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熊本市議会議員 たなか あつお

熊本市議会議員 たなか あつお

2023年08月28日 その他

令和 5年 8月28日議員全員会議

                議員全員会議会議録

開催年月日   令和5年8月28日(月)
開催場所    予算決算委員会室
出席議員    48名
        田 中 敦 朗 議長     大 嶌 澄 雄 副議長
        村 上   麿 議員     瀬 尾 誠 一 議員
        菊 地 渚 沙 議員     山 中 惣一郎 議員
        井 坂 隆 寛 議員     木 庭 功 二 議員
        村 上 誠 也 議員     古 川 智 子 議員
        荒 川 慎太郎 議員     松 本 幸 隆 議員
        中 川 栄一郎 議員     松 川 善 範 議員
        筑 紫 るみ子 議員     井 芹 栄 次 議員
        島 津 哲 也 議員     吉 田 健 一 議員
        齊 藤   博 議員     田 島 幸 治 議員
        日 隈   忍 議員     山 本 浩 之 議員
        北 川   哉 議員     平 江   透 議員
        吉 村 健 治 議員     山 内 勝 志 議員
        伊 藤 和 仁 議員     高 瀬 千鶴子 議員
        小佐井 賀瑞宜 議員     寺 本 義 勝 議員
        高 本 一 臣 議員     西 岡 誠 也 議員
        田 上 辰 也 議員     三 森 至 加 議員
        浜 田 大 介 議員     井 本 正 広 議員
        大 石 浩 文 議員     田 中 誠 一 議員
        坂 田 誠 二 議員     落 水 清 弘 議員
        紫 垣 正 仁 議員     澤 田 昌 作 議員
        田 尻 善 裕 議員     満 永 寿 博 議員
        藤 山 英 美 議員     上 野 美恵子 議員
        上 田 芳 裕 議員     村 上   博 議員

協議・報告事項
  (1)各会計決算並びに補正予算の概況説明について

                            午前10時30分 開会
田中敦朗 議長  おはようございます。
 ただいまから議員全員会議を開きます。
 早速ですが、皆様方も既に御承知のように、来る9月4日招集の第3回定例会の告示が本日なされております。
 したがいまして、本日の議員全員会議は、各会計決算並びに補正予算についての概況説明を聴取するため、お集まりいただいたものでございます。
 なお、各議員、御質疑等あろうかとは存じますが、本日は説明を聴取するにとどめたいと思いますので、その点、御了承願いたいと存じます。
 それでは、大西市長、よろしくお願いいたします。


◎大西一史 市長  おはようございます。
 それでは、お手元の令和4年度熊本市一般会計の決算についてに基づき、令和4年度決算について御説明申し上げますが、私からは、決算収支の状況に加え、令和4年度の当初予算編成時にお示ししておりました新型コロナウイルス感染症関連経費や熊本地震関連経費、まちづくりの重点項目を中心に、総括的な説明をさせていただきます。
 まず、一般会計の決算収支の状況ですが、歳入総額4,084億7,461万円に対し、歳出総額3,993億9,315万円となり、歳入、歳出の差引額90億8,146万円から翌年度へ繰り越すべき財源を除いた実質収支は、70億2,719万円の黒字となりました。
 本市における決算規模としては、歳入歳出とも令和2年度、令和3年度、そして平成29年度に次いで過去4番目となっており、その要因は、前年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症対策や物価高騰対策として、感染拡大の防止と地域経済・市民生活の回復に全庁を挙げて取り組んだ結果と捉えております。
 次に、令和4年度の取組のうち、新型コロナウイルス感染症及び物価高騰関連について説明いたします。
 主な取組として、1点目は感染拡大を防止する取組です。
 前年に引き続き、迅速なワクチン接種に向けた体制整備のほか、感染状況に応じた医療提供体制や検査体制の強化など、様々な感染防止対策に取り組みました。
 2点目は市民生活を守る取組です。
 子育て世帯等に対して臨時特別給付金を支給するなど、コロナ禍の影響を大きく受けた方々が安心して生活を送るための取組を実施しました。
 3点目は地域経済を再建する取組です。
 長引くコロナ禍や物価高騰への対策として、物価やエネルギー価格高騰の影響を受けた社会福祉施設等の事業者への支援のほか、飼料価格高騰等の影響を受けた畜産経営体の経営継続支援に取り組むとともに、商店街等へのプレミアム付商品券の発行支援を行うことで消費の下支えに取り組みました。
 4点目は強靱な社会経済基盤を構築する取組です。
 コロナ禍においても社会活動を継続できるよう、教育現場や行政のデジタル化に取り組むとともに、コロナ禍に加え物価高騰の影響を受けたバス、鉄道等の公共交通事業者に対する運行支援等を行いました。
 これらの取組をはじめとするコロナ・物価高騰関連の歳出決算額は、263億円となりました。
 次に、令和4年度における熊本地震からの復旧・復興に関する取組について説明いたします。
 主な取組として、1点目は、被災者の生活再建に向けたトータルケアです。
 被災者が安心して自立的な暮らしを送ることができるよう、前年に引き続き、宅地液状化防止事業や被災したマンションの建て替えに対する助成等を行いました。
 2点目は、防災・減災のまちづくりです。
 災害に強い都市基盤を形成するため、道路橋梁の耐震化整備に取り組んだほか、地域防災力の強化に向けて防災士の養成に取り組むなど、ハード、ソフト両面から市民、地域、行政の災害対応力の向上に取り組みました。
 3点目は、熊本地震の記録と記憶の伝承です。
 熊本城の復旧過程の段階的な公開と合わせ、その活用を図るとともに、熊本地震から着実に復興する本市の姿を市内外に広く発信するなど、熊本地震の記憶を風化させることなく次世代に伝えていく取組を継続しました。
 これらの取組をはじめとする熊本地震からの復旧・復興に関する歳出決算額は、167億3,000万円となりました。
 続きまして、令和4年度のまちづくりの重点項目について説明いたします。
 まず、上質な生活都市の実現に向けた取組についてです。
 1点目の安心して暮らせるまちづくりでは、子育て世帯への各種支援に取り組んだほか、子供たちのいじめ、不登校対策としてオンライン学習支援の体制を拡充するなど、誰もが安心して子育てできる環境の整備に取り組みました。また、まちづくりセンターの地域担当職員等が把握した地域のニーズや課題に対し、各区と各担当部局が連携し、その解決に向けた取組を進めたほか、熊本連携中枢都市圏共同で運用を開始した健康ポイント事業の魅力向上に取り組みました。
 次に、2点目のずっと住みたいまちづくりでは、誰もが移動しやすく暮らしやすい都市の実現を目指し、パークアンドライドやバス・市電の待合環境の改善に取り組むとともに、バス・電車無料の日を実施するなど、公共交通の利用促進に向けた取組を実施しました。また、雇用機会を創出し、働ける環境を整備するため、成長が期待されるスタートアップ等に対して伴走型の支援を実施したほか、半導体関連産業の本市への進出に向け、今後の設備投資への動向と求めるニーズの収集・分析に取り組みました。
 3点目の訪れてみたいまちづくりでは、コロナ収束後を見据え、市内宿泊や県内周遊を伴う旅行の割引や県内各地の魅力を発信するイベントの開催により、観光産業を重点的に支援するとともに、戦略的な観光客誘致に向けた旅行者の行動、旅行意向などのデータ分析等を行いました。また、全国都市緑化くまもとフェアくまもと花博を契機とした花や緑への関心を未来へとつなぐため、熊本市緑の基本計画の実行計画であるアクションプログラムを策定するなど、森の都熊本のさらなる推進を図るとともに、熊本連携中枢都市圏地球温暖化対策実行計画を着実に進めたほか、脱炭素化に資する広報啓発を行うことで、人と自然が共生する恵み豊かで持続可能なまちづくりに取り組みました。これらの上質な生活都市の実現に向けた取組に関する歳出決算額は、324億8,000万円となりました。
 最後に、新市基本計画の推進につきましては、それぞれの町との合併協議での決定事項に関して、令和元年度から5年間の計画期間の延長を行った上で、令和4年度においても引き続き都市基盤の整備等を着実に進めてまいりました。これらの新市基本計画に基づく投資的経費につきまして、令和4年度の決算額は、3町合計で60億円となっております。
 以上が令和4年度決算の概要でございますが、この後、決算の具体的な計数や財政指標につきまして、担当局長より説明させていただきます。

