2024年08月26日 その他
令和 6年 8月26日地域公共交通に関する特別委員会
地域公共交通に関する特別委員会会議録
開催年月日 令和6年8月26日(月)
開催場所 特別委員会室
出席委員 12名
田 中 敦 朗 委員長 平 江 透 副委員長
木 庭 功 二 委員 村 上 誠 也 委員
古 川 智 子 委員 中 川 栄一郎 委員
島 津 哲 也 委員 齊 藤 博 委員
井 本 正 広 委員 藤 山 英 美 委員
上 野 美恵子 委員 上 田 芳 裕 委員
議題・協議事項
(1)持続可能な地域公共交通の実現に向けた諸問題に関する調査
午前 9時59分 開会
○田中敦朗 委員長 ただいまから地域公共交通に関する特別委員会を開会いたします。
本日の議事に入ります前に執行部より発言の申出があっておりますので、これを許可します。
◎井芹和哉 交通事業管理者 まず、1点目でございますけれども、本日交通局運行管理課長の松尾の方が体調不良により本委員会を欠席しております。どうか御理解いただきますようよろしくお願いいたします。
なお、運行管理課からはこれまで同様に説明員といたしまして荒木副課長が出席をしております。どうかよろしくお願いいたします。
それから、2点目でございますけれども、7月26日に田崎橋停留所付近にて脱線事故が発生いたしました。後ほど、原因や対応につきましては詳細な説明をさせていただきますが、度重なるインシデントの発生を受け、全乗務員への個別面談や緊急研修など、再発防止の対策に局を挙げて取り組んでいる矢先に、また開業100周年を目前にしたその時期にこのような事故を引き起こしてしまいましたこと、ざんきに堪えません。
先月31日には、外部検証委員会より本市に中間報告が提出されたところでございますが、今後、本事案につきましても検証の対象として最終報告での安全対策に反映させてまいりたいと考えております。
市電を御利用いただいております皆様をはじめ、市議会はじめ市民の皆様に対しまして立て続けの事故、トラブル等により御心配、御迷惑をおかけしておりますこと、改めて深くおわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。
以上でございます。
○田中敦朗 委員長 発言終わりました。
これより、本日の議題に入ります。
本日は市電延伸の方向性について集中的に御協議いただくため、お集まりいただきました。
それでは、調査の方法についてお諮りいたします。
調査の方法といたしましては、まず市電延伸((仮称)東町線)について執行部から説明を聴取した後、質疑を行い、次に次期地域公共交通計画の策定に向けた取組について執行部の説明を聴取し、質疑を行いたいと思いますが、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 委員長 御異議なしと認め、そのように執り行います。
それでは、市電延伸((仮称)東町線)について執行部の説明を求めます。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料1を御覧ください。
本日は市電延伸のこれまでの経緯及び現在の検討状況等について御説明をさせていただきます。
2ページ目をお願いいたします。
前回、前々回も御説明をしましたが、改めて本市の目指す公共交通の将来像、また、なぜ市電の延伸をするのかについて御説明いたします。
3ページ目をお願いいたします。
上段、青色の部分になりますが、現状本市では公共交通の利用者数が減少し、それが事業者の収益悪化やサービス水準の低下を招く負のスパイラルに陥っております。今後、人口減少、超高齢社会の進展が見込まれる中、このまま負のスパイラルが進めば公共交通が破綻し、高齢者など多くの方々の移動が困難な状況に陥ってしまうことが危惧されます。このような状況に陥らないよう正のスパイラルに戻す取組を進めるため、誰もが安心して移動できる持続可能な公共交通という将来像を掲げまして、公共交通の利用者増加や交通事業者の経営効率化等に向け、行政と事業者が連携して取組を進めております。
市電の延伸につきましては、公共交通を誰もが利用したくなる便利な乗物にすることで利用者数を増加させ、正のスパイラルを加速させる取組の一つとして、さらには渋滞緩和を目的として検討を進めているところでございます。
4ページ目をお願いいたします。
ここからは、平成27年度に延伸の検討を開始しましてから令和5年度までの検討経緯について御説明いたします。
5ページ目をお願いいたします。
本市では、平成27年度から市電の延伸の検討に着手しました。様々な検討の中で自衛隊ルートを優先整備路線として選定したものの、新型コロナの影響を受けまして令和2年度途中から約3年間議会での議論を中断しておりました。
昨年6月からの議論再開後は、基本設計の修正に取り組みながら、市民の皆様の御意見を把握するためアンケート調査を実施しました。各取組の詳細は次ページ以降で御説明をさせていただきます。
6ページ目をお願いいたします。
こちらは平成27年度に実施しました延伸を検討する方面の検討、そして優先的に整備を行うルートの1次選定及び2次選定の概要でございます。
検討方面は鉄道の通っていない基幹公共交通軸である長嶺や健軍などの東部方面、そして南熊本方面、田崎方面の3方面から検討を始めました。そしてその3方面から1次選定として右下の表にある5ルートを整備検討ルートとして選定をしました。その後2次選定では導入空間、概算事業費、道路交通への影響等の観点から優先的に検討すべきルートとして自衛隊ルートと南熊本ルートに絞り込みました。
7ページ目をお願いいたします。
平成28年から平成29年にかけましては、3次選定として自衛隊ルートと南熊本ルートについて概算事業費や費用便益、利用者見込み等について比較検討した結果、自衛隊ルートに優先的に取り組むことにいたしました。
8ページ目をお願いいたします。
こちらは令和2年度に実施しました自衛隊ルートの基本設計の概要でございます。具体的には走行ルートと整備形態の2つについて検討を行いました。その結果、益城方面への拡張性や沿道の出入り等が最も優れた高森線ルート、センターリザベーションによる整備を選定いたしました。この時点で概算事業費は約135億円、利用者増を1日約2,500人、費用便益を約1.2と見込んでおりました。その後、新型コロナウイルス感染症の影響により検討を一時中断しましたが、昨年度から検討を再開しまして基本設計の修正作業に着手をしました。
9ページ目をお願いいたします。
令和5年度から行っている修正設計について御説明します。
これは、令和元年度に行った基本設計に資材単価の高騰や新型コロナウイルス感染症等の影響を反映するために行っております。結果、これまで検討してきました複線案は事業費が約169億円となり、令和元年度の基本設計時点と比べまして約34億円増加する見込みとなりました。また、利用者増見込みも1日約2,300人、費用便益も約1.0に低下をしております。これらを踏まえまして、事業費の縮減、沿線地権者への影響の最小化、早期の効果発現を目的として一部単線へ計画を修正させていただきました。これによりまして事業費は当初基本設計時と同様の約135億円、費用便益は約1.3、事業期間を約8年間と短縮できる試算となりました。
10ページ目をお願いいたします。
こちらは、昨年度実施しました市民アンケートの結果の抜粋になります。熊本市はもとより、隣接する益城町含め、合計9,000人を超える方々から御回答をいただいたところでございます。
まず、市民病院までの市電延伸の必要性につきましては前回アンケートを行った平成29年度と同様、多くの方々から必要という御意見をいただいたところでございます。また、市電延伸が必要な理由としましては、誰もが移動しやすく暮らしやすい都市の実現には公共交通を充実させることが必要だと思うから、といった意見などをいただいております。
ここまでが昨年度までの検討経緯でございます。
11ページ目をお願いいたします。
ここからは、今年度に入ってからの修正基本設計の検討状況について御説明いたします。
12ページ目をお願いいたします。
まずは、熊本高森線についてでございます。
昨年度の一部単線化の方針を基に、交通管理者をはじめ関係機関との協議を行いました。その結果、右折レーンの確保、軌道や道路線形の改善のため、新たに用地補償が必要となりました。また、単線区間の誤侵入発生防止対策の一つとしてセブン-イレブン前交差点、左図上は電停①の上り電停を熊本高森線側に配置変更をしたいと考えております。これらにより、事業費が約6億円増の約141億円、費用便益が約1.2となっております。
次に、高森線と北側の第2空港線を結ぶ自衛隊中通りについてでございます。自衛隊中通りにつきましては、クスノキが多く植栽されておりますが、これらについては可能な限り残すよう検討を進めております。使用する場合には他の場所への移植に併せて補植等による緑の空間の再整備について検討を進めてまいります。
13ページ目をお願いいたします。
今後のスケジュール案についてでございます。
本日の特別委員会での議論を得まして、9月に実施設計等の補正予算を上程させていただきたいと考えております。補正予算が議決されましたら、12月の都市計画決定、国費の交付申請、3月の実施設計契約に向けて手続を進めてまいりたいと考えております。
14ページ目をお願いいたします。
市電延伸とその他公共交通施策を一体的に展開していくことの効果について御説明いたします。
15ページ目をお願いいたします。
今回の延伸事業によりまして市電の利用者が増加することで、自家用車から公共交通への転換による渋滞の軽減、CO2削減効果が期待されます。また、利用者数が増加し、交通事業者の収益改善等が図れることで運行本数の維持、増加や新型車両の導入など、設備投資が可能となります。また、これによりまして、サービス水準が向上し、より公共交通を利用しやすくなることで、利用者が増えていくという好循環が期待されます。また、自衛隊ルートの延伸同様に、鉄軌道のさらなる充実や交通結節機能の強化など、各方面で様々な交通施策を一体的に展開していくことにより、公共交通全体を正のスパイラルへ転換し、さらなる渋滞の軽減、車がなくても生活できる環境を作りまして、誰もが安心して移動できる持続可能な公共交通の実現を目指してまいります。
説明は以上になります。
○田中敦朗 委員長 以上で説明を終わりました。
それでは、市電延伸((仮称)東町線)について、質疑及び御意見等をお願いいたします。
◆上野美恵子 委員 説明いただいた点につきましてはおおむね了解いたしました。
若干、最終的に本年度の基本設計の修正によって、6億円の事業費が増えるという報告はありましたけれども、いろいろ国庫の負担とかありまして、2億円のプラスにとどまるということでありますので、もともとの計画からすれば許容範囲かなと思いました。
あとは、住民説明会とかが開かれるということですけれども、これの開き方なんかについて、少し補足的に御説明いただけませんでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 13ページのスケジュールに、今後都市計画の説明会の実施を予定しております。
これにつきましては現在調整中でございますが、早ければ9月中旬頃、そのあたりには皆様に御案内を差し上げたいと思っております。多くの地域の皆様に御参加いただけるように、平日と休日、両方開催をしたいと思います。開催につきましては今後具体的に検討してまいりたいと考えております。
以上です。
◆上野美恵子 委員 回数は検討ということですけれども、2回ぐらいだったらちょっと説明が行き渡るかなという不安がありますし、周辺への説明と同時に、やはり市電延伸についてはかなり広範囲の方が関心を持っておられるので、市民全体への周知とか内容をお知らせするということについても検討した方がいいのではないかと思いますけれども、その点についてのお考えがあれば、教えてください。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今、委員の御意見踏まえまして回数等につきましては検討させていただきたいと思います。また、市民の皆様、全体への御説明も含めまして検討してまいりたいと考えております。
以上です。
◆上野美恵子 委員 今回、市民病院の利用ですとか、区役所については区内ということもありましょうけれども、周辺は県立の学校があったりとか、かなり広範囲から移動してこられる方々もいらっしゃるということでの延伸の検討であったかと思いますので、最後におっしゃいましたように、やはり市民の皆さんによく御理解いただくということを大事にして進めていっていただきたいと思うし、そういうことを進めていくことが、今後公共交通の利用促進とか市電の利用促進につながっていくかと思いますので、どうぞ、交通局の方とも協力しながらやっていただきたいと思います。
それからもう1点、資料の12ページに、修正案の概要のところに書いてあるんですけれども、自衛隊通りの植栽の件です。可能な限り残すよう継続する。また、移植や補植をするというふうな緑を保全していくという点が書いてあります。これは私も賛成です、緑というのは大事だと思うので。ですけれども、今森の都推進部ができておりますように、一方では今の時点ではまあまあいいんだけれども、木はどんどん大きくなるから、長期的なスパンで管理とかも含めた見通しを持った緑の保全にしていかないと、現在、市電を整備する段階で思っていたのと実際何か何十年かたったら物すごいことになってしまって、植栽の管理が十分できないような状況が発生すれば、せっかくよかれと思ってやったことがとても困難を抱えるという面もあるかもしれませんので、この点についてはどうでしょうか。森の都推進部の方と御相談しながらやっていかれるとかいう方向はあるんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 委員御指摘のように、今後も森の都推進部と調整をしながら進めてまいりたいと思います。将来危険な樹木、もしくは現状危険な樹木については対応した上で、将来の道路交通に影響がないようにしっかりと取り組んでまいります。
以上です。
◆上野美恵子 委員 とにかく、今だけを考えてすると、この樹木というのは先々すごく思っていなかったことが発生してくるという面がありますので、熊本市としては緑の保全は大変重要なポイントではありますけれども、ぜひきちんと先を見通した計画的なものにしていただくようによろしくお願いいたします。
◆藤山英美 委員 今の関連で樹木ですけれども、相当大きくて落ち葉の季節は花吹雪ではないけれども、相当枯れ葉吹雪で相当枯れ葉が舞っているんです。そして曇りのときはあそこは物すごく暗いです。そういう対策もせんといかんわけですから、樹木も残すということですけれども、事故防止の観点からも適正に管理をせんといろいろな問題が出てくるんではないかという思いがしております。かなりの大きさと量がありますので、そこをどんなふうに考えておられるのか、樹木は大事だというのは分かりますけれども、人の命と樹木と緑ということで、てんびんにかけるとどうなるかというようなものも検討していかなければならないと思いますが、そこはどう考えておられますか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 委員御指摘のとおり、現状管理する土木センターからは台風時とか落枝とか、そういったことで事故とかもあっていると聞いております。今後適正管理がしっかりと行えるように、土木センターともしっかりと協議を進めながら進めてまいりたいと思いますし、また森の都推進部とも協力しながら保全の方も進めてまいりたいと思います。
以上です。
◆藤山英美 委員 そのほかにも地元の方から相談があったんですけれども、鳥が集まってふん公害があるとか、いろいろな問題もありまして、東部土木センターの方で処理してもらえたところもあるんですけれども、そういうものまで頭に入れておってもらわんと、後々いろいろ問題が出てくる可能性はあると思います。
いかがですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 ふん害とかそういったものについても、例えば鳥獣対策課とか、そのあたり等も含めて連携しながら取り組んでまいりたいと思います。
以上です。
◆藤山英美 委員 そのほかにもいろいろ問題はあると思います。センターリザベーションで計画してありますけれども、単線の場合、サイドリザベーションの場合との費用比較とか、そういうようなものも検討しないといけないところではないかと思いますけれども、センターリザベーションの方が先行しておりますので、いろいろな問題も出てくると思います。センターリザベーションになれば、車両が横断する機会というのは相当増えるわけです。だからそういう問題まで解決してほしいという思いはありました。
そして、利用者の増加が約2,300人、そうなると、今でも健軍電停では人があふれた形で非常に危険な状態なんです。だからそういうのをどうするかという問題までシミュレーションしてもらって、安全対策というのは最優先で進めてもらわないと困るわけです。そういうところまで考えられておられるのかどうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 2点御質問があったかと思います。
まずは、センターリザベーションの件でございますが、資料1の8ページ目を御覧ください。
令和元年度から令和2年度の基本設計の中で、センターリザベーションか、サイドリザベーションかについて検討しております。結果としてセンターリザベーションになっておりますが、この理由としましては、そこに記載のように、軌道側の民有地は軌道をまたいで出入りできなくなると、要は接道ができなくなる、こういった周辺の土地利用に大きな支障があることからセンターリザベーションにしているところでございます。隣接するところには消防局等々ございますので、その辺りの影響を考えまして、センターリザベーションを選択したところでございます。
続きまして、健軍電停に多くの人があふれているという現状、これにつきましては延伸をしますと、自衛隊中通り及び高森線に4つの電停ができることになります。我々としてはそちらに分散させたいと思っておりますので、この電停の設置に合わせて駐輪場の整備であったり、パークアンドライドの駐車場の確保であったり、そういったことも一体的に進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆藤山英美 委員 今センターリザベーションの理由がありましたけれども、緊急車両の出入口というのは、警察もですが、消防も反対側なんです。だから、いろいろ利用の形態が違うところもあるので、そういう位置づけでは説明が足りないところもあるんではないかなと思いますし、健軍の電停でも動向を見ていると、南北から来られるというか、利用される方が多いように思います。だから、こちらの人も電停に来ておられたと思いますけれども、そこを簡単に解決できるような問題なのかなということで心配をしておりますので、そこはもう少し検討してもらわないと困ると思いますが。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今後、実施設計を進める過程におきましても、そういったサイクルアンドライドであったり、パークアンドライド等含め具体的な検討は進めていく必要があると思っております。
以上でございます。
○田中敦朗 委員長 そのほか、ございませんか。
◆上田芳裕 委員 私の方からは冒頭上野委員からも少し触れられましたけれども、今回、令和6年度の修正設計の概要の中で、この12ページの図でいくと、熊本高森線で約430メートル区間の一部単線化のところにおいて、交通管理者とも協議した結果、やはり右折レーンが必要だということで、6億円の事業費がプラスになっております。
詳細は、今後の実施設計の中で詰められると思うんですけれども、6億円といういわゆる用地買収、用地交渉のところで予算を上げられていますが、熊本高森線の上り下り、それと何か所ぐらい右折する箇所が必要になってくるのかということを想定はされておりますでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 熊本高森線で一部単線区間の間では3か所だったと記憶しております。
以上です。
◆上田芳裕 委員 予算に関わることなんであれなんですけれども、できればこういった資料の中にここのところは右折する車両が今までも多いからここは右折すべきだと考えて想定しています、具体的には実施設計の中で変動もあるかもしれんけれどもということで、資料をもうちょっと詳しく示していただきたいと思います。3か所程度ということで聞きましたので、今後またまとめられて御報告もいただきたいと思っております。
それと、もう1点、基本設計修正の中で12ページの真ん中ら辺、右側にプラス6億円ということで約141億円、ただ国庫補助だったり市の借金、市債に対する交付税措置を取り除くと約55億円、単費、熊本市負担でということで安心をしておるところですけれども、交付税措置については市債に対する一定割合ということで理解しますけれども、この国庫補助金約72億円というのは、この下の次の13ページの国費関連で丸で内示と書いてありますけれども、この内示と約72億円の関連性について御説明いただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 まず、12ページ、①国庫補助金、約72億円と記載をしておりますが、これは市電の延伸、この東町線事業の全体の国庫補助金でございます。一方で13ページ目に記載しております内示につきましては、今年度補正予算で上程させていただく予定の実施設計に対する予算に対する補助の内示額でございます。前段が全体の補助金の額、後段の方は今年度一部の補助金の額というところで御理解いただければと思います。
以上です。
◆上田芳裕 委員 というのは、国庫補助金の約72億円という積算の中で、実際に国庫補助がこれだけあるのかというところの担保を含めて確認をしていかなければならないというふうに思っていますし、以前に聞いた中では、この特別委員会は予算は扱わないんで、9月補正予算で上げられる実施設計の予算額の2分の1ぐらいがこの国庫補助金に充てられることで、次年度、今後約72億円が約半額ということでは具体的に聞いているんですけれども、実施設計に約4.2億円上程される予定かなというふうにも聞いておりますし、その半額の約2億円ぐらいを除いた今後においては工事段階においては約70億円という国庫補助金を見込んで、それを工事年度ごとに国に要望して実際お金を頂くという作業が今後入ってくるというふうに以前聞いたんですけれども、そこのところの考え方についてお示しいただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 この約72億円につきましては、毎年事業を行う前に前年度に国に要望をしていくことになります。これにつきましては毎年度国の方にしっかりと要望をしてまいりまして、予算の確保にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
以上です。
◆上田芳裕 委員 一応、国庫補助金ということで一定程度の見込みはあるんですけれども、毎年要望を出してそれがかなわないと工事が進まないとか、そういった部分になっていこうかというふうに思っています。実施設計を使っている段階での事業費の算出の考え方としては理解をしますが、今後、その年々しっかりとした要望を行っていただきながら、実際、実質的な市の負担額約55億円というのが膨らまないような対応もしていただきたいというふうに思っていますし、今回、定例会前に何回も特別委員会をやったり、定例会中も何かあるというふうにも聞いていますけれども、そのことは要するに13ページ目の上の段に書いてあります令和7年3月、いわゆる6年度末までに契約をしていかないと、いろいろなところで国庫補助の影響が出てくるとも聞いておりますので、ぜひ対応をお願いしたいと思います。
現時点で私からは以上です。
◆上野美恵子 委員 もう1点お願いします。
今のやはり同じく12ページ、修正設計の概要のところで利用者の方の見込みが1日に約2,300人となっています。ということは乗る人が増えて、これはいいことだとは思うんですけれども、さっき藤山委員もちょっと触れられたように、今健軍とか、東部地域、中央区でも例えば国府とか、駅、何か所かは乗れなくて、結局待つというか、積み残しというものが発生していてかなり長時間待たないと電車に乗れなかったというのが結構問題になっているんです。苦情とかも多いんです。
延伸によって利用者が増えた場合に、そういう事態が悪化しないように、むしろ改善される方向で便数との関係だとか、そのためにはその乗員確保とか、車両はどうなるのかとか。要するに運営される交通局と一体になった運行見通しも含めて策をつくっておかないと、今の状況がより悪くなってしまったら、延伸したけれども、むしろ不満がたくさん出るということにもなっていくので、そこのところの見通しはどんなふうに思っていらっしゃるんでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今、御指摘の件につきましては、例えば電停をしっかりと整備していくであったりとか、交通局との連携によって、運行体制をしっかり検討していくこと、さらには多両編成車両の導入も今後予定されておりますので、しっかりと今後も交通局と連携をしながら、そういった積み残し等対策についてはしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 交通局の方にもお尋ねしたいんですけれども、今の積み残し等々の現状については局の方が一番よく把握をしていらっしゃるかと思うんですけれども、今の現状を踏まえて、この延伸で運行がどうなっていくかについて、具体的な数値を示しての見通しというのは示していただけるものなのでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 今の現段階で延伸後の数値というのは出していないところなんですけれども、延伸のところで整備した電停に関しては比較的広いですし、健軍電停の方も今の積み残しといいますか、お客さんが待たれている状況というのは分散すると考えておりますので、その辺はまた移動円滑推進課と話してから詰めていきたいと思っております。
◆上野美恵子 委員 私、さっき、電停を整備するという答えを聞いてちょっと不思議だったんですけれども、電停が広くなったら待つ人がたくさんいても多分線路にあふれないからという意味なのか、いや違うのかなと思ったんですけれども、電停にあふれようが、収まっていようが、要するに一番問題なのはスムーズに電車に乗れないという現状をつくってはいけないし、なるべく改善してほしいというのがあると思うんです。
それからするなら、まず電停は広いにこしたことはないけれども、そのことよりもやはり運行体制というか、そのための人員とか車両とかの確保をきちんと示すべきで、交通局の方から、今車両が多両編成車両が年次別に増やされていって拡充されていくということは示してあります。
それと人員についても今年度たくさん新しい方を入れられて、今後の、今減便になっていますけれども、それをどう回復していくのか、先々はどう維持していくのかということについての人員確保についても努力をされています。
ですけれども、延伸については一つの大事業になっていきますので、やはりそれはきちんと協議していきます、協議していきますという言葉をここで聞いても、具体的な車両がこれだけ増えるから今の待ちの状況がこんなふうにあって、これをこういうふうに乗っていただくようになるので、大丈夫ですよとか、あるいは確保についても今年度はたくさん募集して、来年からの運行の改善に少しつながっていくかもしれないけれども、それを先々もきちんと確保していける見通しはデータであるべきだと思うんです。
もう一つは、来年度から上下分離というのもありますので、そうなっていくと運行そのものが100%出資する会社とは言っても、一旦は民間が運営していく形になりますので、今の時点で見通しを示す、何かそういうのがすごく手薄になっていくと、行き当たりばったりになるんではないかと思うんです。それをしないと、さっき冒頭に陳謝というのがありました。事故が起こって大変申し訳ありませんというのがありましたけれども、やはりこういうときこそ市民に対して安心感を提供していく、そのためにもかなりの事業費が要るこの一連の延伸については、事業計画をきちんと示すと同時にその運行がちゃんとしていないと、安全性につながっていかないと思うんです。
