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熊本市議会議員 たなか あつお

熊本市議会議員 たなか あつお

2026年03月11日 予算決算委員会

令和 8年第 1回予算決算委員会

               予算決算委員会会議録

開催年月日   令和8年3月11日(水)
開催場所    予算決算委員会室
出席委員    44名
        田 中 敦 朗 委員長    浜 田 大 介 副委員長
        大 石 浩 文 委員     井 本 正 広 委員
        村 上   麿 委員     瀬 尾 誠 一 委員
        菊 地 渚 沙 委員     山 中 惣一郎 委員
        井 坂 隆 寛 委員     木 庭 功 二 委員
        村 上 誠 也 委員     古 川 智 子 委員
        荒 川 慎太郎 委員     松 本 幸 隆 委員
        中 川 栄一郎 委員     松 川 善 範 委員
        井 芹 栄 次 委員     島 津 哲 也 委員
        吉 田 健 一 委員     齊 藤   博 委員
        田 島 幸 治 委員     日 隈   忍 委員
        山 本 浩 之 委員     北 川   哉 委員
        平 江   透 委員     吉 村 健 治 委員
        山 内 勝 志 委員     伊 藤 和 仁 委員
        高 瀬 千鶴子 委員     小佐井 賀瑞宜 委員
        寺 本 義 勝 委員     大 嶌 澄 雄 委員
        高 本 一 臣 委員     田 上 辰 也 委員
        三 森 至 加 委員     田 中 誠 一 委員
        坂 田 誠 二 委員     落 水 清 弘 委員
        澤 田 昌 作 委員     満 永 寿 博 委員
        紫 垣 正 仁 委員     藤 山 英 美 委員
        上 野 美恵子 委員     村 上   博 委員
欠席委員    3名
        筑 紫 るみ子 委員     西 岡 誠 也 委員
        上 田 芳 裕 委員

議題・協議事項
  (1)議案の審査(40件)
     議第 3号「令和8年度熊本市一般会計予算」
     議第 4号「同       国民健康保険会計予算」
     議第 5号「同       母子父子寡婦福祉資金貸付事業会計予算」
     議第 6号「同       介護保険会計予算」
     議第 7号「同       後期高齢者医療会計予算」
     議第 8号「同       農業集落排水事業会計予算」
     議第 9号「同       産業振興資金会計予算」
     議第 10号「同       競輪事業会計予算」
     議第 11号「同       植木中央土地区画整理事業会計予算」
     議第 12号「同       奨学金貸付事業会計予算」
     議第 13号「同       公債管理会計予算」
     議第 14号「同       病院事業会計予算」
     議第 15号「同       水道事業会計予算」
     議第 16号「同       下水道事業会計予算」
     議第 17号「同       工業用水道事業会計予算」
     議第 18号「同       交通事業会計予算」
     議第 36号「熊本市附属機関設置条例の一部改正について」
     議第 37号「熊本市一般職の職員の給与に関する条例の一部改正について」
     議第 38号「熊本市長等の給与に関する条例の一部改正について」
     議第 39号「熊本市議会議員の議員報酬、期末手当及び費用弁償に関する条例の一部改正について」
     議第 40号「熊本市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正について」
     議第 41号「熊本市企業管理者の給与に関する条例の一部改正について」
     議第 42号「熊本市教育長の給与等に関する条例の一部改正について」
     議第 43号「熊本市長の給料の特例に関する条例の制定について」
     議第 45号「熊本市消防団員の定員、任期、服務等に関する条例の一部改正について」
     議第 46号「熊本市学校給食費条例の一部改正について」
     議第 47号「熊本市手数料条例及び熊本市保健衛生事務に関する手数料条例の一部改正について」
     議第 48号「熊本市乳児等通園支援事業所条例の制定について」
     議第 49号「熊本市余熱利用施設条例の一部改正について」
     議第 50号「熊本市動植物園条例の一部改正について」
     議第 51号「熊本市動植物園整備運営支援基金条例の制定について」
     議第 55号「熊本市軌道条例の一部改正について」
     議第 160号「調停の成立について」
     議第 161号「包括外部監査契約締結について」
     議第 165号「財産の取得について」
     議第 166号「同        」
     議第 167号「特定の事務を取り扱う郵便局の指定の一部変更について」
     議第 169号「工事請負契約締結について」
     議第 170号「熊本市消防団員等公務災害補償条例の一部改正について」
     議第 171号「熊本市国民健康保険条例の一部改正について」

                            午前10時00分 開会
田中敦朗 委員長  ただいまから予算決算委員会を開会いたします。
 この際申し上げます。
 15年前の本日、3月11日に発生しました東日本大震災によりお亡くなりになられた方々に哀悼の意を表し、黙祷をささげたいと存じます。
 皆様、御起立をお願いいたします。
 黙祷。
        〔黙 祷〕

田中敦朗 委員長  黙祷を終わります。
 御着席願います。
 それでは、昨日に引き続き、総括質疑を行います。
 これより、市民連合の質疑を行います。持ち時間は30分となっております。
 まず、島津哲也委員の質疑を行います。

        〔島津哲也委員 登壇〕

◆島津哲也 委員  皆さん、おはようございます。市民連合の島津哲也でございます。本日は、総括質疑の機会を与えていただきました先輩並びに同僚議員の皆様に、心から感謝申し上げます。本日は、山内勝志議員、村上博議員と3人で対応してまいります。
 早速ではありますけれども、質疑に入りたいと思います。執行部の皆さん、よろしくお願いいたします。
 まず最初に、令和8年度当初予算(案)の主要事業詳細35ページの省エネルギー推進の取組である省エネルギー機器等の導入に対する補助金について質疑いたします。
 本補助金は、本市における省エネルギー機器等の普及を促進することにより、地球温暖化対策の推進と災害に強い自立分散型のエネルギーシステムの構築を図ることを目的に、省エネルギー機器を導入される方へ、予算の範囲で交付するものです。私も電力会社の社員として、省エネルギー機器導入に対しては積極的に対応してきたこともあり、毎年、年度当初に内容確認を行っております。
 市民への補助金認知度も高く、周知徹底されていることにより、たくさんの市民の方が申込みいただいております。また、ニーズ調査により、新たな補助金メニューも選定いただいており、大いに評価しております。
 しかしながら、毎年、省エネルギー機器等の導入補助金を活用していただいたことにより、どのくらいの省エネ効果が得られたのかお示しされていないように感じます。過去3か年の実績、令和4年~令和6年の省エネルギー機器等導入補助金の総額の推移と、二酸化炭素排出量の削減効果がどれぐらい出ているのかお示しください。
 環境局長、御答弁をお願いします。
        〔村上慎一環境局長 登壇〕

◎村上慎一 環境局長  省エネルギー機器等導入補助金は、平成30年度から開始している事業でございまして、過去3か年の予算の推移は、令和4年度が8,000万円、令和5年度及び令和6年度は、国の物価高騰対策に係る交付金を含めまして、令和5年度が9,000万円、令和6年度が1億3,000万円となっております。
 また、それに伴います二酸化炭素排出量の削減効果では、概算で、令和4年度は775トン、令和5年度は976トン、令和6年度は1,082トンとなっております。
 この令和6年度の削減効果は、およそ300軒の家庭から1年間に排出される二酸化炭素の量に相当するものでございます。
 現在、本市全体における削減効果は公表しておりますものの、事業ごとの効果は公表しておりませんことから、今後、委員の御指摘を踏まえまして、市民の皆様にそれぞれの取組の効果を分かりやすく示してまいります。
        〔島津哲也委員 登壇〕

◆島津哲也 委員  補助金を受けられてよかったではなく、省エネ機器を導入したことでどれぐらいの効果があったかと考えていただくことで、さらなる省エネ意識が高くなってくるかと考えます。
 削減効果を数値化することで、市民の皆様にも分かりやすくなると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 省エネ推進の取組の事業概要として、再配達防止に関する取組との記載がありました。昨年度から、新しい補助メニューとして宅配ボックスが導入され、初めは何で宅配ボックスが省エネなのかとぴんときませんでしたが、置き配を推進する運輸部門の温室効果ガス削減を図るものと聞いたときに、なるほどと理解いたしました。そのようなこともあり、自宅はまだですが、政党の事務所には既に設置しております。
 今までの単独項目の取組はなかったように思いますが、本事業は令和7年度から新たな補助メニューに導入され、令和8年度の主要の事業として記載されており、市民からのニーズは、省エネ効果も高い事業であり、評価が高いのではと感じているところでございます。今回の本事業が取組拡充された背景や狙い等がございましたら御教授願います。
 環境局長、御答弁お願いします。
        〔村上慎一環境局長 登壇〕

◎村上慎一 環境局長  本市の温室効果ガス排出量は、全体として減少しておりますものの、産業部門、業務その他部門、家庭部門、運輸部門の主要4部門のうち、運輸部門の温室効果ガス排出量は、他の部門と比べますと削減が進んでいない状況にございます。
 そこで、新たな運輸部門対策を検討するに当たりまして、市民の皆様の生活に通信販売の利用が浸透したことに伴いまして、増加しております宅配荷物の再配達の問題に着目いたしました。地球温暖化対策を進める上では、市民や事業者の皆様の行動変容を促すことが重要でありますことから、市民の皆様が身近に取り組むことができる、再配達防止の取組を促進することを狙いといたしまして、宅配ボックスの導入補助などを拡充するものでございます。
        〔島津哲也委員 登壇〕

◆島津哲也 委員  ありがとうございました。
 今後の補助メニューについては、温室効果ガス排出削減の状況や、社会経済情勢の変化、補助メニューの削減の効果など、様々な観点を踏まえながら判断いただけるとのこと、今後も限られた財源での対応となりますが、多くの市民に補助ができますよう、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、令和8年度当初予算(案)の主要事業詳細55ページの道路整備事業の市道整備関連経費について質疑いたします。
 本事業におきましては、日頃から道路の陥没や除草作業など、地域からの要望に対しまして迅速かつ丁寧に対応いただいている各区役所の土木センターの皆様に、心より感謝申し上げます。このような対応があってこそ、地域の安全が守られているのだと強く感じております。
 また、私の活動拠点であります池上校区では、昨年10月19日、熊本西環状道路の池上熊本駅インターが開通し、多大なる生活道路の改善につながっていると感じているところでございます。
 しかし、地域として一番感謝申し上げたいことは、池上熊本インターチェンジが開通して2か月経過したとき、事業担当の道路整備課により、池上校区3町内自治会との意見交換を設けていただいたことです。朝夕の渋滞、混雑などだけではなく、「道路照明が2階寝室に直撃するので改善してほしい」、「道路開通後に町内放送が聞こえなくなった」など、個別の案件にも相談に乗っていただいていることで、地域の皆さんから、「安心できる」との声が上がっております。
 そのような中、朝夕の渋滞で信号待ちの時間が長くなることから、脇道に抜ける車両が増えているとの情報をいただきました。私も朝活を終えて移動する際に、交通量が増加していることは感じており、学校や住宅街の小道にかなりのスピードで入り込む車両を目撃するようになりました。急ぐ気持ちはよく分かりますが、学校や住宅街付近はこどもやお年寄りなどの歩行者が多く、スピードが出ていると、急な飛び出しに対応することができません。生活道路、通学路等の安全対策として、交通管理者と連携するゾーン30プラスの取組がありますが、今までに本市で整備された箇所数をお示しください。
 また、1地区当りの平均整備費用をお示しください。
 都市建設局長、御答弁をお願いします。
        〔上野幸威都市建設局長 登壇〕

◎上野幸威 都市建設局長  本市では、ゾーン30プラスによる対策箇所として10地区を選定しており、これまで東町地区をはじめとする計5地区におきまして、凸型の物理的デバイスであるハンプ等による整備を完了しております。
 1地区当りの整備費用につきましては、各地区の道路状況や交通実態に応じて対策内容は様々でございますが、平均すると1地区当り2,000万円程度となっております。
        〔島津哲也委員 登壇〕

◆島津哲也 委員  私も白川小学校周辺の整備状況を確認したことがありますが、通り抜け防止や運転手への安全意識向上にはとても効果的と考えます。
 学校周辺はスクールゾーンの取扱いにより、通学時間帯は進入禁止になっている箇所もありますが、校区や地域の事情により、スクールゾーン扱いにできない箇所も多数あります。
 しかしながら、こどもたちの安全確保を行うためには、本事業のように安全意識の向上の取組が重要だと考えます。
 そこで、3点お尋ねいたします。
 本事業を整備する基準や判断は、どのような取扱いになっているのかお示しください。
 また、整備後の効果や地域の反応についても御教授ください。
 令和8年度以降の整備計画等がありましたら御教授ください。
 都市建設局長、御答弁をお願いします。
        〔上野幸威都市建設局長 登壇〕

