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熊本市議会議員 たなか あつお

熊本市議会議員 たなか あつお

2019年03月04日 厚生分科会

平成31年第 1回厚生委員会

               厚生委員会会議録

開催年月日   平成31年3月4日(月)
開催場所    厚生委員会室
出席委員    8名
        田 上 辰 也 委員長    白河部 貞 志 副委員長
        くつき 信 哉 委員     西 岡 誠 也 委員
        田 中 敦 朗 委員     園 川 良 二 委員
        上 野 美恵子 委員     坂 田 誠 二 委員

議題・協議事項
  (1)議案の審査(1件)
     議第59号「熊本市病院事業の設置等に関する条例の一部改正について」
  (2)送付された陳情(3件)
     陳情第5号「子どもの医療費無料化に関する陳情書」
     陳情第6号「社会福祉法人敬人会並びに軽費老人ホームわらべ苑における適切な運営への指導を求める陳情」
     陳情第7号「「さくらカード」を守り拡充を求める陳情」
  (3)所管事務の調査

                            午前 9時59分 開会
○田上辰也 委員長  ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 今回、当委員会に付託を受け審査いたします議案は、条例1件であります。
 このほか陳情3件が議長より参考送付されておりますので、お手元に配付しておきました。
 それでは、審査の方法についてお諮りいたします。
 審査の方法としては、まず、付託議案について説明を聴取した後、議案についての質疑を行い、次に、所管事務の調査として、執行部より申し出のあっております報告7件について説明を聴取し、陳情及び所管事務について、質疑を行いたいと思いますが、御異議ありませんか。
        (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○田上辰也 委員長  御異議なしと認め、そのようにとり行います。
 これより議案の審査を行います。
 議第59号「熊本市病院事業の設置等に関する条例の一部改正について」の説明を求めます。

◎藏原正国 総務課長  議第59号「熊本市病院事業の設置等に関する条例の一部改正について」御説明申し上げます。
 改正理由につきましては、10月の開院に合わせ病床数を変更するため、所要の改正を行うものでございます。
 改正内容につきましては、一般病床544床を380床に、感染症病床12床を8床に改めるものでございます。
 このうち感染症病床につきまして、第一種感染症病床2床は変更ありませんが、第二種感染症病床につきましては、平成29年開催の県保健医療推進協議会で熊本圏域と上益城圏域が統合して一つの二次保健医療圏として設定されたことによりまして必要病床は6床となります。
 施行日は、開院予定の平成31年10月1日でございます。
 またあわせて、平成32年4月1日施行の地方自治法改正による引用条項の整備を行うものでございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。

○田上辰也 委員長  以上で議案の説明は終わりました。
 これより質疑を行います。
 付託議案について質疑及び意見をお願いいたします。

◆西岡誠也 委員  病床数の変更については、これ自体には特に、減らすことについてはやむを得ないと思いますけれども、これは国の方で病床数の削減ということでたしか熊本市は3割ぐらい削減しなさいということだったと思うんですが、市民病院はこういう形で病床数を減らすんですが、県内のトータルとしての病床数の削減についてはどのようになっているのか、ちょっとお知らせをいただきたいと思います。

◎川上俊 医療政策課長  病床規制につきましては、熊本県の保健医療計画の中で管理されているものでございまして、今国の方が都道府県ごとに地域医療構想を策定して、その中で地域ごとで今後の病床のあり方を検討することになっております。
 県の方も決して地域医療構想自体が病床削減の計画ではないと申しておりますので、それに向けて今後、関係者の方で調整会議の方が今熊本県レベル、そして熊本市とそれから上益城の方の圏域の中でそれぞれ調整会議が開かれておりますので、その中で病床についての議論も進んでいくものと考えております。

◆西岡誠也 委員  たしか国の方では病床数の削減だけではないということだったけれども、県によっては2割とか3割とか、こういうやつで動いていたと思うんです。ですから、そういう意味では熊本県は3割ということになりますと、ちょうど計算が合うわけです、熊本市の場合は、市民病院に関して言えば。
 熊本市民病院は3割削減しましたと、ほかの民間含めて、公的な病院含めて削減をしないということになると、熊本市民病院ばかりまじめに削減したけれども、ほかのところは知らないということになりますので、その辺についてちょっとどうなのかという質問をしたわけです。
 ですから、今の答えを聞くと、今からそういう議論が始まるということだけれども、私の認識はもう既にそれは実施されるという方向で進んでいるという認識をしていたものですから、その辺はいかがですか。

◎川上俊 医療政策課長  先ほど申しましたように、地域医療構想につきましては今調整会議を県の方が開催しておりまして、その中で各関係者で協議を、今もう既に始まっているところでございますが、その中で議論がされるところだと思います。病床につきましては各民間の病院につきましてもなかなか難しい問題もあるのかなと思っておりますので、今後まずはそういった調整会議の中で話を進めながら、療養病床の転換あたりも今後進んでいくものと思っておりますので、そのあたりで病床が減るような方向に進んでいくのではないかと考えております。

◆西岡誠也 委員  熊本市の病院問題だけではなくて県内の問題ですから、余りそこでいろいろ言うわけにはいかないけれども、ただ全体的に見たときに国が、これだけ病床数が多いから熊本市は3割減らしてくださいということで熊本市だけ守って、ほかのところはいっちょんうちあわんということになると何だということになりますので、その辺はきちんと発言はやっていく必要があるのではないか、こういう指導が来たから熊本市民病院についてはこういう形でやっておりますということを言うべきではないかというふうに感じたものですから発言させていただきました。

○田上辰也 委員長  ほかにありませんか。
        (「なし」と呼ぶ者あり)

○田上辰也 委員長  ほかになければ、以上で付託議案に関する審査を終了いたします。
 これより所管事務調査を行います。
 執行部より申し出のあっております報告7件について、順次説明を聴取いたします。

◎神永修一 健康福祉政策課長  厚生委員会報告事項説明資料の1-1と1-2をお願いいたします。
 外部委員によります高齢者及び障がい者の社会参加促進等に関する検討会についてでございますけれども、検討会の報告書としてまとめていただきましたので、その報告でございます。
 現物が資料の1-2の方でございます。
 きょうは概要をまとめております資料1-1によりまして、簡単に説明をさせていただきます。
 検討会報告の概要として、まず1の(1)の高齢者の社会参加促進についてですが、①の社会参加活動への動機づけのない高齢者に対して直接きっかけとなるような動機づけを与える取り組み、②番でございますけれども、社会参加活動促進に関する先進的な情報などを総合的に提供する取り組み、③番の高齢者を地域リーダーとして捉えて、全庁的に育成する取り組み、こういったことについて重点化すべきとの内容でございました。
 次に、(2)番の障がい者の社会参加促進についてですけれども、①番の障がいの理解の促進、②番の雇用・就労の促進、③番の交流活動・移動支援の促進について重点化すべきとの内容でした。
 2ページをお願いいたします。
 (3)熊本市優待証(さくらカード)制度についてですけれども、①番の利便性の向上として、チャージ環境の問題など利便性の向上について利用者の視点に立った検討を行うことが必要であり、また、②番でございますけれども、対象者や利用者負担の見直しとして、ア、高齢者については持続可能な制度として維持されるべき、制度の対象者や負担割合の見直しも必要、社会参加促進事業全体を考える中で総合的な検討を行うことが必要との内容でございました。また、イの障がい者についてですけれども、さくらカード制度の果たす役割は重要として利用者の負担軽減についてさらなる配慮が検討されるべき、より多くの障がい者が社会参加できるよう対象者の見直しが必要、この内容について重点的に検討していく必要があるとまとめていただきました。
 次の3ページでございますけれども、この報告の内容を受けまして、2の庁内検討会議の設置でございますけれども、高齢者の社会参加促進事業の今後のあり方や具体的な事業の実施内容について全庁的に検討を行うため庁内検討会議を平成30年12月に設置したところです。
 3番の今後の予定ですけれども、庁内検討会議において高齢者の社会参加促進事業全体の今後のあり方や具体的な事業内容について整理をし、再度、外部検討会の意見を伺いたいと考えているところです。その後、具体的な施策につなげる予定としております。
 よろしくお願いいたします。

◎惠口猛 審議員兼介護事業指導室長  厚生委員会報告事項説明資料2をお願いいたします。
 介護保険サービスに関する人員基準算定の誤りについて(中間報告)でございます。
 これは、第4回定例会厚生委員会で報告しました人員基準の算定方法について、基準省令の解釈に誤りがあったことから、これまでの新規申請や更新申請等に係る総点検の実施について、進捗状況を報告するものです。
 2月現在の時点で省令の解釈を誤っていたサービス、小規模多機能型居宅介護及び看護小規模多機能型居宅介護に係る事業所総数62カ所のうち全ての点検が終了したところです。現時点で届け出時点において人員基準の要件に合致していない事業所数は9カ所でありました。
 届け出時点で人員基準の要件に合致していない事業所9カ所については、実地調査を行い、実績が人員基準の要件を満たしているか否かを確認する予定でございます。
 なお、小規模多機能型居宅介護及び看護小規模多機能型居宅介護以外の施設についても調査を継続してまいります。

◎友枝篤宣 障がい保健福祉課長  それでは続きまして、熊本市障がい者生活プラン(案)について御説明をいたします。
 資料は厚生委員会報告事項説明資料3-1から3を使って御説明をいたします。
 この障がい者生活プランにつきましては、これまで議会の方にも何度か報告をさせていただいておりまして、御意見をいただいたところでございます。それから、外部委員の方からも意見をたくさんいただいております。庁内協議を継続的に進めてまいりました。
 そして今回、平成31年1月24日から2月18日にかけてパブリックコメントを実施したところであり、これらを反映させて案を資料3-3に取りまとめておりますので、後ほどまた御確認いただけたらと思っております。
 この場におきましては、パブリックコメントの結果につきまして報告をさせていただきたいと思います。
 まず、全体といたしまして12名の方から36件の御意見をいただいたところでございます。
 内訳を報告いたします。
 まず、対応1、ここに10件、対応2、5件、対応3、13件、対応4、3件、対応5、5件という状況でございます。
 中身について、少し説明をさせていただきたいと思います。
 資料を1枚めくっていただきますと詳細な部分が出てまいります。
 まず、1ページ目の1番、ここで御意見の内容が、「共生」とか「生涯を通じて一貫して切れ目のない支援体制の充実」というようなことが書いてあるけれども、言葉だけでは非常にわかりにくいというような御意見をいただいております。私どもの方といたしましては、言葉だけでは、説明だけでは確かにわかりにくい部分がありますので、今回、3ページの方にイメージ図を加えさせていただきました。これは支援機関のあり方、あるいは障がい福祉サービスのかかわり方、これらを図解で説明させていただいているところでございます。
 それから、その下に3ページといたしまして、基本目標の「検証指標」についてというようなところで御意見をいただいております。「差別を感じたり嫌な思いをした経験」の目標値が私どもは25%と設定させていただいております。それから、「暮らしやすいまちだと思う割合」、これを50%とさせていただいておりますが、これに対して、それぞれ差別を感じたり嫌な思いをした経験はゼロ%にするべきではないか。あるいは暮らしやすいまちだと思う割合は100%を目標に設定すべきではないかというような御意見でございますが、確かに最終的に目指すべきところはゼロ%、100%というところでございましょうが、今回は期間を区切っての計画になっておりまして、PDCAサイクルをきちんと回しながらこの事業評価をきちんと上げていくというような確認をしていくというところから、目標値を今回掲げさせていただいているところでございますので、こういったところを説明しながら御理解を求めさせていただきたいと思っております。
 それから、少しページが飛びますが、5ページ、項番16番でございますが、ここでは調査の結果によりまして相談支援事業所の認知度が非常に低いんではないかというような御意見をいただいております。これは、確かに私どももアンケートの結果から認知の低さというのは痛感しておりますので、ここは今後とも相談支援事業所の周知に努めてまいりたいというようなところの記載を加えさせていただいたところでございます。
 続きまして、自殺総合対策計画(案)について御説明をさせていただきたいと思います。
 資料は4-1から4-3を使わせていただきたいと思います。
 この計画につきましても、これまで議会におきましていろいろ報告させていただき、御意見をいただいているところでございます。また、外部委員の皆様についても御意見をいただきながら、庁内協議も進めてきたところでございます。
 今回、平成30年12月28日から平成31年1月28日にかけてパブリックコメントを実施いたしましたので、その結果を報告いたしたいと思います。
 それらを踏まえて、また資料の4の3の方に計画の最終案を示させていただいておりますので、また後ほど御確認をいただけたらと思います。
 まずは、パブリックコメントの結果について御報告をさせていただきます。
 パブリックコメントの方は、1名の方から2件の御意見をいただきましたが、内容は別紙1に記載のとおりでございまして、検討の結果、いずれも参考意見として承らせていただいたところでございます。
 それから、パブリックコメントではございませんが、別途関係団体の方から御意見を頂戴しているところでございまして、1枚めくっていただきますと、参考というところで示させていただいているところでございます。28件の意見をいただいておりまして、対応1が10件、対応2、1件、対応3、7件、対応4、8件、対応5が2件という結果でございます。
 ここについて、少し詳細に御報告させていただきたいと思います。
 別紙1をおめくりいただきまして3ページをごらんいただきたいんですが、素案に対する関係団体からの意見というようなことでございます。
 そこの項番4番、それから6番の項目でございます。ここは、いずれも「自殺」という表現を「自死」にというような御意見をいただいているところでございますが、自殺と自死の表現につきましては、さまざまな御意見がありますことから、本市におきましては「自殺未遂者・自殺者親族等のケアに関する検討会」報告書、あるいは「『自死・自殺』の表現に関するガイドライン」、これらを参考に、主に遺族を対象とする場合は「自死」という言葉を使用させていただいており、法律の名称や行為そのもの等をあらわす場合は「自殺」というような表現を使用することとしております。したがいまして、今回の計画につきましては併記をさせていただくというようなことで説明をさせていただき、御理解を求めているところでございます。
 それから、6番の部分でございますが、書き出しの「自殺」の後に「自死」という言葉を入れてくださいというふうなことなんですが、ここは基本理念の部分でございますので、両方併記というようなことで表現を改めさせていただきたいと思います。
 それから、その下の7番の数値目標のところでございます。ここは数値目標を挙げるんであれば、自殺者ゼロという数値目標を挙げるべきではないかというような御意見でございますが、基本理念の方で「誰も自殺に追い込まれることのない熊本市」の実現と、ここで自殺者ゼロというようなところを掲げさせていただいておりますので、今回の計画につきましては施策の有効性、あるいはPDCAサイクルの機能というようなところを考えさせていただきまして数値目標を設定させていただいたところでございます。
 説明は以上でございます。