◎潮永誠 会計管理者  私からは、令和4年度一般会計並びに特別会計の歳入歳出決算の計数について御説明申し上げます。
 資料02の令和5年第3回定例会令和4年度各会計決算概況説明をお願いします。
 2枚おめくりいただいて、ページ番号1の令和4年度熊本市歳入歳出決算総括表を御覧ください。
 まず、会計区分の一番上の一般会計について御説明いたします。
 歳入の部、左から3番目に記載しております収入済額(A)は4,084億7,461万2,150円となっております。これに対しまして、表の中ほどに記載しております歳出の部、支出済額(B)は3,993億9,315万1,828円となっておりますことから、表の右から4番目に記載しております歳入歳出差引残額(A-B)は90億8,146万322円となります。この金額から、その右の欄に記載しております翌年度へ繰り越すべき財源(C)20億5,427万1,603円を差し引いた金額が、その右の欄の一般会計の実質収支額(A-B-C)でございまして、70億2,718万8,719円となります。
 次に、会計区分、特別会計を御説明いたします。
 表の下から2段目の特別会計合計を御覧ください。
 こちらは、特別会計12会計中、令和4年度に計上された11会計の決算の合計を記載しております。
 歳入の部、左から3番目の収入済額(A)は2,302億7,037万5,051円となっております。これに対しまして、表の中ほどに記載しております歳出の部、支出済額(B)は2,253億7,514万1,821円となっておりますことから、表の右から4番目に記載しております歳入歳出差引残額(A-B)は48億9,523万3,230円となります。この金額から、この右の欄の翌年度へ繰り越すべき財源(C)3,584万1,422円を差し引いた金額が、その右の欄の特別会計の実質収支額(A-B-C)でございまして、48億5,939万1,808円となります。
 最後に、表の一番下に記載しております会計区分の合計の欄を御覧ください。
 こちらは、一般会計と特別会計の合計額を記載したものでございます。このうち、表の右から2番目に記載の一般会計と特別会計を合計した実質収支額(A-B-C)を申し上げますと、118億8,658万527円となります。
 以上が本市の令和4年度の一般会計並びに特別会計の歳入歳出決算の計数の概況でございます。
 以上、よろしくお願いいたします。