◎上野幸威 都市建設局長  まず、整備の基準等につきましては、交通管理者が地域における交通安全上の課題や要望を踏まえ、ゾーン30の区域を指定し、その上で、本市がゾーン30プラスの取組として、住民の皆様の御意見や御要望、関係者で構成する協議会等での議論を踏まえ、具体的な整備内容を判断しております。
 次に、整備後の効果につきましては、通過車両の平均速度の低下や、時速30キロメートルを通過する車両の減少などが確認されておりまして、地域の皆様からも、「安全性が向上した」といった好意的な御意見をいただいております。
 令和8年度は、現在着手しております田迎南地区など、残る5地区の整備完了を目指しておりまして、今後も交通管理者などの関係者と連携し、安全・安心な道路環境の整備を進めてまいります。
        〔島津哲也委員 登壇〕

◆島津哲也 委員  現在のところ、令和8年度までの計画ということでございますけれども、新しい幹線道路ができた池上小学校や城西小学校の周辺は、朝の渋滞を避ける抜け道になっております。小学校の児童が歩いていて、登校しておりますけれども、近くを徐行せず走り抜ける車も結構見かけます。こどもたちの安全確保はとても大切です。学校関係者や校区自治会と連携して、必要に応じて申入れを行っていきたいと思いますので、引き続きの予算確保をお願いいたします。
 これで、私が準備をした質疑は終わりました。丁寧に御対応をいただきました執行部の皆様、準備をいただき協力いただきました議会局の皆様、誠にありがとうございました。
 次は、山内勝志議員にバトンタッチいたします。御清聴ありがとうございました。

田中敦朗 委員長  島津哲也委員の質疑は終わりました。
 次に、山内勝志委員の質疑を行います。
        〔山内勝志委員 登壇〕

◆山内勝志 委員  市民連合の山内です。引き続き、よろしくお願いいたします。
 まず、病院事業会計中、2026年度次期診療報酬改定の影響及び経営戦略についてお聞きいたします。
 昨年、全国の医療機関の約7割が赤字となり、66の病院、診療所が倒産し、後継者不足などによる休廃業と合わせると、実に700以上の医療機関が閉鎖される事態となりました。大学病院、公立、公的、民間病院を問わず全ての医療現場から悲痛の声が上がっております。
 この要因は、近年の急激な物価、人件費高と、その上昇分に見合っていない診療報酬にあります。年間48兆円に達する医療費を抑制するため、病院の収入となる診療報酬は低く抑えられていました。給与費や医薬品費、光熱水費がどんどん増加しているのに、前回の診療報酬改定では逆にマイナス改定となっていました。これでは経営が立ち行かなくなるのも当然です。
 熊本県でも、県内16の公立病院の決算で、15病院が赤字となりました。赤字全体額は64億円に達し、本市の病院事業でも植木病院が6億円の赤字となりました。そのような中、県内で唯一の黒字を計上したのが市民病院です。熊本地震後に国に借り入れた減収対策債を返済しながら、黒字の維持は評価に値するものだと感じます。
 しかし、物価高等の厳しい影響は、次年度においても引き続き憂慮されます。厚生労働省は2026年度の次期診療報酬改定において、本体改定率3.09%のプラス改定を行うようです。この改定が物価高等の問題を完全に解消するかどうか分かりませんが、少なくとも少し息が継げるのかなと思います。
 そこでお聞きいたします。
 令和8年度病院事業会計の当初予算では、市民病院は8,800万円余の黒字、植木病院は4億3,600万円余の赤字、事業全体では3億4,800万円余の赤字を計上されています。これには、次期診療報酬改定の見込みは織り込まれておるのでしょうか。また、次期改定のポイントと、それが市民病院、植木病院の経営にどのような影響、あるいは効果を与えるのか、来年度の病院事業の経営戦略について、病院事業管理者のお考えをお聞きしたいと思います。
        〔水田博志病院事業管理者 登壇〕

◎水田博志 病院事業管理者  次期診療報酬改定についての御質問にお答えいたします。
 次期診療報酬改定につきましては、2月13日に中央社会保険医療協議会から厚生労働大臣に答申が行われ、3月5日に厚生労働省から告知がありました。
 次期改定が市民病院、植木病院の収支に与える正確な影響は、現時点では明らかではないため、令和8年度当初予算においては、次期改定の見込みは織り込んでおりません。
 病院局では、厚生労働省からの告知後、直ちにプロジェクトチームを編成し、該当する可能性がある項目の洗い出し、その中で改定要件である実績や人員などを踏まえた収支を検討し、診療報酬が改定される6月までに、どの項目を取得していくかを決定していく予定です。
 したがって、診療報酬改定を想定した経営戦略については、取得する項目によって、今後決めていくことになります。
        〔山内勝志委員 登壇〕

◆山内勝志 委員  今回の診療報酬改定では、人件費と物価高騰対策として基本診療費の引上げのほか、新たに物価対応料が新設され、人件費に係るベースアップ評価料も引き上げられております。それ以外でも、急性期病院の実績評価や医療DXの推進、あるいはサイバー対策の実施など、一定の条件を満たせば高い報酬を受けられる大変めり張りのある改定となっているようです。
 プロジェクトチームを立ち上げて、効果的な経営戦略を練られるとのことですので、ぜひ、知恵と工夫で現在の難局を乗り切っていただきたいと思います。
 それでは、次に、病院事業会計中、電算システム導入費についてお聞きいたします。
 今回、市民病院の電子カルテシステム等の更新に当たり、26億9,000万円余が計上されております。年間事業規模が153億円を超える市民病院会計においても、約27億円の投資は大変大きな規模となります。ただ、繊細な個人情報を含む医療情報を正しく運用するためには、精緻かつ堅牢なシステムを維持することは、地域の中核病院としての責務でもあります。
 そこで、システム更新に当たり、3点お聞きいたします。
 1点目、今回のシステム更新の概要と求められる効果について。
 2点目、更新費27億円の資金計画と、償還に当たっての中長期の財政計画に与える影響について。
 3点目、システム更新に当たっての、サイバー攻撃等を想定したセキュリティー対策方針について。
 特に、3点目については、先月13日に日本医科大学武蔵小杉病院がランサムウエア攻撃を受けまして、約13万人分の患者の個人情報が漏えいする事件が起きております。この事件での侵入経路は、中核システム本体ではなく、ナースコールシステムという周辺機器からだったということです。この機器のメンテナンス用に、外部の保守業者と遠隔でつながれたネットワークの中で、一部脆弱な部分が狙われたようです。2021年の徳島県の町立半田病院、あるいは翌年の大阪急性期総合医療センターへのサイバー攻撃でも、同じように保守用のVPN(バーチャルプライベートネットワーク)装置の脆弱性が狙われております。
 これらの事態を受けまして、厚労省は医療法施行規則を改正し、サイバーセキュリティー対策を講じることを法的に義務づけしました。併せて医療情報システムの安全管理に関するガイドラインを改定し、サイバー攻撃を想定した事業継続計画BCPの策定、定期的な訓練の実施、外部事業者との責任分担の明確化などを求めております。
 今回のような大規模なシステム更新時などは、膨大な作業量となりまして、システムエラーやヒューマンエラーが発生しやすくなります。患者の病歴など極めて内密性の高い情報を守るため、最大限の努力が求められます。厚労省のガイドラインに沿った現在までの取組状況と、新システム更新で特に強化や留意することについてお聞きしたいと思います。
 以上3点、病院事業管理者にお聞きいたします。
        〔水田博志病院事業管理者 登壇〕

◎水田博志 病院事業管理者  電算システムの導入について、3点の御質問にお答えいたします。
 熊本市民病院の医療情報システムは、電子カルテ、医事会計をはじめ50の部門システムで構成されており、今回のシステム更新は、現行システムの機器が保守契約が結べなくなる7年を迎えることから実施するものでございます。
 今回のシステム更新により、サーバーの性能向上を図るとともに、バイタル連携システム、持参薬鑑別システムなど最新の医療DXを導入し、業務の効率化を推進いたします。
 次に、システム更新費につきましては、病院事業債を活用して資金を確保し、償還期間は7年間、元利償還金の2分の1については一般会計からの繰入金により対応する予定でございます。中長期の財政収支の試算では、資金不足は生じない見込みであります。
 3点目のセキュリティー対策につきましては、熊本市民病院では、他医院でのランサムウエア被害を受け令和4年に緊急点検を実施し、その後も外部からの接続試験など定期的に実施しており、厚生労働省のガイドラインで求められておりますBCPの策定や紙カルテの訓練なども既に実施しているところでございます。
 今回のシステム更新においても、同ガイドラインを遵守するとともに、最新のVPN装置やサーバーを導入するなど、最大限のセキュリティー対策を講じてまいります。
        〔山内勝志委員 登壇〕

◆山内勝志 委員  御答弁ありがとうございました。
 サイバー被害を前提にしたBCPを策定し、被害対処訓練も実施しているとのことでした。また、外部事業者との接続試験も定期的に行っているとのことで、安心いたしました。
 サイバー攻撃は、医療機関にとっては災害と同じです。診療行為が停止し、多くの患者さんの人命が危険にさらされることがないように、引き続き、最大限の御対応をお願いしたいと思います。
 また、現在、システム担当の技術職員の方がお一人とのことです。システムの規模からすると、これは改善の余地が大いにあると思いますので、情報部門の強化もぜひ御検討いただきたいと思います。
 それでは、最後にIVR・血管内治療学寄附講座設置の目的と、終了した新興感染症対策寄附講座の事業成果についてお聞きいたします。
 IVR(インターベンショナル ラジオロジー)は、エックス線透視やCT超音波画像を見ながら、カテーテルと呼ばれる細い管や針を使って病巣を治療する医療で、患者への身体負担が少ない治療と言われております。
 今回、熊本大学病院にIVR・血管内治療学の寄附講座を設置するとのことです。治療手技について寄附講座を開設するということは、ちょっと珍しく感じますが、この寄附講座を設置するに至った理由と目的を、第1点目としてお聞きいたします。併せて、今年度をもって終了する新興感染症対策寄附講座の事業の成果等についてもお聞きいたします。
 2020年第3回定例会の一般質問で、感染症の専門医の育成の必要性について質問いたしました。当時の御答弁では、感染症専門医は熊本市内に12名しかおらず、その育成は喫緊の課題である。熊大病院に寄附講座を置き、専門医を育成し、新興感染症の医療体制充実に取り組むとのことでした。翌年度に始まったこの事業も5年が経過し、事業は終了したとのことです。
 そこで、質問の2点目、終了した事業の成果についてお聞きいたします。感染症専門医の育成人数、育成医師の着任先、事業での定性的な効果、育成医師の本市感染症対策における役割について教えてください。
 3点目、医療分野では医師不足が続く診療科があります。今後の寄附講座を他の医療分野に広げるお考えはありますでしょうか。行政が教育機関の役割を持つ大学病院に対し、寄附講座等を開設することで専門家育成を支援する仕組みは、大変有意義なことだと思います。このような取組を続けるためにも、事業の成果検証をしっかり行うことも重要です。
 以上、健康福祉局長にお尋ねいたします。
        〔林将孝健康福祉局長 登壇〕

◎林将孝 健康福祉局長  寄附講座に関するお尋ねにつきまして順次お答えいたします。
 本市は、これまでも熊本大学との包括連携協定の下、地域医療の質の向上に向けた取組を進めてきた中、昨年9月に熊本大学病院から、寄附講座の設置を検討している旨の説明と寄附に関する協力依頼がありまして、本寄附により得られる効果や、本市としての関与の必要性について検討するに至りました。
 議員御案内のとおり、IVRは外科手術と比較して身体への負担が少ない高度な治療として需要が高まっており、地域の急性期医療の充実にも寄与する分野でございます。また、若手医師や医療技術者の育成にもつながることから、本市といたしましても、地域医療の強化に資すると判断し、寄附を行うことといたしました。
 一方で、新興感染症対策寄附講座は、新興感染症への対応力強化を目的に、専門医の育成と地域における体制整備を進めてきたものであり、本年度をもって設置期間を終えました。熊大病院の医師2名が、新たに専門医の資格を取得し、今後5名の医師が受験予定でございます。
 将来、新たな新興感染症が発生した場合には、本講座で資格取得した専門医が中核となり、最新の医学的知見に基づく助言や指導を行うことが期待され、本市といたしましても、専門人材が十分に活躍できるよう、引き続き連携を図ってまいります。
 これまでの成果といたしましては、感染症セミナーの開催など、情報発信や啓発が進みましたほか、育成した医師を市内の医療機関へ派遣し、診療支援を行う態勢が整備されました。また、令和7年11月には、本講座において指導的役割を担っていた専門医1名が市民病院に着任し、診療体制の強化が図られております。
 今後につきましては、寄附講座による専門人材育成の意義を踏まえまして、これまでの成果検証を基に、医療ニーズや社会情勢に応じた必要性と効果を検討するとともに、市民病院や熊大病院と連携し、地域医療の問題解決、課題解決に取り組んでまいります。
        〔山内勝志委員 登壇〕

◆山内勝志 委員  熊本大学との包括連携協定が医療の分野まで着実に広がっており、地域医療の体制強化にも大いに役立つものと感じます。また、感染症寄附講座の事業では、専門医が7名増える予定であるとともに、この講座の指導的役割を担ってきた専門医が市民病院に着任されたとの、うれしいお話もお聞きすることができました。
 今後も、熊本市と熊大病院、さらには市民病院を加えて三者で、様々な分野での医療人材の育成に取り組んでいただきたいと思います。
 それでは、これで私の質問は終わりました。
 続いて、村上委員に代わらせていただきます。ありがとうございました。