◎田中孝紀 健康づくり推進課長  資料の方は、説明資料の5-1をお願いいたします。
 第3次熊本市食の安全安心・食育推進計画について御報告をさせていただきます。
 前回、第4回定例会の当委員会におきまして本計画の概要並びに素案について御報告をさせていただいたところでございます。今回は、その後に実施いたしましたパブリックコメントの結果について御報告をさせていただきます。
 昨年11月26日から12月26日まで意見募集を行いまして、5番に記載をいたしておりますとおり、6名の方から14件の御意見をいただいたところでございます。
 内容は、6番に記載のあります対応1にありますように、御意見を踏まえて素案を補足修正、または追加記載したもの1件のほかにごらんのような内容ということになっております。
 まず、食の安全・安心の確保についてでございますが、次のページをお願いいたします。こちら別紙ということで記載をさせていただいておりますが、1ページから3ページまでに記載のとおり、御意見が8件ございました。内容といたしましては、残留農薬や自然農法に関すること、また農畜産物や水産物のトレーサビリティーの推進や遺伝子組み換え作物に関することなどでございました。これらの御意見への対応といたしまして、対応2の既に記載をしているものが3件、対応3の説明で御理解をいただくものが5件となっております。
 続きまして、食育の推進分野でございますが、5ページをお願いいたします。
 こちら5ページから6ページにかけまして記載のとおり、御意見が6件ございました。内容といたしましては、生活習慣病等の課題に対しての食育や食に関するボランティアでございます食生活改善推進員の活動への理解、また学校給食における食育について地産地消の促進や自然農法等の学習体験に関することでございました。これらの御意見への対応といたしまして、補足修正が1件、既に記載をしているものが2件、説明・理解が2件で事業参考が1件となっております。
 ここで5ページの2番、中段のところに記載をいたしております補足修正1件につきまして御説明をさせていただきます。
 パブリックコメントの方では、食と健康については地域でさまざまな啓発活動を実施している食生活改善推進員の活動についての御意見がございましたので、このことを受けまして、恐れ入ります、資料5-3、本冊、計画の方の26ページをお願いいたします。
 こちら26ページに食育推進員の展開図を記載いたしております。こちらの展開図の右上の方になりますけれども、食を通じたコミュニケーションで地域でつながる環の中に、食生活改善推進員などを想定いたしましたボランティア、NPO、地域関係団体等という文言を追記いたしたところでございます。修正につきましては、以上の1点でございます。
 以上のパブリックコメントの結果を受けまして、素案修正につきましては、先般2月5日に開催の健康くまもと21推進会議において御報告し、御審議いただきまして了承いただいたところでございます。その上で本日、修正した計画案をお示ししているところでございます。
 なお、そのほか今回資料といたしましては、これまでにも御提示させていただきました概要版を資料5-2としてお示しさせていただいているところでございます。
 説明は以上でございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  それでは、組織改編について、私の方から御説明いたします。
 資料の方は、報告事項説明資料6と書かれました、後ろの方から2ページ目で、横向きになっている資料でございます。
 さまざまな行政課題に迅速に対応できる効率的、効果的な組織体制を構築するため、各局におきまして幾らかの組織改編をしているところでございます。
 健康福祉局につきましては、高齢福祉及び介護事業の着実な推進のため、高齢介護福祉課を高齢福祉課及び介護保険課に再編することとしております。

◎畑田芳雄 病院審議員兼建設室長  厚生委員会報告事項説明資料7をごらんください。新病院の再建の進捗状況です。
 上段、右側の写真をごらんください。
 左側の白い建物が立体駐車場になりますが、躯体工事が終わっており、右側の方の敷地、院内保育所の建設に取りかかっている状況でございます。
 下段の写真をごらんください。
 病院棟の工事は、外装工事、内装工事ともに順調に進んでおり、足場解体に伴って外観が少しずつ見える状況まで進んでおります。
 建設工事は最終段階でございますが、10月の開院に向け、6月末に確実に竣工できるように取り組んでまいります。
 以上で報告を終わります。

○田上辰也 委員長  以上で説明は終わりました。
 これより質疑を行います。
 陳情及び所管事務について質疑及び意見をお願いいたします。

◆上野美恵子 委員  国民健康保険の運用のことについて、所管でお尋ねいたします。
 高額医療の限度額認定証の発行の件についてなんですけれども、病気をなさった方が負担なく医療が受けられるということですごく大事な制度だと思うんですけれども、滞納なさった方々について、一定の条件がないとこれが発行されないということがございまして、幾つか要件が決められているんですけれども、例えば病気をなさって緊急搬送されたり、とにかく病気になって病院にかかっているのにこれが発行されないというような事案というのは発生するんでしょうか。

◎今村利清 国保年金課長  今委員の方からおっしゃられましたけれども、熊本市の国民健康保険料滞納対策事業の実施要綱を定めておりまして、昨年4月18日から限度額認定証に関しての制限を設けているところでございまして、滞納がある方はまずは一定の納付をお願いして、それをやっていただければ限度額認定証を発行するというふうな流れでございます。
 以前からずっと病気がある方をというふうなことで交付制限が行われているかということでございますけれども、そういった場合には特別な事情に関する届け出を申請いただいて、その後、うちの方で審査をさせていただきまして、発行するかどうかを決めているところでございます。

◆上野美恵子 委員  今課長の方から説明がありました。病気になって医療を受ける場合に、要するに滞納があった場合、特別な事由による届け出をすれば認定証の発行を検討するという御説明だったかと思うんですけれども、実際特別な事情によって発行してほしいということを申し出ている方というのは年間何人ぐらいおられるんでしょうか。
 そしてまた、それを検討して、実際申し出があったからきちんと対応しましたという件数を教えてください。

◎今村利清 国保年金課長  件数の方はまだ集計はできておりませんけれども、ただ実際に病気で限度額の方を発行してほしいという申し出は月に何件かは出ている状況でございます。それに関して、うちの方で該当というふうなことで発行しているケースもあります。

◆上野美恵子 委員  発行しなかったケース何件ぐらいありますか。

◎今村利清 国保年金課長  どちらかといえば、発行しているケースの方が多いと思います。

◆上野美恵子 委員  発行しなかったものがあるかという質問です。

◎今村利清 国保年金課長  発行しなかったケースもあると思います。

◆上野美恵子 委員  件数、あるんですよね。

◎今村利清 国保年金課長  はい、数件はあると思います。

◆上野美恵子 委員  なぜ数件の方には発行されないんでしょうか。病気でしょう、病気になって医療行為が必要な状態で、でも滞納があって困っているからという申請があったにもかかわらず発行されなかったということは、多分多額の医療費を払うような状況になってしまっていると思うんです。
 健常なときというなら、それはそのうち払ってくださいとか納付相談でいいと思うんですけれども、差し迫って病院にかかっているような状態のときに申請をされたにもかかわらずそれを認めないというのは、ちょっと問題ではないかと思うんですけれども、なぜそういうことが起こるんでしょうか。

◎今村利清 国保年金課長  病気の軽重によって、病気の重さ、重篤のぐあいで多分その辺は考慮しているというふうなことでございます。

◆上野美恵子 委員  もともとの条例とか実施要綱等の趣旨というのは、やはりその他特別な事由というものは病気になったりして、実際医療が差し迫って必要な状況になっているにもかかわらず認定証が発行されなければ、多額の負担によって結局困るという事態が発生するから、それを避けるためにつくられているもので、滞納があったにしてもそれは病気というものがあるときにできないのはまずいから、それを避けるためにつくられた条件ではないんですか、この特別な事情というのは。病気の人まで外す、発行しないというふうにするためのものではないでしょう。病気になったときには、むしろそれは考慮しなさいというためにつくられた部分ではないんですか。

◎今村利清 国保年金課長  おっしゃられるように、病気の場合にはこういった特別な事情で発行するということでございます。書かれた内容によって判断しているということでございます。

◆上野美恵子 委員  病気になった方もいろいろな事情があると思うんですけれども、でも病気で医療行為を受けているという方に対して、何を条件的に考慮するんですか。
 病気になったという条件、さっき軽いとか重いとか言われたけれども、重い、軽いという話ではないと思うんですよね。重くても軽くても病気になったときに、むしろ軽い人であったって、それなら自分たちは軽いからさせてもらえないとなれば、むしろ早期発見、早期治療にならないというか、それなら重度化して救急車でも呼んで運んでもわらないとならないとなれば、みんな救急車に乗らなきゃいけなくなってしまうでしょう。救急車に乗るような状態というのは医療費が高くつくでしょう。早目に行った方が医療費は安くならないですか。
 だって、今国保課では、片方ではレセプト点検とかをして医療費が高くならないようにということをきめ細かくチェックをして、少しでも医療費を低減させようというふうに取り組んでいるにもかかわらず、片方では差し迫った病気になっている人が困った、困ったと言ってきたときには、それこそ救急車とか入院とかにならなければ、これで対応しないということであれば、それは重度化しなさいというふうにしむけているのと、同じ課の中で相反する2つのことをやっているということになりませんか。

◎今村利清 国保年金課長  おっしゃられるとおり、確かに医療費の抑制というふうなことで、医療費の適正化ということで、医療費がかからないようにという取り組みもやっております。
 あともう一つ、滞納対策ということで保険料が高額にならないように収納率を上げるという取り組みもやっております。
 今おっしゃられたように、病気で申請があるということで、今個々に判断しておりますけれども、またこの内容についても今後検討していきたいと思っております。

◆上野美恵子 委員  病気になってしまった方に対して限度額認定証を出さないというのはやめてもらいたいと思うんですけれども、局長、いかがでしょうか。

◎池田泰紀 健康福祉局長  個別のケースについては、よく承知はしていませんけれども、基本的によく相談の内容をお聞きして、そういった事情に適切な対応は必要かというふうに思っています。

◆上野美恵子 委員  個別という前に、実際もう病気になっている人に対しては、これは既に特別の事情の対象になるというふうな考えが一つあっていいと思うんです。そうではない人については、それはいろいろ検討する余地があるかもしれないけれども、もう病気になって病院に行っているのに限度額認定証を発行しないということはやめるべきだと思うんです。
 個別の事情を把握とかではなくて、病気になってしまっているという現状、これは特別の事情として認めるべきだと思うんです。でなかったら、ひどいことになると思います。病気の重い、軽いなんていうのは担当課が判断するんですか。そんな人がいるんですか。そんなのはドクターのすることでしょう。でも、ドクターにしてみれば、それは病気になって病院に来た人はみんな患者ですよね。早く治療して早くよくなってもらわなきゃいけない。
 そして、もともと限度額認定証を出すの、出さないのという話、滞納している人だからお金がない人ですよね。では、お金がない人には病気になったって病院に来るなというふうに言ってしまいかねない制度に今なっているのではないかと私は思うんです。
 だから、病気ということは、基本病気の方については、これはさっき課長が言ったように、要綱を変えなくても現場対応でできるんですよ。病気の人については認定証を出すというふうに、特別な事情で認めるというふうに要綱の運用をそういうふうにすればいいんですから、変える必要は何にもないんですよ。要するに、こういう特別な規定を設けながら、病気になったって認定証を発行する人と発行しない人に分けてしまっているという、差別、区別というのが問題だというふうに思うんですよね。
 だって、医療費を抑えるためには早く病院に行ってくださいというふうに担当課は言っていかないと、医療費がじゃんじゃんふえてしまったら、もっと保険料が上がるんではないですか。池田局長。

◎池田泰紀 健康福祉局長  今の状況をきちんと精査しまして、適切な対応につながるよう検討していきたいと思っています。

◆上野美恵子 委員  やはり病気の点については、ぜひやってほしいというふうに確約をお願いしたいんです。だって、病気になった人だから。

◎池田泰紀 健康福祉局長  そこも含めたところで、きちんと状況を踏まえた上で対応していきたいというふうに思っています。

◆上野美恵子 委員  やはり国保は国民皆保険制度だから、基本は医療から人を遠ざけないためにつくった制度だということを念頭に置いて運用していかないと、言うなれば、保険料が高いから払えないわけでしょう。私はいつも、この間の厚生分科会でも言ったように、保険料が高過ぎるから払えないんだから下げた方がいいですよと一般会計なんかを簡単に減らしてしまって保険料が上がらざるを得ないような状況に持っていった上で払えない人をいっぱいつくって、その人たちを差別、区別して、病気になっても認定証すら出さないという対応は何か矛盾に矛盾を塗り重ねているようなことになっていると思うんです。それを一つ一つ改善していって保険料は払いやすい方向に、そして病気になっても病院に行ける条件というのをつくっていくという仕事をきちんとやっていくことで解決をしていくということがやはり制度の本来の趣旨からするなら、とても大事なことだと思うので、何かちょっと曖昧な答えなんですけれども、これは命にかかわる問題だから、もっとあるべき方向に沿って考えていく。お金を取るばかりというか、しかも高いのを取り立てるというか、安くして取るならまだいい、高いものを取り立てる方向だけというのは矛盾を広げていると思うので、この点については今後大事な問題として検討していくべきだと思います。

○田上辰也 委員長  ほかにありませんか。

◆園川良二 委員  組織改編についてちょっとお尋ねしますけれども、高齢介護福祉課を高齢福祉課と介護保険課という2つに分けるということですか。その効果というのを説明していただけますか。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  もともとこの2つの課については、別々の課であったものを、数年前に一緒にしたという経緯がございますけれども、業務が非常に多岐にわたって、特に介護保険の分野と高齢福祉の施策になる部分というところはやはり分けて進めた方が、それぞれ計画も高齢者福祉計画というものと介護保険事業計画というそれぞれの計画も別々に法律上は規定されていますし、そういった意味からも2つの課に分けることによって効率的な運営をしていきたいというふうに考えております。

◆園川良二 委員  私はある意味、逆ではないかなというふうに、ワンストップ化というのが今進められているように、一つの課の中で連携をとった方が、縦割りというのがなくなるんではないかなというふうに思うんですよ。そういう意味からすると、少し課を分けるというのは逆ではないかなというふうに思うんですけれども、市の中で連携をとるというのが、一番大事かなと思うのですが、どうですか。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  もちろん連携は非常に重要なものと考えております。課は分かれましても、同じ福祉部内の隣の課というふうなところでしっかりとその辺を連携してやっていきたいと思っております。

◆園川良二 委員  よく市民の方から、たらい回しではないけれども、そういうことがないような形はぜひとっていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

○白河部貞志 副委員長  私の方からは、聴覚障がい者の人工内耳装用者の体外機器、スピーチプロセッサーへの補助と支援についてお伺いしたいというふうに思います。
 これまでにも当委員会、あるいは本会議でも質問がなされておりまして、特に生まれながら聴覚に障がいのある子供にとって、脳が音を認識することは、小さいころからさまざまな音を聞く経験が必要であるというふうに言われておりますが、体外機器は消耗品であり、よい機種が出れば買いかえてあげたいとの思いは親心であるというふうに思います。
 しかし、体外機器の取りかえについては、かなりの額、100万円ぐらいかかるというふうに言われておりますが、親御さんにとっては大変な負担であるわけであります。
 そこで、市長マニフェストの中にも挙がっております子育て支援、障がい者福祉の向上という観点から、今後何らかの措置ができないかお尋ねをいたします。

◎友枝篤宣 障がい保健福祉課長  人工内耳の御要望につきましては、たくさんの方からいただいているところであり、その機能につきまして、効果や重要性というところは私どもも十分な認識をしているところでございます。
 今御指摘がございました市長マニフェストにつきましても、今回、障がい者生活プランの方の御報告をさせていただきましたが、ここも市長のマニフェストを勘案させていただきまして、障がい者の皆様方の地域生活の向上、豊かにしていくということを考えて特に力を入れていくというようなところで作成をさせていただいているところでございまして、そのプランの中にも、意思疎通支援の充実に向けた検討を盛り込むこととしております。
 そういった意味では、人工内耳は、補聴器と同様、メンテナンス、維持管理費が必要になってまいりますので、いろいろな経済的な御負担を勘案するときに、やはり何らかの助成策の検討は必要ではないかというふうに認識をしているところでございます。
 ただ、多くの方の御意見を伺いましたときに、単に機種の変更、買いかえというところだけではなくて、やはり日常的なメンテナンスに不便さといいますか、大変さというようなところを感じられている方がたくさんいらっしゃるようでございますので、買いかえにもきちんと対応できて、日常的なメンテナンスもきちんと対応できるというところはやはり補装具の制度に採用していくことが一番かなと思っておりますので、その辺も含めたところで怠りなくやっていきたいと考えております。
 よろしくお願いいたします。

○白河部貞志 副委員長  ありがとうございました。
 かなり突っ込んだ答弁をいただいたものと思います。今までの見解としましては、国に全国統一した助成制度を要望していくという答弁に終わっていたのかなというふうに思いますけれども、かなり突っ込んだ答えをいただいたというふうに思います。
 障がい者プランにも盛り込む、本人の経済負担を考慮しながら助成策を検討するということでありましたので、一歩も二歩も大きな前進だというふうに思いますが、そういう理解でよろしいでしょうか。