さっき、電停を広くするとおっしゃったけれども、狭かったら本当に事故になるかもしれないし、いろいろ考えると、何が起こるか分からないので、必要な見通しについてはこういった委員会が特別にあるわけですから、予算は出します、説明会します、都市計画審議会にかけます、契約はしますというふうな、そういうことではなくて、こういう具体的なデータの下に、安全・安心、確実性の下にやっていきますということをこの場に示していくことこそが一番肝心な問題ではないかなというふうに私は思います。
この点については都市整備局、交通局、それぞれにきちんとやっていけるんだということをここで示していただきたいと思っております。
○田中敦朗 委員長 どうですか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 先ほど、ちょっと御説明が漏れておりましたけれども、先ほど徳田課長の方からも話にありました多両編成車両3両編成の方を今度導入します。その後も継続的に購入しまして、輸送力の方はそちらで何とかカバーできるんではないかというふうに考えております。
また、人員の方も、今随時運転士の募集をかけておりまして、そちらの方で今結構応募されて運転士の方が増えていっている状況ですので、今後延伸とかまで含めて計画的に運転士の方、募集していきたいというふうに思っております。
以上です。
○田中敦朗 委員長 令和13年度に向けてどういう輸送量の増加があるのか、人員体制はどういうふうになっていくのかというのをデータとして見せるべきなんではないかというような御質問ですので、それをするのかしないのか、それを特別委員会に提示をするべきなんではないのかというような御質問です。それを見せることによって市民が安心するんではないですかというような質問です。
◎井芹和哉 交通事業管理者 申し訳ございません。
この延伸につきましては、当然のことながら、都市建設局と一緒になってやっておりまして、今、上下分離に当たっての高度化計画等につきましても、この延伸というところまで含めて計画を立てております。そういう中で、車両といたしましては、今年度に3両編成の車両を2編成入れるということを皮切りに令和13年度までに12編成入れるということで、計画を立てております。
あと、運転士についても当然延伸も含めて必要な人員というものをこの計画の中でも出しておりまして、今そこについて計画的に車両の方は発注をし、人についても雇っていきたいというふうに思ってございます。すみません、そういう資料が示されていないという点につきましては、次回にでも、今申し上げました数字も含めてきちんと御説明させていただきたいと思いますが、一応、数字も押さえて、都市建設局と共有しているということは御報告させていただきたいと思います。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 ありがとうございます。
積み残しの現状というのはきちんとデータで把握されているんですか。
◎井芹和哉 交通事業管理者 データといいますか、朝のラッシュ時とかにどの段階でどこの電停が積み残しを起こしているとかというものについては、きちんと把握をしております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 人数までか。
◎井芹和哉 交通事業管理者 何時間にどれぐらいの人数だという、雨の日と晴れの日と、また通常時と今みたいな夏休みとか学校があってないときとかというのがありますので、それぞれに応じて、具体的な人数というところまではあれですけれども、きちんとそういう意味では、電停ごとの状況というものは把握しております。
◆上野美恵子 委員 今、説明いただきました車両の拡充と人員拡充の見通し、それと要するに今の積み残しの現状、そして、今後延伸によってまた利用者が増えていった場合とかというふうに、それぞれの場面を想定して、どういう形であっても運行体制に支障が出ないように運行されていきますということを、本当ならば今回の資料にあればよかったんですが、ぜひお示しいただくようにお願いをしておきますので、よろしくお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 そのほか、ありませんか。
◆齊藤博 委員 ちょっと改めてお尋ねしますが、先ほどからちょっと出ております12ページ、事業費が6億円、新たに計上されているというところですけれども、これは端的にお答えいただければと思いますが、電停の場所が変わることによっての事業費追加というのはこの中に含まれますか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 それも含めましての事業費になります。
以上です。
◆齊藤博 委員 もし、それであれば、もっと具体的に電停の場所を移動する理由というのが当然必要になってくるんだろうなと。誤進入発生防止対策等々もあって電停を移しますということであるんでしょうけれども。これは私の理解不足だったのかもしれませんが、もともと熊本高森線の部分を単線区間というふうに認識をしていました。この図でいくと、恐らく単線区間は交差点の中心から50メーターか100メーターぐらいは複線でいくんでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 高森線の電停①付近の交線につきましては高森線は一部複線から単線に行くというようなイメージでございます。
◆齊藤博 委員 要は、確かに増額費の比率で言うなら5%程度ではあります。135億円のうちの6億円プラスですから。ただ、今の話で当初から単線区間というのは、交差点から50メーター、100メーターぐらい幅があるんだと、複線が一部高森線にかかるということなのであれば、発生防止の一つとして直前に電停を持ってこようというのは当然予想しておかなければいけないことなのかなというふうに、僕は感じるんです。
なぜ言うかというと、電停は大体基本的には対面電停が一番利便性が高くなるのではないかな、一般論としては。ただ、イレギュラーなケースで辛島公園はちょっと路線が分かれたりしますので、単純には比較できませんが、一部利用者の方から対面ではないことによる弊害といいますか、どうやって乗ったらいいのかとかいうようなお声が出ているやにも聞きます。ですから、できるだけ利用者の方々に戸惑いを起こさんためにも、基本的には対面電停のような形が一番ベストなんではないかなと、私自身は思っているんですが。それを今回移動するというのは、もし今のような説明であれば、当初からそれは、皆さんプロでいらっしゃるんで、当然のことかなと。普通に考えれば、複線は自衛隊中通りから、熊本高森線は単線ですというようなところが前提の中で、当然電停は対面形式で提案されてこられていたのかなという認識になるんですけれども、今のようなお話でいくならば、これは当然最初からそこは想定しておかなければいけなかったことなのではないかなと。
今後の計画の進め方であるとか、予算のつくり方であるとかということも踏まえて、ここはちょっと丁寧に説明していただきたかったし、そのレベルの話であれば当然計画をつくる段階、当初約135億円でいきますというような段階のときに、それはもうちょっとプラスアルファの部分で予算を積んでおかなければいけなかったんではないかなと思うんですけれども、そこはちょっと見解を教えてください。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 委員御指摘のとおり、当初基本設計時は複線で設計をしておりました。その時点では、複線ですので、安全対策という観点はなかったんですが、今回、基本修正設計を行うに当たっては一部単線化にする必要がございました。一部単線化となりますと誤進入というリスクがございますので、それを防止するための対策としてこのような形にしたわけではございますが、もう少し早い段階からこういったところに気づいて取り組んでいければよかったなというふうには思っております。今後の実施設計においてもこの経験を生かしてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆井本正広 委員 2点お聞きしたいと思います。
やはり渋滞解消、道路交通への影響というのは大変気になるところなんですけれども、まず6ページに平成27年度の検討の中で、5つのルートの中で自衛隊ルート、道路交通への影響が0.74から0.71に減るということが示されております。この時点では、多分複線であって、単線でなかった時期だと思います。また、益城町の4車線化等もなっていなかった時期ではないかなと思いますけれども、これはこういう方向で今も考えていいのかどうかというのが1点。
それともう1点、先ほどありましたサイクルアンドライド、パークアンドライドというお話が出てきました。それにも大変期待するところでありますが、この中には一切そういう場所とか設定もまだできていない状況であります。この辺は明確にしないと検討する上でも大変重要なことではないかと思いますけれども、その辺についてはどうでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料の6ページにありますように、当時、平成27年度に道路交通への影響等について検討がなされております。ここから、現時点の基本設計、基本修正設計におきましても、道路の具体的な混雑度については数字は出しておりませんけれども、そういった道路交通への影響、渋滞緩和の効果があるということについては費用便益等の観点から算出をしているところでございます。
◆井本正広 委員 道路交通への影響が具体的に高森線の方の影響なのか、どの辺の影響でこれは出されているんでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 6ページ目の②自衛隊ルートの道路交通への影響につきましては、熊本高森線の影響でございます。また、パークアンドライド、サイクルアンドライド等の場所についてまだ示されていないということでございますが、これにつきましては、現在もこれまでも周辺の施設についてパークアンドライドのこういった利用見込みがあるか等について調整を行っているところでございます。また今後、具体的に計画を進める中でそういった商業施設の調整であったり、公共施設等の調整であったり、具体的に検討を進めてまいりまして、また委員の皆様へも適宜御報告をしてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆井本正広 委員 ありがとうございます。
健軍電停の分散化というのも大変大きな問題でありますので、その辺示した上で検討すれば、市民の皆様も理解がしやすいんではないかなと思いますので、よろしくお願いします。
◆村上誠也 委員 すみません。さっき、ちょっと齊藤委員の答弁の関連で言えばよかったんですけれども、12ページの先ほど言われました誤侵入防止策の一つとして熊本高森線の方に電停を移動されるということをお伺いしたかと思いますけれども、その中で一部単線化の中の一部は複線化になるだろうというふうにおっしゃったかなと思いますけれども、その複線化というのはこの電停を移される近辺ということになるわけですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今、委員おっしゃったとおり、電停を熊本高森線に移設する場所につきましては、複線化の部分でございます。
◆村上誠也 委員 ありがとうございました。
私、ずっとさっきからこれを見せていただいて、上りの方だけを電停を熊本高森線の方に移されるというようなお話かと思いますけれども、ここの部分が複線化ということになると、先ほど対面がいいかなということもありますでしょうし、誤進入を防ぐということもあったりするんだろうというふうに思いますけれども。ちょっと申し訳ないんですけれども、私の理解不足かもしれませんけれども、ここら辺のイメージをちょっと見せていただきたいなというのが要望としてあるんですけれども。例えば上りですから、健軍電停の方に行く方がこの場所の移設、そして市民病院の方に行く方については現状のとおりというような形になるかと思いますので、ここら辺のちょっと雰囲気を見せていただけるような、絵図をちょっと作っていただくなりしないと、なかなかどこがどう右折の進入禁止とぶち当たって、できないのかという部分と、そんなところが分からないかなというふうに見ましたので、ぜひそういうふうな形のお示しいただければというふうに思います。
以上です。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 次回、そのような分かりやすいイメージをお示ししたいと思います。
○田中敦朗 委員長 お願いします。
そのほかありませんか。
◆上田芳裕 委員 すみません。先ほど一遍に言えばよかったんですけれども。今度、熊本高森線の単線化に伴って土地買収をやって右折レーンを造ったり、電停を新たに造ったりということですけれども、資料の9ページの右下に、これはあくまでもイメージということですけれども、健軍町全体イメージということで、今の健軍終点周辺のイメージだというふうに思っていますけれども。イメージなんで、なかなかこれのイメージに対して断定的に物は言えませんけれども、今の健軍電停終点のところの場所を想像してみると、このイメージからいくと、軌道が複線になっていますと、車の車道が左直線と左に曲がるところということで、軌道1車線と車の車道部分1車線のスペースがないようなイメージになっております。今後、実施設計の中で明らかにされるのかなと思っていますけれども、現時点、健軍電停周辺のこれは土地の買収含めて必要になってくるというふうに思っていますけれども、考え方を教えてください。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 健軍電停付近につきましては、一部単線化であっても当初から用地買収が発生すると見込んでおりました。また、具体的には今後、実施設計において詳細に設計をする中で検討してまいりたいと考えております。
◆上田芳裕 委員 以前からの基本計画の中にも、やはり健軍周辺のところの車道の拡幅、車道の幅とか含めて土地の買収、いわゆる土地の確保が必要だということは聞いてはおりましたけれども。心配しているのが、13ページの図でいくと、今後、今議会で議論して都市計画審議会の審議が終わっていよいよ実施設計が今年度末、令和7年3月から実施設計の運びとなって、結果的に用地補償とかの考え方が実施設計の中である程度の確定をしていかないと、用地交渉ができないというような考え方だろうと思っています。
そういった意味では、今度の熊本高森線の用地買収も含めて、以前から検討は進められている、今の健軍電停周辺の買収含めて期間的にどうなのかというところを非常に心配します。心配ばかりしてもいけませんし、担当としてはしっかり対応されるというのも事前に聞いておりますけれども、いろいろな意味で、なかなか実施設計で確定しないと正式な話はできないというふうに思っていますけれども、その部分、交渉する時間が短くなることも踏まえて、いろいろな準備を怠りなくやっていただきたいと思っております。
考え方だけでもお願いします。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今、委員御心配のように、実施設計がしっかりと終わらないと次のステップに進めないという部分もございますので、今後、そういった期間が遅れないように、関係機関協議等しっかりと進めながら取り組んでまいりたいと考えております。
以上です。
◆古川智子 委員 今回市民病院までの延伸ということで、これまで過去2回アンケートが取られてきました。実際に電車を使って市民病院に通院受診をするという方々はパーセンテージとしてはそんなに大きくなかったということも聞いておりますが、これから延伸に当たって、公共交通、道路のインフラというよりは長期的に見ていくと、高齢化も進む中で福祉的なインフラの要素も高まっていくのかな、高まればいいな、高まることによって電車を使う方が増えればいいなと思っております。市民病院の終着をして、また市民病院から乗られる方の乗り降りに関して、これまで都市整備委員会の中でもセンターリザベーションにするか、サイドリザベーションにするかとか、病院側に乗りつけられないかというお話もあったのかもしれません。ただ、自動車の交通の妨げになったりですとか、先ほどもありましたけれども、緊急車両の出入りの妨げになるということも踏まえて、今回センターリザベーションということで方向性が上げられています。
ただ、先ほども言いましたように、いかに高齢者も含めて受診する方、必ずしも健康体の方ではないという方が市民病院に電車を使って行ってもらうための最低限の乗りやすさ、降りやすさ、それから、市民病院までの距離的には短いかもしれませんが、電停の、道路を渡ってアクセスのしやすさ、そういったところをどのように考えられているか。方向性としてあれば教えていただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 まずはやはりお客様が降りられる電停の整備、これはしっかりとバリアフリーに対応した整備をしてまいりたいと考えております。また、そこから市民病院の出入口までアクセスする経路につきましてもしっかりと確認をして、それについてもバリアフリーが確保できるようにしっかりと整備してまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆古川智子 委員 ありがとうございます。
なかなかハードルが高いところかもしれませんが、ぜひ頑張っていただければと思います。
ありがとうございます。
○田中敦朗 委員長 ほかにございませんか。
◆藤山英美 委員 前の質問に関連していますけれども、健軍町の電停の一部単線、用地買収、それと明知新町のところの電停設置ということですけれども、用地買収の補償というのは物すごく大変だと思います。交差点のところは私も後の部分でちょっと質問しようかなと思っておりましたけれども、電車を降りて乗換え、そこは前にも移動円滑推進課に質問等で指摘しましたけれども、今は電車通りを木山方面に行くバスが激減しているんです。大体平日で27便ぐらいなんです。それで自衛隊方面から来て木山方面に行くのが約50台ぐらいあるんです。そしてほとんどの人が電車を降りて乗換えの場合は今の電停で乗換えといいますか、それがあるから物すごく不便なんです。半分近くといいますか、自衛隊方面から来たバスの方が多いと、そしてバス停も同じ名称ですので、混乱しているというようなことで、移動をちょっと要望しておりましたけれども、これから見ると、延伸の問題と関わっておるものですから、この単線化は上り車線の方に設置するんですか。
○田中敦朗 委員長 電停をですか。
◆藤山英美 委員 電停ではなくて、この単線、サイドリザベーションですね。この地図ではそのようになっていると思うんです。逆行した形のサイドリザベーションではないかと思うんですけれども。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 まず、一部単線化の部分であっても、軌道はサイドリザベーションではなくてセンターリザベーションで設置しております。かつ電停につきましてもセンターリザベーションといいますか、複線化の部分、この電停①につきましては複線化の部分で上り線についてを熊本高森線に設置するという状況でございます。
以上です。
◆藤山英美 委員 それも、センターリザベーション、いろいろ問題はあるかなと思いますけれども。そして左折のところ、そこはもうほぼ直角に曲がらんといかんということで、いろいろ渋滞の問題、交通事故の問題出てくると思います。私はその前の自衛隊病院の方に左折した方がスムーズにいくかなという思いは前々から持っていたんですけれども、直角に曲がるというのは電車の運行状況についても、また交通の渋滞関係についてもいろいろ問題があるのではないかと、前々から思っておりましたけれども。まだまだいろいろ解決しなければならない問題が多いかと思いますけれども、そういうのもまだ検討できる時間はあるのではないかなと思います。
自衛隊病院の前はあまり道路は広くないんですが、敷地が自衛隊の敷地ということで交渉はある程度できるんではないかという思いはありますけれども。車線が少なくなれば、またこれに加えて渋滞問題がいろいろ発生してくるし、バス停の問題まで出てくると、いろいろな問題まではらんでいると思っております。そういうものを全面的に解決するのはなかなか難しいとは思いますけれども、今の準備期間の中で検討願いたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料1の8ページにございますように、今、委員おっしゃったのは、赤のルートでいくのか、青のルートでいくのかというところでございます。今回赤のルートでいくことにしておりますが、既存の区間におきましては辛島町電停、そこから直角に曲がるような既存のルートがございます。きちんと構造、基準等守れば、問題なく運行ができると考えておりますので、また過去に、令和元年度から令和2年度につきまして、都市整備委員会におきましてもしっかりと議論をしてこのAルートになっておりますので、このままのAルートでいかしていただきたいと考えております。
以上でございます。
○田中敦朗 委員長 藤山委員の御指摘はそういった課題に対してどういった解決方法とか検討をしていくべきなんではないかというような御指摘なので、そのルートでいくのは皆さんの考え方で、こちらの懸念を御指摘されているわけですから、その懸念に対しては検討していくのか、していかないのかというのが答弁だと思いますけれども。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今、藤山委員おっしゃったような安全性の懸念とかあるかと思いますので、そのような懸念等をしっかりと払拭できるようにしっかりと検討はしてまいりたいと考えております。
◆藤山英美 委員 検討していただきたいと思います。
辛島公園の電停についても、ちょっと私も記憶にないんですが、あそこ直角に曲がらなくて、辛島公園の中に電停を造ってやった方が道路も広く使えるし、利便性も向上するんではないかというような思いを言ったというような気持ちもありますけれども、こういうのもただ一つの方向だけで検討するのではなくて、利便性、費用の面、いろいろな問題があるかと思いますけれども、そういう問題も含めて利用者が合意できるような検討をお願いしたいと思います。
以上です。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆齊藤博 委員 すみません。今のちょっとはっきりしておかなければいけないと思うんですが、今の答弁は自衛隊病院前のルートを検討する。
○田中敦朗 委員長 違う。
◆齊藤博 委員 そうではない、違いますね。
○田中敦朗 委員長 そうです。ルートは確定をしていますけれども、いろいろな懸念、検討……
◆齊藤博 委員 安全性をということですね、分かりました。
失礼しました。
○田中敦朗 委員長 ほかにございませんか。
(発言する者なし)
○田中敦朗 委員長 ほかにないようであれば、本職より委員の皆様に御相談申し上げます。
本日は、執行部より市電延伸の検討状況等について詳細な説明があり、また、委員の皆様からも様々な御意見をいただいたところでございます。
そこで、本日協議した内容を踏まえ、市電延伸の方向性について、一旦会派へお持ち帰りいただき、各派でも協議の上、次回改めて議論したいと思いますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 委員長 御異議なしと認め、そのように執り行います。
ほかになければ、以上で市電延伸についての質疑を終了いたします。
次に、次期地域公共交通計画の策定に向けた取組について執行部の説明を求めます。
◎大川望 交通企画課長 資料は都-1をお願いいたします。
バス事業の現状と調査分析についてというところでございます。
このバス事業の件につきましては、令和5年4月来、熊本地域公共交通の再構築検討会を交通事業者を中心に関係者と協議の場を設けまして様々議論を開始をしていたというところでございます。
資料の1にございますとおり、この検討会といたしまして昨年度末、3月に(1)から(3)の件につきまして今後の検討内容や方向性を確認したという歴史がございました。今回この特別委員会におきましてもしっかりと地域公共交通に関する特別委員会として、持続可能な地域公共交通の検討に向けて必要なバス事業の現状についてしっかりと議論をいただくために、その基礎となるような調査分析を行いたいというふうに考えてございます。
2の①、②にお示しをしているとおりの調査分析についてでございます。右側に記載しておりますイメージ2でございますけれども、三角形になってございますサービス水準、これは一番大事な利用者のニーズの部分であろうかと思っております。その需要を満たすための左下、交通事業者の収支の改善、これは経営基盤をしっかりと維持していくというところが必要になってこようかと思っております。右側の需要と供給、このバランスをしっかりと持続可能なものにするための仕組みづくりというものも必要かというふうに思ってございます。
さらには、このトラアングルをしっかりと維持していくために、行政の効果的な公的支援が必要かという部分でございます。
こちらにつきましては、前回、前々回の特別委員会におきましても御説明また御議論をいただいたところで、こういった取組というのは大事だと御助言もいただいたところでございます。
今後、委員会の中でもこれらのしっかりとした議論を行っていただくべく調査検討をしたいと思ってございます。
つきましては、今回のこの委員会におきましては、調査項目にはこういった視点が要るんではないかとか、そういったいろいろな御意見等も賜れたらというふうに考えておるところでございます。
続きまして、まちなかフリーパスについてでございます。
資料の左上、概要、目的のところでございます。
これはまちなかループバスを走らせておったところでございますが、この発展形としてフリーパスを導入するものでございます。経緯といたしましては、まちなかループバス、令和3年度から令和5年度末まで社会実験方式で運行いたしておりました。当初から利用実績は伸びてございましたけれども、運転士不足というところで深刻化してまいりまして、令和5年度末での事業終了となったものでございます。せっかくのまちなかへのにぎわいの創出に寄与していたというこの取組をどうにか別の形でも維持することができないかというところで考えまして、このフリーパスを導入を考えたというところでございます。
検証した内容といたしましては当然回遊性の向上を図りまして、また公共交通利用者の増加、これを目指していきたいというものでございます。
発展した内容につきましては、大きく2つ、対象範囲の拡大が1点目でございます。ループバスにおきましては、市内中心部の4つのバス停、熊本駅、桜町バスターミナル、あとは銀座通りの下通筋、また通町筋、この4点をくるくると回っているループタイプのバスでございました。今回のフリーパスにつきましては、右の図を御覧いただきますと、赤破線の囲みでエリアを区切っておりますけれども、こちら今現在路線バスが180円均一エリアといたしまして運行しているエリアと同じでございます。このエリアまで拡大いたしますというところでございます。
また、2点目といたしまして対象便数の拡大となります。ループバスは路線バスとは別に個別にバスを走らせていたという運行形式がございまして、1日43便と限定的なものでございました。これを今回のフリーパスをするに当たっては既存の路線バスを活用いたしましてこのフリーパスを導入するという格好でございますので、便数が大幅に増えてございます。
実施の概要といたしましては、9月7日に販売開始いたします。対象エリアといたしましては先ほどの図にお示ししたとおりでございます。対象日につきましては、これはループバスと同じくですけれども、土日祝のみの運行でございます。券種といたしましては、デジタルチケットを活用を考えてございます。販売金額につきましては先ほどの破線囲み180円均一エリアを乗り放題となる300円というところで設定をしております。さらには小学生以下の方は2名まで無料ということで最大3名の方がエリア内であれば1日300円で乗り降りが自由にできるというところでございます。
