電話 〒861-5512 熊本市北区梶尾町1364-11 (MAP) 

熊本市議会議員 たなか あつお

熊本市議会議員 たなか あつお

2020年09月15日 予算決算委員会

令和2年第3回予算決算委員会

               予算決算委員会会議録

開催年月日   令和2年9月15日(火)
開催場所    予算決算委員会室
出席委員    48名
        澤 田 昌 作 委員長    園 川 良 二 副委員長
        紫 垣 正 仁 委員     上 田 芳 裕 委員
        山 本 浩 之 委員     北 川   哉 委員
        古 川 智 子 委員     島 津 哲 也 委員
        吉 田 健 一 委員     伊 藤 和 仁 委員
        平 江   透 委員     荒 川 慎太郎 委員
        齊 藤   博 委員     田 島 幸 治 委員
        日 隈   忍 委員     吉 村 健 治 委員
        山 内 勝 志 委員     緒 方 夕 佳 委員
        高 瀬 千鶴子 委員     三 森 至 加 委員
        大 嶌 澄 雄 委員     光 永 邦 保 委員
        高 本 一 臣 委員     福 永 洋 一 委員
        西 岡 誠 也 委員     田 上 辰 也 委員
        浜 田 大 介 委員     井 本 正 広 委員
        藤 永   弘 委員     原 口 亮 志 委員
        田 中 敦 朗 委員     小佐井 賀瑞宜 委員
        寺 本 義 勝 委員     原     亨 委員
        大 石 浩 文 委員     村 上   博 委員
        那 須   円 委員     田 尻 善 裕 委員
        満 永 寿 博 委員     田 中 誠 一 委員
        津 田 征士郎 委員     藤 山 英 美 委員
        落 水 清 弘 委員     倉 重   徹 委員
        三 島 良 之 委員     坂 田 誠 二 委員
        白河部 貞 志 委員     上 野 美恵子 委員

議題・協議事項
  (1)議案の審査(16件)
     議第 192号「専決処分の報告について」
     議第 193号「令和2年度熊本市一般会計補正予算」
     議第 194号「令和2年度熊本市植木中央土地区画整理事業会計補正予算」
     議第 195号「令和2年度熊本市公債管理会計補正予算」
     議第 196号「令和2年度熊本市水道事業会計補正予算」
     議第 197号「令和2年度熊本市下水道事業会計補正予算」
     議第 198号「令和2年度熊本市交通事業会計補正予算」
     議第 199号「熊本市エンターテインメント支援基金条例の一部改正について」
     議第 204号「熊本市新型コロナウイルス感染症金融対策基金条例の制定について」
     議第 237号「令和元年度熊本市各会計(公営企業会計を除く。)決算について」
     議第 238号「令和元年度熊本市病院事業会計決算の認定について」
     議第 239号「令和元年度熊本市水道事業会計利益の処分及び決算の認定について」
     議第 240号「令和元年度熊本市下水道事業会計利益の処分及び決算の認定について」
     議第 241号「令和元年度熊本市工業用水道事業会計利益の処分及び決算の認定について」
     議第 242号「令和元年度熊本市交通事業会計決算の認定について」
     議第 244号「令和2年度熊本市一般会計補正予算」

                            午前10時00分 開会
○澤田昌作 委員長  おはようございます。
 ただいまから予算決算委員会を開会いたします。
 この際、申し上げます。
 本日は新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う出席委員の抑制を行っております。
 これより本日の議事に入ります。
 今回、当委員会に付託を受け審査いたします議案は、補正予算7件、決算6件、条例2件、専決処分の報告1件の計16件であります。
 まず、審査日程についてお諮りいたします。
 審査日程につきましては、お手元に配付しております日程表(案)のとおりとすることで御異議ありませんか。
        (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○澤田昌作 委員長  御異議なしと認め、そのように決定いたします。
 これより総括質疑を行います。
 通告一覧表及び委員より申出のありました資料につきましては、お手元に配付いたしておきました。
 なお、質疑に当たっては、項目ごとに答弁者を指名いただきますようお願い申し上げます。
 それでは、予算決算委員会運営細目の発言順に従い、順次質疑を行います。
 これより、熊本自由民主党市議団の質疑を行います。持ち時間は75分となっております。
 まず、藤山英美委員の質疑を行います。
        〔藤山英美委員 登壇〕

◆藤山英美 委員  おはようございます。熊本自由民主党市議団の藤山英美でございます。
 私は、かねてより本市財政の財源状況について危惧し、初当選以来、一般質問など様々な場面において問題を提起し、あるいは提案をしてまいりました。その結果、これまでの6期24年間で1,500億円を超える改善ができたと自負しております。これも当時の市長や執行部職員の理解と協力があったからこそできたものであると、深く感謝しているところでございます。しかしながら、このような中にあって、近年の大規模災害や新型コロナの蔓延などにより、その解決のために必要とされる莫大な財源が求められる時代となってまいりました。
 執行部は、財政影響試算で窮状を訴えますが、大西市長が提案されている公共施設等マネジメントを実行すれば解決する問題であると考え、再度質疑として取り上げたものであり、積極的な答弁をお願いいたします。
 まず、市営住宅と教育施設のマネジメントについてお尋ねいたします。
 このいずれもが公共施設等総合管理計画を受けて、市営住宅に関しては、平成30年度に市営住宅等長寿命化計画の見直しが行われ、この中で、40年後に現在の戸数の約2割に当たる約2,600戸の削減目標が掲げられており、これを1年に換算すると65戸、3年間で195戸の削減が図られていなければならないこととなります。
 また一方、教育施設に関しては、同様に学校施設長寿命化計画が策定されており、その方向性には、総延べ床面積の削減には触れずに、計画的な予防保全を行うことで総コストの抑制を図ることが示されています。
 なお、改築時においては機能集約化や減築等を検討していくと記載はされているものの、具体的な数値目標は示されておらず、努力目標とされているようですが、果たしてこのようなことで達成できるのかと懸念を抱かざるを得ません。
 これらを踏まえて、総床面積の20%削減に向けてどのような進行管理を行っておられるのか、都市建設局長と教育長にお尋ねいたします。
        〔田中隆臣都市建設局長 登壇〕

◎田中隆臣 都市建設局長  平成31年3月に策定しました熊本市市営住宅長寿命化計画におきましては、今後、建て替え時における整備戸数の縮減や地域コミュニティに配慮した上での統合・集約、また、立地、利便性などにより需要が低調な団地につきましては用途廃止等も視野に入れ、40年間で管理戸数の20%を削減する方針としております。
 具体的な事例といたしまして、本年度は楠団地で集約を行い、120戸の削減を行う予定としております。また、高平団地の建て替え計画におきましても削減方式を踏まえ、検討を進めているところでございます。
 今後の市営住宅の建て替え時期が建築年度や耐用年数によりおのおの異なりますことから、年度によって削減できる戸数については大きく変わってまいります。また、削減戸数の検討に当たりましては、入居者の意向と整合を図ることはもとより、本市のまちづくりの理念でございます多核連携都市の実現や災害時の住宅支援等の視点も必要と考えております。このため、当面10年間の管理戸数の削減につきましては、現在、長寿命化計画に示される対象団地について、方針に基づき事業を進めているところでございます。その中で、将来の削減目標の達成に向け、進行管理を行ってまいりたいと考えております。
        〔遠藤洋路教育長 登壇〕

◎遠藤洋路 教育長  学校施設は、地域の人口の推移や教育内容等の変化によって増築・減築となる場合もあり、床面積を一律に削減するという考え方にはなじまないことから、平成31年1月、予防保全によって総コストの抑制を図ることを目的とした熊本市学校施設長寿命化計画を策定いたしました。この計画は、従来の維持更新費を約26%削減するものであり、現在、改築及び長寿命化改良の設計等を進めております。
 学校施設のマネジメントについては、これまでも熊本市学校規模適正化基本方針に基づき小学校の統廃合を進めておりますが、さらに今年度から、今後のプールの在り方についても検討に入ったところです。
 今後も、熊本市公共施設等総合管理計画を考慮しつつ、安全で良好な教育環境づくりを進めてまいります。
        〔藤山英美委員 登壇〕

◆藤山英美 委員  ぜひ、削減の対象となる具体的な施設を速やかに特定して、計画の進行管理を行っていただきたいと思います。
 施設の統廃合につきましては、利用者をはじめとする様々な利害関係者の思惑も衝突するかもしれないと思いますが、議会人としても将来の財政負担の軽減に資するという視点に立って、議論を進めてまいりたいと考えております。
 また、プールの在り方について、今年度検討に入ったと答弁がありましたが、この件は、5月の臨時市議会の質疑で提案したものなのに、今まで私には何の説明も報告もありません。こんなことでは議会との連携は難しくなるのではないか、マネジメントでできないのかという思いがあります。こういうのは基本的に当たり前のことであると思います。
 今後、議会と連携していくならば、説明、報告は当たり前だと思っておりますが、このようなことが続けば、不信感の塊になってくると思います。速やかに報告をしていただきたい。議会軽視と言われてもしようがないと思います。
 次に、各校区に設置されたコミュニティセンターに係る維持管理費についてお尋ねします。
 令和元年度委託状況調書を見ると、各施設の指定管理料として一律240万円が支出されていますが、利用率は各施設によって大きく異なるようでございます。このような状況を踏まえ、公共施設マネジメントの観点から、利用率の低いセンターについては、今後、ほかの類似施設との統廃合等も含めて、維持管理費用の縮減に取り組む必要があるかと思いますが、いかがでしょうか。文化市民局長にお尋ねします。
        〔井上学文化市民局長 登壇〕

◎井上学 文化市民局長  地域コミュニティセンターは、地域住民が主体となってまちづくりや地域福祉活動を支援するための地域活動拠点として、地域密着型施設の指定管理者制度を導入しております。指定管理につきましては、これまで一律240万円であったものを、今年度から各施設の運営状況に応じて個別に積算し、見直しを行ったところでございます。
 議員御指摘の地域コミュニティセンターの利用率につきましては、人口密度や年齢構成、さらには中心部や郊外といった立地条件など、地域の様々な実情が影響していると考えているところでございます。
 本市としましては、今後3年間で各施設の運営状況を検証することとしており、今後も引き続き、地域の実情に応じた施設の有効活用を図りますとともに、効率的な維持管理運営ができますよう地域と連携してまいります。
        〔藤山英美委員 登壇〕

◆藤山英美 委員  この件につきましては、地域との関係が深く密接になっておりますので、なかなか難しい問題だと思いますが、やはり利用率の差は歴然としております。熊本市の施設白書にいろいろなことが報告されておりますけれども、この報告は本当に貴重で、内容が分かるし、いろいろな質問質疑にも役立っていると思いますし、これを実行しなければ、この宝の山が無駄になってくると思っております。よろしくお願いいたします。
 次に、街路樹の維持管理について質疑いたします。
 高木につきましては、剪定で1本約10万円、伐採の場合は1本100万円の費用がかかるということでございます。大木の場合は、剪定に1本当たり17万円、伐採に84万円、伐根が78万円と合わせて162万円かかるとのことです。こうした背景もあってでしょうか、最近の植樹帯を見ると、植樹帯というよりも雑草帯と言った方がふさわしいほど適切な除草作業が行われていない箇所が多数見受けられます。
 こうした状況を踏まえると、街路樹については将来の維持管理コストも見据えた植栽整備のルールを定める必要があるかと思います。今年3月に第1期熊本市域街路樹再生計画というものが策定されておりますが、そこには街路樹が抱える課題として、1、安全性の低下、2、景観性の低下、3、維持管理の3点が記載されています。
 1の安全性の低下に関しては、私が日頃から課題として捉えていた樹木の成長に伴い根が歩道の舗装を持ち上げ、通行に支障を来していることや樹木の繁茂による視認性の低下などが課題として掲げられています。また、維持管理における課題としては、街路樹の管理や道路除草に要する維持管理費が平成30年の約6億4,000万円から令和10年度には1.7倍に当たる約10億円に達すると見通しが示されています。いかに街路樹の維持管理費が今後の大きな課題になるかが分かると思います。
 このように、この計画は、現状分析と適切な課題抽出、今後の方針が示された立派なものであると評価します。しかしながら、この計画には計画策定の要である達成目標が何ら示されておりません。維持管理費に関して、この計画の実施により、5年間の計画期間で維持管理費を幾らに抑制するお考えなのでしょうか。街路樹再生の実現に向けた実施計画の策定も含めて、都市建設局長にお尋ねします。
        〔田中隆臣都市建設局長 登壇〕

◎田中隆臣 都市建設局長  熊本市域街路樹再生計画につきましては、街路樹の維持管理面や景観面などの課題を踏まえ、第1期として優先的に再生を行う重点路線や整備手法を定めた5年間の実施計画となっております。
 具体的には、熊本益城大津線(通称「第二空港線」)と熊本高森線(通称「電車通り」)の2路線におきまして、景観面の向上や木陰の確保を目的として、枝葉に広がりを持たせた剪定を行うことや伐採や植え替えにより樹木間隔を適正に保つ具体的な手法などを計画しているところでございます。
 計画の実施による維持管理費の抑制につきましては、削減額はお示ししておりませんが、(通称)第二空港線では、計画期間後の維持管理を含む10年間で約2,100万円の削減効果を見込んでいるところでございます。
 今後とも計画に基づく着実な整備・再生を進めますとともに、費用の削減効果などに関する検証を行い、持続可能な街路樹空間の形成に努めてまいります。
        〔藤山英美委員 登壇〕

◆藤山英美 委員  街路樹に関しては、議員各位いろいろ考えておられると思いますけれども、やはりあれだけの市域の中で道路植樹帯を維持管理するのは大変なことだと思っております。景観面の向上や木陰の確保、枝葉に広がりを持たせる剪定、伐採や植え替えによる樹木間隔の適正化などということでございますけれども、それで持続可能な街路樹空間が形成できるのかという思いがいたします。
 熊本市域街路樹再生計画は立派にできております。問題点も表してあります。方針、手法が抜けているのではないかと思いますので、今後は、やはり条例、規則等を制定して、確実に苦情処理に当たれるような形で推進していただければと思います。職員の職務軽減にも必ずなると思っております。
 最後になりますが、先日、新型コロナウイルスの影響により多額の財源不足が生じると聞いておりますが、今後、ますます不要不急な歳出の抑制を図ることが重要となりますが、そのためには質問の冒頭で触れたように、維持更新費用の縮減を目的とした公共施設等総合管理計画を確実に推進していく必要があります。しかしながら、40年にわたる長期計画の影響もあって、計画策定後3年を経た現在でも、目に見える成果が現れていないように感じられます。このままでは絵に描いた餅に終わってしまうのではないかと大変危惧いたしております。
 先の長い計画だからこそ初めが肝腎だと思いますが、公共施設等総合管理計画に関する市長の思いをお聞かせください。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  公共施設マネジメントにつきましては、これまでも私のマニフェストにおいてお示ししてきましたとおり、その重要性を認識しております。
 平成29年3月には公共施設等総合管理計画を策定し、昨年度までに市有施設の長寿命化計画の策定を終えたところでございます。この間、熊本地震で被災いたしました施設や老朽化した施設などの在り方について個別に検討を行い、例えば、母子・父子福祉センター、雁回敬老園については、用途を廃止し、中央公民館と中央老人福祉センター、城南まちづくりセンターと城南老人福祉センターについては機能を統合いたしました。さらに、松尾地区の3つの小学校は小島小学校に統合した上で、跡地の利活用を図るなど、具体的な取組を進めてきたところでございます。
 今後とも議会や市民の皆様へ積極的な情報提供を行いながら、学校施設の適正化をはじめ市営住宅の管理戸数の削減、さらには公民連携等の取組について、着実に進めてまいりたいと考えております。
        〔藤山英美委員 登壇〕

◆藤山英美 委員  ありがとうございました。
 答弁の中で、松尾地区の3つの小学校の統廃合につきましては、私が10年以上前に提案して、執行部の協力でできたものと思っております。まだまだ地域との交渉は大変だと思いますけれども、前回の質疑でも申し上げたように、統廃合、また小中一貫校、いろいろな形で、教育委員会には大変な仕事が待ち構えていると思っております。
 公共施設等総合管理計画は、市長をはじめとした執行部と我々議会で進めることはできません。市民の参加と協力を得て、初めて動き出すものではないでしょうか。そのためには、3者が共通した目標と価値観を育み、それぞれの立場で協力し合うことがまずもって必要であり、大げさに言えば、これこそ民主主義の試金石ともいえるのではないでしょうか。
 議会と執行部、そして市民の3者が共通の目標を持ち、それぞれの立場で参加し、そして共通の利益を共有し、また共通の負担を受け持ち、それらを後世の子供たちに受け継いでいくこと、それこそが現在のような多様で激動する社会の変化に即応するための有効な手段となるのではないでしょうか。
 公共施設マネジメントを進めていく中で、利害の対立が生まれてくるのはある意味当然のこととし、それを解決していくための場を整えて、そこで3者が相対して徹底的に議論を交わすことが大切です。また、その前提として、執行部・議会・市民はそれぞれの内部で意見を出し合って検討を重ねていくことも、言うまでもなく大切なことでございます。変化は立場の違いから生まれますが、そこで解決したものは将来にわたって評価されることとなると考えております。
 終わりに、1点の要望を述べさせていただきます。
 本年5月に公表された令和元年度の行政監査は、人事異動等に伴う事務引継ぎについてが対象でした。事務引継ぎについても事務事業の継続性の担保や処理ミスの防止の観点から重要なテーマであると思いますが、公共施設等総合管理計画は、これまで述べてきたように大変重要な計画であります。
 したがって、次年度は、ぜひこの公共施設マネジメントに焦点を当てて監査を実施していただくことを要望して、私の質問を締めたいと思います。

○澤田昌作 委員長  藤山英美委員の質疑は終わりました。
 次に、落水清弘委員の質疑を行います。
        〔落水清弘委員 登壇〕

◆落水清弘 委員  おはようございます。引き続き、熊本自民の落水です。
 後の会派のホープたちに時間を残したいと思いますので、早速質疑に入らせていただきます。
 1、令和元年度、熊本市の危機管理、風水害防災政策及び施策とヒューマンエラーについて。
 令和の時代を迎え、平成の時代を振り返ると、平成は災害の時代とも言えるのではなかったでしょうか。近年の未曽有の集中豪雨や超ヘビーな台風の襲来は、もう我々人類が積み重ねてきた過去の科学データでは全く歯が立たない状況であります。
 今月の台風10号、被害は予想より少なかったのですが、カテゴリー5のスーパー台風でした。また、7月の県南の大水害、本当に未曽有と言えるのではないでしょうか。一日も早い復興を祈念しております。また、昨年、42年ぶりに『令和元年東日本台風』と名前のついた台風19号、森田千葉県知事が公人であることを忘れて、私人として行動して物議を醸したあの台風のことです。平成24年の九州北部豪雨も昨日のことのようです。
 では、昨年度の台風や豪雨に対応する防災政策・施策について、令和元年度決算額を示し、説明ください。また、平成26年度、つまり大西市政以降の決算額もお示しください。
 さらには、令和元年度の決算中、総合型ハザードマップの1,000万円の件ですが、今春4月より稼働しましたが、今月5日、台風10号の襲来前日、18時30分から23時30分の間、数回にわたり回線がパンクし、接続不能事故を起こしております。そのときの延べ接続数は100万件にもなっているそうです。その最初の原因は、熊本市民の台風10号のアクセスに対応し切れなかったこと。
 危機管理防災総室では、急いで接続回線の上限を100万件にアップしました。しかし、日本放送協会の台風10号の特番、NHKスペシャル『最強台風接近』で、熊本市役所の危機管理防災総室のAIを活用した新システム『デジタルツイン』の放映が21時から始まると、本市への全国からのアクセスが一気に100万件を超え、また接続不能となったとの内容で、最終的には入り口を2系統つくり復旧できたようです。
 この事故は、想定可能な事故です。つまり単なるヒューマンエラーなのです。しかし、田中政策局長、災害時におけるヒューマンエラーは直接に命に関わることへとつながっていきます。令和元年度の危機管理関連のヒューマンエラーをお示しください。
        〔田中俊実政策局長 登壇〕

◎田中俊実 政策局長  令和元年度の風水害防災関係の決算についてお答えします。
 防災意識の啓発や自主防災活動の推進等の経費としまして、総額4億1,791万円となっております。主な内訳は、災害救助基金への積立金約3億3,200万円、防災情報伝達整備事業約3,858万5,000円、災害対策本部経費約2,444万7,000円、防災に関する啓発経費約1,588万8,000円となっております。
 次に、平成26年度から30年度までの決算額についてお答えします。
 平成26年度約3億9,876万9,000円、平成27年度約4億9,226万9,000円、平成28年度約4億6,751万4,000円、平成29年度約4億1,785万4,000円、平成30年度約7,155万円、また、平成26年度から令和元年度までの決算の合計は約22億6,586万6,000円となっております。
 次に、令和元年度におけるヒューマンエラーについてのお尋ねでございますが、まず、先日の台風10号接近時において、統合型ハザードマップが9月5日土曜日の午後6時30分頃から11時頃にかけまして、2回にわたり合計約3時間閲覧ができない状態になりました。市民の皆様に大変な御迷惑をおかけしたことに対しまして、深くおわび申し上げます。
 令和元年度に同様のヒューマンエラーの事例がないかということにつきましては、書類管理の不備による支払い遅延や実施伺いにおける根拠規定の記載漏れ等があります。
 今後、このようなことを繰り返さないよう、これまでの事例について検証の上、再発防止を図ってまいります。
        〔落水清弘委員 登壇〕

