも利用者の数が若干増えているところもありますし、動きとしては非常によくなっているところであります。
ただ、1日当たりの実車回数はさすがに非常に利用者の分母が大きくなる12月がかなり大きい状況ではありますけれども、こういうふうなところで非常に喜んでおられるというところです。
弊社ももちろん、私のおりますTaKuRooもこのライドシェアについてはしっかり対応させていただいておりますけれども、極端な話、夜の8時ぐらいから翌2時ぐらいまでの動きの中で、12月は休憩が取れないぐらいオーダーがどんどん入っていたところで、このタクシー不足の流れを非常に補完するいい動きになったのかなと思っているところです。
それから、次は安全面のことについてちょっとお話させていただきます。
タクシーの安全運転管理の中で、私自身も持っておりますが、我々は第二種免許というものを取得しないと実際タクシーには乗れない。先ほどのライドシェアに関しては、一種免許でもできると。しかしながら、安全を担保するために10時間の座学といろいろな訓練等もしっかりやって、そして動かすというところもやっていますし、改めてその違いをもう一つ発言させていただくと、ライドシェアの場合は乗せるところと降ろすところが事前にきちんと確定をしていて、あそこに途中で寄ってくれというのが全くできない動きでやっていますので、地理の部分も含めて、そういったところの知識というものがなくてもナビゲーションどおりで動いていくというやり方。
タクシーの場合は、よく、あそこに寄ってくれとか、変更してこうというふうなところもするためにいろいろな部分の知識といいますか、そういったスキルもしっかり上げとかないかんという違いがあります。そこのところで、今の私の話をさせていただくと、第二種免許、それからもちろん営業車でございますので、緑ナンバーということで普通の車とは違いをし、そしてなおかつ点検をきちっと行って、途中車が止まってしまってはいかんのですから、それなりの点検というものをやっておりますので、まず途中で止まるなんていうことはもちろんありませんし、正直申し上げて、タクシーの専用車は100万キロ走ることを目標として設計をしてあります。旧会社のミハナタクシーのとき、実際100万キロを超えた車が2台出ました。というふうに、安全の部分とかそういったところをきちんとやるというふうなところになるかと思います。これ、普通の自家用車ですとおおむね20万キロ走るのが精いっぱいだろうと思います。ですので、そういうところの部分というのもしっかりやっているというところです。
安全管理の2番目として、ドライバーの研修と健康管理というところで、特に最近は御存じのとおり高齢の運転士も非常に多いですので、健康管理についてはしっかりやっているところでもございます。熊本では起きておりませんけれども、東京で個人タクシーさんだったと思いますけれども、まだそう年齢が高齢でもなかったんですけれども、不健康を起因とする流れでの事故というものがあっとったかなと思います。
法人タクシーにおいても、他県でそういったところも見られますので、非常に健康管理については気を使っているといいますか、ある意味高齢でも仕事ができるという部分もございますけれども、それゆえにその裏づけとして人の命を預からないかん仕事ですので、健康管理には気をつけているところがあります。
うちのTaKuRooのことでお話させていただきますと、創業当時、やはり非常に運転士の年齢が高いですので、MRAという脳の血管を調べました。これは毎年やるような健康診断とは違って、5年ぐらいおきぐらいにやるのが一番理想なんです。何が分かるかというと、脳の血管の状況というのが分かりますので、脳梗塞につながったりとかいうような部分が早く発見できるということです。
実は、2名ほどそれによって事なきを得たドライバーが出ました。ドライバーにしてみても大変喜んでおられました。何かの自覚症状があるんであれば病院に行くでしょうけれども、そういう事情でうちがやったこと、会社が合併創業当時にやったことが非常にいい結果が出たなというところもございました。ということで、そういった健康管理をしっかりやっていくということです。
運行管理もそういう体に合わせたシフトの流れ、特に高齢になってきますと、私ももう最近ちょっと感じますけれども、夜の運転とか雨が多くなると非常に視界が厳しくなっているということで、ドライバーなんかももうコロナ禍前までは夜専門で頑張りよったのが、コロナ禍のときに夜の仕事がなくなり昼間に変えていたので、もう夜も多くなったのでどうねと言うと、もうすみません、見えんですというふうなこともあって、ですから体の状況、生活の状況なんかにも合わせたところでのシフトとかなんかも考えながら、ドライバーの運行管理もやっているところであります。
あと、ドライブレコーダーを設置することによって、そのドライバーの状況なんかもしっかり見ているところであります。特に今現在の保険会社さんなんかも提供されているドライブレコーダーですけれども、その人の運転の評価といいますか、点数をつけるような感じで、あなたは一旦停止を変な話、しませんねと。何回しませんでした。もしくは、あなたは真っすぐ見ていない。脇見をしたのが何回ありましたというところまで評価が出るようになっています。
ということで、その辺を徹底的に一旦停止、要するにぴゅっと行くことではなくて、スピードは限りなく止まるぐらいまで落としているんですけれども、いわゆるかっくんというような状態での止まるまでには至っていないということで、それをしっかりやることによって安全意識も非常に高くなったということで、こういったものもどんどん出てきておりますので、こういったところも利用しながら安全運転、安全管理の部分につなげていきたいと思っておりますし、これは目がついておりますので、まちの中の防犯とかそういったところにもつながっていきますので、しっかりこの辺もやっていきたいところであります。
それから、4番目の新たなサービスでございます。
人口の減少とかいう社会現象の流れの中で、増加するインバウンドの対応であるとか、いろいろなところの中で、我々は新しいニーズへの対応も含めたところでやる中で、先ほど言いましたドライバーが少しずつはこうやって戻ってきている。年齢的にも若くなっているので、いずれからすると夜の部分なんかも多くなっているもののまだまだ元に戻るといいますか、今の状況からすると非常に厳しいところはあるかと思います。ゆえに、我々は何らかの工夫をしなければならないと思います。これはもう陸海空ともに移動のプロの人たちの一つの課題であるといいますか、非常に大切な課題かと思います。
その中で、特に今タクシーが非常に期待されているという部分はしっかり感じております。だんだん状況としてはよくなっていくでしょうから、元に戻るその間までは我々が何とかというふうなところで、昨年の12月に城下まちナイトラインの市電とバスが終了した後の移動を補完するところで、ジャンボタクシーを利用して水道町のバス停から健軍の電停の終点をちょうど左に曲がったところのバス停までジャンボタクシーの乗り合いのサービスを12月の週末、8日間だけ24時~午前2時までの間、10分間隔で運賃は1,500円一律でやりました。水前寺の駅通りのバス停と神水のところのバス停を2か所止まって終点までというふうなところで行きました。
こういったことをすることによって、おおむね1台のタクシーに大体1人か2人ぐらい乗られるパターンが多くて、そう考えますと321名の方を実際、この期間中に運びましたので、321台もしくはその半分ぐらい、150台以上はもう間違いなく補完できたと感じたところでもありました。
12月も御存じのとおり、忘年会シーズンでもありますし、安心して飲めない。もう最近は本当、大先輩たちからタクシーがおらんけんもようと飲みには行かれんぞうていうようなこともおっしゃっていただく中で、我々も手をこまねいているわけにはいきませんので、こういったところの動きをやったところでもあります。
期間中は、平均して1日40名ほどの方に御利用いただいたものの実際本当に採算が合ったなというふうなのは1日だけでございました。あとはもう本当、厳しい状況でありました。ただ、利用していただいた方にも非常に喜んでいただいて、あとは周知の問題だけだなと思いました。ちょっとこれについては慌ててやった節もありまして、そういったところの周知は非常に厳しかった部分はあるんですけれども、だから本当に喜んでいただきましたし、それで帰れるんですねというふうなところの部分なんかも、私この8日間の運行のうち1日だけどうしても現場に行けませんでしたけれども、それ以外毎晩ずっとその現場におりましたところ、しっかりその辺を感じましたので、この運行については非常に手応えがあるなと感じました。
これは市電においても、各バス会社においても非常に歓迎していただきまして、できれば今年も12月に行いたいと思いますし、できればこれも東西南北、今健軍方面だけしとりましたけれども、利用者からほかの地域はないんですかというようなところも聞きましたし、手応えも感じておりますので、今後は東西南北でまた考えた方がいいなと思っているところです。
それについては、できれば支援をいただくとまちの活性化の動きにもつながりますし、あと1軒、あと1杯よけい飲んで帰れるというふうなところもありますし、もちろん毎月、毎週と言うつもりはありませんので、そういった繁忙のときにこういった動きもできればと思っております。