◎三島健一 財政局長  私から引き続き、同じ資料の3ページになります、令和4年度決算概要に基づきまして、計数の詳細等につきまして御説明申し上げます。
 次のページ、各会計の決算収支の状況を御覧ください。
 まず、一番上の段、一般会計でございます。
 先ほどの説明と一部重複いたしますけれども、歳入総額(A)4,084億7,461万円に対し、歳出総額(B)3,993億9,315万円で、差引額(C)は90億8,146万円でございます。これから翌年度へ繰り越します財源(D)20億5,427万円を除きますと、実質収支(E)は70億2,719万円の黒字で、過去最高となったところでございます。
 続きまして、特別会計でございます。
 国民健康保険会計につきましては、令和3年度に引き続き、実質収支(E)に記載のとおり、20億6,305万円の黒字となりました。
 その他の特別会計につきましても、収支均衡または黒字の決算となっております。
 続きまして次のページ、7ページを御覧ください。
 一般会計の歳入の決算状況について御説明申し上げます。
 一番左下の欄、合計額でございますが、歳入総額は約4,085億円であり、前年度の決算額4,261億円と比べ4.2%、約176億円の減となっております。
 主な増減の内容ですが、まず、上半分の自主財源の欄の市税は、前年度と比べ4.0%、48億1,402万円の増となり、過去最高となりました。これは、新型コロナウイルス感染症に係る税制上の特例措置の縮小等により、固定資産税及び都市計画税が約36億円増加したほか、納税義務者数の増加等により個人市民税が約11億6,000万円増加したこと等によるものでございます。
 次に、財産収入が前年度と比べ23.2%、8億1,578万円の増となっております。これは、市有地の売払いにより土地売払収入が約7億円増加したこと等によるものでございます。
 次に、寄附金が前年度と比べ40.7%、2億5,981万円の増となっております。これは、ふるさと応援寄附金の増加等によるものでございます。
 続きまして、下半分の依存財源の欄の主な項目でございますが、下から8番目の地方特例交付金が前年度に比べ48.9%、11億7,120万円の減となっております。これは、先ほど申し上げました新型コロナウイルス感染症に係る税制上の特例措置、減税措置の補填分が減少したことによるものでございます。
 次に、下から4番目の国庫支出金が前年度に比べ10.3%、123億2,984万円の減となっております。これは、子育て世帯関連給付金等の給付金事業や新型コロナウイルスワクチン接種に係る国費が減少したこと等によるものでございます。
 最後に、市債ですが、前年度に比べ17.3%、71億6,020万円の減となっております。これは、内書きしております臨時財政対策債が約33億円減少したこと等によるものでございます。
 続きまして、次のページを御覧ください。
 ここでは、目的別の歳出について御説明いたします。
 これは、予算がどの行政分野に使われたかを分析したものでございます。
 一番左下、合計の欄ですが、約3,994億円、前年度の約4,164億円と比べ4.1%、約170億円の減となっております。
 まず、増加した分野では、教育費が前年度と比べ2.7%、18億44万円増となっております。これは、小中学校の校舎増築等、義務教育施設整備事業の進捗によるものでございます。
 次に、公債費が前年度と比べ5.9%、19億5,261万円の増となっております。これは、臨時財政対策債や熊本地震関連分等の元金償還の増加によるものでございます。
 一方、減少した分野ですが、民生費が7.2%、119億4,565万円の減となっております。これは、子育て世帯関連給付金等の給付金事業の減によるものでございます。
 続きまして、11ページ、次のページを御覧ください。
 性質別歳出の比較でございます。これは歳出がどのような性質の経費に使われたかを分析したものでございます。令和4年度決算の分野別の構成比は、義務的経費が59.2%、投資的経費11.2%、その他の経費29.6%となっております。
 主な内訳といたしまして、まず、義務的経費のうち扶助費ですが、前年度に比べ8.9%、112億9,251万円の減となっております。これは、子育て世帯関連給付金等の給付金事業の減によるものでございます。
 次に、投資的経費のうち普通建設事業費でございますが、前年度と比べ20.0%、104億8,069万円の減となっております。これは、道路橋梁改築工事や宅地耐震化推進事業等の大型事業が進捗したこと等によるものでございます。
 続いて、その他の経費ですが、物件費が前年度に比べ2.9%、14億4,849万円の増となっております。これは、総合行政情報システム整備経費等の増によるものでございます。
 続きまして、報第38号「財政の健全性に関する比率について」と報第39号「資金不足比率について」につきまして御説明いたします。
 資料の次のページを御覧ください。
 地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定に基づき算定する財政指標でございますが、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率、それから各企業会計におきます資金不足比率の5つとなっておりまして、早期健全化基準や財政再生基準が定められております。具体的な基準の数値は記載のとおりでございまして、これらの基準を超えた場合には、財政健全化計画に基づく自主的な財政の健全化や国の関与に基づき財政の再生を行うこととなります。
 資料の14ページ及び15ページを御覧ください。
 まず、実質赤字比率でございますが、一般会計等の収支が赤字の場合に、その赤字額の標準財政規模に対する割合を示すものでございます。また、次のページでございますが、その他の特別会計や企業会計を含めた連結ベースのものが連結実質赤字比率でございますが、いずれも赤字はなしとなっているところでございます。
 次の16ページを御覧ください。
 実質公債費比率でございます。
 この指標は、企業会計分も含め、一般会計が負担すべき元利償還金の標準財政規模に対する割合でございます。令和4年度決算においては5.4%であり、早期健全化基準の25%を下回っている状況でございます。
 次のページを御覧ください。17ページでございます。
 将来負担比率でございます。
 この指標は、地方債残高や債務負担行為など、将来的に一般会計が負担することが見込まれる負債のうち、地方交付税や将来の特定財源で手当てされる金額を除いた実質的な将来負担額について、標準財政規模に対する割合を表すものでございます。令和4年度決算においては102.2%であり、この指標においても早期健全化基準の400%を下回る結果となっております。
 次の18ページを御覧ください。
 最後に、企業会計ごとに算定する資金不足比率でございます。
 この指標は、資金不足額の事業規模に占める割合を示すものですが、全ての会計について資金不足は生じていないため、経営健全化の対象外となっております。
 引き続きまして、別添の資料、熊本市の決算の概要により御説明いたします。お手数でございますけれども、一旦今のファイルを閉じていただきまして、03の別添資料を御覧ください。
 この資料の1ページと2ページは、先ほど御説明いたしました歳入及び歳出決算の状況や過年度からの推移につきまして、グラフを用いた資料となっておりますので、後ほど御確認いただければと存じます。
 最後の3ページを御覧ください。
 ここでは、主な財政指標の状況と他の政令指定都市との比較についてお示ししております。
 まず、財政健全化法の規定に基づく財政指標でございます。
 実質公債費比率は7番目、将来負担比率は13番目で中位となっており、いずれも早期健全化基準を下回る水準でございます。
 次に、財政構造の弾力性を示す経常収支比率につきましては93.0%と、前年度より2.2ポイント増加しております。政令指定都市平均と比較すると良好な水準にありますが、今後、扶助費等の増加により義務的経費が年々増加していくことに伴い、この指標も増加することが見込まれております。
 次に、市民1人当たりの市債残高ですが、政令指定都市の平均と同水準でございます。
 最後に、財政力の強さを示す財政力指数ですが、政令指定都市の中では依然として下位となっております。
 以上で決算概況の説明を終わらせていただきます。
 最後になりますが、令和4年度は、国県の補助等を最大限活用し、長期化する新型コロナウイルス感染症への対応に引き続き取り組みますとともに、物価高騰関連事業にも積極的に取り組みました。
 また、歳入面では、市税では過去最高を更新し、財産収入や寄附金も大きく増加するなど、安定的な財政運営のため自主財源の確保にも努めたところでございます。
 今後も健全かつ持続可能な財政運営のため、歳入の確保や効率的な事業執行に積極的に取り組んでまいります。
 私からの説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