田中敦朗 委員長  山内勝志委員の質疑は終わりました。
 次に、村上博委員の質疑を行います。

        〔村上博委員 登壇〕

◆村上博 委員  市民連合の村上博です。
 2項目についてお尋ねいたします。
 まず最初に、令和8年度当初予算の予算決算委員会説明資料中、教育委員会のスクールソーシャルワーカー配置事業についてお尋ねします。
 説明資料176ページによりますと、前年度の予算額1億1,810万円と比べ20万円増額の1億1,830万円の計上となっており、ほぼ前年度と同じ予算額です。事業内容としては、児童・生徒に関わる課題や家庭環境等の改善を図るスクールソーシャルワーカー、以後SSWと言わせていただきます。SSWの配置に要する経費となっております。
 SSWは社会福祉士と精神保健福祉士の国家資格を持つ福祉の専門家です。配置の一番の目的は、問題や課題を抱えていそうなこどもたちを探し出すことにあります。さらに、家庭、保護者からの聞き取りを含め、問題を把握の上関係機関へつなぎ、改善へ向けてのソーシャルワークが大きな任務であり役割です。
 そこで、以下の4点についてお尋ねします。
 まず1点目、前年度とほぼ変わらない予算額ですが、長期間、増加傾向の不登校児童、児童虐待や問題、課題を抱えたこどもたちの家庭環境改善での見込まれる効果をお示しください。
 2点目、児童・生徒が抱える様々な背景を解きほぐし、関係部局へとつなぎ、連携により状況を改善するために、さらなる取組はあるのでしょうか。
 3点目、こどもたちが置かれている状況は、最近特に複雑さを増しており、児童・生徒の問題は不登校だけに限りません。現状、SSWの配置人数は、文科省の配置基準では42人、中学校区に1人ですので、ちょうど半分の21人となっておりますが、この体制で問題・課題を抱えているこどもたちを探し出すSSWの配置事業の体制として、十分に目的を果たせるのでしょうか。さらに、SSWの全校配置については、見通しを含めいかがお考えでしょうか。
 4点目、さらに問題解決、課題改善に当たり、SSWがより力を発揮するために、スーパーバイザー、いわゆるSVは重要な存在だと思いますが、SVの活用は視野に入っているのでしょうか。SVの必要性についても、併せて教育長の見解をお尋ねいたします。
        〔遠藤洋路教育長 登壇〕

◎遠藤洋路 教育長  令和6年度にスクールソーシャルワーカー(SSW)を21人体制としましたが、経験の少ない職員も多く、さらなる人材育成が必要と認識しております。令和7年度は、研修体制の整備による専門性の向上に努めており、年度終了後に効果検証を行うこととしております。
 SSWは要保護児童対策地域協議会、要対協と略しますが、この協議会を通じて、日頃から区役所のこども家庭センターや児童相談所等と連携をしております。家庭環境に改善が必要な場合には、要対協へ積極的に情報提供を行い、組織的な支援につなげております。
 今後もSSWが家庭をアセスメントする技術の向上を図りながら、要対協との連携を一層強化し、家庭を支援してまいります。
 SSWの配置数について、現行の21人体制では、必ずしも学校のニーズに全て応えられているとは言えず、全中学校への配置を視野に入れ、さらなる充実が必要と認識しております。
 しかしながら、国庫補助が十分に措置されていない課題もあることから、国に対して国庫補助、予算の確保も要望してまいります。
 来年度は、教育委員会に配置する社会福祉職が中心となり毎月の事例検討を行うなど、指導体制を整備することとしております。
 一方、継続的な人材育成のためには、専任のスーパーバイザー(SV)のような監督職の役割が重要であることから、恒常的に人材が確保できるよう、必要な予算の確保に努めてまいります。
        〔村上博委員 登壇〕

◆村上博 委員  教育長からは、全校配置を目指すという積極的な姿勢を表明していただきました。ただし、これは全校配置が実現すれば、それで問題解決ということでもありませんので、それからが本来のこどもたちのためにということになりますので、取りあえずは、来年度は全校配置を目指して、ぜひ実現させていただきたいと思います。
 実は、ある保護者の方からの言葉と言いますか、いただいた言葉があります。御紹介します。「こどものために仕事を休んでいます。私のキャリアや人生は諦めました。SSWの面談がタイムリーにできなくてつらい」という、そういった内容の言葉です。こどもも親も苦しんでおります。まさに悲鳴を上げております。現状のSSWの体制は、この親子に親身に寄り添っていたとは思えませんでした。全校配置を実現すれば、今さっき申し上げましたように、全てが解決するというわけではありませんけれども、まずは全校配置を、ぜひ実現させていただきたいと思っております。
 続いて2項目目、質問いたします。
 里親制度普及・委託推進事業について。こども局の分ですけれども、お尋ねいたします。
 本年度の予算が500万円、前年度が474万8,000円ということになっております。実の親による虐待対応件数は、統計が取り始められた1990年以降、右肩上がりに増加し、既に20万件を大きく超えております。次代を担うこどもたちが安心・安全な家庭において、本来であれば一番信頼を置きたい実の親から、絶え間なく虐待を受けている状況を考えると、大変に胸が痛みます。
 政府は2016年の改正児童福祉法で、里親制度に大きくかじを切っていることは、既に皆さんも御存じのとおりであります。戦後80年を過ぎ、戦災孤児と呼ばれたこどもたちを収容した児童養護施設の役割は大きく変わり、近年ではほとんどが親からの虐待を受けたこどもたち、すなわち社会的養育が必要なこどもたちで占められております。国は、社会的養育児童をできるだけ家庭的な環境の下で育てるために、里親制度の普及を促進しております。
 そこで、説明資料268ページの里親制度普及・委託推進事業について、3点お尋ねいたします。
 1点目、社会的養育が必要なこどもたちの健やかな成長を保障する上で必要な、里親家庭への委託率の目標と、制度の根幹を担う里親の登録数の目標をお示しください。また、本市で行っている里親のスキル向上のための支援についても、併せてお示しください。
 2点目、これまで、こどもたちの緊急一時保護預かりは一時保護預かり所でしたが、心に傷を負ったこどもたちの心理状態を考えたとき、政府が打ち出している家庭的な環境の下で育てるという方針に沿って、未委託の里親の活用の検討はなされているのでしょうか。
 3点目、委託里親の皆さんの多くは、実子を育てた経験をお持ちです。実子の子育て体験と比べ、里親制度による里子の委託には大きな責任が伴います。委託を受けた里親さんたちは、懸命に里子の養育を担われます。
 しかし、冠婚葬祭や病気による入院など、どうしてもレスパイトが必要な状況が出てまいります。そういったとき、スムーズにレスパイトできる体制は整っているのでしょうか。
 こども局長にお尋ねいたします。
        〔小島雅博こども局長 登壇〕

◎小島雅博 こども局長  里親等委託率の目標についてでございます。
 熊本県社会的養育推進計画の計画年度でございます令和11年度末時点で、ゼロ歳児から2歳児及び3歳児から6歳児では76.9%、7歳児以上では38.1%、全年齢換算では48.8%を目標としております。
 この目標に対する令和6年度末現在の里親等委託率でございますが、ゼロ歳児から2歳児が62.5%、3歳児から6歳児が53.7%、7歳児以上が22.0%であり、全年齢換算では35.1%となっております。
 また、目標値を達成するために必要となる登録里親数につきましては、令和11年度末で248世帯と見込んでおります。
 現時点での進捗状況といたしましては、熊本県社会的養育推進計画で設定いたしました令和6年度末の年度ごと必要登録見込み数146世帯に対し、里親登録数の実績は160世帯となっており、順調に増えております。
 次に、里親のスキル向上のための支援についてでございますが、里親支援センターと連携し、基礎研修、登録前研修、更新研修などの法定研修を実施しているところでございます。その法定研修の開催に際には、実習施設に対しまして、里親制度普及・委託推進事業により負担金を支払っており、また、里親に対しましては、里親養育包括支援事業により、受講する際の費用を支援しているところでございます。
 今後も研修の内容や方法等について研究を進めることにより、里親が社会的養護を必要とするこどもへの理解を深め、適切にこどもとの関係を築くことができるよう、里親のさらなる養育スキルの向上に取り組んでまいります。
 次に、未委託の里親の活用についてでございますが、一時保護におきましても、こどもができるだけ家庭的な環境で過ごすことができるよう、里親等の活用を進めております。
 令和6年度の実績でございますが、一時保護委託における里親等への委託は、全体の約3割となっております。さらに、委託を受けた里親等のうち未委託里親の活用は約2割となっており、こどもが家庭と同様の養育環境で過ごすことができるよう、引き続き未委託里親も含めた里親等の活用を進めてまいります。
 最後に、レスパイトケアについてでございますが、本市におきましても、国の要綱に基づいて実施しており、利用希望者から申請があった場合には、委託児童の状況及び里親等の意見やニーズを十分考慮した上で、里親支援センターとの連携により、レスパイトケアの受入れが可能な里親や施設を速やかに選定しているところでございます。
 制度の運営に当たっては、利用日数の制限をなくすなど、随時利用しやすいよう見直しを行っており、今後もレスパイトケアを必要とする里親等のニーズを踏まえ、円滑な運営に努めてまいります。
        〔村上博委員 登壇〕

◆村上博 委員  実親から虐待で心に深い傷を負ったこどもたちから、私たち大人、社会、本市、試されていると私は強く思っております。里親委託制度の推進のためには、こどもたちが健やかに安心して生活できる家庭環境を提供することと、里親さんたちが疲弊して悲鳴を上げないための早急な体制構築が必要です。
 ところで、私ごとになりますけれども、私たち夫婦は7年間、ある家庭の託児ボランティアに関わっております。一番下、5人兄弟なんですけれども、一番下のお子さんが、生まれたときからずっとなんですけれども、そのお子さんが4月からは小学校1年生になります。車椅子の私の膝の上が指定席になっております。あるとき、誰が好きかランキングに話が及び、結果はその子の母親と私の妻が同率の1位、その子の父親が2位、私は予想外の3位でした。理由はと尋ねましたところ、私がその子のことを、僕のことを「おまえ」と言ったということだそうです。私は、いつどんな状況で言ったのか全く覚えておりませんでしたけれども、その子は私が言った「おまえ」の一言に、自分の尊厳を傷つけられと感じていたということなんです。
 こども支援が私の活動、議員としての活動のテーマですが、踏まれた者の痛みは分からないということを改めて肝に銘じた次第です。
 遠藤教育長、小島こども局長のお二人には、私と同じ二の舞を踏まれないよう切にお願いし、私の質疑を終わります。ありがとうございました。

田中敦朗 委員長  村上博委員の質疑は終わりました。
 以上で、市民連合の質疑は終わりました。
 次に、市民の会の質疑を行います。持ち時間は15分となっております。
 まず、井坂隆寛委員の質疑を行います。

        〔井坂隆寛委員 登壇〕

◆井坂隆寛 委員  市民の会、井坂隆寛です。よろしくお願いします。
 予算案2点、付託議案1点を質疑します。
 予算決算委員会説明資料205ページ。
 成年後見制度法人後見支援事業3,760万円、市民後見人の養成業務委託についてお尋ねします。
 今後、認知機能の低下が見られる高齢者の増加に伴い、成年後見制度利用者の増加も見込まれる中、本市でも、制度の担い手確保や利用促進の取組が推進されています。また、親族以外の市民が市民後見人として制度の一翼を担うことへの期待も高まっています。
 成年後見制度は、今後柔軟化され、一度始まれば亡くなるまで後見人がつく終身制が廃止されたり、判断能力があるうちに後見人を選定しておく任意後見制度も要件が緩和されたりします。
 そのような中、成年後見制度を必要とする本市市民に対し、十分な数の市民後見人の養成が今後なされていくのでしょうか。
 ここで、健康福祉局長に5点お尋ねします。
 1点目、市民後見人制度の概要と本市における講座開始の経緯。
 2点目、養成業務の内容と市民への周知方法。
 3点目、現在までの講座申込者、受講者、修了者、そして、現在市民後見人として実働されている方の人数。
 4点目、来年度予定の養成人数、そして、今後の需要数と養成人数の見込み。
 5点目、県及び連携中枢都市圏の各自治体との連携状況。
 以上、お教えください。
        〔林将孝健康福祉局長 登壇〕