それから、空港の相乗りタクシーの検討中でございますけれども、これについても空港を降りてこられて、特に最終便となりますと、バスももちろん動いておりますけれども、完全に御利用いただけないというふうな部分、タクシーそのものも非常に集まりが悪くて非常に厳しい部分もありますので、タクシーを使った相乗りをまたやりながら、1台の車に何人かそういうふうなことで乗っていただくシステムも考えないかんなと思っております。
あと、個人的にですけれども、今鹿児島市内で繁華街から相乗りの実証実験が今月まであっております。この情報なんかもしっかり得ながら、こういった相乗り、それから日本版ライドシェアとかこの繁華街の流れでの繁忙期に関するこのライン的なものというふうなところで、我々もしっかり新しいサービスを進めていきながら、御利用者の方の安心した暮らしができるように考えているところでございます。
新たなサービスの2ということで、私どもの本社が上熊本駅の前でございますので、この上熊本の駅、もしくはその近隣のショッピングセンターといいますか、そういったところを池田、上熊本地区のこの狭い道路であったり、高低差が激しい昔からのところですので、ゴルフ場なんかで走りよります電動カートを一般道が走れるようにナンバーをつけてやっております。グリーンスローモビリティという概念の車がございます。これは、広島の福山市にアサヒタクシーがございますけれども、ここの山田社長がこれにナンバーをつけてこういった運行を始めるということをされて、熊本の地でも観光にこういったところの高齢者がおられる丘陵地なんかで使えればというところで進めたところであります。
自社がちょうど上熊本駅の真ん前ということで、非常に結節点としてはこの上熊本というのはJRもございます。電鉄さんもありますし、バスも都市バスから産交バスもございますし、いろいろな意味でこの結節点としては非常に場所的にいいところでございますのでさせていただきました。ましてや環境問題に非常に優しい電気自動車ですので、非常に喜んでいただいているところであります。
これも実際、採算ベースとしては非常に厳しいんですけれども、ただ、毎日のように使っていただく高齢者がおられます。崇城大学を上がったところのあの辺は非常に急な坂で、90代のお客様がおられて、実証実験のときに本当よかったと。ただ、実証実験でしたので、一旦閉めて次の計画のためにいろいろ分析しなきゃいけないところがあってやめましたけれども、最後の運行のときにちょっとぐっと来ました。ドライバーに握手されて、本当に助かりましたと。絶対またやってくださいねと言われて、今回またやりましたところ、また喜んで毎日使っていただいている状況であります。
そういうふうなことで、非常に意義のあることをやれたからよかったなと思っておりますが、こういった公共交通の流れというのがなかなか東京都の山手線のように利用者が多ければいいですけれども、そうではない場合には非常に厳しいですので、いろいろなところの御支援も含めていただきながら、こういったものが観光に、そしてこういう昔からあるような年配者が多いところなんかの運行につながっていければというところで、未来を見てやっているところでもあります。
あと、行政との連携ということで、現在植木、それから天明地区を中心としたコミュニティ交通の運行ということでやっているところでもあります。このAIデマンドタクシーという考え方の中で、非常に年齢が高い方が表に出る機会は非常によくて、これについては今後もしっかり地域貢献という流れの中で取り組んでいかなきゃいかんというところはございます。
ただ、熊本の場合は実際、今植木とこの西南地区の流れの中で、非常に運行便数も多くなっているのが1日300円という数字で、他県とかなんかは1回幾らと。ちなみに、先ほどの私どもがやりよりますグリーンスローモビリティについても1回250円で、安いということは非常にいいことなんですけれども、便利過ぎて実際普通のタクシーが動けないというか、御用命がもう減って仮に御用命があったとしてもそれに対応できない状況になっているというのも事実でございます。毎回というわけではありませんけれども、時間帯によってはそういうことが起きて非常に御迷惑をおかけしているところです。
こういったデマンドの動きというのは、基本的にバスの運行がどうしても厳しいところで、我々タクシーの出番ということでやっているわけなんですけれども、大体そういった地域というのはタクシー会社そのものもあっても保有台数が非常に少ないと。以前からの流れからすると、皆さんが自家用車で動かずにこういったタクシーも含めた公共交通機関で動いていらっしゃるというのであればいいですけれども、どうしても自家用車も多かったりもするものですから、対応するにしても非常に保有台数も少ない、人員も少ないところの流れの中でやらにゃいかんというところで、ここは我々も提供はするが、利用するお客様たちももうちょっと不便さを逆に感じてくださいと。例えば、10分待っていたのが15分待っていただくとというレベルの話です。なので、そういうふうな感じでやっていただくと、少しは動きがよくなるのかなというところでもあります。
あとは運賃形態の問題もありますが、人件費等も先ほど言いましたとおり、熊本においても平均賃金を考えますと、まだまだ他産業よりも少ないところはありますけれども、それでも若い人たちが入ってきているように、非常に数字としてはよくなっている。
しかしながら、ここにこの問題というか、この運行にばかり特化していますと、また収入の面というのは非常に厳しいところもあって、継続的に今後やっていくというところが非常に困難になっているというふうなところもあるところです。
ですので、こういった金額的な問題の御支援についてもちょっと見直していただいて、そしてみんなでしっかり考えながらやっていかないかんと思います。
場合によっては、これも別の地域の話ですけれども、具体的に申し上げますと、高森町が公共ライドシェアで、夜の運行を地元の人たちの流れでやっています。あそこも夜の9時以降は、正直言ってタクシー会社が運行しないんですよ。なぜしないのかというと、昼間とかなんかは非常に運行が多いと。夜少なくても変な話、昼間の売上げ等の中で数十億円の賃金をつくるための数字、いわゆる最低賃金を割ることがない状況だと。
いろいろな部分で、夜の動きも含めて人口減少とともに利用者が非常に少なくなっていく。そうなっていくと、では、実際昼間も動きが少ない。では、夜そうやっておいたとしても今度は会社の持ち出しが多くなって、結局経営的に非常に厳しいというふうなところから、そういう時間帯はもう運行しないというふうになったみたいです。
ですので、いたずらにもう夜はせんということではなくて、そういう事情が背景であるようです。今度も小国地区の会社でも18時までしかしませんということを言っていらっしゃるところが出てきました。ですので、熊本市内においてはそういった部分はないにせよ、いずれにしても人間の手当がつかんとかいろいろなところでこういう問題が起きたりもしますので、そこはしっかり考えながら、見ながらというふうなところが非常に必要になってくるのかなと思っております。
いずれにしても、年齢の高い方々がどんどん表に出られるということは非常にいいことですので、私どもタクシー業界はこのシステムについては全く反対もしておりませんし、歓迎もしております。いわゆる安易に自家用有償運送といいますか、そっちにいっている話ではないので、非常にそこはありがたいんですけれども、実情としてはそういうところがありますので、また御支援もしっかりいただきながら、こういったものをしっかりつくっていきたいと思っているところであります。
続きまして、行政との連携の2番目ということで、先ほどドライブレコーダーの話をさせていただきましたけれども、ここに市長と私と県警宮内本部長と3人で写っておるのがありますけれども、これはいわゆるドライブレコーダーを活用したまちの防犯であるとか地域見守りパトロール中ということで、車両の後ろにステッカーを貼りましてやっておるところであります。
実際、防犯カメラも含めてそういった情報提供によって事件の解決につながっていったところもありますので、こういったところをしっかりアピールしてやっていくことによって、安心・安全なまちを官民一体となってつくり上げていくというふうなところは非常に大切ですので、そういう意味でこの協定を結ばせていただいたところであります。
続きまして、燃料高騰と環境に優しい車への転換について、昨今非常に厳しい状況があっているのが、皆さんたちも御存じのとおり、タクシーの燃料はLPGですよね。オートガスといいますけれども、ガスで動いております。ところが、先日からガススタンドが閉鎖というふうなところで、今もう熊本市内は2か所しかございません。1か所が田井島の交差点のところと、もう1か所が清水バイパス、ここにしかございません。昔は上熊本だとかいろいろなところにもちょっとありましたけれども、LPGが非常に少なくなっていく中で、今環境に優しい、いわゆるハイブリッド系、もしくは電気自動車の導入がどんどん増えているところであります。
ただ、非常に厳しいのはLPGそのものも値段は上がっておりますが、ガソリンの価格が高騰して、なおかつ下がっても本当気持ちだけ的な下がり方ですので、非常にそこが厳しいなというところでもあります。ただ、これはありがたいことですけれども、熊本市においても我々業界のガソリン車に対する補助がしっかりしていて、コロナ禍でも非常に助かったところでもあります。感謝を申し上げているところです。
大きく見ますと国の動きにもなるんでしょうけれども、そういったところの部分もしっかり考えていかないかんなと思っておるところです。