◎水田博志 病院事業管理者  私の方からは、令和4年度病院事業会計の決算について御説明させていただきます。
 資料は令和4年度各会計決算概況説明の19ページからとなっております。
 それでは、資料の21ページ、業務の状況を御覧ください。
 上段、市民病院の入院診療につきましては、令和4年度延べ患者数が11万4,593人、診療単価が7万7,651円で、収益は前年度比7億4,500万円増の88億9,800万円余となり、コロナ患者受入れ病床を除いた一般病床の利用率は94.1%となっております。
 また、外来診療は、延べ患者数が11万6,827人、診療単価が2万1,080円で、収益は前年度比1億7,200万円増の24億6,200万円余となりました。
 次に、中段、芳野診療所の外来診療につきましては、延べ患者数が2,184人で、収益は2,600万円余となりました。
 下段、植木病院の入院診療につきましては、一般病棟の延べ患者数が2万10人、療養病棟の延べ患者数が1万1,852人、診療単価が3万8,636円で、収益は前年度比1,800万円減の12億3,100万円余となりました。なお、コロナ患者受入れ病床を除いた一般病床の利用率は82.4%、療養病床の利用率は88.0%となっております。
 また、外来診療は、延べ患者数が2万7,010人、診療単価が1万973円で、収益は前年度比4,800万円増の2億9,600万円余となりました。
 続きまして、22ページの収益的収支を御覧ください。
 ここでは、病院の営業活動に係る収支を示しております。
 まず、病院局全体としましては、上段、病院事業収益が176億900万円余、中段、病院事業費用が154億5,100万円余となり、下段の当年度純損益は21億5,800万円余の純利益となりました。
 各項目の主な内容についてですが、病院事業収益中、医業収益は、市民病院で117億200万円余となりました。
 その下、医業外収益は、病床確保料などのコロナ関連補助金の給付を受けたことなどから、市民病院で27億500万円余、植木病院で12億1,600万円余となりました。
 次に、病院事業費用中、医業費用は、患者数増に伴う材料費の増加や物価高騰などの影響により経費が増加し、市民病院で126億1,800万円余となりました。
 下に示しております表に病院ごとの収支状況を掲載しております。
 市民病院の純利益は12億7,700万円余、植木病院の純利益は8億8,100万円余となりました。
 それでは、23ページ、資本的収支を御覧ください。
 ここでは、固定資産を形成する投資的な支出とそれに充てるための財源を示しております。
 資本的収入が7億8,100万円余、資本的支出が13億900万円余となり、下段、資本的収支はマイナス5億2,800万円余となりました。なお、この資本的収支不足額は、当年度分損益勘定留保資金及び当年度分消費税及び地方消費税資本的収支調整額をもって補填しております。
 24ページ以降には、ただいま御説明しました内容をグラフとして記載しておりますので御参照ください。
 新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、国の施策も変動する中、公立病院には持続可能な地域医療提供体制を確保するための経営強化が強く求められております。人口減少と少子高齢化の急速な進展に伴う医療需要の変化や医療者不足など、非常に厳しい状況ではございますが、引き続き全職員で経営強化に取り組んでまいりますので、よろしく御指導、御支援いただきますようお願い申し上げます。
 以上で令和4年度病院事業会計の決算説明を終わります。