今後の展開につきましては本年度実証実験を行いましてアンケート等を取りながら利用者の方々のお声を拾っていきたいというふうに思っております。
さらには、令和7年度以降につきましては、その成果を踏まえながら、例えば市電であるとか、シェアサイクルであるとか、また商業施設であるとか、さらに連携の範囲を広げまして、もっとよいものにしていきたいというふうに考えてございます。
説明は以上でございます。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料都-3をお願いいたします。
JR新水前寺駅バス停設置について御説明いたします。
新水前寺駅前電停ではJRから市電への乗換えが非常に多く、中段の写真にございますように、電停から車道に人があふれるなど、非常に危険な状況でございます。一方でTSMCの進出、空港アクセス鉄道の整備等によりまして今後利用者数の増加が見込まれており、さらなる状況の悪化が懸念されているところでございます。
このことから、混雑の解消による利用者の安全確保及び乗換え利便性の向上等による交通結節機能強化を図るために、令和4年度より対策の検討に着手をしました。JR新水前寺駅利用者に対しましてアンケートを実施したところ、バス停の位置に対する改善ニーズが多かったため、上り方面高架下直近のバス停設置を検討しております。
現計画案では側道を通行止めにするなど、地域の交通にも影響があり、地元との合意形成も必要なことから、地元説明会や計画を現地に再現する社会実験等を通じまして検討を進めてまいります。
整備内容につきましては、計画図案にあるように、バス停を設置し、上屋及びベンチも設置するなど、快適な待合環境の整備を検討しております。また、歩行者とバスを待つ利用者の安全な動線を確保したいとも考えております。今後は、2.スケジュール案に記載のとおり、地元説明会及び社会実験をさせていただきたいと考えておりまして、その結果を踏まえ、地元と具体的に調整を図っていきたいと考えております。
説明は以上でございます。
○田中敦朗 委員長 以上で説明は終わりました。
それでは、次期地域公共交通計画の策定に向けた取組について、質疑及び御意見等をお願いいたします。
◆上野美恵子 委員 バス事業の現状分析で、資料都-1の裏面の方です。今後の進め方というのがありまして、今後議会や公共交通協議会を通じて市民の皆さんの意見を丁寧に伺いながら検討を進めると書いてありますけれども、市民の皆さんの意見というのは直接聞くような何かをなさるんでしょうか。
◎大川望 交通企画課長 お尋ねの点につきまして、市民の方々からの御意見の聴取というところでございますけれども、直接市民の方から御意見を伺いたいというふうに考えてございます。
今回の調査をしたいというものにつきましても、各区それぞれに地域の特性というものも当然あるかと思います。そういった大事な御意見というところもしっかりと伺いたいと思っておりますので、各区のそれぞれの特色に応じた御意見をしっかりと賜りたいと考えてございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 今、各区の御意見ということなんですけれども、どういう形で聞いていかれるんでしょうか。
◎大川望 交通企画課長 アンケートの項目の中にどちらにお住まいであるのか、年齢層であるとか、そういった各区、それとあと御高齢の方なのか、若年層の方なのか、そういったアンケートに対する答えの種類がしっかりと分かるようなアンケートの取り方というものを想定してございます。
◆上野美恵子 委員 アンケートを実施されるということですが、どの時期にどういう規模で何人規模で意見を聞いていくのかとかあれば、教えてください。
◎大川望 交通企画課長 そのアンケートの内容や実施の規模につきましては、次回はちょっとあれかもしれませんけれども、こちらの特別委員会の方で各質問の項目についても御意見を賜りたいというふうに考えてございますので、そのタイミングでまたしっかりと御意見をいただきたいというふうに思っております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 時期は考えてあるんですか。
◎大川望 交通企画課長 聴取の時期と申しますよりも、例えば特別委員会の委員の皆様の方に御提示差し上げるのが、例えば10月とか、次期委員会のタイミングというところになろうかと思いますけれども、その進度具合でお示ししたいと考えてございます。
◆上野美恵子 委員 よく分かりませんが、分かったら教えてください。
バスです。今頂いている資料を拝見するだけでも、とても厳しい、もう公共交通の利用がまだまだ低迷しているということと併せて、特にバスは厳しいんだなというのは資料で拝見したところです。
以前、私も公共交通協議会に入っていた時期があったんですけれども、長年この交通問題に取り組んできて、そのことはテーマにしてやってきて、当時からそういう話をずっとしてきたんですけれども、改善というよりはむしろ厳しい状況になってきている面の方が強いかなというふうに、今認識をしています。
そういう意味では何かこれを切り替えていく、チェンジしていくためには議会や公共交通協議会というのはもちろんですけれども、幅広い市民のいろいろな形での意見を聴取して、どういうところを変えて、もちろん利用促進につながるようなことをしていけばいいんですけれども、何でもができるわけではないだろうと思いますので、どういうところをポイントにしてチェンジをしていくのか、そういうことを見極めていくためにも意見聴取が基本になっていくのかなというふうに思いましたので、丁寧なやり方でやっていただくようにお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 答弁要りますか。
◆上野美恵子 委員 いいです。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆中川栄一郎 委員 このまちなかフリーパスについてもですけれども、バス事業に対してもですけれども、一応運行本数の減便というのが非常に運転士不足というのが大きな問題だと思っておりますけれども、今現在の現状の運転士不足という部分と、運転士不足についての今後どうやって確保していくのかというところを少しお聞かせいただければと思っております。
◎大川望 交通企画課長 現状の運転士の不足の見通し等につきましてでございますけれども、これは令和5年9月のデータでございますが、バス事業者の5社の組織体でございます共同経営推進室、こちらの公表されたデータでの御説明になりますけれども、令和4年度時点で951名の運転士がいらっしゃったところ、見込みといたしまして10年後の2032年、令和14年度には約200人が減少し、750名程度となるというような予測が公表されておるという状況でございます。
こちらにつきましては、共同経営推進室、バス事業者さんにおかれても、新しくバスの運転士さんを確保しようという形で例えば、給料をしっかりと上げていくであるとか、そういった積極的な取組もというものもしっかりと対応されているところでございますけれども、なかなか劇的な運転士の確保というところまでは結びつかないと伺っておるところでございます。
熊本市としましても、取組として、例えば以前市営バスを熊本市が所管して持っておったという経緯もございますことから、その過去において市バスの運転士だった方に再就職というようなお声かけを差し上げたりとかいうような、そういったことはしておるところではございますけれども、なかなか結果に直結する、雇用に結びつくまでには至っていないというのが現状でございます。
様々あれこれといろいろ運転士の確保に向けては考えをめぐらせてはおるところでございますけれども、現状といたしまして、十分な対応ができているかというところにつきましては、なかなか難しいというのが現状であろうかというふうに認識してございます。
以上でございます。
◆中川栄一郎 委員 人員不足、運転士不足というのが一番の公共交通に対しての不便性につながってきているんだろうと思っております。
今後とも、運転士の確保に向けた取組をぜひともよろしくお願いいたします。
以上です。
○田中敦朗 委員長 ほかにはありませんか。
◆井本正広 委員 まちなかフリーパスについてであります。
9月7日からということなんですが、券種がデジタルチケットのライドパスということになっております。これだけだとかなり使われる方が制限されるんではないかなというのがあるんですけれども、実証実験ですので、様々な販売方法とかを検討された方がいいんではないかと思いますが、その辺についてはどうお考えでしょうか。
◎大川望 交通企画課長 委員御指摘のとおり、デジタルチケットでのスタートというところを今想定してございますけれども、これだけではなかなか御利用者の方々限定的になるのではないかというふうなお尋ねでございました。
一応この券種につきましては、準備段階も早く準備ができたというところもありまして、まずはデジタルチケットの方で先行的にやらせていただけたらというふうには考えてございます。
ただ、いわゆる紙チケットといいますか、そういったものについても考えとしては持ってございましたので、今後アンケートを取る中であるとか、そういったお声というのも恐らく直接的にバス事業者さんの方とかにもあろうかと思ってございますので、そういった意見をしっかりと吸い上げながら、適宜時機を見ながら対応していきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
◆井本正広 委員 よろしくお願いします。
◆上田芳裕 委員 まちなかフリーパスに関連しまして、バスに乗っていただく乗客の方非常に少なくなって公共交通守っていく、いろいろな取組をやっていかなければならないということでは、本当にまちなかループバスが運転士不足で断念をした中で、新たな企画ということで非常に期待もするところでございます。
今、井本委員の方からもございました利用しやすい環境もつくっていかなければならないと思っていますし、まずは9月7日から土日祝日ですけれども、300円払うと何回でも乗れるというメリット感をぜひ示していただきたいということと、もう一方で自分が一番心配しているのが、以前聞いたところ、整理券を取って乗るんですけれども、エリアを超えてしまうと現金で払ってくださいという周知になるみたいでございます。
先ほど申したとおり、何回でも乗ってこどもさんも2名までは無料ということでメリットを示す一方で、エリアを超えたら使えなくなるんですというところでもしっかり周知をしていただきたいというふうに思っていますし、そういったことも含めて今年度は実証実験ということで、次年度以降つながっていくと思っていますので、しっかりとした周知と利用実態を把握していただいて、今後につながる公共交通の利用者増に向けた取組について期待を申し上げたいというふうに思っています。
今の件について、何かお考えがあればお示しください。
◎大川望 交通企画課長 御指摘ありがとうございます。
確かに、委員おっしゃるとおり、我々手前どもでは物すごくいい制度をつくったのかななんて思いながらも、利用していただく方がしっかりと御利用いただけないと何の意味もないという意味ではおっしゃるとおり、周知広報についてはしっかりとメリット・デメリットにつきまして、御利用の方法とかそういったことをしっかりとあらゆる媒体通じて周知をしたいと考えてございます。また、アンケート調査も行うと考えてございますので、その利用実態、御意見等をしっかりと踏まえながら、次年度以降の取組にも生かしていきたいと考えてございます。
以上でございます。
◆上田芳裕 委員 よろしくお願いいたします。
◆古川智子 委員 資料都-1です。
本市における今後の検討目的という中で、先ほど三角形お示しいただきました。サービス水準、事業者の収益改善、それから公共交通ネットワークを実現するための体制というところでお示しいただきました。本当に公共交通のベストミックスに関しては暗中模索のような中でも、何が本当に一番最適解かというところを探し続けている状況ではあるんですけれども、バス路線、これまでバスだったらバスの議論、電車だったら電車の議論、それからAIデマンドタクシーだったらそのタクシーに関しての議論というふうに、ちょっと何か縦割のようなところの印象も持っていたんです。
バスの検討会でも、これまでも議論されて再編成というところで減便するところは減便する。強化するところは強化するというところで対応策を取ってきたわけですけれども、その中でも先ほど言いましたように、全体的に何が代替案としてできるかといったところも含めると、実際これからバスの路線、経営的に担保できるのが、例えば路線ごとに何人乗れば採算が合うとかという数字はあると思います。そういった分岐点というものをいかに充足しているか、または充足できていないかといったのを例えばエリアごとに、路線というとかなり細かいと思うので、例えばもう要点的なエリアごとに可視化をしていった中で、ではその路線にどういった戦略を打てばいいのか。
その中で、例えば今のバスの大きさを小さくしていくとか、あとは、ここはもうAIデマンドタクシーに切り替えた方がいいんではないかだったり、あともう本当に改善、抜本的に時間帯を早朝、通学通勤のときだけ物すごく充足させるとか、何かそういったところでも、実際に本当に戦略的な手だてを考えていくべきなんではないかなと思っています。
なので、何が言いたいかというと、バス路線に関しては何かそういった乗車率、今後の持続可能性を例えば数字、または色分けするなりして、路線を明確にここがちょっと危ない、ここはもっと改善できる見込みかもしれない、いや、もうここはもう難しいかもしれないというような、今後の何か私たちが議論ができるような情報が欲しいというのが1つです。
それから、効果的な公的支援、いわゆる行政の支援です。バスに関しては令和4年度、国・県・市合わせて33億円の補填、その中では市は10億円の補填をしていました。市電に対してもかなり大きな、市電は市直轄なのでというところがあるんですけれども、片やAIデマンドタクシーで、すみません、これはもう一回言いますけれども、西南チョイソコだけでも年間1,600万円も額が違うんです。なので、バス、電車、それからAIデマンドタクシー、同じ公共交通に対してどれだけの予算の使われ方がしているかというのも、ちょっと私たちの中でお示しいただきたいと思います。
ここでも何が言いたいかというと、億単位で使われているバス、電車に対して、もう少し地方の足を担保するためのAIデマンドタクシーにも、もうちょっと数字的にも負担をしていいんではないかと思っているところです。なので、全体的にどんなふうに予算が使われているか、公共交通に対して。そこも示していただければと思います。
よろしくお願いいたします。
◎大川望 交通企画課長 大変参考になるありがたいお話をありがとうございました。
おっしゃるとおりでして、やはりしっかりと御議論いただくための基礎を今回調査したいと思ってございますので、今、委員が御指摘ございましたとおり、議論ができるような、例えば色分け、エリアごとのどうだというところ、特にまたバスに特化した話ではないような、そういった情報とかも取れたらと思ってございます。
さらには、行政の支援という部分で、お金は出しますし、また今後行政の在り方としてどのように関わっていくのかというところも必要になってくるのかな、なんていうものをイメージはしてございますけれども、それがどういうふうな規模感で、どういうふうな関わり方なのかといいますか、どういったところに支援をしていくのかというのが議員の皆様方にもしっかりと御議論をいただけるような形でお示しできればというふうには考えでございます。
また、詳細につきましては委員の皆様方にもいろいろと御助言を賜りながら進めていきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上でございます。
◆齊藤博 委員 今、ちょっと関連で一言申し上げたいと思うんですが、実は、最後にちょっと申し上げようかなと思っていたんですが、今回の地域公共交通に関する特別委員会といいますのは、最初の当初の目的といいますのは、時限的なもので特別委員会としてやっていく。
何をかといいますと、前提として令和7年度に作成予定と聞いております公共交通の計画作成、これを念頭に、ここをひとつ、例えばゴールではないですけれども、見据えたところでの議論を深めていければと、その共通事項が公共交通というようなことで、まさに委員がどういう形で選ばれたか。少し会派ごとでも違うのかもしれませんけれども、これは各地域の委員である程度振り分けられて、中央区、北区、南区、東区、西区ということで、それぞれの地域の代表という意味合いもあってここに名前を連ねさせていただいているというようなことがあります。
要は、各区でありますとか、地域の代表としてせっかくここに参集させていただいているような特別委員会でもありますので、今後の議論の在り方、今回のような個別具体的な政策の事案について1つずつ御説明いただく、これももちろん大切なことでありますけれども、もう一つ、地域特性を大切にしながら、その地域特性にフォーカスできるような、公共交通というのは例えば西区と東区ではやはり事情が大きく変わる。ですから、私は東区でありますが、例えば古川委員は西区、その公共交通に対するニーズがおのずと違ってきているということもありますので、そういった各区の状況であるとか、地域の状況をつぶさに分析をしながら、そこに公共交通の在り方として議論がしっかり深化できるような環境をぜひ執行部の皆さん方と深めさせていただく場にこの特別委員会できたらいいなというふうに思っております。
今後の進め方、これは委員の皆さん方と一緒に議会の方でも考えないといけない部分でありますが、執行部の皆さん方についてもそこの御理解もいただきながら、地域の特性にもっとフォーカスできるような議論の場ということにもやりたいと思っておりますので、どうかその方向も併せて考えていただければなというふうに思います。
局長、いかがでございますでしょうか。
◎秋山義典 都市建設局長 御意見ありがとうございました。
公共交通、第1回の委員会でも御説明しましたとおり、3階層あると思ってございまして、輸送効率とか、運べる人員でありますとか、それに係る採算分岐点、どれだけ乗れば運行できるか。そういった特性、違いますし、あと、地域ごとにどういった交通モードが重視されるかという状況も違いますので、それらを細かく調査分析して、市域全体でどういった交通体系が一番持続可能性があるかということをしっかり御議論いただけるように、きめ細かく材料を提供してまいりたいと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆藤山英美 委員 公共交通の再構築についてということですから、この1番の状況の分析ができておりますけれども、私の経験ですが、五、六十年前は、バス、電車というのはほとんど乗れなかったんです。何回も何回も積み残しでそういう時代だった。このような形が今となっては物すごく変わってきているわけです。鉄道、バス、市電がもう先細りになっているわけです。そして自家用車がずっと幅を利かせていると。もうこれは利便性の追求で仕方がなかったかなという思いはしますけれども、ほとんどが通勤通学は電車、バスだったと思います。それでほとんどの方がもうそこに乗るのにみんな競争して乗っていた時代だったと思いますけれども。
今となってはこのような形を打開するためには、便利になった自家用車のある程度の制限というのが避けて通れないかなと思います。これだけ64%以上になっていますから、それでもう道路はほとんど自家用車があふれておりまして、バスもその渋滞に巻き込まれてなかなか定時性が確保できないという、この2番の課題の真ん中に書いてあります将来にわたりというのが全てだと私は思います。これを実現すればある程度解消できるんではないかと。その中ではやはりここに書いてあるように、交通機関が相互連携、また行政の関与、そういうところが非常に大事ではないかなと思っております。
そして、行政の移動円滑推進課があるわけですから、小さいところから大きなところまで、いろいろと対策を練ってもらわないとなかなか解決が難しいかなと思っております。
私が先ほど言いました健軍のバス停でも、片やほとんど利用しないほうが50台近く通過しているわけですし、ほとんどの人が乗換えで使っているバス停は27台前後ということで、その利便性をもう少し追求してほしいなと。こういうのはバス停の統一とか、場所を変えることである程度利便性は向上するわけですけれども、行政の指導である程度解決できるんではないかなと思っております。これはもう警察と自動車関連の企業が連携することは大事だと思いますけれども、そういうところからやっていただければ、渋滞の解消にも利便性の向上にも、また定時性の確保にも続いて公共交通の利用が増えるのではないかと思っておりますので、そこには勇気を持った行動が必要ではないかなと思っておりますので、よろしくお願いします。
◎大川望 交通企画課長 御意見ありがとうございます。
確かに、公共交通を持続可能にするということは、移動手段を公共としてしっかり確保していかないと、生活に密着したものとして継続的なものをつくっていかなければいけないと。もう一つ大きい壁としては今自動車交通に頼っているような交通の分担率の話であったり、誘引される渋滞であったりとかいうようなことになってこようかと思います。
その渋滞であったり、自動車の分担率をいかに下げていくかというものについては、持続可能な公共交通の体制が整っていないとまずもってはいけないという部分と、そこに対するいろいろな施策の内容としてはハードの整備であったり、委員おっしゃるソフト面での対応であったり、いろいろなものを織り交ぜながら、あらゆる施策を展開しながらその一つの目的に向かっていくというようなことが必要かと思ってございます。
ついては、この特別委員会において、そういったいろいろなソフト、ハード面も含めまして様々な御意見も賜りながら進めていきたいと思ってございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上でございます。
◆藤山英美 委員 よろしくお願いします。
以前はバス専用レーンで時々は取締りがあったんですけれども、今はほとんどないというような状況で、ルールを無視して走行する車が増えております。バスの定時性を確保するためには、そこをちゃんと押さえいかないとなかなか難しいかなと思いますし、バスレーンの延長も話題に上っておりますけれども、そういうことを確保して、定時性を確保してもらうと自家用車からの移動が出てくるのではないかと思っております。
そこが解決できなければ、なかなか自家用車の利用の方は減らないんではないかという思いでございますし、また、ガソリンの価格等も影響してくるかなという思いがいたしますので、今後も注目していきたいと思います。
◆上野美恵子 委員 まちなかループバスなんですけれども、今回提示されているエリアなんですけれども、中心市街地の4バス停の沿線ということで、一旦これは今年度は実証実験ということなので、もちろん実施後の検証というのがあろうかとは思いますけれども。このエリアの設定で、効果というのが随分変わってくる面があるんではないかと思うんです。もう少しエリア設定についての考え方について補足説明をお願いしていいですか。
◎大川望 交通企画課長 御意見ありがとうございます。
令和5年度末まで運行いたしておりましたまちなかループバスにつきましては、とてもピンポイントのまちなかというエリア設定でございまして、先ほど申し上げたとおり、熊本駅、桜町バスターミナル、それと銀座町通りの下通町筋と鶴屋前の通町筋、この4つを結んでいたという状況でございました。
今回のフリーパスにつきましては、まず第1にエリア設定の考えとして上がりましたのが、前のループバスにつきましては運転士不足というような状況がございまして、事業者さんの方も受けることが耐え切れないというところでやむなく中止したというところでございますので、まずそういった運行される事業者さんに御負担をかけないというのが一義的にあるのかなと考えたところでございました。
次に、まちなかの回遊性というものを考えたときに、どういったエリア設定ができるのかというふうに思ったところで、やはりループバスのように4つの拠点をとなった場合には、個別の路線というものがどうしても必要になってくると考えましたときに、実際の路線バスで180円均一エリアというものをもう既に導入しておりまして、なおかつそれは一般の路線バスが当たり前に運行してございますので、事業者さんに過度の負担をかけないというところも考慮いたしまして、よりまちなかであって、さらにはお客さんがもうちょっと広い範囲で乗り降りができて、まちなかを楽しんでいただけるというような観点から、この180円均一エリアというものを設定したところでございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 この範囲の広さというのは年齢層によっては歩きとか自転車での移動というのが割と簡単にできる範囲、距離かなというふうに思ったんです。だから目的でおっしゃったさらなる利用者の増加となった場合は、どういう方たちにたくさん利用してもらうのかということとかを考えて、設定していかないと、実際やったときに増えていかないという面が出てくるかなというふうに思いました。
やってみての結果が多分出ると思いますけれども、やはりちょっと何か工夫すればもう少し利用促進につながる面があるんではないか。例えば何かこれ電車の沿線中心ですよね。でも電車はもともと180円、バスも180円であるけれども、何かちょっと町に出てくるのに、車ではなくてバスを利用するというふうに切り替えていただくという発想の視点というのは、ちょっと考えて地図を見てみるという発想があってもいいかなというふうに思いました。そうすると、年齢層というか。あとこの実証実験で事業費は幾らぐらいかかるんですか。
◎大川望 交通企画課長 事業費といたしましては総額で2,400万円でございます。内訳は令和6年当初予算と区分でございますけれども、総額で2,400万円、実証実験についてが2,100万円、後は調査分析等につきまして300万円という内訳になってございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 ありがとうございます。
やってみて、ぜひ私たちも結果を見てまた御意見を申し上げていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
それから併せて、JR新水前寺駅の高架下のバス停設置について、ちょっと感じたことを申し上げます。
ここの部分がとても車とかが多いんです。先日、説明のときに詳しく聞いたんですが、今予定されている場所というのは中心部に向かっていくときに、このJR新水前寺駅の手前のちょうど駅に沿った道から車がいっぱい出てきたりする。その手前のところも左からどんどん車が出てくる。そしてそこの駅を越えたすぐの側道には左折ができなくて、次の細い道と次の道路は左折ができるというふうに、時間帯にもよりますけれども、いろいろな制限があったり、特に朝の交通渋滞の時期というのは、かなり車の量がすごいんです。そして側道まで含めて車に列ができるというふうな場所なんです。
それと自転車の通行がすごく多くて、高校生とか歩いている人もとても、とにかく人も車も自転車もとても多いところなんです。そういうところのバス停が、確かに便利にはなるんですけれども、何かちょっと安全性とか心配な面もあるなと、聞いたときにちょっと思ったもんですから、そこのところについて何か、検証ではないけれども、今度実証実験を通じてまた地元と合意を図るということなんでしょうけれども、慎重にしていかないと、何か危険な面もあるのかなというふうに思いましたので、意見として申しておきますが、何かお考えのことがあればお願いいたします。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今回の計画は利便性のみならず、電停を待つ人が危険にさらされているという状況がございますので、その安全性の確保に向けて計画をするものでございます。