ただ、先ほど言いましたとおり、LPGのスタンドが非常に厳しくなっている状況があるものですから、特に熊本市外のところにおいて、私どもの人吉営業所なんていうのはもう100%ガソリン車だけでございます。ガソリン車が増えてくる中で、環境に優しい車をしっかり入れながらというふうなところでおります。
CO2の排出量についてまとめたものをちょっと読ませていただいたところがありますけれども、実はLPGよりもガソリンのハイブリッドの方がCO2の排出量というのは非常に少ないという結果が出とったようです。もちろん、その場の環境だけでいうと、電気自動車も全く出しませんから、そういった部分では多いと思いますが、いずれにしても環境に優しいものにどんどん切り替えていくことによって地域の環境もよくなってくるんではないかと思っているところであります。ただ、これについても購入費用も非常に厳しいですので、国も含めて何らかやっていただくと非常にありがたいなと思っているところでもあります。
最後に持続可能なタクシー業界の実現に向けてということで、タクシーは「いつでも・だれでも・どこででも」利用できる安心・安全な公共交通機関として多様化するニーズに対して、生活に欠かせない重要な役割を果たしているというところで、私どももしっかりエッセンシャルなカーであると自負しております。我々がなければ非常に厳しいというところもあるわけで、ニーズがある以上は我々もどうにかして頑張ってやらないかんというところがあります。
特に、災害等が起きたときに道路幅とかの関係上、バスであるとか市電もそうですけれども、地震のときなんかも市電のあの石がめくり上がってなんていうのもあっておりましたけれども、ああいうときには我々タクシーが小まめに動くというふうなところでは、しっかり公共的な部分の中で非常に大事であるかなと思っておりますので、しっかり日々努力をしながらやっていきたいと思います。
いろいろな事故防止も含めたところでの環境についても、啓発活動等もしっかりやっていって、今後我々の活躍の場というものをしっかりまた理解していただければと思っておるところです。
ということで、私の説明とさせていただきたいと思いますが、こういうふうなところでしっかり頑張っておりますので、御支援等もよろしくお願いしたいと思います。本日は本当に貴重な時間をありがとうございました。
○田中敦朗 委員長 ありがとうございました。
以上で、参考人からの意見の開陳は終わりました。
それでは、参考人に対する質疑をお願いいたします。
なお、念のために申し上げておきますが、参考人は委員長の許可を得て発言し、委員に対する質疑はできないことになっておりますので、御了承お願いいたします。
それでは、お願いいたします。
◆中川栄一郎 委員 小山会長、今日はお忙しい中ありがとうございます。
AIデマンドタクシーのところ、5番の行政との連帯について、もう少し詳しく教えていただきたいと思います。せんだってコミュニティ交通部会の意見交換の中でもあまり便利過ぎてもいけないということをおっしゃっておられましたし、これもAIデマンドタクシー、熊本の需要でいけば1回幾らではなくて1日幾らとなっておりましたので、金額的な部分での便利過ぎてもいけないという意味なのか、もう少し詳しく教えていただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
◎小山剛司 参考人 ありがとうございます。
その辺は確かにございます。便利過ぎてという部分ですけれども、まず金額の面から具体的に申し上げさせていただきますと、安いということは非常にいいことなんですけれども、車両そのものがタクシー仕様車を使っておりますので、全く違うものではなく安かタクシーが走りよるというふうな感じで思っていただくと、普通のタクシーに乗られたときには逆に高いという反応をされてしまう。
ただ、AB間輸送でしますので、戸口から戸口までという我々のドアツードアを考えますと、確かに乗り合いですので、そこは停留所までというところで、それから先の動きというのはあるものの、実際、相当な数の停留所ができておりますので、もうドアツードアに近いような動きになっているところです。
ですので、金額的な面からしても、安いということは当然、みんなで、何人かで乗るということで割り勘ですので、今タクシーは1人か2人ぐらいで乗られます。700円という数字が出ても、1人だと700円だけれども、2人だと350円。では、4人乗ったらと考えると、そう大した金額ではないんですけれども、でも実際そういうところの動きというか、一般的にドアツードアの場合は複数で乗られるよりは少ないですので、そういうところの部分というのがあるのかなというふうに感じていますし、実際現場でもそういうふうな感覚は持っているようです。簡単に言いますと、あそこからかかりよったやつがもう全部これに変わってしまったなというふうなところがやはりあったりはするようです。
それから、お迎えに行く時間の流れもある程度ゆっくりした部分、特に先ほどライドシェアの話でもしましたけれども、休憩が取れないぐらいの動きもあったりしますので、時間の制約とかそういうのも必要かと思います。
熊本市以外のところで言いますと、時間の制約的な部分からすると、この時間帯はどうしても普通のAB間輸送が多くなるので、もっと時間を縮めてくださいという話もありよりました。ですので、そういった意味ではもうちょっと時間をとかいうところもあるのかもしれません。
ですので、そういうところも含めたところでの議論なり構築をもうちょっと考えんといかんかなと思います。バスがなくなったところをしますので、朝の7時台ぐらいから動かないと、通勤、通学にお使いになられる方には非常に不便であるというたところもありますので、安易にただ時間だけ短めるということだけの問題ではなくて、その辺を相互的に考える必要性がまたありますねというふうなところでございます。
◆中川栄一郎 委員 ありがとうございました。
実際には、タクシーの売上げ自体もかなりこの部分では落ちているということで理解しとったがいいんでしょうね。
◎小山剛司 参考人 時間帯にもよりけりなんですけれども、もうおっしゃるとおりで、そういう部分というのは大きいかというふうに思います。1回当たりの運行時間が非常に長くなりますので、そういった意味では回転があまりいいようでよくないところが特にあるようです。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆上野美恵子 委員 ありがとうございました。とても普段聞けない話が聞けたので、勉強になりました。
今日、ライドシェアの話があったんですけれども、金曜、土曜日に運行されているという話がありまして、夕方から翌朝の5時までの夜の時間帯に限っての運行みたいなお話でした。
そして、さっき最後の補足のところで、行くところが決まっているので寄り道ができなくてここからここまでということだったんですけれども、前もって、ライドシェアをお願いしますというふうに予約するんですか。たまたま乗ったらライドシェアというようなことになるんですか。
◎小山剛司 参考人 ありがとうございます。
私たち、これをつくる流れから知っておりますので、そうですよね。その辺が分からんですよね。
実は、この日本版ライドシェアというのは、まず頼み方が2つありまして、各タクシー会社に電話をするか、もしくはアプリケーションですね。配車アプリケーションを使ってという動きになります。熊本の場合はGOというシステムがございます。アプリケーションでいいますと、この時間帯、金曜日、土曜日の16時以降に、運行が開始している場合にそのアプリケーションを立ち上げますと、タクシーにしますか、ライドシェアにしますかと聞いてきます。
ですので、ライドシェアにしますとなりますと、今度はどちらまで行かれますかと聞いてきます。ですので、どこまでと入力していただきますと、何分ぐらいで来ますというところが分かって、なおかつ地図上でどの辺を来ているというのがしっかり明確に見られるようになります。
これはこのシステムをタクシーで使った場合も、おおむね同じだと思われてください。そのときにライドシェアの場合は、事前確定運賃を使いますので、どこからどこまでと距離感が分かりますと、その距離を計算いたします。そして、あなたの運賃は幾らですよというところまでその表示をしてくるというところです。タクシーをそのまま呼んだ場合にはメーターで動きますので、着いてから幾らという支払いの仕方にするという違いです。
では、電話の場合はどうかというと、今私が話しましたアプリケーションがやっていることを全部電話でそのお客様から聞かにゃいかんということになります。そして聞いてみて、なおかつ、あ、何キロねと。そしたら、そこで計算機をたたいて幾らということですので、相当時間がかかります。
ですので、そういった意味ではアプリケーションを使ってというところで、電話だけの対応の会社ですので、運行回数が非常に少ないです。オーダーそのものも非常に厳しいところです。
それから、金曜日と土曜日となっておりますけれども、今国土交通省から認可を受けている熊本の場合は、金曜日と土曜日のこの時間帯しか運行はしてはいけませんとなっております。相当足りないという考え方です。
ただ、東京都内においては、この限りではありません。ですので、熊本の場合もちゃんとした裏づけがあればこの曜日以外でもできますし、逆に時間帯も朝のラッシュとこの時間、そうすると曜日によって、場所によってはイベント等があるのでとかいうことも可能ではあります。ただ、まずはどういうものかというものを導入の流れの中でやってみて、その後というふうには思っております。