◆落水清弘 委員  風水害関連予算が大西市政6年間で約22億6,000万円、なかなかの金額であります。
 局長、今回の接続事故はヒューマンエラーですが、私がこの場でお話ししなかったならば、ヒューマンエラーのカウントとして入れられたのでしょうか。どうかその辺りをお考えいただければ幸いです。
 大西市長の答弁は、後ほど2点目と併せてお願いしたいと思っております。
 では、通告2の人口減少社会対策・少子化対策政策及び施策とその結果についてですが、なぜあえて少子化対策政策と妊娠・出産・育児施策に分けたのかを申しますと、昨日の我が自民党総裁選でも話題となっておりましたように、顕微授精を進化させた簡便な雄性発生胚作出法というのが新たに今年出てきましたし、出産に関しましては無痛分娩が進んでいます。また、育児にも脳科学が導入され始めているわけで、これからは分化した少子化対策施策が望まれていくはずです。
 さて、赤ちゃんが増えるには、その赤ちゃんを産んでくれるお母さんが大勢必要になります。当たり前のことです。
 配付資料のAを見ていただけますでしょうか。熊本市の18歳から43歳までの妊娠適齢期女性の人口のグラフです。なぜ上の年齢を43歳にしたかといいますと、前にも議会で話しましたように、フランスをはじめとした先進国での人工授精補助金の年齢制限が43歳だからです。残念ながら、この年齢を超しますと人工授精の可能性が0.0何%になってしまうそうです。
 グラフを見ていただくと、18歳から43歳の妊娠適齢期の女性の人口は、植木・城南を合併した翌年の平成22年には12万3,626人でした。そして本年、令和2年には10万8,774人まで減ってきています。10年間で12%の減です。もう一度言います。10年間で、お母さんになれる可能性のある女性が熊本市では12%も減ってしまったのです。
 次に、グラフBを見てください。熊本市の出生数と出生率、それと全国平均の出生率が記載してあります。大西市政になってから、全国の出生率はだだ下がりですが、本市は何とか現状維持に見えます。市長はじめ執行部の努力のたまものと思います。その最後の結果の出生数ですが、妊娠適齢期女性の数が減り、出生率が1.56ですから、徐々に減っていくのは火を見るより明らかであります。
 では、お聞きします。グラフBの令和元年度の出生数が判明しておりません。石櫃局長、お示しください。
 また、令和元年度の人口減少・少子化に対応する妊娠・出産・育児施策をどのように構築し実行したのか、令和元年度決算額を示し、説明願います。
        〔石櫃仁美健康福祉局長 登壇〕

◎石櫃仁美 健康福祉局長  出生数につきましては、厚生労働省が毎年公表している人口動態統計年報の確定出生数を記載しておりまして、令和元年分の確定出生数につきましてはまだ公表されておりませんが、概数の出生数は6,293人となっております。
 次に、「妊娠・出産・育児施策」につきましては、第7次総合計画におきまして「安心して子どもを産み育てられる環境づくり」を施策の一つに掲げ、取り組んでいるところでございます。
 結婚・妊娠・出産・子育てしやすい環境づくりといたしまして、主に妊婦健診や乳幼児健診等の母子保健対策、保育サービス及び幼児教育の充実、児童手当や子ども医療費助成等の子育てにおける経済的な負担の軽減の事業を実施したほか、令和元年度には一般不妊治療費助成事業を開始したところでございます。これらの事業に係る決算額は総額約439億6,800万円となっております。また、援助を必要とする子供や子育て家庭への支援といたしまして、主にひとり親家庭に対する自立支援、子供の貧困対策等の事業を実施しており、決算額は総額約85億9,800万円となっております。
        〔落水清弘委員 登壇〕

◆落水清弘 委員  令和元年度の本市の出生概数が昨日分かり、6,293人とのこと、驚くような数値が出てきました。
 いま一度、グラフBを見ていただけますでしょうか。平成22年度は7,150人の赤ちゃんが生まれました。8年後の平成30年には6,766人ですので、その差は384人減ったことになります。また、今局長から発表されました令和元年度の赤ちゃんの数は6,293人ですので、これを前年の平成30年分6,766人から引きますと473人、つまり、近年8年分以上の赤ちゃん減少が平成から令和に移る1年間で起きたこととなったわけです。大変憂慮すべき事態です。
 大西市長も昨日初めて聞かれたことですから、対応策と申しましてもまだ難しい時期だとは分かっております。この少子化・出生数激減の緊急事態への御所見をいただきたいと思います。
 また、通告1の危機管理関係のヒューマンエラーについて、今年、選挙事務の109票の行方不明の大失態、東部環境工場の3日間の操業停止、先ほどの災害準備期間のネット情報の不通などなど、どれもせっかくの市民・国民からの税金を市議会を通し予算づけしたにもかかわらず、執行部のヒューマンエラーにより金額以下の事業結果となっているのではないでしょうか。
 大西市長、予算が予算額以上の公共の福祉への結果となるようにお願いしたいのです。ヒューマンエラーへの対応策をお示し願います。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  まず、ヒューマンエラー対策についてお答えいたします。
 ヒューマンエラー対策については、落水委員から昨年第4回定例会でも御指摘いただいておりますが、その後も東部環境工場での蒸気漏れ等、ミスが続いております。加えて、今回の統合型ハザードマップの件につきましても、災害モードへの切替えを行っていなかったことが原因でありまして、担当部署において事前に確認しておくべき事項を全員が見落としていたという、初歩的ミスに起因するものでございます。
 今回の台風10号に対しましては、本市全体で最大限の備えを行ったにもかかわらず、重要な情報の発信が滞っていたことは、危機事象に対する備えが不十分であったと言わざるを得ず、市民の生命と財産を守る危機管理部門としては特にあってはならないことであります。
 今後、二度とこのようなことが起きないよう組織全体を点検し、緊張感を持って職務に当たるよう、私が先頭に立って職員の意識改革を徹底してまいりたいと考えております。
 次に、出生数のことに対するお答えを申し上げます。
 全国的に出生数が減少傾向にある中で、本市においても出生数は減少傾向にありまして、平成27年までは7,000人台で推移しておりましたが、平成28年以降は7,000人を切り、特に令和元年は、先ほども御指摘ございましたが、概数ではございますが前年から約500名減少しておりまして、極めて深刻に受け止めております。
 少子化の進行は、労働供給の減少、地域・社会の担い手の減少等、社会経済に多大な影響を及ぼすものと懸念しておりまして、優先して取り組む課題として、全庁挙げてさらに積極的に少子化対策を行う必要があると考えております。
 結婚や出産、子育ての希望の実現に向けて、市民の皆様や関係団体の御意見をお伺いしながらニーズを把握し、より実効性のある対策をきめ細かに、そして長期的・継続的に実施することにより、安心して子どもを産み育てられるまちの実現に向け、全力で取り組んでまいります。
        〔落水清弘委員 登壇〕

◆落水清弘 委員  現代の日本人、そして公務員、何か成功体験がとても少なくなってきているような気がしますし、また、向上心をあおるような苦労がとても少なくなってきているような気がいたします。理屈で意識改革を叫んでもなかなか難しい状況ですが、市長におかれましてはどうぞ職員の心をつかんでいただいて、よろしくお願いしたいと思います。特に、市職員に対しては、仕事の目的というものは、一人でも多くの市民の日々の笑顔での生活にあるとお示しいただければありがたいです。
 人口減少・危機管理、先ほども話が出ました公共施設マネジメント、大変重要な政策ばかりですが、市長のお力で、アイデアで、行動力で、結実させていただきますことをお願い申し上げます。
 ここで、もう一つ、少子化・人口減少について、一つだけ述べさせてください。
 それは人工中絶のことです。平成29年の国内の出生数は94万6,065人でした。中絶された胎児数は16万4,621人、あえて人(にん)と言わせていただきます。これをもっと真剣に私たちは考えなければならないと思います。本市は、特に『赤ちゃんポスト』という国内唯一の施設もある都市ですから、ぜひとも市長にはこの件について深く今後御検討いただきたい、お考えいただきたいと思うところです。
 結びに、大西市長へ私の好きなこの言葉を贈り、市長への叱咤激励、そして激務へのエールといたします。
  『政治家は、歴史法廷の被告人になる覚悟が必要だ!』中曽根康弘。
 以上で質疑を終わります。ありがとうございます。

○澤田昌作 委員長  落水清弘委員の質疑は終わりました。
 次に、田中敦朗委員の質疑を行います。
        〔田中敦朗委員 登壇〕

田中敦朗 委員  熊本自由民主党の田中敦朗でございます。
 時間もございませんので、早速質疑に入らせていただきます。
 まず最初に、財政力指数についてお伺いいたします。
 昨年に引き続きまして、財政力指数について質疑をさせていただきます。
 昨年は、財政力指数が低い理由と現状分析、数値改善のために何に力を入れていくかをお伺いいたしました。市長に答弁いただき、他都市と比べて市民所得が低いこと、また、大企業が少ないこと、地価が安価であることなどを要因として上げていただき、企業立地の促進をはじめ農業や観光の振興対策など、税源の涵養につながる施策に財源の投入を図ることを継続しつつ、移住や定住を促進するための雇用対策や魅力と活力ある中心市街地の創造を目指すまちなか再生プロジェクト等に着実に取り組むことで、税収基盤の強化と財政力向上を目指すとおっしゃられ、課題の共有と市の方向性を把握することができました。
 そこで今回は、決算に当たって、過去の総括と現在の成果を確認したいと思います。
 今年度決算における財政力指数は0.70、私が議員になって丸13年が経過しましたが、その数値は0.72を超えたことがありません。調査いたしましたところ、20年以上遡っても0.72を超えていないという状況です。これまで税源の涵養に努めてきたにもかかわらず、熊本市が財政力指数を改善できなかった理由や原因は何なのでしょうか。また、今決算において、最も財政力指数改善に資した事業はどの事業だと考えられますか。大西市長に御答弁をお願いいたします。
        〔大西一史市長 登壇〕


◎大西一史 市長  議員御承知のとおり、財政力指数とは地方自治体の財政力を示す指標でございまして、数値が高いほど財源に余裕があるものでございます。
 先ほど議員御紹介のとおり、これまで、企業立地の促進や移住対策など税源の涵養につながる施策に財源を重点的に投入してまいりました。その結果、個人及び法人市民税、さらには固定資産税などの基幹税収の増加に伴いまして財政力指数の分子となります基準財政収入額は順調に増加してまいりました。しかしながら、障害者自立支援給付費や介護給付費など社会保障費も同様に伸びておりますため、分母となります基準財政需要額も増加いたしまして、財政力指数の改善には至っていないものと分析しております。
 令和元年度決算におきましては、例えば熊本城ホールを含む桜町の再開発や熊本市企業立地促進条例に基づく立地企業への助成による立地企業の増加などが基幹税収の増加につながり、財政力指数の改善に寄与した事業と考えております。
 今後もこれまでの取組に加えまして、未来への投資と都市の魅力向上につながる事業を着実に進めることで、税源の涵養を図り、財政力の向上に努めてまいりたいと考えております。
        〔田中敦朗委員 登壇〕

田中敦朗 委員  御答弁ありがとうございました。
 基準財政収入額は着実に増加しているものの、基準財政需要額が社会保障の伸びという要因によって増加しているため、財政力指数が改善しないということは、今現在の少子高齢社会を鑑みると、このままではじり貧であると言わざるを得ないと私は考えております。険しい道はもう既に見えているからこそ、今からこういった困難な状況をいかに打破していくのか、覚悟を持って自治体運営を行っていかねばならないということが改めて明確になりました。
 私がこれまで提案してきた熊本の長所を生かすふるさと納税や宿泊税は、基準財政収入額の向上には直結しませんが、税収増によって基準財政収入額増加のための財源として活用できます。ふるさと納税はやっと導入していただけるようですが、宿泊税などのこれまでにない新たな財源確保に、ぜひ果敢に挑戦していただきますようにお願いしたいと思います。
 また、立地企業の増加、昨年は12件増加しているということ、こういった成果をしっかりとアピールしていってほしいということとともに、パソナが淡路島に移るというようなことが報道で行われました。大企業にも目を向けながら、積極的に市長が先頭に立って企業の誘致の方に努めていただきますように、重ねてお願い申し上げたいと思います。
 続きまして、熊本地震からの復旧復興についてお伺いいたします。
 昨日で熊本地震の前震から4年5か月となりました。ここにおられる皆さんは、前震と本震の恐怖とそれからの復旧復興へ向けた苛烈な日々をすぐにでも脳裏に浮かべることができると思います。いつかあれがまた起こり得ると考えれば、改めてしっかりとした備えをしなければと考える次第です。
 さて、4年5か月が経過した今も、いまだ日常を取り戻していらっしゃらない市民の方がおられます。市民の代表の一人として、一刻も早く全ての市民が安心して暮らしていける状況を取り戻さなくてはならないと考えています。
 令和元年決算においても様々な事業が行われ、市役所職員の方々の尽力もあり、着実に進展していることが見てとれます。しかし、これまでの多くの震災が示しているとおり、全ての市民が日常を取り戻したと言えるまでは、5年、10年、いや、それ以上の時間がかかり得るというのが現実であると私は考えています。
 震災以降の様々な事業が落ち着いてきた、丸4年たった決算という節目に当たり、熊本市の復旧復興の見通し、目途はついたのでしょうか。現在、いまだに残っている課題があれば、併せてお答えください。大西市長に答弁をお願いします。
        〔大西一史市長 登壇〕


◎大西一史 市長  昨日、令和2年9月14日で、平成28年熊本地震から丸4年5か月が経過したところでございます。改めて、被災された皆様にお見舞い、そして亡くなられた皆様方にお悔やみを申し上げたいと思います。
 本市では、発災後、速やかに「熊本市震災復興計画」を策定いたしまして、5つの復興重点プロジェクトを掲げ、被災した方々の生活再建を最優先に、伴走型による住まい確保支援など、一人一人に寄り添いながら、震災からの復旧・復興に全力で取り組んでまいりました。その結果、最大で約1万2,000世帯に及びました仮設住宅等の入居世帯数は、本年8月末現在で127世帯となりまして、約99%の方が恒久的な住まいへ移行されたところでございます。
 今後も、全ての世帯が一日も早く住まいの再建が実現できるよう継続して支援を行ってまいります。
 また、昨年10月の新市民病院の開院をはじめ、熊本城天守閣も来春の完全復旧・内部公開に向け、予定どおりに進捗するなど、被災したインフラや施設の復旧も着実に進んでおります。また、近見地区の液状化対策につきましても令和4年度完了のめどが立つなど、確かな手応えを感じております。一方で、被災した方々が住まい再建後も新たな生活環境において孤立することなく健やかに生活を続けられることが極めて重要であると考えております。
 そこで、地域支え合いセンターを中心とした見守り支援や地域でのコミュニティ形成支援など、「こころの復興」にも重点的に取り組んでいるところです。このような中、新型コロナウイルス感染症の拡大という新たな課題に直面したことから、現在、被災した方々の生活状況への影響も含め、現状調査を行っているところでございまして、その結果を踏まえまして、さらに適切に対応してまいりたいと考えております。
 今後も引き続き、地域関係団体等と連携した福祉支援の充実や地域コミュニティの活性化など、包括的な支援を行うことで、誰一人取り残されることがないよう全庁一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。
        〔田中敦朗委員 登壇〕

田中敦朗 委員  御答弁いただきまして、着実な復興、これが前進していっているということを実感いたしました。しかし、やはりまだまだ「こころの復興」ができていない方がおられるということを決して忘れることなく、市長も述べられました取り残さない、置き去りにしない市政運営を心してやっていっていただきたいなと思っております。
 今でも私のところにも震災の復興に関して相談があったり、3年以上たって、支援があったのに知らなかったから受けられなかったというような御相談を受けたこともありました。自分自身も議員として、そういったことをお知らせすることができなかったということを大変反省しているんですけれども、ある制度は使える、そして「こころの復興」ができていない方にはしっかりと手を差し伸べられる市政を、今後もどうかよろしくお願いしたいと思います。
 債権管理についてお伺いいたします。
 この質疑をするのは何回目になるか分かりません。自分も大概しつこいなとは思っておりますが、他会派ではありますが藤永のピロリ、吉田の眼鏡、田中の債権管理ということで御容赦していただければと思います。
 私が債権管理にこだわる理由は、これが適正に行われなければ、市民にとって公平公正な行政が実現できないからであります。実際、債権管理課が設立され、債権管理計画が策定され実行されるまでは、幾つもの債権が様々な理由でたなざらしにされ、手がつけられていない状況でした。総務委員会での他都市への視察と議会からの後押し、市役所と担当職員の努力により大きく前進し、課題が改善された好事例だと私は考えています。今後も、さらなる債権管理の徹底を図っていただきますようお願いいたします。
 というところで、お伺いいたします。令和元年決算における債権管理推進の成果と、これまでの取組を基に、今後、計画などをどのように進めていくのか、財政局長に答弁を求めます。
        〔田中陽礼財政局長 登壇〕


◎田中陽礼 財政局長  債権管理についてお答えいたします。
 まず、令和元年度決算におけます債権管理推進の成果でございますが、平成29年に策定いたしました第1期債権管理計画におけます対象、76債権の令和元年度の一般会計、特別会計、企業会計の収入未済額合計は、平成30年度からさらに6億5,000万円縮減いたしまして、105億6,000万円となりました。縮減額は、前年度の14億7,000万円に比べ減少いたしましたが、収納率は93%と、前年度を0.8ポイント上回る結果でございました。
 次に、今後の計画についてでございますが、今年度から開始いたしました第2期債権管理計画では、対象の64債権につきまして、令和5年度までに収入未済額を37億円縮減する金額目標に加えまして、新たに他市との比較指標といたしまして、市税など主要な7債権における収納率についても目標値の設定をしているところでございます。
 今後も、全庁的な推進体制でございます債権管理推進会議におきまして進捗管理を行いますとともに、新たな未納を発生させない取組をはじめ、1つ、滞納繰越にならないうちの現年度の早期対応、2つ、徴収可否の判断を早期に行うなど効率的な滞納処分の実施、3つ、職員研修などを通した人材育成、この3つの柱を基軸といたしまして引き続き適正な債権管理を行い、自主財源の確保と公平公正な市民の負担の確保に努めてまいります。
        〔田中敦朗委員 登壇〕

田中敦朗 委員  御答弁ありがとうございました。
 また、藤永委員と吉田委員、勝手に名前を使ってしまいまして、申し訳ありませんでした。
 着実な債権縮減の成果を答弁していただきました。債権の処理は大変デリケートです。先方があるということ、そして様々な状況があるということ、その中で徴収していかなくてはならない。対処する職員にとっては大変過酷だと考えております。様々な取組を今後全庁挙げて取り組んでいただくということですけれども、第2期においては対処する債権の見直しを図られて、新たな目標額の設定と収納率を加えられるというバージョンアップが図られています。
 御答弁でもいただきましたとおり、自主財源の確保にもつながると。この100億円全てを徴収することは難しくても、37億円の徴収が図れれば、37億円新たに、先ほど申し上げたとおり税源涵養、新たな財源確保のために税金を使える、または社会福祉に使えるというような未来を見据えながら、過酷なことではありますけれども、全庁挙げて達成されることを期待しております。
 続きまして、令和元年度の入札結果についてお伺いいたします。
 土木関係、建設関係の質疑をするのは初めてぐらいで大変緊張しておりますが、令和元年度の入札結果と発注方式、そこから見えてくる疑問と懸念についてお伺いいたします。
 今回は、土木一式Aランクを事例に話をさせていただきます。資料を配ればちょっと分かりやすかったかなと反省しておりますけれども、令和元年度の土木一式Aランクの工事の発注方式は、7,000万円以上の金額のものが総合評価方式、5,000万円から7,000万円未満の金額のものが価格競争となりました。令和元年度、土木一式Aランクの工事数が118件、総合評価方式での発注80件、価格競争の発注38件となっています。Aランクの事業者が90者、総合評価方式の受注者が55者、価格競争のみの受注者が12者となっており、受注なしが23者で、全体の約25%がAランクの方が受注していないという状況です。
 今回、私がこの質疑をするに至った理由ですが、総合評価方式は技術点と価格点が審査基準となり、技術力と体力のある事業者が有利な状況になります。信頼性の高い事業者が受注するのはよいことですが、新しくAランクに入った事業者は総合評価方式では受注が困難になり、もし価格競争で受注できなければ、格付期間中に全く受注できない可能性があります。今の基準であれば価格競争の発注件数は全体の約3割であり、新規参入者には高いハードルです。努力してAランクに上がっても、受注機会がなければ、地元企業の技術向上や成長の意欲がなくなってしまうのではないでしょうか。
 市役所の発注については、最少の費用で最大の効果の原則の下、競争原理と費用対効果が働かなくてはならないのは分かりますが、令和元年度の決算における結果を見れば全体の25%が受注できていない現状を鑑みるに、今の発注方式は、これまで述べた点においてバランスが欠けているのではないでしょうか。
 そこでお伺いいたします。今決算における入札結果において、熊本市の発展と業界の発展、チャンスの均等化という点においてバランスが取れているとお考えになりますでしょうか。また、この結果に課題はありませんか。総務局長に答弁をお願いいたします。
        〔深水政彦総務局長 登壇〕


◎深水政彦 総務局長  令和元年度決算における土木一式工事Aランクの総合評価方式の工事につきましては、6割強の業者が上位から下位まで偏りなく受注しており、受注のない業者のうち約半数が土木工事を含む複数の業種に登録し、主に土木工事以外の業種で施工している等の業者でございます。制度的には技術点の評価項目の設定のほか、手持ち本数の制限等を考慮しておりますことから、一定のバランスが取れているものと考えております。
 価格と技術力を総合的に評価して落札者を決定する総合評価方式につきましては、公共工事の品質の向上が見込まれますとともに、高い技術力と地域の発展に対する意欲を持つ業者の成長につながる制度であると考えておりますことから、今後も、競争性の確保や業種・ランクごとの状況に留意し、経済状況等、状況に応じて見直しを行いながら、適正な運営に努めてまいります。
        〔田中敦朗委員 登壇〕