◎友枝篤宣 障がい保健福祉課長  この場で何というようなお答えはできないんですが、何ができるかということは今後、具体的に検討させていただきたいと思います。
 よろしくお願いいたします。

○白河部貞志 副委員長  ありがとうございました。よろしくお願いいたします。

◆園川良二 委員  今、白河部副委員長がおっしゃった人工内耳というのは私たちもぜひやっていただきたいなというふうに思うのと、それと補装具に匹敵しない日常生活用具ということで、市長にも要望書が提出されておりますが、網膜色素変性症の方からお願いがあっておりまして、病状としては、夜盲や視野が狭くなる、最終的には失明をするといった先天性の病ですけれども、そういう方たちの夜盲が改善されるといった機器があるけれども、補装具としてはみなされないということで、日常生活用具にぜひ指定していただけないかというような要望が挙がっていますが、その件に関してはどうでしょうか。

◎友枝篤宣 障がい保健福祉課長  日常生活用具につきましては、先ほどの人工内耳を初めとして幾つもの御要望が挙がっているところでございまして、その必要性については毎年検討させていただいているところでございます。
 新年度予算につきましては、前回も御説明をさせていただきましたが、新しい項目として、人工鼻に対するフィルター、それから視覚障がい者の皆様に対する情報獲得用のラジオ、これを入れさせていただいているところでございます。
 何を入れるかというところは、必要性に応じてやっているんですが、決めるときに金額もそうなんですが、例えば耐用年数等を決めさせていただく必要がございますので、大体どれくらいの年数をもって定めるのが適当かということを検討しますときに、出てすぐの機種というのはなかなかその辺の情報も得にくいところがございますので、その辺を勘案しながら今後検討させていただきたいと思います。
 よろしくお願いいたします。

◆園川良二 委員  ありがとうございます。
 それともう一点お尋ねしたいんですけれども、日常生活用具給付等の国・県の補助額ですけれども、ここに書かれているのは100分の50を国が負担し、100分の25を県が負担するということで、市がこれに取り組めば補助金というのがいただけるということですけれども、聞いた話では、これが確定した比率ではないというようなことですので、こういったところは国の方にもぜひ要望していただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

○田上辰也 委員長  ほかにありませんか。

◆田中敦朗 委員  すみません、3点ありますので、簡潔に聞きたいと思うんですけれども、1点目、健康福祉政策課にお伺いしたいと思います。
 所管ということで、今後のことについて、今回最後の委員会になるかもしれないのでお伺いしておきたいんですけれども、今、超高齢社会になっているということで、お亡くなりになる市民がどんどんふえていくと。都会では、斎場に関して大変懸念をされているような状況でありまして、火葬場がいっぱいでなかなか御遺体を処置できないというようなことが予測されると懸念されていますけれども、本市において10年後、20年後の状況を予測されているのかということと、市民の方々が混乱したり困惑したりとかお困りになるような事態を想定されているのか。それに対して対処は考えられているのか、答弁をお願いしたいと思います。


◎神永修一 健康福祉政策課長  火葬の今後の予想ということなんですけれども、将来推計に基づいて出しておりますが、2042年ぐらいが御高齢の方が一番ピークになるということで、その後、亡くなられるということなので、ピークとしては2065年ぐらいが一番亡くなられる方が多くなるというところで推計を出しております。
 そういった中で、火葬の29年度、1年間が7,911件ということで、8,000人ぐらいの方が火葬者ということになるんですけれども、この火葬の件数が2065年が1万1,730人、これはアバウトに言うと1万2,000人ぐらいになるのかなというところで予想をしています。
 今、火葬炉が植木と熊本で足しますと17炉ございますけれども、2065年時点で見てみると17炉で94%ぐらいということで、火葬率といいますか、そういったところで出しておりますので、数字的にはどうにか今の火葬炉で対応できるかなというところでございまして、これはあくまでも数字上の問題でございますので、総合管理計画とかそういったのもございますので、大規模改修とか、そちらも見据えながら詳細には今後検討していく必要があろうかなと思っているところです。


◆田中敦朗 委員  ありがとうございます。安心しました。
 94%ということで、大丈夫かなというふうなことで思われていると思うんですけれども、94%って結構かつかつなんですよね。炉の更新であるとか、65年までの間にいろいろ改装等もしていかなくてはいけないので、そこら辺に関しては、特にお亡くなりになられて御葬儀がというような中で御遺体の処置ができないというのは、御家族にとっては不安なことになりますので、この94%も90%を切るような形で、80%台で回していただいて、しっかりした市の体制をとっていただきたいなというふうにお願いをしておきます。
 続けていいですか。


○田上辰也 委員長  はい、どうぞ。

◆田中敦朗 委員  では、高齢介護福祉課にお伺いします。これは先日もお伺いしましたが、総合事業の方が始まりまして、実施はされているんですけれども、さまざまな事業者の方で割に合わないということで総合事業を実施しないというような事業者もたくさんあるというような現状がありまして、その中で総合事業というサービスはしっかりと市民に対して充足しているのかということと、特に総合事業の担い手が少ないというような不安の声がありますけれども、担い手不足に対してしっかりと対応できているのか、この2点についてお伺いしたいと思います。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  総合事業とその担い手不足への対応について、この2点についてお答えをいたしたいと思います。
 委員がおっしゃいますとおり、総合事業が今年度から完全に移行いたしまして、2月末現在では総合事業の緩和型の訪問介護事業所が125件、それと通所介護事業所が53件指定をいたしておりまして、昨年度と比較いたしまして、訪問介護事業所は7件、通所介護事業所は2件増加をしているところではございます。
 一方、介護職の確保ができない等の理由から今年度指定廃止をした事業所もありまして、特に訪問介護、ヘルパーは高齢化や人員不足が厳しくて、さらなる人材確保が必要ではないかなというふうに考えているところでございます。
 そこで、県と連携してさまざまな人材確保の方策をしておりますけれども、新年度、新規事業といたしまして介護人材の確保が厳しい小規模事業所間でのネットワークをつくりまして、介護の魅力発信や介護人材のきちんとした確保が着実にできるような取り組みができますように、今年度800万円を計上しているところでもございます。
 またさらには、総合事業もなんですけれども、高齢者がふえていく中で、今年度の新規事業といたしましては要支援者を地域で支えていこうということで、住民主体による生活支援サービス、例えば簡単な家事援助だとか、病院までの移送支援、あるいは地域での居場所づくりを創出支援して、人材不足にも対応できるように進めていくこととしているところでございます。

◆田中敦朗 委員  ありがとうございます。
 要支援と要介護、段階はいろいろあるんですけれども、要介護をしっかりできるような方が要支援に回るというふうな、言ってしまえば資格とか経験をお持ちだけれども、総合事業を回すためにそういった人材がそちらに回るというようなことはアンバランスであるということは間違いないわけでありまして、総合事業の担い手をふやす中でしっかりした介護体制というのを熊本市内で実現しなくてはいけないということを十分認識をしていただいて、地域包括ケアシステム、それは地域を巻き込んで、今御答弁いただいたような形で、どんな方でも地域で生きていけるような体制をつくっていただきたいなと思っております。
 よろしくお願いいたします。
 すみません、最後1点です。
 障がい保健福祉課にお伺いしたいんですけれども、震災の前に重症心身障がい児・者の御家族の方にアンケートを全国に先駆けてとっていただいて、それに基づいて幾つか課題を把握されました。
 レスパイトケアに通じます短期入所施設の充実でありますとか、御家族の方々が亡くなられた後の御本人のついの住みかの問題であるとか、重症心身障がい児・者の方々に対するケアをするスタッフ教育の充実といったようなことが課題として把握されましたけれども、実際のところ、震災等が起こったおかげで、そこに対する取り組みというのが今足踏み状態になっているのではないかなと思っているんですけれども、それに対して今現在、障がい保健福祉課としてはどのように考えているのか、今後どういうふうに取り組んでいくのかというのを御答弁いただければと思います。


◎友枝篤宣 障がい保健福祉課長  今委員の方から御指摘をいただきましたアンケートの結果に対する課題についてですが、まず、短期入所の施設の充実というのは、いろいろなところから今、御要望をいただいておりまして、まず、数が足りないというようなことと、曜日によって使い勝手が悪いというようなところを伺っているところでございます。
 数の充実につきましては、毎年、施設整備の項目の中に短期入所施設を掲げさせていただいて募集をしているところでございますが、なかなか思うように手が挙がりませんので、ここをいかに工夫していくかというようなことでございますが、ここは重症心身障がい児のネットワーク会議というのがございますので、その中に諮りながら、またいろいろ外部の委員の皆様方からお知恵を拝借しながら、今後も取り組みを進めていきたいというふうに考えております。
 それから、ついの住みかにつきましても、アンケートの結果によりますと、年齢がだんだん上がっていかれるに従いまして、在宅サービスよりも施設入所を望まれる方がふえているという結果でございました。
 そのことは、やはり親亡き後というようなことを考えれば、自然な流れかなというふうなところと考えておりますが、今地域の中でも日中支援型のグループホーム、そういったところをいかに活用していくかとか、あるいは成年後見制度をもうちょっと普及をさせていくというようなところ、いずれにしましても、そこのかなめとなってくるのはやはり相談支援事業所になるのかなと思っておりますので、その辺の充実をいかに図っていくか。
 先ほど、プランの中でも説明させていただきましたが、ちょっと相談支援事業所の働きが見えていないというような御意見もたくさんいただいているところでございますので、自立支援協議会等の部会もございますので、その中でその辺も集中的に検討させていただきたいなと思っております。
 それから、スタッフの教育につきましては、今、障がい児訪問看護研修会、それから相談支援専門員のスキルアップ研修、それから医療的ケア児等コーディネーター養成研修等々をやっておりまして、スタッフ教育の充実については具体的に今できているのかなというふうに考えております。

◆田中敦朗 委員  御答弁ありがとうございます。
 それぞれに課題を把握していただいて、本当にありがとうございます。
 それと、それぞれにいろいろと御検討いただいているということで、それもあわせて感謝をしたいと思っておりますけれども、なぜ短期入所施設に手が挙がらないかというと、人材の確保と経営が困難だからなんですね。もし手を挙げて実際に経営を始めたとしても、人材が集まらずに、利用者というのも重症心身障がい児・者の方々というのは体調が変わりやすいので、その日予定をしていた方々が突然来ないということがままあるんですよね。そういったことがずっと継続していくと、いろいろな方にお話を聞きますけれども、赤字経営が当たり前ということになっていくんですよね。
 ということは、ほかの事業をしながら、その事業で得た金銭を短期入所施設に打ち込んでいくというような、本当に志の中で経営をされているという方がおられるということをぜひ熊本市としては理解をしていただいて、であるのであれば、経営の安定のために医療的ケア児に対する1人当たりの加算をふやすであるとか、少しでも経営が成り立っていくような支援というのも考えていただかないと、手を挙げる方はふえないのかなというふうに思っております。
 もちろん限りある財源ですので、そうそう簡単にはいかないとは思うんですけれども、以前から申し上げているとおり、確実に重症心身障がい児・者の方々はふえていくというような予測がされていく中で、このままなかなか体制がそろわないと絶望感の中で、これまでありましたけれども、自死を選ぶ方が出てくるのではないかというような懸念もありますので、御家族の中に重症心身障がい児・者の方がいたとしても、希望が抱けるような、明るく幸せに暮らしていけるような社会をつくっていくために体制の方を整えていっていただきたいなとお願いをしておきます。
 よろしくお願いします。
 以上です。ありがとうございました。


◆くつき信哉 委員  前回の委員会で雁回敬老園の廃止、解体、そういう説明がございました。その中で、入所者が少ない、また施設が古くなっている、またそのほかに市の中で同じような施設の入所者に余裕があるといいますか、そういうような理由がなされたわけですけれども、そのときに私の方からは、もっと違う雁回敬老園の意味がある、そういうことを言ったつもりでございますし、最終的には坂田委員、西岡委員あたりもそれについての賛成はできないといいますか、さしおり、そういう言葉もあったと思いましたけれども、その後どうなされているのか。
 また、総括質疑で委員会では賛成とは言っていないわけですから、解体ですね。今回の条例にも廃止条例とか、また予算もついていますけれども、流れはわかりませんが、ただ総括質疑の中でちょっと委員会の中で出た雰囲気と違うような形で質問されて、その後の答えが出てきたから、それについて質問したいと思います。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  雁回敬老園のお尋ねなんですけれども、12月の厚生委員会で御説明をさせていただきましたように、適正な床数や老朽化などを検討いたしまして廃止方針についてお出しさせていただいたところでございます。
 また、今後なんですけれども、利用者の方々とか、あるいは地域の方々の意見もしっかり聞くようにということでございましたので、12月には利用者の方に御説明をいたしまして、1月には利用者の家族の方にも御説明をしたところでございます。
 また、2月には地域の説明会をいたしまして、さまざまな御意見を頂戴いたしたところでございます。
 利用者や家族につきましては、バリアフリーで個室化された快適な養護老人ホームに移転することにつきましては、ほぼ全員御理解をいただいたところでございます。
 さらに、地域の説明会では、雁回敬老園の廃止の反対意見は聞かれなかったところでございますけれども、跡地の活用については地域住民の意見をしっかり聞いてほしいといったことで御要望はいただいているところでございます。

◆くつき信哉 委員  今説明がございましたけれども、もともと理由が、雁回敬老園のために砂防ダムをつくっていただいたり、県と町で、それによって木原川の流域、そこが大雨のときに大変な被害を受ける、そういうことで早く河川を広げてくれと、そういうのをずっとしてきたんです。だけれども、現在はというんですか、今回の地震で、やはりよその地震を見れば、それ以上は言えないと、そういうことでその話がちょっと途絶えたんですけれども、そっちの方も進んでおりますから、やはりそれを施工していただきたい。それでなければ安心して、今まで流れてこなかった砂防ダムをつくったためにそこにみんな違う水が集まってくる、それが木原川に入るからとんでもないことになる。
 そういうことで、本当はこの前も言いましたように、砂防ダムをつくる前に河川を拡張してくれという願いを町として県にお願いしてあったんですけれども、それが県と市になって薄れてしまっている。どこの地元かわかりませんけれども、流域の地元の声と富合町の自治会のそっちの声はまた別だから、そっちの方は知られていないから、実際雨が降ったら大変なことになる。そこが地元の声だと思いますから、そこをどうか聞いていただきたい。どうですか。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  確かに大雨による浸水被害に大変不安を感じながら生活されているといったことで、木原川の改修については早く求めていらっしゃるということは聞いております。
 そこで、こちらの方からも関係課や県の方にも直接お伝えをいたしまして、実際県の方も2月に入りまして、現地を確認に行っていると聞いておりますし、さらにまた、関係課の方からも年度内に必ず現地で地元の地権者と説明会を行うようにということで県の方には申し入れをしているというふうなことは聞いてございます。

◆くつき信哉 委員  私も今度、議員をやめますし、局長も御卒業されますから、それが本当に伝わるのかどうか、私たちも議会の中にいて長くいろいろなことをお願いしてきましたけれども、今までの答えはいつもしております、話に出ています、県に行っておりますとか、いろいろ答えは出ますけれども、何回あなたたちは行っているとか言って、年に1回ですよ。それが私たちはいろいろなお願いをされたら、ちゃんとしていますと言いますけれども、ひどいときは1回ですよ。それでもしていますと言われた、そういう経験がいっぱいありますから、そういうことがないように、局長がかわられても地元に来ていただいて、そしてどういうものなのか聞いていただきたいなと思います。
 下手をすると、砂防ダムがまだほかに2つあります。広島級のそういう可能性もあるんです。地元におりますから、そこにまた別の砂防ダムができたからまたふえた。木原川というか、雁回山というところは九十九谷の鎮西八郎為朝の伝説がありますように、99ある、九十九谷、それが一度に集まってくるから怖いんです。だけれども、熊本市の場合はそういうことを聞かれることはなかったけれども、町のころは県と話をしていたんですけれども、市はそれが薄れてしまっている。
 そういうことですので、ぜひとも、今回は条例も出ていないし予算もついておりますから、そこまでは出てきていないと思いますけれども、32年度には多分行政の方は予定されていると思いますけれども、予定されているならされているでいいけれども、それはそれなりにちゃんと改修をしていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 局長の答えをお願いします。