◎田中陽礼 上下水道事業管理者  私からは、水道事業会計、下水道事業会計、工業用水道事業会計の決算につきまして御説明申し上げます。
 引き続き、同じ資料の29ページを御覧ください。
 初めに、利益の処分につきましては、地方公営企業法第32条第2項に基づき、次の処分を考えております。
 まず、上段の水道事業会計におきましては、当年度末の未処分利益剰余金43億4,100万円余のうち、14億6,800万円余を減債積立金に積み立て、28億7,200万円余を自己資本金へ組み入れます。
 次に、中段の下水道事業会計におきましては、当年度末の未処分利益剰余金24億800万円余を全額自己資本金へ組み入れます。
 下段の工業用水道事業会計におきましては、当年度末の未処分利益剰余金71万円余を全額自己資本金へ組み入れます。
 次に、各会計の決算について御説明申し上げます。
 30ページ、水道事業会計の決算でございます。
 上段の1、業務の状況でございますが、1の給水人口は約70万7,000人で、前年度より0.5%増加し、2の普及率は96.9%で、前年度より0.5ポイント増加しております。3の年間総配水量は約7,902万9,000立方メートルで、前年度より0.5%増加いたしました。4の年間有収水量は約6,984万7,000立方メートルで、前年度に比べ0.6%の減少となっております。その結果、5の有収率は88.4%となり、前年度に比べ1.0ポイント減少しております。
 次に、下段の2、収益的収支の状況でございますが、1の事業収益は130億6,300万円余となり、前年度比0.6%の減少となりました。主な要因といたしましては、その他収益のうち、令和3年度にありました補償金収入が皆減したことなどによります。
 一方、2の事業費用でございますが、107億1,900万円余となり、前年度比4.5%の増加となりました。主な要因といたしましては、退職給付金や電気代高騰による動力費が増加したことなどによります。
 この結果、収益から費用を差し引きました、3、当年度純利益といたしまして23億4,300万円余を計上いたしました。これは前年度に比べ、5億3,900万円余の減益となっております。
 次に、31ページの3、資本的収支の状況でございますが、1の資本的収入の総額は20億6,500万円余となり、前年度比24.5%の増加となりました。主な要因といたしまして、企業債の前借りが増加したことなどによります。
 また、2の資本的支出の総額は150億3,900万円余となり、前年度比99.0%の増加となりました。主な要因といたしまして、建設改良費の増加や投資が皆増したことなどによります。
 この結果、3の資本的収支が差引き129億7,400万円余の財源不足となり、この不足額につきましては、下段の補填財源のとおり、減債積立金や損益勘定留保資金等により補填をしております。
 また、最後に4、企業債残高の状況でございますが、令和4年度末の企業債残高は307億1,500万円余となり、前年度から6億5,800万円余の減少となりました。
 ただいま説明いたしました収支につきましては、32ページにグラフで表示しておりますので、御参照お願いいたします。
 続きまして、33ページ、下水道事業会計決算について御説明申し上げます。
 上段の1、業務の状況でございますが、1の処理区域内人口は約66万2,000人で前年度より0.3%増加し、2の普及率は90.8%で、前年度より0.3ポイント上昇いたしました。4の汚水処理水量は前年度より0.3%減少し、5の年間有収水量は0.5%減少いたしました。その結果、6の汚水有収率は85.2%で、前年度より0.1ポイント減少しております。
 次に、下段の2、収益的収支の状況でございますが、1の事業収益は194億7,300万円余となり、前年度比0.6%の増加となっております。主な要因といたしまして、他会計補助金が増加したことなどによるものでございます。
 一方、2の事業費用は170億6,500万円余となり、前年度比1.8%の減少となりました。主な要因といたしまして、職員給与費や支払利息が減少したことなどによります。この結果、収益から費用を差し引きました、3、当該年度純利益として24億800万円余を計上いたしました。これは前年度に比べ4億3,600万円余の増益となっております。
 次に、34ページの3、資本的収支の状況でございます。
 1の資本的収入の総額は125億7,300万円余となり、前年度比2.8%の減少となりました。主な要因といたしましては、企業債が減少したことなどによります。
 一方、2の資本的支出の総額は213億8,200万円余となり、前年度に比べ7.3%の減少となりました。主な要因といたしましては、企業債償還金のうち令和3年度にあった繰上償還が皆減したことなどによります。この結果、3の資本的収支が差引き88億800万円余の財源不足となり、この不足額につきましては損益勘定留保資金等で補填しております。
 最後に、4の企業債残高の状況でございますが、令和4年度末の企業債残高は1,291億2,000万円余となり、前年度から20億5,700万円余の減少となりました。
 ただいま御説明いたしました収支につきましては、35ページにグラフで表示しておりますので、御参照お願いいたします。
 次に、36ページ、工業用水道事業会計決算でございます。
 1、業務の状況につきまして、給水事業所数は前年度と変わりなく10社でございます。
 2、収益的収支の状況につきましては、1の事業収益539万円余に対し、2の事業費用が479万円余で、差引き、3の当年度純利益は60万円余となりました。
 また、3、資本的収支の状況でございますが、1、資本的収入はありませんので、2の資本的支出がそのまま不足額となり、この23万円余の不足額につきましては、下段の補填財源のとおり、減債積立金や損益勘定留保資金等で補填しております。
 最後に、4の企業債残高の状況でございますが、令和4年度末の企業債残高は62万円余で、前年度から12万円余の減少となりました。
 ただいま御説明いたしました収支につきましては、37ページにグラフで表示しておりますので、御参照お願いいたします。
 以上のように、3会計とも純利益を計上することができましたが、今後は、資材価格や動力費の増加に対しまして注視いたしますとともに、人口減少などの影響による料金収入、下水道使用料の減少が危惧されておりまして、さらに老朽化が進む施設の更新経費や機能強化経費の増加が見込まれるなど、経営環境は一層厳しさを増すことが予想されております。そのようなことから今後も、持続可能な経営基盤を確立し、将来にわたり上質なサービスを提供し続けるため、熊本市上下水道事業経営戦略に沿った事業運営に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上が令和4年度の上下水道局の利益の処分及び決算の概要でございます。よろしくお願い申し上げます。