田中敦朗 委員  23件の受注なしの事業者のうち、土木一式Aランクに半数が参加していないということ、実際に受注できていないのは約十一、二件ということになります。実態としては25%ではなく、約12%です。
 先ほど手持ち制限のお話をされましたが、令和元年度の手持ち制限は、総合評価方式は3件までとなっておりまして、3件を受注したのが7社でした。手持ち制限を2件にすれば、より受注なしが減少し、バランスが取れたのではないかという考えもあります。状況に合わせて見直しを行うという答弁もいただきましたので、常に社会情勢や業界の状況にアンテナを張っていただきまして、適正なバランスを希求していっていただきたいなと思います。
 また今回、Aランクに入った方の中には、熊本地震の影響等で、望んでいないのにAランクに上がってしまったという方もおられるのではないでしょうか。熊本県が導入しているように、事業者が望めばこれまでのランクに残留できる制度が実現されれば、さらにバランスが取れる可能性があります。ぜひ検討をお願いして、次に移りたいと思います。
 職員研修についてお伺いします。
 今回の一般質問においても複数の議員から題材に上がった接遇やマナーについての質疑です。質問でもあったとおり、なかなか全職員がそろってしっかりとした接遇やマナーを遂行することができていない状況があります。私も議員になってから何回も質問や質疑で取り上げましたし、執行部や人事課に注意喚起してきました。何回言っても市民から苦情が上がってまいりますので、今回もまた言わなければならなくなったのかと痛恨の極みであります。
 幾ら言っても改善していただけない自分の力不足を感じる次第であります。その点、先日の吉田議員の呼び鈴を置いたらどうですかというような質問に関しましては、本当に物事を具体的に進め改善を促すいい問いかけだったのかなと思っております。自分も、取り組みやすく、実態が変わる可能性がある質問をしなくてはと思いました。
 今回は質疑で、しかも決算ということで、提案を述べたり、それに基づいた質問はできませんので、シンプルにお伺いします。令和元年度においては、接遇やマナーに関してどのような研修を行われましたか。総務局長、答弁をお願いいたします。
        〔深水政彦総務局長 登壇〕


◎深水政彦 総務局長  職員の接遇力向上につきましては、階層ごとに実施する研修や各局各区等での業務に応じた研修に加え、毎年7月に実施する「すまいる向上キャンペーン」において全庁的な接遇の意識向上を図るなど、全職員に向けた研修に取り組んでおります。加えまして、県や民間事業者が実施する研修にも受講希望者を派遣して、知識や実務の習得を図るなど、職員個々の対応力向上にも努めているところでございます。しかしながら、市民の皆様から苦情や御指摘をいただくこともありますことから、今後も、職員一人一人の接遇やマナーの向上に努め、市民満足度の高いサービスの提供を目指してまいります。
        〔田中敦朗委員 登壇〕

田中敦朗 委員  御答弁ありがとうございました。
 取り組んでいらっしゃるということでありますけれども、幾ら取り組んでもやはり課題は残ってしまうという、なかなか難しい問題だと思います。
 接遇とかマナーは社会人としては最低限できて当たり前で、それに時間を費やすのは実はもったいないと、ほかのことをもっとしていただきたいと思っている次第です。できていないからやらざるを得ない、そして、できている人からしたら、何でこんな研修をしないとならないのかとため息が出ると思います。市役所から新入職員以外の接遇マナー研修がなくなることを心から祈念する次第であります。
 また、返しの部分ではありますけれども、例えば接遇が苦手な方を窓口の近くに置かないでありますとか、積極的に接遇が上手な方が電話を取ったりとか対応するというような長所・短所は職員一人一人にあると思いますので、そういったことをマネジメントするというようなことも必要になってくるのではないかなと考える次第です。
 また、最後になりますけれども、全ての職員さんへのお知らせとお願いです。
 総務局長にも確認いたしましたが、皆さんが仕事で使われる名刺は、需用費で名刺の台紙を買って、職場のプリンターで作ってもいいということですので、どうか今後、市民の方のところに挨拶に行く折や話の聴き取りのために事業者の方を呼び出したりするときは、年度末であっても名刺を用意して、ぜひ名刺交換をしていただくようにどうかよろしくお願いいたします。
 そういった事例があって、それも何度もこの13年間ありましたので、接遇とマナー、そしてそれが進んだ後に、さらにもっといい事業・業務ができるようになると思っております。
 令和元年度決算、実はまだ多数質疑したいことはありましたけれども、時間の関係上、5項目にとどめさせていただきました。これからも熊本市が前進するような質疑質問に努めていきたいと思っております。
 本日は御答弁いただきましてありがとうございました。


○澤田昌作 委員長  田中敦朗委員の質疑は終わりました。
 次に、高本一臣委員の質疑を行います。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  おはようございます。熊本自民の高本一臣です。
 先日の自民党総裁選挙、新たに新総裁として菅総裁が誕生されました。菅総裁は、御存じのとおり地方から国政に出られた、私たち地方議員としての星でもありますし、本当に学ぶべきことが多い、地方のことをよく分かっていらっしゃる方だと存じ上げておりますので、大いに期待していきたいと思っております。
 通告の内容を一部変更して、早速質疑に入らせていただきたいと存じます。
 1番目、財政調整基金についてお尋ねいたします。
 全区民に一律12万円、全国的に注目を集めた東京都千代田区の独自給付金が区議会で可決されたことは、コロナ禍の話題となりました。千代田区の人口約6万6,000人ですから、金額にして約80億円が年内に支給されるそうです。その財源は、主に財政調整基金を取り崩して充てることとされております。
 最近、新型コロナウイルスに関連して、財政調整基金という言葉を行政間だけでなく一般的にも見聞きする機会が増えてきました。家庭での家計に例えると貯金に該当する財政調整基金ですが、本市の震災前の平成27年度から昨年度(令和元年度)末までの財政調整基金の推移をお示しください。大西市長にお答えをお願いいたします。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  財政調整基金につきましては、平成27年度末から令和元年度末までの財政調整基金現在高の推移は、順に約101億円、約71億円、約48億円、約48億円、約41億円となっております。この間、平成28年度末と平成29年度末は、熊本地震からの復旧復興の財源としてそれぞれ約30億円と約23億円を、また令和元年度末は、新型コロナウイルス感染症対策のため約7億円を取り崩しております。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  ただいまの答弁から、本市の貯金、つまり財政調整基金は、熊本地震の復旧復興のため、または見えない敵、コロナウイルス感染症対策のために取り崩されたことで、年々減少へと推移しております。
 財政調整基金の積立額が多いほど、突発的な不測の事態に対して十分かつ迅速な対処ができます。しかし、財政調整基金は、そもそも元をたどれば私たち住民が支払った税金でもあります。過度な積み増しは好ましくなく、自治体の財政調整基金の規模の考え方については、一般財源の標準的な規模を示す標準財政規模の一定割合と考えている多くの自治体が、標準財政規模の約5%から10%を目安にしております。
 そこで3点のお尋ねです。本市の令和元年度の標準財政規模、併せて市長の理想とする財政調整基金額、そして3点目は、本市は何のために積み立てているのか、その主要目的、以上3点を大西市長にお尋ねいたします。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  標準財政規模等に関する3点のお尋ねについて順次お答えいたします。
 まず、議員御承知のとおり、標準財政規模につきましては、地方公共団体の標準的な状態で通常収入が見込まれる経常的一般財源の規模を示すものでございまして、昨年度決算におきましては、本市は約1,928億円であります。また、財政調整基金につきましては、新たな災害の発生や経済事情の変動に対する備えとして、一定額を確保する必要あると考えております。
 しかしながら、適正な規模を定めたものはございませんで、他の指定都市におきましては、例えば京都市の財政調整基金残高はゼロであるなど、様々でございます。また、財政調整基金残高を標準財政規模で除した数値によりますと、指定都市の中では大都市ほど数値が低い、つまり貯金が少ないという状況でございまして、本市はその中位に位置しております。
 財政調整基金は何のために積み立てるのかという御質問でございますが、ただいま申し上げましたとおり、不測の災害により生じた経費の財源として充てる場合のほか、経済事情の著しい変動により財源が不足する場合など、年度間の財源不足に備えるため積み立てているものでございます。
 今後も、財政調整基金を適正に確保し、不測の事態に備えてまいりたいと考えております。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  御丁寧に財政調整基金ゼロの京都市の実例も挙げていただいて、本当に感謝申し上げます。
 本市の標準財政規模は約1,928億円、理想の金額については災害や経済事情の変動に備えて一定額の確保が必要と考えているが、適正な規模を求めていないとの答弁でした。
 確かに、財政調整基金は、決算状況を踏まえて可能な範囲での積立金となりますので、一概にその額を定めることは困難でしょう。ただ、先ほども述べましたが、財政調整基金を標準財政規模の5%から10%を目安にしている自治体があり、例えばそれを本市に当てはめてみると約96億円から190億円程度となります。
 また、財政調整基金の考え方について、ある自治体では、大規模災害などの予期せぬ事態が発生した場合、災害時の初期対応には被災者1人当たり約40万円から50万円の支援費用が必要だと言われており、国や募金などの支援がたとえあったとしても、その2分の1程度は不測の事態の備えとして確保しておくことが必要と考えています。
 熊本地震はまさに不測の事態でした。その復旧復興に財政調整基金から2か年で53億円を使った本市としては、その経験から、少なくとも50億円の積立金は必要と考えてよいのではないでしょうか。私の意見を述べて、次の質疑に移らせていただきます。
 令和元年度の決算状況報告書から決算の趣旨に基づいて、6点の項目についてお尋ねいたします。
 まず、1つ目、33ページの防災・減災の推進、自主防災クラブ組織率についてお尋ねいたします。
 自主防災クラブの組織率については、昨年度までが90%、令和5年度には組織率100%を指標としていますが、昨年度は僅か2つの町内自治会のみの結成で、実質80.7%と目標と大きく乖離しています。このままでは指標の達成が危惧されると考えますが、これまでの具体的な取組と課題、そして令和5年度までの組織率100%に向けてのプロセスをお尋ねいたします。政策局長、お答えをお願いいたします。
        〔田中俊実政策局長 登壇〕

◎田中俊実 政策局長  平成7年の阪神淡路大震災後、全国的に結成促進が図られました自主防災組織は、地域に密着したきめ細かな災害対応を行う地域主体の組織であり、本市においては令和2年3月31日現在、914町内のうち740町内において結成されております。
 これまで、熊本地震後の平成29年度から各区に消防士などの防災担当職員を配置しまして、自主防災クラブの周知と結成促進を図るとともに、校区防災連絡会の設置に向けて、まずは各校区に最低1人の防災リーダーを配置するなど、重点的に取り組んできたところであります。
 現在、校区防災連絡会の結成率も90%を超えたことから、今後は、校区防災連絡会と連携し、防災リーダーの配置を全町内に広げていくことで、地域の防災意識を高め、自主防災クラブのさらなる結成促進に努めてまいります。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  組織率を向上させるため、防災リーダーを各校区最低1名の配置に取り組み、さらにはリーダーを全町内に拡大して結成促進に努力していくとの答弁だったと思います。
 我々は、熊本地震を経験して、改めて行政の限界とそして自助・共助の大切さを実感しました。防災リーダーの育成は、現在170名から180名と伺っております。これを例えば全町内に置いたとすると900名、まだまだその数に大きな乖離があります。育成は容易でないと思いますが、エールを送り、次の質疑に移ります。
 2つ目、豊かな住生活の実現(リバースモーゲージ利子助成)について、39ページについてお尋ねいたします。
 熊本地震で被災された高齢者の住宅再建の実現に、高齢者向け新型住宅ローン「リバースモーゲージ型融資」の利子助成についての事業だと認識しておりますが、あまり聞き慣れないこのリバースモーゲージ利子助成、その仕組みと当初の見込み件数、金額、根拠も含めて、また昨年度の実績も教えていただきたいと思います。政策局長にお尋ねいたします。
        〔田中俊実政策局長 登壇〕

◎田中俊実 政策局長  本市が行うリバースモーゲージ利子助成事業は、熊本地震で被災した高齢者が金融機関からリバースモーゲージ型の融資を受けて住宅を新築、購入または補修した場合に、生前に支払う利子の一部を助成することで、早期の自宅再建の促進を図るものです。
 令和元年度は、過去の融資実績に加え、事業の周知に伴う利用拡大を見込み、30件分の助成金として2,805万円の予算を計上しておりました。令和元年度の実績は、決算状況報告書に記載のとおり38件2,355万円と、当初の想定を上回る件数となっております。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  仕組みにつきましては理解させていただきました。被災者の方、特に高齢者の方、新たな再建に向けて、利子分だけでも補填していただけるというのは大いに助かった事業ではないかなと思っております。昨年度は30件を見込んでいましたが、実績は38件と、予定を上回ったということであります。熊本地震で被災され、一日も早い高齢者の住まい再建に役立った、私は、利用者のニーズに合致した事業だということを確認させていただきました。
 続きまして、3つ目、文化の振興と継承(千葉城地区保存活用関係経費)83ページについてお尋ねいたします。
 報告書によりますとJT跡地とNHK跡地を特別史跡へ追加指定し、JT跡地については用地取得を行ったと記載されております。改めて、取得に至った経緯とその流れ、財源の内訳を含む取得金額、それから3つ目が取得した用地の活用について、そしてまたNHK跡地については取得の時期について、以上4点を文化市民局長にお尋ねいたします。
        〔井上学文化市民局長 登壇〕

◎井上学 文化市民局長  熊本城跡千葉城地区のJT跡地とNHK跡地につきましては、平成30年3月に策定しました「特別史跡熊本城跡保存活用計画」並びに平成31年1月に策定しました「熊本城跡千葉城地区(JT跡地・NHK跡地)保存活用基本構想」に基づきまして、両地とも令和元年10月に特別史跡に追加指定され、令和元年度はJT跡地の用地を取得いたしました。
 跡地取得につきましては、令和元年第4回定例会におきまして土地取得費補正予算の議決をいただき、令和2年3月3日に売買契約を締結し15億円で購入したもので、その財源としましては補助率8割の文化庁補助と残り2割は熊本城関連の基金を活用するものでございます。
 現在、JT跡地は石垣の石材置場として使用しており、当面は熊本城復旧事業のために活用していく予定でございまして、今後は、隣接する高橋公園を含めた一体的な整備について検討してまいります。
 また、NHK跡地の取得時期についてでございますが、NHK跡地につきましては今年度末の取得を目指しておりましたが、当初想定しておりませんでした土壌汚染状況調査が必要となり、その対応に時間を要しますことから取得時期を来年度へ延期したところでございます。今後も引き続き、NHKとの調整や整備計画の検討を進めてまいります。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  JT跡地については、3年前の9月議会の一般質問でお尋ねした経緯があります。当時、熊本市は、熊本地震による財政影響を縮小させるため、歳入面における改善策の一つとして、未利用地の売却を進めている状況でありました。他の未利用地を売却しながら、正式に利活用策がその当時徹底していない段階で、JT跡地を購入しようとしていることに私は疑問を呈しました。また、懸念材料として、土地購入には当然予算が必要となりますが、当時、議会における議論を経ずに売買契約に関する覚書を締結されていたので、万が一、土地購入に係る議会審議がスムーズに進まない場合には相手方のJT側に多大な御迷惑をかけることが懸念され、市長に質問をさせていただきました。
 3年前の時点では跡地の活用は未定でありましたが、答弁によりますと、昨年10月、特別史跡に追加指定し、昨年度末に15億円で取得され、当面は熊本城復旧事業に土地を利用するとのことでありました。また、NHK跡地の取得時期については、今年度末の予定でしたが、来年度に延びるということでありました。
 NHK跡地も多額の金額で購入することが想定されます。JT跡地同様、補助金や基金を活用されると想定されますが、元をたどれば私たちの税金であります。特別史跡の指定で活用の制限はかかると思いますが、コロナ禍での厳しい財政運営の中、後々熊本市のお荷物とならないような整備計画を期待しております。
 続きまして、4つ目、豊かな住生活の実現(ブロック塀等安全対策緊急支援事業)についてお尋ねいたします。199ページです。
 2年前の6月に発生しました大阪府北部地震は、最大震度6弱を観測しました。亡くなった方は大阪で6名、中でもブロック塀が倒壊して小学生の女児が亡くなった事故は、今でも記憶に残る悲しい出来事であります。この事故に起因し、緊急的に道路及び公園等に面する危険なブロック塀等の撤去を促すため、補助額上限20万円とした事業がブロック塀等安全対策緊急支援事業でありました。
 この事業を進めるに当たり、ブロック塀等の専門家による現地調査を依頼しておりますが、その調査結果、安全性が確認できないと判断された件数はどれだけあったのでしょうか。また、昨年度の見込み件数と予算額、件数については、令和元年度までの累計を併せて、実績をお示しください。都市建設局長にお尋ねいたします。
        〔田中隆臣都市建設局長 登壇〕

◎田中隆臣 都市建設局長  平成30年の大阪府北部地震でのブロック塀倒壊による事故を受け、本市では同年7月に緊急点検を行い、また9月からは専門家による現地調査を実施したところでございます。その結果、安全性の確認できないブロック塀が7,000件程度確認されております。
 そして、ブロック塀の撤去補助を平成31年2月に開始し、令和元年度の予算において345件6,900万円を計上したところでございます。令和元年度の実績といたしましては272件3,400万円となっており、これまで平成30年度の220件を加え、累計で492件が補助により撤去されております。
 今後も引き続き、所有者に対します注意喚起を行いますとともに、特に建築基準法との適合が不明で、塀の高さが2.2メートルを超えるものにつきましては職員が戸別訪問を行うなど、本補助制度を活用した対応について強く働きかけてまいりたいと考えております。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  答弁によりますと、昨年度は345件の見込みに対し272件の実績、累計では492件に撤去補助を実施したということでありました。
 安全性が確認できないと判断されたブロック塀が約7,000件報告されているので、全体からするとまだ7%の進捗率だということも分かりました。いまだに各地域の通学路でのブロック塀が傾いているのを見かける場所もあり、事故につながらないか非常に心配しているところであります。特に危険な場所については、今年度、優先して対応されていくという答弁でありましたので、ぜひ対象者の方に事業の目的を十分理解していただき、子供たちが本当に安心して学校に登下校できる環境づくりにいそしんでください。よろしくお願いいたします。
 続きまして、5点目、火災・事故からの生命財産の保護(消防団新規入団者数)、210ページについてお尋ねいたします。
 熊本地震において消防団は、消火活動、救助活動、給水活動、危険箇所の警戒活動や避難所の支援協力など、幅広い活動に従事しました。こうした活動により、地域防災の中心的存在として、防災力の向上やコミュニティの活性化に大きく寄与していることを消防団の役割、重要性が再認識されたところです。
 しかしながら、就業構造、国民意識の大きな変化に伴い、地域社会への帰属意識の希薄化が生じ、既存の地域組織活動になじみが薄い住民が増加している今日、昨年度も消防団の退団者は309名に対し入団者は227名と82名の減少、消防団の団員数、新規入団とも年々減少している状況であります。本市においても報告書に記載されているとおり、新規入団者の確保は厳しい数字が示されています。
 そこで2点のお尋ねです。
 新規入団者については、各方面隊ごとに目標値を定めているのでしょうか。それから2つ目が、団員確保の具体的な取組を教えていただきたいと思います。消防局長にお尋ねいたします。
        〔西岡哲弘消防局長 登壇〕

◎西岡哲弘 消防局長  消防団員数に関する御質問にお答えいたします。
 まず、消防団員数の方面隊ごとの目標値につきましては特段定めてはおりませんけれども、条例定数を基準としまして、熊本市消防団の組織・運営規定により上限をそれぞれ定めているところでございます。
 次に、消防団員確保のための具体的な取組につきましては、「防災サポーター制度」や「消防団協力事業所表示制度」をはじめ、団員確保のために若手団員で構成します「消防団活性化検討部会」を立ち上げ、毎月検討を重ね、加入促進を目的としたパレードを実施するなど、広く市民に呼びかけているところでございます。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  団員確保のために様々な取組をされているようですが、思うほど効果が現れていなく、苦慮されている状況だと察します。
 私は以前、新規採用職員の皆さんの期間限定入団を検討していただけないかということを一般質問で提案させていただいたことがあります。ぜひこういうことも検討いただいて、団員確保に努めていただければと思っております。
 また、先ほどの答弁で条例定数の話が出ましたが、本市の消防団員の定数はかなり多いと伺っております。本市の条例定数と実数、また近隣の政令市、福岡市、北九州市の条例定数を教えていただきたいと思います。中村副市長にお願いいたします。
        〔中村賢副市長 登壇〕

◎中村賢 副市長  お答えいたします。
 本市の条例定数は4,800人、実数につきましては、令和元年度時点で4,417人であり、福岡市の条例定数は2,602人、北九州市は2,030人となっております。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  ただいま副市長の答弁を伺って、本市が条例定数が4,800、実数は約350程度少ない4,417名、福岡市と比較しても人口は半分なのに条例定数は約2倍近く、北九州市と比較しても条例定数は本市が約2.4倍の状況であります。本市団員の条例定数については、実際、実情に合っていないのではないかと考えますが、その見解をお聞かせいただきたいと思います。中村副市長にお願いいたします。
        〔中村賢副市長 登壇〕