◎林将孝 健康福祉局長  5点のお尋ねに順次お答えいたします。
 市民後見人とは、判断能力が十分ではない方の金銭管理や日常生活における契約等を支援するため、弁護士や司法書士などの専門家や親族以外で成年後見人として家庭裁判所から選任される市民のことであり、本市では、平成25年から市民後見人養成講座を開始いたしました。
 養成業務は国の研修カリキュラムをベースとして、基礎研修を10日間、その修了者向けのフォローアップ研修を3日間、熊本市社会福祉協議会に委託して実施しておりまして、市政だよりやホームページ、民生委員、児童委員へのチラシ配布などにより周知を行っております。
 これまでの実績につきましては、講座受講者が125名、修了者が107名でありますが、市民後見人に選任されるためには、一定期間の実務経験に加え、家庭裁判所の厳格な審査を経る必要があり、現在、実働されている方は7名となっております。
 令和8年度の募集定員は30名を予定しておりまして、また、市民後見人として新たに家庭裁判所に推薦予定の方は現時点では1名であり、選任されますと市民後見人が8名となります。
 なお、成年後見制度の利用者数は年々増加しており、今後も増えていくものと考えております。
 引き続き、権利擁護人材の担い手育成方針を策定した熊本県をはじめ、熊本連携中枢都市圏を構成する各自治体と連携し、広域的な養成講座の開催や情報共有を行うなど、市民後見人の養成に取り組んでまいります。
        〔井坂隆寛委員 登壇〕

◆井坂隆寛 委員  市民後見人養成講座は平成25年度に始まり、10日間の基礎研修修了者は107名で、その後の研修や実務、審査を経て実働されている方は現在7人、来年度には8人になるとのことでした。
 さて、第9期くまもとはつらつプランでは、本市の認知症高齢者数は今年度約4万人、令和22年、2040年には約5~6万人になる予測です。市民後見人の具体的な需要数見込みについてお答えはありませんでしたが、養成が追いつかないことにならないようお願いします。
 また、今後、専門職後見人と市民後見人が協働し、意思決定支援をより尊重させるためにも、将来を見据え、熊本中枢連携都市圏を構成する各自治体と連携した養成講座の開催を、ぜひお願いします。
 次に、資料361ページ、商店街魅力向上総合事業1,590万円、主要商業地の通行量調査に要する経費等についてです。
 今年度調査結果は、1月に市ホームページに掲載されています。商店街通行量調査は中心商店街及び熊本駅周辺、子飼、水前寺、健軍、武蔵ヶ丘の地域商店街45地点において、毎年同時期に2日間実施、今年度の調査は、昨年11月7日金曜日と9日日曜日でした。中心市街地調査は市が業者に委託、その他地域は商工会議所の協力により実施しているとのことです。
 さて、調査結果ですが、主なものでは、花畑広場で、前年度比、平日マイナス74%、休日マイナス約60%、健軍地区では、平日マイナス約6.5%、休日プラス195%など、45地点のデータには著しい増減が見られます。
 ではここで、この調査について、経済観光局長に3点お尋ねします。
 1点目、調査目的と調査に要する経費。
 2点目、対象地点抽出、調査基準日を決定した根拠。
 3点目、調査結果の活用状況。
 以上、お聞きします。
        〔黒木善一経済観光局長 登壇〕

◎黒木善一 経済観光局長  まず、本調査は、中心商店街をはじめとする主要な地域の通行者数を継続的に把握し、経年比較が可能なデータとして活用するため、昭和43年から実施しておりまして、令和8年度の当初予算に190万円を計上しております。
 次に、調査地点につきましては、商店街の実態を的確に把握しますため、中心商店街や地域商店街、熊本駅周辺など、通行量が集中する地点を選定しております。また、調査日につきましては、統計の継続性の観点から、11月の平日と休日の2日間で実施しておりますが、イベント等の影響により数値が増減する場合もございます。
 調査結果につきましては、これまでも商店街活性化や観光振興など、にぎわいの創出に向けた施策の検討に活用しております。
 今後もこのようなデータを有効に活用しながら、さらなる施策の充実につなげてまいります。
        〔井坂隆寛委員 登壇〕

◆井坂隆寛 委員  長年の調査データにより、まちなかや商店街の人流の推移や傾向が見え、調査には意義があることが分かりました。
 ただ、調査地点については、もう少し柔軟に設定されてもよいと感じます。例えば、ここ庁舎周辺地域は調査地点には入っていませんが、跡地活用について、先月公開された新庁舎整備を契機としたまちづくりに関する市民アンケート結果によると、商業施設を望む声が最も多く22.7%です。今後EBPMセンターができ、現庁舎跡地の評価についても、エビデンスを用いて正しく行われることが期待されます。その根拠としても、現庁舎周辺の通行量調査も行うほうがよいと考えますが、いかがでしょうか。
 経済観光局長のお考えをお聞かせください。
        〔黒木善一経済観光局長 登壇〕

◎黒木善一 経済観光局長  現庁舎跡地につきましては、新たなにぎわいの創出はもとより、周辺へのにぎわいへの波及及び地域経済活性化に資する利活用の在り方について検討を進めております。
 議員御指摘のとおり、新庁舎整備を契機としたまちづくりの効果を、継続的かつ客観的なデータを用いて把握・評価することは重要な観点であると考えます。これまでも商業施設の整備などで人流の変化が見込まれる地点については、状況に応じて対象地点を見直してきたところでございまして、現庁舎周辺を調査地点に加えることについても検討いたします。
        〔井坂隆寛委員 登壇〕

◆井坂隆寛 委員  この調査は2日間のみですが、それでも、ほかの地点と連動した人流データを継続的に収集しておくことは、現庁舎跡地の正しい評価につながると存じます。よろしくお願いします。
 また、庁舎周辺の人流ですが、多くの観光客が坪井川沿いの方を歩かれているのを見かけます。ぜひ、本庁舎にも立ち寄り、14階からのすばらしい眺めや、1階ロビーの様々な展示も楽しんでいただけるよう、これらの広報についても引き続きお願いします。
 次に、議第38号「熊本市長等の給与に関する条例の一部改正について」、議第43号「熊本市長の給料の特例に関する条例の制定について」一括してお聞きします。
 熊本市特別職報酬等審議会の答申に基づき、今議会において、市長、副市長及び常勤監査委員の給料月額を増額する議案が、市長から提出されました。また、物価高騰などにより厳しさを増している市民生活を共に乗り切る覚悟を示すためとして、本年11月30日までこれを据え置く特例も併せて提出されています。
 ここで疑問に思うのは、議第43号の効力期間です。そもそも審議会に対し、今回は諮問しない、あるいは御自身の分だけは諮問しないという選択肢もあったかと思います。また、答申を受けても御自身の部分だけ議案に含めない、さらには、副市長と特別職の給与の上げ幅を一律にせず、御自身だけは上げ幅を抑えるなど、覚悟を示す方法はほかにもあったのではないでしょうか。
 それらを選択せず、任期末と同じ期限を定めた特例のみとしてしまうことで、市長の覚悟の真意が正しく市民に伝わらないことを危惧します。選挙対策なのではという声や、仮に市長を続けられる場合に、物価高騰が続いた際、以降はどのようにして市民生活を共に乗り切る覚悟を示されていくのか、疑問を感じる市民も少なくないのではないでしょう。
 そこで、大西市長にお尋ねします。
 市民に対し覚悟を示す方法として、ほかの選択肢は御検討されたのでしょうか。今回の特例を選択された理由をお教えください。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  市長の給与の額等について審議する熊本市特別職報酬等審議会の諮問事項や開催要件につきましては、条例及び規則で定められておりまして、これまでと同様に、市長及び副市長の給料並びに議員の報酬の額について、同審議会に諮問を行いました。
 意見を広く反映するために、多様な分野の委員で構成された審議会からは、市民生活の向上のため、市政を執行する熊本市長の職責は極めて重いものであるとして、職責に見合う額に引き上げるべきとの答申が出されております。この答申は、委員の総意により出されたものであること、加えて、指定都市の中で年収が19位と下位にとどまっていることに対する意見が活発に交わされたと、会長から直接伺っておりまして、こうしたことを重く受け止めたものでございます。
 そうした中、市民生活については、昨今の物価高騰など大変厳しい状況にあり、市長である私としては、このような状況にどう対応すべきかを熟慮した結果、共に乗り切る覚悟を示すため、答申どおり市長等の給料を改定する条例案と併せて、市長の給料については任期末まで据え置く条例案を上程したものでございます。
 なお、この特例条例については、私の任期が及ぶ範囲として上程したものでありまして、仮定のお尋ねについての答弁は、差し控えさせていただきたいと思います。
        〔井坂隆寛委員 登壇〕

◆井坂隆寛 委員  ありがとうございました。
 覚悟をどう示すか熟慮したとの御答弁でした。これは市長が政治家として判断されたことです。私はこの質問を通じて、先輩政治家として市長がどのように悩み、葛藤して答えを出されたのか知りたかったのです。政治家が自らの待遇をどう扱うかという判断の中にこそ、政治姿勢や市民への向き合い方が最も現れるのだと思います。
 以上で私の質疑を終わり、菊地委員と交代します。

田中敦朗 委員長  井坂隆寛委員の質疑は終わりました。
 次に、菊地渚沙委員の質疑を行います。

        〔菊地渚沙委員 登壇〕

◆菊地渚沙 委員  市民の会の菊地渚沙です。
 3つの事業について質疑します。
 なお、答弁に対する意見、要望は最後に一括して述べます。
 初めに、当初予算案要求状況一覧53ページ、地域学校協働活動推進事業経費についてお伺いします。
 本市はこれまで、1人1台端末などICT教育の基盤整備に多額の投資を行ってきました。ICT教育を生きた学びに昇華させるため、今、教育現場に求められるのは、地域連携の加速であり、この橋渡し役となる地域コーディネーターの存在です。今回の当初予算案において、その配置等に係る予算が要求されましたが、査定結果は見送りとなりました。
 本事業は、学校を核とした地域ネットワークを構築することで、自治会の担い手不足の解消や、現役世代を地域コミュニティへ呼び込むためにも有効な施策と考えます。さらに、高齢者の社会参加による介護予防効果など、教育の枠を超えた全庁的な波及効果も期待されます。
 そこでお尋ねします。
 コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進が、教育現場のみならず地域自治の活性化や介護予防、多世代交流など、市全体に与える影響について、文化市民局長に見解を伺います。
 本事業の配置等に係る予算は約770万円です。先述したような社会全体への波及効果を鑑みれば、この予算を惜しむことは大きな機会損失であると考えますが、今回見送りという厳しい判断を下された具体的な理由を、財政局長に伺います。
        〔早野貴志文化市民局長 登壇〕

◎早野貴志 文化市民局長  コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進は、地域住民の学校活動に関わる機会が広がるとともに、児童・生徒等が地域活動に参加する場面も増えていくことで、地域内の世代間交流や住民同士のつながりが深まるものと考えております。これらの取組を通じて、将来的には、地域コミュニティの活性化や地域力の向上にさらに寄与することが期待されるものと認識しております。
        〔原口誠二財政局長 登壇〕

◎原口誠二 財政局長  本市におきましては、地域と学校の連携、協働による学校運営や地域住民が参画した学習支援等推進するため、スクールサポートボランティアを養成し、活動いただいております。
 委員御指摘の地域コーディネーターにつきましては、令和6年度から試行的に導入を進めており、令和6年度は4校、令和7年度は8校でモデル事業を実施しているところでございます。
 地域コーディネーターは、教員の負担軽減や若者の地元定着などにつながるものと認識しておりまして、今後の本格的な導入の是非につきましては、地域や学校の関係者から幅広く意見を伺い検討してまいりたいと存じます。
        〔菊地渚沙委員 登壇〕

◆菊地渚沙 委員  答弁ありがとうございます。
 続けて、当初予算説明資料152ページ、くまもとポイント事業についてお伺いします。
 くまもとアプリはマイナカードと連携したアプリで、主に2つの機能を有しています。1つは、地域コミュニティの活動参加を見える化し、ポイントを付与する機能。もう一つは、災害時の避難所運営やボランティア受入れの際、タッチキー受付によって事務効率化を図る機能です。リリースから丸2年経過した現在のダウンロード数は3万8,000件、人口カバー率は5%、現在、職員4名で景品確保や広報啓発の業務に当たっています。これまでの事業費は、開発に1億6,000万円、保守・運用費に月額91万円を要しています。
 ここで、アプリの比較対象として、高知県防災アプリの事例を紹介します。
 高知県では、平成30年の西日本豪雨を教訓に、命を守る情報を確実に届けるため、防災に特化した自治体アプリをリリースしました。開発・改修費は7,600万円、保守・運用費は月額17万円、ダウンロード数は10万件、人口カバー率は15%です。高齢者やジュニア向けのモード切替えなど、直感的な操作が可能で、競争の激しい民間アプリにも引けを取らない操作性の高さを感じました。
 さて、本市のくまもとアプリはどうでしょうか。私は以前、アプリ開発会社にて開発テストの修正業務に携わっておりました。この実務経験の視点から、本アプリの問題を指摘します。
 まず、ホーム画面には20個ものアイコンが並び、主力機能のほか天気、自治会、商品券、交通案内など、総花的な機能の詰め込みが見受けられます。防災情報はブラウザへのリンク誘導にとどまっており、専門アプリとしては中途半端なつくりと言わざるを得ません。何のためのアプリか、一言で説明できない点はアプリとして致命的です。
 また、コスト面でも、アプリを通じたボランティア参加は、今年度は延べ4,000人と聞き及んでいます。2年間で投じた事業費は2億円を超え、単純計算で、ボランティア1人当たりに職員の人件費と広報費を除いても、2万5,000円以上のコストがかかっています。民間感覚では到底あり得ないこの投資状況を鑑みれば、今後、漫然と事業を継続するのか、あるいは撤退も視野に入れた抜本的な見直しを行うのか、出口戦略を示すべきと考えます。
 ここで、数点まとめてお尋ねします。
 1点目、本市のほかのアプリや高知県の事例と比較し、本アプリの維持費が月額91万円と突出して高額な理由は何か、文化市民局長にお伺いします。
 2点目、現在の登録ペースで、目標ダウンロード数に達するまであと何年要するのか、文化市民局長にお伺いします。
 3点目、発災時の通信環境や端末の充電状況を考慮した際、現場での実効性をどう担保するのか、政策局長に伺います。
 4点目、データや統計に基づいて政策を立案・評価するEBPMの観点から、費用対効果と事業継続の妥当性について、財政局長にお伺いします。
 5点目、今後どの程度の成果が得られなければ事業を撤退させるのか、引き際に関する具体的な分岐点の設定を、最高責任者である市長にお伺いします。
 6点目、避難所受付の迅速化という強みを生かし、高知県のように防災に特化したアプリとして、ゼロベースで再構築すべきと考えますがその可能性について、大西市長の御所見をお伺いします。
        〔早野貴志文化市民局長 登壇〕