◎池田泰紀 健康福祉局長  ただいま課長の方から説明申し上げましたように、入居者なり家族なり地元の皆様には御説明させてもらっておりますけれども、今委員おっしゃったように、これで十分というのはなかなかならないと思いますので、地元の方がそういったことをちゃんと理解されて、河川改修との絡みもございますので、そういった関係団体ともよく話をつける中で地元の方に十分話し合いを持った中で、今後進めていきたいというふうに思っております。

◆園川良二 委員  今、雁回敬老園もそうですけれども、この間、小佐井議員も質疑したように、植木温泉交流館の風の湯の廃止という、ここの所管ではないんですけれども、利用者の方たちの意向とちょっと違った形で、廃止ありきで進められているというふうにどうしても受け取れるので、財政の面から今、経費節減ということで、福祉の分野もどうも切りやすいところを切っていっているような気がしてならないというか。
 そこのところ、局長、どうですかね。一番切りやすいところを切っていっているような、福祉という。

◎池田泰紀 健康福祉局長  今回の雁回敬老園の場合でございますと、入居者の居住環境が非常に問題化しておりまして、やはりバリアフリー化されていないようなところに2人部屋というような形で、そういったところをまず改善したいというところの発想が基本的にございまして、福祉サービスの切り捨てとかそういったこととは違う考えで、そういった形で居住者の方をよい環境にまずどうすればいいかという発想がありますので、今回の件に当たっては、それは当たらないというふうに思っていますし、これからもそういった単に居住者なり利用者の方の意向を無視したような形で進めるというようなことは厳に慎むべきだというふうには思っております。

◆園川良二 委員  雁回敬老園に関しては、そういうことはないということですけれども、風の湯の件で、12月議会で説明を受けたのは、植木選出の3名の議員が全部それなりに聞いたんですけれども、まずは老朽化が激しい、それと温泉の温度が低下しているというのと、利用者の方たちももう固定して、ピーク時からすると約3分の1ぐらいに減少していて、その利用者の方たちがここがなくなった場合にほかの施設を利用しますかといったら、それでも構いませんというような答えでしたということ。しかし、我々3人が呼ばれて、100人ぐらいの利用者の方たちの中でつるし上げにあったけれども、そこでおっしゃっていたのは、どうも説明を受けたのと全く違うというようなニュアンスで受け取って、今回条例で廃止というのが、ここは通さざるを得ないかなと思っているんですけれども、廃止した後、そこをどうするのかというところも考えた中でやっていかないといけないなというふうに思います。
 先にどういうふうにするという案もなしに、ただ廃止というだけでは住民は納得できないのかなというふうに思っておりますので、そういうことがないようにお願いしたいと思います。

◆田中敦朗 委員  すみません、3つと言ったのに、園川委員の件で。
 もう健康福祉局ではなくて全体の問題だと思うんですが、一つ一つの施設を皆さん抱えていらっしゃると思うんですけれども、その施設は本当に熊本市がやらなくてはいけないのかという原点に立ち返ってほしいんですよね。例えばさまざまな福祉施設を熊本市が経営していたのは、全体の量が足りないから行政がやらなくてはいけないというような時代の要請でやってきたと。
 幾つか社会福祉協議会であったりとか民間に受け渡した福祉施設もありますけれども、本当に充足しているのか。今後もずっとそれを熊本市が抱えなくてはいけないのかということをまず考えなくてはいけないですよね。
 そして、もしそれが熊本市が抱えなくてもいいということになった場合は、先ほどからくつき委員も園川委員もおっしゃっているとおり、地域の方々に、歴史も含めてちゃんと学んだ上で丁寧に説明をして、その上でこのように考えていますけれどもいかがでしょうかということをやってから議会に出していただかないと、必ず後で問題が生じるということは、この12年間、枚挙にいとまがないくらいあるんですよね。
 ですから、自分たちの抱える事業に対して精査と、そしてさまざまな廃止なり存続なりするときにも確固たる意思を持って丁寧な説明の後にしていただきたいなと思います。
 市民病院に関しても、市民病院という名前ですけれども、2割の方々が市外の方が来るというような状況に関して、これは本当に熊本市の市民の税金だけをつぎ込んで経営していっていいのかという原点に立ち返って、ではそれをどうしたら市民の方に納得してもらえるのかということを考えて経営のことも考えてほしいなと思っていますので、今回こういった例が挙がっていますので、原点に立ち返って丁寧に説明をしてほしいなということを重ねてお願いしておきます。


◆西岡誠也 委員  今、くつき委員と執行部のやりとりを聞いておりまして、ここでそういうやりとりが必要なのかなとちょっと思いました。なぜかというと、前回、くつき委員の方からいろいろ話がありまして、やはり地元の問題に一番詳しいくつき委員とか、その辺が事前にやりとりをすべきではなかったかという話を前回はさせていただきました。
 そういうやりとりを前回やっているわけですから、今後の入居者とか家族とか、あるいは地域のどのあたりと話をするとか、普通、くつき委員と話をして、こういう日程でこういうことで進めていきたいというふうに思っていますというのを事前にやっていいんではないかというふうな気持ちで私は聞いておったんです。なぜここでこういうやりとりになるのかと。その辺は基本的な姿勢としておかしいということをまず申し上げたいと思います。
 それで、実は前回のやりとりの中で、毎回陳情に来られています問題で、なかなか全体像がはっきりしないものだから、市からの指導と、それから法人からの報告、この文書を出してくれという要請をいたしました。12月にそういう話をしたんですけれども……

○田上辰也 委員長  件名を挙げてもらっていいですか。ケース。いきなり本題に入っているみたいだけれども、請願、要望、どの件名かをちょっと挙げてもらって。

◆西岡誠也 委員  陳情のケアハウスの問題ですね。
 その問題で報告を求めたんですけれども、1月になっても全然資料も明らかにされない。ですから、そういう面では、普通、私も都市整備委員会、総務委員会に行きましたけれども、そういう資料を要請したときはすぐ持ってくるか、あるいは少しこれは検討する必要があるということで後で持ってきますとか、途中の報告もあってしかるべきだというふうに思ったんですけれども、全く持ってこられなかったと。そうするうちに今度の議会が始まるものですから、いろいろなところにまだ持ってきていないという話をしたら、ようやく持ってこられるようになって、委員長の許可が必要ですということで委員長にまず話をして、そして出しましょうということでいただきました。
 ただ、それについては平成30年の報告だけだったものですから、なかなか全体像が見えないということで、29年度については出せますかということで要請をしまして、最終的には黒塗りがあるやつをいただきました。
 ですから、そういうふうにさっきのくつき委員の件、今回の件含めて、基本的な姿勢といいますか、これについてはほかの委員会とちょっと違うような気がしてならないんですけれども、それについて、まず局長に基本的な姿勢、こういう会議でやりとりした中身についてどういう姿勢でおられるのか、基本的なところをちょっとお聞かせいただきたいと思います。

○田上辰也 委員長  雁回敬老園とケアハウスわらべ苑に対する対応ということで、そういうことでいいんですね。

◆西岡誠也 委員  基本的な姿勢です。会議を持っている姿勢。

◎池田泰紀 健康福祉局長  前回の委員会で御指摘をいただいている件につきまして、その後の対応が非常に遅かった、資料の提供なり説明なりという形が十分でなかったということの御指摘かと思いますけれども、委員会の御指摘を受けて、その後、担当としては必要な対応をしていたというふうに思っておりますけれども、そういったところの報告なりがおくれたと、言われるまで提出がなされなかったというのは非常に対応が不十分であったというふうに反省をしているところでございます。申しわけなかったと思っております。

◆西岡誠也 委員  それでお尋ねなんですけれども、委員のメンバーがこれだけいるわけですね。前回そういうやりとりをしているということで、私以外にその資料について配付はしてありますか。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  今お尋ねは、平成29年の改善命令の資料でございます。
 委員の12月の厚生委員会で資料要求がございましたのは、ケアハウスのやりとりといいますか、こちらの指導、そして先方からの改善報告といったことでございます。西岡委員の方から29年度はあるんではないかというお尋ねがありましたけれども、29年はケアハウスの分はありませんというふうにお答えさせていただきました。
 ただ、29年に改善のことについては出したのがあるというふうに申しましたところ、個別に委員の方から請求がございまして、個別に差し上げましたので、厚生委員のメンバー全員にはお渡しはしていないところでございます。

◆西岡誠也 委員  今から議論する中身に関連しますので、その分については執行部からいただいた資料について配付をしてようございますかね。

○田上辰也 委員長  はい。では、執行部。
 今から配付させます。
          〔資料配付〕

○田上辰也 委員長  西岡委員から配付したいとの要求、その資料を今配付させたところです。
 引き続き、西岡委員、どうぞ。

◆西岡誠也 委員  一昨年、平成29年7月14日付の、これは高齢介護福祉課扱いということで改善命令が出されております。
 それで問題なのは、裏側が黒塗りでございます。まず第一に、黒塗りしてある理由をお答えいただきたいと思います。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  この金額につきましては、決算状況等の法人のものでございますが、重要な項目でありますので、こちらの方は黒塗りにさせていただいたところでございます。

○田上辰也 委員長  その前の一番上のはどうなんですか、個別事項5、6。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  これにつきましては、個人情報に当たりますので黒塗りにさせていただいたところです。

◆西岡誠也 委員  個人情報というのは、表の一番上も黒塗りにしなければいけないのではないですかね。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  一番上の情報につきましては、法人の役職名の名前ですので、これについては個人情報には当たらない、開示していい個人情報というふうに解釈しております。裏のページにあります、これは一個人の名前ですので、開示してはならない個人情報という理解です。

◆西岡誠也 委員  陳情書の中にいろいろ経営基盤の強化策とか、それから給食事業とか、それから生活費の解釈とか、こういうやつが添付されておりました。
 そこで、その内容と文書とちょっと整合性がとれないというところがありますので、ちょっと教えていただきたいと思います。
 それで、裏面の下から11行、給食事業の収支の改善を図るため7施設において直営から委託に切りかえを行った後には収支の改善が見られる結果となっているが、ケアハウスわらべ苑の給食部門は赤字となっているという指摘があっております。これはどういう意味でしょうか。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  この7月14日時点の文書につきましては、法人が改善命令を受け取りますので、定期的に報告をするようになっております。その報告の中で法人の方の資料に基づく記載かと思います。

◆西岡誠也 委員  陳情書の経営基盤の強化策の中で、ケアハウスわらべ苑は黒字ということで書いてございます。給食部門だけに特化して赤字とか、そういうことを指摘してあるわけですね。そういうことを行政として、そこの給食部門だけを捉えて指導ができるんですか。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  あくまでも法人がいろいろ経営改善等に取り組んでいることについて、それにつきまして進めるようにということで、特段これをこうしなさいと手法を指示する、指導することはございません。

◆西岡誠也 委員  それでは、法人が前段に報告をしたことに対してこういう指導をしたということですから、その法人の報告した内容を出してください。議論できません。
 法人からこういう報告があったから、それに対してこういう指導をしましたという答弁だったから、法人がどういう報告を出しているのか、それを見ないと判断ができません。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  すみませんが、この場では資料を用意しておりませんので提供はできないということでございます。

○田上辰也 委員長  見込みとしては、いつごろ出せそうですか。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  委員お尋ねの件は、この7月14日に熊本市から敬人会に宛てた文書、この出る前の逆に敬人会から熊本市に出された報告書を見たいということで理解してよろしいでしょうか。

◆西岡誠也 委員  そうです。さっきの答弁の中で、報告書がこういうふうになっていたから、それに対する市からの答弁ですよとあったから、それを見ないとわからないということですけれども、ただ、ここの文書ではっきりと、ケアハウスわらべ苑の給食部門は赤字となっているということで断定的に書いてあるわけですね。これは市がそういうふうに認めたということでしょう。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  ここで書いていますのは、認めたといいますか、下段にもありますとおり、法人の中でわらべ苑の赤字を改善すべきであるというようなことが理事会において行われているということなので、その理事会によって決められたことをスピード感を持って実施してくださいというふうな状況でございます。

○田上辰也 委員長  西岡委員、今のでいいですか。
 書類を出してほしいということですね。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  この文書の一番最初に、平成29年5月10日付で貴職から改善命令の未改善ということについての報告が提出されたということを書いております。これについて、うちの文書を出しておりますので、この文書につきましては御用意したいと思います。

○田上辰也 委員長  市役所ファイリングシステムで、せめて何分以内に出すという、そういう姿勢ですから、昼食休憩の後にでも出していただきたいというふうに思います。よろしいですね。

◆園川良二 委員  今の裏面の21行目、ここで書かれているように、これは改善命令で、特に黒字化の阻害要因の一つとしてとあるわけですよ。それが市の方からの指導で給食事業が特定されており、法人全体での給食事業の収支は黒塗りの赤字となっている状況にあるというのはきちっと限定されています。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  あくまでも報告書においてということで書かせていただいているというふうに思います。
 報告書においてという、この報告書というのは法人から出された報告書を指しております。

◆園川良二 委員  ということは、報告書の中で赤字計上されているということですか、給食費が。
 前回の議会と若干違うのかなという、私の認識違いかどうかわからないんですけれども、前回の答弁とちょっと。

◆上野美恵子 委員  今部長の方から、法人の示したというふうな御説明だったと思うんですけれども、今文書を読んだら、また各施設の問題点と改善について書いてある、真ん中の段から下ですよね。この文書をずっと読んでいけば、法人全体で給食事業は赤字となっている状況にある。それから、ケアハウスわらべ苑の給食部門は赤字となっているというふうに、確かに法人から何らかの一定の報告があったかもしれないけれども、国語的に読んでいけばあくまでも熊本市が出した法人に対する文書において市が断定した形の文書になっていますよね。
 だって、その後のくだりが、ここまでは状況ですよね。下から8行目の「法人は」から後をずっと読んでいけば、法人は、給食事業の今後の課題として、これこれ実施することというふうに、要するに法人が出されたものについて事実を熊本市が認定をしたという文書の構成になっているとしか読めないんです。みんなそう思ったから今聞いたんではないかなと思うんですけれども。

◆西岡誠也 委員  それで、後で資料を見せてもらった上で言おうと思ったけれども、ただこの給食部門だけ赤字、向こうの例えば報告だったとしても、その計算の仕方、これを市が認めたということになりますよね。指導監査課も見ているし、プロ集団が見ているわけですね。
 こういう報告書が上がってチェックをして、これは報告の内容も国の見解と合っているという結論を出しているようにこれは書いてあるわけです。そこの捉え方はどうなんですか。

○田上辰也 委員長  国の見解というと、具体的に。

◆西岡誠也 委員  これは人件費を入れて赤字ということで出してあるわけだから、いわゆる給食部門に特化して、人件費はそこに充てるものではない。そこについて、今までのやりとりの中で、国もそうだし見解を出されたでしょう。これ赤字になった原因というのは、そこを入れてあるということだと思うんです。それをチェックしなかったのかという話です。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  人件費につきましては、生活費の中に含まれないということは前回も申し上げているかと思います。
 当然、ただそれが生活費に入れる、入れない、結局人件費というのは事務費の方で入ってくるわけですね。そこの人件費が非常に大きくて赤字が出ますと、それは結局法人の会計からも補填をしなければいけないということになるかというふうな理解でおります。
 だから、いずれにしましても、今回法人が全体として、一番最初に改善命令を出すときには大きな赤字を抱えていたということはございます、これは法人全体でです。だから、その法人全体の赤字を圧縮するという意味で、別に生活費から出せということではなくて、事務費としての赤字を出さないことが大切なわけです。出れば法人会計から入れるということでして、それ自体を法人の方も認識して、給食事業にかえるというようなことを理事会で諮られているということなので、それも承認を得ているということで、スピード感を持って取り組むようにという指摘をしたということでございます。