一方で、委員が御懸念されているように、人も車も自転車も多いという状況は我々も認識をしているところでございます。計画段階では、シミュレーション調査であったり、現地調査を行いまして、交通に大きな影響はないだろうと見込んでおりますが、今後、地元説明会を通じて社会実験等を行う予定にしておりますので、その中でしっかりと検証して丁寧に進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 今度の移設の検討の中で新しくバスを停める、新しいバス停の方のバスを待つ部分について歩道の拡幅とかは検討に入っているんでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 委員御指摘のように、バス停を設置する前面の歩道につきましては歩行者が安全に通れるように、拡幅も予定をしているところでございます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 今でももう本当にいっぱいいっぱいで擦れ違っているような歩道なんです。そこに人と自転車が行き交っていて台数が多いので、そこにバス停となったときは人が滞留するということにもなりますので、その拡幅の面積とか幅とか、慎重に検討していただいて、安全性に最大限に配慮していただくようにお願いをしておきます。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 委員長 先ほど来からバス事業の現状、調査・分析について各委員から御意見がございました。今後本委員会において持続可能な地域公共交通の議論を深めていくためにも、かなり重要な情報かと思っております。
執行部におきましては、本日の委員の皆さんからの意見に基づきまして、有用性のある調査となるように取り組まれることを私の方からも求めておきます。
それでは、次に、報告2件の説明を求めます。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 資料は交-1をお願いいたします。
7月26日に発生した脱線事故についてでございます。
まず、事故の概要ですけれども、経緯といたしまして、低床電車が田崎橋から乗客2名を乗せまして二本木口に向けて時速12キロで進行しておりました。その際、ポイント付近で異音と衝撃を感じたため、停車させました。このとき脱線していたものです。その後、運転手の判断によりバックして結果として車輪がレールの上に戻っている状況です。事故発生後から田崎橋、熊本駅間の2電停間については区間運休いたしました。
その後、安全性を確認して7月29日から1両編成のボギー車両のみ区間運休を解除しております。その後、今回事故を起こしました低床電車については整備、安全確認を行った上で、8月10日から低床車両を含む全車両で区間運休の解除をしているものです。
右上が発生現場の写真になります。写真手前側が田崎橋側になります。奥の方が二本木口、熊本駅の方向になります。本来の進行方向と書いております赤い矢印の方向に本来電車が進む予定でした。そういったところ、脱線痕で、ちょっと分かりにくいんですけれども、直進の田崎橋に入ってくる方のレールよりやや左側の方に脱線しております。その後バックして車輪が戻っている状況にございます。下の方に断面図を描いております。このレールというのが溝つきレールというちょっと特殊なレールでございまして、車輪のフランジというでっぱりのところが入るようなレールになっております。右も左も、図でいうところの右側がともに摩耗している状況というのが見られました。
このことから、発生原因といたしましては、レールの摩耗と車輪の摩耗という複合的な要因により発生したものです。
3の再発防止策になります。
当該箇所のレールの補修を肉盛り溶接というレールを補修するやり方で行っております。また、今回脱線を起こした車両と同型車の低床電車については車両の点検を行って、試運転後に運行を再開しております。加えて、事故車両は車輪形状を新品同様の形状に整えた上で行いました。今後は摩耗しやすい低床車両の車輪の測定間隔というのを6か月置きから3か月置きに見直したいと考えております。
また、車輪の基準については、国や他事業者の基準と同等以上とは確認したものの、車輪メーカー等にも確認していきたいと考えております。
次に、ポイント通過時の速度は15キロメートル毎時以内にするという基準がございましたけれども、今回12キロメートル毎時で通過しております。そういったことから安全を期すために一旦停止後に5キロメートル毎時以内というふうに運用を変更しております。このことに関しましては全運転士に事案の周知と運用変更の通知を行っております。
以上です。
続きまして、交の2をお願いいたします。
市電の安全に向けた再構築ということです。市電の今後の取組について記載しております。
事故、インシデント等が多発している非常事態にある今、100周年を機に過去の事故に徹底的に向き合い、再検証し、風化させない取組を行ってまいります。また全員が危機意識を持って安全を最優先する組織風土に変えていくと同時に、人、車両、施設の安全対策にも不断で取り組んでいく所存です。
左側、決意といたしまして、1番、安全を最優先にとしております。これまで平成20年の死亡事故以降、10月12日を事故ゼロの日として研修などを実施しているところです。しかしながら、その後も死亡事故が発生するなど、教訓が生かされていないのが現状です。その背景といたしましては、安全より時刻表を優先した運行、局内各部門間の一体感の欠如、全職員の危機管理意識の欠如などがあると反省しているところです。左下の写真になりますけれども、今後は安全意識と危機意識の向上を目的としました個人面談、監督職による添乗監査の強化に加えまして現在行われておりますインシデント等検証委員会におきましても、今後モチベーション向上や組織風土改革など、背景的な要因について御議論いただき、早急に対策を実施したいと考えております。
その上で改めまして、決意といたしまして、安全を最優先とする組織風土の再構築を行い、また過去の事故を徹底的に再検証しまして、市電が幸せを運ぶ電車として絶対に安全でなければならないという強い決意を持って取り組んでまいります。
その上で、右上2番、人の再構築をお願いいたします。これまで退職者不補充を行っていたことから、運転士はほぼ非正規職員になっているなど、人材の長期的展望というのが欠如しておりました。加えて安全を維持するための職員育成も遅れているのが現状です。今後は上下分離により、正職員化することで処遇改善、モチベーション向上を図りますとともに、将来を見据えた計画的な職員採用と技術の継承を行ってまいります。また、右側の写真になりますけれども、現在乗務員の育成におきましては無事故経験者を指導教官とした新人育成を行っておりますが、今後は座学式から対話式など、本人の気づきを引き出す研修も検討してまいります。
その下、3番、車両の再構築になります。これまで全国初の低床車両導入などを行ってきましたものの、計画的な車両更新ができておらず、全車両45編成中の23編成、約51%が60年超えという状況です。法定耐用年数13年に対して平均車齢は48年、また、令和4年度以降、既存車両を延命化、長寿命化対象に分けて改修し始めましたものの、今年1月には安全装置不良でのドア開きインシデントが発生している状況でございます。
今後は、令和6年~令和13年度まで、3両編成含む新型車両12台導入するなど、計画的に車両更新を行います。
加えて、前回委員会で古川委員から御質問がございました既存車両の大規模改修も検討してまいります。
ドア開き対策といたしましては、安全装置を故障するまで使うこれまでの事後保全から、定期検査時には全て交換する予防保全に切り替えていきます。また、ドア開き注意喚起装置を9月補正予算に計上しまして新設してまいります。
その下4番、施設の再構築ですが、これまで平成21年策定の経営健全化計画により、必要最低限の施設整備となっておりまして、軌条更換、電停改良等について整備が遅れております。また、今年に入りまして信号見落としによる信号冒進が数回発生していてる状況です。今後は、レール等更新計画の見直しにより更新を加速化しますとともに、電停のバリアフリー化等も計画的に実施いたします。
また、信号冒進対策といたしましては、こちらも9月補正予算に計上いたしまして、信号の補助表示装置を新設してまいります。
9月補正分につきましては急ぎ対応できるよう、現在も準備を進めております。
説明は以上でございます。
○田中敦朗 委員長 報告に対して何かお尋ね等はございますか。
◆齊藤博 委員 ありがとうございました。
市電の安全に向けた再構築について、るる御説明がございましたが、二度と起こさないというお気持ちの中で、市民の利用者の皆さん方のためにという思いで頑張っていただければと思います。
ただ一つちょっとあえて申し上げたいと思います。
事故のことでありますが、資料交-1です。
端的にちょっとお答えいただければと思いますが、今回の事故に関しては事故が起こった後、届出もなく退行運転、バックした。これ以降に関しては一部やはり運転士のそのときの判断というものに、結果としてはルール違反だったと言わざるを得んのだろうと思いますけれども、その前の段階で今のマニュアル、安全管理マニュアルとか、運行に運転士さん、何か支障があった、あるいは発生原因のところにレールの摩耗と車両の摩耗、車輪の摩耗と、これが要因だったというふうにありますけれども、運転士さんの何か責任があったのか、あるいはレールの摩耗、あるいは車輪の摩耗、これが基準を超えて摩耗していたのかどうなのか。これをちょっと端的に教えていただきたいと思いますが。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 先ほどの質問で、運転士のところに関しては責任がないと考えておりまして、制限速度内で走っておりました。あとはレールと車輪の摩耗という話でございますけれども、車輪の方が基準値ぎりぎりといった値になっておりまして、その値自体は確かに基準値内ではあったんですけれども、今回低床車両が対象でして、低床車両は結構摩耗しやすいという特性があるために、管理する間隔だったり、あとちょっと基準自体をまた他事業者あたりに確認してみようかなというふうに考えております。
以上です。
◆齊藤博 委員 端的に申し上げて、基準値はクリアしていたんですね。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 レールと車輪に関しては基準値をクリアしておりました。
以上でございます。
◆齊藤博 委員 意地悪で聞いているわけでも何でもないんですけれども、基準値をクリアしていたにもかかわらず結果的に脱線してしまったんですね。この事実はやはりもっと重く受け止めるべきではないかなと思います。例えば再発防止について、車輪測定間隔を6か月から3か月に短縮するという項目が入っているんですけれども、そもそも基準値を改めなければ、今回の事故の教訓とはなり得ないんではないかと思うんです。強いて言うならば、4項目めのポイント通過の速度を減速させると、これは確かに当時は12キロの速度だったということですので、5キロで行けば安全性というのは増すだろうと、ここぐらいなもので、安全マニュアルだったりとか、安全基準だったり、その摩耗の要因を一旦今回排除するという発想がなかったのか、どうなのか。そして今回、安全マニュアルや安全基準といったようなものを見直す用意があるのかどうなのかと、ここをちょっと教えてください。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 基準に関しましては、確かに車輪の摩耗の方が基準値ぎりぎりだったということもございますので、間隔を短めにすることとしましたものは根本的な解決にはなっていないという意味の御指摘かと思います。
それで、他事業者の方にちょっと確認しまして、熊本市と同等のところの基準値であるということまでは確認しておりますものの、今後は車輪のメーカー等に確認しまして、それが妥当なのか。例えば基準値であっても、それよりもうちょっと厳しいところでイエローカードではないですけれども、黄色信号を出して換えるようにするだとかいうところの検討をしてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆齊藤博 委員 基準値をクリアしているのに事故が起こったというような事実は、これはしっかり真摯に受け止めていただいて、マニュアルを見直す必要がないのか。ほかに全国で前例がなかったということで、ほかの事業者さんは場合によっては熊本市よりも安全性基準的には熊本市の方が厳しいというようなことになっているのかもしれませんけれども、ただ、現実的に安全基準を守っていたのに事故が起こったということそのものがやはりもっと見直すべきところであるとか、検証する必要が余地はあるのではないかなと、僕は素朴に思っています。
ですので、今回の教訓を生かして二度と起こさないというような思いの中で、もう一回局の方で再検討していただいて、必要であればマニュアルやあるいは安全基準を見直していくと、その辺も視野に入れながら検討いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆古川智子 委員 交の2の資料に基づいて、まずはお礼をお伝えさせてください。車両の再構築といったところで、今後既存車両の大規模改修も検討をするというところで、前回の私のお願いに対しての答えをありがとうございました。
本当に過去遡ると、これまでは経営の収益確保のために人員をぎりぎりのところで耐え抜いてこられた過去があったことで、こういった今の現状、インシデントの発生だったり結びついているのかなというところが否めない中で、今後は人とハード面、車両、それからレール、そこをもう本当に安全を担保して持続可能な形にするための今回は車両の大規模改修、いわゆる細部までオーバーホールのような形できちんと点検をして、安全かどうかを確認していく作業、大変な作業だと思いますけれども、計画を示してそれに基づいて管理をしていってほしいと思います。
先ほど、齊藤委員の中でも、基準値を守っていたにもかかわらずこういった脱線が起きたというところで、私は本当に専門的な知識もないので分からないんですけれども、もしかしたら例えばほかの車両全体の何かしらの要因があったかもしれないということも、今お話を聞いている中で思ったわけです。
なので、そういったことも含めてこれまでちょっとブラックボックス化していた車両について、もう一度本当に安全かどうか、100年目の節目を、これからの未来に向かってもう一回体制を立て直す意味でも、計画、それから実施に向けてどうぞよろしくお願いいたします。
そしてドアの開いてしまう対策に関しても視覚なり聴覚なり、危険防止、何か開いた場合には運転士にお知らせをするハード面が必要ではないかということもお伝えしていましたけれども、そちらに対策も新設するということで感謝申し上げます。
ありがとうございます。以上です。
○田中敦朗 委員長 答弁は要りませんか。
◆古川智子 委員 何かあればお願いします。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 1点目の大規模改修についてでございますけれども、そちらの方は今メーカーと事業者さんの方に確認は取っている状況です。ただ、ちょっと金額的にも結構高額になっていると、あと事業期間もそれなりに長くなっているというところでもございますので、対象車両を考えながら進めていきたいというふうに考えております。
2点目のドア開き注意喚起装置の方なんですけれども、9月補正予算で計上いたしまして、その準備作業というのは今進めているところでして、早急に対応していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。
前者に関してはもちろん大規模改修すべきかどうか、それをすべきではないかという見極めもあるかと思います。そういった面は費用対効果も見極めながら実施してほしいと思います。
以上です。
◆上野美恵子 委員 事故の件なんですけれども、レールの摩耗と車両の摩耗という複合的な要因だということで、対応策としてレールは取りあえず補修したと、それから車輪については測定間隔を短めにしたというふうにあります。これについて、こういう摩耗品の取換えとかについての基準、定期的にやっている基準みたいなものはないんですか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 車輪の方はまず8年に1回全部換えるというような運用にしておりまして、その中でも今のところ6か月に1回車輪の形状とかを点検しているところでございます。その中で8年到達するまでに削れ過ぎているというところが見られたら整備する、削って整えるという形にしております。
レールの方に関しましても、1年に1回2か月ぐらいかけて軌間、軌間というのはレールとレールの間の測定だとか、高さだとかそういうのの測定をずっとしております。その中で基準点がおかしいところに関しては応急的な対応というのを考えているところでございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 ということは、要するに8年に1回は取り換えるというふうに決まっていても、それよりも早く摩耗してしまってすり減っているというのが現状だということと、レールについてもやはり、だから基準というのが本当に何か最悪みたいな感じで、悪くなるような期間が定めているということよね。予防的に改修していくというふうな基準にはなっていないんですね。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 基本的には国の基準というのを準用しまして、ただ車輪の方に関しては、先ほど齊藤委員の方からもありました国の基準よりやや厳しめの基準というのを用いているところではございます。そういいながらも今回ハード面で脱線の要因になったということで、基準の見直しというのも考えていかなければいけないのかなというふうには思っているところでございます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 分かりました。
ということは、国の基準に準じてやっていても摩耗の方が待ってくれないという現状があるので、やはり予防的なレールや車輪の摩耗把握をして、対応策を適宜取っていくというところをきちんとやっていかないといけないのかなというふうに思いました。多分今回、こういう事故があったので、そういう点は御認識いただいたのかなというふうに思いますけれども、国の基準というのもやはりこういうふうに事故が多いと、何らかの見直しというのも必要なのかなというふうに今日感じたところです。
それともう一つは速度です。速度の基準は何キロというのがあるんですか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 熊本市の基準としましては改定前が15キロメートル毎時というふうにしておりましたけれども、事業者によってここはちょっと違っておりまして、6キロメートルだったり8キロメートルだったりという事業者さんも見られたことから、今回5キロメートル以内と変えたところでございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 それについての国の基準というのはないんですか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 国の基準というのはないというふうに認識しております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 他都市の状況とかは今おっしゃったとおりだね。
何かすごく安全運行がすごく重要な分野にもかかわらず、意外と基準というのが最低限のものになっているんではないかなという印象があります。だから、基準だけでいけば今回のようないろいろな事故につながりかねないということがあるので、やはり予防的な視点で運用していくということをかなり力を入れてやっていかないと、結果的に事故があったから対応というふうに、後追い後追いになっていくのかなと思いましたので、あってはならないけれども、今度のことを教訓にして、そういう国の基準、他都市の状況、そしてまた本市の運用の状況についてもしっかり日頃の実際の運行状況なんかと考え併せて、予防的にやっていけるようになっていただきたいというのが私の意見ですので、よろしくお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 答弁は要りますか。
◆上野美恵子 委員 いいです。
◆上田芳裕 委員 すみません、関連いたしまして、レール脱線ということで右に行く、左に行くポイントのところで車輪とレールの摩耗が原因で脱線をしたということですけれども、ここが田崎橋から二本木口に行くところで、この市電の上熊本駅から熊本駅、いろいろあると思いますけれども、こういったポイントがある箇所は何か所ぐらいあるか、把握されていますでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 ポイント自体は14か所ございます。そのうち、今回問題となっているような同様の箇所というのは田崎橋、上熊本、健軍の始発電停となるところでございまして、今回の田崎橋以外の上熊本と健軍町に関しましては、ポイントが見られる状況で発車できることから、そこまで速度が出ないといった状況でございまして、こちらの田崎橋のところだけが電停発車してこの分岐点のところまで45メートルほどあるものですから、スピードを出そうと思ったら出てしまうというところもありまして、一旦停止後に5キロメートル毎時というような運用としたところでございます。
以上でございます。
◆上田芳裕 委員 今言われた今回脱線した場所と、健軍電停、上熊本、14か所あるといわれたのは、これ以外は車庫の中とかそんな感じなんでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 例えば交通局前だとか、新水前寺とか、折り返しのポイントのところにございます。そういったところは折り返すときになりますんで、1回止まって運転台を乗り換えてということになりますので、ポイントが見えている状況でのスタートとなりますので、スピードが出ないといったところになってございます。
以上でございます。
◆上田芳裕 委員 今、お話聞く限りでは14か所あるけれども、今回事故が発生したところについては車速がある程度、用心がなかったものでということになっていますので、いずれにしても、切り替えるポイントが14か所もあるということでございますので、これまでも皆さん言われたとおり、摩耗に対する安全の点検を含めて対応いただきたいというふうに思っております。
よろしくお願い申し上げます。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆上野美恵子 委員 1つ忘れていました。
さっき申し上げた安全性についてなんですけれども、こういう交通機関については運転をするというか、そのこともすごく大事、技量の要ることだとは思いますけれども、それと同等、それ以上に整備点検が大事だというふうに思うんです。今回の場合で言うと、市電の場合は車両と施設、軌道敷も含めたそういうインフラの日常からの点検整備ということが非常に重要だと、その中の一つがさっきのレールや車両だったと思うんですけれども、それをなさる技術者についてはどのように確保されて、その確保された方たちが技量を専門性を磨いていらっしゃるのか、専門性確保についての取組とかをなさっている現状について御説明をお願いします。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 車両の方に関しましては、車両工場、上熊本の方にございます車両工場の方に技巧職として専門的な職員がおりまして、その職員の中で技術継承している状況にございます。ただ先ほど、再構築の方でもお話をしました、なかなか新規に募集できていないという状況もございますので、今後は上下分離とか、そういったところで新規に入った職員とかに技術継承していけたらなというふうに考えております。
それと、レールの方も、上熊本の奥の方に詰所というのがございまして、そちらの方で点検をしておりまして、毎日巡視をしております。あと、それとは別に先ほどお話ししました1年に1回、2か月かけての点検というのを行っている現状でございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 専門家の方たちの技量、研修というか、技術の向上というか、維持についての取組はないんですか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 基本的に研修という形ではなく先輩職員から学ぶ形になっているのが現状かと思ってございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 私もあまり専門ではないんですけれども、やはり車両にしても新型車両が入る。さっきおっしゃった低床車両がレールの摩耗とかも大きいとか、ただ単に技術の継承だけではなくて、やはり交通事業を円滑にやっていく上で車両とかも新型に変えていく、更新していくという、やはりグレードが上がっていくような面があって、それによって変わっていくというのはあると思うんです。
できるのかどうかよく分からないんですけれども、やはりそういう技術の進歩に伴ったこういう点検とかをなさる技術者のレベルアップというのは一定でしていかないと、習った後、漫然とやっている、さっき今後の事故は絶対起こさないという決意の説明があったときに、心して取り組んでいくみたいにおっしゃったけれども、こういうのは精神論では駄目だと思うんです。
やはり思ったことが実現できていくように、そのためのいろいろな決まりであったりとか、体制とか仕組みをつくっていくということなしには、精神論で決意をしてもうまくいくわけではないので、そういう面ではどこの業界でも技術面の更新ということを取り組まれていると思うので、電車の部門であってもやはり新たな車両を入れるときには、その電車の車両の特性、今までなかったものはどういうものなのか。それによって、既存の持っているインフラに対しての負荷がどのように変わるのかとか、そういうことなんかをきちんと科学的に検証して学んで、それに対応して、さっき言った予防的な維持管理をしていくためにはそういうことがないと、多分できていかない。
後になって、いや、低床電車走るとレールの摩耗が多いんですよねというふうな、それだと後追いになってしまうので、そういうグレードアップを図っていただきたいし、上下分離になっていきますので、上物の方でしていかれることになろうかと思いますけれども、ちょっとそこの点は今の時点では説明聞いていると弱いのではないかというふうに感じましたので、今後の検討課題として何らかのことを考えて、よければまたいつか、この場での御報告いただけることを期待しております。
○田中敦朗 委員長 では、答弁は要りませんか。
◆上野美恵子 委員 はい。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 委員長 ほかにないようであれば、本日の調査はこの程度にとどめたいと思います。
次に、次回の当委員会の開催日について御相談ですが、9月12日木曜日午前10時より開催したいと思いますがよろしいですか。
(「はい」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 委員長 ありがとうございました。
それでは、そのように決定いたします。
それでは、これをもちまして地域公共交通に関する特別委員会を閉会いたします。
午後 0時25分 閉会
出席説明員
〔政 策 局〕
局長 三 島 健 一 総括審議員 村 上 英 丈
総合政策部長 黒 木 善 一 政策企画課長 松 永 直 樹
〔財 政 局〕
局長 原 口 誠 二 財務部長 濱 田 真 和
財政課長 津 川 正 樹
〔都市建設局〕
局長 秋 山 義 典 技監 上 野 幸 威
都市政策部長 高 倉 伸 一 都市政策課長 飯 田 考 祐
交通政策部長 迫 本 昭 交通政策部主席審議員
濱 口 佳 久
交通企画課長 大 川 望 移動円滑推進課長 徳 田 隆 宏