◎古庄修治 交通事業管理者  引き続き交通事業会計の令和4年度決算状況について御報告申し上げます。
 最初に総括して御報告いたします。交通事業は、昨年、一昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響を受けており、影響前の令和元年度決算に比べると、およそ8割程度の水準となっており、厳しい経営状況が続いております。
 しかしながら、令和3年度決算に比べますと、定期利用者に限れば感染症の影響を受ける前と同じ水準まで回復するなど、明るい兆しが見えてきたところでございます。
 それでは、その具体的な内容について、資料に基づき御説明申し上げます。
 資料41ページをお開きください。
 まず、市電の乗降客数ですが、令和4年度は約890万人であり、対前年度比で約156万人、率にして21.2%の増となっております。なお、感染症の影響がほとんど見られなかった令和元年度に比べますと約210万人、約19%の減となっております。
 次に、運賃収入ですが、総額約12億5,335万円でございまして、対前年度比では約1億9,800万円、率にして約18.8%の増となっております。なお、同じく令和元年度比では約3億2,400万円、率にして約20.5%の減となっております。
 次に、資料42ページをお開きください。
 令和4年度の決算状況について、収益的収支と資本的収支に分けて、帯グラフでその内訳を示しております。
 まず、上段の収益的収支についてでございます。
 収入総額22億4,715万円余となっておりまして、内訳としましては、運賃収入が12億5,335万円余、全体の約56%を占めております。なお、そのほか、新型コロナウイルスの影響に伴う運行支援3億4,900万円を含む一般会計からの補助金が6億6,837万円余、広告収入が9,492万円余などとなっております。
 一方、支出総額は20億934万円余となっており、内訳としましては、職員給与費11億1,033万円余、修繕費が1億7,439万円余などとなっております。その結果、令和4年度の収益的収支につきましては2億3,781万3,000円を純利益として計上いたしております。
 次に、下段の資本的収支についてでございます。
 収入総額は5億7,997万円余で、内訳は企業債3億9,220万円余、一般会計補助金が1億3,442万円余、国県補助金が5,335万円余などとなっております。
 支出総額は9億7,607万円余、内訳は建設改良費5億3,800万円、企業債償還金が3億2,107万円余、他会計の長期借入返還金が1億1,700万円となっており、この収支差3億9,609万6,000円につきましては損益勘定留保資金等を補填財源として充てているところでございます。
 以上が令和4年度の決算状況についてでございます。
 次に、43ページをお開きください。
 収益的収支について、項目ごとに昨年度と比較した表を掲載しております。
 まず、収入全体につきましては、令和3年度の収益の大幅な落ち込みにより、他会計から運行支援を受ける中で、令和4年度は収益が改善したことから、対前年比で2億4,932万円余、率にして12.8%の増収となりました。
 一方、費用につきましては、燃料の高騰等により動力費が昨年度に比べ約3,240万円、率にして約61%増加しておりますが、それ以外の項目については、昨年度からほぼ同額もしくはそれ以下に抑制しており、全体ではほぼ昨年同様となっております。その結果、収益的収支においては、先ほど申し上げましたとおり、3年ぶりに黒字となり、2億3,781万3,000円の純利益を計上することとなりました。
 次に、44ページをお開きください。
 先ほどと同様、資本的収支について、項目ごとに昨年度と比較した表を掲載しております。
 令和4年度は、令和3年度に比べ、建設改良費が大幅減となっておりますが、これは、令和3年度が花畑広場のオープンや都市緑化フェア開催などに合わせて、辛島町電停、動植物園前電停等において電停改良や軌道移設工事を実施するなど、通常の年度より多く工事を実施したことによるものでございます。令和4年度は、前年度からの繰越事業であった大甲橋左岸、九品寺交差点の軌条更換、交通局前渡線の軌条更換を実施したほか、車両の長寿命化・延命化、新たな多両編成車両の導入に向けた設計などに取り組んだところでございます。
 その結果、資本的収支については、収入については前年度に比べ2億6,291万円、率にして31.2%の減、支出についても約2億8,010万円、率にして22.3%の減額となっております。
 最後に、本年4月以降の交通事業について少し状況を御報告いたしますと、本年4月1日~7月末日までの4か月間の市電乗客数は約338万6,000人で、対前年度比で約49万人、率にして17%増加しております。このまま推移すれば、約4年ぶりに乗客数が1,000万人の大台を超えるということで期待しているところでございます。特に、5月末に感染症法上の分類が5類相当に変わって以来、海外、県外からの客も含めて、おおむね感染症の影響前に戻りつつあると感じております。今後とも市民の皆様の日常の移動手段として、また、来街者の皆様に熊本市をアピールするシンボルとして、その役割を十分果たしていけるよう、職員一丸となって努力してまいる所存でございます。
 交通局の報告は以上でございます。