大西市長が規制改革会議に出られたときに出されたグラフが、朝のラッシュであるとか、夕方のラッシュ時に足りないねと出されました。ですので、我々もそこのところは考えないかんですけれども、実際この地域においてライドシェアがどういうものかというものをやっていかないかんですので、私もこれを出発するに当たっては、まずはそこからと。それからニーズ、その他に合わせてまた広げていきましょうというふうな考え方でやっているところです。
◆上野美恵子 委員 ありがとうございました。
では、行く先は寄り道はできないけれども、どこまで行くのでも予約はできるんですね。
それと、もう1点は、例えば決められたコースだったら途中で降りるのはできるんですか。それも駄目なんですか。
◎小山剛司 参考人 まず、決められたところはライドシェアの場合は、確実に途中で寄るということができませんし、例えば私が乗って、行く途中にコンビニエンスストアがあったとします。どこかに寄り道ではなくて、道路上に、それだったら変な話、寄ることは可能かもしれませんが、タクシーの場合は時間併用メーターということで、止まっている時間も料金のカウントをしています。ただ、ライドシェアの場合は距離だけですので、そういった意味からすると、厳密にいうと寄れませんという答えしかできないところです。
では、途中で降りるというふうなところになりますと、結局そこまでの運賃の計算はできませんので、先まで行くお金をもらいますけれども、それでもいいですかという、ただ乗客はそれでええということであれば、途中で降りることは可能です。もしくは、複数で乗られとって、では自分はここで降りる、ではあなたそこから先まで行くねというところであれば、複数の方で途中で降りられる。どこか寄り道ではなくて道路沿いは可能かと思います。
◆上野美恵子 委員 分かりました。ありがとうございました。
◆古川智子 委員 小山会長、今日はありがとうございました。たくさんの情報といろいろな気づきだったり、課題だったり教えていただいて、本当に貴重な機会をいただきました。
質問に入る前に、先ほど中川委員からもありましたけれども、私自身も西区の大分農村地域に住む者なので、地域、西南、チョイソコ西南ですね、たくさんの住民の方々が本当に使いやすくなって、時間帯もエリアも拡大されて、本当に助かっているという状況はたくさん声を聞いていたところです。ただ、おっしゃるようにその不便さを理解していただくということが利便性と、あと収益性を度外視してどこまで突き進んでいくのか、それから民業圧迫といったバランス、これからも本当に持続可能な全体的な双方の持続可能性という折り合いをつけていかなきゃいけないなということで、何か突きつけられた感じがしました。ありがとうございました。
今、のるーと上熊本でグリーンスローモビリティ、このAIデマンド交通ですね。ここで勾配がある地域の特性としてありまして、雨が降ったときですとか、これは普通の乗用車と違って結構オープンではないですか。屋外と、車内と車外が。こういった構想での危険性だったり、ちょっと課題となることがあれば教えていただきたいなと思っています。
◎小山剛司 参考人 このグリーンスローモビリティというのは、以前ちょっと町なかでもちょっとやりましたけれども、大雨が降ったりというようなこともなかったんで、ただ、始めたときが1月だったんで、あの日は相当寒かったとは思いますけれども、もちろんおっしゃるとおり、これは横に何もございません。雨の場合はビニールの幕というのがありまして、それを下ろすことによってある程度は避けられると。ただ、暑い寒いは正直言って難しい状況です。ただ、日和のいいときは本当に走っていますと、心地よい風が入ってきて、爽やかな気持ちで乗れるんですけれども、この車は実際床板いっぱいまでアクセル踏んでも20キロ出ません。そういう設計になっております。勾配がいいところが、そういうところに強いのは、これモーターですのでトルクといいますか、そういったところの低速においての馬力といいますか、その力は非常に強いですので、そういったところの部分を何かある意味得意とするところはあるようです。
確かに危険性の部分としては、これを最初導入するときに中央警察署とも打合せさせていただいたときに、時速20キロ出ない車ですので基本的にシートベルトをする必要性はありません。載せる必要がないです。ただ、勾配が大きい、もちろん利用される方は非常に年齢が高い人が多いですので、シートベルトをできればつけてくれんですかという話がありましたので簡易でつけております。それをつけることによって、安全性を高めるというふうなところです。あとは、正直申し上げて、スピードが速い車との衝突を非常に懸念するわけですけれども、基本的に狭い道路を走りますので、ちょっと道路に見合わない速度で走ってこられる方もいらっしゃいますけれども、こっちが逆に速度を落としてゆっくり行っていますので、発見するのも早いですし、そういったところはまだ今のところはないようです。
ただ、私この車を崇城大学までお見せするために乗りました。駅前のあの県道を私が運転していったんですけれども、相当怖かったです。ですので、ああいった幹線道路を走るものではありません。本当に命の危険を感じるような場面がございました。ちゃんと気づいて、大型トラックが道を譲ってくれたのでよかったですけれども、方向指示器も出しておりましたけれども、あえて手信号までして曲がった、運行したようなところがございました。ですので、きちんと道を選んでゆっくり走れば、安全性はしっかり担保できるのかなと感じたところでございます。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。勾配という地域の特性を持つところは、西区にも例えば花岡山の麓だったり、池上ら辺も幾つかあるんですよね。今、乗合タクシーが入っている松尾もあって、だから、今後その乗合タクシーが今の自動車なのか、こういったグリーンスローモビリティがもしかしたら合うのかといったところで、ちょっと課題とかメリットだったり、強みだったりとかをお伺いしたかったんですけれども。寒さ、暑さにはちょっと課題がある。
あと、道が狭い場合は、車の離合はちょっと難しかったりするというのも一つの課題にはなりますか。そういうことですね。分かりました。すみません、情報いろいろいただきたかったので助かりました。ありがとうございました。
◎小山剛司 参考人 すみません、では、補足してちょっとお話しさせていただくと、あまり長い時間乗っていなければ何とか着込んでおれば、普通外を歩く程度であれば、そう問題はないかと思います。それと、本当に車が小さいですので、離合は容易にできます。それと、みんな道を譲ったりも含めて、案外周りの交通は優しくなったよねという感じ。ちょっと恐怖を感じるのは速度を出すような道路であって、それ以外のときは、地域の人も逆に見守ってくれる的なところもあったりもするので、よかったかなと思います。
これ、正直日本全国でいうと、熊本市がこういってやっておりますけれども、先ほど言いましたとおり、広島市でも走っておりますし、それ以外にも営業車ではなくて動いている地域もございます。たしか輪島市が一番最初にこの車を地域の町内会的な部分の流れの中でたしか運行されたのが初めてだったかと思います。ですので、松尾地区もあそこは乗り合いの動きというと、非常にあるところですので、喜ばれる動きになるのかもしれません。
◆齊藤博 委員 今日は会長、ありがとうございました。
1番冒頭の運転手不足について、ちょっと御見解をお尋ねしたいと思います。よく運転手不足と、不足という言葉をよく使いますが、会長の御見解でも結構なんですけれども、今、熊本都市圏に車両台数が1,854台、それから運転手さんが3,606名ということで、これは3,606名は熊本県なんですけれども、例えば都市圏とか熊本県内にタクシーの乗務員さんがどれぐらいいらっしゃれば不足ではないのかと。あるいはその台数的なものが、この熊本都市圏、マーケットが違うんですけれども、熊本都市圏で車両台数を何台ぐらい確保できれば、一定の量的な部分を担保できるのか。あるいは、その運転手さんの数が何人ぐらいになれば、いわゆる不足を解消できるのか。ちょっとここの御見解を教えていただければと思います。
◎小山剛司 参考人 ありがとうございます。
台数とか人数については、まず、各社の勤務体系がございまして、1日乗ったら非番公休もあったり、12時間ごとの2交代であったり、この時間帯だけチョイスしますよというのがあったりするので、何とも難しいところなんですけれども、いわゆる令和元年が63.4%ぐらいですので、保有台数の6割~7割ぐらいまで増えてくれれば、私は非常にその辺は利用者の方には御満足いただけるのかなと思っております。
ですので、今現在の動きですと、まだ50%程度の動きですので、あと1割~1割5分ぐらいは増えてくれるといいのかなと。単純にですので、人数をそれ掛けていただくと、そんなふうな数字になるのかなと思っております。
ただ、ここに運賃との兼ね合いがありまして、先ほど言いましたとおり、東京はもともとコロナ禍で非常に多いときに、平均賃金が60万円と言いよりました。それが最近になって50万円という話になってきました。それはなぜかというのは、間違いなく乗務員の数が増えたからです。