移動円滑推進副課長太江田 真 宏 自転車利用推進課長酒 井 伸 二
〔交 通 局〕
交通管理者 井 芹 和 哉 次長 松 本 光 裕
総務課長 吉 岡 秀 一 運行管理副課長 荒 木 敏 雄
地域公共交通に関する特別委員会会議録
開催年月日 令和6年8月26日(月)
開催場所 特別委員会室
出席委員 12名
田 中 敦 朗 委員長 平 江 透 副委員長
木 庭 功 二 委員 村 上 誠 也 委員
古 川 智 子 委員 中 川 栄一郎 委員
島 津 哲 也 委員 齊 藤 博 委員
井 本 正 広 委員 藤 山 英 美 委員
上 野 美恵子 委員 上 田 芳 裕 委員
議題・協議事項
(1)持続可能な地域公共交通の実現に向けた諸問題に関する調査
午前 9時59分 開会
○田中敦朗 委員長 ただいまから地域公共交通に関する特別委員会を開会いたします。
本日の議事に入ります前に執行部より発言の申出があっておりますので、これを許可します。
◎井芹和哉 交通事業管理者 まず、1点目でございますけれども、本日交通局運行管理課長の松尾の方が体調不良により本委員会を欠席しております。どうか御理解いただきますようよろしくお願いいたします。
なお、運行管理課からはこれまで同様に説明員といたしまして荒木副課長が出席をしております。どうかよろしくお願いいたします。
それから、2点目でございますけれども、7月26日に田崎橋停留所付近にて脱線事故が発生いたしました。後ほど、原因や対応につきましては詳細な説明をさせていただきますが、度重なるインシデントの発生を受け、全乗務員への個別面談や緊急研修など、再発防止の対策に局を挙げて取り組んでいる矢先に、また開業100周年を目前にしたその時期にこのような事故を引き起こしてしまいましたこと、ざんきに堪えません。
先月31日には、外部検証委員会より本市に中間報告が提出されたところでございますが、今後、本事案につきましても検証の対象として最終報告での安全対策に反映させてまいりたいと考えております。
市電を御利用いただいております皆様をはじめ、市議会はじめ市民の皆様に対しまして立て続けの事故、トラブル等により御心配、御迷惑をおかけしておりますこと、改めて深くおわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。
以上でございます。
○田中敦朗 委員長 発言終わりました。
これより、本日の議題に入ります。
本日は市電延伸の方向性について集中的に御協議いただくため、お集まりいただきました。
それでは、調査の方法についてお諮りいたします。
調査の方法といたしましては、まず市電延伸((仮称)東町線)について執行部から説明を聴取した後、質疑を行い、次に次期地域公共交通計画の策定に向けた取組について執行部の説明を聴取し、質疑を行いたいと思いますが、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 委員長 御異議なしと認め、そのように執り行います。
それでは、市電延伸((仮称)東町線)について執行部の説明を求めます。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料1を御覧ください。
本日は市電延伸のこれまでの経緯及び現在の検討状況等について御説明をさせていただきます。
2ページ目をお願いいたします。
前回、前々回も御説明をしましたが、改めて本市の目指す公共交通の将来像、また、なぜ市電の延伸をするのかについて御説明いたします。
3ページ目をお願いいたします。
上段、青色の部分になりますが、現状本市では公共交通の利用者数が減少し、それが事業者の収益悪化やサービス水準の低下を招く負のスパイラルに陥っております。今後、人口減少、超高齢社会の進展が見込まれる中、このまま負のスパイラルが進めば公共交通が破綻し、高齢者など多くの方々の移動が困難な状況に陥ってしまうことが危惧されます。このような状況に陥らないよう正のスパイラルに戻す取組を進めるため、誰もが安心して移動できる持続可能な公共交通という将来像を掲げまして、公共交通の利用者増加や交通事業者の経営効率化等に向け、行政と事業者が連携して取組を進めております。
市電の延伸につきましては、公共交通を誰もが利用したくなる便利な乗物にすることで利用者数を増加させ、正のスパイラルを加速させる取組の一つとして、さらには渋滞緩和を目的として検討を進めているところでございます。
4ページ目をお願いいたします。
ここからは、平成27年度に延伸の検討を開始しましてから令和5年度までの検討経緯について御説明いたします。
5ページ目をお願いいたします。
本市では、平成27年度から市電の延伸の検討に着手しました。様々な検討の中で自衛隊ルートを優先整備路線として選定したものの、新型コロナの影響を受けまして令和2年度途中から約3年間議会での議論を中断しておりました。
昨年6月からの議論再開後は、基本設計の修正に取り組みながら、市民の皆様の御意見を把握するためアンケート調査を実施しました。各取組の詳細は次ページ以降で御説明をさせていただきます。
6ページ目をお願いいたします。
こちらは平成27年度に実施しました延伸を検討する方面の検討、そして優先的に整備を行うルートの1次選定及び2次選定の概要でございます。
検討方面は鉄道の通っていない基幹公共交通軸である長嶺や健軍などの東部方面、そして南熊本方面、田崎方面の3方面から検討を始めました。そしてその3方面から1次選定として右下の表にある5ルートを整備検討ルートとして選定をしました。その後2次選定では導入空間、概算事業費、道路交通への影響等の観点から優先的に検討すべきルートとして自衛隊ルートと南熊本ルートに絞り込みました。
7ページ目をお願いいたします。
平成28年から平成29年にかけましては、3次選定として自衛隊ルートと南熊本ルートについて概算事業費や費用便益、利用者見込み等について比較検討した結果、自衛隊ルートに優先的に取り組むことにいたしました。
8ページ目をお願いいたします。
こちらは令和2年度に実施しました自衛隊ルートの基本設計の概要でございます。具体的には走行ルートと整備形態の2つについて検討を行いました。その結果、益城方面への拡張性や沿道の出入り等が最も優れた高森線ルート、センターリザベーションによる整備を選定いたしました。この時点で概算事業費は約135億円、利用者増を1日約2,500人、費用便益を約1.2と見込んでおりました。その後、新型コロナウイルス感染症の影響により検討を一時中断しましたが、昨年度から検討を再開しまして基本設計の修正作業に着手をしました。
9ページ目をお願いいたします。
令和5年度から行っている修正設計について御説明します。
これは、令和元年度に行った基本設計に資材単価の高騰や新型コロナウイルス感染症等の影響を反映するために行っております。結果、これまで検討してきました複線案は事業費が約169億円となり、令和元年度の基本設計時点と比べまして約34億円増加する見込みとなりました。また、利用者増見込みも1日約2,300人、費用便益も約1.0に低下をしております。これらを踏まえまして、事業費の縮減、沿線地権者への影響の最小化、早期の効果発現を目的として一部単線へ計画を修正させていただきました。これによりまして事業費は当初基本設計時と同様の約135億円、費用便益は約1.3、事業期間を約8年間と短縮できる試算となりました。
10ページ目をお願いいたします。
こちらは、昨年度実施しました市民アンケートの結果の抜粋になります。熊本市はもとより、隣接する益城町含め、合計9,000人を超える方々から御回答をいただいたところでございます。
まず、市民病院までの市電延伸の必要性につきましては前回アンケートを行った平成29年度と同様、多くの方々から必要という御意見をいただいたところでございます。また、市電延伸が必要な理由としましては、誰もが移動しやすく暮らしやすい都市の実現には公共交通を充実させることが必要だと思うから、といった意見などをいただいております。
ここまでが昨年度までの検討経緯でございます。
11ページ目をお願いいたします。
ここからは、今年度に入ってからの修正基本設計の検討状況について御説明いたします。
12ページ目をお願いいたします。
まずは、熊本高森線についてでございます。
昨年度の一部単線化の方針を基に、交通管理者をはじめ関係機関との協議を行いました。その結果、右折レーンの確保、軌道や道路線形の改善のため、新たに用地補償が必要となりました。また、単線区間の誤侵入発生防止対策の一つとしてセブン-イレブン前交差点、左図上は電停①の上り電停を熊本高森線側に配置変更をしたいと考えております。これらにより、事業費が約6億円増の約141億円、費用便益が約1.2となっております。
次に、高森線と北側の第2空港線を結ぶ自衛隊中通りについてでございます。自衛隊中通りにつきましては、クスノキが多く植栽されておりますが、これらについては可能な限り残すよう検討を進めております。使用する場合には他の場所への移植に併せて補植等による緑の空間の再整備について検討を進めてまいります。
13ページ目をお願いいたします。
今後のスケジュール案についてでございます。
本日の特別委員会での議論を得まして、9月に実施設計等の補正予算を上程させていただきたいと考えております。補正予算が議決されましたら、12月の都市計画決定、国費の交付申請、3月の実施設計契約に向けて手続を進めてまいりたいと考えております。
14ページ目をお願いいたします。
市電延伸とその他公共交通施策を一体的に展開していくことの効果について御説明いたします。
15ページ目をお願いいたします。
今回の延伸事業によりまして市電の利用者が増加することで、自家用車から公共交通への転換による渋滞の軽減、CO2削減効果が期待されます。また、利用者数が増加し、交通事業者の収益改善等が図れることで運行本数の維持、増加や新型車両の導入など、設備投資が可能となります。また、これによりまして、サービス水準が向上し、より公共交通を利用しやすくなることで、利用者が増えていくという好循環が期待されます。また、自衛隊ルートの延伸同様に、鉄軌道のさらなる充実や交通結節機能の強化など、各方面で様々な交通施策を一体的に展開していくことにより、公共交通全体を正のスパイラルへ転換し、さらなる渋滞の軽減、車がなくても生活できる環境を作りまして、誰もが安心して移動できる持続可能な公共交通の実現を目指してまいります。
説明は以上になります。
○田中敦朗 委員長 以上で説明を終わりました。
それでは、市電延伸((仮称)東町線)について、質疑及び御意見等をお願いいたします。
◆上野美恵子 委員 説明いただいた点につきましてはおおむね了解いたしました。
若干、最終的に本年度の基本設計の修正によって、6億円の事業費が増えるという報告はありましたけれども、いろいろ国庫の負担とかありまして、2億円のプラスにとどまるということでありますので、もともとの計画からすれば許容範囲かなと思いました。
あとは、住民説明会とかが開かれるということですけれども、これの開き方なんかについて、少し補足的に御説明いただけませんでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 13ページのスケジュールに、今後都市計画の説明会の実施を予定しております。
これにつきましては現在調整中でございますが、早ければ9月中旬頃、そのあたりには皆様に御案内を差し上げたいと思っております。多くの地域の皆様に御参加いただけるように、平日と休日、両方開催をしたいと思います。開催につきましては今後具体的に検討してまいりたいと考えております。
以上です。
◆上野美恵子 委員 回数は検討ということですけれども、2回ぐらいだったらちょっと説明が行き渡るかなという不安がありますし、周辺への説明と同時に、やはり市電延伸についてはかなり広範囲の方が関心を持っておられるので、市民全体への周知とか内容をお知らせするということについても検討した方がいいのではないかと思いますけれども、その点についてのお考えがあれば、教えてください。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今、委員の御意見踏まえまして回数等につきましては検討させていただきたいと思います。また、市民の皆様、全体への御説明も含めまして検討してまいりたいと考えております。
以上です。
◆上野美恵子 委員 今回、市民病院の利用ですとか、区役所については区内ということもありましょうけれども、周辺は県立の学校があったりとか、かなり広範囲から移動してこられる方々もいらっしゃるということでの延伸の検討であったかと思いますので、最後におっしゃいましたように、やはり市民の皆さんによく御理解いただくということを大事にして進めていっていただきたいと思うし、そういうことを進めていくことが、今後公共交通の利用促進とか市電の利用促進につながっていくかと思いますので、どうぞ、交通局の方とも協力しながらやっていただきたいと思います。
それからもう1点、資料の12ページに、修正案の概要のところに書いてあるんですけれども、自衛隊通りの植栽の件です。可能な限り残すよう継続する。また、移植や補植をするというふうな緑を保全していくという点が書いてあります。これは私も賛成です、緑というのは大事だと思うので。ですけれども、今森の都推進部ができておりますように、一方では今の時点ではまあまあいいんだけれども、木はどんどん大きくなるから、長期的なスパンで管理とかも含めた見通しを持った緑の保全にしていかないと、現在、市電を整備する段階で思っていたのと実際何か何十年かたったら物すごいことになってしまって、植栽の管理が十分できないような状況が発生すれば、せっかくよかれと思ってやったことがとても困難を抱えるという面もあるかもしれませんので、この点についてはどうでしょうか。森の都推進部の方と御相談しながらやっていかれるとかいう方向はあるんですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 委員御指摘のように、今後も森の都推進部と調整をしながら進めてまいりたいと思います。将来危険な樹木、もしくは現状危険な樹木については対応した上で、将来の道路交通に影響がないようにしっかりと取り組んでまいります。
以上です。
◆上野美恵子 委員 とにかく、今だけを考えてすると、この樹木というのは先々すごく思っていなかったことが発生してくるという面がありますので、熊本市としては緑の保全は大変重要なポイントではありますけれども、ぜひきちんと先を見通した計画的なものにしていただくようによろしくお願いいたします。
◆藤山英美 委員 今の関連で樹木ですけれども、相当大きくて落ち葉の季節は花吹雪ではないけれども、相当枯れ葉吹雪で相当枯れ葉が舞っているんです。そして曇りのときはあそこは物すごく暗いです。そういう対策もせんといかんわけですから、樹木も残すということですけれども、事故防止の観点からも適正に管理をせんといろいろな問題が出てくるんではないかという思いがしております。かなりの大きさと量がありますので、そこをどんなふうに考えておられるのか、樹木は大事だというのは分かりますけれども、人の命と樹木と緑ということで、てんびんにかけるとどうなるかというようなものも検討していかなければならないと思いますが、そこはどう考えておられますか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 委員御指摘のとおり、現状管理する土木センターからは台風時とか落枝とか、そういったことで事故とかもあっていると聞いております。今後適正管理がしっかりと行えるように、土木センターともしっかりと協議を進めながら進めてまいりたいと思いますし、また森の都推進部とも協力しながら保全の方も進めてまいりたいと思います。
以上です。
◆藤山英美 委員 そのほかにも地元の方から相談があったんですけれども、鳥が集まってふん公害があるとか、いろいろな問題もありまして、東部土木センターの方で処理してもらえたところもあるんですけれども、そういうものまで頭に入れておってもらわんと、後々いろいろ問題が出てくる可能性はあると思います。
いかがですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 ふん害とかそういったものについても、例えば鳥獣対策課とか、そのあたり等も含めて連携しながら取り組んでまいりたいと思います。
以上です。
◆藤山英美 委員 そのほかにもいろいろ問題はあると思います。センターリザベーションで計画してありますけれども、単線の場合、サイドリザベーションの場合との費用比較とか、そういうようなものも検討しないといけないところではないかと思いますけれども、センターリザベーションの方が先行しておりますので、いろいろな問題も出てくると思います。センターリザベーションになれば、車両が横断する機会というのは相当増えるわけです。だからそういう問題まで解決してほしいという思いはありました。
そして、利用者の増加が約2,300人、そうなると、今でも健軍電停では人があふれた形で非常に危険な状態なんです。だからそういうのをどうするかという問題までシミュレーションしてもらって、安全対策というのは最優先で進めてもらわないと困るわけです。そういうところまで考えられておられるのかどうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 2点御質問があったかと思います。
まずは、センターリザベーションの件でございますが、資料1の8ページ目を御覧ください。
令和元年度から令和2年度の基本設計の中で、センターリザベーションか、サイドリザベーションかについて検討しております。結果としてセンターリザベーションになっておりますが、この理由としましては、そこに記載のように、軌道側の民有地は軌道をまたいで出入りできなくなると、要は接道ができなくなる、こういった周辺の土地利用に大きな支障があることからセンターリザベーションにしているところでございます。隣接するところには消防局等々ございますので、その辺りの影響を考えまして、センターリザベーションを選択したところでございます。
続きまして、健軍電停に多くの人があふれているという現状、これにつきましては延伸をしますと、自衛隊中通り及び高森線に4つの電停ができることになります。我々としてはそちらに分散させたいと思っておりますので、この電停の設置に合わせて駐輪場の整備であったり、パークアンドライドの駐車場の確保であったり、そういったことも一体的に進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆藤山英美 委員 今センターリザベーションの理由がありましたけれども、緊急車両の出入口というのは、警察もですが、消防も反対側なんです。だから、いろいろ利用の形態が違うところもあるので、そういう位置づけでは説明が足りないところもあるんではないかなと思いますし、健軍の電停でも動向を見ていると、南北から来られるというか、利用される方が多いように思います。だから、こちらの人も電停に来ておられたと思いますけれども、そこを簡単に解決できるような問題なのかなということで心配をしておりますので、そこはもう少し検討してもらわないと困ると思いますが。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今後、実施設計を進める過程におきましても、そういったサイクルアンドライドであったり、パークアンドライド等含め具体的な検討は進めていく必要があると思っております。
以上でございます。
○田中敦朗 委員長 そのほか、ございませんか。
◆上田芳裕 委員 私の方からは冒頭上野委員からも少し触れられましたけれども、今回、令和6年度の修正設計の概要の中で、この12ページの図でいくと、熊本高森線で約430メートル区間の一部単線化のところにおいて、交通管理者とも協議した結果、やはり右折レーンが必要だということで、6億円の事業費がプラスになっております。
詳細は、今後の実施設計の中で詰められると思うんですけれども、6億円といういわゆる用地買収、用地交渉のところで予算を上げられていますが、熊本高森線の上り下り、それと何か所ぐらい右折する箇所が必要になってくるのかということを想定はされておりますでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 熊本高森線で一部単線区間の間では3か所だったと記憶しております。
以上です。
◆上田芳裕 委員 予算に関わることなんであれなんですけれども、できればこういった資料の中にここのところは右折する車両が今までも多いからここは右折すべきだと考えて想定しています、具体的には実施設計の中で変動もあるかもしれんけれどもということで、資料をもうちょっと詳しく示していただきたいと思います。3か所程度ということで聞きましたので、今後またまとめられて御報告もいただきたいと思っております。
それと、もう1点、基本設計修正の中で12ページの真ん中ら辺、右側にプラス6億円ということで約141億円、ただ国庫補助だったり市の借金、市債に対する交付税措置を取り除くと約55億円、単費、熊本市負担でということで安心をしておるところですけれども、交付税措置については市債に対する一定割合ということで理解しますけれども、この国庫補助金約72億円というのは、この下の次の13ページの国費関連で丸で内示と書いてありますけれども、この内示と約72億円の関連性について御説明いただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 まず、12ページ、①国庫補助金、約72億円と記載をしておりますが、これは市電の延伸、この東町線事業の全体の国庫補助金でございます。一方で13ページ目に記載しております内示につきましては、今年度補正予算で上程させていただく予定の実施設計に対する予算に対する補助の内示額でございます。前段が全体の補助金の額、後段の方は今年度一部の補助金の額というところで御理解いただければと思います。
以上です。
◆上田芳裕 委員 というのは、国庫補助金の約72億円という積算の中で、実際に国庫補助がこれだけあるのかというところの担保を含めて確認をしていかなければならないというふうに思っていますし、以前に聞いた中では、この特別委員会は予算は扱わないんで、9月補正予算で上げられる実施設計の予算額の2分の1ぐらいがこの国庫補助金に充てられることで、次年度、今後約72億円が約半額ということでは具体的に聞いているんですけれども、実施設計に約4.2億円上程される予定かなというふうにも聞いておりますし、その半額の約2億円ぐらいを除いた今後においては工事段階においては約70億円という国庫補助金を見込んで、それを工事年度ごとに国に要望して実際お金を頂くという作業が今後入ってくるというふうに以前聞いたんですけれども、そこのところの考え方についてお示しいただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 この約72億円につきましては、毎年事業を行う前に前年度に国に要望をしていくことになります。これにつきましては毎年度国の方にしっかりと要望をしてまいりまして、予算の確保にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
以上です。
◆上田芳裕 委員 一応、国庫補助金ということで一定程度の見込みはあるんですけれども、毎年要望を出してそれがかなわないと工事が進まないとか、そういった部分になっていこうかというふうに思っています。実施設計を使っている段階での事業費の算出の考え方としては理解をしますが、今後、その年々しっかりとした要望を行っていただきながら、実際、実質的な市の負担額約55億円というのが膨らまないような対応もしていただきたいというふうに思っていますし、今回、定例会前に何回も特別委員会をやったり、定例会中も何かあるというふうにも聞いていますけれども、そのことは要するに13ページ目の上の段に書いてあります令和7年3月、いわゆる6年度末までに契約をしていかないと、いろいろなところで国庫補助の影響が出てくるとも聞いておりますので、ぜひ対応をお願いしたいと思います。
現時点で私からは以上です。
◆上野美恵子 委員 もう1点お願いします。
今のやはり同じく12ページ、修正設計の概要のところで利用者の方の見込みが1日に約2,300人となっています。ということは乗る人が増えて、これはいいことだとは思うんですけれども、さっき藤山委員もちょっと触れられたように、今健軍とか、東部地域、中央区でも例えば国府とか、駅、何か所かは乗れなくて、結局待つというか、積み残しというものが発生していてかなり長時間待たないと電車に乗れなかったというのが結構問題になっているんです。苦情とかも多いんです。
延伸によって利用者が増えた場合に、そういう事態が悪化しないように、むしろ改善される方向で便数との関係だとか、そのためにはその乗員確保とか、車両はどうなるのかとか。要するに運営される交通局と一体になった運行見通しも含めて策をつくっておかないと、今の状況がより悪くなってしまったら、延伸したけれども、むしろ不満がたくさん出るということにもなっていくので、そこのところの見通しはどんなふうに思っていらっしゃるんでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今、御指摘の件につきましては、例えば電停をしっかりと整備していくであったりとか、交通局との連携によって、運行体制をしっかり検討していくこと、さらには多両編成車両の導入も今後予定されておりますので、しっかりと今後も交通局と連携をしながら、そういった積み残し等対策についてはしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 交通局の方にもお尋ねしたいんですけれども、今の積み残し等々の現状については局の方が一番よく把握をしていらっしゃるかと思うんですけれども、今の現状を踏まえて、この延伸で運行がどうなっていくかについて、具体的な数値を示しての見通しというのは示していただけるものなのでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 今の現段階で延伸後の数値というのは出していないところなんですけれども、延伸のところで整備した電停に関しては比較的広いですし、健軍電停の方も今の積み残しといいますか、お客さんが待たれている状況というのは分散すると考えておりますので、その辺はまた移動円滑推進課と話してから詰めていきたいと思っております。
◆上野美恵子 委員 私、さっき、電停を整備するという答えを聞いてちょっと不思議だったんですけれども、電停が広くなったら待つ人がたくさんいても多分線路にあふれないからという意味なのか、いや違うのかなと思ったんですけれども、電停にあふれようが、収まっていようが、要するに一番問題なのはスムーズに電車に乗れないという現状をつくってはいけないし、なるべく改善してほしいというのがあると思うんです。
それからするなら、まず電停は広いにこしたことはないけれども、そのことよりもやはり運行体制というか、そのための人員とか車両とかの確保をきちんと示すべきで、交通局の方から、今車両が多両編成車両が年次別に増やされていって拡充されていくということは示してあります。
それと人員についても今年度たくさん新しい方を入れられて、今後の、今減便になっていますけれども、それをどう回復していくのか、先々はどう維持していくのかということについての人員確保についても努力をされています。
ですけれども、延伸については一つの大事業になっていきますので、やはりそれはきちんと協議していきます、協議していきますという言葉をここで聞いても、具体的な車両がこれだけ増えるから今の待ちの状況がこんなふうにあって、これをこういうふうに乗っていただくようになるので、大丈夫ですよとか、あるいは確保についても今年度はたくさん募集して、来年からの運行の改善に少しつながっていくかもしれないけれども、それを先々もきちんと確保していける見通しはデータであるべきだと思うんです。