◎中村賢 副市長  消防団の総数につきましては、国は、人口規模によるといった一律の算出方法ではなく、地域性、それから歴史的背景等も踏まえ、地域の実情に応じて定めるものとしております。さらに、「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律」が平成25年に新たに制定されまして、地域防災力強化の観点から、加入促進など消防団の強化が進められているところでございます。
 本市では、平成30年度にそれまで5,338人でありました条例定数を4,800人に見直しました。引き続き、適正な定数の在り方にも配意しつつ、本市の地域防災力の要として消防団が欠くことのできない存在でございますこと、また新法の趣旨も踏まえまして入団しやすい環境づくりに取り組むなど、消防団員の確保に努めてまいります。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  この決算について詳しく調べていると、この消防関係、いろいろなものが見えてきました。消防団は、実数ではなく条例定数で、毎年、消防団員等公務災害補償等共済基金というものを支払うことになっており、本市では、決して十分とは言えない消防費の予算から、昨年度は実に約1億387万円を負担しております。仮に条例定数を実数の4,400名程度に合わせれば、その費用は約1,000万円の負担減が見込まれ、その分を消防団の備品充実やあるいは減らされ続けている手当にシフトが可能となり、ひいては団員の確保にもつながると私は確信いたします。
 今回、中村副市長に答えていただいたのは、答弁でもありましたように、国が「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律」を平成25年に制定し、消防団の強化に取り組んでおられるからであります。
 この法律の趣旨は、これ以上団員を減らさないでほしいということもあるんでしょうが、人口も今減少に向かって進んでまいりました。そして、消防団の70歳までという定年制も導入するような状況では、団員を増やすどころか、その維持すら厳しくなるような状況であります。決して国の方針に反発するわけではありませんが、数の確保より、私は資質の向上を優先すべきだと考えます。
 消防局におかれましては、再度、各分団、各方面隊に地域の実情に応じた定数を調査していただき、現在の定数が本当に適切なのか、定数の見直しを検討していただきますよう要望しておきます。
 そして、報告書の6つ目です。生涯を通した学習・スポーツの振興(児童育成クラブ)、226ページについてお尋ねいたします。
 令和元年度、県は運営助成金を増額して、全市町村の児童育成クラブにおいて預かり時間の延長と対象学年の引上げを目指す方向を示したため、本市としても県と同様に、時間延長、6年生までの利用拡大実現に期待を持って、昨年の第1回定例会での予算決算委員会で質問させていただきました。
 教育長は、「高学年の受入れにつきましては、受入れが可能なクラブから対応を図る、また時間延長については施設環境の改善はもとより、児童育成クラブ支援員の確保が最も重要な問題となっており、働きやすい環境を整えるため、今年度、つまり平成30年度から保険制度の整備や月給制の主任支援員や短時間勤務の補助支援員制度を設けて人員不足の改善を図っていく。これらの取組を進めていきながら、今後、利用者のニーズを見ながら方向性を検討していく。」と答弁されております。
 さて、果たして、昨年度、高学年を受け入れた児童育成クラブは増えたのでしょうか。また、時間延長に関しての様々な課題を解消して、その方向性は定まったのでしょうか。以上2点について教育長にお尋ねいたします。
        〔遠藤洋路教育長 登壇〕

◎遠藤洋路 教育長  児童育成クラブについて2点お答えいたします。
 まず、高学年の受入れについては、令和元年度までの4クラブに加え、今年度から施設面積と支援員体制が整ったクラブから段階的に拡充していくこととしております。これに向けて、昨年度は、学校の余裕教室等を整備して、施設の狭隘さの解消を図るとともに、新たに求人情報誌を活用するなど支援員の確保に努めたところです。
 今年度は、本年第1回定例会の予算決算委員会でも御答弁いたしましたとおり、新たに8つのクラブで高学年の受入れを開始しております。碩台小学校ほか7クラブでありますが、4月から4年生を受け入れており、10月からは6年生までに拡大する予定としております。8月末現在で9名の利用があり、10月からはさらに10名が利用を希望しております。
 今後も、計画的に施設整備を進めるとともに、支援員の確保に努め、保護者のニーズに応えられるよう6年生までの受入れ態勢を整えてまいります。
 次に、時間延長の方向性についてですが、時間延長の実施には、支援員の確保をはじめ、施設の管理・運営や利用者負担の在り方等の問題があると考えております。支援員の確保については、今年度、全ての児童育成クラブに主任支援員を配置するとともに、月給制支援員を増やすなどの処遇改善を行い、人材確保を図っているところです。
 また、施設に関して、学校やコミュニティセンター等関係機関と調整を行うとともに、料金体系の見直しについても検討し、時間延長を実施できるよう努めてまいります。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  高学年の受入れについては、昨年度は拡大できなかったものの、体制を整えたことで、8クラブが今年度から拡充開始しているとのことでありました。さらに、ハード面・ソフト面を整えていただきながら、可能なクラブから拡充していただきますようお願いいたします。
 一方で、時間延長については、処遇改善を行ったり、関係機関との料金体系の見直しを検討するなど一定の努力はされていますが、導入に向けて思うように進んでいないと感じました。既に熊本市を除く県内市町村では、平日18時以降の時間延長を8割以上のクラブが導入されております。あくまでもこれは、本市の多くが行政主導の運営体制でありますが、社会福祉法人や例えばNPO法人などへのシフトも検討していかれながら、保護者のニーズに応えられるよう併せてお願いしたいと思います。
 続きまして、決算関係資料より、不用額調書についてお尋ねいたします。
 1番と4番については割愛させていただきます。
 1点目、県知事選挙費(使用料及び賃借料)、39ページについてお尋ねいたします。
 資料によると、昨年度の3月に行われた県知事選挙費の使用料及び賃借料が573万3,000円に対し不用額が275万6,722円と、率にして48.09%となっております。備考欄の要因によりますと、「開票所について、有料の施設を使用する予定で予算化していたが、使用料が全額減免となる市の施設を確保できたため」と記載されています。もう少しその大幅な不用額となった要因を教えてください。選挙管理委員会事務局長にお尋ねいたします。
        〔岡村公輝選挙管理委員会事務局長 登壇〕

◎岡村公輝 選挙管理委員会事務局長  県知事選挙費における開票所の施設使用料につきましては、過去に免除となっていた西区開票所の西部公民館を除き、使用料減免要綱の有無にかかわらず、中央区・東区開票所の総合体育館・青年会館、南区開票所の城南総合スポーツセンター、民間施設である北区開票所の熊本保健科学大学アリーナ使用料の合計140万5,556円を予算計上しておりました。このような中、当初想定していなかった新型コロナウイルス感染症対策に係る経費も見込まれ、年度末で予算化も困難であったことから、各会場の使用料について検討を行いました。
 コロナ対策として、南区開票所の城南総合スポーツセンターを富合雁回館へ、経費節減として民間施設の北区開票所の熊本保健科学大学アリーナから植木中央公園運動施設体育館へ変更するとともに、使用料減免要綱に基づき、施設へ申請を行った結果、全て認められ、減額となったところでございます。さらに、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、個人演説会が一切開催されなかった公民館などの施設使用料41万463円、その他投票所借り上げ料、タクシー使用料、車椅子や情報機器借り上げ料などの合計として94万703円の不用額が発生いたしました。
 以上のことから、使用料及び賃借料において総合計275万6,722円の不用額が生じたものでございます。
 一方、今回の投開票所における新型コロナウイルス対策費用は、最終的に需用費等で賄うことができ、マスク、消毒液等の購入費など合計185万2,807円でございました。
 今回の様々な工夫を行うことによって、会場使用料については減免などの経費削減の改善ができましたことから、今後とも選挙に係る経費の削減に努めてまいります。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  丁寧な答弁により、冊子の備考欄の要因が冊子では分かりづらかったんですけれども、大幅な不用額の原因がある程度は理解できました。ただ、減免したら、要するに施設費が入らないからこれは痛しかゆしという、市の財政としては、そうではないのかなというふうにちょっと思った次第ではあります。
 いずれにしても、3月の県知事選挙での消えた109票、これは今定例会の一般質問でも取り上げられました。今年度は選挙が行われるのかどうか分かりませんが、さらに気を引き締めて業務に取り組んでいただきたいと思います。
 続きまして、2つ目、区政推進費(臨時職員の雇用)、40ページについてお尋ねいたします。
 3,837万円の予算額に対して、支出済額1,884万4,720円、不用額は2分の1を超える50.89%の1,952万5,280円となっています。理由として、「臨時職員の雇用を計画していたが、予定していた人数の雇用の確保ができなかったため。」と記載されていますが、臨時職員を雇用して一体どのような事業を行おうとされたのか、また、雇用確保が困難となった状況の中で、そのしわ寄せ、負担が正規職員に及ばなかったのか、以上2点を文化市民局長にお尋ねいたします。
        〔井上学文化市民局長 登壇〕

◎井上学 文化市民局長  議員お尋ねの賃金の不用額につきましては、そのほとんどがマイナンバーカード交付に係るものでございます。
 本市におきましては、国からのマイナンバーカード交付円滑化計画策定の要請を受けまして、国の定めた上限に合わせて目標値を設定し、賃金をはじめとする関係予算を昨年度の11月補正にて計上いたしました。これにより、臨時職員につきましては年度当初の94名体制から255名体制へと161名を増員し、その増員分におきまして「出張による企業一括申請」や「総合出張所等における無料撮影キャンペーン」、「区役所等における受付」等を拡充していく予定でございました。
 しかしながら、年度途中における大量の雇用であったことに加え、新型コロナウイルス感染症に伴う窓口業務従事への敬遠などもありましたことから、思うように雇用することができず、結果として127名の雇用により事務を遂行いたしました。
 なお、事務自体は、新型コロナウイルス感染症による影響を受け、申請が伸び悩んだことと、予定していた事業の拡充も一部見合わせましたため、正規職員へのしわ寄せや負担は生じなかったものと考えております。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  答弁によりますと、マイナンバーカードの申請や交付に臨時職員を増員雇用する予定だったけれども、コロナ感染症の影響で予定の半分しか確保できなかった。そもそも11月の補正で計上されているわけですから、募集はそれ以降ということで、なかなか期間的にもタイトであったと理解しました。また、申請自体もコロナ感染症による自粛で伸び悩み、結果、心配していた正規職員への負担はないということだったので、これも安心いたしました。
 今回は事なきを得たという印象ですが、臨時職員の雇用については目的に応じて必要数を採用するのでしょうから、これからも予定どおり確保できるように努めていっていただきたいと思います。
 3番目、一般介護予防事業費(報償費)、80ページについてお尋ねいたします。
 この報償費については、1,254万4,000円に対し868万3,800円、実に69.23%の不用額が報告されています。理由によりますと、「くまもと元気くらぶの設立数が見込みを下回り、リハビリテーション専門職の派遣数が見込みを下回ったため。」と記載されております。
 当初、元気くらぶ設立の予定数は何件で、実績は昨年度何件だったのでしょうか。また、設立の見込みを下回った要因をお尋ねいたします。健康福祉局長にお尋ねいたします。
        〔石櫃仁美健康福祉局長 登壇〕

◎石櫃仁美 健康福祉局長  くまもと元気くらぶは、高齢者が住民主体で身近な場所に集まり、運動を取り入れた活動を継続的に取り組む団体でありまして、現在、63団体、約1,500名の方が登録されております。
 本市では、元気くらぶの設立や活動を支援しておりまして、支援メニューの一つとして、運動の指導や効果を測定するリハビリテーション専門職の派遣を行っております。令和元年度につきましては、新たに50団体の設立を目指して、制度の周知や普及啓発に取り組んだところでございますが、新規設立は13団体にとどまっており、これに伴いましてリハビリテーション専門職の派遣数も見込みを下回ったものでございます。
 これまでも元気くらぶの設立に際しましては、10人以上の参加要件が厳しいことや手続の煩雑さについての地域の声があったことから、補助要件の緩和や申請手続の簡素化に取り組んできたところでございますが、今後も引き続き、地域住民の皆様の声を聴きながら、活動に取り組みやすくなるよう改善策等について検討し、さらに魅力ある介護予防活動となるよう取り組んでまいります。

○澤田昌作 委員長  正午近くになりましたけれども、質疑をそのまま続行したいと思いますので、よろしくお願いします。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  昨年度は50団体の目標に対して13団体ということで、なかなか厳しい数字が物語っていると思います。
 元気くらぶの設立は、健康で長生きできる社会を目指すためにも私は必要な事業だと認識しております。さらなる要件緩和や手続の簡素化に工夫していただきながら、例えば、現在立ち上がっているサロン、熊本市に500から600あると伺っています。これを元気くらぶへ移行させるなど、高齢者が気軽に参加でき、充実した介護予防活動になりますよう、本当にコロナ禍の大変な状況ではありますが、創意工夫して取り組んでいっていただきたいと思います。
 以上、昨年度の不用額調書から大きく乖離していた事業から3点についてお尋ねさせていただきました。
 各事業の予算は、様々な根拠を基に決められ、議会にそれを提案され、我々はその予算を認めたことにより、確実にそれが使われたのかどうかチェックする義務があります。これからも適正な予算執行に執行部におかれましては努めていただきますようお願いいたします。
 最後になりました。決算状況報告書より概要の文章についてお尋ねしたいと思います。
 決算状況報告書、以前と比べればかなり改善されています。特に我が会派の光永委員が昨年指摘した不用額率、それからその割合と理由を記載されたことに関しては一定の評価をさせていただきます。ただ、この報告書の中で1点だけ、ちょっと本当に細かなことでありますが、気になる点がありました。
 決算状況報告書の5ページに記載されている決算の概要の結びについてです。
 この報告書の担当局を教えていただきたいと思います。財政局長にお尋ねいたします。
        〔田中陽礼財政局長 登壇〕

◎田中陽礼 財政局長  決算状況報告書につきましては、地方自治法第233条並びに熊本市予算決算規則第21条に基づきまして、主要な施策の成果等を明らかにし、議会の認定をいただきますため、各局の協力を得て、財政局が作成しているものでございます。
        〔高本一臣委員 登壇〕

◆高本一臣 委員  結び、ちょっと読ませていただきますけれども、「財政運営にあたりましては、熊本地震からの早期の復旧・復興を図りながらも、行財政の効率化の観点から、経費の節減に努め、適正な財政運営を心がけたところです。以下、部門ごとに主要な施策の概要と成果について報告いたします。」
  これ今、私が読んだのは、実は平成29年度の報告書です。ずっと報告書を調べていると、今年の報告書の結び、昨年の報告書、それから一昨年の報告書、全く一言一句変わらない、そういう状況でありました。怖くて私、平成28年度の報告書はさすがにまだ見ておりません。終わりよければ全てよしという言葉もあります。文章の中で、結びはとても大事なものと私は認識いたします。
 結びの言葉には、例えばビジネス文書で例えると、今後の繁栄や活躍などを祈る気持ちを書いて、最後まで相手を思いやる気持ちを添える意味があります。結びの言葉でよりよい信頼関係をつくらなければならないと考えております。コロナ対策で業務が増えて本当に大変な状況だとは思いますが、資料等の作成にはぜひ魂を込めていただきますようお願いいたします。
 最後に苦言を呈しましたが、自主財源の確保、またどの事業が市民にとって必要なのか、優先性をしっかりと考えていただき、経費の節減に努めてください。さらには、次世代にできる限りツケを回さないような財政運営を心がけていただきますようお願いしまして、熊本自民の質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

○澤田昌作 委員長  高本一臣委員の質疑は終わりました。
 以上で熊本自由民主党市議団の質疑は終わりました。
 質疑の途中ではありますが、この際、議事の都合により休憩いたします。
 午後1時に再開いたします。
                            午後 0時05分 休憩
                            ───────────
                            午後 1時00分 再開

○澤田昌作 委員長  休憩前に引き続き会議を開きます。
 総括質疑を続行いたします。
 これより自由民主党熊本市議団の質疑を行います。持ち時間は60分となっております。
 まず、倉重徹委員の質疑を行います。
        〔倉重徹委員 登壇 拍手〕

◆倉重徹 委員  自由民主党熊本市議団の倉重徹でございます。
 実は昨日、質問を作成していまして、本当に久しぶりの質疑なものですから、あれも言いたいこれも言いたいとずっとたまっていることを書いていたら、ちょっと理屈ぽくなり過ぎたかもしれませんけれども、そういうところは皆さんの海よりも深く空よりも広い心で、どうぞ御容赦を願いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、早速ですが、令和元年度の決算状況を踏まえまして、特に喫緊の課題である、新型コロナウイルス感染症により疲弊した市民生活や地域経済を早急に立て直していくために、今後の財政運営の基本的な考え方等についてお尋ねさせていただきます。
 まず、本市の令和元年度の決算状況に関し、その全体像についてお伺いします。
 財政課が別添資料として作成された熊本市の決算の概要を見ますと、本市の主な財政指標の状況は、他の政令指定都市に比べ、財政力指数は下から2番目、経常収支比率は上から2番目、実質公債費比率を初めその他の指標はほぼ平均となっています。このようなことから、本市では熊本地震からの復旧・復興を進めつつ、おおむね財政の運営は健全に維持されているものと考えられます。
 加えて投資的経費につきましても、熊本城ホールの整備事業が令和元年度で終了したことなどから、現在議論が継続されている市電の延伸や庁舎の建替え等の計画もありますが、このままの状況であれば、さらなる事業の精査や創意工夫等を行うことにより、引き続き安定的な財政運営は十分に可能であると私は考えます。
 しかしながら、皆様御承知のとおり世界規模で新型コロナウイルス感染症が拡大し、社会経済に大きな影響を及ぼしている現在、特に中小零細の事業者が大多数を占め、卸小売業、観光サービス業などを中心としている本市の地域経済は、今まさに存亡の危機に瀕していると言っても過言ではありません。この感染症から市民生活を守り、地域経済を立て直すことは、喫緊の、そして最重要課題であり、今定例会において約55億円の新型コロナウイルス関係予算を含む補正予算案が提案されているところでもあります。このような状況を踏まえて2点お尋ねします。
 1点目、大西市長は令和元年度の決算における各種の財政指標から、本市の財政運営の現状をどのように認識しておられるのでしょうか。
 2点目、各種財政指標の中で、実質公債費比率についてその適正な比率はどれくらいと考えておられるのか。また、どの程度までは許されると思われるのか。できるだけ具体的な数字を用いて、市長のお考えをお示しください。
 なお2点目につきましては、実は財政調整基金についても質問をしたいと考えていましたが、先ほど高本委員が尋ねられ、その際市長から、適正規模に対する定めはなく、政令指定都市20市で様々だが、本市においては、今後も災害や経済変動に備えて一定の規模の備えは必要との答弁がございました。
 そこで、質疑にお答えいただく前に少しだけお時間を拝借させていただきまして、この財政調整基金について私の持論を述べさせていただきますと、既に御承知のとおり、本市の財政調整基金は平成27年度まではおおむね約100億円程度で維持されておりましたが、ここ数年は、熊本地震や新型コロナウイルス感染症への対応などで毎年取り崩され、現在の残高は41億円となっています。
 しかしながらその一方で、熊本地震に伴う災害復旧事業債の後年度償還等に備えるため、市債管理基金を平成28年度に47億円の積立てを行い、これまでの7億円から54億円に拡充され、財政調整基金と市債管理基金を合わせると100億円規模となっており、この残高は政令指定都市20市中10番目となっています。加えて、将来の公共施設の大規模改修や建替え等に備えて、令和元年度にさらに熊本市公共施設長寿命化等基金を約20億円積み立てておられます。
 このように、市債償還や公共施設の維持など将来の財政指数への備えをされていますので、災害等の想定外の事案に対する一定の備えという観点から考えますと、私としては先ほど高本委員もおっしゃられましたが、熊本地震という未曾有の大災害で活用した約50億円が、本市財政調整基金の適正額の目安だと考えています。
 それでは、改めて令和元年度の決算状況を踏まえた本市の財政運営に対する認識及び実質公債費比率に対する考え方について、市長のお考えをお聞かせください。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  2点のお尋ねにまとめてお答えいたします。
 まず、本市の財政運営の状況でございますが、各種の財政指標を指定都市間で比較をいたしますと、本市は市民所得や大企業数等の関係から財政力指数が下位となっておりますが、経常収支比率等のその他の指標はおおむね平均値またはそれ以上となっております。この要因といたしましては、税財源の涵養や市税収納率の向上に向けた対策の実施に加え、事務事業の見直しや業務の効率化等に取り組んできたことが挙げられると考えております。
 さらに、熊本地震からの復旧・復興では、議会にも御協力をいただきながら、市民病院の移転・新築への国の補助金等の活用など、国・県支出金等の有利な財源を積極的に活用してまいりました。
 その結果、これらのことから本市の財政運営はおおむね健全に行われているものと認識をしておりまして、引き続き熊本地震からの復旧・復興はもとより、新型コロナウイルス感染症拡大防止策などにも取り組みながら、引き続き健全な財政運営に努めてまいりたいと考えております。
 2点目の実質公債費比率の適正率についてのお尋ねでございますが、実質公債費比率は、本市が実質的に負担をする元利償還金等の額の大きさを標準財政規模に対する割合で指標化したものでございます。令和元年度の本市の実質公債費比率は6.6%で、ここ数年は低下傾向にありまして、他の指定都市と比較しても、平均値よりも良好な状況にあると言えます。
 また、実質公債費比率につきましては、財政健全化法で財政健全化計画の策定を求められます早期健全化基準として25%、財政再生計画の策定を求められる財政再生基準として35%が設定されておりますが、適正率についての規定等はございません。このため、実質公債費比率の適正率を示すことは困難でございますが、公債費負担の増大による財政の硬直化等を招かないよう、引き続き実質公債費比率の動向にも注視しながら、健全な財政運営を継続してまいりたいと考えております。
        〔倉重徹委員 登壇〕