ちょっと表現としては適切ではございませんけれども、分かりやすくいうと、我々は丼の中の食い合いなんですよね。ですので、10人で食いよったものを5人で食えば、当然倍食えるわけですよね。ですので、そういった意味を考えると、また100に戻してしまえば厳しい。では、100に戻して成り立つようにすればどうするのかというと、運賃を上げるしかありません。以前、計算して他産業並みに、今の運賃ではなくてもう一つ前の運賃の頃に、他産業並みにするためには基本運賃を幾らにするといいかななんていうのをちょっとシミュレーションしたことがありますけれども、2,000円にすると他産業並みになるよねと。同じ回数乗せてというふうなところです。
ですので、それが運行台数が減れば、逆にそこまでは要らんとなってきますので、そこの折り合いをどうつけるのかというところがありますので、何とも難しいですけれども、1割~1割5分ぐらいは増しても、まだ問題はないんではないかということと、ある程度先ほど1人10人で食べていたのを5人といいますけれども、年齢が高いと、変な話2人前食えませんので、ある程度若くなると、その辺はというところです。いわゆる夜の稼動が少し増えてきたのは、年齢が若い人たちが入ってき始めたからです。ですので、そういったところも考えながらということで思っているところです。
ちょっと具体的な数字はお示しできませんでしたけれども、大体1割5分から精いっぱい2割ぐらいまでこれから増えてくれれば、非常に御満足といいますか、今までよりは全然いいのかなという感じはしております。
◆古川智子 委員 すみません、もうあと一点。増加するインバウンドへの対応などと、新たなサービスの中で表現だけがあるんですけれども、何か具体的にインバウンドの対応で取り組まれていることがあれば教えてください。
◎小山剛司 参考人 最近は町なかも含めて移動される方というのが非常に多くなっています。一番利用される方の希望が多いのは、キャッシュレスです。ですので、カードなりキャッシュレスの対応というのを非常に各社進めていく必要がまずあるかと思います。言葉については、携帯電話なんかに入れます翻訳のアプリが非常に優秀ですので、それを持っていれば十分対応できるかなと思います。
最近は、この前ラグビーの世界大会がありましたよね。ああいうときも、日本人は基本的に英語も含めて分からんと。なので、示した方が早いというのを分かっていらっしゃるので、ここに行きたいということで彼らが示しますので。今度は目を細めながら、こうやって、小さいですので、みんな。ドライバーがそういったところでは苦しんでいましたけれども、ちゃんと示してやれば、何とかというふうなところで行けるようです。
ですので、まず、キャッシュレスの対応と言葉の部分としてはそういった翻訳をしっかり携帯してやっていくというふうなところです。それが、実際進んでおりますし、うちも全社キャッシュレスの対応にしておりますので、そういった流れでの動きというのは非常に上がってきていますので、非常に喜んでもらえているのかなと思います。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。
言語の翻訳は、ドライバー御自身の携帯を活用しているということ。特に会社で何かこういったツールを導入しているというわけではないということですか。
◎小山剛司 参考人 以前指差しシートというのは、熊本市から御提供いただいたのがありましたけれども、それ以降、そういうアプリケーションが非常に多くなっていますし、優秀にもなっています。そして、ドライバーも携帯電話を持っている、ほとんどの人間がもっておりますので、ドライバー自身にそうやって入れてもらっています。というのも、お金が基本的に通信のお金だけであってというのが、最近パケ放題とかいうようなものに入っていらっしゃる方がほとんどですので、余分にお金がかかるというわけではないですので、もうドライバー自身にお願いをしているというところです。
○田中敦朗 委員長 ほかにございませんか。
(発言する者なし)
○田中敦朗 委員長 ほかに質疑がなければ、以上で参考人に対する質疑を終了いたします。
本日は大変お忙しい中、本委員会に御出席いただきまして、また、貴重な御意見を述べていただきまして本当にありがとうございます。心から感謝申し上げます。今後の調査に十分生かしてまいりたいと考えておりますので、本日は大変ありがとうございました。(拍手)
御退席の準備されている間、50分まで休憩いたしますので、お手洗い等行かれる方はその間にお願いします。
午後 2時45分 休憩
───────────
午後 2時50分 再開
○田中敦朗 委員長 それでは、委員会を再開いたします。
次に、目指す地域公共交通の将来像の具体化について執行部の説明を求めます。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料1、1ページ目を御覧ください。
第7回特別委員会におきまして、持続可能なコミュニティ交通を実現するため、資料右側に示すサービス水準等について今後検討していくことを御報告いたしました。左側に示す検討の流れになりますが、上段に記載の2月5日に開催しました熊本地域公共交通活性化協議会において、サービス水準等の素案について御議論をいただきましたので、本日はこれを踏まえた素案をお示ししたいと考えております。その後、段階的な検討を経まして、令和7年度中にサービス水準等策定をしたいと考えております。
2ページ目を御覧ください。
具体的なサービス水準等の議論に入る前に、まずはコミュニティ交通の目的や役割、現在導入しているモードの特徴について整理をしたいと思っています。
まず、目的と役割については、公共交通空白地域等における通院等の日常生活に必要な移動を支えるセーフティーネットとしての公共交通機関と位置づけております。その性質上、いつでも乗れる、どこまでも行ける乗り物ではなく、ミニマムな地域内の移動を支えるものと考えております。また、その役割を担う移動手段として、本市では現在AIデマンドタクシーと乗合タクシーを展開しております。AIデマンドタクシーは、面的な運行で、移動の自由度が高い一方、乗合タクシーは線的な運行で、比較的自由度が低い性質がございます。一方、運行経費の面では、AIデマンドタクシーは運行回数にかかわらず固定費が発生するため、コストとしては比較的割高になっております。
次に、具体的な検討に入る前に他都市事例も調査いたしました。詳細は5ページ以降にそれぞれの項目ごとに整理しておりますが、導入基準につきましては、公共交通空白地域等での運行を前提とするなど、いずれの都市も本市と同様の考え方でした。また、運賃等のサービス水準は地域主体で運行する都市が多いことから、関係者で協議し個別に定めている事例が多く見られました。
続きまして、資料右下になりますが、サービス水準等について活性化協議会においていただいた意見を抜粋して御紹介いたします。
各地域の事情を加味してほしいであるとか、先ほど小山会長からもありましたように、タクシー等との共存の観点から便利過ぎ、安過ぎてはいけないなどの御意見をいただいたところです。
3ページ目をお開きください。
ここからは具体的な導入水準とサービス水準について御説明いたします。
これらの検討に当たりましては、運行体制やコスト面において持続可能性があるか、また、セーフティーネットとして適切な水準にあるかを考慮し整理をしております。
まず、導入基準についてですが、上段の表を御覧ください。
まず、①コミュニティ交通の位置づけですが、これについては現行と同様、公共交通空白地域と不便地域における移動手段の確保としたいと考えております。
②導入モードについてですが、空白地域ではAIデマンドタクシーの導入を基本としたいと考えておりますが、山間部や市域外など導入が難しい地域には乗合タクシーを導入したいと考えております。また、現状AIデマンドタクシーと乗合タクシーが重複している地域もございますので、統廃合の検討が必要と考えております。また、比較的公共交通へのアクセスが容易な不便地域においては、乗合タクシーを基本としたいと考えております。
次に、③対象地域は、どの地域にお住いの方にサービスを提供するのかでございますが、公共交通空白地域または不便地域を含むエリアと考えております。空白地域や不便地域はバスの停留所等からの距離で設定をしておりますが、利用者がこのエリアに入っているかどうかを特定することが困難なため、例えば校区や町単位で設定することを考えております。
次に、④運行区間は、先ほどの対象地域とどこをつなぐかについてです。セーフティーネットという観点から、どこまでも行ける乗り物ではないので、何らかの線引きが必要と考えております。AIデマンドタクシーについては4ページの左側上段、中段にイメージを示しており、対象地域と最寄りの地域拠点間を接続することを考えております。乗合タクシーについては4ページ左の最下段にイメージを示しておりますが、現行と同様、主に対象地域と最寄りのバス停間を接続し経路上の病院等を経由することを考えております。現状、運行本数の多い少ないにかかわらず、最寄りのバス停に接続している例が多くございます。セーフティーネットとしての役割を考えますと、最寄りの生活拠点や運行本数の多いバス停までの接続についても検討が必要と考えております。
次に、サービス水準についてです。3ページの下段の表を御覧ください。
⑤運行内容についてですが、これには運行日時、1日何本程度の運行を前提とするのか、何台で運行するのか、運賃を幾らにするのかが含まれます。これらについては、来年度将来のバス路線網を踏まえたシミュレーションを踏まえて検討を行いたいと思います。これは、将来バス路線網が縮小しますと、コミュニティ交通の運行範囲は拡大しコストも増大することから、一体的な検討が必要と考えているからです。