◎横田健一 代表監査委員  私からは、決算審査の結果について説明させていただきます。
 資料は、04、05、06の各審査意見書になります。
 それでは最初に、資料04、令和4年度熊本市一般会計・特別会計(公営企業会計を除く。)歳入歳出決算及び基金運用状況審査意見書から、決算審査について御説明いたします。
 2ページの第7、審査の結果に記載のとおり、歳入歳出決算書等の書類は、地方自治法施行規則に定められた様式を備え、その決算計数は関係帳簿と符合し正確であると認められました。
 また、決算を地方財政状況調査上、便宜的に設けられた会計区分である普通会計ベースで見ますと、5ページの普通会計決算収支状況の表のとおり、歳入総額と歳出総額は共に前年度より減少しましたが、歳入総額が歳出総額を上回り、翌年度に繰り越すべき財源が減少したことにより、⑤の実質収支は増加し、⑦の単年度収支は黒字となっております。また、単年度収支に財政調整基金への積立金を加え、取崩金を差し引いた⑪の実質単年度収支も黒字となっております。
 次に、6ページの表に示しております主な財政指標について、前年度との比較を申し上げますと、アの実質収支比率、ウの経常一般財源比率、エの経常収支比率は、それぞれ上昇しております。また、イの財政力指数は前年度と同じ比率となっております。
 次に、14ページにおいて、普通会計のまとめを記載しております。
 前段では、ただいま申し上げました歳入歳出や財政指標の状況等をまとめて述べており、後半部分に監査委員としての意見を述べさせていただいております。
 令和4年度、2022年度は、上質な生活都市の実現のため、子供医療費助成や森の都推進事業といったまちづくりの重点項目となる様々な事業が進められており、また、新型コロナウイルス感染症対策及び熊本地震からの復旧・復興の取組が切れ目なく実施され、これらに加えて物価高騰対策への取組も行われています。
 しかしながら、今後は新たな感染症への備え、社会保障関係経費や老朽化施設の維持更新経費の増嵩、上昇し続ける物価高騰対策等にも多くの財源が必要となります。
 また、デジタル化やグリーン社会の推進にも取り組む必要があります。そのため、今後も自主財源の確保はもとより、国の補助制度や民間活力等の活用に加え、事業の徹底した見直しや効率化、さらには将来の財政負担の抑制に向けた取組にも努められ、持続可能な財政運営に尽力されることを望むものであります。
 次に、67ページの基金の運用状況でございます。
 第3、審査の対象に記載のとおり、令和4年度は美術品等取得基金を審査しておりますが、第7、審査の結果のとおり、設置目的に沿った運用であったものと認められました。
 次に、資料05、令和4年度熊本市公営企業会計決算審査意見書について御説明いたします。
 1ページに記載のとおり、病院、水道、下水道、工業用水道、交通の5つの公営企業会計について審査いたしております。
 審査結果としましては、第7、審査の結果に記載のとおり、審査に付されました決算書類は、いずれも法令の定めに準拠しており、その決算計数は令和4年度の経営成績及び財政状況を適正に表示しているものと認められました。
 各企業会計の決算状況でございますが、先ほど各事業管理者より説明があっておりますので、なるべく重複を避け、私からは各会計の末尾に結びとして記載しております監査委員の意見を述べさせていただきます。
 まず、5ページ~16ページの病院事業会計でございますが、16ページの5、むすびとしまして、今期は長期にわたって未収金となっていました診療費約1億6,351万円について不納欠損処分されております。患者負担の公平性からも未納防止に努められ、回収不能となった診療費の取扱いについては、熊本市債権管理条例及び熊本市病院局医療費債権管理要綱に基づき、適正な管理に努められることを望むものであります。
 また、令和5年度より公立病院経営強化ガイドラインに沿って域内の病院間の連携強化や医師・看護師等の働き方改革の推進、新興感染症の感染拡大時等に備えた平時からの取組に力を入れられており、引き続き市民の生命と健康を守るために、安全で良質な医療を提供できる自治体病院の実現に努められることを望むとしております。
 次に、19ページ~26ページの水道事業会計でございますが、26ページの5、むすびとしまして、人口減少や節水機器の普及等により給水需要が減少しつつある一方、世界情勢に連動した燃料、資機材等の高騰など、水道事業を取り巻く環境は厳しい状況に置かれており、さらには、管路老朽化への対応が重要な課題となっております。
 また、上下水道事業経営戦略前期実施計画に基づき、内部留保資金を用いて60億円分の有価証券を購入し最長20年の長期運用が図られた一方、従来同様に企業債13億3,850万円分が発行されておりますことから、最新の財政見通しの下、有価証券の購入総額及び運用期間を適切に設定されたいといたしております。
 また、これからも、いつでも安全でおいしい水を供給し、より上質なサービスを提供し続けることを望むとしております。
 次に、29ページ~36ページの下水道事業会計でございますが、36ページの5、むすびとしまして、下水道事業を取り巻く環境につきましても、水道事業と同様に、使用料収入が減少し、加えて老朽化施設の更新費用が膨らむ中での電力料金や資材価格の高騰への対応など、厳しい見通しとなっております。また、激甚化する自然災害への対策など、下水道事業に求められる役割は一層高まりますとともに、脱炭素化社会に向けた取組などに対応する経費も必要となりますことから、一層の経営効率化に努め、財政基盤の強化を図る必要があります。
 上下水道局においては、熊本市上下水道事業経営戦略の中間見直し及び後期実施計画の策定が検討されていることから、詳細な現状分析に基づく財政見通しを明らかにし、効率的な事業運営となる計画を策定され、将来にわたって持続可能な事業運営が図られることを望むとしております。
 次に、39ページ~44ページの工業用水道事業会計でございますが、44ページの5、むすびとしまして、事業規模は小さいものの、一般会計からの支援を受けることなく自立した経営状況であったと評価できますものの、今後は施設及び管路の補修や更新の需要が増すことが見込まれますことから、施設等の適切な維持管理により工業用水の安定的な供給に努められることを望むといたしております。
 また、城南工業団地においては、全18区画のうち、最後の1区画の分譲が完了し、新たな給水需要が期待されますことから、企業立地関係部局と連携して、さらなる地域経済の活性化のため、企業の水需要を十分に把握し、工業用水の需要の高まりに備えられることを望むとしております。
 次に、47ページ~54ページの交通事業会計でございますが、54ページの5、むすびとしまして、新型コロナウイルス感染症の影響により減少していた乗客数及び運賃収入は徐々に回復しつつあるが、通勤通学以外の乗客数は、令和元年度の水準までには回復いたしておりません。また、電気料金の高騰による動力費の増加など、交通事業を取り巻く社会経済情勢には不透明な部分も多い中、令和4年度には、停留所へのデジタルサイネージの増設など、乗客の利便性向上に努められ、また、運行安全確保のため老朽化した軌条の更換工事などの対策が講じられており、厳しい経営状況においても積極的な取組が進められております。
 交通事業は、人口減少、高齢化社会においても住民に移動手段を確保するという事業の特殊性から、事業を継続する必要がありますことから、安全安心な運行体制の確保及びさらなる利便性の向上に取り組み、乗客数の増加による運輸収益の改善を図ることで、熊本都市圏における公共交通の基幹交通である市電事業の経営基盤が確立されることを望むとしております。
 最後に、資料06、令和4年度決算に基づく健全化判断比率等審査意見書でございますが、先ほど財政局長から詳しい説明がありましたが、2ページの第6、審査の結果に記載のとおり、アの実質赤字比率、イの連結実質赤字比率ともに黒字決算となっておりますことから、記載すべき比率はございません。また、ウの実質公債費比率、エの将来負担比率とも早期健全化基準を下回っております。
 5ページの公営企業各会計の資金不足比率につきましては、公営企業法の適用を受けていない農業集落排水事業会計を含めた6つの会計全てにおいて資金不足はございませんでした。
 以上で令和4年度の決算審査の説明を終わらせていただきます。