◆倉重徹 委員  ありがとうございました。
 ただいま市長からは、本市の財政状況についてはおおむね健全に運営できているとの認識が示されました。また実質公債費比率については、財政健全化法では早期健全化基準として25%、財政再生基準として35%が示されているが、適正率についての規定はなく、適正率を示すことは困難との答弁でありました。
 実質公債費比率の適正比率や上限などについて、市長御自身がどの程度考えておられるのか、具体的な数字を示されなかったのはとても残念ではありますが、おおむね健全な運営がなされているとの認識は私も同じですので、よしとしておきます。
 さて、決算状況報告書を踏まえて、将来を見据えた中で一言申し上げますが、先ほども申し上げましたように、今定例会において約55億円の新型コロナウイルス関係予算を含む補正予算が提案をされているところであります。この補正予算を編成するに当たっては、当然のこととして、必要な財源を捻出するために当初予算計上事業を精査し、中止や先送りなど行っておられます。
 例えば、令和元年度の決算状況報告書187ページの公共交通の維持・再構築では、市電路線延伸検討について、次年度以降、より精度の高い事業費や事業効果等の検討を行うとされておりますが、今年度は一旦凍結されています。
 しかしながら、このような対応をいつまでも続けることはできません。地域経済の回復に寄与する公共事業や将来の熊本市の発展に必要な事業は、計画的に進めていくべきだと思います。同時に、瀕死の状態になっている地域経済を立て直すための取組についても、さらに大胆かつ迅速に進めていかなければなりません。その一方で、今後歳入面では新型コロナウイルス感染症の影響により、市税収入や施設使用料等は大幅な減少が予想されます。
 このようなことから、コロナウイルス感染症への対応経費に加え、公共事業の計画的な実施や未来のまちづくりへの投資を行えば、一時的に財政状況は今より悪化することとなります。しかし、私は次世代のためにも、必要な施策を実施することに対し、決してひるんではならないと考えます。
 誤解がないように申し上げますが、私は決してむやみに借金を増やせと申し上げているわけではございません。当然ながら、これまで以上に事業の精査はもちろん必要となります。しかしながら、財政の健全化だけに意を用いるあまり、大規模な経済対策や未来への投資を躊躇し、その結果地域経済を長期に低迷させ、また新たな時代への対応が遅れてしまうようなことになれば、それこそ次世代に大きな負の遺産を残してしまうことになりはしないでしょうか。そこで2点お尋ねいたします。
 1点目、今回のコロナウイルス感染症の拡大により、市税収入や施設の使用料等が今期決算より大幅に落ち込むことが予想されますが、具体的な影響額をお示しください。もとより現時点では終息時期等も不透明でありますので、一定の条件の下で試算する以外にはないと思います。このことについては財政局長にお伺いいたします。
 2点目、コロナウイルス感染症による財政への影響が懸念される中でも、感染症対策や地域経済の立て直しに必要な施策を展開するとともに、現在一時凍結あるいは休止・延期している事業について、本年度の決算状況報告書にある課題への対応を踏まえ、今後どのように取り組まれていくおつもりなのか、大西市長の率直な考えをお聞かせください。
        〔田中陽礼財政局長 登壇〕

◎田中陽礼 財政局長  私からは、市税収入及び施設使用料等の影響額の試算についてお答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症が及ぼす市財政への影響につきましては、今定例会の各委員会におきまして報告予定であります熊本市経済再建・市民生活安心プランの中で、来年度まで感染症が収束しないなど、一定の条件の下に試算を行っております。
 試算の結果、影響額は令和元年度から8年度の8年間で、90億円の財源不足と試算をしているところでございます。このうち市税の試算は、税収の規模から影響の大きい個人・法人市民税を対象といたしまして、影響度の度合いはリーマンショック時の調定額の減少率を採用しております。この結果、市民税全体では200億円の減額が見込まれますが、このうち75%は地方交付税により措置されますことから、25%に相当いたします50億円を影響額として試算をしたところでございます。
 また、市有施設の使用料はおおむね2か月間感染拡大期が発生し、残りの期間は小康期と想定しております。感染拡大期は一斉休館・利用休止といたしまして、小康期は各施設の入場制限ルール等に基づき試算を行いました結果、施設使用料の影響額は29億円と算出してございます。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  新型コロナウイルス感染症拡大の影響が長期化いたします中、感染拡大防止対策を継続しながら、一日も早い地域経済と市民生活の再建が最大の課題となっております。このため、必要な対策を計画的に実施することを目的とした熊本市経済再建・市民生活安心プランの素案を策定したところです。
 これまで8次にわたり取り組んでまいりました新型コロナウイルス感染症に係る緊急対策に加えまして、この計画に基づく対策を実施いたしますことで、感染拡大の防止と地域経済、市民生活の再建を両立させてまいりますが、同時に、本市の発展に必要な投資についても着実に実行していくことが大変重要であると認識しております。
 このため、次年度以降は財政影響を最小化させるための歳入確保対策等に取り組みますとともに、事業の実施につきましては、現在一時凍結等をしている事業を含め、国の経済対策や今後の情勢を踏まえながら、議会での御議論や事業の優先順位、必要性等を総合的に勘案した上で判断をしてまいりたいと考えております。
        〔倉重徹委員 登壇〕

◆倉重徹 委員  ありがとうございました。
 財政局長から、新型コロナウイルス感染症の財政影響について、収束が来年度以降になるという想定の下で試算した結果、市税収入約50億円、施設使用料約29億円など、令和元年から8年度までの8年間で約90億円を見込んでいるとのことでした。
 また、大西市長からは、本市に必要な投資は着実に実行する。次年度以降の事業の実施は財政影響を最小化させるため、歳入確保対策等に取り組み、議会での議論や事業の優先順位、必要性等をさらに総合的に判断していくと、力強く言っていただきました。
 私は、厳しい財政状況下においても、まずは大きな影響を受けた地域経済の再建と市民生活の安定に全力を傾注していく。そして、地域経済に寄与する公共事業や未来への投資についても、健全な財政運営に配慮しつつ計画的に進めていく必要があると考えます。このためには、事務事業のさらなる精査や国や県などへの要望などを行い、財政確保に努めていくことはもとより、場合によっては独自の財政出動も考えるべきであると申しておきます。今こそ互いの英知を結集してまいりましょう。
 ところで、我々は歴史から多くのことを学びますが、ここで江戸時代初期の会津藩主であった、名君の誉れ高い保科正之公の逸話を御紹介させてください。正之公は4代将軍家綱公時代に大政参与として幕閣の重きをなし、後世に残る数々の施策を展開されておられます。特に、江戸市街に大きな被害をもたらしたいわゆる明暦の大火の際は、小大名への融資、旗本や焼け出された市民への見舞金の給付、加えて主要道路の拡幅、両国橋の新設、延焼防止としての広小路の整備などなど、幕府の蓄財400万両を大胆に活用し、災害救済、福祉、都市整備等の施策を迅速に実施され、武家社会はもとより、江戸市民から大変感謝されたそうであります。
 このような正之公の施策は、単に大火からの被災者救済や江戸の町の復旧にとどまらず、幕府への信頼を高め、270年間に及ぶ徳川長期安定政権の樹立につながったことは、歴史が証明しています。だからといって、決して私は大西市長に長期安定政権を樹立しろと申し上げているわけではございません。
 ぜひ市長には、感染症に対する緊急対策はもとより、地域経済の回復に寄与する公共事業の計画的な実施、そして未来への投資も決して臆することなくバランスよく推進し、全ての市民が未来に夢と希望を抱いて生活できる熊本市をつくり上げていただきたいという思いを申し上げていますので、誤解のなきように。
 さて、これまで私は、特にこのコロナ禍における財政運営の基本的な考え方についてお尋ねしてまいりました。最後に、具体的な取組について1点質問をさせていただきます。
 私たちは、改めて今回のコロナウイルス感染症により、内需拡大の重要性を再認識いたしました。特に中小零細企業が多く、観光や小売業などのサービス産業が中心である本市にとって、感染症の拡大で交流人口が減少する中においても地域経済を支えるためには、市民所得を増やし、地域消費を喚起する必要があります。
 大西市長は2期目のマニフェストにおいて、最低賃金を上げるための環境整備を行うことを掲げられています。これは市民生活の向上のみならず、本市経済の活性化のために極めて重要な視点でもあるということは、私は連合の会派ではございませんが、全くの同感であります。
 雇用の現状を見ますと、本年7月の我が国の労働者人口は5,621万人、正規雇用が3,578万人、非正規雇用が2,043万人となっており、この数字を1年前と比べますと、正規雇用は81万人増加したのに対し、非正規雇用が153万人減少しています。コロナウイルス感染症の影響で、今後さらに雇用環境も厳しくなってくると予想されますが、非正規雇用の方々がまず職を失っていくことになるかと思います。
 さて、熊本市の総合計画における経済分野の検証指標は、市内総生産額が掲げられていますが、その目的達成のためには、本市の産業構造等の特性を鑑み、市民所得を増やし、内需を拡大していくことが必要です。
 熊本市では、雇用の場の拡大を目的に各種施策が展開されており、これに関係する取組については、令和元年度決算状況報告書の169ページから171ページにその内容等が記載されていますが、残念ながらこれらを見る限り、所得向上に向けた効果的な施策が展開されているとはとても言えないと考えます。
 今後、コロナ禍で雇用情勢がさらに厳しくなることが予想される今こそ、雇用の場の確保はもちろんのこと、雇用環境の整備、特に正規雇用の促進について明確な目標を掲げ、積極的に取り組んでいくべきであると思います。そのことにより、市民所得が向上し、内需拡大が図られ、地域経済の回復につながっていくのではと考えます。
 そこで大西市長にお伺いします。地域経済がコロナ禍で大きなダメージを受けている中、公約で掲げる最低賃金を上げる環境づくりや、総合計画の検証指標である市内総生産額の拡大については、まず正規雇用の促進が必要であり、今後明確な目標を掲げて取り組んでいくべきと考えますが、目標の設定及び具体的な施策について、大西市長の考えをお聞かせください。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  本市では、これまでも熊本市しごと・ひと・まち創生総合戦略において雇用の場の拡大と質の向上を目標に掲げ、若い世代が安心して働ける相応の賃金、安定した雇用の形態、やりがいのある仕事といった雇用の質への取組を重視してまいりました。議員お尋ねの目標といたしましては、正規雇用を目指している方全てにその機会が生まれるよう、総合戦略において、熊本県内の正社員有効求人倍率1.0%を掲げているところです。
 令和元年度の決算を踏まえますと、正規雇用の促進に対して、これまで各種業界団体が実施される人材確保への取組に対する助成、正社員を採用する地元企業と求職者との合同就職面談会の開催、そしてUIJターンサポートデスクによる就労支援などの様々な取組を行った結果、420名の新たな正規雇用の創出という成果につながったところであり、正社員の有効求人倍率は1.11倍となりました。
 コロナ禍においても、正規雇用の促進は地域経済を支えるために重要であると考えているところでありますが、新型コロナウイルス感染症の影響によって、直近の7月の数値につきましては0.88倍となっておりまして、今後厳しい見通しが予想されます。
 そこで本市といたしましては、今年度介護分野の人材確保に対して緊急的な支援を実施しておりまして、今後とも官民が一体となって速やかな経済再生に向けた効果的な活性化策を講じながら、正規雇用のさらなる促進を図っていくことにより、正社員有効求人倍率1.0倍を達成できるよう努めてまいりたいと考えております。
        〔倉重徹委員 登壇〕

◆倉重徹 委員  ありがとうございました。
 市長から、正規雇用に関する目標として、熊本県内の正社員有効求人倍率1.0倍を掲げているが、感染症の影響もあり、直近では0.88倍と目標を下回っているとのことでした。そこで、介護分野の人材確保などの緊急的な支援を実施するとともに、官民一体となった効果的な活性化策を講じ、正規雇用の促進を図っていくことにより、正社員有効求人倍率1.0倍の達成のため頑張ると、とても力強い答弁をいただいたと思います。これは大西市長の公約でもありますので、今後の施策展開に大いに期待したいと思います。
 新型コロナウイルス感染症が経済に与える影響は、あのリーマンショックさえも超えると言われています。大西市長を初め執行部の皆さんには、くれぐれも市民生活の安定、そして内需をさらに拡大し、地域経済の立て直しを図る。そして、そのために必要な施策は絶対に躊躇することなく、迅速かつ大胆に実施していくのだという気概を持ってことに当たっていただきますように、切にお願いを申し上げます。
 久しぶりの質問でありまして、少々意気込んでしまいまして、長くおしゃべりが過ぎたようでございますが、前座はさっさと引っ込ませていただきまして、真打ちの次の古川委員にバトンタッチをさせていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。(拍手)

○澤田昌作 委員長  倉重徹委員の質疑は終わりました。
 次に、古川智子委員の質疑を行います。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  改めまして、自由民主党熊本市議団の古川智子です。
 今回初めて総括質疑を担当させていただきますが、災害が頻発する現状や、教育、働き方の変容を見据えた上で、今重要視する4つの取組を、決算状況報告書を基にお尋ねしてまいります。
 最初に、防災・減災についてお尋ねいたします。
 2013年に国土強靭化基本法が成立して以降、防災・減災、復興・復旧に関する施策が加速し、本市でも昨年国土強靭化地域計画が策定されたところであります。令和元年度決算を踏まえ、昨今の自然災害が頻発する現実を直視し、まずは本市の現状を確認する上で、大西市長に率直にお尋ねいたします。本市の防災・減災におけるハード面、ソフト面いずれの面で何が不足していると感じていらっしゃいますでしょうか、お聞きいたします。
        〔大西一史市長 登壇〕

◎大西一史 市長  全ての市民の皆様が安全で安心して暮らせる環境づくりは、誰もが憧れる上質な生活都市を実現していく上で、その基盤となるものと考えております。
 そこで、熊本地震など過去の大規模災害等の教訓を踏まえ、ハード面ではこれまでインフラの強靭化、公共施設の耐震化などに全力で取り組んでまいりました。しかしながら、例えば緊急輸送道路や幹線道路のネットワーク化、上下水道や民間建築物の耐震化、白川を初めとする河川改修等まだまだ課題が山積しており、今後さらに取組が必要であると考えております。そして、これらハード面の整備には多額の費用と期間を要することから、引き続き様々な機会を捉えて、国に対し積極的に財政支援等について働きかけてまいります。
 またソフト面におきましては、地域防災計画の全面見直しを行いますとともに、校区防災連絡会の立ち上げや避難所担当職員の配置、統合型ハザードマップの作成、予防的避難の実践など、地域防災力の向上に取り組んでまいりました。そのような中、近年は集中豪雨や台風、コロナ禍など、想定を超える規模の災害が多発していることから、市民への迅速な情報提供、的確な避難行動、より安全な避難所の確保などにおいて、さらに充実を図っていく必要があると考えております。
 今後もあらゆる事象を想定し、これらのハード面とソフト面の取組をさらに効果的に組み合わせていくことで、災害に強い熊本市の実現に向けて邁進してまいります。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  御丁寧な説明ありがとうございます。
 市長の答弁の中にも、ハード面では国に対して財政支援の働きかけをしていくとありますが、やはりハード面の整備に関しては、システムとしても市以外の管轄があることや、莫大な費用がかかるため、市独自で策を講じることは現実的には難しいのが現状です。また、整備可能であるにしても、長い年月を見込む必要があると思います。
 では、本市独自でも講じることのできるソフト面の強化について伺ってまいります。決算状況報告書32ページ、防災意識の啓発の取組についてです。ハザードマップの内容を含め、決算の内訳をお示しください。政策局長、お願いいたします。
        〔田中俊実政策局長 登壇〕

◎田中俊実 政策局長  防災意識の啓発に関する取組に係る決算の内訳は、統合型ハザードマップ作成に約999万円、地域版ハザードマップ印刷製本に約205万円、ラジオ番組放送に約310万円、自主防災クラブ設立等に約74万円、合計約1,588万円となっております。
 次に、統合型ハザードマップにつきましては、これまで洪水や土砂災害、高潮や津波といった災害の種類ごとにあったハザードマップを一つに集約しまして、地域にどのようなリスクがあるかを総合的に確認できるよう作成したものでございます。この統合型ハザードマップをより多くの市民の皆様に活用していただくことが重要であることから、市のホームページを初め、市政だよりや各種広報媒体で周知を行うとともに、各区のまちづくりセンター等に印刷版を配備しまして、誰でも閲覧できるようにしております。さらに、全世帯への印刷版の配布に向けて準備しているところでございます。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  決算額のうち、999万円が統合型ハザードマップの制作費ということですが、私自身は効率的で優れた機能を持つツールであると大変評価しています。ただ、午前中落水議員の質疑にもありましたが、そのヒューマンエラーに関しては、一つは課題だなというふうに認識いたしました。
 しかしながら、オンラインでマップを見ることができない市民を考慮して、全世帯への印刷版の配布にも向けて準備をしているということ、ここには誰も取り残さないという意思がくみ取れます。今後はこの統合型ハザードマップを作成したことで安心をせずに、引き続きオンライン上での見やすさ、精度の向上や機能の拡大のために、常に改善のアップデートをお願いいたします。
 では次に、検証指標の指定避難所の認知度についてです。令和元年度92.3%と、前年比で微減しているのはなぜだと思いますでしょうか。政策局長、お願いいたします。
        〔田中俊実政策局長 登壇〕

◎田中俊実 政策局長  避難所の認知度につきましては、熊本市第7次総合計画市民アンケートにおきまして毎年度調査を行っております。この市民アンケート調査は、本市在住の満20歳以上の男女から無作為に抽出しました5,000人を対象に実施した調査でございますため、一定のばらつきは生じるものと考えられますが、今後もより一層周知に努めていく必要があると考えております。
 そこで、統合型ハザードマップを活用してあらかじめお住まいの地域のリスクや避難場所、避難経路等を確認していただきまして、自らの避難行動につなげていただけるよう、あらゆる機会を通じて周知を図ってまいります。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  具体的なアンケートの説明と、努力をしていく旨の答弁をありがとうございます。
 ただ、実は当初、指定避難所の認知度の意味を、自分の地域で避難場所がどこかを知っていることだと捉えていました。しかし、この7総のアンケートの設問を確認してみましたところ、こんな文言でした。「熊本市では、学校や公園などを災害時の避難場所として指定していることを知っていますか」ということです。つまり、熊本市がどこか分からないけれども、指定避難所として学校や公園などどこかに指定しているんだなというところの意味合いでした。
 本来求めるべきところは、自分の住む地域では避難所がどこかということを知ってもらう。また地域によっては地震や水害などケースによって避難所が異なる。このことを知ってもらわなくてはなりません。とはいえ、先日の台風10号対策で、避難所の開設情報をホームページやラインで発信してくださったことから、多くの市民が避難所を知り、危機意識の啓発につながったことは大変評価しています。
 局長の答弁にもありましたように、統合型ハザードマップを活用して避難行動につながるよう、あらゆる機会を通じて周知を図るとおっしゃいました。そのような防災の意識の啓発には、統合型ハザードマップと同時に活用すべきなのが、地域版のハザードマップだと考えます。
 先日の一般質問で藤永議員と吉田議員も取り上げていらしゃいましたが、この地域版のハザードマップを作成するに当たっては、自分たちの避難所、避難ルート、危険箇所を自分たちで見て考えて理解して共有をします。主体的に考えるからこそ、有事の際に動ける力を高めます。ということから、地域版のハザードマップの作成を推進していただきたいと思いますが、今後この取組の検証指標に地域版ハザードマップ作成率を入れる予定はありますでしょうか。政策局長、お願いいたします。
        〔田中俊実政策局長 登壇〕

◎田中俊実 政策局長  地域版ハザードマップは、地域における防災意識の向上と迅速な避難行動の促進を目的としまして、平成25年から作成に着手しております。現在の作成状況は、全自治会914町内のうち394町内が完了しておりまして、今後未作成の町内に対しましては、区役所と連携を図りながら作成を支援していくこととしております。地域版ハザードマップの作成は地域防災力の向上に大きく資することから、今後検証指標に追記したいと考えております。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  ありがとうございます。
 私自身も要望するからには、市民の一人として、昨年取得しました防災士の資格を活用しながら、地域でもハザードマップの作成に取り組んでまいります。
 次は、33ページの検証指標について取り上げます。
 自主防災組織結成率の割合です。午前中高本委員の質疑にもありましたが、令和元年度の検証値90%に対して実績値は80.7%、伸び悩んでいる現状はありますが、組織未結成の自治会へ個別説明会を実施する、また防災担当職員を各区に配置するなど、大変尽力していただいている過程が見受けられ、数値そのものよりも、プロセスは大変評価したいと思っています。
 その上で、少々厳しいことかもしれませんが、組織結成はファーストステップです。次のステップは、自主防災組織をいかに機能させていくかです。組織は結成されたけれども、実際はあまり組織内での連携がなく、訓練もしていないといった声が聞こえ、実働に乏しい組織があるのも課題だと伺います。結成した組織の機能向上に向け、具体的にどのように取り組む予定でしょうか。政策局長、お願いいたします。
        〔田中俊実政策局長 登壇〕