次に、⑥停留所についてです。まず、住宅地停留所、具体的には利用者の自宅付近に設置する停留所ですが、乗合タクシー並びにAIデマンドタクシーともに地域の要望を踏まえ設置したいと考えております。しかしながら、AIデマンドタクシーについては対象地域内に300メーター程度の間隔を空けて設置をしたいと考えております。これは、停留所が多過ぎる、または距離が近過ぎると、迎車場所の間違いなど運行効率が下がることが懸念されるためです。続いて、目的地停留所、具体的にはバス停やスーパー、病院等に設置する停留所ですが、こちらも地域からの要望を踏まえ設置したいと考えております。
最後に、⑦運行事業者についてですが、現行と同様に運行地域のタクシー事業者を基本としたいと考えておりますが、タクシー事業者による運行が困難な場合は、地域住民の皆様が運行を担う公共ライドシェアの導入も検討したいと考えております。この検討に当たりましては、第7回特別委員会でも御指摘いただきましたとおり、安全性の確保を踏まえ検討を進めてまいります。
以上、コミュニティ交通の導入基準とサービス水準の素案について御説明をしました。御議論のほどよろしくお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 以上で説明は終わりました。
それでは、ただいまの説明に関して質疑及び御意見等をお願いいたします。
◆村上誠也 委員 説明ありがとうございました。
今、お話があったコミュニティ交通の話の中で、対象地域をその地域拠点にするというお話なんですけれども、この地域拠点というのはお住いのところからの前後左右いろいろあるかと思いますけれども、一番近いという意味なのか、それとも区またぎで近くにある地域拠点でもいいというお話になるのか、そこのところをちょっと教えてもらえますか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 例を基にお話をしますと、西南地区につきましては、地域拠点が西熊本駅、川尻、あとは富合を結んでおります。ですので、西南地区については運行エリアが広いもんですから、それぞれの利用者1つというわけではなくて、その実情を踏まえて決めていく必要があるかなと思っております。ちなみに植木の方では、旧植木町内全てが対象エリアになっていますけれども、その地域拠点で真ん中ほどにある区役所周辺を地域拠点として、そこへの接続を主に担っているところでございます。
◆村上誠也 委員 ありがとうございます。
今言われたように、西南部でいうと今、言われた西熊本周辺、川尻、富合と、我々の地域からすれば例えば城山とかいうところもあったりするわけですよね。行かれる地域でどっちが優位なのかとおっしゃる方も多分いらっしゃると思うんですよね。そういうときは、そういう個人の方で選びようというのがあるんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 すみません、城山の方も含んでおりました。説明が漏れておりました。
先ほども申し上げましたが、地域の実情を踏まえて設定をしていきたいと思いますが、そのセーフティーネットという観点ですね。どこまでも行ける乗り物ではないので、そのあたりも踏まえて具体的には検討していきたいなと思っております。
◆村上誠也 委員 ありがとうございます。そういった形で、地域の実情に合った形で考えていただかないと、なかなかこの辺はここですよというふうな話にはちょっとならないかなと思いますので、今後そういったところを踏まえて検討していただければと思います。よろしくお願いします。
それともう一ついいですか。
対象地域の中で今後検討ということで、エリアの設定の単位が校区、町内と書いてありますけれども、一つの校区の中に町内は15町内あったりするところもありますし、半分は若干その公共交通が通っているところもあるとか、半分以上がないとかいった形になると、その校区であればどこの町内、どこ町内、どこ町内という指定の形でやっていくことを考えていくということでよろしいんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 これも地域の実情にはよるんですけれども、現在の設定の仕方からしますと、AIデマンドタクシーの場合は校区単位、面的な運行になりますので、校区の中で例えばその町内で、こっちの町内は使っていいよとかなるとなかなか運用上難しい部分もあるのかなと思いますので、そのあたりは地域の実情にも応じた形になるのかなと思っています。主に現状も乗合タクシーは町内単位で設定をして運行しているような状況でございます。
◆村上誠也 委員 すみません。今、ただ今後の検討の中でそういう分け方が括弧で書いてあったもんですから、地域の実情を優先していただけるとは思いますけれども、そういう中での考え方をしっかり持って、我々も説明するときはそういうのが必要になってきますので、今後ともきちんとした検討をしていただく上で判断をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。
◆古川智子 委員 村上委員に関連してなんですけれども、AIデマンドタクシーについて、対象地域を校区、町内で設定していくというのが基本的に示されました。確認なんですけれども、例えば乗合タクシーの対象地域の方が目的地まで来られて、そこからAIデマンドタクシーを利用するということは可能なのかというのを確認させてください。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 乗合タクシーからAIデマンドタクシーへの乗り継ぎについてですが、これについてもつなぐという観点は非常に重要と考えています。ですので、そのような利用の仕方もしやすいように停留所であったり、そういったものは検討していく必要があると考えております。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。
例を挙げていうと、すみません、地域のこと申し上げますが、松尾東の方が今ふれあいタクシーだけですと。その方が山からちょっと平地のところに下りてきて、そこがAIデマンド対象地域になっている。だけど、松尾はAIデマンド対象地域にはなっていないから、乗ってはいけないのかなというような感覚を持たれる方がいらっしゃるのかなと思って、念のための確認ですが、今後それは乗合タクシーから結節をしてAIデマンドタクシーを利用可能という方向性で考えているということでしょうか。すみません、改めてもう一回確認させてください。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 ふれあいタクシーの運行エリアと西南地区のAIデマンドタクシーのエリアは現状かぶっていない状況です。基本的にはAIデマンドタクシーの対象エリアは決めているものの、どなたも利用できる環境にはなっております。ただ、現状、接続という観点を考えますと、ふれあいタクシーが山の中から小島産交を結んでいる状況になります。ただ、その経路上に病院であったりスーパーが全くないというような状況の中で、この乗合タクシーの設定自体が、本当にセーフティーネットとして適切なのかという観点からいきますと、もう少し先の生活拠点ですね、パディーとかゆめマートがあるような、そういった場所までつなぐことも考えないといけないのかなと思っております。ですので、どちらかというと、AIデマンドタクシーのエリアを広げて接続するというよりも、乗合タクシーの運行経路を少し先まで延ばしてあげるとか、そういったことを考えることによって、接続させてあげるということは必要かと考えています。
◆古川智子 委員 接続をと、最後の言葉がどこに接続をというのが、結局AIデマンドタクシーというふうに捉えていいということですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 はい。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。
冒頭でおっしゃってくださった、今のふれあいタクシー含めて乗合タクシーの利便性、あまりにもミニマムな結節地、目的地になっているという現状が幾つかまだ路線によってはあるので、そういったところは利便性を高めるために柔軟にお願いしたいと思っています。
もう一つなんですけれども、市内にある15の地域拠点を考えるに当たって、すみません、これも地域のことなんですけれども、西区でいうと城山が地域拠点にはなっています。前も伝えましたけれども、西部車庫というバスの駐機にもなっているところがある。そして、そこはパークアンドライドという設定もされているので、車に関しては、そこから車から乗り換えて、公共交通に移動する方がいらっしゃる。城山西部車庫、そしてもう一つ田崎はもちろんスーパーもあるし病院もあるしというところで、そこを無視するわけにはいけないのかなと考えています。これも今からの議論の中で、地域拠点だけではなく、そういった施設やエリアをどういうふうに考えていかなくてはならないかといったところも、ちょっと方向性を示すものがあれば教えていただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料の3ページ目を御覧いただきたいんですが、その中で運行区間、先ほど御説明したとおり、最寄りの地域拠点を結ぶということで御説明しましたが、この趣旨としましては、あまりにも運行エリアが広がり過ぎると、要は現状1日35本ぐらい運行しているところですけれども、その迎車時間であったり送迎時間が長くなることから、1日に運行できる本数が減ってしまう。減ってしまうと、その空白地域の方々がなかなか乗りづらくなってしまう。そういったこともあるかと考えております。今後そういったことも考えながら、具体的には検討してまいりたいと考えております。