◆西岡誠也 委員  法人がですか。法人の理事会はいつの理事会で。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  こちらは記載のとおり、下から7行目、第1回理事会において当該総括の報告を行い、承認を得ていることからということになっております。

○田上辰也 委員長  何か法人の赤字を黒字であるわらべ苑に転嫁したというふうに聞こえるんですけれども。

◆西岡誠也 委員  それで、ケアハウスわらべ苑の給食部門は赤字となっている、このくだりが、ここだけ給食だけ特化して赤字ということで書いてあるわけです。おかしいと思いませんか。
 普通だったら、わらべ苑全体の決算が赤字ならわかるよ。ところが、全体は黒字で、何で給食部門だけ赤字、こういう分け方ができるんですか。そういう計算の仕方があるんですか。ちょっと教えてください。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  ケアハウスの部分につきましては、基本的に事務費と生活費というふうに分かれておりまして、生活費というものは給食費もしくは共用部分の光熱水費ということで、直接的に入居者が使用するものというふうなことで、これはこの中で賄われる。一方、事務費につきましては、そこの施設の職員の人件費でしたり、施設経営にかかわる事務事業費になりますので、こちらの部分については基本的には市の補助金で賄われるということでございますので、仮にそれぞれの間でお金を流用するということはできません。どちらかの事務費なり生活費の方で赤字といいますか、不足が出れば、それは本部会計で補填するという形になりますし、余れば、もし使い切れなければ事務費についてはこれは補助金ですので、当然補助金として精算、生活費については入居者に還元するという形になると思います。

◆西岡誠也 委員  だから、この文章自体はどうなんですか。わらべ苑の給食部門は赤字となっているという表現、どう思いますか。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  ここに記載しましたとおり、法人から出された報告書において黒字化の阻害要因として給食業務が特定されておりということで、ここはあくまでも報告書においてそういった事実が書いてあると理解しております。

◆西岡誠也 委員  例えば法人が言ったにしても、こういう表現というのは市としてはおかしいと、こういう計算の仕方はないということからすれば、チェックをしないと。法人はこういう計算をしているけれども、補助というのはそういうものではないということで、普通指導するのが市の仕事ではないんですか。法人が出してきたから、それを信用して同じような文書を書いたと。こういう文書は私はないと思うけれども。

◆上野美恵子 委員  今の西岡委員の御質問で、ちょっと何か回答が私たちもよく理解しがたいんですが、今おっしゃっているここの部分、私がさっき言った下から8行目から下、法人はということで市が指摘をしている部分だけを読んでも、4行目に、当該総括に基づく具体的な収支改善策をスピード感を持って実施することというふうに、これは市でしょう。
 市が指導しているのであれば、当該総括と具体的な収支改善策を熊本市が認めてスピード感を持ってやりなさいという指導をしたということになるから、やはり西岡委員が指摘されたように、要するに給食部門が赤字ですよという事実関係とかを一旦熊本市が認識をして、そして指導したというふうに順番からいけばなるんですよね。
 だから、事実認定については施設の側から上げてきたもので自分たちはしていない。だけれども、指導はしましたということではちぐはぐだから、普通指導するときは、現状は施設、法人から上がってきても、それを熊本市がどう事実関係を認定して、そして指導するかという問題だから、やはり当該総括に基づく具体的な収支改善策をスピード感を持って実施することと市が指導したということは、わらべ苑の給食部門について赤字になっているので、それを改善しなければいけない、それが必要ですよという熊本市が情報の発信をしたということになるんですよね。
 ただ、私たちが今聞いていてちょっと違和感を持ったのは、まずは陳情の方が陳情書で述べられているのを見たら、わらべ苑は、ここに何か張ってありますけれども、見ると、黒字だと、わらべ苑そのものについてはどうも黒字だという報告がされている。にもかかわらず、市の指導に当たっては、給食部門だけは赤字というふうになってしまっているということについて、すごく市が出している公的な文書とちょっと違う。要するに、やはり何か違和感があるんですよね。何で給食だけをターゲットにして市が指摘しなければいけないのか。

○田上辰也 委員長  その前に、部長の先ほどの答弁で、赤字となっている、これは敬人会が言ってきたというふうにおっしゃっていたように記憶しますけれども、この文章の流れ、個別事項16の最後の部分だけですよ、判断する、評価できる、状況にある、赤字となっている、以上のことから、実施すること、検討すること、行うことと、これ全部市の行政の表現でしょう。市が決めて認定して、そういう表現にしたんですよね。そこをちょっと確認したかった。間違いないですか。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  これは市が行政の表現として当然使っております。先ほど西岡委員からありましたように、そういった事実確認をしているのかという部分について、何もかも法人が出してきたことを、例えばこういう経営改善策が不適当だということであれば、幾ら理事会で決定したことであれ、それは不適当ですという答えになるかと思います。
 ただ、今回こういう中で法人が理事会の中で決めてきたことにつきまして、少なくとも我々は不適当とはここでは考えていないというふうなことで、当然それはすべきですという意味では、市としてこの法人が出されてきた内容を否定しているかということであれば、否定はしておりません。
 ただ、直接我々が給食事業について委託に切りかえなさいというような指示をしたわけではなくて、これはあくまでも法人の方が自分たちの中で委託をやっていきたいというようなことでしたので、それについてはそうした方が赤字が改善できるという判断がありましたので、こういう表現をしたということで御理解いただきたいと思います。

◆園川良二 委員  いや、下の給食事業の収支の改善を図るため、7施設において直営から委託に切りかえを行い、委託後には収支の改善が見られる結果となっているが、ケアハウスわらべ苑の給食部門は黒塗りの赤字となっているという、ケアハウスわらべ苑だけに特化して、だから委託をやりなさいと言わんばかりの表現ではないですか。そういうふうにしか捉えられないと私は思っているんですけれども、言葉のあやというか、ニュアンスだからちょっとあれですけれども。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  確かに、言わんばかりというようなふうに捉えられる部分もございます。もちろんこの流れでいけば、ケアハウスは給食部門が委託になっていなかったので、そこで赤字を出している。その前に当然ほかの施設については委託したので収支は改善されているというふうなことの流れからすると、我々としては積極的に委託にしなさいという指示を出したのではなくて、そういった事実からも判断して法人の方ではここの部門についても給食事業は委託化したいということについて、それは赤字改善策の一つとして有効な手段であるというふうな判断をしたことから、こういった文章になったというふうに考えております。

◆園川良二 委員  この書類は改善命令ですよね。改善命令だから、相手方はそう捉えるのが当然だと思います。だから、改善して、委託業務に変えないといけないなというふうに、そこが改善策であるならば、そこは給食部門に特化したというような捉え方しかできないかなと私は思います。

◆上野美恵子 委員  下から3行目のところに、他施設と同様に委託に切りかえるなどの措置を検討することというのは、これは指示内容ですよね。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  はい、そのとおりです。

◆上野美恵子 委員  これはもちろん指示内容ですけれども、部長がおっしゃったように。だったら、ほかの施設は民間になっているから改善しているけれども、わらべ苑だけは民間になっていないから赤字ではないですかと上で指摘をして、一番最後に、さっき積極的に委託の指示を出したわけではないと説明されたけれども、積極的にということではなくても、まさにこれが積極的に他施設と同様に委託に切りかえる、ここまで踏み込んで書いてしまったら、それは積極的にしたわけではないとおっしゃっても、読んだ人は市も言っているし、絶対にこれはやらなければいけないとなって当然だと思いますけれども。
 これは指示事項でしょう。当然ですよね、それを指示しているわけだから。だけれども、他施設と同様に委託に切りかえるなどの措置を検討することという指示を市が出してしまったら、それを受けた法人は、市も言っているからしなければとなりますよね。
 だから、積極的に委託を市が指南したというか、結果になっていると思いますよ。

◆西岡誠也 委員  いろいろ答弁されているけれども、市自体も給食部門に特化して赤字と認めたでしょう。なぜそういう結果になるのか。ちょっとそこが知りたい。

○田上辰也 委員長  前回の答弁は、人件費は含まないという答弁だったから、そういう内容の流れの中で何で赤字になるのかという西岡委員の指摘です。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  なぜ人件費を含まないのに赤字になるのかという御質問でよろしかったですか。

◆西岡誠也 委員  そうです。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  人件費にたくさんのお金がかかるんであれば、それは生活費の方においてではなくて、事務費の方で赤字になります。

◆西岡誠也 委員  トータルとして、陳情書の中身については、ケアハウスわらべ苑は240万円の黒字ということで載っているでしょう、トータルとしては。だから、そこの中で何で給食部門だけ赤字という表現が出てくるのか、そこを知りたいわけです。それを市が認めて文書の中にうたっているわけだから。これはどういうことなんですか。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  おっしゃるとおり、それは別に給食部門だけがという捉え方ではなくて、もちろん事務費全体として捉えるべきではあるかと思います。

◆上野美恵子 委員  さっき西岡委員の方から資料を提示してほしいということで、ちょうど昼になっているので、先ほどの資料を出してもらって、なぜこれになったかをはっきりしてもらわないと、私たちは何か言っても同じなので、そうしてもらいたいと思います。

○田上辰也 委員長  ちょっと委員長から。
 先ほど指摘した資料が出てこないと、審議も進められないので、昼食休憩中に探しておいてください。論議しておいてください。

◆西岡誠也 委員  この中で出てくる第1回理事会においてということが書いてあるんですね。第1回理事会の中も見ないと議論できない。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  申しわけございません。理事会の議事録については、これは社会福祉法の中でも閲覧できる権限が非常に限られておりますので、我々の方から開示することはできません。

○田上辰也 委員長  開示できる部分については開示するという積極的な姿勢をお願いします。
 実は、今、資料が出ないと、先ほど言いましたが、進行もなかなかできにくいところがありますので、議事の都合により休憩いたします。
 2時に再開いたしますので、よろしくお願いいたします。
                            午前11時59分 休憩
                            ───────────
                            午後 2時00分 再開

○田上辰也 委員長  それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 なお、西岡委員より要求のありました資料については、お手元に配付しておきました。
 陳情及び所管事務についての質疑を続行いたします。
        (「委員長、その前に資料の説明を」と呼ぶ者あり)

○田上辰也 委員長  はい、どうぞ。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  午前中の委員会におきまして、西岡委員から御請求がありました資料について、今お手元にお配りしておりますけれども、今回敬人会から出されました改善命令に対しての未改善項目についての報告につきましては、理事会の議事録であるとか、理事会に関する決算状況の書類とか、かなりそういったもの全体が含まれておりました。そういった議事録等につきましては公開できない部分もございますので、今回特に給食費のことがこれまで話題になっておりますので、この部分について抜粋したものであることを御了承いただきたいと思います。
 また、その給食費につきましても、ほかのこの資料につきましてはわらべ苑以外の部分も出ておりますけれども、わらべ苑の部分だけを抜粋したことを御了承ください。
 それから、さらにちょっと御説明を申し上げますと、先ほど給食事業について、法人の側が赤字であるというようなことに対して、市がそれを追認をしていると、その事実に基づいて市が指導しているという趣旨の御質問があったかと思うんですけれども、こちらの添付しました下に14ページと書いています給食事業について(H28年度総括)というところを見ていただきますと、わらべ苑厨房につきまして、収入額、これが入居者から受け取っております生活費でございまして、さらにここに支出としまして食材費、人件費、それからその下に一つ挟んで水光熱費というふうに書かれております。
 これを見てもわかりますとおり、この当時の法人の理解としましては、人件費をこの生活費で賄うという前提のもとにこの事業が、給食事業が赤字になっているという判断をしているということでございます。
 それにつきまして、市としまして、その辺の精査がきちんとできず、先ほどのような文書になっておりますことにつきましては、改めておわび申し上げたいというふうに思います。
 しかしながら、この給食事業につきましては、実際には平成30年4月から委託されておりまして、我々としましては、現在この人件費については生活費で賄うべきものではありませんと、事務費で賄うべきものですということを法人側にも伝えておりますし、先日、1月において監査に入った際もその旨指導しているところでございます。

◆西岡誠也 委員  今説明があって、いわゆるこの熊本市からの指導については、この法人からの計算、これを信用してそういう形で出したと。これは誤りであったということで今おっしゃいました。
 ここ委員会3回ぐらい入所者の方が来られて、もうこの間の説明でも体を壊して病院に入っていたと。病院の飯はうまかったと。そして、帰ってきたらもう冷えた飯で、魚もにおいがするということをおっしゃっているわけです。その前段でこういうことのやりとりがあって、そして市が指導した。それに従って理事会で決定し委託をしたと。これは熊本市の責任というのはあるのではないですか、やはり。こういう資料をもとに議論されて、結果としてそういうふうになったわけですから、本当に重大な問題だというふうに思います。それについてはいかが考えられているんですか。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  確かに当時生活費の中に人件費が含まれるといったことによりまして、さまざまに法人の方が経営改善に取り組むといったことで模索をされていた中、そういったことは本当に反省をしているところでございますけれども、経営改善の中で、給食事業につきまして、その手法、委託なのか直営なのかという選択は法人側にももちろんあります。確かに委託によって、冷たいとか、あるいは好みに合わないとか、そういったこともあろうかと思いますけれども、そういったのはどちらかといいますと、委託が悪いということではなくて、そういう委託の中身ではないかなというふうには考えております。なので、しっかり意見交換しましたときも、やはりみそ汁は温かい方がいいとか、そういったことにつきましては、しっかりと法人側も聞いておりますし、こちらの方もしっかり食の改善といいますか、そういったことはこちらの方も指導をしているところでございます。

◆西岡誠也 委員  こういう話が出る前は、施設内で調理をして、非常に利用者としては満足されておったわけですね。そしてわらべ苑自体は、トータルとしては黒字の決算になっているという資料をいただいております。きょう出された資料では黒塗りでわかりませんけれども、金額は載っていないけれども、施設ごとに見れば黒字ですよね。だから、そういうことではわざわざ給食だけ取り上げて赤字だということをして、市もそれに乗っかって改善しなさいというのはおかしな話で、そして、今おっしゃったように委託、直営は関係なしに、委託の業者次第だということではないと思います。
 独自に私の方で入手した資料を見れば、今受けている業者がいいのかというとそうではないんです。今受けている業者もこの資料を見れば、現地で調理をするということで決まったという話を聞いております。この資料もそっちの方に提示をしてあるから見ているはずという話も伺いました。そして、前回やりとりしました金額の問題ですけれども、当初800円。そのときは、落札した時点では600円そして、前回のやりとりは750円だということで聞いておりました。こういうことで実際委託契約が750円だったということで確認をしたということで、執行部の方はおっしゃっておりますが、私が聞くところによると、800円から変更したということは利用者にも説明をしていないし、結果として750円ということで前回おっしゃったわけですけれども、委託契約が750円ということになりますと、一覧表で一番安いところではないところに入ってくるわけですね。これ自体もおかしい。
 さらには、例えば、監査されていると思いますけれども、当初のいわゆる理事会の決定は800円。どこの理事会で750円に決まって委託契約を結んだのか。その辺、私たちはわからないわけですね。理事会の中で、記録は持たないし。委託契約は750円と。いつの理事会でそういうふうに決まって、
        (「600円ではなかったですか」と呼ぶ者あり)