◎田中俊実 政策局長  自主防災クラブは、平時より地域全体の防災啓発活動等に取り組むとともに、災害発生時には地域内の初期消火や避難誘導等の初期活動に当たるなど、地域の防災力を高める上で重要な役割を果たしております。このため、自主防災クラブの結成に当たり、活動に必要な資機材の現物支給を行うとともに、平成30年度からは購入資機材を選択できる新たな助成制度を設けるなど、支援制度の拡充を図ってきたところでございます。
 また、自主防災クラブの活性化を図るために、校区防災連絡会等との連携によりまして運営体制づくりを進めるとともに、活動の中核となるリーダー向け研修会の実施やモデル地域の紹介等を通じまして、機能のレベルアップにも取り組んできたところでございます。
 さらに、自主防災クラブは、地域版ハザードマップの作成推進や高齢者等の避難支援など、重要な役割も担っていることから、今後はリーダー向けの研修会等の機会を通じまして、各地域においても積極的に取り組んでいただくよう周知してまいります。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  ありがとうございました。
 答弁してくださった活動のように、市民の意識を啓発し、機能を向上させるための機会と情報を与え続けて実際に連携していくこと、また連携をさせていくこと、これが強靭な地域を実現させるソフト面の仕組みだと思っています。
 冒頭にも述べましたように、ハード面の整備は短期で出来上がるものではありませんが、引き続き国に対して働きかけを継続すると同時に、市独自でも可能なハード面の整備を実施していくこと、そしてソフト面の強化も緊急性と重要度の高いものとして、引き続き全力で取り組んでいただきますようにお願いいたします。
 続きまして、教育相談体制の充実について伺ってまいります。
 近年不登校の児童・生徒数が増えており、令和元年度で1,366名、4年前の数値より567名増加しています。その不登校の増加傾向からうかがえるように、子供たちの心のサポートの必要性は高まっているのが現状です。ただ、その問題の要因が家庭なのか学校なのかもしくはそのほかなのか、起因するものは様々です。しかし、今般学校現場では先生方の働き方改革への取組が実施されていますように、子供たちの悩み、不安に向き合える先生のスキル、時間においても限界があるのが実情です。
 では、教育相談体制の強化の取組について、決算額1億4,923万円のうち、スクールソーシャルワーカーとスクールカウンセラーの決算額をお示しください。教育長、お願いいたします。219ページです。
        〔遠藤洋路教育長 登壇〕

◎遠藤洋路 教育長  教育相談体制の充実に関する決算額1億4,923万円のうち、スクールソーシャルワーカー配置事業は4,472万円、スクールカウンセラー配置事業は5,013万円となっております。なお、スクールカウンセラー配置事業のうち、災害時緊急スクールカウンセラー活用事業分の1,699万円は10分の10の国庫支出金が充てられており、熊本地震後の暫定的な措置となっているところです。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  ありがとうございます。
 まずスクールソーシャルワーカー、以後SSWと呼ばせていただきますが、SSW配置事業に4,472万円、スクールカウンセラー、こちらもSCと呼ばせていただきますが、SCの配置事業に5,013万円ですが、このうち災害時緊急スクールカウンセラー派遣事業としての費用1,699万円については、全額が国庫補助金として充当されています。しかし、この国庫補助金の措置がいつまで継続するかは未定ということでした。
 決算の内訳を見たところで、次にSSW、SCの現状を把握するために、以下3点をお尋ねいたします。
 1点目、令和元年度のSSW、SCの人数、時間数、各学校への配分を含め、配置状況をお示しください。
 2点目に、震災に伴うカウンセリングが必要な児童・生徒数をどのように抽出しているのかを教えてください。
 3点目、令和元年度の検証値100に対して実績値が425という数の背景、理由を教えてください。ここでは検証をしっかりしたいため、長くなることを承知で教育長に説明を求めます。お願いいたします。
        〔遠藤洋路教育長 登壇〕

◎遠藤洋路 教育長  スクールソーシャルワーカーとスクールカウンセラーについて、3点お答えいたします。おっしゃるように少々長くなりますが、御容赦ください。
 まず1点目、配置状況についてですが、令和元年度のスクールソーシャルワーカーの配置状況は、スクールソーシャルワーカー10人を年間総計1万2,000時間を用いて、依頼のあった小中学校に派遣いたしました。派遣件数は多い学校では25件、少ない学校ではゼロとなっております。
 また、スクールカウンセラーの配置状況は、スクールカウンセラー46人を通常カウンセリングとして年間6,600時間、震災に伴う緊急カウンセリングとして年間3,400時間、総計1万時間を、各中学校の状況に応じて配当しており、中学校区内の小学校も含めてカウンセリングを実施いたしました。配当時間は、モデル校区を除くと、多い中学校区で年間455時間、少ない中学校区で70時間配当しております。
 2点目の、震災に伴うカウンセリングが必要な児童・生徒数ですが、各学校で行っているアンケート調査や担任を中心とした教育相談、日常の子供の観察等を基に、学校がカウンセリングが必要と判断した児童・生徒を抽出し、計上したものです。
 3点目に、検証値と実績値の差に関する背景、要因についてですが、震災に伴うカウンセリングが必要な児童・生徒数は、平成28年度の発災直後5月の調査では2,143人、28年度末は465人、29年度末が953人、30年度末が874人、令和元年度末が425人でありました。令和元年度の2回目の調査からは、カウンセリングが必要な児童・生徒一人一人について、震災による要因等を記載した個人票をつけて報告を求めたことにより、震災との関連をかなり精査できたと考えております。
 本年度1学期に行った1回目の調査では、それからさらに減少し、249人となっております。また、この調査では震災に加え、新型コロナウイルス感染症に伴うカウンセリングが必要な児童・生徒も調査を行い、カウンセリングが必要と判断した児童・生徒は557人でありました。しかし、震災前の平成27年度にカウンセリングを受けた児童・生徒は年間約2,000人いたことから、もともと日常生活の様々な理由からカウンセリングを必要としている児童・生徒のニーズは、震災や新型コロナウイルスの影響以外にも一定数あるものと考えております。
 今後は震災や新型コロナウイルス感染症の影響によるものだけでなく、日常の細やかな観察と定期的なアンケートや教育相談を行いながら、カウンセリングが必要と思われる児童・生徒を広く把握し、子供たちの心のケアに丁寧に取り組んでまいります。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  ありがとうございます。
 説明が大分複雑でしたので、ちょっとポイントを押さえたいと思います。
 まず、配置について確認いたします。SSWが10人で1万2,000時間分、ニーズがあった学校へ教育委員会から派遣する形でした。SSWがその形です。SCは46人、総計1万時間、中学校区ごとにSCを配置して、校区内の小学校も同時に担当します。また、SCの総計1万時間の分配は、各学校の状況を確認して、そのニーズの濃淡に沿うように振り分けているとのことでした。このSCの現状をより分かりやすく週に換算すると、ある中学校区では週13時間配置される。しかし、ある中学校区では週に2時間しか配置されないという現状です。
 さて、このカウンセリングを必要とする児童・生徒数の推移に基づいて、効果を確認したいと思います。震災翌年の1回目のアンケートの数値結果では2,143人いました。児童・生徒、カウンセリングを必要とする数です、2,143人。同年度末には4分の1以下465人にまで順調に減少しました。この点を見ると、SCの効果は大いにあったと思います。
 しかしながら翌年は倍増しておりまして、平成29年は950人、30年は870人でした。そして昨年度、令和元年度の数値を見てみますと425人となっています。最初この数値を見たときに、私はとても安心できる数値だと思いました。実証値100を目指していたわけではありますが、425と下がっておりましたので、安心できる数値だと思いましたが、教育長もおっしゃいましたように、実はこのタイミングで、それまでとのアンケートの抽出方法を変えて、カウンセリングを必要とする要因を震災関連にひも付けた子供たちの数が425人でした。もし以前と同じ方法で実施していたならば、きっともっと数値は高かったのではと推測できます。
 ちなみに、本年度令和2年において、直近のアンケートの結果を伺いましたところ、震災関連が249人、しかし、新たにコロナの影響を調査したアンケートにおいては557人、合計すると本年度でカウンセリングを必要とする人数が806人になっているということです。この過程で検証値が100にならない理由を探っていきましたが、教育長の答弁でもありましたように、震災が関連せずとも、子供たちの心の悩み、不安というものはいつの時期も一定数存在しているということ。この検証値だけでは震災前の状態に回復しているかどうか、ちょっと判断が分からないということでした。
 この検証値から、取組の効果に対して見極めができませんでしたので、今度は具体的に取り組んだケースで効果を見ていきたいと思います。不登校対策を推進した4校には、重点的にSSW、SCの配置をしたとありましたが、実際の効果はどのようでしたでしょうか。教育長、お願いいたします。
        〔遠藤洋路教育長 登壇〕

◎遠藤洋路 教育長  不登校対策推進校へのSSW、SCの重点的配置の効果についてですが、平成30年度から、不登校の児童・生徒が多かった2中学校区を不登校対策モデル校に指定し、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー、さらに別室登校等の子供たちを支援する不登校対策サポーターを重点的に配置し、学校と連携を図りながら、不登校の未然防止や早期解決に向けて取り組んでおります。
 モデル事業2年目の効果としては、本市全体の不登校児童・生徒数が6%増加したのに対して、モデル校4校全体では17%減少しております。また、不登校状態は改善していなくとも、個々の児童・生徒に欠席日数の減少が見られるなど、一定の効果が現れております。
 また、学校現場からは、不登校の子供への家庭訪問や学習支援において教員の負担軽減につながっている。必要なときに専門家からの助言が得られる等の評価も得ているところです。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  ありがとうございます。
 モデル校4校全体では17%減少しているとのことですが、実は4校の内訳を掘り下げて確認をさせていただきましたところ、不登校の人数が半減したという確実な効果が見られた中学校は1校でした。逆に不登校の人数が1.2倍増えた小学校が1校、大きな変化がない学校が2校でした。SC、SSWの効果としてこの取組だけを見ると、一概に効果があったとは言いにくい結果ではありますが、同時に心の問題を扱う難しさというものを率直に感じます。
 次に、SSW、SCの過不足の現状を検証して、課題に対する取組を伺いたいと思います。質問3点です。
 1番目、本来理想とするSSWの受持ち件数の基準、またSCの理想とする各校の配備時間数はありますでしょうか。
 2点目、学校側からのニーズに対して対応を断ったケースや、不足しているという点が上がっていますでしょうか。
 3点目、219ページ最下段の検証値を踏まえた課題への対応の欄にありますが、SSWを拠点校に配置し、各学校での相談の活性化と支援の向上を図るとありますが、具体的にどのように取り組んでいかれますでしょうか。教育長、お願いいたします。
        〔遠藤洋路教育長 登壇〕

◎遠藤洋路 教育長  3点お尋ねをいただきましたので、順次お答えいたします。
 まず、学校側からのスクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーのニーズへの対応状況ですが、スクールソーシャルワーカーの理想とする受持ち件数という基準はありませんが、国のスクールソーシャルワーカーの配置目標では、全中学校への配置を目指すとなっております。
 本市においては、令和元年度は736件のケースに学校担当9人のスクールソーシャルワーカーが対応し、1人当たりのケース数は約80件で、昨年度は2月以降の新規のケースを受付できていない状況となっております。
 スクールカウンセラーについても、理想とする配置時間数はありませんが、国のスクールカウンセラーの配置目標として、全公立小中学校への配置を目指すというものがあります。また、スクールカウンセラーのカウンセリング時間については、学校から配当の時間数をもう少し増やせないかという要望が上がっているところです。
 次に、拠点校配置に関する具体的取組ですが、令和2年度から学校担当のスクールソーシャルワーカーを活動の拠点となる中学校に配置、そこから担当学校の支援を行うようにしております。スクールソーシャルワーカーの移動時間の削減や、事務処理の利便性向上によって活動時間を生み出し、拠点となる学校での教職員とのコミュニケーションを積極的に図るなどして、学校と連携をとりながら、相談の活性化と支援の向上に取り組んでおります。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  SCを活用したかったが実施できなかった人数が延べ725人、時間数では1,371時間、SSWも新規ケースを断っていたケースがあったことが分かりました。これだけ見ますと、現実にSSW、SCの人員、時間数が足りていないことが確認できます。今年度から少しでも課題を改善するために取り組んでくださっていますように、SSWの配置を教育委員会から派遣の形ではなく、拠点となる学校に配置してくださっています。そこから担当学校の支援をする方法なので、確かに移動時間や事務処理の面で効率的にはなるかとは思います。
 しかし、SSW人員そのものが増えていないので、支援体制が拡充する効果に劇的な変化は望めないのかもしれません。これまでいろいろ角度を変えて予算を講じたSSW、SCの取組の効果と過不足について検証しましたが、結果としては、この支援体制が万全ではないということが分かります。
 震災と関連しなくても、カウンセリングを必要とする生徒・児童数は多くいる現状です。今のSSW、SCの人員体制では支援の機会と質が担保できないという現状、これらを直視し、予算を拡大して人員を確保すべきではないかと思います。震災に関わるSCの国庫補助金は国へ引き続き要望していただきまして、併せてコロナ対応分の拡充も申請し、それでも不足すると見込まれる部分を一般財源から充ててもらうなど、精度を高めた要望をしながら、支援体制の強化へ尽力をしていただきますようにお願いをいたします。
 さて、続いては、働きやすい職場環境の整備と多様な人材の活用について伺ってまいります。通告書には5項目書いておりますが、5番目は割愛させていただきます。
 まず、令和元年度決算額1億1,476万円の内訳を、事業の目的と照らし合わせてお示しください。総務局長、お願いいたします。
        〔深水政彦総務局長 登壇〕

◎深水政彦 総務局長  事業の目的に掲げます職員の安全と健康確保、職場環境の整備に係る決算額の内訳でございますが、主なものとして健康診断等業務委託が約6,160万円、公務災害に伴う療養費等が約3,104万円、ストレスチェック業務委託が1,375万円でございます。
 また、女性職員のキャリア形成支援や障がい者の雇用促進等につきましては、特段の予算措置を講じることなく、それぞれ特定事業主行動計画及び障がい者活躍推進計画に基づいて着実に取組を進めているところでございまして、決算額には現れていないところでございます。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  総務局長、ありがとうございました。
 この取組の目的として1番目、職員の安全、健康の確保に、女性職員のキャリア形成支援、障がい者の雇用促進という記載があるのに対し、障がいを持つ方に対する取組が報告書から見出せなかったために、確認をさせていただきました。障がいを持つ方々に対しての取組は別事業で実施していることで理解いたしました。
 ここでは、決算額1,375万円のメンタルヘルス対策の実績と効果を見ていきたいと思います。メンタルヘルス対策、職場環境の整備は、職員の職務満足度や個人の生産性を高めることにつながり、市民満足度に帰していくものだと思っています。ストレスチェックも重要な取組の一つですが、その受検率が前年度の93.3%から、令和元年度で92.6%と微減したとあります。ストレスチェック受検率が100%にならないのはなぜでしょうか。また、ストレスチェックは何問の質問に答えるもので、所要時間はどの程度のものか教えてください。総務局長、お願いいたします。
        〔深水政彦総務局長 登壇〕

◎深水政彦 総務局長  ストレスチェックにつきましては、労働安全衛生法により事業主の責務として実施するものでございますが、受検につきましては義務化されていないこと、またパソコン環境が一部調っていないことなどから、昨年度の受検率は92.6%となったところでございます。そのため、今年度から紙での受検も可能とし、受検しやすい環境整備に努めているところでございます。なお、設問は110問から構成されておりまして、所要時間は10分程度でございます。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  ありがとうございました。
 受検しない理由の一つに、オンライン上でのチェック方法が複雑で煩わしいのではと推察したところでした。しかし、今年度からは予算が少し増えるものの、ペーパーでの受検を可能にするように改善策を講じているとのことで、対応には大変評価をいたします。
 次に、平成28年のストレスチェック開始以降、4年間の高ストレス者数と実際の休職者数の推移をお示しください。また、なぜそのような推移になったのか、理由が分かれば教えてください。総務局長、お願いいたします。
        〔深水政彦総務局長 登壇〕

◎深水政彦 総務局長  まず、高ストレス者数の推移でございますが、平成28年度開始時の385名から一旦減少したものの、増加に転じまして、昨年度は392名でございました。休職者数についても同様に、平成28年度は56名であったものが、昨年度は68名と増加に転じたところでございます。
 その要因についての特定には、残念ながらまだ至っておりませんけれども、職員個々の置かれた状況はそれぞれに異なりますことから、一人一人に寄り添いながら、働きやすい職場環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  昨年度、令和元年度の高ストレス者数、休職者数ともに前年度比で急激に増加しております。高ストレス者数が392名、休職者数が68名ということでした。今お示しいただいたのは過去4年間の分ですが、私のほうで過去10年間の休職者数の推移を確認しております。実は、熊本市が政令指定都市になる前年の平成23年度の休職者数が、局所的に増えていました。増加要因の一つには、政令指定都市移行へ向けて当時の業務量が増加していた背景があったかもしれないというふうに聞いています。
 そのようにストレス要因が職場環境にあるとすれば、組織としても改善策や注意喚起を講じることができます。しかしながら、市職員といっても部署ごとに仕事の内容や部署の雰囲気も違いますので、確かにその要因を一概に特定することは大変難しいという現状は理解できます。
 個別のケアにて要因を特定し、アプローチしていくことが手段となりますが、では、実際に休職者、高ストレス者に対してどのようなケアを実施していらっしゃいますでしょうか。総務局長、お願いいたします。
        〔深水政彦総務局長 登壇〕

◎深水政彦 総務局長  休職者、高ストレス者に対しましては、産業医がカウンセリングで心身の状況を確認し、必要に応じて所属長に対する就業上の配慮の助言や職員への医療機関の紹介などを行いますとともに、その後も継続して職員の健康状態を確認し、例えば休職者に対しましては、臨床心理士による復職支援、ストレスチェック未受検者に対しましては、所属長等によるラインケアによりフォローを行っているところでございます。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  ありがとうございます。
 産業医のカウンセリングを基に、必要に応じて所属部における組織的なケアの実施、フォロー、また医療機関の紹介をされていること、そして休職者に対する復職支援の体制も整えていること、そしてストレスチェック未受検者に対しても組織的なフォローを行っているということで、支援体制が整備されていることは見受けられました。
 今後はこの取組の目的に対する検証ができるよう、心の不調の一次予防であるストレスチェック受検率や、職場環境、職務満足度の評価ができるもの、そういったものをぜひ検証指標に設定して、目標値への意識を高めながら実施していかれますようにお願いをいたします。
 最後の項目です。企業立地の促進について伺います。167ページです。
 コロナの影響を受け、東京一極集中から地方分散化が急速に高まっています。午前中田中委員もおっしゃっていましたが、先日は人材派遣大手パソナグループが本社機能を淡路島に移転させるという発表がありました。この瞬間も、分散化へ向けて多くの企業が候補地の情報を収集し、選定していることと思います。全ての地方自治体が企業誘致のライバルになることを踏まえると、本市としても、今本腰を入れた戦略的施策を打って出る必要があります。
 まず1つ目に確認をさせていただきたいのですが、企業誘致・立地に取り組む本市の目的をお示しください。また、熊本市の主な立地優遇制度、そしてこれまでの雇用拡大の状況を含め、成果を教えてください。経済観光局長、お願いいたします。
        〔田上聖子経済観光局長 登壇〕

◎田上聖子 経済観光局長  企業立地の促進につきまして、順次お答えいたします。
 まず目的についてでございますが、企業立地促進条例におきまして本市の産業構造を変革し、雇用機会を拡大することで、地域経済の発展及び市民生活の向上に資することとしております。条例に基づく助成内容につきましては、用地取得や設備投資に対する支援などを合わせて上限額は30億円で、政令指定都市トップクラスの補助制度でございます。加えまして、平成29年4月には正社員の雇用に対する補助上限を拡充するなど、雇用の質を重視した支援制度となっております。
 成果につきましては、条例を制定した平成11年以降、立地件数は延べ170件となり、指定申請時の新規雇用予定数は延べ9,000名を超えるなど、市民の雇用の場の創出、税収の増加等による地域経済の活性化に寄与しているものと考えております。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  ありがとうございます。
 立地の目的は雇用機会拡大と経済の発展、市民生活の向上ということでした。その中には税収の増加も含まれているのかと察しております。また、優遇制度については福岡市、仙台市などを含め、私自身も複数の都市と比較をしましたが、熊本市の補助制度が見劣りするわけではないということは、確かに伺いました。
 では成果ですが、企業立地件数はこれまで累計170社、雇用拡大数としては9,000名以上ということで、大変すばらしい実績だと思っています。一方で、税収アップ、増収効果という点ですが、執行部とやりとりをさせていただいた中で、今現時点で試算が難しいということで、これまでの補助に対する費用対効果を、現時点で可視化することができなかった状態です。
 今後は税収効果についてもどの程度効果があったのか検証することで、成果はもちろんのこと課題も見えてきますし、戦略的に誘致すべきターゲットも見えてくるのではないかと期待しております。
 では、企業立地・誘致に関して、客観的な分析として本市の強み・弱みを教えてください。経済観光局長、お願いいたします。
        〔田上聖子経済観光局長 登壇〕

◎田上聖子 経済観光局長  本市の強み・弱みの分析についてお答えいたします。
 まず本市の強みでございますが、ビジネス面では優秀な人材を確保できる九州第2位の学生数を誇る教育環境であり、生活面では人口10万人当たりの病院数が政令指定都市第1位の充実した医療体制であることが挙げられます。
 一方、弱みにつきましては、首都圏から離れているため、立地を検討する企業に対し、本市が有する高いポテンシャルを身近に体感してもらえる機会が少ないことでございます。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  ありがとうございました。
 本市の強みは学生を主とする人材、そして医療体制、弱みとしては首都圏から離れていることによるPR面でのハンディというふうに捉えましたが、この強みでは、仮に私自身が会社の立地候補地を探す立場で本市を見たときには、インパクトが薄いかなという印象です。また、首都圏との距離が弱みという内容については、これだけコロナの影響でリモートワークやオンラインのセミナー、プロモーションが実施されていることを考えると、取り組んでくださっているのは認識しておりますが、ここも工夫次第だなというふうに思っています。
 個人的には、2点課題だなというところを認識しているところがありまして、1点目が誘致・立地の受皿、そしてもう1点が、誘致を成功させるためのPRを含めた戦略が弱みでないかというふうに思っています。
 実際、産業用地候補地の検証・協議をする審査会を昨年度末に開催していると記載がありましたが、早急に受皿を拡大しないと、立地・誘致の機会損失を生み出してしまいます。そして、PRを含めた戦略に関しては、マーケティングの専門家や効果が見込めるプロモーターなど、高い専門性を持った人員を入れる必要性を強く感じています。
 企業立地推進本部があるというふうに伺いました。本来は年度当初に開催する予定だったのが、コロナの影響でまだ実施ができていないと伺っていますが、そのような組織の中にこそ外部の専門家を入れていくべきだと思っております。
 ちなみに、令和元年度の企業誘致戦略事業としては、決算額が237万円、首都圏企業誘致活動経費も同等の257万円で上がっていましたが、この予算をもっと拡大させて、先ほど申しましたように、マーケティングですとかプロモーターなど専門性の高い人員を入れること、それに取り組めば、将来的には数百、数千万円の税収のリターンですとか、雇用の拡大、それから人口流入、そして生活の質が高まる可能性があると思います。
 このチャンスを逃すことのないように取り組んでいただきたいと思いますが、そのような将来の可能性を含めて、地方分散が急速に進む現状を考えた上で、これまでの取組に対する課題への具体的解決策や、ターゲットを明確にするなど、新しい戦略がありますでしょうか。経済観光局長、お願いいたします。
        〔田上聖子経済観光局長 登壇〕