もう一つは、来年度から上下分離というのもありますので、そうなっていくと運行そのものが100%出資する会社とは言っても、一旦は民間が運営していく形になりますので、今の時点で見通しを示す、何かそういうのがすごく手薄になっていくと、行き当たりばったりになるんではないかと思うんです。それをしないと、さっき冒頭に陳謝というのがありました。事故が起こって大変申し訳ありませんというのがありましたけれども、やはりこういうときこそ市民に対して安心感を提供していく、そのためにもかなりの事業費が要るこの一連の延伸については、事業計画をきちんと示すと同時にその運行がちゃんとしていないと、安全性につながっていかないと思うんです。
さっき、電停を広くするとおっしゃったけれども、狭かったら本当に事故になるかもしれないし、いろいろ考えると、何が起こるか分からないので、必要な見通しについてはこういった委員会が特別にあるわけですから、予算は出します、説明会します、都市計画審議会にかけます、契約はしますというふうな、そういうことではなくて、こういう具体的なデータの下に、安全・安心、確実性の下にやっていきますということをこの場に示していくことこそが一番肝心な問題ではないかなというふうに私は思います。
この点については都市整備局、交通局、それぞれにきちんとやっていけるんだということをここで示していただきたいと思っております。
○田中敦朗 委員長 どうですか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 先ほど、ちょっと御説明が漏れておりましたけれども、先ほど徳田課長の方からも話にありました多両編成車両3両編成の方を今度導入します。その後も継続的に購入しまして、輸送力の方はそちらで何とかカバーできるんではないかというふうに考えております。
また、人員の方も、今随時運転士の募集をかけておりまして、そちらの方で今結構応募されて運転士の方が増えていっている状況ですので、今後延伸とかまで含めて計画的に運転士の方、募集していきたいというふうに思っております。
以上です。
○田中敦朗 委員長 令和13年度に向けてどういう輸送量の増加があるのか、人員体制はどういうふうになっていくのかというのをデータとして見せるべきなんではないかというような御質問ですので、それをするのかしないのか、それを特別委員会に提示をするべきなんではないのかというような御質問です。それを見せることによって市民が安心するんではないですかというような質問です。
◎井芹和哉 交通事業管理者 申し訳ございません。
この延伸につきましては、当然のことながら、都市建設局と一緒になってやっておりまして、今、上下分離に当たっての高度化計画等につきましても、この延伸というところまで含めて計画を立てております。そういう中で、車両といたしましては、今年度に3両編成の車両を2編成入れるということを皮切りに令和13年度までに12編成入れるということで、計画を立てております。
あと、運転士についても当然延伸も含めて必要な人員というものをこの計画の中でも出しておりまして、今そこについて計画的に車両の方は発注をし、人についても雇っていきたいというふうに思ってございます。すみません、そういう資料が示されていないという点につきましては、次回にでも、今申し上げました数字も含めてきちんと御説明させていただきたいと思いますが、一応、数字も押さえて、都市建設局と共有しているということは御報告させていただきたいと思います。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 ありがとうございます。
積み残しの現状というのはきちんとデータで把握されているんですか。
◎井芹和哉 交通事業管理者 データといいますか、朝のラッシュ時とかにどの段階でどこの電停が積み残しを起こしているとかというものについては、きちんと把握をしております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 人数までか。
◎井芹和哉 交通事業管理者 何時間にどれぐらいの人数だという、雨の日と晴れの日と、また通常時と今みたいな夏休みとか学校があってないときとかというのがありますので、それぞれに応じて、具体的な人数というところまではあれですけれども、きちんとそういう意味では、電停ごとの状況というものは把握しております。
◆上野美恵子 委員 今、説明いただきました車両の拡充と人員拡充の見通し、それと要するに今の積み残しの現状、そして、今後延伸によってまた利用者が増えていった場合とかというふうに、それぞれの場面を想定して、どういう形であっても運行体制に支障が出ないように運行されていきますということを、本当ならば今回の資料にあればよかったんですが、ぜひお示しいただくようにお願いをしておきますので、よろしくお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 そのほか、ありませんか。
◆齊藤博 委員 ちょっと改めてお尋ねしますが、先ほどからちょっと出ております12ページ、事業費が6億円、新たに計上されているというところですけれども、これは端的にお答えいただければと思いますが、電停の場所が変わることによっての事業費追加というのはこの中に含まれますか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 それも含めましての事業費になります。
以上です。
◆齊藤博 委員 もし、それであれば、もっと具体的に電停の場所を移動する理由というのが当然必要になってくるんだろうなと。誤進入発生防止対策等々もあって電停を移しますということであるんでしょうけれども。これは私の理解不足だったのかもしれませんが、もともと熊本高森線の部分を単線区間というふうに認識をしていました。この図でいくと、恐らく単線区間は交差点の中心から50メーターか100メーターぐらいは複線でいくんでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 高森線の電停①付近の交線につきましては高森線は一部複線から単線に行くというようなイメージでございます。
◆齊藤博 委員 要は、確かに増額費の比率で言うなら5%程度ではあります。135億円のうちの6億円プラスですから。ただ、今の話で当初から単線区間というのは、交差点から50メーター、100メーターぐらい幅があるんだと、複線が一部高森線にかかるということなのであれば、発生防止の一つとして直前に電停を持ってこようというのは当然予想しておかなければいけないことなのかなというふうに、僕は感じるんです。
なぜ言うかというと、電停は大体基本的には対面電停が一番利便性が高くなるのではないかな、一般論としては。ただ、イレギュラーなケースで辛島公園はちょっと路線が分かれたりしますので、単純には比較できませんが、一部利用者の方から対面ではないことによる弊害といいますか、どうやって乗ったらいいのかとかいうようなお声が出ているやにも聞きます。ですから、できるだけ利用者の方々に戸惑いを起こさんためにも、基本的には対面電停のような形が一番ベストなんではないかなと、私自身は思っているんですが。それを今回移動するというのは、もし今のような説明であれば、当初からそれは、皆さんプロでいらっしゃるんで、当然のことかなと。普通に考えれば、複線は自衛隊中通りから、熊本高森線は単線ですというようなところが前提の中で、当然電停は対面形式で提案されてこられていたのかなという認識になるんですけれども、今のようなお話でいくならば、これは当然最初からそこは想定しておかなければいけなかったことなのではないかなと。
今後の計画の進め方であるとか、予算のつくり方であるとかということも踏まえて、ここはちょっと丁寧に説明していただきたかったし、そのレベルの話であれば当然計画をつくる段階、当初約135億円でいきますというような段階のときに、それはもうちょっとプラスアルファの部分で予算を積んでおかなければいけなかったんではないかなと思うんですけれども、そこはちょっと見解を教えてください。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 委員御指摘のとおり、当初基本設計時は複線で設計をしておりました。その時点では、複線ですので、安全対策という観点はなかったんですが、今回、基本修正設計を行うに当たっては一部単線化にする必要がございました。一部単線化となりますと誤進入というリスクがございますので、それを防止するための対策としてこのような形にしたわけではございますが、もう少し早い段階からこういったところに気づいて取り組んでいければよかったなというふうには思っております。今後の実施設計においてもこの経験を生かしてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆井本正広 委員 2点お聞きしたいと思います。
やはり渋滞解消、道路交通への影響というのは大変気になるところなんですけれども、まず6ページに平成27年度の検討の中で、5つのルートの中で自衛隊ルート、道路交通への影響が0.74から0.71に減るということが示されております。この時点では、多分複線であって、単線でなかった時期だと思います。また、益城町の4車線化等もなっていなかった時期ではないかなと思いますけれども、これはこういう方向で今も考えていいのかどうかというのが1点。
それともう1点、先ほどありましたサイクルアンドライド、パークアンドライドというお話が出てきました。それにも大変期待するところでありますが、この中には一切そういう場所とか設定もまだできていない状況であります。この辺は明確にしないと検討する上でも大変重要なことではないかと思いますけれども、その辺についてはどうでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料の6ページにありますように、当時、平成27年度に道路交通への影響等について検討がなされております。ここから、現時点の基本設計、基本修正設計におきましても、道路の具体的な混雑度については数字は出しておりませんけれども、そういった道路交通への影響、渋滞緩和の効果があるということについては費用便益等の観点から算出をしているところでございます。
◆井本正広 委員 道路交通への影響が具体的に高森線の方の影響なのか、どの辺の影響でこれは出されているんでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 6ページ目の②自衛隊ルートの道路交通への影響につきましては、熊本高森線の影響でございます。また、パークアンドライド、サイクルアンドライド等の場所についてまだ示されていないということでございますが、これにつきましては、現在もこれまでも周辺の施設についてパークアンドライドのこういった利用見込みがあるか等について調整を行っているところでございます。また今後、具体的に計画を進める中でそういった商業施設の調整であったり、公共施設等の調整であったり、具体的に検討を進めてまいりまして、また委員の皆様へも適宜御報告をしてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆井本正広 委員 ありがとうございます。
健軍電停の分散化というのも大変大きな問題でありますので、その辺示した上で検討すれば、市民の皆様も理解がしやすいんではないかなと思いますので、よろしくお願いします。
◆村上誠也 委員 すみません。さっき、ちょっと齊藤委員の答弁の関連で言えばよかったんですけれども、12ページの先ほど言われました誤侵入防止策の一つとして熊本高森線の方に電停を移動されるということをお伺いしたかと思いますけれども、その中で一部単線化の中の一部は複線化になるだろうというふうにおっしゃったかなと思いますけれども、その複線化というのはこの電停を移される近辺ということになるわけですか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今、委員おっしゃったとおり、電停を熊本高森線に移設する場所につきましては、複線化の部分でございます。
◆村上誠也 委員 ありがとうございました。
私、ずっとさっきからこれを見せていただいて、上りの方だけを電停を熊本高森線の方に移されるというようなお話かと思いますけれども、ここの部分が複線化ということになると、先ほど対面がいいかなということもありますでしょうし、誤進入を防ぐということもあったりするんだろうというふうに思いますけれども。ちょっと申し訳ないんですけれども、私の理解不足かもしれませんけれども、ここら辺のイメージをちょっと見せていただきたいなというのが要望としてあるんですけれども。例えば上りですから、健軍電停の方に行く方がこの場所の移設、そして市民病院の方に行く方については現状のとおりというような形になるかと思いますので、ここら辺のちょっと雰囲気を見せていただけるような、絵図をちょっと作っていただくなりしないと、なかなかどこがどう右折の進入禁止とぶち当たって、できないのかという部分と、そんなところが分からないかなというふうに見ましたので、ぜひそういうふうな形のお示しいただければというふうに思います。
以上です。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 次回、そのような分かりやすいイメージをお示ししたいと思います。
○田中敦朗 委員長 お願いします。
そのほかありませんか。
◆上田芳裕 委員 すみません。先ほど一遍に言えばよかったんですけれども。今度、熊本高森線の単線化に伴って土地買収をやって右折レーンを造ったり、電停を新たに造ったりということですけれども、資料の9ページの右下に、これはあくまでもイメージということですけれども、健軍町全体イメージということで、今の健軍終点周辺のイメージだというふうに思っていますけれども。イメージなんで、なかなかこれのイメージに対して断定的に物は言えませんけれども、今の健軍電停終点のところの場所を想像してみると、このイメージからいくと、軌道が複線になっていますと、車の車道が左直線と左に曲がるところということで、軌道1車線と車の車道部分1車線のスペースがないようなイメージになっております。今後、実施設計の中で明らかにされるのかなと思っていますけれども、現時点、健軍電停周辺のこれは土地の買収含めて必要になってくるというふうに思っていますけれども、考え方を教えてください。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 健軍電停付近につきましては、一部単線化であっても当初から用地買収が発生すると見込んでおりました。また、具体的には今後、実施設計において詳細に設計をする中で検討してまいりたいと考えております。
◆上田芳裕 委員 以前からの基本計画の中にも、やはり健軍周辺のところの車道の拡幅、車道の幅とか含めて土地の買収、いわゆる土地の確保が必要だということは聞いてはおりましたけれども。心配しているのが、13ページの図でいくと、今後、今議会で議論して都市計画審議会の審議が終わっていよいよ実施設計が今年度末、令和7年3月から実施設計の運びとなって、結果的に用地補償とかの考え方が実施設計の中である程度の確定をしていかないと、用地交渉ができないというような考え方だろうと思っています。
そういった意味では、今度の熊本高森線の用地買収も含めて、以前から検討は進められている、今の健軍電停周辺の買収含めて期間的にどうなのかというところを非常に心配します。心配ばかりしてもいけませんし、担当としてはしっかり対応されるというのも事前に聞いておりますけれども、いろいろな意味で、なかなか実施設計で確定しないと正式な話はできないというふうに思っていますけれども、その部分、交渉する時間が短くなることも踏まえて、いろいろな準備を怠りなくやっていただきたいと思っております。
考え方だけでもお願いします。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今、委員御心配のように、実施設計がしっかりと終わらないと次のステップに進めないという部分もございますので、今後、そういった期間が遅れないように、関係機関協議等しっかりと進めながら取り組んでまいりたいと考えております。
以上です。
◆古川智子 委員 今回市民病院までの延伸ということで、これまで過去2回アンケートが取られてきました。実際に電車を使って市民病院に通院受診をするという方々はパーセンテージとしてはそんなに大きくなかったということも聞いておりますが、これから延伸に当たって、公共交通、道路のインフラというよりは長期的に見ていくと、高齢化も進む中で福祉的なインフラの要素も高まっていくのかな、高まればいいな、高まることによって電車を使う方が増えればいいなと思っております。市民病院の終着をして、また市民病院から乗られる方の乗り降りに関して、これまで都市整備委員会の中でもセンターリザベーションにするか、サイドリザベーションにするかとか、病院側に乗りつけられないかというお話もあったのかもしれません。ただ、自動車の交通の妨げになったりですとか、先ほどもありましたけれども、緊急車両の出入りの妨げになるということも踏まえて、今回センターリザベーションということで方向性が上げられています。
ただ、先ほども言いましたように、いかに高齢者も含めて受診する方、必ずしも健康体の方ではないという方が市民病院に電車を使って行ってもらうための最低限の乗りやすさ、降りやすさ、それから、市民病院までの距離的には短いかもしれませんが、電停の、道路を渡ってアクセスのしやすさ、そういったところをどのように考えられているか。方向性としてあれば教えていただきたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 まずはやはりお客様が降りられる電停の整備、これはしっかりとバリアフリーに対応した整備をしてまいりたいと考えております。また、そこから市民病院の出入口までアクセスする経路につきましてもしっかりと確認をして、それについてもバリアフリーが確保できるようにしっかりと整備してまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆古川智子 委員 ありがとうございます。
なかなかハードルが高いところかもしれませんが、ぜひ頑張っていただければと思います。
ありがとうございます。
○田中敦朗 委員長 ほかにございませんか。
◆藤山英美 委員 前の質問に関連していますけれども、健軍町の電停の一部単線、用地買収、それと明知新町のところの電停設置ということですけれども、用地買収の補償というのは物すごく大変だと思います。交差点のところは私も後の部分でちょっと質問しようかなと思っておりましたけれども、電車を降りて乗換え、そこは前にも移動円滑推進課に質問等で指摘しましたけれども、今は電車通りを木山方面に行くバスが激減しているんです。大体平日で27便ぐらいなんです。それで自衛隊方面から来て木山方面に行くのが約50台ぐらいあるんです。そしてほとんどの人が電車を降りて乗換えの場合は今の電停で乗換えといいますか、それがあるから物すごく不便なんです。半分近くといいますか、自衛隊方面から来たバスの方が多いと、そしてバス停も同じ名称ですので、混乱しているというようなことで、移動をちょっと要望しておりましたけれども、これから見ると、延伸の問題と関わっておるものですから、この単線化は上り車線の方に設置するんですか。
○田中敦朗 委員長 電停をですか。
◆藤山英美 委員 電停ではなくて、この単線、サイドリザベーションですね。この地図ではそのようになっていると思うんです。逆行した形のサイドリザベーションではないかと思うんですけれども。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 まず、一部単線化の部分であっても、軌道はサイドリザベーションではなくてセンターリザベーションで設置しております。かつ電停につきましてもセンターリザベーションといいますか、複線化の部分、この電停①につきましては複線化の部分で上り線についてを熊本高森線に設置するという状況でございます。
以上です。
◆藤山英美 委員 それも、センターリザベーション、いろいろ問題はあるかなと思いますけれども。そして左折のところ、そこはもうほぼ直角に曲がらんといかんということで、いろいろ渋滞の問題、交通事故の問題出てくると思います。私はその前の自衛隊病院の方に左折した方がスムーズにいくかなという思いは前々から持っていたんですけれども、直角に曲がるというのは電車の運行状況についても、また交通の渋滞関係についてもいろいろ問題があるのではないかと、前々から思っておりましたけれども。まだまだいろいろ解決しなければならない問題が多いかと思いますけれども、そういうのもまだ検討できる時間はあるのではないかなと思います。
自衛隊病院の前はあまり道路は広くないんですが、敷地が自衛隊の敷地ということで交渉はある程度できるんではないかという思いはありますけれども。車線が少なくなれば、またこれに加えて渋滞問題がいろいろ発生してくるし、バス停の問題まで出てくると、いろいろな問題まではらんでいると思っております。そういうものを全面的に解決するのはなかなか難しいとは思いますけれども、今の準備期間の中で検討願いたいと思います。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料1の8ページにございますように、今、委員おっしゃったのは、赤のルートでいくのか、青のルートでいくのかというところでございます。今回赤のルートでいくことにしておりますが、既存の区間におきましては辛島町電停、そこから直角に曲がるような既存のルートがございます。きちんと構造、基準等守れば、問題なく運行ができると考えておりますので、また過去に、令和元年度から令和2年度につきまして、都市整備委員会におきましてもしっかりと議論をしてこのAルートになっておりますので、このままのAルートでいかしていただきたいと考えております。
以上でございます。
○田中敦朗 委員長 藤山委員の御指摘はそういった課題に対してどういった解決方法とか検討をしていくべきなんではないかというような御指摘なので、そのルートでいくのは皆さんの考え方で、こちらの懸念を御指摘されているわけですから、その懸念に対しては検討していくのか、していかないのかというのが答弁だと思いますけれども。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今、藤山委員おっしゃったような安全性の懸念とかあるかと思いますので、そのような懸念等をしっかりと払拭できるようにしっかりと検討はしてまいりたいと考えております。
◆藤山英美 委員 検討していただきたいと思います。
辛島公園の電停についても、ちょっと私も記憶にないんですが、あそこ直角に曲がらなくて、辛島公園の中に電停を造ってやった方が道路も広く使えるし、利便性も向上するんではないかというような思いを言ったというような気持ちもありますけれども、こういうのもただ一つの方向だけで検討するのではなくて、利便性、費用の面、いろいろな問題があるかと思いますけれども、そういう問題も含めて利用者が合意できるような検討をお願いしたいと思います。
以上です。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆齊藤博 委員 すみません。今のちょっとはっきりしておかなければいけないと思うんですが、今の答弁は自衛隊病院前のルートを検討する。
○田中敦朗 委員長 違う。
◆齊藤博 委員 そうではない、違いますね。
○田中敦朗 委員長 そうです。ルートは確定をしていますけれども、いろいろな懸念、検討……
◆齊藤博 委員 安全性をということですね、分かりました。
失礼しました。
○田中敦朗 委員長 ほかにございませんか。
(発言する者なし)
○田中敦朗 委員長 ほかにないようであれば、本職より委員の皆様に御相談申し上げます。
本日は、執行部より市電延伸の検討状況等について詳細な説明があり、また、委員の皆様からも様々な御意見をいただいたところでございます。
そこで、本日協議した内容を踏まえ、市電延伸の方向性について、一旦会派へお持ち帰りいただき、各派でも協議の上、次回改めて議論したいと思いますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 委員長 御異議なしと認め、そのように執り行います。
ほかになければ、以上で市電延伸についての質疑を終了いたします。
次に、次期地域公共交通計画の策定に向けた取組について執行部の説明を求めます。
◎大川望 交通企画課長 資料は都-1をお願いいたします。
バス事業の現状と調査分析についてというところでございます。
このバス事業の件につきましては、令和5年4月来、熊本地域公共交通の再構築検討会を交通事業者を中心に関係者と協議の場を設けまして様々議論を開始をしていたというところでございます。
資料の1にございますとおり、この検討会といたしまして昨年度末、3月に(1)から(3)の件につきまして今後の検討内容や方向性を確認したという歴史がございました。今回この特別委員会におきましてもしっかりと地域公共交通に関する特別委員会として、持続可能な地域公共交通の検討に向けて必要なバス事業の現状についてしっかりと議論をいただくために、その基礎となるような調査分析を行いたいというふうに考えてございます。
2の①、②にお示しをしているとおりの調査分析についてでございます。右側に記載しておりますイメージ2でございますけれども、三角形になってございますサービス水準、これは一番大事な利用者のニーズの部分であろうかと思っております。その需要を満たすための左下、交通事業者の収支の改善、これは経営基盤をしっかりと維持していくというところが必要になってこようかと思っております。右側の需要と供給、このバランスをしっかりと持続可能なものにするための仕組みづくりというものも必要かというふうに思ってございます。
さらには、このトラアングルをしっかりと維持していくために、行政の効果的な公的支援が必要かという部分でございます。
こちらにつきましては、前回、前々回の特別委員会におきましても御説明また御議論をいただいたところで、こういった取組というのは大事だと御助言もいただいたところでございます。
今後、委員会の中でもこれらのしっかりとした議論を行っていただくべく調査検討をしたいと思ってございます。
つきましては、今回のこの委員会におきましては、調査項目にはこういった視点が要るんではないかとか、そういったいろいろな御意見等も賜れたらというふうに考えておるところでございます。
続きまして、まちなかフリーパスについてでございます。
資料の左上、概要、目的のところでございます。
これはまちなかループバスを走らせておったところでございますが、この発展形としてフリーパスを導入するものでございます。経緯といたしましては、まちなかループバス、令和3年度から令和5年度末まで社会実験方式で運行いたしておりました。当初から利用実績は伸びてございましたけれども、運転士不足というところで深刻化してまいりまして、令和5年度末での事業終了となったものでございます。せっかくのまちなかへのにぎわいの創出に寄与していたというこの取組をどうにか別の形でも維持することができないかというところで考えまして、このフリーパスを導入を考えたというところでございます。
検証した内容といたしましては当然回遊性の向上を図りまして、また公共交通利用者の増加、これを目指していきたいというものでございます。
発展した内容につきましては、大きく2つ、対象範囲の拡大が1点目でございます。ループバスにおきましては、市内中心部の4つのバス停、熊本駅、桜町バスターミナル、あとは銀座通りの下通筋、また通町筋、この4点をくるくると回っているループタイプのバスでございました。今回のフリーパスにつきましては、右の図を御覧いただきますと、赤破線の囲みでエリアを区切っておりますけれども、こちら今現在路線バスが180円均一エリアといたしまして運行しているエリアと同じでございます。このエリアまで拡大いたしますというところでございます。
また、2点目といたしまして対象便数の拡大となります。ループバスは路線バスとは別に個別にバスを走らせていたという運行形式がございまして、1日43便と限定的なものでございました。これを今回のフリーパスをするに当たっては既存の路線バスを活用いたしましてこのフリーパスを導入するという格好でございますので、便数が大幅に増えてございます。