◎早野貴志 文化市民局長  くまもとアプリの維持費についてでございますが、本市の健康アプリや子育て応援アプリ、また、高知県の防災アプリにつきましては、マイナンバーカードと連携した機能を有しておりません。
 また、連携している他都市におきましても、本市アプリとは目的や提供機能が異なることから、機能数や必要となるシステム要件に応じて維持経費に差が生じているものと認識しております。
 くまもとアプリは、今年度から本格運用に移行し、ダウンロード数は月平均約1,700件のペースで推移しているところであり、これまでの早期利用者が中心の段階から、今後の利用者が徐々に広がる段階へと入りつつあると考えております。このため、今後は登録者数の伸びが安定して進み、目標である13万件には、2年後の令和9年度末に達する見込みであります。
        〔木櫛謙治政策局長 登壇〕

◎木櫛謙治 政策局長  発災時の実効性についてお答えいたします。
 避難所で使用する受付システムはオフライン機能を備えており、万一発災後に通信が不安定となった場合でも、受付手続を継続することが可能であります。さらに、停電時においても、各避難所には発電機を配備しておりまして、受付用端末が利用可能な体制を確保しております。
 なお、アプリを使用することが難しい方につきましては、マイナンバーカードによる受付や、従来の紙様式による受付も可能としておりまして、避難者に寄り添った対応に努めております。
        〔原口誠二財政局長 登壇〕

◎原口誠二 財政局長  議員御案内のとおり、令和8年2月末時点におきまして、くまもとアプリのダウンロード数は約3万8,000件となっております。災害時の効率的な避難所運営や、日々の地域活動などでの活用を考えますと、さらなるダウンロード数の増加が必要であると認識しております。
 引き続き、ポイント制度の魅力向上や広報等により、アプリの利用促進策を効果的に進めることが必要であると考えております。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  くまもとアプリは、地域活動への参加促進やコミュニティ活性化、災害時の避難者支援の向上、さらには、デジタル技術を活用した新たな市民サービスの提供につながる重要な役割を担うものでありまして、こうした役割を踏まえますと、現時点で事業の撤退については考えておりません。
 くまもとアプリは、発災時の避難所での受付や避難情報をお知らせする機能等を有しておりまして、市民の皆様が災害時に必要となる情報を一つにまとめて提供しているものでございます。
 今後さらに、市民の皆様に日常的に使いたいと感じていただけるよう、操作性の向上、あるいはポイント制度の魅力づけなど、利便性の強化に取り組んでまいりたいと考えております。また、地域活動への参加を後押しし、コミュニティを支える担い手の裾野を広げる観点からも、このくまもとアプリを使いやすい基盤として充実を図ってまいりたいと考えております。
 先ほど質疑の中で、菊地委員が御自身の御経験の中で、アプリの開発に携わっていただいたということでお聞きいたしました。ぜひ、その御経験も踏まえて、このアプリがたくさんダウンロードされ、そして多くの皆さん方に有効に使っていただけるように、ぜひ、いろいろな御知見についても、我々執行部にアドバイスをしていただければと思います。よろしくお願いいたします。
        〔菊地渚沙委員 登壇〕

◆菊地渚沙 委員  御答弁ありがとうございます。
 最後に、当初予算案要求状況一覧24ページ、こども・若者の居場所づくりについてお伺いします。
 長期休暇中に家庭で孤立する小学生の居場所確保は喫緊の課題です。これに対し、こども局はモデル事業を予算要求しましたが、財政局の判断はゼロ査定でした。長期休暇中の居場所の一つとして、保護者の就労等を条件とした放課後児童育成クラブがありますが、実際には、集団生活によるストレスや、職員の対応が原因で学童に行きたくないと訴える児童や、高学年になり利用を敬遠する児童も一定数存在します。
 こうした既存制度の枠組みから漏れたこどもたちは、日中の多くの時間を独りで過ごし、禁止されている校区外への外出をするほか、食事もこどもだけの外食やインスタント食品で済ませるなどの状況も見受けられます。
 本事業の原資は、市民の善意であるこども未来応援基金を活用する計画であったと聞き及んでいます。10地区で160万円というモデル事業として着実な一歩を踏み出し、政策検証を行おうとした本事業を認めなかった判断には納得できません。
 そこでお尋ねします。市民の善意を生かし、既存制度では救えないこどもたちへ手を差し伸べる事業をなぜ退けたのか、具体的な判断理由を財政局長にお伺いします。予算をゼロとした以上、目前の夏休みに居場所を失うこどもたちの孤立を市としてどう防ぐ予定か、学校図書室の開放日数の拡充など、既存施設を利用した代替案について、こども局長並びに教育長に伺います。
        〔原口誠二財政局長 登壇〕

◎原口誠二 財政局長  夏休み期間中の小学生に対しましては、児童育成クラブの利用やまちづくりセンター等の空きスペースを活用した自習室の提供などが行われているものと認識しております。このほか塾やスポーツクラブの利用者もいる中で、無償で居場所を提供することとした場合の、利用料を頂く児童育成クラブ利用者との公平性の確保や、本市児童の具体的なニーズなどについて、事業実施のために引き続き分析が必要であったことから、予算計上に至らなかったものでございます。
        〔小島雅博こども局長 登壇〕

◎小島雅博 こども局長  既存施設を活用した代替案についてお答えいたします。
 令和6年度に実施しましたこどもの居場所に関する調査・研究の結果からも、長期休暇中にこどもたちが自宅以外で安心して自由に利用できる居場所の整備が求められており、現在、居場所の1つとしてまちづくりセンターなどの空きスペースを活用した自習スペース等の充実に取り組んでおります。
 どの場所が居場所となるかは、こども本人により決定されるものであるため、ニーズを踏まえた多様な居場所づくりに取り組む必要があると考えております。
 次年度以降も、各局と連携しながら、公共施設を活用した居場所づくりのさらなる充実を図るとともに、利用実績やニーズ等を把握・分析し、今後の居場所づくりにつなげてまいります。
        〔遠藤洋路教育長 登壇〕

◎遠藤洋路 教育長  現在、夏休み中の学校図書室は、貸出し本の借り換えを目的として、3日程度時間を限定して開放しております。こどもの居場所として開放日を増やすためには、見守りに必要な人員確保や学校施設の管理が課題であり、こどもたちのニーズや地域における取組状況も含めて研究してまいります。
        〔菊地渚沙委員 登壇〕

◆菊地渚沙 委員  答弁を伺いましたが、現状の弁明に終始する姿勢には、正直失望を禁じ得ませんでした。特に、項目1と3に関しましては、その必要性を認識しながらも、予算化を見送った事実は理解に苦しみます。
 くまもとアプリに関しては、主力機能である受付も、マイナカードで代用可能であることが分かっており、アプリの有意性は認められません。コストもかけ過ぎのように見受けられます。せっかくつくったからという引くに引けない執着は、さらなる浪費を生むだけです。本格運用はこれからだからというのは、理由になりません。試験運用の試用期間の効果検証は不十分であり、抜本的な見直しを求めます。
 今回の質疑を通じて感じたことは、事業査定における部署の垣根を越えた全庁的な視点の欠落と、こども支援の認識の低さです。加えて、新規事業には極めて高いハードルを課す一方で、効果検証が不十分な既存事業を漫然と継続する本市の姿勢に落胆しました。
 アプリもタブレットも単なる道具に過ぎません。ダウンロード数という数字に固執することは、本質を見誤っています。今、優先すべきは孤立を防ぎ、生きた学びを支える人への投資です。大きな声に埋もれてしまいがちなこどもたちの声こそ大切に、温かい予算編成への転換を強く要望し、私の質疑を終わります。
 御清聴ありがとうございました。

田中敦朗 委員長  菊地渚沙委員の質疑は終わりました。
 以上で、市民の会の質疑は終わりました。
 次に、日本共産党熊本市議団、上野美恵子委員の質疑を行います。持ち時間は10分となっております。

        〔上野美恵子委員 登壇〕

◆上野美恵子 委員  日本共産党熊本市議団の上野美恵子でございます。
 通告に従って、お尋ねしてまいります。
 まず、市長の海外出張です。
 1、2026年度予算における市長の海外出張の行先、スケジュール、訪問地別の出張目的、招待の有無、随行を含む費用、航空機のビジネスクラス利用の有無を御説明ください。2026年度の海外出張総日数と費用の総額もお示しください。
 2、過去4年間の年度別の出張回数、日数、随行を含む費用額を御説明ください。
 3、市長のビジネスクラスによる海外出張の数々が、市民が理解されているとお考えなのかお答えください。
 以上、市長に伺います。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  海外出張については、姉妹都市等との交流や国際会議への出席、国際機関への訪問、協議など多岐にわたり、本市の市政運営に必要なものと認識しております。
 令和8年度は、姉妹都市締結30周年を迎えた米国ローム市、日仏自治体交流会議が開催されるフランスのカンヌ市、友好交流都市締結10周年を迎える台湾の高雄市への出張を予定しております。
 出張日数は1年間の合計で27日間、旅費は約1,660万円を計上しており、いずれも正式に実施が決定した段階で、案内や招待状を頂くこととなっております。
 なお、フランス及び米国への出張は、規定に基づきビジネスクラスを利用することとしております。
 過去4年間の実績についてでございますが、令和4年度は米国、台湾を訪問いたしまして、出張日数は合計で12日間、旅費は約689万円でございました。令和5年度はフランスのエクサンプロヴァンス市、ドイツのハイデルベルク市、台湾を訪問し、出張日数は合計で14日間、旅費は約839万円でありました。令和6年度は、インドネシア、韓国の蔚山広域市、中国の桂林市及び蘇州高新区を訪問し、出張日数は合計で17日間、旅費は約580万円でありました。令和7年度は、フランスのエクサンプロヴァンス市、インドネシア、北米を訪問し、また、今月、台湾を訪問する予定でございまして、出張日数は合計で23日間、旅費は約1,438万円と見込んでおります。
 次に、ビジネスクラスの利用についてでございますが、国や他都市の同様の事例を参考にした本市の規定に基づきまして、適切に運用しているところでございまして、訪問先での行程を万全の体調で臨むため、長距離のフライトに限り利用しているものでございます。
 海外出張では、姉妹都市交流に加えまして、半導体産業をはじめとした経済分野での情報収集、企業、関係機関とのネットワーク構築、各種国際会議での発表を通じた本市のプレゼンスの向上など、現地に赴くことでこそ得られる成果を上げてきたと考えております。
 今後とも、海外出張で得られる知見等様々な政策に生かし、本市のさらなる発展につなげてまいる所存でございます。
        〔上野美恵子委員 登壇〕

◆上野美恵子 委員  答弁が足りません。新年度予算分でアメリカ、フランス、台湾、行先ごとの日程と内容、費用等を御答弁ください。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  令和8年度でございますが、米国のジョージア州ローム市、これは姉妹都市でございますが、については、代表団で7月以降、7泊9日の予定で調整しているところでございます。また、フランスのカンヌ市については、10月下旬に10泊12日の出張で調整しているところでございます。台湾の高雄市については、代表団で5泊6日の出張を予定しているところでございます。
        (「費用は」と呼ぶ者あり)

◎大西一史 市長  費用は、先ほど答弁を申し上げましたとおり、出張日数合計27日間で、旅費は1660万円を計上しているところでございます。
 米国ジョージア州ローム市については、代表団での訪問ということで、職員を含めた旅費が669万8,000円ということになっております。フランスカンヌ市は、日仏自治体交流会議などの出席で、職員を含めた旅費は795万円となっております。台湾高雄市については、職員を含めた旅費は194万7,000円ということで計上させていただいております。
        〔上野美恵子委員 登壇〕