◆西岡誠也 委員  600円か。750円は前回でした。
 だからそこら辺の変化。結果としては、委託契約は750円ということで前回はおっしゃったわけですから。その辺はいつ、多分監査されていると思いますから、何回目の理事会でそのように変更になったのか、つかんでいらっしゃると思います。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  もともと確かに委員がおっしゃるとおり、理事会で複数の業者をいわゆるプロポーザル的な形で比較をしたときの数字と、実際に契約をした数字というのは違います。この件につきましては、我々の監査の中でも理事会で承認を受けた事実というのがございませんので、法人に対してこの理事会のときの金額と実際に契約をした金額がなぜ違うのかといったことについて、現在詳細な報告を求めているところでございます。
 契約書上につきましては税抜きの750円ということで、実際に最初の重要事項説明書で書かれた3食800円というのと数字も違いますし、朝、昼、夜の内訳も違ってまいりますので、このことについては、入居者に対しまして重要事項の変更が必要だということで、こちらの方も法人に対して指導をしているところでございます。

◆西岡誠也 委員  そういう場合は事後報告でいいんですか。重要事項については、やはり利用者の方々に説明をし、同意を得た上でやるとか、普通そうではないんですか。それを決まった後に事後報告と、それを報告しなさいと、順番が違うような気がするんです。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  委員御指摘のとおり、これは事後報告ではなくて、事前に説明が必要な事項と我々も理解しております。ただ、現在の指導としましては、すぐにこれはもう変更するということについて、入居者の方に対して説明をして同意をとってくださいという指導をしているところでございます。

◆上野美恵子 委員  今のところなんですけれども、要するに熊本市も重要事項説明に反していた取り扱いだったということを認めるのであれば、何回もここの委員会で話しているように、この軽費老人ホームは条例に定められた、そこに設置規定がある施設なので、やはり条例に反する行為をしているということは、ここの施設の運営というのは極めて不適切、悪質ではないかというふうに思うんですけれども、そんな認識はお持ちですか。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  今申し上げた本来重要事項で事前に説明すべきことをしていなかったという事実につきましては、もちろんこれは違反行為でございますので、その部分に関して、そのほかの指摘事項も含めまして不適切な部分があるかと思います。

◆上野美恵子 委員  不適切な行為を繰り返しているという実態があるので、私はやはりそれは今から向こうに説明を求めるとか、こうしてくださいというそういう改善だけではなくて、やはりこの施設がいかに条例に反するような行為をやっていたかということを一つは事実としてきちんと確認をするということが大事だと思うんですけれども、その点はそう確認されているわけですよね。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  1月に定期監査にも入っておりますし、そういった不適切な事項について確認しております。

◆上野美恵子 委員  では、不適切ということで私たちも認識をしますので、そこは共通認識ということで話を進めさせていただきたいと思います。
 そこに関連するところなんですけれども、一つは今いただいた資料で、陳情書に何か資料がついていたのでそれをちょっと見ていたんですけれども、何か資料の1って陳情書に書いてあるものが、どうも今配られた資料の2ページ目の資料ではないかなと、今見て。
 これで見ると、陳情者の方から出されている資料の1というので、わらべ苑の黒字は240万円と書いてあって、この2ページ目のところにもその黒字額がきちんと書いてあるわけですよね。不思議なのが、黒字の施設なのに原因分析ということころで、例えばあいている部屋を埋めるというのはわかりますけど、何か突然またここに給食事業だけは赤字なのだというふうに取ってつけたみたいに。だから、普通は黒字の施設というのは黒字だからいいよねというふうに評価をするのが普通なんですけれども、黒字施設でありながら改善が必要ですということで、給食が赤字なんだということを書いてあって、そしてまた次のページから後に、詳しく給食事業について改善が必要だということをくどくど書いてあるわけですよね。
 もともとこの人件費というのを、次の14ページのところにあるように、皆さんから集めた給食費と差し引きにする経費には普通加えないですよね。だから、私がもしこれをチェックした人だったら、「あら、いや、これは別だよね」というふうに気づくはずなんですよね。皆さんがこんなにしてきょう資料に出されたということは、多分当該の施設から上がってきた、法人から来たときに、担当の職員とか、あるいは担当の課とか、担当の部署でずっと見ていきながら、そして最終的にはさっきの改善文書にあるように、市から法人がこう言っているからこんな改善が必要ではないかということを市が出したと思うんですよね。
 ここで人件費が含まれて赤字になっているという資料が出されながら、なぜ担当のところも、次に見たところも、次のところも、ずっと部局まで審査をしながら、誰もこのことのチェックを、議会でこんなふうに問題にならなければチェックができなかったのかについてどうなっているんですか。普通は私でも気づくと思うんですよね、見れば。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  確かに生活費の中には人件費が含まれない、これは事務費であるといったことでございますけれども、給食事業を考えた場合に、食料費や光熱費、または人件費が当然事業としてはあるということの認識から、こちらの方には収入の方には食料費、生活費しか入っていないといったことでございまして、完全にこちらの方は見落としていたということで深く反省をしているところでございます。

◆園川良二 委員  余り言いたくないんですけれども、報告が上がった時点での報告書の中では700万円の赤字ということですよね。前回の委員会で人件費は含まないとしたときに、人件費を差し引けば簡単に計算してあるんですけれども、1,000万円の黒字になるというような見込みをされているんですよ。だから、やはり給食費、生活費の中に人件費が含まれたままの改善命令というのを出されているとしか私たちは認識できないんですよ。そこはやはりきちんとすべきではないかなと思うんですけれども。だから、結局給食の委託に切りかえられたという。だから、改善命令を出す時点での中身が大事なことなんですよ。その点、わかりながらやったのであれば、もう悪質だと思います。わからないでやったのであればあれですけれども。

◆西岡誠也 委員  今の問題に絡んで、陳情書の1ページに具体的にこの問題について、人件費の問題について、市の方に問い合わせされているんですね。ところがそのときは、人件費を含むと、このような回答をされているのではないですか。だから、この問題はずっと以前からやりとりがあっていて、厚労省と見解が違うということではなかったでしょうか。
 だから、改めて今ここで初めてと言われるけれども、以前からこのやりとりをやっていたのではないですか、現場の方と。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  確かに平成29年の夏くらいだったと思いますけれども、そういったやりとりはあってございます。ちょっとこれは言いわけになって申しわけないんですけれども、軽費老人ホームの担当が高齢介護福祉課の高齢者支援班の業務でありまして、介護保険事業の担当は介護事業指導室といったことでございまして、法人から再三介護保険指導室の方には相談があっておりまして、そういった改善命令での指導等の相談が介護事業指導室にあっておりましたので、そのときに軽費老人ホームの担当ではない主査の方にお尋ねがあって、一般的な回答をしたといったことで聞いてはおります。ただ、やはり誤解をしてこういった事態になったということは、深くおわび申し上げたいと思いますけれども、その軽費老人ホームのこの件については、何度も担当者の方には含まないよといったことで正しく回答させていただいておりますし、給食の委託の理事会の前には、正しく回答したというふうに認識はしております。

◆西岡誠也 委員  だから、この陳情書の下の資料ですけれども、これは29年8月にこういう質問をされております。そして、7月の熊本市から出した文書ですね。これは7月、こっちが先で、こういう裏の文書で出されている。その後にこういう問い合わせをしたけれども、同じように人件費も含みますよという回答をしているわけですね。ということは、この時点でも同じ認識をされているということになるわけですよね。
 だから、最近いろいろ問題になったものだから、今そういう話をされるけれども、当時は一貫して、人件費もこの生活費に入るということでずっと通されてきたということは間違いないみたいですね。いかがですか。

◆園川良二 委員  これはあくまで陳情書を出された方が書かれたものなんですけれども、指導監査課の何々の発言には、生活費には人件費も含まれるとの明快な答えはありませんでしたと言っているんですよ。だから、そこで人件費は含まれませんという答えを出しておけば何ら問題が起きなかったけれども、明快にそこでは答えがなかったということですよ。ほぼ理事長寄りの釈明に終始されておりましたというふうに書いてあるわけですよ。
 だから、そこは人件費は含まれているというような認識を持たざるを得ないような言動、発言、そういうのがあったのではないかというふうに私たちは思っているわけですよ。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  今委員御指摘のとおり、市の担当の職員が生活費の中に人件費も含まれる旨の回答をしていることは事実でございまして、それによって法人の方が生活費の中に人件費が含まれるというふうな解釈をしていた時期があったことも事実でございます。
 一方、先ほどちょっと課長の高本が申し上げましたとおり、ちょっと班が違って申しわけないんですけれども、実際にケアハウスを担当している班に対しての問い合わせにつきましては、含まれないという返事はしておりますものの、そこが本当に申しわけないんですけれども、同じ課でありながら担当が違うところでの情報共有というものがなされていなかったために、2通りの回答が存在してしまったということでございます。まことに申しわけございません。

◆西岡誠也 委員  この熊本市からの文書、それから市への問い合わせ、こういうやつが積み重なって理事会で委託をするということで動き始めたと。こういうことが一貫しているわけですね。だから、非常にこれは問題だというふうに思います。これは間違いだったということで先ほど冒頭話がありましたけれども、これは指導監査も関係するし、高齢介護福祉課も見ているわけですね。指導監査課がまず指摘し、そして高齢介護の方で文書を出したわけですから。その辺の熊本市のチェック体制はどうなっているんですか。2つの課がチェックしているんですよ。指導監査課の方の見解はいかがですか。

◎中村幸次 指導監査課長  指導監査の通常の年に1回行います監査におきましては、ガイドラインと重点項目についてを監査で見ております。
 今年度入りました監査につきましては、私どもと所管課であります高齢介護と合同で入りまして、私どもは先ほど申しましたガイドラインに基づいて監査を実施したところでございます。

◆西岡誠也 委員  今年度の監査とかだけではなくて、この問題について、この文書について、結局多くの個別指導事項がありますよね。そして、結局個別事項16番で長い文書をつくられてやっているわけです。ですから、これは指導監査課の方でこういうふうに改善しなさいということを指摘した、その中身を高齢介護福祉課が発送したという文書の流れになっていて、指導監査課としては、こういう(16)の個別指導をこうやって書かれているわけですから、これを書くときにそういうチェック機能が果たせなかったのかという質問をしているわけです。

◎中村幸次 指導監査課長  この発出文書につきましては、これまでの法人とのやりとりの流れからこの文書が作成されているということで認識しておりまして、今回のこのような問題になるまではちょっとそこまでの把握はできませんでした。

◆西岡誠也 委員  指導監査課というのはプロですよね。プロだからこういう間違いをしてはいけない職場です。確かに中村さんがそこに当時おったかどうかわからないけれども、立場としては指導監査課は局直結ですかね、という組織ですよね。ここが法を理解しないでチェックができるかということです。そこをちょっとお尋ねしたいと思います。

◎中村幸次 指導監査課長  指導監査の私どもが見る内容というのが、基本的にガイドライン等で決まっておりまして、それに基づいた監査を実施するということで、業務の詳細等につきましてはわからない点もございますので、そういったところにつきましては所管課にお尋ねしながらの監査ということになっております。

◆西岡誠也 委員  この文書の流れでいきますと、この個別事項16番は指導監査課がつくった文書という位置づけになるわけです。これはいわゆる指導監査課がこういう指摘をした、だから介護福祉課としてはそれを法人に文書で出すということだから、定期的なやつとか、決まったやつをするだけではなくて、この文書は指導監査課がつくったのではないですかということをお尋ねしているわけです。

◎中村幸次 指導監査課長  改善命令につきましては特別監査ということで、所管課がメーンになりまして、その中に指導監査課も入りまして特別監査を実施しております。その中で指導監査の方といたしましては、法的な見解ですとかそういったところを述べさせていただきながら、その回答をつくらせていただいたところでございます。

◆上野美恵子 委員  この個別事項の16番というものの起案はどこがしたんですか。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  起案は高齢介護福祉課の方でやってございます。

◆上野美恵子 委員  確かに指導的な文書ではあるけれども、何か指導監査課がよくわからないとかそんなふうに言うものだから、担当されている高齢介護福祉課が起案されているのであれば、一番の現状のわかっていらっしゃる課なので、本来ならばさっき私たち議会の方から指摘をした給食事業のお金の収支の考え方についても間違った見解にはならなかったと思うんですよね。
 要するに給食事業について、法人の方としては人件費も含めた形で赤字なんだから、改善事項に含めてとにかく改善しないといけないと思っていると言ったときに、本来の流れでいくならば、熊本市の方が、おたくはそうしているけれども、本来の基本的な考え方はこうですよということで、そこで是正がされれば、今回みたいな問題にならなかったと思うんですよね。でも結果的にはそれがなされないまま、先ほどから気づきませんでしたとか、チェックができていませんでしたということで結局来てしまって、この指導の文書が通達として出されるに至ったという結果になっていると思うんですね。
 ということは、さっき西岡委員の方からもおっしゃったように、やはりこの29年7月14日に法人に対して出されたこの通知文書の特にこの個別事項の16番の指摘内容については、もともとの根拠だった給食事業は赤字ですよという考え方そのものの論拠がないわけだから、間違っていた論拠でもってさっき甲斐部長がおっしゃったような他の施設と同様に委託に切りかえるなどの措置を検討すべしというふうに指摘されている。この点については事実誤認に基づく指摘になってしまっているわけでしょう。いかがでしょうか。

○田上辰也 委員長  行政には行政実例とか、何々の法解釈という立派なマニュアルがあるではないですか。そのときどうして生活費の項目を見なかったのか。そんなのちょっと考えにくい。

◆上野美恵子 委員  ちょっと今のを回答もらっていいですか。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  今の件につきましては、委員御指摘のとおり解釈を間違って指導、間違った前提に基づいてこういった通知文書を出しているということについては、もうそのとおりでございます。

○田上辰也 委員長  解釈ではなくて、ちゃんと先ほども言いましたけれども、行政実例とか何々法解釈とか、きっちりとマニュアルがあるんですよ。

◆上野美恵子 委員  でも間違っちゃったの。
 ごめん、今ちょっともう一つ、今の続きがあった。
 すみません。私が言いたいのは、今はっきりと個別事項の16番の中身の特に給食費の民間委託の方向にすべしというふうにおっしゃった指摘については、もともとの根拠が間違っていたから、間違った根拠での指摘になっているということを認められたわけです。それだったら、この16番の通知内容というのは撤回すべきだと思いますよ。間違った根拠で出した文書が公で残っていけば、もうずっと間違っていますからね。だから、ほかにも問題はあるかもしれません。私も疑問点はたくさんありますけれども、少なくともこの出された通知文の16番の指摘事項というのは、根拠がないというのをはっきり今答弁されたわけですから撤回すべきです。見解をお願いします。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  もともとの根拠が間違っていたのでこの文書をということですけれども、それにつきましては、先ほども追加で差し上げました資料には生活費に人件費を含めた形でございますので、この16番のことにつきましては、また検討して対応したいというふうに思っております。

◆上野美恵子 委員  いや、検討するではなくて、根拠が間違っていたというふうに甲斐部長がおっしゃったんだから、間違った根拠に基づいて出した通知は、そんなうその根拠で出したものを検討するなんて、それはもう撤回すべきだと思いますよ。ね、甲斐さん。でなければおかしいですよ。
 だから、要するに今問題になっているのは……
        (発言する者あり)

○田上辰也 委員長  ちょっと待ってください。発言は委員長の許可を得て行ってください。

◆上野美恵子 委員  だって、おかしいもの。ちょっと待って、今のはちょっと回答もらわないと。
 またそれが違うことになる。

○田上辰也 委員長  要するにあの文書で解雇された者がいるんだから。

◆上野美恵子 委員  そうですよ。
 だけど、間違いを認めているのに撤回しないでしょう。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  給食費につきましては、人件費を生活費に算入するというのはもう間違った考え方ということで、それを前提に経営をされているという、法人もそういう考え方を持っておられたということでございますので、ただ、指摘の内容としましては経営改善をしてくださいという指摘ではございますし、それにつきまして一つの方法というふうには理解しております。
 ただ、先ほどからの御指摘がございますので、この給食費についてはこの生活費でもって人件費はそこに算入をしないんだと、それに基づいて経営改善をやってくださいというような趣旨のことで改めて指導はしたいと思います。