◆古川智子 委員 すみません、1日に運行が三十何便とおっしゃったのがどこのことですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 AIデマンドタクシーを1日に35本ぐらい運行しているというような状況です。ただ、運行エリアが広くなりますと、それだけ時間がかかりますので、その本数が例えば30本になったり25本になったりと減る可能性があるという懸念は持っております。
◆古川智子 委員 ありがとうございます。もちろんエリアを広げると非効率になる、そしてまた台数を増やすと、今度は収益の部分でまた大きな課題となるといったところも見込んでいかなければいけないんですけれども、セーフティーネットであるという考え方、それから、いかに公共交通、既存のバス、電車、そこに乗り換えていただくかという観点から考えると、地域拠点だけではなくて、どこが本当に乗り換えが便利かという部分も考えなくてはいけないんだろうなというところで、田崎と、あとは車からの乗り換えだったら西部車庫はあるんでしょうけれども、城山だけではなくて、そういった田崎の利活用ですね。そういったところをもっと考えていかなければいけないんだなと考えております。
ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆井本正広 委員 まず、2ページに導入基準が公共交通空白地域で、いずれの都市においても本市と同様というふうに書いてあるんですけれども、空白地域の捉え方が都市によって違います。熊本市の場合はバス停から1,000メートル、不便地域は500メートルですよね。これ、都市によっては500メートルを300メートル以上で空白地域というところもあるかと思います。ですから、基準が同じという感じには私は見えないんですけれども。
なぜ言うかといいますと、今回3ページのところ、導入モードに空白地域はAIデマンドタクシーの導入を基本とするが、不便地域は乗合タクシーの導入を基本とするというふうに明確に分けられています。1,000メートルのところ500メートルのところ、500メートルのところでも大変な思いをされていると思いますので、もっと増やしてもらいたいという気持ちがあるんですが、これを決めるのに様々シミュレーションした上で策定したと書いてありますけれども、この内容を検討する上でも示していただきたいと思います。どういうシミュレーションをして、こういう考え方になったのかというのを、すぐではなくてもいいんですけれども、ぜひ教えていただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 3ページ目の下の表の⑤に記載の運行内容について、今後シミュレーションしながら決めていきたいという趣旨でございます。委員がおっしゃった導入基準のところ、導入モード、空白地域はAIデマンドタクシー、不便地域は乗合タクシーという考えなんですが、これらについては、このコミュニティ交通を検討するに当たって、持続可能性への観点が必要かなと思っております。サービスとしての継続性ですね。人手不足、またコスト面、さらには業界との共存、そういった観点から、一番困っている公共交通の空白地域、まずはそこの手当てが必要かなと考えておりますので、現状このような素案をお示ししておりますが、今後またシミュレーションを行う中で、そのあたりも含めて検討していければと思っております。
◆井本正広 委員 どういう形であれば持続可能かというのでも大変重要であるかと思いますので、例えば空白地域の対象人数とか年齢ですとか、不便地域とはどう違うのかというのを、そこがなかなか見えないところなんで、感覚的に持続可能だからこっちはこんだけとかではないと思うんですよね。できるだけ利便性がいいようにしていただきたいという思いがありますので、その辺のどうして空白だけAIデマンドで不便地域、乗合タクシーというのがちょっと納得がいきませんので、何かデータがあれば教えていただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 また、これも具体的には今後検討してお示しをしたいと思っておりますが、まずはそういった不便地域は、空白地域に比べて公共交通へのアクセスがまだ身近であるという観点から今こういった仕分けをしているところでございます。
◆井本正広 委員 ありがとうございました。
では、ちょっと確認なんですが、札幌市は全部AIデマンドタクシーで間違いないでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 すみません、ちょっと確認いたします。後ほどお答えさせていただきます。
◆井本正広 委員 よろしくお願いします。
見させていただいた形では、福岡市ですとか、かなり市街地で運行とかいろいろあります。これも費用面を検討しないといけないんですけれども。かなり広くされているところもあるんではないかなと思いました。空白地域の捉え方についても、最初言いましたように、もっと狭い、近いところでも空白地域という形になりますので、できるだけ多くの方がAIデマンドタクシーを利用できるような形でしていただきたいという思いで質問させていただきましたので、よろしくお願いします。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 先ほどの札幌市の答えになりますが、現状はAIデマンドタクシーのみの運行のようです。
◆齊藤博 委員 今の井本委員にちょっと関連してお話し申し上げたいと思います。
空白地域と不便地域と分かれておりまして、特に空白地域のAIデマンドタクシーの導入を基本とするということで、これはぜひ将来のバス路線網を踏まえたコミュニティ交通のコストと比較検証を今から行うということでありましたので、ぜひお願いを申し上げたいと思います。そもそも需要と供給のバランスがあったり、あるいは民業圧迫のような考え方があったり、あるいは人手不足があったりといったようなことで、AIデマンドタクシーが効果的に運用できるような制度ではないかというようなところで、こういった議論がそもそも始まっているんだろうと思います。運行経費はどちらかというと乗合タクシーに対して、車の確保であったり人材の確保で合ったりと、一定かかるんだろうと思います。あくまでも需要と供給のバランスでありますけれども、普通のタクシーをこの地域で使ったらどうなるのかと。お客様にはAIデマンドタクシーの費用負担をしていただいて、タクシー料金のその差額を例えば熊本市の方が負担するというようなシンプルなサービスに切り替えたときに、実際どうなるのかというようなシミュレーションが可能なのであれば、ぜひ示していただいて、普通のタクシーのいわゆる料金差額をお支払いするような制度のような形で可能性としてできないのかと。
そうすると、結局民間の企業さんにとっては、タクシーを出したことと変わらなくなると。1,500円かかりました。制度そのものはAIデマンドタクシーの制度を使う。目的地はある程度どこかの停留所的な考え方を使ったとして、料金が1,500円かかれば、例えば御負担は500円で済みますというと、残り1,000円を市で払うと。ただ、それは民間事業者さんも1,500円を取れるわけですから、タクシーと全然変わらないと。民業圧迫にもならないし、いわゆるこの制度を維持するために、車の確保であるとか人の確保とかも要らなくなる。タクシー会社で普通にタクシーを運行しておけばいいというような発想でもし捉えたときに、今からのシミュレーションの中でこの地域であればAIデマンドタクシーと。では、一般のタクシーを利用していただいた場合に、実際コスト的なものがどうなのかとか、利便性がどうなのかといったような検証ができれば、また一つこの検証項目に加えていただければなと思いますが、いかがでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 委員御提案の料金体系は例えばメーター料金1,000円だとすれば、そこからAIデマンドであれば300円なので、700円を市が補助する方法かと思います。これについては、現状乗合タクシーで採用しているところでございます。乗合タクシーの場合は、このような料金体系であっても、比較的利用者が少ないので、コスト的には低く抑えられているような状況になります。一方で、AIデマンドタクシーは、比較的乗合に比べて利用者が多いですので、コスト面で割高になる可能性もございます。ただ、そのAIデマンドタクシーの運行の方法、要は乗合を前提にするのかしないのか、乗合を前提にするのであればそこにシステム経費がかかってきます。ただ、その乗合を前提にする場合と比べて輸送人員が減ってきます。それなので、今後それら含めて総合的に判断をしていく必要があるのかなとも思っております。
また、地域によっては運行台数がそもそも少ないエリアもございますので、そのあたりも加味して考える必要があるのかなと思っております。
いずれにしましても、今後具体的に検討する中で一つの選択肢として検討してまいりたいと考えております。
○田中敦朗 委員長 ほかにありませんか。