◆上野美恵子 委員  答弁されたように、市長の海外視察は随行を含む費用で、2022年度690万円から2025年度には1,440万円へと大幅に増えて、さらに来年度は220万円増えて1,660万円、日数は延べ27日に及びます。およそ1か月も海外に出かけて、随行を含めて約1,700万円も使うことが、市民に理解されるでしょうか。
 伺います。次年度のフランスのカンヌ市での日仏自治体交流会議は、3日間の開催と聞いていますが、なぜフランスに10泊12日の行程が必要なのか、お答えください。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  海外出張については、熊本市の利益のために行っているものでございまして、私個人、あるいは職員のために行っているものではございませんので、その点の認識をぜひよろしくお願いしたいと思います。
 その上で、フランスのカンヌ市についても、実際の日仏自治体交流会議については、これは3日間で会議自体が設定されております。これは熊本市でも開催され、交互に2年おきに、フランスそれと日本で交互に開催されているものでございますけれども、今回はカンヌということになっております。
 ただ、今回10泊となっておりますのは、1度海外、特にこういう長距離でのヨーロッパに出張するというのは、非常にコストもかかります。これは先ほども費用として予算を答弁申し上げたとおりでございまして、これを有効にするために、その前後の様々な日程を組み合わせて、視察を構成することになっております。あるいは会議、こういったものに出席すると段取りをするということで予算を計上しております。
 あくまでも今、予算を提案させていただいた段階ですが、当然、海外とのいろいろな取引、あるいは先方の日程等によりまして変更も生じます。ですから、そういったことも含めて、こうした日程を国際課の方でも組んで、予算を計上させていただいております。
 いずれにいたしましても、この海外出張できちんとした成果を市民の皆さんにお示しするということは極めて重要ですので、あくまでも先ほど申し上げましたとおり、市長個人が何か海外旅行に行きたいとかそういった類いのものではない、そこはぜひ誤解のないようにお願いしたいと思います。
 以上でございます。
        〔上野美恵子委員 登壇〕

◆上野美恵子 委員  いろいろ組み合わせていけば、経費を節減しているかのように言われますけれども、ビジネスクラスで渡航して、わざわざ用事を追加して、フランスの有名避暑地に10日間以上滞在して、節約とは言えないと思います。こんな市長の海外出張に、市民から旅行三昧という声が私に届きました。
 そこで、もう一点伺います。ビジネスクラスの利用で、市長の旅費が一般職員よりも幾ら高くなっているか御存じですか。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  現在、その職員と比べて幾ら高いということは、手元にお持ちしておりませんので、後ほど回答させていただきます。
        〔上野美恵子委員 登壇〕

◆上野美恵子 委員  答弁があったように、何回も何回もビジネスクラスで行っているわけですから、御自分の出張に市民の税金を幾ら使っているのかくらいは、知っていていただきたいと思います。税金での出張という自覚が足りないのではありませんか。市長の海外出張には、市民の厳しい声があります。道路の白線も消えたまま、給食費無償化は中学校除外、高校生までの医療費無償もなしで、自分はビジネスクラス、その視察が必要ですかという声がありました。市長は御理解をいただきたいと繰り返し言われましたが、市民には全く理解されていないこと認識すべきです。
 次は、市長の給料の引上げです。
 1、議第38号「市長等の給与に関する条例の一部改正について」に提案された市長給料の改定率、改定月額、改定年額、改定率、額の根拠と妥当性を御説明ください。
 2、他の政令市で、新年度に市長給料を引き上げる市と、その改定率をお示しください。また、3年連続で市長給料を引き上げている市がありますか。
 3、11月までの据置き条例を提案しているのはなぜですか。11月まで引上げを据え置いた場合の、年間の引上げ額についてお示しください。
 市長に伺います。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  給与の改定率については7.95%、改定月額が9万6,000円、改定年額は期末手当を含めて155万5,200円でございます。
 今回、諮問いたしました熊本市特別職報酬等審議会は、市民の意見を広く聞くために、多様な分野、立場の委員の皆さんで構成されております。その審議会の中で、改定額については、熊本市長の職責が極めて重いものであること、年収では、他の指定都市との比較において、19位という下位に位置していることなどについて活発な議論が交わされ、職責に見合う額に引き上げるべきだと委員総意により決定されたと、会長から直接伺い、そのことを尊重したものでございます。
 また、新年度において引上げが確定できている指定都市は、仙台市、新潟市、静岡市、浜松市でございます。引上げ議案を上程している指定都市は横浜市と本市でございます。各市の市長の改定率は、仙台市が2.29%、新潟市が2.21%、静岡市が3.04%、浜松市が2.27%でございます。
 また、3年連続で引上げ議案を上程しているのは本市のみでございます。
 さらに、年間引上げ額については、6月と12月の期末手当と12月から来年3月の給料分の合計で、78万7,200円となっております。
 昨今、市民の皆様の生活が物価高騰などにより大きな影響を受け厳しさを増していることについて、市政を預かる最高責任者として深く認識し、また憂慮しております。特例条例については、市民の皆様と共に、どのように乗り越えて乗り切っていくべきか熟慮した結果、私が判断したものでございまして、その期間は私の任期が及ぶ範囲とさせていただいたところでございます。
 以上です。
        〔上野美恵子委員 登壇〕

◆上野美恵子 委員  さらに伺います。
 答弁されたように、今回の引上げは、他都市と比べても際立っています。紹介された2026年度に値上げする政令市の平均改定率は2.45%ですが、熊本市7.95%などで、3倍以上の引上げ率です。月額9万6,000円も上げる市は、どこにもありません。他都市の3倍以上の給料引上げは多過ぎるとは思いませんか。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  先ほども御答弁申し上げましたとおり、この額については、熊本市の特別職報酬等審議会で、市民をはじめ多くの意見を広く聞くための多様な分野、立場の委員で構成されている皆さん方が総意で決められたというものでございます。上げ幅が殊さら多いというように強調されるわけでございますけれども、実際に、これはほかの指定都市との比較において、19位という年収が下位に位置しているということから、その重い職責に見合った額への引上げをすべきではないかということで、審議会の方で御判断をいただいたということですので、この率ということに限らず、これを引き上げたとしても、今の状況を伺っておりますと、政令指定都市では下位、18位ということになると伺っています。
 ただ、先ほども答弁申し上げましたとおり、私のこの任期中については、任期の及ぶ範囲の中では、市民の皆さんの、今、物価高騰等で非常に苦しんでおられる、そういった状況、そして、市民感情も十分に考えた上で、私自身が、据置きを決断させていただいた、こういうことでございます。
 以上です。
        〔上野美恵子委員 登壇〕

◆上野美恵子 委員  るる述べられましたが、今回の改定でいけば、都市規模は大幅に違います福岡市の市長給料よりも高くなるということを、市民にどのように説明されるのでしょうか。
 そこで、もう1点伺います。
 市長は予算決算委員会の締めくくり質疑の1万円の現金給付での答弁で、他都市の支援策を参考にして給付額を決めたと答弁されました。それならば、御自分の給料引上げも他都市を参考にすべきではないでしょうか。お答えをお願いします。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  この市長の給与について、あるいは特別職の給与については、当然、上げる場合もありますし、下げる場合もあります。これをきちんと審議会の方で客観的に決めていただくということが、極めて重要だと思っておりますので、審議会の答申を尊重しているということでございます。
 なお、福岡市についていえば、年収ベースでいきますと、現在指定都市で5位ということになりまして、改定後も5位ということでございますので、殊さら何か、福岡市よりも熊本市が年収上高いということはございませんので、御理解いただければなと思います。
 以上です。
        〔上野美恵子委員 登壇〕

◆上野美恵子 委員  いろいろ言われても、改定率を見ますと、本当に高く値上げされる。都合のいいときは他都市を参考にして、都合が悪いときは参考にしないというのは、まさに市長の御都合主義といえるのではないでしょうか。
 特例条例での11月までの据置きは、物価高騰で厳しさを増す市民生活を共に乗り切る覚悟を示すためと答弁されました。それならば、市長選後には引き上げる特例条例の提案ではなくて、給与引上げ条例の提案こそ見合わせるべきではなかったでしょうか、伺います。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  先ほども申し上げましたとおり、審議会の答申を遵守して、今回提案させていただいているということでございますので、その御意見を尊重して、手続にのっとってこうした改定をしたということを御理解いただければと思います。
        〔上野美恵子委員 登壇〕

◆上野美恵子 委員  審議会の答申はあっても、それをどのように実行するかの権限は市長がお持ちだと思います。低所得者には1万円の給付金で、自分の給料は大幅値上げの市長のやり方に、市民は絶対に納得しないことを申し上げておきます。
 続いて、がん予防の推進です。
 新年度の予算に、予定されている各種がん検診の自己負担の変更額を、がんの種別ごとに御説明いただきたいと思います。
 2つ目に、各種がん検診の事業費額、今回の自己負担額改定による影響額をお示しください。
 3、今回の自己負担見直しの理由と見直し額の根拠、各種がん検診要綱に記載されている受診者から徴収する健診料は、委託単価のおおむね2割相当という根拠について御説明ください。
 4、全てのがん検診無料化に必要な費用をお示しください。
 5、各種がん検診の種別の受診率目標を示してください。また、自己負担額が増えれば、受診低下を招くのではないでしょうか。今回の負担額変更による、受診率への影響見通しについてお示しください。
 6、全大腸内視鏡検査無償実施の拡充理由とその根拠を御説明ください。
 最後は市長に、その他は健康福祉局長にお尋ねします。
        〔林将孝健康福祉局長 登壇〕

◎林将孝 健康福祉局長  がん検診の自己負担については、集団検診や個別検診といった受診方法や年齢の違いによって金額が異なりまして、今回の変更額といたしましては、例えば、肺がん健診において、64歳以下の集団検診では100円、個別検診では300円の増額となるなど、その増額幅は100円から300円となっております。同様に、胃がん検診の増額幅は100円から700円、大腸がん検診は100円から300円、乳がん検診はゼロ円から400円、子宮頸がん検診はゼロ円から300円となっております。
 各種がん検診の事業費は、検診委託料や受診勧奨経費等として約5億6,683万円となっており、自己負担額の改定による影響総額は約289万円と見込んでおります。
 自己負担見直しの理由と見直し額の根拠につきましては、人件費等の高騰に対応して検診単価を増額したため、要綱の規定に沿って自己負担をその2割に見直したものでございます。
 また、自己負担については、がん検診に係る国庫補助の終了に伴い平成13年度に開始いたしたものでありまして、金額につきましては、当時、会社員等の医療保険自己負担割合が2割であったことを踏まえ、設定したものでございます。
 がん検診の自己負担を全て無料とした場合に、新たに必要となる費用は約7,410万円と見込まれます。
 各種がん検診の受診率につきましては、第8次総合計画実施計画において、令和9年度の検証値を、肺がん健診で7.9%、胃がん検診で5.9%、大腸がん検診で7.9%、乳がん検診で12.6%、子宮頸がん検診で17.5%とし、令和6年度の実績値は、肺がん検診で6.6%、胃がん検診で4.7%、大腸がん検診で5.4%、乳がん検診で12.6%、子宮頸がん検診で17.5%となっております。
 なお、自己負担額の変更による影響につきましては、市民の皆様に対するがん検診の有効性の周知啓発等により一層取り組むことで、受診率の低下につながらないよう努めてまいります。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  全大腸内視鏡検査の無償実施については、これまでの医学的知見等により、大腸がんの罹患者数や死亡者数を減らす効果が高いことから導入したものでございまして、今年度の検査の結果、受検された方のうち約4割の方にポリープが見つかる等、早期の発見及び治療につながっているところでございます。
 これに加えまして、今年度の申込みにおいて、予約開始日に全ての予約枠が埋まるなど、市民の皆様に高い関心を持っていただいたこともありまして、より多くの市民の命を守るため、今年度の1,000人から令和8年度は2,000人に拡充する予定でございます。
        〔上野美恵子委員 登壇〕

◆上野美恵子 委員  答弁にありましたように、全大腸内視鏡検査無料実施の結果が示しているのは、無償にすれば殺到するようなくらい多くの人ががん検診を受診するということです。
 今後、受診率の向上と予防推進のためには、がん検診は元の無料に戻すべきではないかと思いますが、市長の見解をお尋ねします。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  人件費等の高騰によりまして、がん検診の単価が増額をする中で、今後も安定的にがん検診を皆さんに実施していくに当たっては、市民の皆様においても一定の受益者負担を担っていただくことが必要だと考えており、この点は御理解いただきたいと思います。
 これまでもがん検診の受診率低下に向けて、対象者への個別受診勧奨の強化とともに、個別検診の拡充に取り組んだ結果、令和5年度以降、5つのがん検診の受診率は、全て向上しているところでございます。
 今後とも、がん予防に関する市民の意識の向上や受診環境の充実など、さらなる受診率向上策に取り組んでまいります。
        〔上野美恵子委員 登壇〕