実施の概要といたしましては、9月7日に販売開始いたします。対象エリアといたしましては先ほどの図にお示ししたとおりでございます。対象日につきましては、これはループバスと同じくですけれども、土日祝のみの運行でございます。券種といたしましては、デジタルチケットを活用を考えてございます。販売金額につきましては先ほどの破線囲み180円均一エリアを乗り放題となる300円というところで設定をしております。さらには小学生以下の方は2名まで無料ということで最大3名の方がエリア内であれば1日300円で乗り降りが自由にできるというところでございます。
今後の展開につきましては本年度実証実験を行いましてアンケート等を取りながら利用者の方々のお声を拾っていきたいというふうに思っております。
さらには、令和7年度以降につきましては、その成果を踏まえながら、例えば市電であるとか、シェアサイクルであるとか、また商業施設であるとか、さらに連携の範囲を広げまして、もっとよいものにしていきたいというふうに考えてございます。
説明は以上でございます。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 資料都-3をお願いいたします。
JR新水前寺駅バス停設置について御説明いたします。
新水前寺駅前電停ではJRから市電への乗換えが非常に多く、中段の写真にございますように、電停から車道に人があふれるなど、非常に危険な状況でございます。一方でTSMCの進出、空港アクセス鉄道の整備等によりまして今後利用者数の増加が見込まれており、さらなる状況の悪化が懸念されているところでございます。
このことから、混雑の解消による利用者の安全確保及び乗換え利便性の向上等による交通結節機能強化を図るために、令和4年度より対策の検討に着手をしました。JR新水前寺駅利用者に対しましてアンケートを実施したところ、バス停の位置に対する改善ニーズが多かったため、上り方面高架下直近のバス停設置を検討しております。
現計画案では側道を通行止めにするなど、地域の交通にも影響があり、地元との合意形成も必要なことから、地元説明会や計画を現地に再現する社会実験等を通じまして検討を進めてまいります。
整備内容につきましては、計画図案にあるように、バス停を設置し、上屋及びベンチも設置するなど、快適な待合環境の整備を検討しております。また、歩行者とバスを待つ利用者の安全な動線を確保したいとも考えております。今後は、2.スケジュール案に記載のとおり、地元説明会及び社会実験をさせていただきたいと考えておりまして、その結果を踏まえ、地元と具体的に調整を図っていきたいと考えております。
説明は以上でございます。
○田中敦朗 委員長 以上で説明は終わりました。
それでは、次期地域公共交通計画の策定に向けた取組について、質疑及び御意見等をお願いいたします。
◆上野美恵子 委員 バス事業の現状分析で、資料都-1の裏面の方です。今後の進め方というのがありまして、今後議会や公共交通協議会を通じて市民の皆さんの意見を丁寧に伺いながら検討を進めると書いてありますけれども、市民の皆さんの意見というのは直接聞くような何かをなさるんでしょうか。
◎大川望 交通企画課長 お尋ねの点につきまして、市民の方々からの御意見の聴取というところでございますけれども、直接市民の方から御意見を伺いたいというふうに考えてございます。
今回の調査をしたいというものにつきましても、各区それぞれに地域の特性というものも当然あるかと思います。そういった大事な御意見というところもしっかりと伺いたいと思っておりますので、各区のそれぞれの特色に応じた御意見をしっかりと賜りたいと考えてございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 今、各区の御意見ということなんですけれども、どういう形で聞いていかれるんでしょうか。
◎大川望 交通企画課長 アンケートの項目の中にどちらにお住まいであるのか、年齢層であるとか、そういった各区、それとあと御高齢の方なのか、若年層の方なのか、そういったアンケートに対する答えの種類がしっかりと分かるようなアンケートの取り方というものを想定してございます。
◆上野美恵子 委員 アンケートを実施されるということですが、どの時期にどういう規模で何人規模で意見を聞いていくのかとかあれば、教えてください。
◎大川望 交通企画課長 そのアンケートの内容や実施の規模につきましては、次回はちょっとあれかもしれませんけれども、こちらの特別委員会の方で各質問の項目についても御意見を賜りたいというふうに考えてございますので、そのタイミングでまたしっかりと御意見をいただきたいというふうに思っております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 時期は考えてあるんですか。
◎大川望 交通企画課長 聴取の時期と申しますよりも、例えば特別委員会の委員の皆様の方に御提示差し上げるのが、例えば10月とか、次期委員会のタイミングというところになろうかと思いますけれども、その進度具合でお示ししたいと考えてございます。
◆上野美恵子 委員 よく分かりませんが、分かったら教えてください。
バスです。今頂いている資料を拝見するだけでも、とても厳しい、もう公共交通の利用がまだまだ低迷しているということと併せて、特にバスは厳しいんだなというのは資料で拝見したところです。
以前、私も公共交通協議会に入っていた時期があったんですけれども、長年この交通問題に取り組んできて、そのことはテーマにしてやってきて、当時からそういう話をずっとしてきたんですけれども、改善というよりはむしろ厳しい状況になってきている面の方が強いかなというふうに、今認識をしています。
そういう意味では何かこれを切り替えていく、チェンジしていくためには議会や公共交通協議会というのはもちろんですけれども、幅広い市民のいろいろな形での意見を聴取して、どういうところを変えて、もちろん利用促進につながるようなことをしていけばいいんですけれども、何でもができるわけではないだろうと思いますので、どういうところをポイントにしてチェンジをしていくのか、そういうことを見極めていくためにも意見聴取が基本になっていくのかなというふうに思いましたので、丁寧なやり方でやっていただくようにお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 答弁要りますか。
◆上野美恵子 委員 いいです。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆中川栄一郎 委員 このまちなかフリーパスについてもですけれども、バス事業に対してもですけれども、一応運行本数の減便というのが非常に運転士不足というのが大きな問題だと思っておりますけれども、今現在の現状の運転士不足という部分と、運転士不足についての今後どうやって確保していくのかというところを少しお聞かせいただければと思っております。
◎大川望 交通企画課長 現状の運転士の不足の見通し等につきましてでございますけれども、これは令和5年9月のデータでございますが、バス事業者の5社の組織体でございます共同経営推進室、こちらの公表されたデータでの御説明になりますけれども、令和4年度時点で951名の運転士がいらっしゃったところ、見込みといたしまして10年後の2032年、令和14年度には約200人が減少し、750名程度となるというような予測が公表されておるという状況でございます。
こちらにつきましては、共同経営推進室、バス事業者さんにおかれても、新しくバスの運転士さんを確保しようという形で例えば、給料をしっかりと上げていくであるとか、そういった積極的な取組もというものもしっかりと対応されているところでございますけれども、なかなか劇的な運転士の確保というところまでは結びつかないと伺っておるところでございます。
熊本市としましても、取組として、例えば以前市営バスを熊本市が所管して持っておったという経緯もございますことから、その過去において市バスの運転士だった方に再就職というようなお声かけを差し上げたりとかいうような、そういったことはしておるところではございますけれども、なかなか結果に直結する、雇用に結びつくまでには至っていないというのが現状でございます。
様々あれこれといろいろ運転士の確保に向けては考えをめぐらせてはおるところでございますけれども、現状といたしまして、十分な対応ができているかというところにつきましては、なかなか難しいというのが現状であろうかというふうに認識してございます。
以上でございます。
◆中川栄一郎 委員 人員不足、運転士不足というのが一番の公共交通に対しての不便性につながってきているんだろうと思っております。
今後とも、運転士の確保に向けた取組をぜひともよろしくお願いいたします。
以上です。
○田中敦朗 委員長 ほかにはありませんか。
◆井本正広 委員 まちなかフリーパスについてであります。
9月7日からということなんですが、券種がデジタルチケットのライドパスということになっております。これだけだとかなり使われる方が制限されるんではないかなというのがあるんですけれども、実証実験ですので、様々な販売方法とかを検討された方がいいんではないかと思いますが、その辺についてはどうお考えでしょうか。
◎大川望 交通企画課長 委員御指摘のとおり、デジタルチケットでのスタートというところを今想定してございますけれども、これだけではなかなか御利用者の方々限定的になるのではないかというふうなお尋ねでございました。
一応この券種につきましては、準備段階も早く準備ができたというところもありまして、まずはデジタルチケットの方で先行的にやらせていただけたらというふうには考えてございます。
ただ、いわゆる紙チケットといいますか、そういったものについても考えとしては持ってございましたので、今後アンケートを取る中であるとか、そういったお声というのも恐らく直接的にバス事業者さんの方とかにもあろうかと思ってございますので、そういった意見をしっかりと吸い上げながら、適宜時機を見ながら対応していきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
◆井本正広 委員 よろしくお願いします。
◆上田芳裕 委員 まちなかフリーパスに関連しまして、バスに乗っていただく乗客の方非常に少なくなって公共交通守っていく、いろいろな取組をやっていかなければならないということでは、本当にまちなかループバスが運転士不足で断念をした中で、新たな企画ということで非常に期待もするところでございます。
今、井本委員の方からもございました利用しやすい環境もつくっていかなければならないと思っていますし、まずは9月7日から土日祝日ですけれども、300円払うと何回でも乗れるというメリット感をぜひ示していただきたいということと、もう一方で自分が一番心配しているのが、以前聞いたところ、整理券を取って乗るんですけれども、エリアを超えてしまうと現金で払ってくださいという周知になるみたいでございます。
先ほど申したとおり、何回でも乗ってこどもさんも2名までは無料ということでメリットを示す一方で、エリアを超えたら使えなくなるんですというところでもしっかり周知をしていただきたいというふうに思っていますし、そういったことも含めて今年度は実証実験ということで、次年度以降つながっていくと思っていますので、しっかりとした周知と利用実態を把握していただいて、今後につながる公共交通の利用者増に向けた取組について期待を申し上げたいというふうに思っています。
今の件について、何かお考えがあればお示しください。
◎大川望 交通企画課長 御指摘ありがとうございます。
確かに、委員おっしゃるとおり、我々手前どもでは物すごくいい制度をつくったのかななんて思いながらも、利用していただく方がしっかりと御利用いただけないと何の意味もないという意味ではおっしゃるとおり、周知広報についてはしっかりとメリット・デメリットにつきまして、御利用の方法とかそういったことをしっかりとあらゆる媒体通じて周知をしたいと考えてございます。また、アンケート調査も行うと考えてございますので、その利用実態、御意見等をしっかりと踏まえながら、次年度以降の取組にも生かしていきたいと考えてございます。
以上でございます。
◆上田芳裕 委員 よろしくお願いいたします。
◆古川智子 委員 資料都-1です。
本市における今後の検討目的という中で、先ほど三角形お示しいただきました。サービス水準、事業者の収益改善、それから公共交通ネットワークを実現するための体制というところでお示しいただきました。本当に公共交通のベストミックスに関しては暗中模索のような中でも、何が本当に一番最適解かというところを探し続けている状況ではあるんですけれども、バス路線、これまでバスだったらバスの議論、電車だったら電車の議論、それからAIデマンドタクシーだったらそのタクシーに関しての議論というふうに、ちょっと何か縦割のようなところの印象も持っていたんです。
バスの検討会でも、これまでも議論されて再編成というところで減便するところは減便する。強化するところは強化するというところで対応策を取ってきたわけですけれども、その中でも先ほど言いましたように、全体的に何が代替案としてできるかといったところも含めると、実際これからバスの路線、経営的に担保できるのが、例えば路線ごとに何人乗れば採算が合うとかという数字はあると思います。そういった分岐点というものをいかに充足しているか、または充足できていないかといったのを例えばエリアごとに、路線というとかなり細かいと思うので、例えばもう要点的なエリアごとに可視化をしていった中で、ではその路線にどういった戦略を打てばいいのか。
その中で、例えば今のバスの大きさを小さくしていくとか、あとは、ここはもうAIデマンドタクシーに切り替えた方がいいんではないかだったり、あともう本当に改善、抜本的に時間帯を早朝、通学通勤のときだけ物すごく充足させるとか、何かそういったところでも、実際に本当に戦略的な手だてを考えていくべきなんではないかなと思っています。
なので、何が言いたいかというと、バス路線に関しては何かそういった乗車率、今後の持続可能性を例えば数字、または色分けするなりして、路線を明確にここがちょっと危ない、ここはもっと改善できる見込みかもしれない、いや、もうここはもう難しいかもしれないというような、今後の何か私たちが議論ができるような情報が欲しいというのが1つです。
それから、効果的な公的支援、いわゆる行政の支援です。バスに関しては令和4年度、国・県・市合わせて33億円の補填、その中では市は10億円の補填をしていました。市電に対してもかなり大きな、市電は市直轄なのでというところがあるんですけれども、片やAIデマンドタクシーで、すみません、これはもう一回言いますけれども、西南チョイソコだけでも年間1,600万円も額が違うんです。なので、バス、電車、それからAIデマンドタクシー、同じ公共交通に対してどれだけの予算の使われ方がしているかというのも、ちょっと私たちの中でお示しいただきたいと思います。
ここでも何が言いたいかというと、億単位で使われているバス、電車に対して、もう少し地方の足を担保するためのAIデマンドタクシーにも、もうちょっと数字的にも負担をしていいんではないかと思っているところです。なので、全体的にどんなふうに予算が使われているか、公共交通に対して。そこも示していただければと思います。
よろしくお願いいたします。
◎大川望 交通企画課長 大変参考になるありがたいお話をありがとうございました。
おっしゃるとおりでして、やはりしっかりと御議論いただくための基礎を今回調査したいと思ってございますので、今、委員が御指摘ございましたとおり、議論ができるような、例えば色分け、エリアごとのどうだというところ、特にまたバスに特化した話ではないような、そういった情報とかも取れたらと思ってございます。
さらには、行政の支援という部分で、お金は出しますし、また今後行政の在り方としてどのように関わっていくのかというところも必要になってくるのかな、なんていうものをイメージはしてございますけれども、それがどういうふうな規模感で、どういうふうな関わり方なのかといいますか、どういったところに支援をしていくのかというのが議員の皆様方にもしっかりと御議論をいただけるような形でお示しできればというふうには考えでございます。
また、詳細につきましては委員の皆様方にもいろいろと御助言を賜りながら進めていきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上でございます。
◆齊藤博 委員 今、ちょっと関連で一言申し上げたいと思うんですが、実は、最後にちょっと申し上げようかなと思っていたんですが、今回の地域公共交通に関する特別委員会といいますのは、最初の当初の目的といいますのは、時限的なもので特別委員会としてやっていく。
何をかといいますと、前提として令和7年度に作成予定と聞いております公共交通の計画作成、これを念頭に、ここをひとつ、例えばゴールではないですけれども、見据えたところでの議論を深めていければと、その共通事項が公共交通というようなことで、まさに委員がどういう形で選ばれたか。少し会派ごとでも違うのかもしれませんけれども、これは各地域の委員である程度振り分けられて、中央区、北区、南区、東区、西区ということで、それぞれの地域の代表という意味合いもあってここに名前を連ねさせていただいているというようなことがあります。
要は、各区でありますとか、地域の代表としてせっかくここに参集させていただいているような特別委員会でもありますので、今後の議論の在り方、今回のような個別具体的な政策の事案について1つずつ御説明いただく、これももちろん大切なことでありますけれども、もう一つ、地域特性を大切にしながら、その地域特性にフォーカスできるような、公共交通というのは例えば西区と東区ではやはり事情が大きく変わる。ですから、私は東区でありますが、例えば古川委員は西区、その公共交通に対するニーズがおのずと違ってきているということもありますので、そういった各区の状況であるとか、地域の状況をつぶさに分析をしながら、そこに公共交通の在り方として議論がしっかり深化できるような環境をぜひ執行部の皆さん方と深めさせていただく場にこの特別委員会できたらいいなというふうに思っております。
今後の進め方、これは委員の皆さん方と一緒に議会の方でも考えないといけない部分でありますが、執行部の皆さん方についてもそこの御理解もいただきながら、地域の特性にもっとフォーカスできるような議論の場ということにもやりたいと思っておりますので、どうかその方向も併せて考えていただければなというふうに思います。
局長、いかがでございますでしょうか。
◎秋山義典 都市建設局長 御意見ありがとうございました。
公共交通、第1回の委員会でも御説明しましたとおり、3階層あると思ってございまして、輸送効率とか、運べる人員でありますとか、それに係る採算分岐点、どれだけ乗れば運行できるか。そういった特性、違いますし、あと、地域ごとにどういった交通モードが重視されるかという状況も違いますので、それらを細かく調査分析して、市域全体でどういった交通体系が一番持続可能性があるかということをしっかり御議論いただけるように、きめ細かく材料を提供してまいりたいと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆藤山英美 委員 公共交通の再構築についてということですから、この1番の状況の分析ができておりますけれども、私の経験ですが、五、六十年前は、バス、電車というのはほとんど乗れなかったんです。何回も何回も積み残しでそういう時代だった。このような形が今となっては物すごく変わってきているわけです。鉄道、バス、市電がもう先細りになっているわけです。そして自家用車がずっと幅を利かせていると。もうこれは利便性の追求で仕方がなかったかなという思いはしますけれども、ほとんどが通勤通学は電車、バスだったと思います。それでほとんどの方がもうそこに乗るのにみんな競争して乗っていた時代だったと思いますけれども。
今となってはこのような形を打開するためには、便利になった自家用車のある程度の制限というのが避けて通れないかなと思います。これだけ64%以上になっていますから、それでもう道路はほとんど自家用車があふれておりまして、バスもその渋滞に巻き込まれてなかなか定時性が確保できないという、この2番の課題の真ん中に書いてあります将来にわたりというのが全てだと私は思います。これを実現すればある程度解消できるんではないかと。その中ではやはりここに書いてあるように、交通機関が相互連携、また行政の関与、そういうところが非常に大事ではないかなと思っております。
そして、行政の移動円滑推進課があるわけですから、小さいところから大きなところまで、いろいろと対策を練ってもらわないとなかなか解決が難しいかなと思っております。
私が先ほど言いました健軍のバス停でも、片やほとんど利用しないほうが50台近く通過しているわけですし、ほとんどの人が乗換えで使っているバス停は27台前後ということで、その利便性をもう少し追求してほしいなと。こういうのはバス停の統一とか、場所を変えることである程度利便性は向上するわけですけれども、行政の指導である程度解決できるんではないかなと思っております。これはもう警察と自動車関連の企業が連携することは大事だと思いますけれども、そういうところからやっていただければ、渋滞の解消にも利便性の向上にも、また定時性の確保にも続いて公共交通の利用が増えるのではないかと思っておりますので、そこには勇気を持った行動が必要ではないかなと思っておりますので、よろしくお願いします。
◎大川望 交通企画課長 御意見ありがとうございます。
確かに、公共交通を持続可能にするということは、移動手段を公共としてしっかり確保していかないと、生活に密着したものとして継続的なものをつくっていかなければいけないと。もう一つ大きい壁としては今自動車交通に頼っているような交通の分担率の話であったり、誘引される渋滞であったりとかいうようなことになってこようかと思います。
その渋滞であったり、自動車の分担率をいかに下げていくかというものについては、持続可能な公共交通の体制が整っていないとまずもってはいけないという部分と、そこに対するいろいろな施策の内容としてはハードの整備であったり、委員おっしゃるソフト面での対応であったり、いろいろなものを織り交ぜながら、あらゆる施策を展開しながらその一つの目的に向かっていくというようなことが必要かと思ってございます。
ついては、この特別委員会において、そういったいろいろなソフト、ハード面も含めまして様々な御意見も賜りながら進めていきたいと思ってございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上でございます。
◆藤山英美 委員 よろしくお願いします。
以前はバス専用レーンで時々は取締りがあったんですけれども、今はほとんどないというような状況で、ルールを無視して走行する車が増えております。バスの定時性を確保するためには、そこをちゃんと押さえいかないとなかなか難しいかなと思いますし、バスレーンの延長も話題に上っておりますけれども、そういうことを確保して、定時性を確保してもらうと自家用車からの移動が出てくるのではないかと思っております。
そこが解決できなければ、なかなか自家用車の利用の方は減らないんではないかという思いでございますし、また、ガソリンの価格等も影響してくるかなという思いがいたしますので、今後も注目していきたいと思います。
◆上野美恵子 委員 まちなかループバスなんですけれども、今回提示されているエリアなんですけれども、中心市街地の4バス停の沿線ということで、一旦これは今年度は実証実験ということなので、もちろん実施後の検証というのがあろうかとは思いますけれども。このエリアの設定で、効果というのが随分変わってくる面があるんではないかと思うんです。もう少しエリア設定についての考え方について補足説明をお願いしていいですか。
◎大川望 交通企画課長 御意見ありがとうございます。
令和5年度末まで運行いたしておりましたまちなかループバスにつきましては、とてもピンポイントのまちなかというエリア設定でございまして、先ほど申し上げたとおり、熊本駅、桜町バスターミナル、それと銀座町通りの下通町筋と鶴屋前の通町筋、この4つを結んでいたという状況でございました。
今回のフリーパスにつきましては、まず第1にエリア設定の考えとして上がりましたのが、前のループバスにつきましては運転士不足というような状況がございまして、事業者さんの方も受けることが耐え切れないというところでやむなく中止したというところでございますので、まずそういった運行される事業者さんに御負担をかけないというのが一義的にあるのかなと考えたところでございました。
次に、まちなかの回遊性というものを考えたときに、どういったエリア設定ができるのかというふうに思ったところで、やはりループバスのように4つの拠点をとなった場合には、個別の路線というものがどうしても必要になってくると考えましたときに、実際の路線バスで180円均一エリアというものをもう既に導入しておりまして、なおかつそれは一般の路線バスが当たり前に運行してございますので、事業者さんに過度の負担をかけないというところも考慮いたしまして、よりまちなかであって、さらにはお客さんがもうちょっと広い範囲で乗り降りができて、まちなかを楽しんでいただけるというような観点から、この180円均一エリアというものを設定したところでございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 この範囲の広さというのは年齢層によっては歩きとか自転車での移動というのが割と簡単にできる範囲、距離かなというふうに思ったんです。だから目的でおっしゃったさらなる利用者の増加となった場合は、どういう方たちにたくさん利用してもらうのかということとかを考えて、設定していかないと、実際やったときに増えていかないという面が出てくるかなというふうに思いました。
やってみての結果が多分出ると思いますけれども、やはりちょっと何か工夫すればもう少し利用促進につながる面があるんではないか。例えば何かこれ電車の沿線中心ですよね。でも電車はもともと180円、バスも180円であるけれども、何かちょっと町に出てくるのに、車ではなくてバスを利用するというふうに切り替えていただくという発想の視点というのは、ちょっと考えて地図を見てみるという発想があってもいいかなというふうに思いました。そうすると、年齢層というか。あとこの実証実験で事業費は幾らぐらいかかるんですか。
◎大川望 交通企画課長 事業費といたしましては総額で2,400万円でございます。内訳は令和6年当初予算と区分でございますけれども、総額で2,400万円、実証実験についてが2,100万円、後は調査分析等につきまして300万円という内訳になってございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 ありがとうございます。
やってみて、ぜひ私たちも結果を見てまた御意見を申し上げていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
それから併せて、JR新水前寺駅の高架下のバス停設置について、ちょっと感じたことを申し上げます。
ここの部分がとても車とかが多いんです。先日、説明のときに詳しく聞いたんですが、今予定されている場所というのは中心部に向かっていくときに、このJR新水前寺駅の手前のちょうど駅に沿った道から車がいっぱい出てきたりする。その手前のところも左からどんどん車が出てくる。そしてそこの駅を越えたすぐの側道には左折ができなくて、次の細い道と次の道路は左折ができるというふうに、時間帯にもよりますけれども、いろいろな制限があったり、特に朝の交通渋滞の時期というのは、かなり車の量がすごいんです。そして側道まで含めて車に列ができるというふうな場所なんです。
それと自転車の通行がすごく多くて、高校生とか歩いている人もとても、とにかく人も車も自転車もとても多いところなんです。そういうところのバス停が、確かに便利にはなるんですけれども、何かちょっと安全性とか心配な面もあるなと、聞いたときにちょっと思ったもんですから、そこのところについて何か、検証ではないけれども、今度実証実験を通じてまた地元と合意を図るということなんでしょうけれども、慎重にしていかないと、何か危険な面もあるのかなというふうに思いましたので、意見として申しておきますが、何かお考えのことがあればお願いいたします。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 今回の計画は利便性のみならず、電停を待つ人が危険にさらされているという状況がございますので、その安全性の確保に向けて計画をするものでございます。