◎田上聖子 経済観光局長  今後のターゲットと取組につきましてお答えいたします。
 今後は、首都圏から地方への流れを的確に捉え、コロナ禍においても成長が期待でき、リスク分散や柔軟な働き方へのシフトを図る首都圏企業と人とを、セットで本市に呼び込みたいと考えているところでございます。
 そのため、今年度は東京事務所との連携をより強化し、首都圏の専門人材を活用した企業情報の収集を行い、本市への立地を検討する企業が行う事前調査に対する経費の助成や、お試し移住ツアーなどを通して、本市でのビジネス環境や生活を体感していただくこととしております。
 さらには、本市の強みである優秀な人材とのマッチング支援などに取り組むことにより、確実な企業と人の誘致につなげていきたいと考えているところでございます。今後も市長を本部長とする企業立地推進本部において、企業誘致の方針について議論を深めながら、全庁一丸となって取り組んでまいります。
        〔古川智子委員 登壇〕

◆古川智子 委員  ありがとうございました。
 新しく企業と人とをセットで呼び込むためのツアーの企画、また本市を調査する企業への経費助成に関しては、とても良い取組だと思います。ちょっと話がずれますが、実は2017年の野村総合研究所の調査において、ローカルハブになるポテンシャルを有した成長可能性都市のランキングで、本市熊本市が全国10位という結果が出ていました。本来は日本だけではなく、グローバルな視点を持つことも必要ですし、隣の福岡市のように国家戦略特区を国に申請し、外国人起業家もターゲットにしてもいいわけです。
 本市の経済の発展を目指すことはもちろんのこと、住環境としても質の高い熊本市ですので、将来的には福岡のベッドタウンとしてもポテンシャルを秘めているように感じます。それらを鑑みても、将来の経済発展の礎を築けるこのチャンスに必要な予算を投じて、最大限費用効果の高い専門的な戦略を打っていただきますようにお願いいたします。
 ということで、すみません、4点総括質疑をさせていただきました。お答えいただきました執行部の皆様、時間のない中でいろいろありがとうございました。また、今回総括質疑という機会を与えていただきました先輩方、議員の皆様には感謝いたします。
 長い時間、お付き合いありがとうございました。(拍手)

○澤田昌作 委員長  古川智子委員の質疑は終わりました。
 以上で自由民主党熊本市議団の質疑は終わりました。
 質疑の途中でありますが、この際議事の都合により休憩いたします。午後2時30分に再開いたします。
                            午後 2時21分 休憩
                            ───────────
                            午後 2時30分 再開

○園川良二 副委員長  休憩前に引き続き会議を開きます。
 総括質疑を続行いたします。
 これより市民連合の質疑を行います。持ち時間は40分となっております。
 まず、村上博委員の質疑を行います。
        〔村上博委員 登壇〕

◆村上博 委員  市民連合の村上博です。
 予算決算委員会の総括質疑を行わせていただきます。
 通告の順番を変更してお尋ねしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず、122ページの虐待を受けた児童への対応や早期発見など相談体制や今後の課題に関して質疑を行わせていただきます。
 子ども・若者総合相談経費についてですが、電話相談及び閉庁時における虐待通告等の電話受付業務では、2019年度、令和元年度ですけれども、全ての相談件数が6,036件、うち閉庁時にかかってきました相談件数が2,601件で、全体に占める割合が43%となっております。
 事前にいただいた資料では、この5年間の相談件数は年度ごとに違いますが、昨年度が2,601件、2018年度がこの5年間で最も多い3,169件あり、5年間の平均としては2,954件となっております。昼間の相談件数と合わせると、5年間の平均は6,752件です。
 どんな相談内容が多いのか大変気になりますが、相談内容の詳細については当然言えないと思います。しかし、少なくとも電話で相談した人たちがその後どうなったのか、相談機関につながり問題改善に向かったのかどうかが気になります。相談者のその後について、どのように把握されているのかをお尋ねいたします。
        〔石櫃仁美健康福祉局長 登壇〕

◎石櫃仁美 健康福祉局長  子ども・若者総合相談センターでは、24時間体制で保護者や子供からの様々な相談につきまして、心理士や精神保健福祉士等の専門的な知識を持った相談員が情報の提供や助言を行っており、必要に応じて専門的な関係機関へつないでおります。
 特に夜間や休日等の相談におきましては、児童相談所へつなぐケースが、平成27年度では2,763件中549件、令和元年度では2,601件中958件と増加傾向にございます。また、匿名による相談につきましても、その内容を児童相談所と情報共有し、緊密に連携して対応しているところでございます。
        〔村上博委員 登壇〕

◆村上博 委員  続いて、児童入所施設措置経費、一時保護所管理運営経費についてお尋ねいたします。
 児童相談所において受け付けた2019年度の虐待・養護相談等の件数は年間2,625件、児童虐待の対応件数は年間1,114件であったと記載されております。
 そこでお尋ねいたします。
 直近5年間で虐待相談対応件数の推移はどう変化したでしょうか。対応された件数の総合計を各年度ごとに教えてください。
 それから、次に、一時保護預かり期間を経て子供たちを措置する段階になるわけですが、この直近で一時保護預かりの期間の平均はどうなっているのか、お知らせください。
 また、虐待の内容についてですけれども、身体的虐待はもちろんでありますけれども、近年、特徴的な変化があるのかどうか、お知らせください。
 次に、虐待を受ける子供たちですけれども、どの年齢層が一番多いのか気になります。皆さんにも資料を机上配付させていただいておりますので、参考までに御覧ください。
 その資料によると、5年間の全ての相談件数に対する割合ですが、3歳未満児で22.9%、就学前までの子供が22.9%、これは全く同じ率ですね。それから、小学生が一番多く32.1%、中学生が15.1%、高校生以上でも7%とのことです。この熊本市であらゆる年齢層でこれだけの虐待事例が発生していることに大変驚いております。
 そこで、虐待の早期発見と適切な支援につなげるためには、教育現場をはじめ様々な機関との連携が必要だと思いますが、今後の課題としての取組をお尋ねいたします。
        〔石櫃仁美健康福祉局長 登壇〕

◎石櫃仁美 健康福祉局長  4点のお尋ねに順次お答えさせていただきます。
 1点目の直近5年間の児童虐待相談対応件数の推移につきましては、平成27年度、604件、平成28年度、570件、平成29年度、703件、平成30年度、908件、令和元年度の1,114件と増加をしております。
 2点目の一時保護平均期間の直近の数字につきましては、令和元年度で33.7日となっております。
 3点目の近年の虐待内容の特徴的変化についてでございますが、令和元年度の虐待種別の内訳を見ますと、心理的虐待が457件、身体的虐待が396件、ネグレクトが242件、性的虐待が19件となっております。近年の傾向といたしまして、面前DVによる心理的虐待として警察からの虐待通告が増加したことが主な要因となっております。また、児童虐待の防止に関する市民の皆様の意識の高まりから、近隣住民からの通告も多くなっているところでございます。
 4点目の虐待を受けている子供の早期発見と適切な支援に向けた今後の課題についてでございますが、虐待の早期発見には、児童や家庭からの相談のほか、警察や学校、または地域などからの通告や情報に基づき速やかに対応することが重要であると考えております。
 児童相談所では、通告後48時間以内に児童の安全確認を行い、その後、ケースのアセスメント結果に応じまして、一時保護や施設入所措置、また、親子関係の再構築支援や里親委託等の家庭的養育など、虐待を受けた子供への支援を行っているところでございます。
 子供の最善の利益のため、引き続き子供に関わる様々な関係機関と連携し、児童虐待発生時の迅速、的確な対応の確保、里親等家庭養育の推進、専門的な相談支援体制の強化に取り組んでまいりたいと考えております。
        〔村上博委員 登壇〕

◆村上博 委員  虐待件数は、昨年度、全国で16万件との報道がありました。今のやり取りでもお分かりのように、児童虐待の増加による深刻な状況というのは、熊本市でも例外ではないということがお分かりだと思います。
 児童福祉法の改正で、子供たちは権利の主体者と明記されており、次代の熊本市を担う市民を育てる上で、子供の権利を侵害する虐待をいち早く発見し、虐待予防体制の構築と同時にあらゆる支援制度を活用して、子供たちの権利を守らないといけないと強く思います。
 続きまして、先ほど古川委員も質問されましたけれども、スクールソーシャルワーカーのことについて、私も大変頼もしく、心強く質疑を聞かせていただきましたが、私も質疑をさせていただきたいというふうに思います。
 219ページ、教育委員会の決算についてお尋ねいたします。
 主な取組として、教育相談体制の充実として、いじめや不登校等の教育に関して様々な事業、取組が行われております。一般財源、国庫支出金、合わせて決算額が1億4,923万円余となっております。
 最初に、基本として、熊本市立の小中学校の数は先ほどの件で分かりましたけれども、小学校が92校、中学校42校ということになっております。
 それでは、質疑に入ります。
 スクールソーシャルワーカー、先ほどと同じように、SSWというふうに略させていただきます。
 配置事業についてお尋ねします。学校にSSWを派遣し対応した件数が736ケースとなっておりますが、過去3年間の推移については事前に資料をいただいております。
 その資料によると、平成29年度が753ケース、そのときのSSWが9人、平成30年度、617ケース、SSWが8人、令和元年度、736ケース、SSW10人、そして決算額の方は、平成29年度、3,965万6,000円、平成30年度、3,843万7,000円、令和元年度、4,472万1,000円となっております。
 決算額の増減と対応件数の増減は関係あるのでしょうか。SSWの人数は、先ほども紹介しましたように、決算年度ごとに違いますけれども、令和元年度は10人となっております。ちなみに、令和2年度の現在は何人でしょうか。教育長にお尋ねいたします。
        〔遠藤洋路教育長 登壇〕

◎遠藤洋路 教育長  スクールソーシャルワーカーの決算額の増減は、活動時間と連動しておりますが、必ずしも対応件数の増減には一致しておりません。令和元年度は、対応件数は横ばいとなっておりますが、一つ一つのケースに丁寧に対応した結果、活動時間が増加し、決算額が増えております。
 次に、スクールソーシャルワーカーの人数ですが、令和元年度は10人、今年度も昨年度同様10人体制で計画しておりましたが、現在は8人で活動しております。
        〔村上博委員 登壇〕

◆村上博 委員  先ほども申し上げましたように、児童虐待の通告件数が全国では過去最多の16万件というふうに報道されております。児童相談所の直近5年間の対応件数も1.8倍に増加していると、先ほど健康福祉局長からの報告でありました。さらに最近の特徴としては、長期間にわたり子供たちに深刻な影響を及ぼす面前DVが増えているという報告もありました。
 児童虐待に限らず、子供たちが置かれている厳しい状況の解決は、教育委員会と健康福祉局、児童相談所にとっては、共通の課題であります。しかし、令和元年度の予算決算状況等を踏まえ客観的に考えると、果たして教育委員会におけるSSWの活用事業が十分生かされているんであろうかと、生かされていないんではないだろうかというふうに感じてしまいます。
 私は、SSWの対応件数が増えることがよいこととは思いませんけれども、児童虐待やいじめ、不登校など、文部科学省の現状に対する認識を調べてみますと、大変厳しい現状認識が示されており、強い危機感を持っていることが分かりました。その厳しい現状認識により、文部科学省はSSW活用事業を全国の教育委員会に求めております。
 そうした観点から、令和元年度の決算状況をお尋ねしているわけですが、児童虐待や不登校など、子供たちが置かれている厳しい状況を考えるにつけ、この決算状況を見ると、教育委員会は、文科省の認識や危機感と少しかけ離れているのではないでしょうか。SSWのソーシャルワークという特性を積極的に活用していないようにさえ思います。文部科学省の現状認識、危機感とは違うように感じます。
 文部科学省は、SSWの活用事業で、平成31年度、つまり令和元年度までに全国の全ての中学校区に1人のSSWを配置する1万人方針を示していたことは、既に教育長も御存じのとおりだろうと思います。熊本市は42中学校区ですから、文部科学省の方針で言えば42名の配置ということになります。しかし、現在、熊本市においては、4分の1の10人に対して2名が足りない8名で対応していると。先ほどの古川委員に対するお答えでもそういうふうな答弁でありました。単純計算で申し上げますと、熊本市の場合SSW1人で、中学校5.25校、小学校11.5校を担当しているということになります。
 文科省は、SSWについて福祉に関して専門的な知識、技術を有するとともに、過去に教育や福祉の分野において活動経験の実績等がある者、いわゆる社会福祉士、精神保健福祉士と明記してあります。まさに福祉の専門家であるSSWが学校と家庭を福祉につなぐ重要な役割を担っていると考えておりますが、これらの決算状況からは、今後のセーフティーネットとしての展望が見えてきません。
 教育長は、熊本市の今後のスクールソーシャルワーカー、SSW活用事業の体制についてどう考えておられるのでしょうか。42中学校区全てにSSW配置に対する考え方と併せてお尋ねいたします。
        〔遠藤洋路教育長 登壇〕

◎遠藤洋路 教育長  令和元年度に、スクールソーシャルワーカーが虐待事案に対応した件数は178件となっております。この件数は近年横ばいで、虐待以外の対応件数も横ばいの状況となっております。現状では、派遣依頼があったケース全てに対応できているわけではなく、これ以上の件数に対応することが厳しい状況であると認識しております。
 文部科学省が計画するスクールソーシャルワーカー活用事業では、1人当たりの活動時間を週1回3時間、41週分の年間123時間で策定をされていると説明を受けております。
 本市の42中学校分に換算すると、総時間が5,166時間となります。令和元年度の本市のスクールソーシャルワーカーの活動時間は1万2,000時間で、約2倍の時間を確保しております。スクールソーシャルワーカーの活動については、学校現場からも高い評価を得ており、様々な問題の解消のためのニーズが高まっていると考えております。
 今後、必要とする全ての児童・生徒へ関わることができ、十分なソーシャルワークが提供されるようになるためには、さらなる人材確保と研修体制の充実による育成面の強化が必要であると考えております。
        〔村上博委員 登壇〕

◆村上博 委員  教育長の方からは、今後もさらに人材を確保してというふうなお話がありましたけれども、文科省が1万人体制ということに対して、熊本市はその倍の1万2,000時間を確保しているので、取り組んでいるかのような御答弁をいただきました。
 しかし、先ほども私が指摘しましたように、本来であれば、これはセーフティーネットワークであります。子供たちが今後安心して健やかに熊本市民として育っていくためのセーフティーネットワークということからすると、福祉の専門職であるSSWが1人で5校も、あるいは11校も掛け持ちで回るということが、本当に何かがあったときに、子供たちの支援につながるのかという不安を持たせるようなこういう数字に対して、文科省が言っている1万人全校配置ということ、そちらの方に重点を置いて、私は捉えたわけなんですけれども、ちょっとその認識が違っているのかなというふうに思います。
 といいますのも、つい6月に、3歳の子供が8日間放置されて亡くなったという事件がありました。24歳の母親ですけれども、当然許されることではありませんけれども、その後の報道によりますと、この24歳の母親は、自身も小学生のときに虐待を受けていたと。そして児童養護施設に預けられていたということで、まさに虐待の連鎖が起こって最悪の結果に陥ってしまったと。
 こういったことを考えると、本当に必要としている子供にきちんと届く支援でないと、まずいわけです。そういう意味では、学校にも家庭にも地域にもどこにでも行けるSSWのこの特性、これを最大限に活用する、そういう熊本市であってほしいなというふうに、この決算状況を見ながら思った次第です。
 将来、SSWを目指す学生に聞きますと、熊本市のSSWには応募したくないというふうに答えます。福岡市を目指したいと。ソーシャルワークによって子供たちを支援したいという思いからSSWを目指しているそういう学生たちが、熊本市の教育委員会は、SSWの活用には熱心ではないというふうに思われているような現状があります。これについてどう考えられるか、教育長に最後にお尋ねしたいと思います。
        〔遠藤洋路教育長 登壇〕

◎遠藤洋路 教育長  教育委員会においては、将来スクールソーシャルワーカーを目指す学生のために、年間80時間のスクールソーシャルワーク実習を実施しており、10名程度の学生が参加しております。御指摘のような現状があるとすれば、非常に憂慮すべきであり、改善すべきだと考えますので、実習等の折に、雇用条件などを含め具体的な課題を聞き取り、解決を図ってまいります。
        〔村上博委員 登壇〕

◆村上博 委員  私は、SSWの問題については、今後もライフワークの一つとして取り組んでまいりたいと思いますので、今後とも、教育長とはいろいろ意見交換させていただきたいというふうに思います。
 私の質疑を終わります。(拍手)

○園川良二 副委員長  村上博委員の質疑は終わりました。
 次に、福永洋一委員の質疑を行います。
        〔福永洋一委員 登壇〕

◆福永洋一 委員  市民連合の福永洋一です。
 今日は、大きく3点について質問させていただきます。決算状況の報告書を基に、3点目の市民病院は、市民病院の決算の報告書を基に質問をしていきたいと思っています。
 1点目は、安全で心豊かに暮らせる地域づくりの推進ということで、政策局長、健康福祉局長に答弁をお願いします。
 決算報告書は、防災・減災の推進、地域防災力の向上ということで、32ページから35ページ、政策局関係です。それと、90ページに健康福祉局関係で記載がされています。それぞれの中身について説明する時間はありませんので、早速質問に入っていきたいと思っています。
 1点目、災害対応時の地域の団体、様々な団体、自治会、民生委員、ささえりあ、消防団等ありますが、特に防災連絡会、もう9割近く組織化できているということですけれども、災害対応時の地域の団体がどういう役割を果たすのかという見解を、政策局長によろしくお願いします。
 2点目、災害時要援護者名簿の取扱いについてということで、健康福祉局長に答弁願いますが、90ページに、これまで災害時要援護者名簿、手挙げ方式ですね、災害時に自分では避難所に行ききらんけん、災害の後も含めてですけれども、見守りや移動支援等はしてほしいという人たちがいらっしゃるということで、昨年度は1,300人増えて9,295人という記載があって、今後の課題は、勧奨を進めてさらに増やしたいと、個別支援プランもきちんと作成したいということですけれども、この名簿の配布について、いつ誰にどのように配布されていらっしゃいますでしょうか。
 それと、名簿の活用策についてですが、名簿の使用の目的、その内容についてお知らせください。
 以上です。
        〔田中俊実政策局長 登壇〕

◎田中俊実 政策局長  校区防災連絡会の役割についてお答えします。
 校区防災連絡会は、熊本地震の教訓を踏まえ、避難所運営や避難者対応を円滑に行うために、平時から行政や施設管理者、自治会等々の地域団体が協力をしまして、災害発生時の対応方針等を協議する組織でございます。災害発生時は、校区内の避難状況や物資配布状況等の情報を取りまとめ、各区対策部との調整に当たるなど重要な役割を担っております。
        〔石櫃仁美健康福祉局長 登壇〕

◎石櫃仁美 健康福祉局長  災害時要援護者名簿についてお答えいたします。
 まず、名簿の配布時期や配布対象者についてでございますが、災害時要援護者名簿は、災害時に自力で避難できない方などを対象といたしまして、あらかじめ本人の申請に基づき名簿に登録し、地域の関係者や市の関係機関で情報を共有するものでございます。
 名簿の配布につきましては、例年、役員改選後の7月下旬から9月にかけて、自治会長、民生委員、校区社会福祉協議会会長に地域の会合等で配布いたしております。
 次に、名簿の使用目的、内容についてでございますが、災害発生時に避難情報の伝達や要援護者の安否確認、避難支援のために活用するとともに、平常時におきましても、災害発生時の個別支援プランをあらかじめ策定し、日頃から避難場所や避難経路などの情報を共有しておくなど、地域での見守り活動に使用していただいているところでございます。
 個別支援プランの内容につきましては、要援護者本人の身体状況、地域の支援者の連絡先、かかりつけ医、避難所周辺の地図、避難時に必要とする支援方法などを記載いたしております。
        〔福永洋一委員 登壇〕