◆上野美恵子 委員 交通不便地域と空白地域について、空白地域は分かるんですけれども、井本委員もおっしゃった他都市でもっと熊本市よりも細かい基準というか、狭い地域でも運行できるような一番割と緩い条件にしているところはどこですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 すみません、一番緩いところまで把握がし切れておりませんので、今後具体的な検討する中で、今おっしゃった一番緩いところの基準がどうなっているか含めて、比較検討していきたいと思っております。申し訳ございません。
◆上野美恵子 委員 では、また、後日お調べになったときに教えてください。
それと、4ページのところにこのイメージ図があって、市内の地図がついているんですけれども、この黄色に赤い点線の区域の中が空白地域と不便地域だと思ってみたんですけれども、これだけが空白地域と不便地域なんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 こちらの絵は、第2次の都市マスタープランから抜き出してきた絵でございます。あくまでイメージでございますので、ここに限らず範囲としてはもう少し広い範囲に点在していると考えております。
◆上野美恵子 委員 その地図とかあるんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 地図といいますか、現状の空白地域がどの辺りにあるかを示すものはございますので、その資料につきましては、以前、第7回のときにお示しした乗合タクシーがどこを運行しているか、そこの絵に含まれておりますので、また御紹介させていただきます。
◆上野美恵子 委員 不便地域の地図もあるんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 不便地域も、すみません、たしかその絵に入っていたと思いますので、またそのあたり御説明したいと思います。
◆上野美恵子 委員 よく分からなかったんですよね。空白地域はデマンドタクシー、そして不便地域は乗合と決めたような提案になっているもんですから、どこら辺をどんなイメージで走るのかが、ちょっと言われても難しいなと思ったので、そういうデータがないと、ちょっとこの審議が難しいなと思いました。
それと、さっき緩いところを聞いたのは、高齢化が今すごく進んでいて、実際にはバスがあっても、バス停がそんな500メートルとかではなくても、ちょっと歩けばあったりするところもあるかもしれないけれども、そこまでも行くこともなかなか難しいというような方が今後増えていく可能性もあると思うんですよね。そういうときに、こういう面的なところをフォローしていくような、コミュニティ交通の将来的な話ではあるかもしれないけれども、今も現実問題としては、あればすごくみんな助かったりするのかなと思うんですけれども、熊本市ではなくて周辺の自治体なんかでは、意外とバスが通りそうなところでも乗合タクシー的なものとかしているところもあるんですよ。だから、それは多分高齢化とか、今の社会情勢を踏まえてそういう対応というのがされているのかなと思ったんですけれども。
なかなか何メートルだからということだけでは決められない条件があるんではないかなと思って、これから多分そのバス事業とか、ほかの機関は、鉄軌道は線路決まっているんですけれども、バスなんかは運転手さんの確保とか、将来的に事業がどうなっていくかとか、そのときの社会情勢によって随分変わっていく面もあるかと思うので、それを踏まえたときに、このコミュニティ交通とそういう自動車交通がお互いにフォローし合いながら地域の公共交通を守っていくために、お互いに相乗的に効果を発揮していくということを考えていっていただけるといいなとちょっと思ったので、今の時点での提案ということにはなっているけれども、それだけではどうなのかなと思いましたので、今後のことも含めて少し柔軟性のある検討をお願いしたいなと思っています。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 現状、私たちの施策については、公共交通の空白地域への対応がまだ十分できていないということもありまして、そこを中心に取組を進めているところでございます。一方で委員がおっしゃるように、超高齢社会の進展によって、その空白地域以外でも移動困難者が増加することを見据えますと、そこの移動支援策も考えていく必要があると思います。
ただ、我々交通部門だけでそこが本当にカバーできるのかというとなかなか難しいのかなと思っています。福祉部門、関係部局とも連携した検討は必要かと思っています。
最後に一つだけ補足させていただきますと、先ほどの対象地域を空白地域以外の校区単位で設定するというような御提案をしましたけれども、そういったことによって、結果的になんですが、要は500メーター~1,000メーターの人が対象になっている場合もございますので、そういったことも現状としては設定の仕方によってはそういったこともあり得るということを一応御説明させていただきます。
◆上野美恵子 委員 ありがとうございます。
それからもう一点、公共のライドシェアも今後考えていかないと難しい面があると書いてあります。一応この資料の中には、公共ライドシェアの導入に当たっては、安全・安心の確保を図りながら進めるんだと書いてありますけれども、今の時点でどういうことが検討されているか教えてもらっていいですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 先ほどタクシー協会の小山会長からも安全面でのしっかりとした取組をされているというお話がございました。我々も実際公共ライドシェアを検討する際には、先行事例としてタクシー協会で日本版ライドシェアの取組をされていますので、そのあたり、タクシー協会の協力も得ながら検討を進めてまいりたいと考えております。
◆上野美恵子 委員 タクシーさんも始められたばかりということもありますので、なかなかタクシー業界さんのやり方だけで十分に安全確保ができるかというと、それも難しい面もあろうかと思いますので、慎重かつ慎重を重ねて安全最優先ということを考えると、この公共のライドシェアの在り方というのは、やります一辺倒では難しい面もあるのかなと思いますので、その点は指摘をしておきます。
◆井本正広 委員 すみません、運賃の件について、さっき会長からもありましたけれども、この表では福岡市のAIデマンドタクシーは1回300円、札幌市は1回350円とあります。他都市の事例を調べてもらいたいんですけれども、1日でやっているところがあるのか。それと、1日300円と1回300円の場合のシミュレーションについて、どのくらい違うのかというのをぜひお話しいただければと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料の7ページ目をお開きください。
そこの中段ぐらいに運賃(大人)と書いているんですが、AIデマンドタクシーと乗合タクシーの各市の他都市事例を載せております。まず、委員がおっしゃるような料金体系になっております。これで少しシミュレーションをしたものが、下の一番下の括弧にあります、AIデマンドタクシーが本市で1エリア当たり大体1,800万円かかっております。これを1年間1万件の利用があったと仮定して計算をしますと、収支率10%だと大体1件当たり180円をもらわないといけないと。20%であれば360円、30%であれば540円、こういった形になっております。このあたりは、またシミュレーションの中で具体的には料金設定も考えていきたいと考えております。
◆井本正広 委員 すみません、ちょっと見方を教えてください。今、1件当たり180円とかというのは、1回当たりとはまた違うんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 そうですね、1件当たり、1乗車して、その人が降りるときに支払う料金が180円ということになります。1回当たりですね。
◆井本正広 委員 であれば、1日300円であれば、もっと収益悪くなるということですかね。これよりも悪くなると。であっても、その数字は出ていないですよね。何回乗るか分からないんですから、出ていないんですけれども。これよりも相当悪くなるということですね、1日300円ということであれば。はい、分かりました。
○田中敦朗 委員長 ほかにございませんか。
(発言する者なし)
○田中敦朗 委員長 ほかにないようであれば、本日の調査はこの程度にとどめたいと思います。
それでは、これをもちまして地域公共交通に関する特別委員会を閉会いたします。
お疲れさまでした。
午後 3時29分 閉会
出席説明員
〔政 策 局〕
局長 三 島 健 一 総括審議員 村 上 英 丈
総合政策部長 黒 木 善 一 政策企画課長 松 永 直 樹
〔財 政 局〕
局長 原 口 誠 二 財務部長 濱 田 真 和
財政課長 津 川 正 樹
〔都市建設局〕
局長 秋 山 義 典 技監 上 野 幸 威
都市政策部長 高 倉 伸 一 都市政策課長 飯 田 考 祐
交通政策部長 迫 本 昭 交通政策部首席審議員
濱 口 佳 久
交通企画課長 大 川 望 移動円滑推進課長 徳 田 隆 宏
移動円滑推進課審議員兼市電延伸室長 自転車利用推進課長酒 井 伸 二
太江田 真 宏
〔交 通 局〕
交通事業管理者 井 芹 和 哉 次長 松 本 光 裕
総務課長 吉 岡 秀 一 運行管理課長 荒 木 敏 雄
運行管理課副課長 北 添 友 子