◆上野美恵子 委員  4月からの料金の改定によって、それぞれには100円、300円、400円、700円という、こういう金額の負担が増えていくわけです。総額として289万円の負担が増えるとなっておりますが、289万円の費用を取るくらいなら、市長の給料なんかは値上げしないようにしていただきたいと思います。
 また、答弁されたように、がん検診の無償化に必要な費用は7,400万円程度です。2026年度の全大腸内視鏡検査無償実施と同規模の予算があればできることなので、ぜひ、こういうことにこそ予算を使って実施していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 次は、公共施設のトイレの洋式化、バリアフリー化です。
 昨年、中央区のふれあい文化センターのトイレ内で、高齢者が転倒する事故がありました。老朽化したふれあい文化センターのトイレはほとんどが和式で、男女共用トイレもあります。高齢化の進展や生活様式の変化で、トイレ洋式化やバリアフリー化は待ったなしの課題です。
 市役所本庁舎をはじめとする総務局所管施設、ふれあい文化センターほか文化市民局の所管施設、スポーツ施設等の経済観光局所管施設、区役所まちづくりセンター等の各区役所所管施設について、それぞれ新年度予算に予定されているトイレ洋式化、バリアフリー化の予算額と内容、そして現時点での洋式化、バリアフリー化の目標値と到達状況、今後の拡充について、関係局長に答弁をお願いいたします。
        〔津田善幸総務局長 登壇〕

◎津田善幸 総務局長  総務局所管の施設におけるトイレの洋式化率は52%となっております。
 なお、令和8年度当初予算(案)におきまして、トイレ洋式化等に関する経費は計上しておりません。
        〔早野貴志文化市民局長 登壇〕

◎早野貴志 文化市民局長  文化市民局は、所管する施設におけるトイレの洋式化率は77%となっております。令和8年度当初予算(案)におきましては、ふれあい文化センターのトイレ洋式化に要する経費として約410万円を計上しております。
        〔黒木善一経済観光局長 登壇〕

◎黒木善一 経済観光局長  経済観光局が所管する施設におけるトイレの洋式化率は85%となっております。令和8年度当初予算におきましては、トイレ洋式化等に関する経費は計上しておりません。
        〔土屋裕樹中央区長 登壇〕

◎土屋裕樹 中央区長  中央区が所管する施設におけるトイレの洋式化率は88%となっております。
 なお、令和8年度当初予算(案)においては、トイレ洋式化に関する経費は計上しておりません。
        〔本田昌浩東区長 登壇〕

◎本田昌浩 東区長  東区が所管する施設におけるトイレの洋式化率は、今年度末時点で90%の見込みとなっております。令和8年度当初予算(案)においては、託麻まちづくりセンターのトイレ洋式化に要する経費として284万円を計上いたしております。
        〔石坂強西区長 登壇〕

◎石坂強 西区長  西区が所管する施設におけるトイレの洋式化率は、今年度末時点で68%となっております。また、令和8年度当初予算(案)におきましては、河内まちづくりセンター芳野分室のトイレ洋式化を含めた大規模改修工事に係る経費としまして、約1億7,000万円を計上しております。
        〔潮永誠南区長 登壇〕

◎潮永誠 南区長  南区が所管する施設におけるトイレの洋式化率は、今年度末時点で67%の見込みとなっております。令和8年度当初予算におきましては、トイレ洋式化に関する経費は計上しておりません。
        〔吉住和征北区長 登壇〕

◎吉住和征 北区長  北区が所管する施設におけるトイレの洋式化率は、今年度末時点で63%の見込みとなっております。令和8年度当初予算(案)につきましては、楠コミュニティセンターのトイレ洋式化等に要する経費として260万円を計上しております。また、田原坂公園におきましては、トイレの洋式化を含めたトイレ建屋の改修工事や、合併浄化槽への更新工事等に係る経費として9,330万円を計上しております。
        〔原口誠二財政局長 登壇〕

◎原口誠二 財政局長  公共施設におけるトイレの洋式化やバリアフリー化につきましては、令和5年6月に熊本市バリアフリーマスタープランを策定し、また、学校のトイレにつきましては、令和3年度から10か年の整備計画を策定しているところでございます。
 これらの計画では、具体的な目標値は設定しておりませんが、令和8年度当初予算におきましては、洋式化等に係る経費として56件、約14億円を計上しますほか、その他の改修工事と一体的に整備するのが8件ございます。
 今後とも、各計画の趣旨や施設の状況を踏まえ、適切に整備を進めてまいります。
        〔上野美恵子委員 登壇〕

◆上野美恵子 委員  学校トイレは計画的に進んでいるものの、それぞれ答弁されましたように、お尋ねした施設では、事故の発生したふれあい文化センターとか、大規模改修に併せて洋式化する河内まちづくりセンター等、あと僅かを除けば、ほとんどの答弁が2026年度の洋式化は予算計上していないというものでした。
 2023年度12月に策定されたバリアフリーマスタープラン、局長が答弁された、これには、具体的な整備目標や計画までは含められていません。だから進まないんです。
 やはり、今の生活様式の変化や社会情勢の変化もありますので、トイレ洋式化推進のためには、このプランの拡充を強く要望しておきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 最後に、不登校対策です。
 これにつきましては、始終お尋ねがありましたので、2点お尋ねします。
 フリースクール等の民間の取組について、把握している状況、民間への支援の状況、今後の支援拡充の見通しを御説明ください。
 2つ目には、増え続ける不登校の状況と、そして民間の果たしている役割を考慮するならば、不登校対策の充実と民間支援の拡充が必要と考えますが、いかがでしょうか。教育長にお尋ねします。
        〔遠藤洋路教育長 登壇〕

◎遠藤洋路 教育長  教育委員会では、令和6年度から年2回のフリースクール等民間施設との連絡協議会を開催し、各フリースクール等の活動状況についての意見交換のほか、保護者や児童・生徒、学校関係者を招いての説明会を実施しております。
 今後も、当協議会の運営方法を工夫し、より多くの児童・生徒が支援につながるよう、民間施設との連携を深めてまいります。
 フリースクール等を利用している本市の御家庭の中には、就学援助等を受けている方が一定の割合で存在いたします。今後、そのような御家庭への経済的支援についても検討してまいります。
        〔上野美恵子委員 登壇〕

◆上野美恵子 委員  不登校が大変増えております。5年間で小学校が3倍くらい。もともと多かった中学校でも2倍ぐらいに増えています。いろいろな答弁でSSW、SC、そして心のサポート相談員ほか教育現場の人員拡充についての答弁もあっておりますので、ぜひ拡充を要望しておきます。
 それから、答弁された民間への支援、これでも両面での支援拡充を強く要望して、今回の質疑を終わりたいと思います。よろしくお願いいたします。

田中敦朗 委員長  日本共産党熊本市議団、上野美恵子委員の質疑は終わりました。
 あとお二方でございますので、正午は過ぎますけれども、続けて終わらせたいとは思いますが、執行部側の体調がありますので、5分ほど休憩したいと思います。
 質疑の途中ではございますが、この際、議事の都合により休憩いたします。
 12時に再開いたします。

                            午前11時56分 休憩
                            ───────────
                            午後 0時00分 再開

田中敦朗 委員長  それでは、休憩前に引き続き質疑を続行します。
 新風熊本市議団、藤山英美委員の質疑を行います。持ち時間は10分となっております。

        〔藤山英美委員 登壇〕

◆藤山英美 委員  新風熊本市議団の藤山英美でございます。
 早速質疑に入りたいと思います。
 令和8年度当初予算決算委員会説明資料96ページ、新庁舎整備経費についてお尋ねいたします。
 新庁舎整備については、1月末の特別委員会において、新庁舎と中央区役所を合わせた床面積が7万5,000平米、1平米当りの工事単価が118万円、この単価に床面積を乗じて、総額885億円が必要になるとの説明がありました。
 ただし、この885億円という額は、あくまで新庁舎建設のみの額であり、その他の用地買収費や解体工事費などは含まれておりません。それらを含めると、恐らく1,000億円を優に超える事業費になるものと思います。地元マスメディアによって大きく報道されました。
 私自身は、昨今の建設費高騰の影響で、いわゆるプラスアルファが相当な額になることは想定しておりましたが、それでもこの金額を聞いたときは大変驚いたところでございます。
 また、いかに有利な合併推進債を活用できるといっても、果たして本市の財政運営は将来的に本当に大丈夫だろうかと、心配しているところであります。少なくとも私の周りの市民からも、1,000億円もかけて、将来世代にそのツケを負担させることになりはしないかという声が寄せられております。
 もう一つの不安は、議会において、この点に関して何の議論も検証もなく、このまま基本計画が承認されてしまうのではないかということでした。ところが、先月末の代表質問において、第一会派の寺本議員から、「心配する市民から寄せられる声に対して、市長として今後どのように対応していくのか」という質問がありました。また、公明党の浜田議員からは、「基本構想から大幅に上昇となった床面積を見直すべきではないか」という質問もありました。私はそれを聞いて、本市の議会としてのチェック機能が働いていることに、大いに安堵したところでございます。
 さて、話を元に戻しますと、これらの質問に対して大西市長は、一旦公表した工事費や工事手法の妥当性、市財政への影響などを精査する検証の場を設ける方針を表明されました。また、その検証は専門家に委ねるものの、人選や設置時期、検証結果の取りまとめ時期までは未定であるとの答弁でありました。
 失礼を承知の上であえて指摘させていただきますが、一旦公表した事業費を、状況の変化もない状態で再び専門家に精査させるような今回の手順は、プロジェクトの進め方の順番が前後していると言わざるを得ません。常識的に考えると、市庁舎建て替えのような巨大プロジェクトの事業費は、内部で精査に精査を重ねた上で公表するというのが一般的な手順であると思います。そのために、日本でも五本の指に入る設計会社を受託事業者として契約されているのではないでしょうか。
 ところで、議会として最も気になるのは、市長が答弁された検証機関がどのような構成メンバーとなり、何を検証するのか、どの程度の期間をかけるのか、そして、最も重要なのは、現在の事業規模を追認するような結論ありきの機関なのか、あるいは、科学的な根拠に基づいて事業費等の妥当性を検証させる機関となるのかです。
 そこで、まず、事実確認としてお尋ねしますが、新年度予算として計上されている新庁舎整備経費、あるいは新庁舎整備推進経費など、新庁舎整備に、あるいは新庁舎周辺まちづくり推進経費関連予算の中に、新たに設置を予定している検討の場に係る予算は計上されているのでしょうか。政策局長にお尋ねします。
        〔木櫛謙治政策局長 登壇〕

◎木櫛謙治 政策局長  新庁舎整備に関連しまして、新年度予算に専門家による検証会議に係る予算は計上しておりません。
 まずは、検証項目の整理や必要な専門性を有する人材の人選等を行い、今後、具体的な体制や実施方法が明確になった段階で、議会にも丁寧に御説明をしながら、適切に予算を計上したいと考えております。
        〔藤山英美委員 登壇〕

◆藤山英美 委員  ただいまの答弁では、新年度予算に含まれていないということでしたが、この点からも、検証のプロセスが急遽決まったことがうかがえます。いずれにしても、この1,000億円を優に超す事業費に心配していた立場からは、一旦立ち止まって再検討するという今回の大きな方針転換に対しては、結果的に大いに賛同するものであります。
 ぜひ、先ほど申し上げたように、結論ありきではない、徹底的な科学的検証をお願いしたいと思います。
 次の質問に移ります。
 現在検討中である検証機関の検証項目及びその手法に関して、我が会派として次の2点を提案させていただきます。なお、この件については、創生熊本市議団さんも同じ考えをお持ちであると伺っております。
 提案の1つ目は、現行の事業費総額が本市の財政に与える影響、これは中長期を含めてしっかりとした検証を第三者に行っていただきたいこと。そのためには、地方財政の専門家に検証作業を委託し、きちんとした報告書を提出してもらうという手法で行っていただきたいということでございます。
 2点目として、検証項目の1つに、必要床面積の精査を追加していただきたいということでございます。先日の庁舎整備に関する特別委員会の資料では、検証項目としては、工事費、工事手法、工期、財政への影響の4点だけしか示されていませんでした。今、最も議論すべき点は、本市の財政状況を踏まえた上での総事業費の妥当性です。総事業費圧縮に最も効果的な見直しは、言うまでもなく床面積を削減することです。
 基本構想で示された必要床面積から4,700平米も増加したその主な要因は、市民との共創スペースとなっております。共創スペースは、有識者や市民とのワークショップの中で出てきた意見を尊重した結果であるということでしょうが、果たして、ワークショップを始める前に、どのような前提条件が参加者に対して示されていたのでしょうか。1平米当り118万円の建設コストがかかりますという説明があれば、このような広い共創スペースを市民の皆さんは求めたでしょうか。
 ここで、今述べた2点の提案について、多少新年度予算とは離れますが、重要な事項ですので、採用するお考えがあるか、市長にお尋ねします。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  まず、検証手法や内容など検証の詳細について、これから検討を行ってまいりますが、現時点では、検証会議に財政の専門家にも御参加をいただき、そして、事業費が本市財政に与える中長期的影響について検証していただきたいと考えております。
 また、必要床面積の精査についてですが、代表質問でお答えしたとおり、事業費の抑制に向け、無駄のない適正な床面積とすることの重要性を十分認識しております。このため、床面積はこの新庁舎の各機能の在り方と関連性が深く、これまで基本計画検討分科会において審議されておりますことから、継続して当分科会において精査を行いたいと考えておりますが、精査後の床面積を検証会議の項目に含めることも含めて、今後検討してまいります。
 新庁舎整備事業に対する市民の皆様の不安を払拭するために、工事費の検証、そして床面積の精査に、これからしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
        〔藤山英美委員 登壇〕