◆上野美恵子 委員  いや、それをなさるのはそれはそれでしょうけれども、その前に、この出されている通知文が結局間違った解釈に基づいたものによって出されている通知なんだから、そこにかかわって該当する部分については訂正すべきですよ。だって、要するに赤字でないものが赤字だという説明がなされて、もともとこのわらべ苑は黒字であったにもかかわらず、もう給食部は赤字だ、赤字だということが強調されて、それが市に上がって、市もそうですねということになって、だからほかの施設と同様に委託に切りかえるなど措置を検討することという指摘をしているんですから。
 だって、赤字ではなかったらこんな指摘しなくてもいいでしょう。だったらここの部分だけでも、「他の施設と同様に委託に切りかえるなどの措置を検討する」、これは要らない部分でしょう。それは空き室を埋めなさいとか、それはやはり施設がある以上は、空き室があったら経営上大変でしょうから、埋めるのは当然だと思います。だけど、間違った考え方に基づいて出された、黒字だ、赤字だということを間違っていたという根拠が崩れたわけですよ。赤字ではないなら、別にそんな委託にする必要ないわけですから。
 これは絶対修正が要りますよ。そうでなかったら、これは問題になりますよ。何かちょっとだめですよ、こんなことしたら。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  事実として、我々としてその事実の誤認があったものについて修正はいたします。

◆上野美恵子 委員  誤認があったから、委託に切りかえるなどの措置を検討せよといった部分が誤認に基づく方針だから、ここが問題と私は言っているんですよ。だから、検討するなら、ここについてこれは誤認に基づく指導だったということをきちんと述べていただいて訂正すると言っていただかないと、ここが一番大きな間違いなんですから。それをお願いします。いかがでしょうか。

◆西岡誠也 委員  それで、こういう流れがあって、実際現場で調理をされていた方が実は首になっておるわけですよ。ここで働いていらっしゃった方が。そういうことも起きているわけです。だから、市がこういう文書を出して、市がこういう見解を出した。だから赤字だからということで、そこで働いておった人は首切りにあっているわけですよ。そういう影響が出ているんだから。非常に僕は責任が重いと思う、こういう文書、こういう理解というのは。
 そして今現在、入居者の方がおいしくない冷めたやつを食べているということだから、本当に当初この辺をきちっとチェックをし、これは間違いなら間違いということをやはり指摘しなかったからこういうことになっているわけですよ。
 だから、考えてみれば、どうも法人の方からこういうやつをやってくれと言われたのではないかというような疑いが出てくるわけですよ。一貫しているから、ずっと。その辺についてはどうですか。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  法人の方からそういった要請があって出した文書ということではございません。この文書につきましても熊本市の方で出した文書でございますし、ただ委託というのは、あくまでも直営か委託かというのは、その給食の調理の一つの手法でございまして、それについて必ずしも我々が強制できるものではないし、もちろんアドバイス的なものは当然あるかという部分もありますけれども、ただ手法について、あくまでもこれは法人の判断で委託にした。それが確かに法人が委託に判断する材料の一つとしてそういった部分があったことについては否定はしませんけれども、先ほど言いました修正という部分につきまして、そういった事実誤認については修正をした文書を出すというふうにお答えはしたところです。

◆西岡誠也 委員  だから、出発は法人から出されてきたやつをチェックできなかった、そしてそれを追認する文書を出した、問い合わせにも間違った回答をした、ここが出発点ですよ。その結果、いろいろな問題が起きてきているという流れになってきているわけですから、そういう意味では、きちっとやはりこれは間違った見解だったらこれは訂正すべきですね。いかがですか。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  我々の間違った見解につきましては修正をいたします。さらに30年度になって委託をした場合においても、人件費については含まれない旨、生活費の中には含まれない旨法人には説明をしておりますし、実際この前の定期監査においてもそういった旨を指導しているところでございます。

◆園川良二 委員  訂正をされても、もう恐らくもとに戻すということはなかなか難しいと思います。だから、入所者の方たちはやはりもう冷めた御飯を食べざるを得ないという状況が続くかもしれないけれども、なぜこういうことが起きたのかというここに至った検証というか、これはやはりきちっとやっていただきたいです。どうでしょうかね。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  このように我々が解釈を間違ったお答えをしたことで起きたことでございますので、なぜこのようなことが起きたのか、先ほど委員長からもマニュアル等があるはずなのにというような御指摘もいただいております。それにつきましては検証をいたします。

◆西岡誠也 委員  今委託をされておりまして、利用者の方が説明に来られました。ぜひ社会福祉法の78条だけは言ってくれと。社会福祉事業の経営者は、常に福祉サービスを受ける者の立場に立って良質かつ適切な福祉サービスを提供するよう努めなければならないと書いてあると。入所者の方はこれが今実現できていないということをしきりにおっしゃっていました。
 だから、こういう流れがあって現在委託をされて、実態としては本当においしくないと。これがその後いろいろな指導をしていますと言うけれども、本当に変えられるのか、そういうサービスが提供できるように変わるのかというのが利用者の一番の問題なんですね。そこを一番考えていらっしゃるんです。だから、それに向けてどのようにされていこうと考えられているのか、ちょっとお尋ねしたいと思います。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  本当にこういったケアハウス等、高齢者がついの住みかとして安心して心穏やかに暮らしていきたいと願って入られた施設だというふうに思っております。そういう中、こういった給食の問題とか法人に対する不満等もこちらの方も聞いておりますので、しっかりとそういったことがないように、今後も引き続き指導等をやってまいりたいというふうに考えております。

◆上野美恵子 委員  先ほどの通達については、間違っている点について、今後きちんと正しいものを出していただくということですので、きょうの委員会で指摘した点をきちんと踏まえて、やはり本当にこの間違っていた部分が現場でも是正されるような通知というのが必要ではないかなと思います。
 それと、今、西岡委員がおっしゃったように、やはり社会福祉法人というのは本当に社会福祉の理念にのっとって、そこの法人あるいは各施設が運営されていかなければならないのに、何かどこかで経営効率一辺倒で、入所者の方々の声に耳をかされないような状態があったのではないかなと思ったんですよね。
 きょうの陳情書をこうやって見ていたら、先ほどの私たちがもらったのは黒塗りだからよくわかりませんけれども、ここにうっすらとあるものを見てみると、やはりここの法人の問題点は、例えばかなりの施設数がありますね。そして黒字の施設が半分ぐらい、そして赤字の施設が半分ぐらいでこれは拮抗しています。ここの黒字、赤字を精査すると、施設部門では施設運営においては両方足して引けば、ここちょっと小さい数字ですけれども、差し引きは黒の方が大きいんですよね。ということは、ここの法人の施設は空き室がありながらもそれぞれに頑張って運営に努力をなさっておられるというふうに私はちょっと拝見したんですよね。ところが、一番下のところの小さい数字ですけれども、法人本部の運営のところでかなり大きな赤字があって、何か結局は黒字の施設、赤字の施設があって、施設総体では黒字であるにもかかわらず、法人本部の余りにも大きな赤字のためにやはり法人運営というのは厳しいという実態があると思うんです。
 ですから、もし熊本市が本当にやはりこの法人全体をいい運営に持っていこうとして指導監査をして指摘をなされるのであれば、法人本部に余りにも大きな赤字があるということについてやはり改善をしなければ、どんなに細かな1施設が黒字だ、給食費が赤字だということばかりをほじくるように言っても、法人に四、五千万円も赤字があったら、それはもう給食費の赤字、黒字の話ではないですもの。
 だから、これは私、ちょっとちらって聞いたところでは、ここの法人の専務的な理事長なりなんなりそういう専従者の方たちのすごく高額な法人からの報酬もあって、普通だったら、会社経営が赤字になったら、まずは経営者が身を切って自分を律して経営改善に努めていくというのが普通よく考えられるけれども、ここは自分たちはそこは手をつけずに、そこら辺の施設の1個1個をほじくるように、赤字だ、黒字だ、ここが問題だと言って、そして、それをしたからといって大した黒字には改善しないわけですよね。本体の一番大もとのところを改善しないと。
 でも、それは私たちはここの陳情書を見ている範囲でしか詳細がわかりませんよ。ですけれども、多分指導監査をなさっている熊本市とか、やはり常日ごろ法人やら施設を見ておられるところは、そういうのはやはりそこの運営を見ていれば一定はわかると思うんですよね。そのときに、やはりもちろん法令に基づきながらやることではあろうと思いますけれども、物事の本質、どこに問題があるのかを適切に見きわめながら、法人なり施設なりの改善方向はどうあるべきかということを、大所高所で熊本市が指し示していくという役割を果たしていかないと、入所者の方も何か不満がいっぱい、そして運営を見ておけば何かぐじゃぐじゃみたいな不満ばっかりです。
 これは陳情の方が来られてからもうやがて1年たっていますよね。私たちも毎回委員会で取り上げて、少しでも是正されればと思って、是正されたり、あるいは市からの適切な回答があればよかったねというふうに言いたいと思って議論してきたけれども、いまだもって今回も陳情に来られたように、まだまだ是正にはほど遠いというふうな声を聞いていると、やはり市がどんな指摘事項をやって法人やら施設が適切に運営されているかにかかわっていく、そのことの役目が私はすごく大事なのではないかなというふうに思うんですよね。だから、陳情から見る範囲でしか私はわかりませんけれども、やはりそういうところをきちんと見ていかないと、なかなか問題は改善されないと思います。
 もう一つは、陳情書の2枚目のところに、利用者の立場に沿わない法人運営の不適切な事項ということで、また何か小さな字で資料がついていますけれども、前回の12月議会のときだったかな、何かそのときの文書なのかなと思って拝見したんですけれども、要するに市の相談記録ということでつくられています。これはだから、陳情の方は市がつくったんでしょうか、法人がつくったんでしょうか、わかりませんけれどもと前回おっしゃって、そのときは市の方から、いや、これは市ではつくったものではありませんというふうに回答があって、ということは、法人の方でつくられたものなんだろうなと思うんですけれども、私がこれですごく問題だと思ったのは、熊本市の何か見解として、ここで書いてありますよね。熊本市が、例えば、①施設長の解任とか、②が理事とか評議員の解任とか、架空給与の返還命令とか、字が見えますけれども。仮に向こうの法人がつくった文書であるにしてもこういう方針を市が持っていたんですか。

○田上辰也 委員長  法人に対する監督権限を市はお持ちですか。お持ちのところが答えてほしいんですけれども、いかがですか。

◎中村幸次 指導監査課長  この記録につきましては、市でつくったようなことはないと思っております。
 その当時、頻繁に御相談がありまして、相談があれば一般論として法的な観点から説明はしますけれども、この記録にあるようにどこをどうしなさいというふうな説明はしていないかと思います。
 いろいろなやりとりがありまして、該当される方につきましては、勤務時間等の問題ですとかそういったのがありましたので、施設の方が本人にきちんとした業務に従事するようにというような説明はしたかと思います。それができなければ、こういったことがあるんではないでしょうかというような説明をしたのではなかろうかというふうに考えております。

○田上辰也 委員長  さっきの社会福祉法人の許認可とか指導監督権限というのは市が持っていて、担当は指導監査課ということでいいんですか。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  上野委員のお尋ねの2ページ目かと思いますけれども、この資料は先ほどおっしゃいましたように市が作成したものではありませんし、ここに書いていますような施設長の解任を勧めるようなこともまず熊本市の方ではやってございません。
 所管は高齢介護福祉課になります。

○田上辰也 委員長  高齢の部分だけ。その社会福祉法人施設の全体的なものはどうなの。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  社会福祉法人の所管につきましては、一番それぞれそこの社会福祉法人が実施している事業によって所管課が異なってまいります。この敬人会につきましてはわらべ苑というケアハウスの施設を最初に設立して法人をつくりましたので、高齢介護福祉課の所管という形になります。複数の事業を持っている場合には、先にどの事業を始めたかによって所管課が決まるというふうになっております。

◆上野美恵子 委員  ちょっと確認なんですけれども、今の高本課長の方からおっしゃったように、要するにこの2ページ目の早々に法人としての自浄作用を発揮すること、そうでない場合は、①施設長の解任、②理事、評議員の解任、③架空給与の返還命令と書いてあるんですけれども、これは要するに市の考えって書いてあるんですよね。でも、今市の考えではないというふうに答えられたんですけれども、でも、そうであるなら、市が思ってもいないことを法人が自分たちの内部の文書に勝手に書いて、陳情によればそれをもとにして施設長の解任を決定したと書いてあるんですけれども、何か施設長を解任するのにこういう間違った市の見解を使われたら困りますよね。これ、市からすれば悪用ですよね。
 これは法人に対して、こういうことを市は見解として述べていないから、法人内でこんな市として考えてもいないことを勝手に文書に書いて出されたら困るということを言わないといけないのではないでしょうか。そうでなければ、もう悪用されますよ。言ってもいないことをプリントに書いてあるわけだから。市の相談記録。この間陳情の人がぴらぴらってしていたということは、それが何かで配られているわけでしょう。そういうふうに使われたら困るでしょうね、市が言ってもいない、考えてもいないことを法人内の何かの文書に書いてどこかで配られているという、これ、重大な問題だと思いますよ。こんなことを許していたら、これから先も、この件に限らず、市が言ってもいないこと、やってもいないことを勝手に個別に書いて、市はこう言っていますからなんてうそばっかり言ったら、そんなことされたら困るでしょう。
 答弁をお願いします。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  確かに市が思ってもいないようなことを外に出されるというのは本当に危険なことでもあります。
 ただ、流れの中で、2ページ目のこちらの方に解任の相談記録で、ちょっとお名前も載っておりますけれども、この方の御相談が市にあったことは記録として私も拝見しておりまして、先ほど中村課長も申しましたように、やはり8時間勤務をしていないとか、そういった相談があれば、きちっと8時間勤務するように指導しなさいとか、あるいは、施設長としては8時間勤務が要るんだけれども、それが難しいのであれば、ほかのことも考えないといけないのではというふうなことも助言をしたのではないかなと判断しておりまして、これだけを見てどうこうというのは、なかなか判断が難しいかなというふうに考えております。

◆上野美恵子 委員  いや、でも、いろいろ事情があって御相談を待っていたかもしれないけれども、市の見解としてこういうことが勝手に書かれているということについては、この部分だけでも削除してもらわないと、不適切だと思います。何かそうしたら市役所が悪用されますもの、こんなこといいですよなんて。

◎甲斐嗣敏 福祉部長  もちろん熊本市としてこういった指導はしていないということですが、これは法人が作成した文書ですので、我々としてこれは事実と違うという旨は訴えても、この文書自体を破棄するとか削除するとか、そこは法人の方でそういうふうに捉えたという記録でございまして、そこまではできないというふうに考えております。
 ただ、この文書が、法人がいろいろなところに配っているということではなくて、あくまでも法人の内部文書として、ただ、この当時理事だったお方がこの文書をこういった形で出されているというふうには我々は理解しているところです。

◆上野美恵子 委員  いや、同じですけれども、やはりそんなおっしゃるけれども、私は別に民間が民間のことを書く分はいいけれども、やはり市の見解みたいな形で書かれているということについては、私はまずいと思う。でなければ誤解を招きますもの。
 いろいろおっしゃっていますがこれってさっきの給食ではないけれども、やはり結果的には市を利用されている形になりますよ。
 では、これは市の考えではないということは確実なわけですね。それはここも議会も公の場ですから、そこで確認されたということは押さえさせていただきたいと思います。