一方で、委員が御懸念されているように、人も車も自転車も多いという状況は我々も認識をしているところでございます。計画段階では、シミュレーション調査であったり、現地調査を行いまして、交通に大きな影響はないだろうと見込んでおりますが、今後、地元説明会を通じて社会実験等を行う予定にしておりますので、その中でしっかりと検証して丁寧に進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 今度の移設の検討の中で新しくバスを停める、新しいバス停の方のバスを待つ部分について歩道の拡幅とかは検討に入っているんでしょうか。
◎徳田隆宏 移動円滑推進課長 委員御指摘のように、バス停を設置する前面の歩道につきましては歩行者が安全に通れるように、拡幅も予定をしているところでございます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 今でももう本当にいっぱいいっぱいで擦れ違っているような歩道なんです。そこに人と自転車が行き交っていて台数が多いので、そこにバス停となったときは人が滞留するということにもなりますので、その拡幅の面積とか幅とか、慎重に検討していただいて、安全性に最大限に配慮していただくようにお願いをしておきます。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 委員長 先ほど来からバス事業の現状、調査・分析について各委員から御意見がございました。今後本委員会において持続可能な地域公共交通の議論を深めていくためにも、かなり重要な情報かと思っております。
執行部におきましては、本日の委員の皆さんからの意見に基づきまして、有用性のある調査となるように取り組まれることを私の方からも求めておきます。
それでは、次に、報告2件の説明を求めます。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 資料は交-1をお願いいたします。
7月26日に発生した脱線事故についてでございます。
まず、事故の概要ですけれども、経緯といたしまして、低床電車が田崎橋から乗客2名を乗せまして二本木口に向けて時速12キロで進行しておりました。その際、ポイント付近で異音と衝撃を感じたため、停車させました。このとき脱線していたものです。その後、運転手の判断によりバックして結果として車輪がレールの上に戻っている状況です。事故発生後から田崎橋、熊本駅間の2電停間については区間運休いたしました。
その後、安全性を確認して7月29日から1両編成のボギー車両のみ区間運休を解除しております。その後、今回事故を起こしました低床電車については整備、安全確認を行った上で、8月10日から低床車両を含む全車両で区間運休の解除をしているものです。
右上が発生現場の写真になります。写真手前側が田崎橋側になります。奥の方が二本木口、熊本駅の方向になります。本来の進行方向と書いております赤い矢印の方向に本来電車が進む予定でした。そういったところ、脱線痕で、ちょっと分かりにくいんですけれども、直進の田崎橋に入ってくる方のレールよりやや左側の方に脱線しております。その後バックして車輪が戻っている状況にございます。下の方に断面図を描いております。このレールというのが溝つきレールというちょっと特殊なレールでございまして、車輪のフランジというでっぱりのところが入るようなレールになっております。右も左も、図でいうところの右側がともに摩耗している状況というのが見られました。
このことから、発生原因といたしましては、レールの摩耗と車輪の摩耗という複合的な要因により発生したものです。
3の再発防止策になります。
当該箇所のレールの補修を肉盛り溶接というレールを補修するやり方で行っております。また、今回脱線を起こした車両と同型車の低床電車については車両の点検を行って、試運転後に運行を再開しております。加えて、事故車両は車輪形状を新品同様の形状に整えた上で行いました。今後は摩耗しやすい低床車両の車輪の測定間隔というのを6か月置きから3か月置きに見直したいと考えております。
また、車輪の基準については、国や他事業者の基準と同等以上とは確認したものの、車輪メーカー等にも確認していきたいと考えております。
次に、ポイント通過時の速度は15キロメートル毎時以内にするという基準がございましたけれども、今回12キロメートル毎時で通過しております。そういったことから安全を期すために一旦停止後に5キロメートル毎時以内というふうに運用を変更しております。このことに関しましては全運転士に事案の周知と運用変更の通知を行っております。
以上です。
続きまして、交の2をお願いいたします。
市電の安全に向けた再構築ということです。市電の今後の取組について記載しております。
事故、インシデント等が多発している非常事態にある今、100周年を機に過去の事故に徹底的に向き合い、再検証し、風化させない取組を行ってまいります。また全員が危機意識を持って安全を最優先する組織風土に変えていくと同時に、人、車両、施設の安全対策にも不断で取り組んでいく所存です。
左側、決意といたしまして、1番、安全を最優先にとしております。これまで平成20年の死亡事故以降、10月12日を事故ゼロの日として研修などを実施しているところです。しかしながら、その後も死亡事故が発生するなど、教訓が生かされていないのが現状です。その背景といたしましては、安全より時刻表を優先した運行、局内各部門間の一体感の欠如、全職員の危機管理意識の欠如などがあると反省しているところです。左下の写真になりますけれども、今後は安全意識と危機意識の向上を目的としました個人面談、監督職による添乗監査の強化に加えまして現在行われておりますインシデント等検証委員会におきましても、今後モチベーション向上や組織風土改革など、背景的な要因について御議論いただき、早急に対策を実施したいと考えております。
その上で改めまして、決意といたしまして、安全を最優先とする組織風土の再構築を行い、また過去の事故を徹底的に再検証しまして、市電が幸せを運ぶ電車として絶対に安全でなければならないという強い決意を持って取り組んでまいります。
その上で、右上2番、人の再構築をお願いいたします。これまで退職者不補充を行っていたことから、運転士はほぼ非正規職員になっているなど、人材の長期的展望というのが欠如しておりました。加えて安全を維持するための職員育成も遅れているのが現状です。今後は上下分離により、正職員化することで処遇改善、モチベーション向上を図りますとともに、将来を見据えた計画的な職員採用と技術の継承を行ってまいります。また、右側の写真になりますけれども、現在乗務員の育成におきましては無事故経験者を指導教官とした新人育成を行っておりますが、今後は座学式から対話式など、本人の気づきを引き出す研修も検討してまいります。
その下、3番、車両の再構築になります。これまで全国初の低床車両導入などを行ってきましたものの、計画的な車両更新ができておらず、全車両45編成中の23編成、約51%が60年超えという状況です。法定耐用年数13年に対して平均車齢は48年、また、令和4年度以降、既存車両を延命化、長寿命化対象に分けて改修し始めましたものの、今年1月には安全装置不良でのドア開きインシデントが発生している状況でございます。
今後は、令和6年~令和13年度まで、3両編成含む新型車両12台導入するなど、計画的に車両更新を行います。
加えて、前回委員会で古川委員から御質問がございました既存車両の大規模改修も検討してまいります。
ドア開き対策といたしましては、安全装置を故障するまで使うこれまでの事後保全から、定期検査時には全て交換する予防保全に切り替えていきます。また、ドア開き注意喚起装置を9月補正予算に計上しまして新設してまいります。
その下4番、施設の再構築ですが、これまで平成21年策定の経営健全化計画により、必要最低限の施設整備となっておりまして、軌条更換、電停改良等について整備が遅れております。また、今年に入りまして信号見落としによる信号冒進が数回発生していてる状況です。今後は、レール等更新計画の見直しにより更新を加速化しますとともに、電停のバリアフリー化等も計画的に実施いたします。
また、信号冒進対策といたしましては、こちらも9月補正予算に計上いたしまして、信号の補助表示装置を新設してまいります。
9月補正分につきましては急ぎ対応できるよう、現在も準備を進めております。
説明は以上でございます。
○田中敦朗 委員長 報告に対して何かお尋ね等はございますか。
◆齊藤博 委員 ありがとうございました。
市電の安全に向けた再構築について、るる御説明がございましたが、二度と起こさないというお気持ちの中で、市民の利用者の皆さん方のためにという思いで頑張っていただければと思います。
ただ一つちょっとあえて申し上げたいと思います。
事故のことでありますが、資料交-1です。
端的にちょっとお答えいただければと思いますが、今回の事故に関しては事故が起こった後、届出もなく退行運転、バックした。これ以降に関しては一部やはり運転士のそのときの判断というものに、結果としてはルール違反だったと言わざるを得んのだろうと思いますけれども、その前の段階で今のマニュアル、安全管理マニュアルとか、運行に運転士さん、何か支障があった、あるいは発生原因のところにレールの摩耗と車両の摩耗、車輪の摩耗と、これが要因だったというふうにありますけれども、運転士さんの何か責任があったのか、あるいはレールの摩耗、あるいは車輪の摩耗、これが基準を超えて摩耗していたのかどうなのか。これをちょっと端的に教えていただきたいと思いますが。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 先ほどの質問で、運転士のところに関しては責任がないと考えておりまして、制限速度内で走っておりました。あとはレールと車輪の摩耗という話でございますけれども、車輪の方が基準値ぎりぎりといった値になっておりまして、その値自体は確かに基準値内ではあったんですけれども、今回低床車両が対象でして、低床車両は結構摩耗しやすいという特性があるために、管理する間隔だったり、あとちょっと基準自体をまた他事業者あたりに確認してみようかなというふうに考えております。
以上です。
◆齊藤博 委員 端的に申し上げて、基準値はクリアしていたんですね。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 レールと車輪に関しては基準値をクリアしておりました。
以上でございます。
◆齊藤博 委員 意地悪で聞いているわけでも何でもないんですけれども、基準値をクリアしていたにもかかわらず結果的に脱線してしまったんですね。この事実はやはりもっと重く受け止めるべきではないかなと思います。例えば再発防止について、車輪測定間隔を6か月から3か月に短縮するという項目が入っているんですけれども、そもそも基準値を改めなければ、今回の事故の教訓とはなり得ないんではないかと思うんです。強いて言うならば、4項目めのポイント通過の速度を減速させると、これは確かに当時は12キロの速度だったということですので、5キロで行けば安全性というのは増すだろうと、ここぐらいなもので、安全マニュアルだったりとか、安全基準だったり、その摩耗の要因を一旦今回排除するという発想がなかったのか、どうなのか。そして今回、安全マニュアルや安全基準といったようなものを見直す用意があるのかどうなのかと、ここをちょっと教えてください。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 基準に関しましては、確かに車輪の摩耗の方が基準値ぎりぎりだったということもございますので、間隔を短めにすることとしましたものは根本的な解決にはなっていないという意味の御指摘かと思います。
それで、他事業者の方にちょっと確認しまして、熊本市と同等のところの基準値であるということまでは確認しておりますものの、今後は車輪のメーカー等に確認しまして、それが妥当なのか。例えば基準値であっても、それよりもうちょっと厳しいところでイエローカードではないですけれども、黄色信号を出して換えるようにするだとかいうところの検討をしてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆齊藤博 委員 基準値をクリアしているのに事故が起こったというような事実は、これはしっかり真摯に受け止めていただいて、マニュアルを見直す必要がないのか。ほかに全国で前例がなかったということで、ほかの事業者さんは場合によっては熊本市よりも安全性基準的には熊本市の方が厳しいというようなことになっているのかもしれませんけれども、ただ、現実的に安全基準を守っていたのに事故が起こったということそのものがやはりもっと見直すべきところであるとか、検証する必要が余地はあるのではないかなと、僕は素朴に思っています。
ですので、今回の教訓を生かして二度と起こさないというような思いの中で、もう一回局の方で再検討していただいて、必要であればマニュアルやあるいは安全基準を見直していくと、その辺も視野に入れながら検討いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆古川智子 委員 交の2の資料に基づいて、まずはお礼をお伝えさせてください。車両の再構築といったところで、今後既存車両の大規模改修も検討をするというところで、前回の私のお願いに対しての答えをありがとうございました。
本当に過去遡ると、これまでは経営の収益確保のために人員をぎりぎりのところで耐え抜いてこられた過去があったことで、こういった今の現状、インシデントの発生だったり結びついているのかなというところが否めない中で、今後は人とハード面、車両、それからレール、そこをもう本当に安全を担保して持続可能な形にするための今回は車両の大規模改修、いわゆる細部までオーバーホールのような形できちんと点検をして、安全かどうかを確認していく作業、大変な作業だと思いますけれども、計画を示してそれに基づいて管理をしていってほしいと思います。
先ほど、齊藤委員の中でも、基準値を守っていたにもかかわらずこういった脱線が起きたというところで、私は本当に専門的な知識もないので分からないんですけれども、もしかしたら例えばほかの車両全体の何かしらの要因があったかもしれないということも、今お話を聞いている中で思ったわけです。
なので、そういったことも含めてこれまでちょっとブラックボックス化していた車両について、もう一度本当に安全かどうか、100年目の節目を、これからの未来に向かってもう一回体制を立て直す意味でも、計画、それから実施に向けてどうぞよろしくお願いいたします。
そしてドアの開いてしまう対策に関しても視覚なり聴覚なり、危険防止、何か開いた場合には運転士にお知らせをするハード面が必要ではないかということもお伝えしていましたけれども、そちらに対策も新設するということで感謝申し上げます。
ありがとうございます。以上です。
○田中敦朗 委員長 答弁は要りませんか。
◆古川智子 委員 何かあればお願いします。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 1点目の大規模改修についてでございますけれども、そちらの方は今メーカーと事業者さんの方に確認は取っている状況です。ただ、ちょっと金額的にも結構高額になっていると、あと事業期間もそれなりに長くなっているというところでもございますので、対象車両を考えながら進めていきたいというふうに考えております。
2点目のドア開き注意喚起装置の方なんですけれども、9月補正予算で計上いたしまして、その準備作業というのは今進めているところでして、早急に対応していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆古川智子 委員 ありがとうございました。
前者に関してはもちろん大規模改修すべきかどうか、それをすべきではないかという見極めもあるかと思います。そういった面は費用対効果も見極めながら実施してほしいと思います。
以上です。
◆上野美恵子 委員 事故の件なんですけれども、レールの摩耗と車両の摩耗という複合的な要因だということで、対応策としてレールは取りあえず補修したと、それから車輪については測定間隔を短めにしたというふうにあります。これについて、こういう摩耗品の取換えとかについての基準、定期的にやっている基準みたいなものはないんですか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 車輪の方はまず8年に1回全部換えるというような運用にしておりまして、その中でも今のところ6か月に1回車輪の形状とかを点検しているところでございます。その中で8年到達するまでに削れ過ぎているというところが見られたら整備する、削って整えるという形にしております。
レールの方に関しましても、1年に1回2か月ぐらいかけて軌間、軌間というのはレールとレールの間の測定だとか、高さだとかそういうのの測定をずっとしております。その中で基準点がおかしいところに関しては応急的な対応というのを考えているところでございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 ということは、要するに8年に1回は取り換えるというふうに決まっていても、それよりも早く摩耗してしまってすり減っているというのが現状だということと、レールについてもやはり、だから基準というのが本当に何か最悪みたいな感じで、悪くなるような期間が定めているということよね。予防的に改修していくというふうな基準にはなっていないんですね。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 基本的には国の基準というのを準用しまして、ただ車輪の方に関しては、先ほど齊藤委員の方からもありました国の基準よりやや厳しめの基準というのを用いているところではございます。そういいながらも今回ハード面で脱線の要因になったということで、基準の見直しというのも考えていかなければいけないのかなというふうには思っているところでございます。
以上です。
◆上野美恵子 委員 分かりました。
ということは、国の基準に準じてやっていても摩耗の方が待ってくれないという現状があるので、やはり予防的なレールや車輪の摩耗把握をして、対応策を適宜取っていくというところをきちんとやっていかないといけないのかなというふうに思いました。多分今回、こういう事故があったので、そういう点は御認識いただいたのかなというふうに思いますけれども、国の基準というのもやはりこういうふうに事故が多いと、何らかの見直しというのも必要なのかなというふうに今日感じたところです。
それともう一つは速度です。速度の基準は何キロというのがあるんですか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 熊本市の基準としましては改定前が15キロメートル毎時というふうにしておりましたけれども、事業者によってここはちょっと違っておりまして、6キロメートルだったり8キロメートルだったりという事業者さんも見られたことから、今回5キロメートル以内と変えたところでございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 それについての国の基準というのはないんですか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 国の基準というのはないというふうに認識しております。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 他都市の状況とかは今おっしゃったとおりだね。
何かすごく安全運行がすごく重要な分野にもかかわらず、意外と基準というのが最低限のものになっているんではないかなという印象があります。だから、基準だけでいけば今回のようないろいろな事故につながりかねないということがあるので、やはり予防的な視点で運用していくということをかなり力を入れてやっていかないと、結果的に事故があったから対応というふうに、後追い後追いになっていくのかなと思いましたので、あってはならないけれども、今度のことを教訓にして、そういう国の基準、他都市の状況、そしてまた本市の運用の状況についてもしっかり日頃の実際の運行状況なんかと考え併せて、予防的にやっていけるようになっていただきたいというのが私の意見ですので、よろしくお願いいたします。
○田中敦朗 委員長 答弁は要りますか。
◆上野美恵子 委員 いいです。
◆上田芳裕 委員 すみません、関連いたしまして、レール脱線ということで右に行く、左に行くポイントのところで車輪とレールの摩耗が原因で脱線をしたということですけれども、ここが田崎橋から二本木口に行くところで、この市電の上熊本駅から熊本駅、いろいろあると思いますけれども、こういったポイントがある箇所は何か所ぐらいあるか、把握されていますでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 ポイント自体は14か所ございます。そのうち、今回問題となっているような同様の箇所というのは田崎橋、上熊本、健軍の始発電停となるところでございまして、今回の田崎橋以外の上熊本と健軍町に関しましては、ポイントが見られる状況で発車できることから、そこまで速度が出ないといった状況でございまして、こちらの田崎橋のところだけが電停発車してこの分岐点のところまで45メートルほどあるものですから、スピードを出そうと思ったら出てしまうというところもありまして、一旦停止後に5キロメートル毎時というような運用としたところでございます。
以上でございます。
◆上田芳裕 委員 今言われた今回脱線した場所と、健軍電停、上熊本、14か所あるといわれたのは、これ以外は車庫の中とかそんな感じなんでしょうか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 例えば交通局前だとか、新水前寺とか、折り返しのポイントのところにございます。そういったところは折り返すときになりますんで、1回止まって運転台を乗り換えてということになりますので、ポイントが見えている状況でのスタートとなりますので、スピードが出ないといったところになってございます。
以上でございます。
◆上田芳裕 委員 今、お話聞く限りでは14か所あるけれども、今回事故が発生したところについては車速がある程度、用心がなかったものでということになっていますので、いずれにしても、切り替えるポイントが14か所もあるということでございますので、これまでも皆さん言われたとおり、摩耗に対する安全の点検を含めて対応いただきたいというふうに思っております。
よろしくお願い申し上げます。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
◆上野美恵子 委員 1つ忘れていました。
さっき申し上げた安全性についてなんですけれども、こういう交通機関については運転をするというか、そのこともすごく大事、技量の要ることだとは思いますけれども、それと同等、それ以上に整備点検が大事だというふうに思うんです。今回の場合で言うと、市電の場合は車両と施設、軌道敷も含めたそういうインフラの日常からの点検整備ということが非常に重要だと、その中の一つがさっきのレールや車両だったと思うんですけれども、それをなさる技術者についてはどのように確保されて、その確保された方たちが技量を専門性を磨いていらっしゃるのか、専門性確保についての取組とかをなさっている現状について御説明をお願いします。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 車両の方に関しましては、車両工場、上熊本の方にございます車両工場の方に技巧職として専門的な職員がおりまして、その職員の中で技術継承している状況にございます。ただ先ほど、再構築の方でもお話をしました、なかなか新規に募集できていないという状況もございますので、今後は上下分離とか、そういったところで新規に入った職員とかに技術継承していけたらなというふうに考えております。
それと、レールの方も、上熊本の奥の方に詰所というのがございまして、そちらの方で点検をしておりまして、毎日巡視をしております。あと、それとは別に先ほどお話ししました1年に1回、2か月かけての点検というのを行っている現状でございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 専門家の方たちの技量、研修というか、技術の向上というか、維持についての取組はないんですか。
◎荒木敏雄 運行管理副課長 基本的に研修という形ではなく先輩職員から学ぶ形になっているのが現状かと思ってございます。
以上でございます。
◆上野美恵子 委員 私もあまり専門ではないんですけれども、やはり車両にしても新型車両が入る。さっきおっしゃった低床車両がレールの摩耗とかも大きいとか、ただ単に技術の継承だけではなくて、やはり交通事業を円滑にやっていく上で車両とかも新型に変えていく、更新していくという、やはりグレードが上がっていくような面があって、それによって変わっていくというのはあると思うんです。
できるのかどうかよく分からないんですけれども、やはりそういう技術の進歩に伴ったこういう点検とかをなさる技術者のレベルアップというのは一定でしていかないと、習った後、漫然とやっている、さっき今後の事故は絶対起こさないという決意の説明があったときに、心して取り組んでいくみたいにおっしゃったけれども、こういうのは精神論では駄目だと思うんです。
やはり思ったことが実現できていくように、そのためのいろいろな決まりであったりとか、体制とか仕組みをつくっていくということなしには、精神論で決意をしてもうまくいくわけではないので、そういう面ではどこの業界でも技術面の更新ということを取り組まれていると思うので、電車の部門であってもやはり新たな車両を入れるときには、その電車の車両の特性、今までなかったものはどういうものなのか。それによって、既存の持っているインフラに対しての負荷がどのように変わるのかとか、そういうことなんかをきちんと科学的に検証して学んで、それに対応して、さっき言った予防的な維持管理をしていくためにはそういうことがないと、多分できていかない。
後になって、いや、低床電車走るとレールの摩耗が多いんですよねというふうな、それだと後追いになってしまうので、そういうグレードアップを図っていただきたいし、上下分離になっていきますので、上物の方でしていかれることになろうかと思いますけれども、ちょっとそこの点は今の時点では説明聞いていると弱いのではないかというふうに感じましたので、今後の検討課題として何らかのことを考えて、よければまたいつか、この場での御報告いただけることを期待しております。
○田中敦朗 委員長 では、答弁は要りませんか。
◆上野美恵子 委員 はい。
○田中敦朗 委員長 そのほかありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 委員長 ほかにないようであれば、本日の調査はこの程度にとどめたいと思います。
次に、次回の当委員会の開催日について御相談ですが、9月12日木曜日午前10時より開催したいと思いますがよろしいですか。
(「はい」と呼ぶ者あり)
○田中敦朗 委員長 ありがとうございました。
それでは、そのように決定いたします。
それでは、これをもちまして地域公共交通に関する特別委員会を閉会いたします。
午後 0時25分 閉会
出席説明員
〔政 策 局〕
局長 三 島 健 一 総括審議員 村 上 英 丈
総合政策部長 黒 木 善 一 政策企画課長 松 永 直 樹
〔財 政 局〕
局長 原 口 誠 二 財務部長 濱 田 真 和
財政課長 津 川 正 樹
〔都市建設局〕
局長 秋 山 義 典 技監 上 野 幸 威
都市政策部長 高 倉 伸 一 都市政策課長 飯 田 考 祐
交通政策部長 迫 本 昭 交通政策部主席審議員
濱 口 佳 久
交通企画課長 大 川 望 移動円滑推進課長 徳 田 隆 宏
移動円滑推進副課長太江田 真 宏 自転車利用推進課長酒 井 伸 二
〔交 通 局〕
交通管理者 井 芹 和 哉 次長 松 本 光 裕
総務課長 吉 岡 秀 一 運行管理副課長 荒 木 敏 雄