◆藤山英美 委員  残念ながら、1点目の専門家への委託方式による財政の検証についても、2点目の床面積の見直しについても、明確な答弁はなかったと思っております。
 ここで1つ指摘しておきますが、現在の必要面積を決定した検証分科会で、その精査を行っても同じ答えしか返ってこないのではないでしょうか。私は、床面積の見直しについても、当然ながら、第三者の有識者に行わせるべきだと思っております。必要面積の見直しに関しても、財政への影響に関する検証にしても、今後、70年を超すと思われる庁舎使用を見据えた場合、絶対に欠かせないプロセスだと思います。また、そうすることが、議員として、将来世代に負担を押しつけない、問題に対する説明責任を果たすつもりと考えておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 以上をもちまして、私の総括質疑を終わります。

田中敦朗 委員長  新風熊本市議団、藤山英美委員の質疑は終わりました。
 次に、創生熊本市議団、高本一臣委員の質疑を行います。持ち時間は10分となっております。

        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  創生熊本市議団の高本一臣です。
 早速、総括質疑に入らせていただきます。
 令和8年度当初予算編成に伴う財政の見通しについてお尋ねいたします。
 自治体を取り巻く環境は厳しさを増しており、財政運営には様々な課題があります。生産年齢人口の減少による住民税の減収、老朽化した公共施設やインフラの更新需要の急増、高齢化に伴う社会保障関係経費の増加、上下水道や病院など地方公営企業の経営環境が厳しさを増していることなどが、財政運営上の課題として挙げられます。
 本市でも例外ではありません。先日公表されました財政の中期見通しを見ると、先ほど申しました課題と照らし合わせて、幾つか心配する点についてお尋ねいたします。
 まず、歳入部門、市税の試算についてお尋ねいたします。
 収支総括表を見ると、令和12年度まで、毎年1.0~3.0%の伸び率が示されています。本市は既に人口減少に突入し、加えて少子高齢化が進んでいる状況の中で、なぜ市税が増えていくのか、根拠をお示しください。
 続きまして、歳出部門、義務的経費、投資的経費の試算についてお尋ねします。
 義務的経費、特に扶助費においては、過去の推移等を踏まえ、一定の伸び率に乗じて試算してありますが、令和12年度は、西暦では2030年、2030年には65歳以上の高齢者が総人口の約3割を占めると予測され、労働力不足や社会保障制度の財源圧迫が懸念されております。加えて、団塊の世代が後期高齢者となる2025年問題が進行し、医療、介護需要が急増し社会保障費が増加、社会全体の負担が増大してきます。
 以上のような状況を考慮すれば、義務的経費の伸び率については見通しが甘く、市民やメディアに情報提供するのはいかがなものかと懸念しますが、見解をお尋ねいたします。
 また、投資的経費には、老朽化する公共施設等の長寿命化への対応を想定してあると記載されていますが、昨今の人材不足等による人件費や資材費の高騰は加味されているのか、併せてお尋ねいたします。
 以上3点、財政局長にお尋ねいたします。
        〔原口誠二財政局長 登壇〕

◎原口誠二 財政局長  令和8年度当初予算編成に伴います財政への見通しのお尋ねについてお答えいたします。
 まず、財政の中期見通しにおいて、市税につきましては、令和8年度当初予算を基本とし、現時点で見込むことができる国の税制改正、近年の課税棟数の伸びや地価の上昇等によります固定資産税の増収及び令和8年7月から導入いたします宿泊税の影響等を勘案して推計しております。
 なお、市民税につきましては、内閣府試算の中長期の経済財政に関する試算の成長移行ケースの伸び率を用い、推計しております。
 次に、義務的経費につきましては、これまで同様、歳入歳出ともに現行の行財政制度を基に、現時点で実施が決定している税制改正の影響などを反映し、推計しております。このうち、扶助費につきましては、基本的に過去5か年の平均伸び率を参考とし、扶助費全体の伸び率を約1.8%として見込んでいるところでございます。
 また、投資的経費につきましては、現時点における事業計画を積み上げて推計しておりまして、市電の延伸や市有スポーツ施設の長寿命化などの未確定の事業につきましては、事業が具体化した段階で試算に計上することとしております。
 最後に、人件費や資材の高騰につきましては、直近単価で積算するなど、現時点で見込める範囲で適切に反映しております。今後も経済社会情勢の応じた対応に努めてまいります。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  市税については、固定資産税の増収や7月から導入する宿泊税の影響を勘案しているということでありました。
 義務的経費の扶助費全体の伸び率は、過去5年間を参考にしているとのことでしたが、今後さらに進んでいく高齢化を考慮すれば、費用の伸び率は合致しないように思います。
 投資的経費については、市電の延伸や公共施設等の長寿命化などが含まれておらず、不確定要素が多いので記載された数値が増えるのは確実だと認識しました。
 さらに、現在の世界情勢は不安定な要素が多く、特に中東地域での紛争の複雑化が続いており、エネルギー価格の変動など世界経済に影響を与えています。我が国でも原材料価格の高騰や人件費、物流費、光熱費の上昇など、世界情勢が自治体や企業の経済に影響を与えてくるのは確実であることを考慮すれば、見通しがやや甘いことを指摘しまして、次の質問に移ります。
 主要財政指標についてお尋ねいたします。
 将来負担比率、経常収支比率、実質公債費比率の今後10年間の推移状況は、それぞれ右肩上がりとなっております。この指標から見て取れる本市の財政指標について、見解をお尋ねいたします。
 財政局長の答弁を求めます。
        〔原口誠二財政局長 登壇〕

◎原口誠二 財政局長  主要財政指標についてお答えいたします。
 まず、実質公債費比率につきましては、熊本環状連絡道路の新規事業化により増加する国直轄事業負担金や、新庁舎整備に係る建設工事費の元金償還開始などを見込んでおりますことから、最大で令和17年度に10.4%となる試算でございます。
 次に、将来負担比率につきましては、市債残高の増加などにより、最大で令和16年度に141.5%となる試算でございます。
 いずれも国が定める早期健全化基準を大きく下回っているため、健全な水準を維持できるものと考えております。
 また、経常収支比率につきましては、熊本地震分や国土強靱化関連事業分の公債費の償還に加え、新庁舎整備の償還が開始する予定でありますことから、最大で令和11年度に96.6%となる試算でございます。
 今後、義務的経費等の経常的経費の推移を注視し、自主財源の涵養に取り組むとともに、バランスの取れた財政運営に努めたいと存じます。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  基準を大きく下回っているので、健全な水準を維持しているとのことでしたが、市で発行している全国型市場公募債の利率は、令和元年度が0.09%でありましたが、令和7年度には1.82%と、この7年間で2%近く上昇しており、さらに、ある程度までは急速に上昇することが予想され、実質公債費比率も想定を上回ることになります。
 また、総務省の研究会の報告書によると、「健全化法の目的は、健全化判断比率の開示の徹底や分析、活用を図ることであり、財政再生基準や早期健全化基準を下回っていれば、健全な財政運営で全く問題がないというわけではない。健全化判断比率については、財政再生基準や早期健全化基準を下回っているかどうかという側面と、財政分析の中で健全化判断比率をどのように評価するかという2つの側面を有しており、後者の財政分析の観点からは、各地方公共団体が経年比率や類似団体比較、構成要素の内訳分析等を実施することにより、自らの財政状況を詳細に分析し、今後の財政運営に活用していくことが重要である」と記されております。
 数字は年度ごとに右肩上がりになって推移しています。数値が基準を下回っているから安心するのではなく、しっかりと分析、検証しながら、今後の財政運営に活用していただきますようお願いいたします。
 経常収支比率については96%を超えており、明らかに財政の硬直化が予想され、弾力的な政策の運営が危惧されます。いろいろと指摘させていただきましたが、今後は、より将来に負担を負わせない財政運営に努めていただきますよう、お願いいたします。
 原口局長には厳しいことを申し上げましたが、私とのこの答弁のやり取りは最後だと伺っております。これまでの御労苦に対して感謝申し上げます。
 次の質疑に移りたいと思います。
 スポーツ施設の在り方調査経費についてお尋ねいたします。
 県は先日、新しい野球場など県営スポーツ施設の再整備について、前倒しすると報道されました。新球場の移転候補地選定については、当初、令和8年度中とされていましたが、今年の秋頃まで早めるとのことです。
 本市の令和8年度のこの事業調査経費のスケジュールを確認しますと、4月から適地調査、6月に市民やスポーツ競技団体にアンケート調査となっておりますが、スケジュールに変更はないのか確認したいと思います。
 経済観光局長に答弁を求めます。
        〔黒木善一経済観光局長 登壇〕

◎黒木善一 経済観光局長  現在開会中の熊本県議会におきます代表質問に対する熊本県知事の答弁で、新野球場の移転候補地選定については、来年度中としていた候補地決定を本年秋頃に前倒しし、提案募集の開始時期を今月末とするスケジュールが示されたところでございます。
 今回の本市の調査におきましては、当初から、新野球場に係る適地調査やアンケート調査を優先的に進める方針でございましたため、熊本県の公募が早まったとしましても、スケジュールの変更はございません。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  スケジュールに変更はないという答弁いただきました。
 引き続き、市長にお尋ねいたします。
 県の整備前倒しに関する公表について、市長には事前に情報が提供されていたのか、県と市の県市連携が取られているのかも気になるところであります。経済観光局長の答弁によりますと、スケジュールの変更はないとの答弁でしたが、新野球場移転候補地の公募には、果たして間に合うのでしょうか。お尋ねいたします。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  熊本県とは、様々な課題について日頃から緊密に連携を図っておりまして、本件についても意見交換や情報共有を行っております。
 木村知事は12月の県市調整会議をはじめ、様々な場面でスピード感を持って進める旨を発言されてきております。熊本県から公募条件等の詳細は示されていないものの、3月末の公募開始から、市町村に十分な検討時間を確保するとお聞きしています。
 先ほど局長が答弁いたしましたとおり、新野球場に係る調査を優先的に進めますことから、公募には間に合うものと考えております。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  県市連携もしっかりと取れている、そして、公募の方にも間に合うということでしたので安堵しました。
 市長は、私、スポーツ、特に野球にはあんまり興味がないものと思っていましたが、実はこの前の中学校の卒業式の市長の祝辞ですね、皆さんも多分御存じだと思いますが、あのミスタープロ野球、長嶋茂雄の野球人生について、しっかりと祝辞で述べられております。市長の野球嫌いというのを、私は本当に勘違いしていて、好きでしょう、野球部でしたでしょう、勘違いしていたんですね。本当にここで謝りたいと思います。
 先日も、市民の代表であります村上宗隆選手、WBCの予選でグランドスラム、満塁ホームランを打ち、勝利に大いに貢献したところであります。きっとこれは私の勝手な想像ですが、「自分も頑張っているから、市長にもぜひ、熊本市に新球場を」というエールのホームランだったのではないかなと私は思っております。ぜひ、この事業を基に、新たな新野球場を熊本市に造って、まずは手を挙げていただきたいと私からもエールを送り、我が会派の質疑を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。

田中敦朗 委員長  創生熊本市議団、高本一臣委員の質疑は終わりました。
 以上で、総括質疑は終わりました。
 次に、付託議案の詳細審査については、分担一覧表のとおりとなっておりますので、御承知おき願います。
 次回、当委員会は3月18日(水曜)午前10時に開きます。
 なお、次回の委員会における締めくくり質疑の通告期限は、3月16日(月曜)午前10時となっておりますので、委員各位御承知おき願います。
 これをもちまして、本日の委員会を散会いたします。

                            午後 0時28分 散会


出席説明員
   市長       大 西 一 史    副市長      田 中 俊 実
   副市長      岡 田 芳 和    政策局長     木 櫛 謙 治
   総務局長     津 田 善 幸    財政局長     原 口 誠 二
   文化市民局長   早 野 貴 志    健康福祉局長   林   将 孝
   こども局長    小 島 雅 博    環境局長     村 上 慎 一
   経済観光局長   黒 木 善 一    都市建設局長   上 野 幸 威
   教育長      遠 藤 洋 路    中央区長     土 屋 裕 樹
   東区長      本 田 昌 浩    西区長      石 坂   強
   南区長      潮 永   誠    北区長      吉 住 和 征
   病院事業管理者  水 田 博 志

議会局職員
   局長       江   幸 博    次長       中 村 清 香
   首席審議員兼議事課長          議事課副課長   藤 田   健
            池 福 史 弘
   政策調査課長   岡 島 和 彦
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