◎三島健一 財政局長  ここで私から、今回提案しております補正予算案の概要につきまして御説明申し上げます。
 予算決算委員会資料の2ページをお願いいたします。
 9月補正予算案の総括表でございます。
 今回は、一般会計に加え、特別会計のうち国民健康保険会計、後期高齢者医療会計、競輪事業会計及び企業会計のうち工業用水道事業会計の補正予算となっており、全会計の総額は17億5,307万円の増額となっております。
 3ページをお願いいたします。
 一般会計の目的別集計表でございます。
 補正額の内訳でございますが、まず、コロナ・物価高騰関連分といたしまして3億9,640万円、また、その他分といたしまして11億1,296万円を計上しております。
 それでは、まず、コロナ・物価高騰関連分の主な内訳につきまして御説明申し上げます。
 民生費では、介護施設等における感染防止対策の施設整備に対する支援経費1億7,420万円を計上しております。
 商工費では、観光需要の早期回復に向けた台湾からの観光・MICE誘致の促進に要する経費2,600万円を計上しております。
 教育費では、各学校における感染予防のための備品等の購入に要する経費1億9,620万円を計上しております。
 続きまして、コロナ・物価高騰関連分以外の経費につきまして、主なものを御説明いたします。
 議会費では、半導体関連企業の熊本進出を踏まえた台湾との交流促進に要する経費197万円でございます。
 総務費では、県と共催いたします、仮称ですが、「世界津波の日」2024高校生サミットin熊本の開催に要する経費2,400万円などを計上しております。
 民生費では、老人福祉施設等の整備に対する支援に要する経費1億2,750万円などを計上しております。
 衛生費では、半導体関連企業の熊本進出を踏まえた環境保全の調査に要する経費49万円でございます。
 農林水産業費では、市街地におけるミヤマガラス対策に要する経費350万円でございます。
 商工費では、起業家等の海外派遣に係るセミナー開催等に要する経費300万円のほか、熊本市宿泊税検討委員会の設置に要する経費45万円などを計上しております。
 土木費では、本年7月に市道で発生した街路樹倒木事故を受けて実施いたします街路樹・公園等の市有施設における樹木の緊急総点検等に要する経費3億1,800万円などを計上しております。
 教育費では、企業版ふるさと納税を活用した熊本ヴォルターズホームゲームにおける市民DAY等の開催に要する経費1,250万円のほか、ICT等の先端技術を活用した不登校対策に要する経費302万円などを計上しております。
 災害復旧費では、豪雨により被災した土木、農地、農業用施設の災害復旧に要する経費4億6,930万円などを計上しております。
 4ページをお願いいたします。
 一般会計の性質別集計表でございます。
 主な内訳を御説明いたします。
 義務的経費のうち、人件費につきましては熊本市宿泊税検討委員会における委員報酬でございます。
 投資的経費のうち、普通建設事業費は介護施設等における感染防止対策経費などでございます。
 物件費は、街路樹・公園樹木等緊急対策事業などでございます。
 補助費等は、仮称「世界津波の日」2024高校生サミットin熊本開催事業などでございます。
 繰出金は、国民健康保険会計等への繰出金でございます。
 続きまして、一般会計補正予算案の歳入について御説明いたします。
 5ページには歳入の集計表を記載しておりますが、主な内訳につきましては次のページで御説明させていただきます。
 6ページをお願いいたします。
 まず、第45款分担金及び負担金でございますが、農地等災害復旧に係る財源でございます。
 第55款国庫支出金でございますが、1段目は土木施設災害復旧に係る財源、2段目は学校教育活動体制整備ほか1事業に係る財源、3段目は学校教育活動体制整備に係る財源でございます。
 第60款県支出金でございますが、1段目は仮称「世界津波の日」2024高校生サミットin熊本開催に係る財源、2段目及び3段目は農地等災害復旧に係る財源でございます。
 第75款繰入金でございますが、熊本ヴォルターズと連携したスポーツ振興事業に係る財源でございます。
 第80款繰越金は、今回の補正予算に計上する一般財源として、前年度の剰余金を計上するものでございます。
 第85款諸収入は、パスポート事務経費に係る財源でございます。
 第90款市債でございますが、1段目は農地等、2段目は土木施設、それぞれ災害復旧経費に係る財源でございます。
 このほかに、翌年度以降に支出を伴います経費につきまして債務負担行為の補正を計上しておりますが、項目につきましては各分科会の説明資料に記載しておりますので御確認いただければと存じます。
 以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。

田中敦朗 議長  以上をもちまして、議員全員会議を終了いたします。
 お疲れさまでした。

                            午前11時31分 閉会


出席説明員
   市長       大 西 一 史    副市長      深 水 政 彦
   副市長      中垣内 隆 久    政策局長     田 中 俊 実
   総務局長     宮 崎 裕 章    財政局長     三 島 健 一
   会計管理者    潮 永   誠    代表監査委員   横 田 健 一
   交通事業管理者  古 庄 修 治    上下水道事業管理者田 中 陽 礼
   病院事業管理者  水 田 博 志    総務局行政管理部長黒 部 宝 生
   財政局財務部長  吉 村 芳 策

議会局職員
   局長       江   幸 博    次長       中 村 清 香
   議事課長     池 福 史 弘    政策調査課長   上 野 公 一
 
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