◆福永洋一 委員  今答弁がありました中身については、平成27年作成の熊本市避難行動要支援者支援計画の中にも書かれてあります。
 その中の第3編に災害時要援護者支援制度の項目というのがあります。そこに2点、ちょっと抜粋して報告しますが、市は、平成19年度、2007年度ですので、もう13年前から災害時に支援を要する方を対象とし、市と地域が連携してこれらの人々を支援する体制づくりを推進しているというふうに記載されています。13年前です。登録情報の共有ということで、関係機関は危機管理防災総室とかいろいろな行政の機関が書いてあります。地域には、町内自治会、自主防災クラブ、民生委員、その他というふうに記載があっています。
 実態はどうかというと、市と地域との連携はうまく取れていません、まだ。支援体制は確立していないと言わざるを得ません。それと防災連絡会の、私、防災委員会と言いますが、武蔵校区だけは、そこに名簿の提供はあっていません。それが実態です。
 決算というのは課題を明確にして、では、今年度どういうふうに取り組むのかということで、きちんとやはり今年度の取組に反映しなければいけないという視点から、台風10号の対策について、ちょっと質問をしたいと思っています。
 これは、総務委員会なりほかでも議論をして深めていただきたいんですけれども、私自身は、6月議会でも、これまで8年前の豪雨災害の後も地震の後もいろいろなことを言ってきました。このとき6月に言ったのは、名簿を活用しての対策は、現状では地域任せで、活動内容は地域ごとに温度差があるから、きちんとしないといかんですねというふうに言っています。対象の人を、助けないといけない人を、災害時に誰がどのようにどこに避難させるのか。今後その具体的な対策に向けての取組が必要ですねというふうに言っていました。
 今回、台風10号の実態ですけれども、近隣校区のほとんどは自助と公助だけです。私の校区も、恥ずかしながら動いていません、はっきり言って。なぜかというのは後から言いますけれども、行政からは、自治連合会長と民生児童委員の代表に土曜日に連絡が入っています、日曜、月曜日にかけて台風が来ましたので。その内容は、避難所運営は行政で行うので、自治会等の動きは要りませんというような伝達だったようです。
 私は、防災委員会、市としては防災連絡会ですけれども、ずっと土曜日、待っておりましたが、全く連絡はありませんでした。ということで自治会長と話し合って、どうしましょうかと。自治会長は、もう行政がするからよかと。
 私は、よほど自治会長なり民生委員の人たちを集めようかと思ったんですが、リーダーシップを発揮できずに、その夜、日曜日の夜は台風の音を聞きながら、何かすることがあったのではないかなと思いながらも、翌日、午前と午後に6つの校区、小中学校の避難所、龍田総合出張所を見て回りました。おおむね龍田総合出張所は70名程度、ほかは10名から20名の避難者でした。
 そういう中で、1つの校区だけが自治会長と地域の民生委員の方たちと組織をきちんとつくって、要支援の人たちの名簿、プラスアルファの人たちに声かけをして、避難所まで車の移動ができない人たちは避難所まで誘導をされています。ちなみに人数は十数名だったとお聞きしていますけれども、実態はそういうことだったということです。
 消防団の活動はきちんとありました。午前中、地域の避難所はここに開設されていますので、自分の命は自分で守りましょう、きちんと避難しましょうという情報提供があったところです。
 そういうことで、2点質問をさせてください。
 一つは、地域の団体の連絡はどこにどんな内容でされたのでしょうか。政策局長。
 2点目、災害時要援護者名簿等、名簿等というのは、武蔵校区だけで80名程度いらっしゃるんですけれども、それ以外の人も含めて相当数いらっしゃるんですけれども、その活用のための指示はきちんとされたのでしょうか。健康福祉局長に答弁願います。
        〔田中俊実政策局長 登壇〕

◎田中俊実 政策局長  地域団体への連絡体制についてお答え申し上げます。
 これまで風水害に対する予防的避難におきましては、公設公民館などの基本避難所20か所を開設し、市職員のみで運営を行ってきたところでございます。
 今回の台風10号では150か所の避難所を開設し、これまでの風水害時の対応と同様に、市職員主体で運営を行うこととしましたが、これらの対応について、地域団体への連絡が十分ではございませんでした。
 今回の経験を踏まえ、議会で御指摘いただいた課題や現場対応で生じた問題点を検証、総括しまして、風水害時における地域との連絡体制も含め、関係マニュアルに反映させてまいります。
        〔石櫃仁美健康福祉局長 登壇〕

◎石櫃仁美 健康福祉局長  災害時及び平常時における名簿の活用につきましては、名簿を配布する際に、地域の関係者へお願いしているところでございます。
 今回の台風10号の接近に際しては、改めて活用について個別の指示は行っておりませんが、災害時要援護者の避難をより円滑に行うための連絡体制など、見直すべき点があると認識いたしております。
 そこで、先ほど政策局長が答弁した関係マニュアルの再点検に当たりまして、関係部局とも連携を図りながら、名簿の活用方法等につきまして、地域の皆様とともに検討してまいりたいと考えております。
        〔福永洋一委員 登壇〕

◆福永洋一 委員  ありがとうございます。一定前向きな答弁があって、今後マニュアル等見直しをするということですけれども、私の方からは、今回あるべき姿としては、やはり校区防災連絡会がせっかくできていますので、その代表なり民生委員の人たちにもきちんと連絡して、名簿を活用して、助けるべき人を助けてくださいね、というお願いをやはりすべきだったのではないのかと思っています。
 13年前から取り組んでいる、市と地域が連携して、助けてくださいという人々を支援する体制づくりを推進しているのであれば、なぜそれがきちんとできなかったのかなということで、私自身も反省しているんですけれども。本当に死者とか出ておったら、もう大変な思いで、僕はこの場に立ちきらんだったかもしれないという思いで、今発言をしているところです。
 地域団体にきちんと連絡して、援護者名簿を活用して、やはり声かけして、車がないならば、自治会の役員なりみんなで協力して避難所に連れていく、見守りをするという、そういったことも含めてすべきではなかったのかなというふうに反省をしているところです。
 あと、総合出張所に行きましたが、私は、6校区の小中学校の十数校を全部、避難者の数とか把握していましたが、所長に、全体を把握されていますかと言ったら、私はしていませんと。聞いたら、各区の防災担当が把握しているだけなんですね。
 南区でもあったように、避難所に行ったら、もうそこは満杯で違うところに行ってくれということがありましたけれども、そういったのはやはりきちんと管轄して、住民に連絡する体制なんかも含めて、今後必要かなと思っています。
 今日の地方紙の社説に、格差のない防災・減災という記事があっています。
 市長は、これまで台風10号の対策についてどうでしたかといったら、おおむね、自助・共助・公助それぞれ役割を果たし、迅速的確に対応できたと思われるみたいな答弁をされていますけれども、私から言わせれば、自助と公助だけの台風10号対策だったと思っています。共助の役割を果たせなかったということで、今後きちんと検証もしていただきたいなと思っています。
 それと、迅速的確にという言葉がありますけれども、お隣の菊陽町からは放送が聞こえてきます。合志市もそうですけれども、菊陽町は、台風9号でも避難所を開設しています。防災の放送をきちんともう火曜日、水曜日には行っていました。そして台風10号が来るから、さらに避難所も開設していますよというお知らせをしていますので、熊本市が迅速的確に行えたかどうかというのは、やはり他の市町村なりの取組と比較して、検討をしていただきたいなと思っています。
 各区の避難所の担当職員は、今、どうでしたかという振り返りをしていますが、市としての危機管理防災総室、そして担当の健康福祉局関連の課も含めてですけれども、やはりきちんと振り返りをすべきではないかなと思っています。
 ちなみに、社説の最後の方に何て書いてあるかというと、自助が及ばない人を取り残さず、共助や公助で補う社会でなければ、防災・減災の実効性は高まらないというふうに書かれてあります。
 台風豪雨災害は、9月まだ来る可能性がありますので、検証に時間を余りかけずに、やはり南区なんかは、区からきちんと高潮があるということで、民生委員、自治会も動いてくださいねという指示があっているんです。風は全部に吹くんですよ。なのに、ほかの区はきちんとできなかったということで、私自身も反省していますので、市としての執行部も反省を踏まえて、頑張っていただきたいと思います。
 次、(3)、(4)ですが、(3)訓練の内容ですが、35ページに書かれてあります。地域と連携して取り組んでいるということですけれども、もう以前も質問しましたが、小中学校の一定のところにですが、全部ではありませんが、貯水タンクが配置されています。地震のとき、これが全く活用されていませんでした。貯水タンクが配置されている小中学校の避難所においては、きちんと操作の訓練をすべきだと考えています。
 それと、マンホールトイレが逐一今整備されていますが、これをきちんと設置できるのか、私は非常に危惧していますので、その計画があるのかないのかも含めて、答弁をお願いします。
 備蓄についてですが、これ34ページ、90ページに書いてあります。今年度の取組として、コロナ対策として備蓄物品がまた新たに増えているんですけれども、その内容と予算についてお知らせください。
 それと、避難所となっている小中学校の備蓄倉庫、それぞれ小中学校に1個ずつあるんですが、6月議会でも言いましたが、もう入り切らない状況で、違う教室なんかに置いてある実態もありますので、そのための予算確保はしてあるのでしょうかという質問です。政策局長に答弁願います。
        〔田中俊実政策局長 登壇〕

◎田中俊実 政策局長  貯水機能付給水管等の操作訓練及び避難所における備蓄に関する御質問にお答えいたします。
 大規模災害発生時における避難所運営は、避難所担当職員、施設管理者及び地域住民により構成される避難所運営委員会が行うこととしております。そこで、毎年新たに任命された避難所担当職員に対しましては、避難所運営全般に関する対応のほか、貯水機能付給水管やマンホールトイレの設置、操作などの実務についても研修を実施しております。
 また、毎年4月に実施している震災対処実働訓練におきましても、避難所運営委員会や参加された地域の方々とともに、分散備蓄倉庫の資機材の取扱いのほか、これらの設備の設置、操作の訓練を実施しておりまして、さらに地域が主催する防災訓練においても、同様に支援を行っております。
 今後とも一人でも多くの地域の皆様が、災害用の資機材を的確に使用することができますよう訓練を継続し、地域防災力の強化に努めてまいりたいと考えております。
 避難所に必要な新型コロナウイルス感染症対策の備蓄品についてでございますが、これは5月補正で予算化をしたところでありまして、その内訳は、マスク、消毒用エタノール、非接触型体温計、パーティションなどとなっております。
 次に、小中学校等の指定避難所ごとに設置している分散備蓄倉庫につきましては、備蓄する物品は地域防災計画におきまして、非常食料、飲料水、生活必需品、資機材の4品目を定めているところでございます。しかしながら、委員御指摘のとおり、倉庫によっては整理整頓が行き届かず、飽和状態のところも見受けられますことから、倉庫内の整理や維持管理の在り方につきまして、今後、避難所運営委員会と協議を行ってまいります。
        〔福永洋一委員 登壇〕

◆福永洋一 委員  訓練は行っているということですけれども、コロナ対策ということで、特にマンホールトイレの設置の訓練なんかは、ちょっと先送りされているようですので、地域の役員と地域担当職員ぐらいのレベルだったら、いつでも開催できるのかなと思っていますので、研修等含めて地震等の対応ができるように、よろしくお願いしたいと思っています。
 備蓄については、予算もつけて確保に努めているということですけれども、1点、気になるのはパーティションです。平成24年、8年前に九州北部豪雨災害があって、龍田の白川があふれて、体育館なりに20人、30人で避難されたときに、パーティションが要るのではないですかということで、9月議会で質問をしました。そのときの回答は、必要な数についてきちんと整備しますということでしたが、その後、熊本地震が起きました。そのときに、パーティションはというふうにいろいろな部署のところに聞いたけれども、どこにもなかったんです。よく聞いたら、何千枚かはあったらしいですけれども、一つの避難所だけに配るわけにはいかないということで、出さなかったという話なんです。
 ところが、台風10号で今回1万人、画像を見るなり、私たちの校区を見るなり、パーティションはどこにもないんです。体育館の中に10名、20名ですので、離れているからいいんですが、南区のある場所の避難所では100人、200人規模で避難されたというふうに聞いています。そういったところは、きちんとコロナ対策でパーティションがあったのか。距離も3密を避けるための対策としてのパーティションはどこにあるんですかね。
 本当に使われたのかどうか、これはもう回答を求めませんけれども。パーティション、パーティションと言うたびに、必要な数について備蓄しますと。今回のパーティションの予算は計上してあるけれども、全国規模で予約が殺到して、まだ不足して手に入っていませんという話ですが、その前のパーティションは、ではどこにあるのでしょうか。
 それと、備蓄倉庫は、整理整頓が行き届かず飽和状態のところもあるというお話ですが、パーティション、今回、武蔵小学校、20人来られるなら、4世帯、5世帯分できちんとパーティションを設置するならば、それだけの数は要りますよね。それぞれパーティションをいろいろなところに配れば、多分備蓄倉庫には入り切れないという状況も生まれるやに思っていますので、きちんと検証をしていただきたいと思っています。
 防災関連は以上です。
 ちょっとトーンを落としてお話ししようと思っています。
 2点目、生涯を通じた健康づくりの推進、これは健康福祉局長にお尋ねします。
 これは、95ページです。生涯を通した健康づくりの推進、健康づくりの支援ということで、歯と口腔の健康づくりの推進という項目があります。
 これ何で質問するかといいますと、昨年、議員提案で三島議員を会長にして、7回いろいろな議論を重ねて、4月からやっと熊本市歯と口腔の健康づくり推進条例というのができました。
 これは4月からの取組ですので、今後きちんと市としても整理されるんでしょうけれども、95ページの中の文章を読んでもらうと、ライフステージに応じた歯科口腔保健の推進の具体的な取組についてという記載があるんですが、そこに書いてあるのは、8020推進員の育成や地域の歯科保健活動支援を行い、市民の口腔の健康づくり啓発に努めますと書いてあるんですが、推進員の育成とフッ化物洗口だけの取組しか書いていないんです。
 私自身は、市がいろいろな取組をしているのを知っていますので、どこかにやはり記載すべきではないかなと思って、一生懸命調べるんですが、92ページ、93ページに食育の取組、117ページに妊婦の健診、妊婦歯科健診、乳児健康検査、こんにちは赤ちゃん事業等が記載されています。
 市として、きちんとやはり歯と口腔の健康づくり推進のための具体的な取組、今何をされているのかというのをやはりきちんと表現してほしいなという思いで質問をさせてもらいます。
 ちなみに、3歳児健診での虫歯の罹患率は、残念ながら、20政令指定都市中、最下位にまた転落したらしいです。そういった意味では、きちんと取り組んでいただきたいというということで、現状の取組の報告をよろしくお願いします。
        〔石櫃仁美健康福祉局長 登壇〕

◎石櫃仁美 健康福祉局長  令和2年第1回定例会におきまして、熊本市歯と口腔の健康づくり推進条例が議員提案により制定され、生涯を通じた歯と口腔の健康づくりをさらに推進していくことが重要であると認識いたしております。
 本市では、第3次熊本市歯科保健基本計画を定めまして、市民、関係機関、関係団体、庁内関係課などと連携し、妊娠期及び乳幼児期から高齢期までのそれぞれの時期に応じた歯と口腔の健康づくりに関する施策を実施しております。
 決算状況報告書に記載以外の具体的な事業につきましては、妊娠期において妊婦歯科健診及び歯科健康相談を行い、乳幼児期では、小児科等の医療機関を通したリーフレットの配布や、地域における子育てサークルや保育所等で歯科健康相談や歯磨き教室を開催するなど、虫歯予防の啓発を進めているほか、1歳6か月児及び3歳児幼児健診におきましては、歯科健診及び歯科健康相談を実施するとともに、さらに1歳6か月児に対しましては、フッ化物の体験塗布を行っております。
 また、障がい児及び発達に不安のある乳幼児に対しましては、より積極的な虫歯予防を推進するため、フッ化物塗布、口腔衛生指導を行う歯っぴー事業を実施しております。
 成人期には、歯の喪失と生活習慣病発症予防のため、歯周病健診を実施し、高齢期にはオーラルフレイルの予防として、後期高齢者歯科口腔健康診査、短期集中予防サービスなどの施策を展開しております。
 今後とも、ライフステージの特性に応じた歯と口腔の健康づくりの推進を図ってまいります。
        〔福永洋一委員 登壇〕

◆福永洋一 委員  虫歯予防に関する取組については、もう私が議員になってからずっと言い続けていることがあるんですけれども、やはり胎児のときに母親がどんな食事をするかによって骨の形成もある程度決まってくるんです。そして、生まれた後の乳児の時期にどんな食べ物を食べさせるかとか、歯磨きがきちんとできるかできないかによって虫歯ができる可能性が高まったり、低まったりするということで、熊本市がなぜ3歳児健診で、20政令市中最下位なのかというのが、僕は8年前からずっと言い続けているんですけれども、きちんと市としては取り組んでいますということですけれども、他都市の取組が先行しているのか、熊本市が遅れているのかも含めてですけれども、きちんとやってほしいなと思っています。より一層頑張っていただきたいと思っています。
 条例に対する今年度の取組は、12月にきちんと報告しますということですので、よろしくお願いします。来年度のこの決算状況報告書には、条例の取組という項目が多分起こされるのかなと思っています。3歳児健診時の虫歯罹患率が最下位から少しは上に上がるように頑張っていただきたいということで、次の質問を行いたいと思っています。
 最後です。市民病院の決算についてお尋ねします。
 地震でやられて、昨年10月、新市民病院としてオープンをしたところです。その間、3年半以上、職員の方々はいろいろなところで働きをして、そしてオープンにこぎ着けたんですが、現在は、コロナ対策で非常に大変な思いで苦労をされて仕事をされているところです。そういう中にあって、決算に対してどのような見解をお持ちかというのが一つです。
 2点目、新型コロナの感染拡大ということで、2月から3月にかけて、今もそうですが非常に厳しい状況ということで、外来の患者さんも相当数減っているというふうに聞いています。今後の財政状況について、どのように見解をお持ちでしょうか。事業管理者にお聞きします。
        〔水田博志病院事業管理者 登壇〕

◎水田博志 病院事業管理者  令和元年度の市民病院事業の決算につきましては、年度当初より大変厳しい状況になるものと認識していたところでございますが、医業費用の経費削減などにより、当初予算に比べますと収支を改善することができたところでございます。
 新型コロナウイルス感染症拡大の影響につきましては、本年2月から患者が発生し、これに伴う受診控えや風評被害などによる影響は、令和元年度においても見られたところでございますが、特に今年度におきましては、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、その影響は今年度収支を大きく悪化させることは必至であり、今年度決算は非常に厳しい状況になるものと認識しているところでございます。
        〔福永洋一委員 登壇〕

◆福永洋一 委員  10月から収支改善に向けて取り組んできたものの、2月以降からのコロナの影響で、今年度決算は非常に厳しいという答弁でした。
 病院にあっては、地方公営企業として経営努力を望むところですけれども、市としての財政補填がなければ、公的病院としての役割を果たせなくなるのではというふうに危惧しているところです。
 そこで、財政局長にお尋ねです。今後の病院経営に対する財政支援について、どのように考え対応されるのか、お聞きします。
        〔田中陽礼財政局長 登壇〕

◎田中陽礼 財政局長  病院経営に対します財政支援についてお答え申し上げます。
 地方公営企業におきましては、経営に要する経費は、経営に伴う収支をもって充てる独立採算制が原則でございます。しかしながら、公営病院は、感染症医療など地域に必要な医療を政策的に提供する役割も担っておりますことから、国が定める繰り出し基準に基づき、不採算部門における医療の提供などに要する経費につきまして、一般会計から病院事業会計に対し、繰り出しを行っているところでございます。
 今般の新型コロナウイルス感染症の拡大を受けまして、国及び県におきましては、新型コロナウイルス感染症対応緊急包括支援交付金を活用しました空床補償ですとか、公営企業の資金繰りを円滑にするための特別減収対策企業債の発行などの支援策を講じることとされております。
 病院事業会計に対します操出金につきましては、このような公営企業に対する国及び県の支援状況ですとか、病院の経営状況等を踏まえまして、必要な措置を講じてまいります。
        〔福永洋一委員 登壇〕

◆福永洋一 委員  国、県の支援金の活用、そして特別減収対策企業債等の発行をして対応するというお話がありましたけれども、企業債というのは借金なんです。15年間で返還すればいいよという中身にはなっていますけれども、現状は熊本市、前年度の債務の残高ですけれども、192億円でまた96億円借金をされています。そして、昨年度の返還額は5億円なんです。昨年度の末の起債の残高は283億円です。毎年5億円ずつ返していっても60年近くかかるんです。ここにまた企業債をということですけれども、それしかないんでしょうね。
 ただし、今回ちょっと何でかなと思っているのが、今回、国からのコロナ対策の予算を基金として40億円ぐらい積み立てて、中小企業の支援に充てるということですけれども、これだけの中の幾らかを真水ですので、民間企業を助けることも必要ですけれども、公的病院の市民病院なり、公共交通の市電存続のために財源措置がなぜできないのかなという疑問を持っているんですね。
 これは多分、国の規制があるのかなと思っていますが、市電の話は6月議会でもお話ししましたけれども、市電なり、病院を持っている自治体というのは非常に厳しい状況にありますので、やはり国に対して、必要な施設なり事業なのでということで、やはり違うお金の使い方も含めてですけれども、やはり要望も含めて、今後よろしくお願いしたいと思っています。
 以上、私の質問はこれで終わります。ありがとうございました。(拍手)

○園川良二 副委員長  福永洋一委員の質疑は終わりました。
 以上で、市民連合の質疑は終わりました。
 総括質疑の途中ではありますが、本日の審査はこの程度にとどめ、残余につきましては、明16日水曜、午前10時から再開したいと存じます。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
                            午後 3時28分 閉会


出席説明員
   市長       大 西 一 史    副市長      多 野 春 光
   副市長      中 村   賢    政策局長     田 中 俊 実
   総務局長     深 水 政 彦    財政局長     田 中 陽 礼
   文化市民局長   井 上   学    健康福祉局長   石 櫃 仁 美
   経済観光局長   田 上 聖 子    都市建設局長   田 中 隆 臣
   選挙管理委員会事務局長         代表監査委員   池 田 泰 紀
            岡 村 公 輝
   消防局長     西 岡 哲 弘    教育長      遠 藤 洋 路
   病院事業管理者  水 田 博 志

議会事務局職員
   事務局長     富 永 健 之    事務局次長    和 田   仁
   議事課長     池 福 史 弘    調査課長     下錦田 英 夫
 
通信中です...しばらくお待ち下さい