◆西岡誠也 委員  今の文書の下、②に書いてあるところを読めば、指導監査課長を敬人会の評議員にするということを決めてあるわけですね。そういう法人を監査する立場にあって、そして、今までかなり指導をしてきたところに評議員で入るということについてはどうなんでしょうか。国はかなり天下りとかいろいろ問題になっておりますよね。やはり直接関係がないところだったらそれもあり得るかもしれないけれども、今まで指導する立場にいた人が、今度はそういう一法人に入るということについてはどうでしょうか。ちょっと見解、局長、どうですか。この辺についてはいかがお考えですか。

◎池田泰紀 健康福祉局長  当時の職は確かにそういった職にあられた方ですけれども、市を退職されて離れておられます方ですので、そこは御本人さんの判断に任せたいと思います。

◆西岡誠也 委員  なぜかといいますと、さっきの市相談記録ですよね。この中に相談を受けてやりとりされているんですね。だから、そういう直接この問題に携わったと。そして、流れからいくと、さっきの給食問題、この時代からずっと当時の役職ということ、ずっと流れとしてはつながっているような気がして。
 だから、局長としては、今現在退職されて直接指導する立場にはないということなんでしょうけれども、ただ一連の流れ、それから第三者が見たとき、その辺はどうなのかという気がいたしますけれども、どうなんでしょうかね。もうそれはうちは関係ないということであれば、それはそういう回答してください。

◎池田泰紀 健康福祉局長  先ほど答弁申し上げましたとおりでございます。やはりそこは御本人がこういった、委員会の中で話が出たということはもちろんございますけれども、最終的には御本人が判断されるべきものだというふうに思っています。

◆上野美恵子 委員  今の関連なんですけれども、局長の答弁というのは、確かにそれについて市がどうこうというのは言えない範疇のことかもしれないので、そういう答弁になるのかなというふうに思います。この敬人会の問題について言うならば、やはり問題のどこかに、指導ができていなかったとか、これは見過ごしていましたとかいろいろあったけれども、それはなぜかなとみんなが思ったときに、やはり法人の理事長に今市役所のOBがおられるって、だから何か市がずばっと言えないのではないかなという何かもやもやとしたものが、別に私、断定はしませんが、そんなお気持ちでおられる当事者の方たちもおられるわけですよね。
 だから、気づきませんでしたとか、できていませんでしたって。えっ、行政はプロでしょうと、なぜプロが日夜その仕事に従事してやっていらっしゃる方たちがそういう簡単なミスを幾つもしなければならないんですかというふうなときに、何かやはり理事長も市役所のOBだから、そんなにびしっと言えないのではないだろうか、どこかに何かあるのだろうかという何かもやもやしたものが生じかねない。私は生じているとは言いません。だけど、だからこそ、そこは毅然としないと、法的にどうこうではなくても、いや、そんなことはありませんと。これ以上市と癒着関係を持っているのではないかという疑念を持たれるようなことについては、それは確かに本人の判断かもしれないけれども、何かどこかで断ち切らないと。理事長もOBだったけれども、今度は何か知らない評議員に元課長が行かれたって、そうこうしていたら、その人は何かいつか理事になったとか、よく知らないけれども、もしそうにでもなっていけば、そんなものますます何か市がぴしっともう少し歯切れよく法人に対してきちんと正すべきは正す、言うべきは言うということができていくのかなという疑問が膨れ上がっていくような事態が生じかねないということを私は心配をします。だから、それは多分私もそう思ったから、西岡委員も多分そんなお気持ちで言われたと思うんですけれども、何かそういうことを繰り返していたら本当にまずいですよね。せっかく職員が頑張ってやっているのに。

◆園川良二 委員  さっき私も検証をするべきだというようなことを言ったけれども、今話が出たからあれですが、ある意味改善命令の文書を作成した人が、それはもう御本人がやめられているから御本人に任せるしかないと言えば、まず検証はできないということになります。では、再発防止ぐらいしかない。検証というのはやはりきちっと厳しくやるというのが検証だというふうに思っておりますが、どんなですかね、それ。同じ答えになるでしょうから、御本人のという。

◎池田泰紀 健康福祉局長  やはり検証というのはおっしゃるとおりに大事なことだと思っていますので、どういったことでこういったことが生じたかということについてはきちんとそこは分析をする必要があると思います。その中で、どういった方が携わってきたかということも当然中身が出てまいりますので、その際にどういったことが問題になったのかということを踏まえて、検証の中に生かしていきたいというふうに思っております。

◆園川良二 委員  ぜひ徹底してやっていただきたいというふうに思っておりますし、またその検証結果をお知らせいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

◆田中敦朗 委員  お願いがありまして、修正されるという御答弁をされましたけれども、この修正の取り扱いはもう本当に重々気をつけてやっていただきたくて、一度行政が出した文書を修正するということは、皆さん御存じのとおり重いものでありますので、まずこの人件費が生活費に含まれる、含まれないということによって、決算にどう影響したのかということと、影響したことによって、その給食事業の赤字、黒字がどうなったかということと、それについてどうこの個別事項の指摘と給食事業の相関があるのかというところまでちゃんと全てつまびらかにした上で修正をしていただきたいと思います。
 ということが行われない限りは、もろもろの全体像というのが我々にもわかりませんし、これのどこが間違っていたのかもわからないので、修正をするとはおっしゃられたんですけれども、この個別事項16番のどこの部分が間違っていたのか、赤字ではなかったのか、黒字だったのかというところまで全部出てきますので、それによってはやはり熊本市が出したことによってというようなことで訴えを提起する人が出てくるかもしれません。だから、そこら辺までもう覚悟した上で修正をしないといけないという、それだけ重いことだということをちょっと局長以下、しっかり御認識の上、修正をしていただきたいと思います。それだけ私はお願いをしておきます。


◆上野美恵子 委員  私はこの法人のことで、12月に時間がすごく限られていたのでちょっと回答がなかった点なんですけれども、その後も御説明をお願いしたいということでまだ聞いていない点があるんですけれども、12月のときに、ここのサ高住とそれから小規模多機能の勤務実績の関係についてお尋ねをいたしまして、看護師は配置されているのに月によって全く違う勤務になっているのは、施設の運営上もちょっと違和感がある。この月はほとんど働かなかった、ゼロに近い。でも翌月は二十何時間とか働いているというふうな、ゼロに近いか働いているかというこの違いはちょっと不自然です。それは市の資料ですよ、市が私に出してくださったあの資料でそうなっていたので、この点についてはもともとのデータというか、確認してほしいというふうに尋ねましたら、ちょっと時間もかかることなのでということだったから、後日に御説明お願いしますと、委員長からも後で照らし合わせてくださいという御意見があったけれども、まだそれは私、聞いていないんですよね、それがなぜそうなったのか、それが適切なのか不適切なのか。
 それから、もう一つが、小規模多機能で働いている方がサ高住の仕事に、そこに介護のサービスの契約上、サービスを提供しに行かれる分については、私は何の違和感もないんですけれども、何かそこのところがサ高住で働いているのか、小規模で働いているのか、すごく曖昧になっていて、それについては私もとっても何か納得いかなかったから、前回も言いましたように、厚生労働省に見解を聞いたんですよね。そうしたら、そんな二股をかけて普通働くということは基本ありませんということで、そして、例えばもうその小規模に登録して働いている人が、その人はもう午前中勤務で決まっているから、午後はフリーなんだからそれはサ高住で働いているというふうに全く分けて、そのようなことならそれはその人の都合としてあるかもしれないけれども、基本はこっちに行ったりあっちに行ったりしながらするということはまずないというふうにおっしゃったので、この点もここの施設はそういうふうになっているので、これが適切なのか不適切なのかを検証してほしいとお願いしたんですよね。これも今はちょっとだめなので、国の考えも確認してほしいというふうにお願いしていましたけれども、これの回答がなかった。
 それから、出勤簿も何か知らないけれども、普通ここの場合は小規模の事業所とサ高住は、近所ではあるけれども施設が別だから、やはり普通は小規模の人は小規模に出勤をして、そして、サービス提供に行くときは、出勤した後にこの利用契約に基づいてこっちに提供に行きますということならいいけれども、何か出勤簿がサ高住にあるような状態もあるというふうに聞いたので、それは厚労省の考えに照らしても不適切ではないかというふうに思ったんですよね。その確認というのもいただいていないんですけれども、ちょっと今説明を、もう3カ月たったので調べていただいたかと思いますので、回答をお願いしたいと思います。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  幾つか委員からの御指摘の小規模とサ高住の勤務表の問題ですけれども、これにつきましては、以前の職員の方とともにいろいろ説明を求められているところですけれども、市は施設の管理者から提出されたものを検査、点検をしたところでございまして、それを御提示させていただいたところでございます。
 それと、小規模とサ高住の兼務の問題ですけれども、やはり厚労省の見解も、物理的には同時には働けないわけでございますけれども、そもそも小規模多機能の特徴としましては、やはり訪問して介護をするという特徴がございますので、そういったことでちょっと複雑になっているのかなというふうに考えております。
 また、出勤簿については、委員おっしゃるようにサ高住ではなくて小規模に備えつけてあるのが正しいものでございますので、そういった指導を行ったところでございます。

◆上野美恵子 委員  でも、第1点目のところについては、施設の管理者から出されたものをもとにして計算していったからと言いますけれども、現場の方が、いや、ここの看護師は働かない月がなかったというときはありませんというふうにおっしゃったんですよね。だから、それだったらそういう資料が出ること自体変ですよね。働かなかった月があるようなデータが市に届けられたということで確認していいですか。
 例えば、パートの看護師という方が1人配置されているんですよね。その方を見たときに、看護師職だから、普通の介護職ではなくて。この点については、やはり介護職だったら入れかわり立ちかわり配置が変わるということがあっても、そんな1人の看護職の方が来たり来なかったりという実態は普通はあり得ないと思うんですよね。だから、もし来ない月があったとすれば、そうしたらその来られなかった月のその施設の看護が必要なときの対応をどうされていたのかな。だって、この月は来なかった、この月は来たとかって、変ですよね。
 それもさっきの給食ではないけれども、ちょっと手元にそれがあるのなら、それを見たときに、こういう勤務って、こんなちぐはぐなことはないのかな、どうして気づかないのかなと思ったんですけれども。よくわかりませんけれども。私は変だと思ったんですよね、1人の看護師が配置されているのに、働いている月と働いていない月があるというのは。

○田上辰也 委員長  議事の途中ですけれども、ちょっと細かい点は後で答弁をもらうとして、この流れについてちょっと委員の皆さん、お諮りしたいことがありますので、暫時休憩いたします。
 委員の皆さん、特別委員会室にお集まりください。
                            午後 3時19分 休憩
                            ───────────
                            午後 3時40分 再開

○田上辰也 委員長  それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 先ほどの質疑の。

◎高本佳代子 高齢介護福祉課長  先ほど上野委員からのお尋ねにつきましては、詳細、個別に御説明をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

◆上野美恵子 委員  早急にお願いします。

○田上辰也 委員長  それではこのケアハウスわらべ苑に関しては、委員長から発言をちょっとさせていただきます。
 先ほど私からも指摘しました人件費を含むか含まないか、これまで随分とケアハウスわらべ苑には大きな動きが現実に起きている。そして、その改善命令の根拠が誤った判断で行われたということ。これは熊本市が発出する改善命令という公権力の行使に極めて大きな不審を市民に与えてしまう。ひいては改善命令の効力に重みがなくなるという大きな問題です。これを厳しく指摘したいというふうに思います。それだけの負託を皆さんは受けています。
 先ほど局長の方から、詳細に検証して委員会に報告させていただきますという発言がありました。これは個人的な発言ではありません。組織としての、健康福祉局としての発言です。しっかりとこの問題を、本質をしっかり押さえて検証していただきたい。
 そして、今回ここにおられる委員の皆さんがまた次の期もぜひいてもらいたいというふうに思いますが、また次のこの厚生委員会の場で組織として検証した結果を報告していただきたいというふうに見解を述べさせていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。
 以上で、大きな問題点がありましたけれども、ほかになければ、以上で所管事務調査を終了いたします。
 これより議第59号を採決いたします。
 本案を可決することに賛成の委員の挙手を求めます。
        (賛成) 白河部貞志副委員長、くつき信哉委員
             西岡誠也委員、田中敦朗委員
             園川良二委員、坂田誠二委員
        (反対) 上野美恵子委員

○田上辰也 委員長  挙手多数。
 よって、本案は可決すべきものと決定いたしました。
 以上で当委員会に付託を受けた議案の審査は全て終了いたしました。
 なお、平成27年5月の臨時会において議決されました閉会中における当委員会の所管事務の調査につきましては、今次定例会をもって終了いたします。
 これをもちまして、厚生委員会を閉会いたします。
                            午後 3時45分 閉会


出席説明員
 〔健康福祉局〕
   局長       池 田 泰 紀    総括審議員    米 納 久 美
   指導監査課長   中 村 幸 次    福祉部長     甲 斐 嗣 敏
   健康福祉政策課長 神 永 修 一    保護管理援護課長 渡 辺 正 博
   高齢介護福祉課長 高 本 佳代子    地域包括ケア推進室長
                                満 永 安 彦
   審議員兼介護事業指導室長        障がい者支援部長 山 崎 広 信
            惠 口   猛
   障がい保健福祉課長友 枝 篤 宣    精神保健福祉室長 高 取 直 樹
   子ども発達支援センター所長       障がい者福祉相談所長
            松葉佐   正             津 留 一 郎
   こころの健康センター所長        保健衛生部長   原 口 千佳晴
            松 倉 裕 二
   保健所長     長 野 俊 郎    医療政策課長   川 上   俊
   生活衛生課長   村 尾 雄 次    動物愛護センター所長
                                村 上 睦 子
   食品保健課長   松 永 孝 一    感染症対策課長  伊津野   浩
   健康づくり推進課長田 中 孝 紀    国保年金課長   今 村 利 清
   子ども未来部長  興 梠 研 一    子ども政策課長  池 田 賀 一
   首席審議員兼子ども支援課長       児童相談所長   田 上 和 泉
            松 井   誠
   保育幼稚園課長  宮 崎 淳 司
 〔中央区役所〕
   保健福祉部長兼中央福祉事務所長     首席審議員兼福祉課長
            和 田   仁             原 田   壽
   福祉課副課長   井 本 成 美    保護第一課長   村 上 和 隆
   保護第二課長   高 木 和 彦    首席審議員兼保健子ども課長
                                竹 原 芳 郎
 〔東区役所〕
   保健福祉部長兼東福祉事務所長      首席審議員兼福祉課長
            秋 吉 宏 二             河 田 日出男
   保護課長     中 島 賢 三    保健子ども課長  永 本 俊 博
 〔西区役所〕
   保健福祉部長兼西福祉事務所長      福祉課長     荒 木 達 弥
            北 川 公 之
   保護課長     成 澤 章 治    保健子ども課長  惠 藤 朋 子
 〔南区役所〕
   保健福祉部長兼南福祉事務所長      福祉課長     中 島 靖 昌
            清 田 光 治
   保護課長     東 野 公 明    保健子ども課長  玉 城 文 明
 〔北区役所〕
   保健福祉部長兼北福祉事務所長      福祉課長     古 澤   亮
            清 田 千 種
   保護課長     平 井 謙 五    首席審議員兼保健子ども課長
                                酒 井 健 宏
 〔病 院 局〕
   病院事業管理者  水 田 博 志    市民病院長    高 田   明
   市民病院事務局長 藤 本 眞 一    市民病院事務局次長今 村 徳 秀
   総務課長     藏 原 正 国    医事企画課長   池 田 清 志
   病院審議員兼建設室長          植木病院事務局長 古 閑 章 浩
            畑 田 芳 雄
   植木病院長    内 野 良 仁


〔議案の審査結果〕
  議第 59号 「熊本市病院事業の設置等に関する条例の一部改正について
          ……………………………………………………………(可  決)
 
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